JP3719235B2 - 薄型電池、組電池、複合組電池および車両 - Google Patents

薄型電池、組電池、複合組電池および車両 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、封止手段の外周部の端縁から導出する端子を有する薄型電池に関し、特に印加される振動に対して強い構造を有する薄型電池に関する。
【0002】
【背景技術】
封止手段の外周部の端縁から導出する端子を有する薄型電池の使用態様や使用条件の多様化に伴って、当該薄型電池に対して外部から印加される振動が増加する。この振動により、正極端子又は負極端子が電池外装部材から導出する部分(以下、単に端子導出部ともいう。)の剥離等により薄型電池内部に注入された電解液が漏洩し、当該薄型電池の性能低下を招く場合がある。
【0003】
【発明の開示】
本発明は、印加される外力に対して強い構造を有する薄型電池を提供することを目的とする。
【0004】
上記目的を達成するために、本発明によれば、2層の合成樹脂層に挟まれた1層の金属層を少なくとも有する2枚の外装部材の外周縁を融着して成る封止手段を備え、正極板、セパレータ、負極板、及び、電解質から成る発電要素を前記封止手段に封止すると共に、前記正極板に接続された正極端子及び前記負極板に接続された負極端子が前記封止手段の外周部の端縁から導出する薄型電池であって、前記外装部材の最内層に位置する第1の合成樹脂層が、前記外装部材の最外層に位置する第2の合成樹脂層のヤング率より小さいヤング率を有する薄型電池が提供される(請求項1参照)。
【0005】
本発明では、電池外装部材が有する最内層の第1の合成樹脂層のヤング率を最外層の第2の合成樹脂層のヤング率より小さくなるように操作することにより、当該端子導出部の共振周波数を加振振動数から離遠させるように移行させ、共振を防止する。これにより、外部から印加される振動による端子導出部の剥離等の発生を著しく減少することが出来、印加される振動に対して強い構造を有する薄型電池とすることが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1(A)は本発明の第1実施形態に係る薄型電池の全体を示す平面図、図1(B)は(A)のII−II線に沿う断面図である。図2は図1(A)のIII部の拡大断面図である。図3は図2のマス-バネ系モデルである。図4は本発明の第1実施形態に係る端子導出部での振動伝達率スペクトルを示すグラフである。図1は一つの薄型電池(単位電池)を示し、この薄型電池10を複数積層することにより所望の電圧、容量の組電池が構成される。
【0007】
まず図1を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る薄型電池10の全体構成について説明すると、本例の薄型電池10はリチウム系の薄型二次電池であり、2枚の正極板101と、5枚のセパレータ102と、2枚の負極板103と、正極端子104と、負極端子105と、上部電池外装部材106と、下部電池外装部材107と、特に図示しない電解質とから構成されている。このうちの正極板101,セパレータ102,負極板103および電解質を特に発電要素109と称する。
【0008】
なお、正極板101,セパレータ102,負極板103の枚数には何ら限定されず、1枚の正極板101,3枚のセパレータ102,1枚の負極板104でも発電要素109を構成することができる。必要に応じて正極板、負極板およびセパレータの枚数を選択して構成することができる。
【0009】
発電要素109を構成する正極板101は、金属酸化物などの正極活物質に、カーボンブラックなどの導電材と、ポリ四フッ化エンチレンの水性ディスパージョンなどの接着剤とを、重量比でたとえば100:3:10の割合で混合したものを、正極側集電体としてのアルミニウム箔などの金属箔の両面に塗着、乾燥させ、圧延したのち所定の大きさに切断したものである。なお、上記のポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョンの混合比率は、その固形分である。
【0010】
正極活物質としては、例えばニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、コバルト酸リチウム(LiCoO)などのリチウム複合酸化物や、カルコゲン(S、Se、Te)化物を挙げることができる。これらの材質は薄型電池内部の発熱を比較的拡散し易く、端子への伝熱による端子の膨張による伸びを少なく出来、端子から後述する電池外装部材へ伝達する引張り応力を極力抑制することが可能となる。
【0011】
発電要素109を構成する負極板103は、例えば非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、または黒鉛などのように、正極活物質のリチウムイオンを吸蔵および放出する負極活物質に、有機物焼成体の前駆体材料としてのスチレンブタジエンゴム樹脂粉末の水性ディスパージョンをたとえば固形分比100:5で混合し、乾燥させたのち粉砕することで、炭素粒子表面に炭化したスチレンブタジエンゴムを担持させたものを主材料とし、これに、アクリル樹脂エマルジョンなどの結着剤をたとえば重量比100:5で混合し、この混合物を、負極側集電体としてのニッケル箔或いは銅箔などの金属箔の両面に塗着、乾燥させ、圧延したのち所定の大きさに切断したものである。
【0012】
特に負極活物質として非晶質炭素や難黒鉛化炭素を用いると、充放電時における電位の平坦特性に乏しく放電量にともなって出力電圧も低下するので、通信機器や事務機器の電源には不向きであるが、電気自動車等の電源として用いると急激な出力低下がないので有利である。
【0013】
また、発電要素109のセパレータ102は、上述した正極板101と負極板103との短絡を防止するもので、電解質を保持する機能を備えてもよい。セパレータ102は、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン等から構成される微多孔性膜であり、過電流が流れると、その発熱によって層の空孔が閉塞され電流を遮断する機能をも有する。
【0014】
なお、本発明のセパレータ102は、ポリオレフィンなどの単層膜にのみ限られず、ポリプロピレン膜をポリエチレン膜でサンドイッチした三層構造や、ポリオレフィン微多孔膜と有機不織布などを積層したものも用いることができる。セパレータ102を複層化することで、過電流の防止機能、電解質保持機能およびセパレータの形状維持(剛性向上)機能などの諸機能を付与することができる。また、セパレータ102の代わりにゲル電解質又は真性ポリマー電解質等を用いることもできる。
【0015】
以上の発電要素109は、上から正極板101と負極板103とが交互に、且つ当該正極板101と負極板103との間にセパレータ102が位置するような順序で積層され、さらに、その最上部及び最下部にセパレータ102が一枚ずつ積層されている。そして、2枚の正極板101のそれぞれは、正極側集電部104aを介して、金属箔製の正極端子104に接続される一方で、2枚の負極板103は、負極側集電部105aを介して、同じく金属箔製の負極端子105に接続されている。なお、正極端子104も負極端子105も電気化学的に安定した金属材料であれば特に限定されないが、正極端子104としてはアルミニウムやアルミニウム合金、銅又はニッケルなどを挙げることができ、負極端子105としてはニッケル、銅、ステンレス又は鉄などを挙げることができる。これらの金属は、金属の抵抗値、線膨張係数、抵抗率において薄型電池の構成要素として特に適当であり、使用温度を変えた場合にも、端子から後述する電池外装部材へ伝達する引張り応力を極力抑制することが可能となる。また、本例の正極側集電部104aも負極側集電部105aの何れも、正極板104および負極板105の集電体を構成するアルミニウム箔やニッケル箔、銅箔、鉄箔を延長して構成されているが、別途の材料や部品により当該集電部104a,105aを構成することもできる。
【0016】
発電要素109は、上部電池外装部材106及び下部電池外装部材107(封止手段)により封止されている。本発明の第1実施形態における上部電池外装部材106は、図2に示すように、薄型電池10の内側から外側に向かって、第1の樹脂層106a、金属層106b、第2の樹脂層106cの順で3つの層106a〜106cが積層される。この3つの層106a〜106cは、上部電池外装部材106の全面に渡って積層されており、第1の樹脂層106aは、例えばポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、アイオノマーなどの耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂フィルムである。第2の樹脂層106cは、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた樹脂フィルムである。このように、電池外装部材の第1の樹脂層を、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、ポリエチレン、変性ポリエチレン、アイオノマーなどの樹脂で構成することにより、金属からなる正極端子又は負極端子と電池外装部材の第1の樹脂層との良好な融着性を確保することが可能となる。金属層106bは、例えば、アルミニウムなどの金属箔である。従って、上部電池外装部材106は、例えば、アルミニウムなどの金属箔の一方の面(薄型電池の内側面)をポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、アイオノマーなどの樹脂でラミネートし、他方の面(薄型電池の外側面)をポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等でラミネートした、樹脂−金属薄膜ラミネート材などの可撓性を有する材料で形成される。このように、電池外装部材が樹脂層に加えて金属層を具備することにより、電池外装部材の強度を向上させることが可能となる。なお、第2の樹脂層106cは、金属層106bの膜厚及び第1の樹脂層106aの膜厚より相対的に薄い膜厚を有しており、第1の樹脂層106aと金属層106bとによる後述する動吸振器的特性を効果的に作用させることが可能となる。
【0017】
下部電池外装部材107は、上部電池外装部材106と同様の構造のものが用いられ、図2に示すように、薄型電池10の内側から外側に向かって、第1の樹脂層107a、金属層107b、第2の樹脂層107cの順で、3つの層107a〜107cが積層される。下部電池外装部材107の第1の樹脂層107aは、上部電池外装部材106の第1の樹脂層106aと同様に、例えばポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、アイオノマーなどの耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂フィルムである。下部電池外装部材107の金属層107bは、上部電池外装部材106の金属層106bと同様に、例えば、アルミニウムなどの金属箔である。下部電池外装部材107の第2の樹脂層107cは、上部電池外装部材106の第2の樹脂層106cと同様に、例えばポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた樹脂フィルムである。第2の樹脂層107cは、金属層107bの膜厚及び第1の樹脂層107aの膜厚より相対的に薄い膜厚を有しており、第1の樹脂層107aと金属層107bとによる後述する動吸振器的特性を効果的に作用させることが出来る。
【0018】
さらに、これら正極端子104又は負極端子105と、電池外装部材106、107とから構成される端子導出部111は、当該端子導出部111の共振周波数を加振振動数から離遠させるように移行させ、当該端子導出部111における共振を防止するために、図3に示すような2自由度のマス-バネ系を構成している。図3のマス-バネ系モデルにおいて、薄型電池10の正極端子104又は負極端子105が質量mの第1のマス部Mに相当し、電池外装部材106、107の金属層106b、107bが質量mの第2のマス部Ma、Mbに相当する。また、上部電池外装部材106の第1の樹脂層106a及び下部電池外装部材107の第1の樹脂層107aがヤング率kの第1のバネ部K及び減衰要素Cに相当し、電池外装部材106、107の第2の樹脂層106c、107cがヤング率kの第2のバネ部Ka、Kbに相当し、第1のバネ部Kのヤング率kは、第2のバネ部Ka、Kbのヤング率kに対して5〜55%の関係にある。このように、第2のバネ部Ka、Kbを第1のバネ部Kのヤング率kより小さなヤング率kとすることにより、第1のバネ部Kである第1の樹脂層106a、107aと第2のマス部Ma、Mbである金属層106b、107bとが動吸振器的に効果的に作用して、端子導出部111のマス-バネ系の共振周波数を加振振動数から離縁させるように移行させることが可能となる。なお、第1のバネ部Kのヤング率kを第2のバネ部Ka、Kbのヤング率kに対して5%未満にすると、第1のバネ部Kと第2のバネ部Ka、Kbとの動的バネ定数の差が過剰となり、端子導出部111の構造が弱くなる可能性がある。また、第1のバネ部Kのヤング率kを第2のバネ部Ka、Kbのヤング率kに対して55%より大きくすると、ヤング率に依存する動的バネ定数の差が小さく、第2のマス部Ma、Mb及び第1のバネ部Kによる動吸振器的な作用が弱まり、端子導出部111の共振周波数の移行が困難となる。
【0019】
また、上述の正極端子104及び負極端子105は、電池外装部材106、107の金属層106b、107bの膜厚の2〜5倍の厚さを有する。ここで、正極端子104及び負極端子105の厚さを金属層106b、107bの膜厚の2倍未満とすると、当該金属層106b、107bが端子導出部111の共振周波数に与える影響が大きくなり、当該端子導出部111の共振周波数の移行が困難となる可能性がある。また、正極端子104及び負極端子105の厚さを金属層106b、107bの膜厚の5倍より大きくすると、金属層106b、107bが端子導出部111の共振周波数に与える影響が小さくなり、必要とする振動数への移行が困難になる。
【0020】
上述の2自由度のマス-バネ系における共振周波数(固有振動数)ω、ωは式1から実質的に算出することが可能である。
【0021】
【式1】
Figure 0003719235
本発明の第1実施形態に係る薄型電池の端子導出部は、完全な2自由度型マス-バネ系ではないため、上式により完全に説明することは出来ないが、上式を参考にして端子導出部における共振周波数のチューニングが可能である。なお、各層及び端子の材質の変更により、上式の質量、ヤング率を変化させて、端子導出部の共振周波数をチューニングしても良い。
【0022】
電池外装部材を構成する各層の材質、膜厚、ヤング率と、正極端子及び負極端子の材質、厚さとを操作することにより、端子導出部のマス-バネ系における一次固有振動数、二次固有振動数を任意に設定することが可能となり、当該端子導出部の共振周波数を加振振動数から離遠させるように移行させ、共振を抑制することが可能となる。
【0023】
図4は、第1実施形態に係る薄型電池の端子導出部における縦軸に加振振幅と応答振幅との比である振動伝達率、横軸に周波数の振動伝達率スペクトルを示す。同図に示すように、例えば、主たる加振振動数が約100Hz以下に特に集中する車両等での薄型電池の使用する場合において、本発明の第1実施形態に係るチューニングにより、端子導出部の共振周波数を約100Hz以上に移行させて加振振動数から離遠させることにより、加振に対する共振を防止して薄型電池を有効に活用することが可能となる。なお、加振振動数は約100Hz以下に特に限定されず、それ以上の加振振動数に対しても、上記のチューニングを行うことが可能である。
【0024】
さらに、図1に示すように、封止された電池外装106、107の一方の端部から、正極端子104が導出するが、正極端子104の厚さ分だけ上部電池外装106と下部電池外装107との接合部に隙間が生じるので、薄型電池10内の封止性を維持するために、当該正極端子104と電池外装106、107とが接触する部分に、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成されたシールフィルムを熱融着などの方法により介在させることもできる。
【0025】
同様に、封止された電池外装106、107の他方の端部からは、負極端子105が導出するが、ここにも正極端子104側と同様に、当該負極端子105と電池外装106、107とが接触する部分にシールフィルムを介在させることもできる。なお、正極端子104および負極端子105の何れにおいても、シールフィルムは電池外装106,107を構成する樹脂と同系統の樹脂から構成することが熱融着性の点から望ましい。
【0026】
これらの電池外装部材106、107によって、上述した発電要素109、正極側集電部104a、正極端子104の一部、負極側集電部105aおよび負極端子105の一部を包み込み、当該電池外装部材106、107により形成される空間に、有機液体溶媒に過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム等のリチウム塩を溶質とした液体電解質を注入したのち、上部電池外装部材106及び下部電池外装部材107の外周縁の熱融着領域110を熱プレスにより熱融着し、封止する。
【0027】
このように封止された薄型電池10は、総厚1〜10[mm]を有することが好ましい。薄型電池の厚さを10[mm]以下とすることにより、当該薄型電池内部に熱がこもりにくくなり、電池外装部材の界面に応力を伝達する可能性が低くなると共に、電池の熱劣化の影響も減少する。また、薄型電池の厚さを1[mm]以上とすることにより、十分な容量を確保することが出来、経済的な効率を高くすることが可能となる。
【0028】
有機液体溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)などのエステル系溶媒を挙げることができるが、本発明の有機液体溶媒はこれにのみ限定されることなく、エステル系溶媒に、γ−ブチラクトン(γ−BL)、ジエトシキエタン(DEE)等のエーテル系溶媒その他を混合、調合した有機液体溶媒も用いることができる。
【0029】
以下に、上述の薄型電池を複数組み合わせることにより構成される組電池、及び当該組電池を複数組み合わせることにより構成される複合組電池について説明する。
【0030】
図5は本発明の第1実施形態に係る複数の薄型電池の接続方法を示す図であり、図5(A)は並列接続を示し、図5(B)は比較のための直列接続を示す。図6は本発明の第1実施形態に係る複数の薄型電池の他の接続方法を示す図であり、図6(A)は並列接続を示し、図6(B)は比較のための直列接続を示す。図7は本発明の第1実施形態に係る複数の薄型電池により構成される組電池の斜視図、図8(A)は図7の組電池の平面図、図8(B)は図7の組電池の正面図、図8(C)は図7の組電池の側面図、図9は図7の組電池より構成される複合組電池の斜視図、図10(A)は図9の複合組電池の平面図、図10(B)は図9の複合組電池の正面図、図10(C)は図9の複合組電池の側面図、図11は本発明の第1実施形態に係る複合組電池を車両に搭載した模式図を示す。
【0031】
上述の薄型電池10を電気的に接続して複数の薄型電池10を有する組電池20を構成する場合、特に図5(A)及び図6(A)に示す配置による2つの接続構造が、印可される外力に対してさらに強い構造を付加する。
【0032】
一つ目の接続構造は、図5(A)に示すように、第1の薄型電池10aの正極端子104と、第2の薄型電池10bの正極端子104とが同一方向に導出するような方向で、第1の薄型電池10aと第2の薄型電池10bを実質的に同一平面上に並置させる。そして、第1の薄型電池10aの正極端子104と、第2の薄型電池10bの正極端子104とを、第1のバスバー21aにより電気的に接続する。また、第1の薄型電池10aの負極端子105と第2の薄型電池10bの負極端子105とを、第2のバスバー21bにより電気的に接続する。
【0033】
二つ目の接続構造は、図6(A)に示すように、第1の薄型電池10aの正極端子104と、第2の薄型電池10bの正極端子104とが同一方向に導出するような方向で、第1の薄型電池10aの鉛直上向きの面と第2の薄型電池10bの鉛直下向きの面とを接触させて、第1の薄型電池10aと第2の薄型電池10bとを積層する。そして、第1の薄型電池10aの正極端子104と第2の薄型電池10bの正極端子104とを溶着して電気的に接続し、同様に、第1の薄型電池10aの負極端子105と第2の薄型電池10bの負極端子105とを溶着して電気的に接続する。
【0034】
図5(B)及び図6(B)に示すような直列に接続された場合、印加される外力によって、各薄型電池10a、10bの正極端子104には逆位相の捻れ(図5(B)及び図6(B)において捻れの方向を矢印により示す。)が生じるが、これに対し上記に説明した接続構造は、薄型電池10a、10bの正極端子104同士及び負極端子105同士が接続されているため、各薄型電池10a、10bに生じる応力が同位相となり、当該端子104、105に生じる捻れを極力抑えることが出来、端子と電池外装部材との間の界面に剥離が生じる可能性が低くなる。また、正極端子の金属と負極端子の金属とが異なる場合には、それに伴って、端子導出部に生ずる引張り応力も異なり界面剥離の原因になりうるが、上述の並列接続により薄型電池の端子導出部に生じる引張り応力を実質的に同等のものとすることが可能となる。
【0035】
図7及び図8(A)〜(C)は、例えば上述の2通りの接続構造を用いて並列接続された24個の薄型電池10から構成させる組電池20を示す。組電池20は、24個の薄型電池10と、組電池用端子22、23と、組電池用カバー25とから構成されている。特に図示しないが、各薄型電池10の各同極端子間は上述の接続構造でバスバー21a、21bにより並列接続されており、各正極端子104を接続する第1のバスバー21aは、組電池用カバー25から導出する略円柱形状の組電池用正極端子22に接続されている。同様に、各負極端子105を接続する第2のバスバー21bは、組電池用カバー25から導出する略円柱形状の組電池用負極端子23に接続されている。これらの接続が完了し、24個の薄型電池10が組電池用カバー25に挿入されると、当該組電池用カバー25と当該組電池20の他の構成要素との間に形成される空間に充填剤24が充填され、封止される。さらに、後述する複合組電池として薄型電池が積層された際に、薄型電池同士の振動を極力低減するために、組電池用カバー25の下面四隅に外部弾性体26が取り付けられる。
【0036】
図9及び図10(A)〜(C)は、図7に示す組電池20を電気的に接続した6個の組電池20から構成される複合組電池30を示す。図9及び図10(A)〜(C)に示すように、複合組電池30は、組電池20の端子22、23がそれぞれ同一方向に向くように積層されている。すなわち、m段目に位置する組電池20の端子22、23と、m+1段目に位置する組電池20の端子22、23とが同一方向に向くように、m段目の組電池20の上にm+1段目の組電池20が積層される(m:自然数)。そして、同一方向を向いた全ての組電池20の組電池用正極端子22を、当該複合組電池30と外部とを接続する外部接続用正極端子31で電気的に接続する。同様に、同一方向を向いた全ての組電池20の組電池用負極端子23を、外部接続用負極端子32で電気的に接続する。同図に示すように、外部接続用正極端子31は、略矩形の平板形状であり、組電池用正極端子22を挿入或いは圧入可能な直径を有する複数の端子接続用孔が加工されている。当該端子接続用孔は、積層された組電池20の組電池用正極端子22間のピッチに等しいピッチで加工されており、外部接続用負極端子32にも同様に端子接続用孔が加工されている。
【0037】
さらに、組電池用端子22、23が複合組電池30の外部に露出しないように、接続された全ての組電池用端子22、23を覆うように、絶縁性の材料の絶縁カバー33が具備されている。なお、図9において当該絶縁カバー33は、説明の便宜上、透視図により描かれており、図10には図示しない。そして、上述のように積層された6個の組電池20は、その両側面部に平板状の連結部材34で連結され、さらに固定ネジ35により締結、固定される。
【0038】
以上のように、薄型電池により所定の数を単位とした組電池を構成し、さらに当該組電池を単位として、所定の数の組電池を組み合わせて複合組電池を構成することにより、要求される容量、電圧等に適当な複合組電池を容易に得ることが可能となる。また、複雑な接続を伴うことなく複合組電池を構成するので、接続不良による、複合組電池の故障率を低減することが可能となる。さらに、複合組電池を構成する一つの薄型電池が故障或いは劣化し、当該薄型電池の交換を必要とする場合、当該薄型電池を有する組電池を容易に交換することも可能となる。
【0039】
図11は、車両1のフロア下に上述の複合組電池30を車載した例を示す模式図である。車両1の移動に伴って、車内には多くの振動が発生する。同図に示すように、上述の複合組電池30を車載することにより、当該振動により薄型電池の端子と電池外装部材との間に界面剥離が発生する可能性が著しく減少し、車両で電池を有効に活用することが可能となる。
【0040】
なお、組電池を構成する薄型電池の数、複合組電池を構成する組電池の数、組電池を構成する薄型電池の接続方式、及び複合組電池を構成する組電池の接続方式は、上述の数及び接続方式に限定されるものではなく、要求される電気容量、電圧等から適宜その数及び接続方式(直列接続、並列接続、直列並列複合接続)を設定することが出来る。
【0041】
第2実施形態
図12は本発明の第2実施形態に係る薄型電池の端子導出部の拡大断面図である。なお、図12は図1のIII部の拡大断面図に相当する。本発明の第2実施形態に係る薄型電池10は、第1実施形態の電池外装部材106、107に接着層106d、107dを新たに付与したものであり、当該薄型電池10のその他の構成要素は、第1実施形態と同様である。
【0042】
図12に示すように、上部電池外装部材106の第1の樹脂層106aと金属層106bとの間に接着層106dが新たに設けられている。同様に、下部電池外装部材107の第1の樹脂層107aと金属層107bとの間に接着層107dが新たに設けられている。当該接着層106dが非常に弱い樹脂層を形成することにより、第1の樹脂層106aと金属層106bとの動吸振器としての動的バネ特性を効率的に低減する。同様に、接着層107dが、第1の樹脂層107aと金属層107bとの動吸振器としての動的バネ特性を効率的に低減する。
【0043】
この第2実施形態に係る薄型電池を単位電池として用いて、第1実施形態と同様に当該薄型電池を複数接続した組電池、当該組電池を複数接続した複合組電池、及び当該複合組電池を車両に車載することが可能である。
【0044】
第3実施形態
図13は本発明の第3実施形態に係る端子導出部の拡大断面図であり、図14は図13の端子導出部のマス-バネ系モデルであり、図15は本発明の第3実施形態に係る端子導出部での振動伝達率スペクトルを示すグラフである。なお、図13は図1のIII部の拡大断面図に相当する。
【0045】
本発明の第3実施形態に係る薄型電池10は、第1実施形態の電池外装部材106の金属層106bと第1の樹脂層106aとの間にさらに第3の樹脂層106eを新たに付与し、同様に下部電池外装部材107の金属層107bと第1の樹脂層107aとの間にさらに第3の樹脂層107eを付与したものであり、当該薄型電池10のその他の構成要素は、第1実施形態と同様である。なお、電池外装部材106、107の第1の樹脂層106a、107aを、正極端子及び負極端子の近傍のみに配置されるシールフィルムとしても良い。
【0046】
上部電池外装部材106の3つの樹脂層106c、106a、106eのヤング率の関係は、第1の樹脂層106aのヤング率が第2の樹脂層のヤング率に対して5〜55%であり、第3の樹脂層106eのヤング率が第1の樹脂層106bのヤング率に対して90〜100%となるような関係を有している。同様に、下部電池外装部材107の3つの樹脂層107c、107a、107eのヤング率の関係は、第1の樹脂層107aのヤング率が第2の樹脂層107cのヤング率に対して5〜55%であり、第3の樹脂層107eのヤング率が第1の樹脂層107aのヤング率に対して90〜100%となるような関係を有している。
【0047】
そして、上部電池外装部材106の第3の樹脂層106eは、第1の樹脂層106aと直列接続され、図14に示すように新たな第1のバネ部K’及び減衰要素C’を形成する。同様に、下部電池外装部材107の第3の樹脂層107eは、第1の樹脂層107aと直列接続され、同図に示すように新たな第1のバネ部K’及び減衰要素C’を形成する。端子導出部111のマス-バネ系モデルにおいて、直列接続された新たな第1のバネ部K’及び減衰要素C’を形成することにより、第1の樹脂層106a、107aと金属層106b、107bとによる動吸振器としての動的バネ特性を効率的に低減する。
【0048】
特に第3の樹脂層106e、107eのヤング率が、第1の樹脂層106a、107aのヤング率に対して90〜100%となるように設定することにより、端子導出部111のマスバネ系における動的バネ特性がヤング率の低い樹脂層に一方的に依存するのを防止し、端子導出部における共振周波数の移行が容易となる。
【0049】
図15は、第3実施形態に係る薄型電池の端子導出部における縦軸に加振振幅と応答振幅との比である振動伝達率、横軸に周波数の振動伝達率スペクトルを示す。同図に示すように、例えば、主たる加振振動数が約100Hz以下に特に集中する車両等での薄型電池の使用する場合において、本発明の第3実施形態に係るチューニングにより、端子導出部の共振周波数を約100Hz以上に移行させて加振振動数から離遠させることにより、加振に対する共振を防止して薄型電池を有効に活用することが可能となる。なお、加振振動数は約100Hz以下に特に限定されず、それ以上の加振振動数に対しても、上記のチューニングを行うことが可能である。
【0050】
この第3実施形態に係る薄型電池を単位電池として用いて、第1実施形態と同様に当該薄型電池を複数接続した組電池、当該組電池を複数接続した複合組電池、及び当該複合組電池を車両に車載することが可能である。
【0051】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0052】
【実施例】
以下、本発明をさらに具体化した実施例及び比較例により本発明の効果を確認した。以下の実施例は、上述した実施形態で用いた薄型電池の効果を確認するためのものである。
【0053】
実施例1
実施例1の薄型電池は、正極端子に厚さ100μmのアルミニウム(Al)箔、負極端子に厚さ100μmの銅(Cu)箔、正極活性物質にマンガン酸リチウム(LiMnO)、負極活性物質に非結晶性炭素材、電解液にプロピレンカーボネート(PC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)の混合液を用いた。また、第1の樹脂層に膜厚80μmのポリエチレン(PE)樹脂フィルム、金属層に膜厚40μmのアルミニウム(Al)箔、第2の樹脂層に膜厚20μmのナイロン樹脂フィルムを図2のように積層した高分子金属複合フィルムを上部電池外装部材及び下部電池外装部材として用いて縦140mm×横80mm×厚さ4mmの薄型電池を作製した。なお、第1の樹脂層のポリエチレン樹脂フィルムのヤング率は、0.08×10−10N/mであり、第2の樹脂層のナイロン樹脂フィルムのヤング率は、0.25×10−10N/mである。従って、第2の樹脂層のヤング率に対する第1の樹脂層のヤング率の比率は32%であり、正極端子及び負極端子の厚さは、金属層の膜厚に対して2.5倍となった。実施例1において作製した薄型電池の条件を表1に示す。
【0054】
【表1】
Figure 0003719235
【0055】
この薄型電池について、加速度比の測定及び平均減衰率の測定を行った。加速度比の測定は、当該薄型電池の端子の略中央部に加速度ピックアップを設定し、10Hz、50Hz、100Hzでそれぞれ強制加振したときに得られる応答振動の加速度値を測定した。この際、比較例に対する加速度値を基準にして比率を算出することにより加速度比を算出した。なお、実施例1に対する基準は後述する比較例1である。この加速度比は、その値が1.0のときは、実施例と比較例の加速度の絶対値が同一であることを示し、加速度比の値が0.0〜1.0のときは、強制加振に対して応答振動が低減したことを示し、加速度比の値が1.0以上のときは強制振動に共振して応答振動が増幅されたことを意味する。
【0056】
また、平均低減率の測定は、上述の加速度比を10〜300Hzで測定し、その低減率を平均化したものであり、数値が大きいほど、全体的に振動が低減されたことを示す。
【0057】
この結果、表2に示すように実施例1における加速度比測定では、10Hz:0.27、50Hz:0.32、100Hz:0.30となり、各加振振動数において振動の低減が確認された。また、実施例1における平均低減率の測定は約50%となり、全体として振動の低減が確認された。なお、本実施例の振動伝達スペクトルは図4に示すように、共振周波数が移行して約100Hz以上になっていることが確認され、本実施例の第1固有振動数は比較例1の第1固有振動数に対して高周波数側への移行量は約50Hz分移行した。
【0058】
【表2】
Figure 0003719235
【0059】
実施例2
実施例2の薄型電池には、実施例1と同様の正極活性物質、負極活性物質、電解液を用い、正極端子に厚さ200μmのアルミニウム(Al)箔、負極端子に厚さ200μmのニッケル(Ni)箔を用いた。また、第1の樹脂層に膜厚80μmのポリエチレン(PE)樹脂フィルム、金属層に膜厚40μmのアルミニウム(Al)箔、第2の樹脂層に膜厚20μmのナイロン樹脂フィルム、そして第1の樹脂層と金属層との界面にウレタン系接着剤の接着層を設けた図12に示すような高分子金属複合フィルムを上部電池外装部材及び下部電池外装部材として用いて縦140mm×横80mm×厚さ4mmの薄型電池を作製した。なお、第1の樹脂層のポリエチレン樹脂フィルムのヤング率は、0.08×10−10N/mであり、第2の樹脂層のナイロン樹脂フィルムのヤング率は、0.25×10−10N/mである。従って、第2の樹脂層のヤング率に対する第1の樹脂層のヤング率の比率は32%であり、正極端子及び負極端子の厚さは、金属層の膜厚に対して5.0倍となった。実施例2において作製した薄型電池の条件を表1に示す。
【0060】
この薄型電池について、第1実施例と同様の条件で、加速度比測定及び平均低減率測定を行った。その結果、表2に示すように、加速度比測定においては、基準に対して、10Hz:0.25、50Hz:0.3、100Hz:0.29となり、各加振振動数において振動の低減が確認された。また、実施例2における平均低減率測定は約40%となり、全体として振動の低減が確認された。なお、本実施例の第1固有振動数は比較例1の第1固有振動数に対して高周波数側に約60Hz分移行し、約100Hz以上に位置した。
【0061】
実施例3
実施例3の薄型電池には、実施例1と同様の正極活性物質、負極活性物質、電解液を用い、正極端子に厚さ100μmのアルミニウム(Al)箔、負極端子に厚さ100μmの鉄(Fe)箔を用いた。また、第1の樹脂層に膜厚40μmの変性ポリプロピレン(PP)、金属層に膜厚50μmのアルミニウム(Al)箔、第2の樹脂層に膜厚25μmのナイロン樹脂フィルム、そして第1の樹脂層と金属層との間に膜厚40μmのポリプロピレン(PP)樹脂フィルムの第3の樹脂層を図13に示すように積層した高分子金属複合フィルムを上部電池外装部材及び下部電池外装部材として用いて、縦140mm×横80mm×厚さ4mmの薄型電池を作製した。実施例3で作製した薄型電池の条件を表1に示す。なお、第1の樹脂層の変性ポリプロピレンのヤング率は、0.12×10−10N/mであり、第2の樹脂層のナイロン樹脂フィルムのヤング率は、0.25×10−10N/mであり、第3の樹脂層のポリプロピレンのヤング率は、0.13×10−10N/mである。従って、第2の樹脂層のヤング率に対する第1の樹脂層のヤング率の比率は48%であり、第1の樹脂層のヤング率に対する第3の樹脂層のヤング率の比率は約92%であり、正極端子及び負極端子の厚さは、金属層の膜厚に対して2.0倍となった。実施例3において作製した薄型電池の条件を表1に示す。
【0062】
この薄型電池について、第1実施例と同様の条件で、加速度比測定及び平均低減率測定を行った。その結果、表2に示すように、加速度比測定においては、基準に対して、10Hz:0.30、50Hz:0.35、100Hz:0.34となり、各加振振動数において振動の低減が確認された。また、実施例3における平均低減率測定は約45%となり、全体として振動の低減が確認された。なお、本実施例の振動伝達スペクトルは図15に示すように、共振周波数が移行して100Hz以上になっていることが確認され、本実施例の第1固有振動数は比較例2の第1共振周波数に対して高周波側に約40Hz分移行した。
【0063】
実施例4
実施例4の薄型電池には、正極端子に厚さ250μmのアルミニウム(Al)箔、負極端子に厚さ250μmのニッケル(Ni)箔を用い、その他の構成要素については実施例3と同様のものを用いて、縦140mm×横80mm×厚さ4mmの薄型電池を作製した。実施例4で作製した薄型電池の条件を表1に示す。
【0064】
この薄型電池について、第1実施例と同様の条件で、加速度比測定及び平均低減率測定を行った。その結果、表2に示すように、加速度比測定においては、基準に対して10Hz:0.27、50Hz:0.32、100Hz:0.33となり、各加振振動数において振動の低減が確認された。また、実施例4における平均低減率測定は約50%となり、全体として振動の低減が確認された。なお、本実施例の第1共振周波数は比較例2の第1共振周波数に対して高周波数側に約80Hz分移行し、100Hz以上に位置した。
【0065】
比較例1
比較例1の薄型電池は、電池外装部材の第2の樹脂層に膜厚20μm、ヤング率0.12×10−10N/mのナイロン樹脂フィルムを用い、薄型電池の他の構成要素は実施例1と同様である。なお、第2の樹脂層のヤング率に対する第1の樹脂層のヤング率の比率は約67%である。
【0066】
比較例2
比較例2の薄型電池は、電池外装部材の第2の樹脂層に膜厚25μm、ヤング率0.12×10−10N/mのナイロン樹脂フィルムを用い、薄型電池の他の構成要素は実施例3と同様である。なお、第2の樹脂層のヤング率に対する第1の樹脂層のヤング率の比率は約92%である。
【0067】
考察
実施例1〜4と比較例1、2とを比較して、共振周波数を移行させて加振周波数から離し、全体周波数において振動が低減されていることが確認され、実施例1〜4の薄型電池は印加される振動に対して強い構造を有することが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明の第1実施形態に係る薄型電池の全体を示す平面図、図1(B)は(A)のII−II線に沿う断面図である。
【図2】図1(A)のIII部の拡大断面図である。
【図3】図2の端子導出部のマスバネ系モデルである。
【図4】本発明の第1実施形態に係る端子導出部での振動伝達率スペクトルを示すグラフである。
【図5】本発明の第1実施形態に係る複数の薄型電池の接続構造を示す図であり、図5(A)は並列接続を示し、図5(B)は比較のための直列接続を示す。
【図6】本発明の第1実施形態に係る複数の薄型電池の他の接続構造を示す図であり、図6(A)は並列接続を示し、図6(B)は比較のための直列接続を示す。
【図7】本発明の第1実施形態に係る複数の薄型電池により構成される組電池の斜視図である。
【図8】図8(A)は図7の組電池の平面図、図8(B)は図7の組電池の正面図、図8(C)は図7の組電池の側面図である。
【図9】図7の組電池により構成される複合組電池の斜視図である。
【図10】図10(A)は図9の複合組電池の平面図、図10(B)は図9の複合組電池の正面図、図10(C)は図9の複合組電池の側面図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る複合組電池を車両に搭載した模式図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る端子導出部の拡大断面図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る端子導出部の拡大断面図である。
【図14】図13のマスバネ系モデルである。
【図15】本発明の第3実施形態に係る端子導出部での振動伝達率スペクトルを示すグラフである。
【符号の説明】
1…車両
10…薄型電池
10a…第1の薄型電池
10b…第2の薄型電池
101…正極板
102…セパレータ
103…負極板
104…正極端子
105…負極端子
106…上部電池外装部材
106c…第2の樹脂層
106b…金属層
106a…第1の樹脂層
106d…接着層
106e…第3の樹脂層
107…下部電池外装部材
107c…第2の樹脂層
107b…金属層
107a…第1の樹脂層
107d…接着層
107e…第3の樹脂層
109…発電要素
110…熱融着領域
111…端子導出部
20…組電池
21a…第1のバスバー
21b…第2のバスバー
22…組電池用正極端子
23…組電池用負極端子
24…充填剤
25…組電池用カバー
26…外部弾性体
30…複合組電池
31…外部接続用正極端子
32…外部接続用負極端子
33…絶縁カバー
34…連結部材
35…固定ネジ

Claims (20)

  1. 2層の合成樹脂層に挟まれた1層の金属層を少なくとも有する2枚の外装部材の外周縁を融着して成る封止手段を備え、
    正極板、セパレータ、負極板、及び、電解質から成る発電要素を前記封止手段に封止すると共に、前記正極板に接続された正極端子及び前記負極板に接続された負極端子が前記封止手段の外周部の端縁から導出する薄型電池であって、
    前記外装部材の最内層に位置する第1の合成樹脂層が、前記外装部材の最外層に位置する第2の合成樹脂層のヤング率より小さいヤング率を有する薄型電池。
  2. 前記第2の合成樹脂層が、前記外装部材が有する合成樹脂層及び金属層の中で最も薄い膜厚を有する請求項1記載の薄型電池。
  3. 前記第1の合成樹脂層が、前記第2の合成樹脂層のヤング率に対して5〜55%のヤング率を有する請求項1又は2記載の薄型電池。
  4. 前記正極端子及び負極端子が、前記金属層の膜厚に対して2〜5倍の厚さを有する請求項1〜3の何れかに記載の薄型電池。
  5. 前記金属層と前記第1の合成樹脂層との間に接着層をさらに有する請求項1〜4の何れかに記載の薄型電池。
  6. 前記外装部材が、前記金属層と前記第1の合成樹脂層との間に第3の樹脂層をさらに有する請求項1〜5の何れかに記載の薄型電池。
  7. 前記第3の合成樹脂層が、前記第1の合成樹脂層のヤング率に対して90〜100%のヤング率を有する請求項6記載の薄型電池。
  8. 前記第1の合成樹脂層が、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、ポリエチレン、変性ポリエチレン、アイオノマーからなる群より選ばれる材料を有する請求項1〜7の何れかに記載の薄型電池。
  9. 前記正極端子が、アルミニウム、、及びニッケルからなる群より選ばれる一又はそれ以上の成分を含む請求項1〜8の何れかに記載の薄型電池。
  10. 前記負極端子が、鉄、ニッケル、及び銅からなる群より選ばれる一又はそれ以上の成分を含む請求項1〜9の何れかに記載の薄型電池。
  11. 1〜10mmの厚さを有する請求項1〜10の何れかに記載の薄型電池。
  12. 正極として機能する正極活性物質を有し、
    前記正極活性物質が、リチウム複合酸化物である請求項1〜11の何れかに記載の薄型電池。
  13. 前記リチウム複合酸化物が、リチウム-マンガン系複合酸化物である請求項12記載の薄型電池。
  14. 負極として機能する負極活性物質を有し、
    前記負極活性物質が、炭素系材料である請求項1〜13の何れかに記載の薄型電池。
  15. 前記炭素系材料が、非結晶性炭素材である請求項14記載の薄型電池。
  16. 下記式(1)のω 及びω が100Hz以上である請求項1〜15の何れかに記載の薄型電池。
    Figure 0003719235
    但し、上記式(1)において、ω <ω 、a=(k +k )/m 、b=k /m 、c=k /m であり、ω は前記封止手段から前記正極端子又は負極端子が導出する端子導出部の一次固有振動数、ω は前記端子導出部の二次固有振動数、m は前記正極端子又は負極端子の質量、m は前記外装部材の金属層の質量、k は前記第1の合成樹脂層のヤング率、k は前記第2の合成樹脂層のヤング率である。
  17. 請求項1〜16の何れかに記載の薄型電池を電気的に接続した複数の薄型電池と、
    一の前記薄型電池の正極端子又は負極端子の一方と、他の前記薄型電池の同極端子又は他極端子の一方とを電気的に接続した複数の接続手段と、を有する組電池であって、
    前記一の薄型電池の正極端子と前記他の薄型電池の同極端子とが同方向となるように、前記一の薄型電池の側方に前記他の薄型電池が並置され、
    一の前記接続手段により、前記一の薄型電池の正極端子と、前記他の薄型電池の同極端子とを電気的に接続し、
    他の前記接続手段により、前記一の薄型電池の負極端子と、前記他の薄型電池の同極端子とを電気的に接続した少なくとも2以上の前記薄型電池を含む組電池。
  18. 請求項1〜16の何れかに記載の薄型電池を電気的に接続した複数の薄型電池を有する組電池であって、
    一の前記薄型電池の正極端子と他の前記薄型電池の同極端子とが同方向となるように、前記一の薄型電池の鉛直方向上部に前記他の薄型電池を積層し、
    前記一の薄型電池の正極端子と、前記他の薄型電池の同極端子とを電気的に接続し、
    前記一の薄型電池の負極端子と、前記他の薄型電池の同極端子とを電気的に接続した少なくとも2以上の前記薄型電池を含む組電池。
  19. 請求項17又は18記載の組電池を電気的に直列接続、並列接続、又は、直列並列複合接続した複数の組電池を有する複合組電池。
  20. 請求項19記載の複合組電池を車載した車両。
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