JP3718695B2 - 液晶表示パネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に光の回折を利用して光の透過、遮断を制御する液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5及び図6を参照して、回折現象を利用した液晶表示パネルの構成及び原理を説明する。
【0003】
図5(A)は、回折型液晶表示パネルの1画素の一部分の断面図を示す。2枚の透明基板50と53が相互に対向配置されている。透明基板50の対向面上に、図の紙面に対して垂直方向に延在する複数の細長い透明電極51が縞模様状に形成されている。この縞模様のピッチは、可視光に対して回折現象を起こさせるオーダである。さらに、透明基板50の対向面上に透明電極51を覆うように配向膜52が形成されている。
【0004】
透明基板53の対向面上に、ほぼ全面を覆うように透明電極54及び配向膜55が積層されている。配向膜52と55との間に正の誘電率異方性を有する液晶層56が挟み込まれている。配向膜52と55には、透明電極51の長手方向にほぼ直交する向きの配向処理が施されている。液晶層56内に記載した長方形57は、液晶分子の配列状態を模式的に表す。液晶分子はホモジニアス配列し、その長軸方向が透明電極51の長手方向と直交する。
【0005】
矢印58で示すように、透明電極51の長手方向と直交する向きに直線偏光した光がこの液晶表示パネルに入射すると、そのまま通過して直進する。
【0006】
図5(B)は、透明電極51と54との間に電圧を印加したときの、液晶分子の配列状態を示す。透明電極51が形成された領域に、基板面に対してほぼ垂直方向の電界が発生するため、長方形57aで示すように液晶分子が立ち上がる。透明電極51が形成されていない領域には、ほとんど電界が発生しないため、液晶分子は長方形57bで示すように電圧無印加時の配列状態を維持する。
【0007】
矢印58で示す向きに直線偏光した光のうち、透明電極51が形成された領域を通過する光は、液晶分子の常屈折率no を感じ、透明電極51が形成されていない領域を通過する光は、液晶分子の異常屈折率ne を感じる。このように、透明電極51のピッチで屈折率no とne の周期的構造が形成される。従って、この液晶表示パネルを通過した光は回折現象を起こす。
【0008】
入射光の波長をλ、液晶層56の厚さをT、入射光の強度をI、入射方向のまま直進して透過する0次回折光の強度をI0 とすると、I0 /Iは、近似的に、
【0009】
【数1】
0 /I={1+cos(2πΔnT/λ)}/2 …(1)
と表される。ここで、Δnは、透明電極51の形成されている領域と形成されていない領域における液晶層56の屈折率の差である。
【0010】
【数2】
ΔnT=λ(2m+1)/2 …(2)
が成り立つとき、I0 /Iが0となり、0次回折光が現れず、透過光はすべて高次の回折光になる。透明電極51と54との間の電圧を変化させると、液晶分子の立ち上がりの角度が変化し、Δnが変化する。式(1)からわかるように、Δnを変化させることにより、0次回折光の強度を制御することができる。
【0011】
図6は、回折型液晶表示パネルを用いた投写型表示装置の概略図を示す。
光源80から、直線偏光された平行光が出射し、回折型液晶表示パネル81に入射する。液晶表示パネル81を透過した光は、集光レンズ82で集光され、遮光板84に入射する。遮光板84には、液晶表示パネル81を透過した0次回折光が集光される位置P0 に貫通孔85が設けられている。1次回折光以上の高次回折光は遮光板84により遮光される。例えば1次及び2次回折光は、それぞれ遮光板上の位置P1 及びP2 に照射される。
【0012】
貫通孔85を通過した光は、投写レンズ83によりスクリーン86上に投写される。図5(A)に示す透明電極51と54との間の電圧を変化させて式(1)のΔnを変化させることにより、スクリーン86に投写される光量を制御することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図5(A)に示すように、液晶層56内の液晶分子が一様に配列している場合には、液晶層56は入射光を回折させない。しかし、透明電極51が形成されている層に着目すると、透明電極51の配置されている領域と配置されていない領域とが存在する。透明電極51の配置されていない領域は、液晶材料で埋め尽くされている。透明電極51と液晶材料とは、相互に異なる屈折率を有するため、この層が回折格子として作用してしまう。
【0014】
従って、液晶層56内の液晶分子の配列が一様の状態でも、入射光は透明電極51により構成された回折格子により回折される。このため、高次回折光が現れ、0次回折光が弱まる。0次回折光の強度の低下は、コントラストの低下の原因になる。
【0015】
本発明の目的は、透明電極による回折格子の影響を低減し、コントラストの高い液晶表示パネルを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によると、対向配置された一対の透明基板と、前記一対の透明基板のうち少なくとも一方の基板の対向面上に形成され、可視光に対して回折現象を起こさせるオーダのピッチを有する縞模様状の透明電極と、前記一方の基板の対向面上に、前記縞模様状の透明電極の間隙部を埋めるように配置された膜と、前記一方の基板の対向面上に、前記透明電極と前記膜とを覆うように形成された配向膜と、前記一対の透明基板のうち、他方の基板の対向面上に形成された他の透明電極と、前記他方の基板の対向面上に、前記他の透明電極を覆うように形成された他の配向膜と、前記配向膜と他の配向膜との間に挟持された液晶材料とを有する液晶表示パネルが提供される。
【0017】
透明電極の間隙を埋める膜がない場合には、透明電極の間隙部に液晶材料が入り込む。膜と液晶材料との屈折率の違いにより、透明電極が回折格子として作用する。透明電極の間隙部に、透明電極の屈折率に近い屈折率を有する膜を埋め込むことにより、この回折格子による回折強度を低減することができる。このため、液晶表示パネルの透過状態における0次回折光の強度が強くなり、コントラストが改善される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1(A)は、本発明の第1の実施例による薄膜トランジスタ(TFT)を用いた液晶表示パネルのTFT側基板の1画素部分の平面図を示す。図1(A)の縦方向に延在する複数の信号線20と横方向に延在する複数の制御線21が格子模様を構成している。信号線20と制御線21とは、その交差箇所において層間絶縁膜により相互に絶縁されている。信号線20と制御線21との交差箇所に対応してTFT22が配置されている。
【0019】
TFT22のゲート電極22Gは、対応する制御線21に連続している。ソース領域22Sは、コンタクトホール24Sを介し、TFT22を覆う層間絶縁膜上に形成された透明電極23に接続されている。透明電極23の平面形状は櫛歯型であり、櫛歯部及び間隙部の幅は共に5μmである。ドレイン領域22Dは、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホール24Dを介して、対応する信号線20に接続されている。
【0020】
図1(B)は、図1(A)の一点鎖線B−Bにおける液晶表示パネルの断面図を示す。透明基板1と10が相互に対向配置されている。透明基板1の対向面上にインジウムすずオキサイド(ITO)からなる櫛歯型の透明電極23が形成されている。透明電極23の櫛歯型の間隙部に、感光性樹脂からなる補償膜25が埋め込まれている。透明電極23の厚さは80〜100nm、補償膜25の厚さは100〜120nmである。透明電極23及び補償膜25の表面上に配向膜26が形成されている。
【0021】
透明電極23は、全面にITO膜を成膜したのち、パターニングして形成される。ITO膜の成膜は、例えば、スパッタガスとしてArとO2 の混合ガス、ターゲットとしてITOを用い、圧力を4×10-3Torr、放電電力を1.2kW、成膜温度を室温としたスパッタリングにより行う。ITO膜のパターニングは、ITO膜の表面を櫛歯型のレジストパターンで覆い、塩酸、硝酸及び水を2:1:1の割合で混合した温度45℃のエッチャントを用いて、60秒間エッチングすることにより行う。ITO膜のパターニング後、基板表面をアセトンと水で洗浄し、1時間の熱処理を行う。
【0022】
補償膜25は、例えば日本合成ゴム製のオプトマーPC−302を、回転数2000rpm、塗布時間40秒間の条件で回転塗布し、80℃で1分間のプリベーク後、露光、現像、ポスト露光を経て、200℃で1分間のポストベークを行うことにより形成する。なお、オプトマーPC−302はネガ型であるため、透明電極23のパターニング用としてポジ型のレジストパターンを用いる場合には、透明電極23のパターニング用と補償膜25のパターニング用の露光マスクを共通にすることができる。
【0023】
配向膜26は、日本合成ゴム製のJALS−214R8を基板上に塗布した後、透明電極23の長手方向に垂直な向きのラビング処理を行うことにより形成する。
【0024】
透明基板10の対向面上に、透明電極11と配向膜12が積層されている。透明電極11及び配向膜12は、それぞれ透明電極23及び配向膜26と同じ材料で形成されている。配向膜12は、配向膜26と反平行の向きにラビング処理されている。
【0025】
配向膜12と26との間に、液晶層30が挟持されている。液晶層30には、例えばメルク社製のネマチック液晶材料ZLI−2293が充填されている。液晶層30内の液晶分子の配列状態を、長方形31で示す。このように、液晶分子はホモジニアス配列している。なお、液晶層30内には、積水ファインケミカル製のスペーサSP20525(直径5.25μm)が分散されている。この液晶表示パネルのセルギャップ(液晶層30の厚さ)は、約5.2μmであった。
【0026】
図1(C)は、透明電極23と11との間に電圧を印加した状態における液晶層30内の液晶分子の配列状態を示す。透明電極23が形成された領域には、基板面にほぼ垂直な向きの電界が生ずるため、長方形31bで示すように液晶分子が立ち上がる。補償膜25が形成された領域にはほとんど電界が生じないため、液晶分子は、長方形31aで示すように電圧無印加時と同様の配列状態を維持する。
【0027】
入射光の波長をλ、液晶層30の厚さをT、透明電極23の長手方向に対して直交する向きに直線偏光した入射光の強度をI、入射方向のまま直進して透過する0次回折光の強度をI0 、透明電極23が形成された領域と形成されていない領域とにおける液晶層30の屈折率の差をΔnとする。図5(B)を参照して説明した式(2)が成り立つとき、I0 /Iが0となり、0次回折光が現れず、透過光はすべて高次の回折光になる。透明電極23と11との間の電圧を変化させると、液晶分子の立ち上がりの角度が変化し、Δnが変化する。式(1)からわかるように、Δnを変化させることにより、0次回折光の強度を制御することができる。
【0028】
透明電極23の厚さは80〜100nm、屈折率は1.7〜1.8程度であり、補償膜25の厚さは100〜120nm、屈折率は約1.6である。透明電極23と補償膜25の屈折率と厚さとの積が、相互にほぼ等しくなるように構成されている。このため、透明電極23が形成されている層による回折を低減させることができる。
【0029】
なお、透明電極23と補償膜25との厚さの違いにより、液晶層の厚さが透明電極23の部分と補償膜25の部分とで異なることになる。しかし、この差は液晶層の全厚さに比べて十分小さいため、回折に与える影響は少ないと考えられる。
【0030】
図1(B)に示す電圧無印加時において、透明電極23が形成されている層による回折が低減されるため、0次回折光の強度が強まる。このため、透明電極23からの回折によるコントラストの低下を抑制することができる。
【0031】
実際に、上記第1の実施例による液晶表示パネルを、図6に示す投写型表示装置に適用し、駆動電圧4.8Vで駆動したところ、コントラストは220であった。なお、用いた光源80は、波長632.8nmのHe−Neレーザであり、透明電極23の長手方向と直交する向きに直線偏光された直線偏光光を放出する。また、遮光板84の取込角を2度とした。ここで、取込角2度とは、液晶表示パネル81の法線方向との角度を1度以内とする方向に出射した透過光が、遮光板84の貫通孔85を透過し、1度以上とする方向に出射した透過光が遮光されることを意味する。
【0032】
これに対し、図1(B)の補償膜25を有しない液晶表示パネルを用いた場合のコントラストは85であった。このように、補償膜25を設けることにより、コントラストを改善することができた。
【0033】
上記実施例では、補償膜25として感光性樹脂を用いた場合を説明したが、適当な屈折率を有するその他の材料を用いてもよい。このとき、透明電極23の屈折率をnITO 、補償膜の屈折率をnc 、液晶材料の常屈折率をno 、異常屈折率をne とすると、
【0034】
【数3】
|nITO −nc |<|ne −nc |、かつ
|nITO −nc |<|no −nc | …(3)
となるような構成とする。
【0035】
また、nc >nITO の場合には、補償膜25を透明電極23よりも薄くすることが好ましい。逆に、nc <nITO の場合には、補償膜25を透明電極23よりも厚くすることが好ましい。
【0036】
図2(A)は、本発明の第2の実施例による液晶表示パネルの断面図を示す。透明基板40と44が対向配置されている。透明基板40の対向面上に、透明電極41、透明電極41間の補償膜42、及び透明電極41と補償膜42とを覆う配向膜43が形成されている。透明基板44の対向面上に、透明電極45、透明電極45間の補償膜46、及び透明電極45と補償膜46とを覆う配向膜47が形成されている。配向膜43と47の間に、液晶層48が挟持されている。
【0037】
第1の実施例の場合には、図1(B)に示すようにTFT側の基板の透明電極のみを櫛歯型にし、それに対向する基板側の透明電極を基板全面に設けたが、第2の実施例の場合には、双方の基板の透明電極を櫛歯型にしている。櫛歯部分の幅は約5μmであり、間隙部の幅は約15μmである。補償膜43及び47は、第1の実施例の場合と同様に、それぞれ透明電極41及び45の櫛歯部分の間隙部を埋めるように配置されている。また、一方の透明電極の櫛歯部分が、他方の透明電極の間隙部のほぼ中央に対向するように構成されている。従って、補償膜42と46同士が対向する領域の幅は、約5μmになる。
【0038】
配向膜43及び47には、透明電極41及び45の長手方向(紙面に対して垂直な方向)に平行な向きのラビング処理が施されている。電圧無印加時には、液晶層48内の液晶分子の長軸が透明電極41及び45の長軸方向に平行になるように配列する。図2(A)の小円49は、液晶分子の長軸が紙面に垂直な方向を向いていることを表している。
【0039】
図2(B)は、透明電極41と45との間に電圧を印加したときの、液晶分子の配列状態を示す。補償膜42と46とが対向している領域には、透明電極41及び45が存在しない。このため、当該領域に隣接する透明電極41及び45間の電位差により、液晶層48内に斜め方向の電界が発生する。透明電極41もしくは45が形成されている領域には、ほとんど電界が発生しない。
【0040】
補償膜42と46同士が対向している領域では、斜め方向の電界のため、液晶分子の長軸が、長方形49bで示すように、透明電極41及び45の長手方向に対して垂直な平面内で、かつ基板面に対して斜めになるように立ち上がる。透明電極41もしくは45が形成されている領域では、小円49aで示すように、電圧無印加時の配列状態が維持される。
【0041】
透明電極41の長手方向に平行な偏光成分を有する直線偏光光は、液晶層48のうち透明電極41もしくは45に対応する領域を通過する際に、液晶分子の異常屈折率を感じ、補償膜42と46とが対向する領域を通過する際に、常屈折率を感じる。
【0042】
透明電極41の長手方向に垂直な偏光成分を有する直線偏光光は、液晶層48のうち透明電極41もしくは45に対応する領域を通過する際に、液晶分子の常屈折率を感じ、補償膜42と46とが対向する領域を通過する際に、異常屈折率の基板面に平行な成分を感じる。従って、透明電極41の長手方向に平行及び垂直な偏光成分を有するいずれの直線偏光光に対しても、回折現象を生じさせる。
【0043】
第2の実施例の場合にも、図2(A)に示すように、透明電極41及び45の櫛歯の間隙部に、それぞれ補償膜42及び46が配置されているため、電圧無印加時の回折の強さを低減することができる。
【0044】
図3は、本発明の第3の実施例による液晶表示パネルの断面図を示す。図3に示す液晶表示パネルでは、配向膜26が図1(B)に示す補償膜25を兼ねている。その他の構成は、図1(B)に示す液晶表示パネルと同様である。
【0045】
配向膜26は基板全面を覆うが、透明電極23上の部分26aと透明電極23の櫛歯の間隙部分26bとで、屈折率を異にする。このような配向膜は、例えば紫外線照射によって屈折率が変化する性質を有する樹脂を用い、部分的に紫外線を照射することによって形成することができる。
【0046】
ITO膜は紫外線の一部を吸収するため、例えば基板の裏面から紫外線を照射することにより、配向膜の所望の領域の屈折率を変化させることができる。
【0047】
透明電極23と配向膜の一部分26aとを通過する光が感ずる実質的な屈折率が、配向膜の一部分26bを通過する光が感ずる実質的な屈折率と等しくなるように、それぞれの屈折率を調節しておくと、透明電極23による回折効果の影響を低減することができる。
【0048】
すなわち、配向膜の一部分26bの屈折率が、透明電極23及び液晶層30の屈折率との関係において、図1(B)に示す補償膜25の屈折率と同様の傾向を示せばよい。なお、配向膜の一部分26aの影響を低減するために、配向膜の一部分26aの屈折率が、一部分26bの屈折率よりも液晶層30の屈折率に近い構成とすることが好ましい。
【0049】
図4は、上記第1〜第3のいずれかの実施例による液晶表示パネルを用いた投写型カラー表示装置の概略図を示す。光源60が、可干渉な白色のコリメート光を放射する。光源60から放射された白色光は、ミラー61により全反射してダイクロイックミラー62に入射する。ダイクロイックミラー62は、赤色光を反射し緑及び青色光を透過させる。ダイクロイックミラー62を透過した光のうち青色光はダイクロイックミラー63で反射し、緑色光はダイクロイックミラー63を透過する。このようにして、光源60から放射された白色光が赤、緑、及び青色光に分離される。
【0050】
ダイクロイックミラー62で反射した赤色光は、ミラー65で全反射して赤色用液晶表示パネル68に入射する。ダイクロイックミラー63で反射した青色光は青色用液晶表示パネル69に入射し、ダイクロイックミラー63を透過した緑色光は緑色用液晶表示パネル70に入射する。
【0051】
各液晶表示パネル68、69及び70は、上記第1〜第3のいずれかの実施例による液晶表示パネルである。赤、緑、青色用液晶表示パネル68、69及び70は、それぞれ赤色光の中心波長629nm、緑色光の中心波長555nm、及び青色光の中心波長481nmの光に対して式(2)が成立する厚さとされている。
【0052】
赤、緑、青色用液晶表示パネル68、69及び70を透過した光は、それぞれ相互に等価なレンズ73、74及び75によって集光され、ダイクロイックミラー66、67及びミラー64により、共通の光軸を有する光束に合成される。レンズ73、74及び75の焦点に対応する位置に遮光板71が配置されている。遮光板71は、光軸との交差箇所にピンホールを有し、液晶表示パネル68、69及び70を透過した0次回折光を透過し、1次以上の高次回折光を遮光する。遮光板71のピンホールを透過した光は、投写レンズ72によりスクリーン上に投写される。
【0053】
このように、本発明の実施例による液晶表示パネルを、投写型カラー表示装置に適用することにより、コントラストの高いカラー表示を行うことが可能になる。
【0054】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、回折型液晶表示パネルの透過状態における回折の強さを弱めることができる。このため、透過状態における0次回折光の強度を強くすることができ、コントラストを改善することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による液晶表示パネルのTFT基板の平面図、液晶表示パネルの電圧無印加時及び印加時の断面図でる。
【図2】本発明の第2の実施例による液晶表示パネルの電圧無印加時及び印加時の断面図でる。
【図3】本発明の第3の実施例による液晶表示パネルの断面図でる。
【図4】本発明の実施例による液晶表示パネルを用いた投写型カラー表示装置の概略図である。
【図5】従来の回折型液晶表示パネルの電圧無印加時及び印加時の断面図でる。
【図6】回折型液晶表示パネルを用いた投写型表示装置の概略図である。
【符号の説明】
1、10、40、44、50、53 透明基板
11、23、41、45、51、54 透明電極
12、26、43、47、52、55 配向膜
20 信号線
21 制御線
22 TFT
24D、24S コンタクトホール
25、42、46 補償膜
30、48、56 液晶層
31、49、57 液晶分子の配列状態
58 偏光方向
60 光源
61、64、65 ミラー
62、63、66、67 ダイクロイックミラー
68、69、70 液晶表示パネル
71 遮光板
72 投写レンズ
73、74、75 レンズ
80 光源
81 液晶表示パネル
82 集光レンズ
83 投写レンズ
84 遮光板
85 貫通孔
86 スクリーン

Claims (11)

  1. 対向配置された一対の透明基板と、
    前記一対の透明基板のうち少なくとも一方の基板の対向面上に形成され、可視光に対して回折現象を起こさせるオーダのピッチを有する縞模様状の透明電極と、
    前記一方の基板の対向面上に、前記縞模様状の透明電極の間隙部を埋めるように配置された膜と、
    前記一方の基板の対向面上に、前記透明電極と前記膜とを覆うように形成された配向膜と、
    前記一対の透明基板のうち、他方の基板の対向面上に形成された他の透明電極と、
    前記他方の基板の対向面上に、前記他の透明電極を覆うように形成された他の配向膜と、
    前記配向膜と他の配向膜との間に挟持された液晶材料と
    を有する液晶表示パネル。
  2. 前記膜が、前記透明電極と前記液晶材料との屈折率の違いを光学的に補償する請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 前記透明電極の屈折率と前記膜の屈折率との差が、前記透明電極の屈折率と前記液晶材料の常屈折率との差及び前記透明電極の屈折率と前記液晶材料の異常屈折率との差のいずれよりも小さい請求項1に記載の液晶表示パネル。
  4. 前記膜の屈折率が、前記透明電極の屈折率よりも大きく、前記膜が前記透明電極よりも薄い請求項3に記載の液晶表示パネル。
  5. 前記膜の屈折率が、前記透明電極の屈折率よりも小さく、前記膜が前記透明電極よりも厚い請求項3に記載の液晶表示パネル。
  6. 前記膜が、感光性樹脂により形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示パネル。
  7. 前記配向膜が前記膜を兼ねている請求項1に記載の液晶表示パネル。
  8. 前記配向膜が前記膜を兼ねており、該配向膜のうち前記透明電極上の部分と、透明電極の間隙部を埋める部分とで屈折率が異なり、透明電極上の部分の屈折率が、間隙部を埋める部分の屈折率よりも前記液晶材料の屈折率に近い請求項1に記載の液晶表示パネル。
  9. 対向配置された一対の透明基板と、
    前記一対の透明基板のうち少なくとも一方の基板の対向面上に形成された縞模様状の透明電極と、
    前記一方の基板の対向面上に、前記縞模様状の透明電極の間隙部を埋めるように配置された膜と、
    前記一方の基板の対向面上に、前記透明電極と前記膜とを覆うように形成された配向膜と、
    前記一対の透明基板のうち、他方の基板の対向面上に形成され、縞模様状の平面形状を有する他の透明電極と、
    前記他の透明電極の間隙部を埋めるように配置された他の膜と、
    前記他方の基板の対向面上に、前記他の透明電極を覆うように形成された他の配向膜と、
    前記配向膜と他の配向膜との間に挟持された液晶材料と
    を有し、
    前記透明電極が、前記他の透明電極の間隙部の中央に対向するように構成されており、該透明電極と他の透明電極とは、可視光に対して回折現象を生じさせるピッチで配置されている液晶表示パネル。
  10. 透明基板の表面上に、可視光に対して回折現象を起こさせるオーダのピッチを有する縞模様状のパターンを持ち、紫外線の一部を吸収する性質を有する透明電極を形成する工程と、
    前記透明電極を覆うように、前記透明基板の上に、紫外線照射によって屈折率が変化する性質を有する配向膜を形成する工程と、
    前記透明基板の裏面から紫外線を照射し、前記配向膜のうち前記透明電極の形成されていない領域の屈折率を変化させる工程と
    を有する液晶表示パネルの製造方法。
  11. さらに、表面上に透明電極と配向膜とが積層された他の透明基板を、配向膜同士が対向するように、前記透明基板に対向させ、2枚の透明基板間に液晶層を挟持させる工程を有する請求項10に記載の液晶表示パネルの製造方法。
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