JP3720674B2 - 画像処理装置並びに画像処理装置の制御方法および記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿から画像データを読み取る画像入力手段と、画像データに基づく画像を記録媒体に印刷出力する画像出力手段とを有する画像処理装置並びに画像処理装置の制御方法および記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、出力する用紙にあわせて変倍率を自動的に変えてコピーする自動変倍機能、および、サイズがそれぞれに異なる複数枚の原稿を順に給送し、原稿のサイズにあわせた用紙に出力する原稿サイズ混載コピー機能を有するコピー機等の画像処理装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像処理装置では、副走査方向の変倍をスキャナの読み取り時に行っており、また自動変倍機能は、原稿サイズと出力用紙サイズが確定しないと変倍率が決められない。従って、自動変倍と原稿混載とを組み合わせると、1ページ毎に変倍率を計算することになり、原稿給送速度(即ちスキャナの読み取り速度)制御や原稿の給送および出力用紙の給紙の動作シーケンスのタイミング制御等もあって、複雑な制御を行わなければならず、スループットの大幅な低下を招いてしまうという問題点があった。
【0004】
さらに、両面が絡むと、表面の出カサイズがページ毎に異なるために、さらに複雑な制御を行わなければならず、スループットの大幅な低下を招いてしまうという問題点があった。
【0005】
このため、従来のコピー機等の画像処理装置においては、自動変倍機能と原稿混載機能との組み合わせは禁止されていた。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、原稿サイズ混載機能と自動変倍機能とを組み合わせた処理をスループットを落とすことなく確実に実行することができる画像処理装置並びに画像処理装置の制御方法および記憶媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿から画像データを読み取る画像入力手段(図1に示すリーダ装置200)と、画像データに基づく画像を記録媒体に印刷出力する画像出力手段(図1に示すプリンタ装置300)と、原稿のサイズを検知し、前記画像入力手段が読み取る原稿サイズを決定する原稿サイズ検知手段(図4に示すCPU112)と、画像データを主走査方向および副走査方向に変倍処理する変倍手段(図8に示す画像変倍部802)と、印刷出力する記録媒体サイズを設定する用紙サイズ設定手段(図1に示す操作部150)と、前記原稿サイズ検知手段により決定された原稿サイズと前記用紙サイズ設定手段により設定された記録媒体サイズとを比較して記録媒体に出力する最適な印刷倍率を算出する倍率算出手段(図4に示すCPU112)と、前記画像入力手段が読み取った画像データをページ毎に前記倍率算出手段により算出された倍率に変倍して記録媒体に印刷するように制御する制御手段(図4に示すCPU112)と、画像データを回転処理する回転手段とを有し、前記制御手段は、ページ毎に、前記原稿サイズ検知手段により決定された原稿サイズと前記用紙サイズ設定手段により設定された記録媒体サイズから算出された第1の印刷倍率と、当該ページの画像データを所定の角度回転した場合の回転画像サイズと前記用紙サイズ設定手段により設定された記録媒体サイズから算出された第2の印刷倍率の双方のうち、数値の小さくない方の倍率を印刷倍率に決定し、さらに該決定された印刷倍率が前記第2の印刷倍率の場合は、前記回転手段により当該ページの画像データを前記所定の角度回転してから前記決定した印刷倍率に変倍して記録媒体に印刷するように制御することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態を示す画像処理装置を適用可能な画像入出力システムの全体構成を説明するブロック図である。
【0018】
図において、100は画像入出力システムで、リーダ部200とプリンタ部300と制御装置110と操作部150とで構成される。
【0019】
リーダ部(画像入力装置(リーダ装置))200は、原稿画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダ部200は、原稿を読取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙を搬送するための機能を持つ原稿給紙ユニット250とで構成される。
【0020】
プリンタ部(画像出力装置(プリンタ装置))300は、記録紙を搬送し、その上に画像データを可視画像として印字して装置外に排紙する。プリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット360と、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット310と、印字された記録紙をソート、ステイプルして機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット370とで構成される。
【0021】
制御装置110は、リーダ部200、プリンタ部300と電気的に接続され、さらに例えばEthernet等のネットワーク(LAN)400を介して、ホストコンピュータ(PC)401,402と接続されている。
【0022】
制御装置110は、リーダ部200を制御して原稿の画像データを読込み、プリンタ部300を制御して画像データを記録用紙に出力するコピー機能を提供する。
【0023】
また、リーダ部200から読み取った画像データを、コードデータに変換し、ネットワーク400を介してホストコンピュータ401,402ヘ送信するスキャナ機能、ホストコンピュータ401,402からネットワーク400を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部300に出力するプリンタ機能等も提供する。
【0024】
操作部150は、制御装置110に接続され、液晶タッチパネルで構成され、画像入出力システムを操作するためのユーザインタフェース(I/F)を提供する。
【0025】
図2は、図1に示したリーダ部200及びプリンタ部300の構成を説明する断面図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0026】
以下、構成及び動作について説明する。
【0027】
図において、250は原稿給送ユニットで、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214,215,216及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下CCDという)218へ導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。
【0028】
222はリーダ画像処理部で、CCD218から出力される画像データに所定の処理を施し、後述する図4に示すスキャナI/F140を介して制御装置110へと出力するものである。
【0029】
352はプリンタ画像処理部で、後述する図4に示すプリンタI/F145を介して制御装置110から送られる画像信号をレーザドライバヘと出力するものである。
【0030】
317はレーザドライバで、レーザ発光部313,314,315,316を駆動するものであり、プリンタ画像処理部352から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部313,314,315,316より発光させる。このレーザ光はミラー340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351によって感光ドラム325、326、327、328に照射され、感光ドラム325、326、327、328にはレーザ光に応じた潜像が形成される。321、322、323、324はそれぞれブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)の現像器で、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のトナーによって、潜像を現像するためのものであり、現像された各色のトナーは、用紙に転写されフルカラーのプリントアウトがなされる。
【0031】
用紙カセット360、361及び手差しトレイ362のいずれかより、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで給紙された用紙は、レジストローラ333を経て、転写ベルト334上に吸着され、搬送される。そして、感光ドラム325、326、327、328に付着された現像剤を記録紙に転写する。現像剤の乗った記録紙は定着部335に搬送され、定着部335の熱と圧力により現像剤は記録紙に定着される。定着部335を通過した記録紙は排出ローラ336によって排出され、排紙ユニット370は排出された記録紙を束ねて記録紙の仕分けや、仕分けされた記録紙のステイプルを行う。
【0032】
また、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ336のところまで記録紙を搬送した後、排出ローラ336の回転方向を逆転させ、フラッパ337によって再給紙搬送路338へ導く。再給紙搬送路338へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写ベルト334ヘ給紙される。
【0033】
<リーダ画像処理部の説明>
図3は、図2に示したリーダ画像処理部222の構成を示すブロック図であり、図2と同一のものには同一の符号を付してある。以下、構成及び動作を説明する。
【0034】
このリーダ画像処理部222では、プラテンガラス211上の原稿はCCD218に読み取られて電気信号に変換される(CCD218はカラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったものでも、3ラインCCDで、それぞれRフィルタ・Gフィルタ・BフィルタをそれぞれのCCDごとに並べたものでも構わないし、フィルタがオンチップ化又は、フィルタがCCDと別構成になったものでも構わない)。
【0035】
そして、その電気信号(アナログ画像信号)はリーダ画像処理部222に入力され、クランプ&Amp.&S/H&A/D部411でサンプルホールド(S/H)され、アナログ画像信号のダークレベルを基準電位にクランプし、所定量に増幅され(上記処理順番は表記順とは限らない)、A/D変換されて、例えばRGB各8ビットのデジタル信号に変換される。
【0036】
そして、RGB信号はシェーディング部412で、シェーディング補正及び黒補正が施された後、制御装置110へと出力される。
【0037】
<制御装置の説明>
図4は、図1に示した制御装置110の構成を説明するブロック図である。
【0038】
図において、111はメインコントローラで、主にCPU112とバスコントローラ113、各種I/Fコントローラ回路とから構成され、CPU112とバスコントローラ113は、制御装置110全体の動作を制御するものであり、
CPU112は、ROM114からROMI/F115を経由して読み込んだプログラムに基づいて動作する。
【0039】
また、ホストとコンピュータから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスタイメージデータに展開する動作も、このプログラムに記述されている、ソフトウェアによって処理される。バスコントローラ113は各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バス競合時の調停やDMAデータ転送の制御を行う。
【0040】
116はDRAMで、DRAMI/F117によってメインコントローラ111と接続されており、CPU112が動作するためのワークエリアや、画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。
【0041】
118はCodecで、DRAM116に蓄積されたラスタイメージデータをMH/MR7MMR/JBIG/JPEG等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスタイメージデータに伸長する。119はSRAMで、Codec118の一時的なワーク領域として使用される。また、Codec118は、I/F120を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM116との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0042】
135はGraphic Processorで、DRAM116に蓄積されたラスタイメージデータに対して、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化の処理をそれぞれ行う。136はSRAMで、Graphic Processor135の一時的なワーク領域として使用される。Graphic Processor135は、I/F137を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM116との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0043】
121はNetwork Contorllerで、I/F123によってメインコントローラ111と接続され、コネクタ122によって外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては一般的にイーサネット(Ethernet)があげられるがこれに限られるものではない。
【0044】
125は汎用高速バスで、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ124と1/O制御部126とが接続される。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。
【0045】
I/O制御部126は、リーダ部200、プリンタ部300の各CPUと制御コマンドを送受信するための調歩同期シリアル通信コントローラ127が2チャンネル装備されており、I/Oバス128によってスキャナI/F140,プリンタI/F145等の外部I/F回路に接続されている。
【0046】
132はパネルインタフェース(I/F)で、LCDコントローラ131に接続され、操作部150上の液晶画面に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入力を行うためのキー入力I/F130とから構成される。
【0047】
操作部150は、液晶表示部と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーを有し、タッチパネルまたはハードキーにより入力された信号は、前述したパネルI/F132を介してCPU112に伝えられ、液晶表示部はパネルI/F132から送られてきた画像データを表示するものである。液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等を表示する。
【0048】
133はリアルタイムクロックモジュールで、機器内で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ用電池134によってバックアップされている。
【0049】
161はE−IDEコネクタ(インタフェース)で、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施形態においては、このI/Fを介してハードディスクドライブ160を接続し、ハードディスク162へ画像データを記憶させたり、ハードディスク162から画像データを読み込む動作を行う。コネクタ142と147は、それぞれリーダ部200とプリンタ部300とに接続され、同調歩同期シリアルI/F(143,148)とビデオI/F(144,149)とから構成される。
【0050】
140はスキャナI/Fで、コネクタ142を介してリーダ部200と接続され、また、スキャナバス141によってメインコントローラ111と接続されており、リーダ部200から受け取った画像に対して所定の処理を施す機能を有し、さらに、リーダ部200から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、スキャナバス141に出力する機能も有する。
【0051】
スキャナバス141からDRAM116へのデータ転送は、バスコントローラ113によって制御される。
【0052】
145はプリンタI/Fで、コネクタ147を介してプリンタ部300と接続され、またプリンタバス146によってメインコントローラ111と接続されており、メインコントローラ111から出力された画像データに所定の処理を施して、プリンタ部300へ出力する機能を有し、さらに、プリンタ部300から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、プリンタバス146に出力する機能も有する。
【0053】
DRAM116上に展開されたラスタイメージデータのプリンタ部300への転送は、バスコントローラ113によって制御され、プリンタバス146、ビデオI/F149を経由して、プリンタ部300へDMA転送される。
【0054】
<スキャナI/Fの画像処理部の説明>
以下、図5を参照して、スキャナI/F140の画像処理を担う部分についての詳細な説明を行う。
【0055】
図5は、図4に示したスキャナI/F140の画像処理を担う部分の詳細な構成を示すブロック図であり、図4と同一のものには同一の符号を付してある。
【0056】
図において、601はつなぎ&MTF補正部で、リーダ部200からコネクタ142を介して送られる画像信号に対して、CCD218(図2)が3ラインCCDの場合、つなぎ処理はライン間の読取り位置が異なるため、読取り速度に応じてライン毎の遅延量を調整し、さらに、3ラインの読取り位置が同じになるように信号タイミングを補正し、MTF補正は読取り速度によって読取りのMTFが変るため、その変化を補正する。
【0057】
602は入カマスキング部で、つなぎ&MTF補正部601でタイミングが補正されたデジタル信号に対して、CCD218の分光特性及びランプ212及びミラー214、215、216の分光特性を補正する。この入カマスキング部602の出力は、ACSカウント部603(詳細は後述する図6に示す)及びメインコントローラ111へと送られる。
【0058】
<ACSカウント部の説明>
図6は、図5に示したACS(オートカラーセレクト)カウント部の構成を説明するブロック図である。
【0059】
オートカラーセレクト(以下ACS)とは、原稿がカラーなのか白黒なのかを判断する。つまり画素ごとの彩度を求めてある闘値以上の画素がどれだけ存在するかによりカラー判定を行うものである。
【0060】
しかし、白黒原稿であっても、MTF等の影響により、ミクロ的に見るとエッジ周辺に色画素が多数存在し、単純に画素単位でACS判定を行うのは難しい。このACS手法はさまざまな方法が提供されているが、本実施形態ではACSの方法にはこだわらない為、ごく一般的な手法で説明を行う。
【0061】
前記したように、自黒画像でもミクロ的に見ると色画素が多数存在するわけであるから、その画素が本当に色画素であるかどうかは、注目画素に対して周辺の色画素の情報で判定する必要がある。501はそのためのフィルタで、注目画素に対して周辺画素を参照する為にFIFOの構造をとる。
【0062】
502は領域検出回路で、メインコントローラ111からセットされたレジスタ507〜510に設定された値と、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512を元に、ACSをかける領域信号505を作成する回路である。
【0063】
503は色判定部で、ACSをかける領域信号505に基づき、注目画素に対してフィルタ501内のメモリ内の周辺画素を参照し、注目画素が色画素か白黒画素かを決定する為の色判定部である。504はカウンタで、色判定部503が出力した色判定信号の個数を数えるものである。
【0064】
メインコントローラ111は、読み込み範囲に対してACSをかける領域を決定し、レジスタ507〜510に設定する(本実施形態では、原稿に対して独立で範囲を決める構成をとる)。また、メインコントローラ111は、ACSをかける領域内での色判定信号の個数を計数するカウンタの値を、所定の閾値と比較し、当該原稿がカラーなのか自黒なのかを判断する。
【0065】
レジスタ507〜510には、主走査方向、副走査方向それぞれについて、色判定部503が判定を開始する位置、判定を終了する位置を、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512に基づいて設定しておく。本実施形態では、実際の原稿の大きさよりもそれぞれ10mm程度小さめに設定している。
【0066】
<プリンタI/Fの画像処理部の説明>
以下、図4に示したプリンタI/F145の画像処理を担う部分について詳細に説明する。
【0067】
図7は、図4に示したプリンタI/F145の画像処理を担う部分の構成を示すブロック図である。
【0068】
図に示すように、メインコントローラ111から、プリンタバス146を介して送られる画像信号は、まずLOG変換部701に入力される。LOG変換部701では、LOG変換でRGB信号からCMY信号に変換する。
【0069】
次に、モアレ除去部702でモアレが除去される。703はUCR&マスキング部で、モアレ除去処理されたCMY信号はUCR処理でCMYK信号が生成され、マスキング処理部でプリンタの出力にあった信号に補正される。UCR&マスキング部703で処理された信号はγ補正部704で濃度調整された後フィルタ部705でスムージング又はエッジ処理される。これらの処理を経て、コネクタ147を介してプリンタ部300へと画像が送られる。
【0070】
<Graphic Processorの説明>
以下、図4に示したGraphic Processor135についての詳細な説明を行う。
【0071】
図8は、図4に示したGraphic Processor135の構成を示すブロック図である。
【0072】
図に示すように、Graphic Processor135は、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化の処理をそれぞれ行うモジュール(画像回転部801、画像変倍部802、色空間変換部803、ルック・アップ・テーブル(LUT)804、画像二値化部805)を有する。
【0073】
SRAM136は、Graphic Processor135の各々のモジュールの一時的なワーク領域として使用される。各々のモジュールが用いるSRAM136のワーク領域が競合しないよう、あらかじめ各々のモジュールごとにワーク領域が静的に割り当てられているものとする。
【0074】
Graphic Processor135は、I/F137を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM116との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0075】
バスコントローラ113は、Graphic Processor135の各々のモジュールにモード等を設定する制御及び、各々のモジュールに画像データを転送するためのタイミング制御を行う。
【0076】
<画像回転部の説明>
以下、図9,図10を参照して、図8に示した画像回転部801における処理手順を説明する。
【0077】
図9,図10は、図8に示した画像回転部801による画像回転処理を説明する模式図である。
【0078】
まず、I/F137を介して、CPU112からバスコントローラ113に画像回転制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像回転部801に対して画像回転に必要な設定(たとえば画像サイズや回転方向・角度等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。
【0079】
この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。なお、ここでは回転を行う画像サイズを32画素×32ラインとし、また画像バス上に画像データを転送させる際に24byte(RGB各々8bitで1画素分)を単位とする画像転送を行うものとする。
【0080】
上述のように、32画素×32ラインの画像を得るためには、上述の単位データ転送を32×32回行う必要があり、且つ不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある。(図9参照)
不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているように、SRAM136に書き込まれる。例えば、90度反時計方向回転であれば、転送される画像データをSRAM136に、図10に示すようにY方向に書き込んでいく。読み出し時にX方向に読み出すことで、画像が回転される。
【0081】
32画素×32ラインの画像回転(SRAM136への書き込み)が完了した後、画像回転部801はSRAM136から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、バスコントローラ113に画像を転送する。
【0082】
回転処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、連続アドレッシングにて、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0083】
こうした一連の処理は、CPU112からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わるまで)繰り返される。
【0084】
<画像変倍部の説明>
以下、図8に示した画像変倍部802における処理手順を示す。
【0085】
I/F137を介して、CPU112からバスコントローラ113に画像変倍制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像変倍部802に対して画像変倍に必要な設定(主走査方向の変倍率、副走査方向の変倍率、変倍後の画像サイズ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0086】
画像変倍部802は、受け取った画像データを一時SRAM136に格納し、これを入カバッフアとして用いて、格納したデータに対して主走査、副走査の変倍率に応じて必要な画素数、ライン数の分の補間処理を行って画像を拡大もしくは縮小することで、変倍処理とする。変倍後のデータは再度SRAM136へ書き戻し、これを出カバソファとして画像変倍部802はSRAM136から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。
【0087】
変倍処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0088】
<色空間変換部の説明>
以下、図8に示した色空間変換部803における処理手順を示す。
【0089】
I/F137を介して、CPU112からバスコントローラ113に色空間変換制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は色空間変換部803およびLUT(ルック・アップ・テーブル)804に対して色空間変換処理に必要な設定(後述のマトリックス演算の係数、LUT804のテーブル値等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0090】
色空間変換部803は、受け取った画像データ1画素ごとに対して、まず下記の式で表される3×3のマトリックス演算を施す。
【0091】
【数1】
上式において、R、G、Bが入力、X、Y、Zが出力、a11、a12、a13、a21、a22、a23、a31、a32、a33、b1、b2、b3、c1、c2、c3がそれぞれ係数である。
【0092】
上式の演算によって、例えばRGB色空間からYuv色空間への変換など、各種の色空間変換を行うことができる。
【0093】
次に、マトリックス演算後のデータに対して、LUT804による変換を行う。これによって、非線形の変換をも行うことができる。当然、スルーのテーブルを設定することにより、実質的にLUT変換を行わないこともできる。
【0094】
その後、色空間変換部803は色空間変換処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。
【0095】
色空間変換処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0096】
<画像二値化部の説明>
以下、図8に示した画像二値化部805における処理手順を示す。
【0097】
I/F137を介して、CPU112からバスコントローラ113に二値化制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像二値化部805に対して二値化処理に必要な設定(変換方法に応じた各種パラメータ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0098】
画像二値化部805は、受け取った画像データに対して二値化処理を施す。本実施形態では、二値化の手法としては、画像データを所定の閾値と比較して単純に二値化するものとする。もちろん、ディザ法、誤差拡散法、誤差拡散法を改良したものなど、いずれの手法によってもかまわない。
【0099】
その後、画像二値化部805は二値化処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。
【0100】
二値化処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0101】
<PDL画像出力時のシーケンス>
以下、図11を参照して、本発明のPDL画像出力手順ついて説明する。
【0102】
図11は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第1の制御処理手順を示すフローチャートであり、PDL画像出力手順の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基いて統括制御するものである。なお、S3001〜S3008は各ステップを示す。
【0103】
PDL画像を出力する場合、ステップS3001において、PC401(図1)上でユーザが当該PDL画像出力ジョブのプリント設定を行う。プリント設定内容は、部数、用紙サイズ、片面両面、ページ出力順序、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0104】
次に、ステップS3002において、PC401上で印刷指示を与え、それと共にPC401上にインストールされているドライバソフトウェアが、印刷対象となるPC401上のコードデータをいわゆるPDLデータに変換して、ステップS3001で設定したプリント設定パラメータとともに、本画像入出力装置の制御装置110に、ネットワーク400を介してPDLデータを転送する。
【0105】
次に、ステップS3003において、制御装置110のメインコントローラ111のCPU112が、コネクタ122およびNetwork Controller121を介して転送されたPDLデータを前記プリント設定パラメータに基づいて、画像データに展開(ラスタライズ)する。画像データの展開は、DRAMll6上に行われる。画像データの展開が完了するとステップS3004へ進む。
【0106】
次に、ステップS3004において、メインコントローラ111がDRAM116上に展開された画像データを、Graphic Processor135に転送する。
【0107】
次に、ステップS3005において、Graphic Processor135が、前記プリント設定パラメータとは独立に、画像処理を行う。例えば、前記プリント設定パラメータで指定された用紙サイズがA4であるにもかかわらず、プリンタ部300の給紙ユニット360にはA4R用紙(長辺方向に搬送されるA4用紙)しかない場合には、Graphic Processor135内の画像回転部801で画像を90度回転することによって、出力用紙にあわせた画像出力を行うことができる。画像データの画像処理が完了するとステップS3006へ進む。
【0108】
次に、ステップS3006において、Graphic Processor135がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM116上に記憶する。
【0109】
次に、ステップS3007において、メインコントローラ111はプリンタI/F145およびコネクタ147を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM116上の画像データを、プリンタ部300へと転送する。
【0110】
次に、ステップS3008において、制御装置110が、プリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、すなわち当該PDLジョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0111】
<コピー画像出力時のシーケンス>
以下、図12を参照して、本発明のコピー画像出力手順ついて説明する。
【0112】
図12は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第2の制御処理手順を示すフローチャートであり、コピー画像出力手順の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基いて統括制御するものである。なお、S4001〜S4007は各ステップを示す。
【0113】
コピー画像を出力する場合、ステップS4001において、操作部150上でユーザが当該コピー画像出力ジョブのコピー設定を行う。コピー設定内容は、部数、用紙サイズ、片面/両面、拡大/縮小率、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0114】
次に、ステップS4002において、操作部150上でコピー開始指示を与えると、制御装置110のメインコントローラ111内のCPU112はスキャナI/F140およびコネクタ142を介してリーダ部200を制御し、原稿の画像データの読み込み動作を行う。まず、原稿給送ユニット250は、載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、その際同時に原稿のサイズをCPU112により検知する。検知された原稿のサイズに基づいて原稿を露光走査することにより、画像データを読み取るわけである。読み取られた画像データはDRAM116上に記憶される。
【0115】
従来のコピー機では、前記コピー設定の拡大/縮小率の設定に応じて、すなわち副走査方向の変倍率に応じて光学ユニット213の移動速度を変化させることにより副走査方向の変倍処理を実現していた。しかしながら、本発明では、前記コピー設定の拡大/縮小率の設定にかかわらず、必ず等倍(100%)で画像データを読み取り、変倍処理については、主走査方向、副走査方向ともに、後述するCraphic Processor135によって行うものとする。
【0116】
次に、ステップS4003において、メインコントローラ111がDRAM116上の画像データを、Graphic Processor135に転送する。
【0117】
次に、ステップS4004において、Graphic Processor135が、前記コピー設定パラメータに基づいて画像処理を行う。例えば、拡大400%の設定がなされているときには、Graphic Processor135内のモジュールである画像変倍部802を用いて主走査方向、副走査方向双方への変倍処理を行う。画像データの画像処理が完了するとステップS4005へ進む。
【0118】
次に、ステップS4005では、Graphic Processor135がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM116上に記憶する。
【0119】
次に、ステップS4006では、メインコントローラ111はプリンタI/F145およびコネクタ147を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM116上の画像データを、プリンタ部300へと転送する。
【0120】
次に、ステップS4007では、制御装置110が、プリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、すなわち当該コピージョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0121】
<コピー自動変倍シーケンスの説明>
本実施形態の画像入出力装置では、例えば、ユーザが印刷用紙をすべてA4で出力したい場合には、ユーザが出力用紙サイズをA4に設定することにより、印刷用紙をすべてA4で出力することができる。
【0122】
以下、図13,図14を参照して、ユーザが出力用紙サイズを設定した場合における原稿サイズ混載のコピージョブ処理の動作を説明する。
【0123】
図13は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第3の制御処理手順を示すフローチャートであり、ユーザが出力用紙サイズを設定した場合における原稿サイズ混載のコピージョブ処理手順の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基いて統括制御するものである。なお、S1101〜S1106は各ステップを示す。
【0124】
図14は、本発明の画像入出力装置による原稿サイズ混載コピージョブの出力結果を示す模式図であり、(a)はA3原稿(長辺方向に搬送して読み取ったA3原稿)をA4用紙(短辺方向に搬送されたA4用紙)に縮小コピー出力した場合に対応し、(b)はA4原稿(短辺方向に搬送して読み取ったA4原稿)をA3用紙(長辺方向に搬送されたA3用紙)に拡大コピー出力した場合に対応する。
【0125】
図13に示すように、コピージョブが開始されると、まずステップS1101において、ユーザが出力用紙サイズを設定し、ステップS1102において、原稿サイズを取得する。
【0126】
その後、ステップS1103において、原稿サイズとユーザ設定用紙サイズとが同じであるかどうか調べ、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと同じであると判断された場合は、そのままステップS1105に進み、その用紙サイズで印刷する。
【0127】
一方、ステップS1103で原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと同じでないと判断された場合は、ステップS1104において、ユーザ設定用紙サイズに合うように適切な倍率で自動変倍し、その後ステップS1105において印刷する。
【0128】
この場合、適切な倍率はA3用紙からA4用紙に印刷する場合には、図14(a)に示すように出力先のA4用紙の半分のサイズで印刷されるので、A3用紙の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、A4用紙の横の長さをx1、縦の長さをy1とすると「x0=x1」であり、「y1÷y0=1/2」になるので適切な倍率は「50%」となる。また、A4用紙からA3用紙に印刷する場合には、図14(b)に示すように、出力先のA3用紙全体に印刷されるので、A4用紙の横の長さをx2、縦の長さをy2とし、A3用紙の横の長さをx3、縦の長さをy3とすると
【0129】
【数2】
になるので適切な倍率は「140%」となる。
【0130】
印刷終了後、ステップS1106において、次の原稿があるかどうか調べ、次の原稿があると判断された場合は、ステップS1102に戻る。
【0131】
一方、ステップS1106で次の原稿がないと判断された場合は、コピージョブを終了する。
【0132】
以上のような制御により、画像処理装置内部に主副デジタル変倍手段(図8に示した画像処理部802)を設け、この主副デジタル変倍手段により様々な原稿サイズが混載したコピー文書を、スループットを落とすことなく、同一サイズの出力用紙に自動変倍してプリント出力することできる。
【0133】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと異なる場合には、自動変倍して印刷する構成について説明したが、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズよりも小さい場合には自動変倍せずに印刷するように設定可能に構成してもよい。以下、その実施形態について図15,図16を参照して説明する。
【0134】
図15は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第4の制御処理手順を示すフローチャートであり、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズよりも小さい場合には自動変倍せずに印刷すると設定した場合における原稿サイズ混載コピージョブ動作の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基づいて統括制御するものである。なお、S1401〜S1407は各ステップを示す。なお、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズよりも小さい場合には自動変倍せずに印刷する設定は、図1に示した操作部150から行うものとする。また、S1401〜S1407は各ステップを示す。
【0135】
図16は、本発明の画像入出力装置における用紙サイズを説明する模式図である。
【0136】
図15に示すように、コピージョブが開始すると、まず、ステップS1401において、ユーザが出力用紙サイズを設定し、ステップS1402において、原稿サイズを取得する。
【0137】
その後、ステップS1403において、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと同じであるかどうか調べ、ユーザ設定用紙サイズと同じであると判断された場合は、そのままステップS1406に進み、その原稿サイズで印刷する。
【0138】
一方、ステップS1403で、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと同じでないと判断された場合は、ステップS1404において、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズより大きいか調べる。
【0139】
ここで、サイズが大きいとは、図16において(a)の画像の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、(b)の画像の横の長さをx1、縦の長さをy1とし、(「x1≦x0」)かつ「y1<y0」)または(「x1<x0」かつ「y1≦y0」とするときにおいて、(a)の用紙サイズが(b)の用紙サイズより大きいということとする。
【0140】
ステップS1403で、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズより大きくない(小さい)と判断された場合は、そのままステップS1406に進み、その原稿サイズで印刷する。
【0141】
一方、ステップS1404で、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズより大きいと判断された場合は、ステップS1405において、ユーザ設定用紙サイズに合わせて自動変倍した後に、ステップS1406進み、印刷する。
【0142】
印刷終了後、ステップS1407において、次の原稿があるかどうか調べ、次の原稿があると判断された場合は、ステップS1402に戻り、一方、次の原稿がないと判断された場合は、コピージョブを終了する。
【0143】
以上のような制御により、画像処理装置内部に主副デジタル変倍手段(図8に示した画像処理部)を設け、この主副デジタル変倍手段により様々な原稿サイズが混載したコピー文書を、原稿画像サイズが用紙サイズより大きい場合に自動変倍して、スループットを落とすことなく、同一サイズの出力用紙にプリント出力することができる。
【0144】
〔第3実施形態〕
上記第2実施形態では、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズよりも大きい場合のみ自動変倍処理し、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズよりも小さい場合には自動変倍しないで印刷するように設定することができる構成について説明したが、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズよりも大きい場合、回転後の自動変倍倍率と回転なしでの自動変倍倍率とを比較し、倍率の大きいほうで印刷するように構成してもよい。以下、その実施形態を図17,図18を参照して説明する。
【0145】
図17は、本発明の画像入出力装置による原稿サイズ混載コピージョブの出力結果(長辺方向に搬送して読み取ったA3原稿を短辺方向に搬送されたA4用紙にコピー出力した結果)を示す模式図であり、(a)は回転処理を行うことなく自動変倍して出力した場合に対応し、(b)は、右に90度回転処理を行った後に自動変倍して出力した場合に対応する。
【0146】
本実施形態では、例えば、図17に示すように、A3用紙(長辺方向に搬送して読み取ったA3原稿)からA4用紙(短辺方向に搬送されたA4用紙)に印刷する場合には、出力先であるA4用紙の半分のサイズで印刷されるので、A3縦の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、A4横の横の長さをx1、縦の長さをy1とすると「x0=x1」で「y1÷y0=1/2」となるので適切な倍率は「50%」となる。
【0147】
また、図17(b)に示すように、A3用紙(長辺方向に搬送して読み取ったA3原稿)を右に90度回転をした後にA4用紙(短辺方向に搬送されたA4用紙)に印刷する場合には、回転を施した後に変倍するのでA3縦の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、A4横の横の長さをx2、縦の長さをy2とすると
【0148】
【数3】
となるので適切な倍率は「70%」となる。
【0149】
以下、図18のフローチャートを参照して、画像を回転することにより、より大きな倍率で自動変倍する場合における原稿サイズ混載コピージョブ処理動作について説明する。
【0150】
図18は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第5の制御処理手順を示すフローチャートであり、画像を回転することにより、より大きな倍率で自動変倍する場合における原稿サイズ混載コピージョブ処理動作の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基づいて統括制御するものである。なお、S1501〜S1514は各ステップを示す。
【0151】
図18に示すように、コピージョブが開始されると、まず、ステップS1501において、ユーザが出力用紙サイズを設定し、ステップS1502において、原稿サイズを取得した後、ステップS1503において、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと同じかどうか比べ、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと同じであると判断された場合は、ステップS1513進み、そのまま印刷処理する。
【0152】
一方、ステップS1503で、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズと異なっていると判定された場合は、ステップS1504において、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズより大きいかを調べる。
【0153】
ここで、サイズが大きいとは、図16において(a)の画像の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、(b)の画像の横の長さをx1、縦の長さをy1とし、(「x1≦x0」かつ「y1<y0」)または(「x1<x0」かつ「y1≦y0」)とするときにおいて、(a)の用紙サイズが(b)の用紙サイズより大きいということとする。
【0154】
ステップS1504で、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズより大きいと判定された場合は、ステップS1505において、回転しない場合の変倍率を計算しA%とし、その後、ステップS1506において、右に90度回転する場合の変倍率を計算しB%とし、ステップS1507において、A%とB%とを比較して「A≧B」であるか「A<B」かを判定し、「A≧B」であると判定された場合は、ステップS1501において、A%で変倍し、ステップS1513に進み、印刷処理する。
【0155】
一方、ステップS1507で、「A≧B」でない、即ち「A<B」であると判定された場合は、ステップS1508において、画像を右に90度回転した後に、ステップS1509において、B%で変倍した後に、ステップS1513に進み、印刷処理する。
【0156】
一方、ステップS1504で、原稿サイズがユーザ設定用紙サイズより大きくない、即ち小さいと判定された場合は、ステップS1511において、ユーザがユーザ設定用紙サイズより小さい場合には自動変倍しないと設定しているかどうか調べ、自動変倍しないと設定していると判定された場合は、自動変倍せずにステップS1513に進み、印刷処理する。
【0157】
一方、ステップS1511で、ユーザがユーザ設定用紙サイズより小さい場合には自動変倍しないと設定していないと判定された場合は、ステップS1512において、ユーザ設定用紙サイズと同じになるように自動変倍した後に、ステップS1513に進み、印刷処理する。
【0158】
印刷終了後、ステップS1514において、次の原稿があるかどうか調べ、次の原稿があると判定された場合は、ステップS1502に戻る。
【0159】
一方、次の原稿がないと判定された場合は、コピージョブを終了する。
【0160】
以上説明したように、従来においてはスループットの大幅な低下を招く自動変倍と原稿サイズ混載の機能の組み合わせは禁止されていたが、本発明では、原稿読み取り動作時の光学ユニットの移動速度を変化ではなく、画像処理装置内に主副デジタル変倍手段(図8に示す画像変倍部802)を設けることで、様々な原稿サイズを混載したコピージョブにおいても、スループットを落とすことなく、同一サイズの出力用紙に自動変倍してプリント出力することができる。
〔第4実施形態〕
上記第1〜3実施形態では、自動変倍機能と原稿サイズ混載機能を組み合わせたコピー処理を実行可能な画像処理装置の構成について説明したが、自動変倍機能と原稿サイズ混載機能さらに両面印刷処理を組み合わせたコピー処理を実行するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0161】
<コピー両面シーケンスの説明>
以下、図19のフローチャートを参照して、本発明における原稿サイズ混載のコピージョブ両面処理の動作を説明する。
【0162】
図19は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第6の制御処理手順を示すフローチャートであり、原稿サイズ混載のコピージョブ両面処理の動作の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基いて統括制御するものである。なお、S1001〜S1006は各ステップを示す。
【0163】
コピージョブが開始られると、まず、ステップS1001において、原稿サイズを取得し、その後、ステップS1002において、該当原稿が表面にあたるのか裏面にあたるのかを判定し、表面印刷であると判定された場合は、ステップS1005に進み、その原稿サイズで印刷する(その原稿サイズと同じサイズの用紙に等倍で印刷する)。
【0164】
一方、ステップS1002で、該当原稿が表面印刷でない、即ち裏面印刷であると判定された場合は、まずステップS1003において、表面の原稿サイズと同じ原稿サイズかどうか比べ、同じ原稿サイズであると判定された場合は、ステップS1005に進み、その原稿サイズで印刷する(即ち、等倍で印刷する)。
【0165】
一方、ステップS1003で、表面の原稿サイズと同じ原稿サイズでない、即ち表面の原稿サイズと原稿サイズとが異なっていると判定された場合は、ステップS1004において、表面の原稿サイズと同じになるような適切な倍率で自動変倍した後に、ステップS1005において印刷する。
【0166】
この場合の適切な倍率は、A3用紙からA4用紙に印刷する場合には、図14(a)に示したように出力先のA4用紙の半分のサイズで印刷されるので、A3用紙の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、A4用紙の横の長さをx1、縦の長さをy1とすると「x0=x1」であり、「y1÷y0=1/2」になるので適切な倍率は「50%」となる。また、A4用紙からA3用紙に印刷する場合には、図14(b)に示したように、出力先のA3用紙全体に印刷されるので、A4用紙の横の長さをx2、縦の長さをy2とし、A3用紙の横の長さをx3、縦の長さをy3とすると
【0167】
【数4】
になるので適切な倍率は「140%」となる。
【0168】
印刷終了後、ステップS1006において、次の原稿があるかどうか調べ、次の原稿があると判断された場合は、ステップS1101に戻る。
【0169】
一方、ステップS1006で、次の原稿がないと判断された場合は、コピージョブを終了する。
【0170】
以上のような制御によって、原稿サイズが混載するジョブで両面が設定された場合に、出力の表裏の組み合わせでサイズが異なるときにおいても、裏面を自動変倍することにより同じ用紙の裏に確実に印刷することにより、不必要な用紙の出力をしないため、用紙の節約、スループットの向上を図ることができる。
【0171】
〔第5実施形態〕
上記第4実施形態では、原稿サイズが混載するジョブで両面が設定された場合に、出力の表裏の組み合わせでサイズが異なるときにおいても、裏面を自動変倍することにより同じ用紙の裏に確実に印刷する構成について説明したが、さらに、ユーザが裏面が表面よりも小さい場合には自動変倍せずに印刷するように設定可能に構成してもよい。以下、その実施形態について図20を参照して説明する。
【0172】
図20は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第7の制御処理手順を示すフローチャートであり、ユーザが裏面が表面よりも小さい場合には自動変倍せずに印刷すると設定した場合においての原稿サイズ混載コピージョブ両面処理動作の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基づいて統括制御するものである。なお、S2401〜S2407は各ステップを示す。なお、裏面が表面よりも小さい場合には自動変倍せずに印刷するとの設定は、図1に示した操作部150から行うものとする。
【0173】
コピージョブが開始されると、まず、ステップS2401において、原稿サイズを取得し、その後、ステップS2402において、表面印刷か裏面印刷かが選択(判定)され、表面印刷であると判定された場合は、ステップS2405において、その原稿サイズで印刷する(その原稿サイズと同じサイズの用紙に等倍で印刷する)。
【0174】
一方、ステップS2402で、該当原稿が表面印刷でない、即ち裏面印刷であると判定された場合は、まずステップS2403において、表面の原稿サイズと同じ原稿サイズかどうか比べ、同じ原稿サイズであると判定された場合は、ステップS2405に進み、その原稿サイズで印刷する(即ち、等倍で印刷する)。
【0175】
一方、ステップS2403で、表面の原稿サイズと同じ原稿サイズでない、即ち表面の原稿サイズと原稿サイズとが異なっていると判定された場合は、ステップS2404において、裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズよりも大きいかどうか調べる。
【0176】
ここで、サイズが大きいとは、図16において(a)の画像の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、(b)の画像の横の長さをx1、縦の長さをy1とし、(「x1≦x0」かつ「y1<y0」)または(「x1<x0」かつ「y1≦y0」)とするときにおいて、(a)の用紙サイズが(b)の用紙サイズより大きいということとする。
【0177】
ステップS2404で、裏面の原稿サイズが表面よりも大きくない、即ち小さいと判定された場合は、自動変倍せずにステップS2405に進み、その原稿サイズで印刷する(即ち、等倍で印刷する)。
【0178】
一方、ステップS2404で、裏面の原稿サイズが表面よりも大きいと判定された場合は、ステップS2406において、表面の原稿サイズと同じになるように自動変倍した後に、ステップS2405に進み、印刷処理する。
【0179】
印刷終了後、ステップS2407において、次の原稿があるかどうか調べ、次の原稿があると判定された場合は、ステップS2401に戻る。
【0180】
一方、次の原稿がないと判定された場合は、コピージョブを終了する。
【0181】
以上のような制御によって、原稿サイズが混載するジョブで両面が設定された場合に、出力の表裏の組み合わせでサイズが異なるときにおいても、裏面の原稿サイズが表面のサイズより大きい場合に裏面を自動変倍することによって同じ用紙の裏に確実に印刷することにより、不必要な用紙の出力をしないため、用紙の節約、スループットの向上を図ることができる。
【0182】
〔第6実施形態〕
上記第5実施形態では、裏面サイズが表面サイズよりも大きい場合のみ自動変倍処理し、出力の表裏の組み合わせでサイズが異なるときにおいても、同じ用紙の裏に確実に印刷する構成について説明したが、裏面サイズが表面サイズよりも大きい場合、回転後の自動変倍倍率と回転なしでの自動変倍倍率とを比較し、倍率の大きいほうで印刷するように構成してもよい。以下、その実施形態を図21を参照して説明する。
【0183】
本実施形態では、例えば、図17に示したように、A3用紙(長辺方向に搬送して読み取ったA3原稿)からA4用紙(短辺方向に搬送されたA4用紙)に印刷する場合には、出力先であるA4用紙の半分のサイズで印刷されるので、A3縦の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、A4横の横の長さをx1、縦の長さをy1とすると「x0=x1」で「y1÷y0=1/2」となるので適切な倍率は「50%」となる。
【0184】
また、図17(b)に示したように、A3用紙(長辺方向に搬送して読み取ったA3原稿)を右に90度回転をした後にA4用紙(短辺方向に搬送されたA4用紙)に印刷する場合には、回転を施した後に変倍するのでA3縦の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、A4横の横の長さをx2、縦の長さをy2とすると
【0185】
【数5】
となるので適切な倍率は「70%」となる。
【0186】
以下、図21のフローチャートを参照して、画像を回転することにより、より大きな倍率で自動変倍する場合における原稿サイズ混載コピージョブ両面処理動作について説明する。
【0187】
図21は、本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第8の制御処理手順を示すフローチャートであり、画像を回転することにより、より大きな倍率で自動変倍する場合における原稿サイズ混載コピージョブ両面処理動作の一例に対応し、図4に示したCPU112がROM114に格納されたプログラムに基いて統括制御するものである。なお、S2501〜S2514は各ステップを示す。
【0188】
コピージョブが開始されると、ステップS2501において、原稿サイズを取得した後、ステップS2502において表面印刷か裏面印刷かが調べられ、表面印刷であると判定された場合は、ステップS2513に進み、その原稿サイズで印刷する(その原稿サイズと同じサイズの用紙に等倍で印刷する)。
【0189】
一方、ステップS2502で、該当原稿が表面印刷でない、即ち裏面印刷であると判定された場合は、まずステップS2503において、裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズと同じ原稿サイズかどうか比べ、同じ原稿サイズであると判定された場合は、ステップS2513に進み、その原稿サイズで印刷する(即ち、等倍で印刷する)。
【0190】
一方、ステップS2503で、裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズと同じ原稿サイズでない、即ち表面の原稿サイズと原稿サイズとが異なっていると判定された場合は、ステップS2504において、裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズよりも大きいかどうか調べる。
【0191】
ここで、サイズが大きいとは、図16において(a)の画像の横の長さをx0、縦の長さをy0とし、(b)の画像の横の長さをx1、縦の長さをy1とし、(「x1≦x0」かつ「y1<y0」)または(「x1<x0」かつ「y1≦y0」)とするときにおいて、(a)の用紙サイズが(b)の用紙サイズより大きいということとする。
【0192】
ステップS2504で、裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズより大きいと判定された場合は、ステップS2505において、回転しない場合の変倍率を計算しA%とし、その後、ステップS2506において、右に90度回転する場合の変倍率を計算しB%とし、ステップS2507において、A%とB%とを比較して「A≧B」であるか「A<B」かを判定し、「A≧B」であると判定された場合は、ステップS2510において、A%で変倍し、ステップS2513に進み、印刷処理する。
【0193】
一方、ステップS2507で、「A≧B」でない、即ち「A<B」であると判定された場合は、ステップS2508において、画像を右に90度回転した後に、ステップS2509において、B%で変倍した後に、ステップS2513に進み、印刷処理する。
【0194】
一方、ステップS2504で、裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズより大きくない、即ち小さいと判定された場合は、ステップS2511において、ユーザが裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズより小さい場合には自動変倍しないと設定しているかどうか調べ、自動変倍しないと設定していると判定された場合は、自動変倍せずにステップS2513に進み、印刷処理する。
【0195】
一方、ステップS2511で、ユーザが裏面の原稿サイズが表面の原稿サイズより小さい場合には自動変倍しないと設定していと判定された場合は、ステップS2512において、表面の原稿サイズと同じになるように自動変倍した後に、ステップS2513に進み、印刷処理する。
【0196】
印刷終了後、ステップS2514において、次の原稿があるかどうか調べ、次の原稿があると判定された場合は、ステップS2501に戻る。
【0197】
一方、次の原稿がないと判定された場合は、コピージョブを終了する。
【0198】
以上説明したように、従来においてはスループットの大幅な低下を招く自動変倍と原稿サイズ混載の機能の組み合わせは禁止されていたが、本発明によれば、原稿読み取り動作時の光学ユニットの移動速度を変化ではなく、画像処理装置内に設けた主副デジタル変倍手段(図8に示した画像変倍部802)によって画像の変倍処理を行うことによって、原稿サイズが混載するコピージョブで両面印刷が設定された場合に、出力の表裏の組み合わせでサイズが異なるときにおいても、裏面を自動変倍することにより同じ用紙の裏に確実に印刷することにより、不必要な用紙の出力をしないため、用紙の節約、スループットの向上を図ることができる。
【0199】
なお、本発明を適用可能な画像入出力装置は、電子写真方式でも、インクジェット、昇華式でもその他の方式でもよく、また、カラーであっても、モノクロであってもよい。
【0200】
以下、図22に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像処理装置で読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0201】
図22は、本発明に係る画像形成装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0202】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0203】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0204】
本実施形態における図11,図12,図13,図15,図18,図19,図20,図21に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0205】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0206】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0207】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0208】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0209】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0210】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0211】
さらに、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0212】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原稿読み取り動作時の光学ユニットの移動速度変化ではなく、読み取り後の画像データを主走査方向及び副走査方向に変倍して、様々な原稿サイズを混載したコピージョブ(原稿サイズ混載機能)において、スループットを落とすことなく、同一サイズの出力用紙に自動変倍(自動変倍機能)してプリント出力することができる。
【0213】
また、原稿読み取り動作時の光学ユニットの移動速度変化ではなく、読み取り後の画像データを主走査方向及び副走査方向に変倍して、様々な原稿サイズを混載したコピージョブ(原稿サイズ混載機能)で両面印刷が設定された場合、出力の表裏の組み合わせでサイズが異なるときにおいても、スループットを落とすことなく、裏面を自動変倍(自動変倍機能)して表面と同じ用紙の裏に確実にプリント出力して、不必要な用紙の出力を無くし、用紙の節約、スループットの向上を図ることができる。
従って、原稿サイズ混載機能と自動変倍機能とを組み合わせた処理をスループットを落とすことなく確実に実行することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す画像処理装置を適用可能な画像入出力システムの全体構成を説明するブロック図である。
【図2】図1に示したリーダ部及びプリンタ部の構成を説明する断面図である。
【図3】図2に示したリーダ画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図5】図4に示したスキャナI/Fの画像処理を担う部分の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示したACS(オートカラーセレクト)カウント部の構成を説明するブロック図である。
【図7】図4に示したプリンタI/Fの画像処理を担う部分の構成を示すブロック図である。
【図8】図4に示したGraphic Processorの構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示した画像回転部による画像回転処理を説明する模式図である。
【図10】図8に示した画像回転部による画像回転処理を説明する模式図である。
【図11】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第1の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第2の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第3の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の画像入出力装置による原稿サイズ混載コピージョブの出力結果を示す模式図である。
【図15】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第4の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の画像入出力装置における用紙サイズを説明する模式図である。
【図17】本発明の画像入出力装置による原稿サイズ混載コピージョブの出力結果(長辺方向に搬送して読み取ったA3原稿を短辺方向に搬送されたA4用紙にコピー出力した結果)を示す模式図である。
【図18】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第5の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図19】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第6の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図20】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第7の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の画像処理装置を適用可能な画像入出力装置の第8の制御処理手順を示すフローチャートである。
【図22】本発明に係る画像形成装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
100 画像入出力システム
110 制御部
150 操作部
200 リーダ部
210 スキャナユニット
250 原稿給紙ユニット
300 プリンタ部
310 マーキングユニット
370 排紙ユニット
360 給紙ユニット
400 LAN
401,402 PC
Claims (8)
- 原稿から画像データを読み取る画像入力手段と、
画像データに基づく画像を記録媒体に印刷出力する画像出力手段と、
原稿のサイズを検知し、前記画像入力手段が読み取る原稿サイズを決定する原稿サイズ検知手段と、
画像データを主走査方向および副走査方向に変倍処理する変倍手段と、
印刷出力する記録媒体サイズを設定する用紙サイズ設定手段と、
前記原稿サイズ検知手段により決定された原稿サイズと前記用紙サイズ設定手段により設定された記録媒体サイズとを比較して記録媒体に出力する最適な印刷倍率を算出する倍率算出手段と、
前記画像入力手段が読み取った画像データをページ毎に前記倍率算出手段により算出された倍率に変倍して記録媒体に印刷するように制御する制御手段と、
画像データを回転処理する回転手段とを有し、
前記制御手段は、ページ毎に、前記原稿サイズ検知手段により決定された原稿サイズと前記用紙サイズ設定手段により設定された記録媒体サイズから算出された第1の印刷倍率と、当該ページの画像データを所定の角度回転した場合の回転画像サイズと前記用紙サイズ設定手段により設定された記録媒体サイズから算出された第2の印刷倍率の双方のうち、数値の小さくない方の倍率を印刷倍率に決定し、さらに該決定された印刷倍率が前記第2の印刷倍率の場合は、前記回転手段により当該ページの画像データを前記所定の角度回転してから前記決定した印刷倍率に変倍して記録媒体に印刷するように制御することを特徴とする画像処理装置。 - 前記制御手段は、前記原稿サイズ検知手段により決定された原稿サイズが前記用紙サイズ設定手段により設定された記録媒体サイズより大きい場合にのみ変倍して印刷するように制御することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 原稿から画像データを読み取る画像入力手段と、
画像データに基づく画像を順次記録媒体の表面と裏面に印刷出力する画像出力手段と、
原稿のサイズを検知し、前記画像入力手段が読み取る原稿サイズを決定する原稿サイズ検知手段と、
画像データを主走査方向および副走査方向に変倍処理する変倍手段と、
前記原稿サイズ検知手段により決定された裏面の原稿サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して記録媒体の裏面に印刷出力する最適な倍率を算出する倍率算出手段と、
前記画像入力手段が読み取った画像データを裏面印刷毎に前記倍率算出手段により算出された倍率に変倍して記録媒体の裏面に印刷するように制御する制御手段と、
画像データを回転処理する回転手段とを有し、
前記制御手段は、前記原稿サイズ検知手段により決定された裏面の原稿サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して算出された第1の印刷倍率と、当該裏面の画像データを所定の角度回転した場合の回転画像サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して算出された第2の印刷倍率の双方のうち、数値の小さくない方の倍率を印刷倍率に決定し、該決定された印刷倍率が前記第2の印刷倍率の場合は、前記回転手段により当該裏面の画像データを前記所定の角度回転してから前記第2の印刷倍率に変倍して記録媒体の裏面に印刷するように制御することを特徴とする画像処理装置。 - 前記制御手段は、裏面に印刷する原稿の画像サイズが表面が印刷された記録媒体サイズより大きい場合にのみ変倍して印刷するように制御することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
- 原稿から画像データを読み取る画像入力手段と、画像データに基づく画像を記録媒体に印刷出力する画像出力手段とを有する画像処理装置の制御方法において、
印刷出力する記録媒体サイズを設定する用紙サイズ設定工程と、
ページ毎に原稿のサイズを検知し、前記画像入力手段が読み取る原稿サイズを決定する原稿サイズ検知工程と、
該決定された原稿サイズと設定された記録媒体サイズとを比較して記録媒体に印刷出力する最適な倍率を算出し、該算出された倍率に前記画像入力手段が読み取った画像データを主走査方向および副走査方向に変倍する変倍工程と、
該変倍した画像データを記録媒体に印刷する印刷工程とを有し、
前記変倍工程は、ページ毎に、前記原稿サイズ検知工程により決定された原稿サイズと前記用紙サイズ設定工程により設定された記録媒体サイズから第1の印刷倍率を算出し、また、当該ページの画像データを所定の角度回転した場合の回転画像サイズと前記用紙サイズ設定工程により設定された記録媒体サイズから第2の印刷倍率を算出し、さらに、前記第1の印刷倍率と前記第2の印刷倍率の双方のうち、数値の小さくない方の倍率を印刷倍率に決定し、さらに該決定された印刷倍率が前記第2の印刷倍率の場合は、当該ページの画像データを前記所定の角度回転してから前記決定した印刷倍率に変倍することを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - 原稿から画像データを読み取る画像入力手段と、画像データに基づく画像を記録媒体に印刷出力する画像出力手段とを有する画像処理装置の制御方法において、
ページ毎に原稿のサイズを検知し、前記画像入力手段が読み取る原稿サイズを決定する原稿サイズ検知工程と、
該決定された裏面の原稿サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して記録媒体の裏面に印刷出力する最適な倍率を算出し、該算出された倍率に前記画像入力手段が読み取った画像データを主走査方向および副走査方向に変倍する変倍工程と、
該変倍した画像データを記録媒体に印刷する印刷工程とを有し、
前記変倍工程は、前記原稿サイズ検知工程により決定された裏面の原稿サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して第1の印刷倍率を算出し、当該裏面の画像データを所定の角度回転した場合の回転画像サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して第2の印刷倍率を算出し、前記第1の印刷倍率と前記第2の印刷倍率の双方のうち、数値の小さくない方の倍率を印刷倍率に決定し、該決定された印刷倍率が前記第2の印刷倍率の場合は、当該裏面の画像データを前記所定の角度回転してから前記決定された印刷倍率に変倍することを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - 原稿から画像データを読み取る画像入力手段と、画像データに基づく画像を記録媒体に印刷出力する画像出力手段とを有する画像処理装置に、
印刷出力する記録媒体サイズを設定する用紙サイズ設定工程と、
ページ毎に原稿のサイズを検知し、前記画像入力手段が読み取る原稿サイズを決定する原稿サイズ検知工程と、
該決定された原稿サイズと設定された記録媒体サイズとを比較して記録媒体に印刷出力する最適な倍率を算出し、該算出された倍率に前記画像入力手段が読み取った画像データを主走査方向および副走査方向に変倍する変倍工程と、
該変倍した画像データを記録媒体に印刷する印刷工程と、を実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記憶媒体であり、
前記変倍工程は、ページ毎に、前記原稿サイズ検知工程により決定された原稿サイズと前記用紙サイズ設定工程により設定された記録媒体サイズから第1の印刷倍率を算出し、また、当該ページの画像データを所定の角度回転した場合の回転画像サイズと前記用紙サイズ設定工程により設定された記録媒体サイズから第2の印刷倍率を算出し、さらに、前記第1の印刷倍率と前記第2の印刷倍率の双方のうち、数値の小さくない方の倍率を印刷倍率に決定し、さらに該決定された印刷倍率が前記第2の印刷倍率の場合は、当該ページの画像データを前記所定の角度回転してから前記決定した印刷倍率に変倍することを特徴とする記憶媒体。 - 原稿から画像データを読み取る画像入力手段と、画像データに基づく画像を記録媒体に印刷出力する画像出力手段とを有する画像処理装置に、
ページ毎に原稿のサイズを検知し、前記画像入力手段が読み取る原稿サイズを決定する原稿サイズ検知工程と、
該決定された裏面の原稿サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して記録媒体の裏面に印刷出力する最適な倍率を算出し、該算出された倍率に前記画像入力手段が読み取った画像データを主走査方向および副走査方向に変倍する変倍工程と、
該変倍した画像データを記録媒体に印刷する印刷工程と、を実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記憶媒体であり、
前記変倍工程は、前記原稿サイズ検知工程により決定された裏面の原稿サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して第1の印刷倍率を算出し、当該裏面の画像データを所定の角度回転した場合の回転画像サイズと表面が印刷された記録媒体サイズとを比較して第2の印刷倍率を算出し、前記第1の印刷倍率と前記第2の印刷倍率の双方のうち、数値の小さくない方の倍率を印刷倍率に決定し、該決定された印刷倍率が前記第2の印刷倍率の場合は、当該裏面の画像データを前記所定の角度回転してから前記決定された印刷倍率に変倍することを特徴とする記憶媒体。
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