JP3716529B2 - 操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行状態に応じて舵角伝達比を変更可能なように設定された舵角伝達比可変機構を有する操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
運転者が操舵するステアリングホイールの角度と車輪の転舵角との比である舵角伝達比は、車両の取り回し性や直進安定性および操舵フィーリングに影響を与えることが知られている。この舵角伝達比は、通常の市販車ではある比率に固定されている。
【0003】
これに対し、特開平7−291141号公報には、車速に応じて伝達比を可変にするように設定することにより、運転者の操作性向上を可能とした操舵装置が記載されている。この操舵装置では、車速が低い場合には伝達比を大きくして、乗員の転舵量を少なくして取り回し性を向上させ、逆に車速が大きい場合には伝達比を小さくして、乗員のステアリングホイール保持力の負担を低減し、操縦安定性を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような舵角伝達比を変更可能な操舵装置では、ステアリングホイールの可動範囲(いわゆるロック・トゥー・ロック)を±180°以内にすることも可能であり、腕を交差させずに全域の転舵操作を可能とすることにより、運転者の転舵操作量を大幅に低減することができる。
【0005】
しかしながら、一般に人間の視覚特性が前方注視点を中心にして周辺ほど狭く見えることと、両腕が初期位置から捩られるほど運動しにくくなるという人間の運動特性から、転舵操作に対する応答特性は、舵角が大きくなるほど操作量では多くの転舵量が期待される。したがって、同一の車速であってもステアリングホイールの舵角によって、車輪の転舵角の特性を変更する方が、運転者の転舵期待値に近く、違和感のない操舵装置となる。
【0006】
ところが、転舵角が増大するにつれて単純に舵角伝達比を増大させる特性にした場合、定常円旋回のように、比較的大きい舵角で維持している時に、若干の修正操作を加えたいときなどは、応答性が敏感になりすぎるため、操縦安定性に違和感を伴う問題が生じている。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、舵角伝達比が可変の操舵装置において、転舵操作量を低減できるという作用を確保しながらも、旋回中に軌道を修正する操作を容易に、しかも違和感無く実施することが可能な操舵装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述のような課題を解決するため、請求項1の発明では、ステアリングホイール操舵角と車輪転舵角の比である舵角伝達比が車速に応じて変更可能な舵角伝達比可変式操舵機構を有する操舵装置において、運転者の操舵角を検出する操舵角検出手段と、運転者の視線方向を検出する視線検出手段と、前記操舵角検出手段によって検出される操舵角が大きいほど、前記舵角伝達比を大きくすると共に、操舵角が大きいほど運転者に伝わる操舵反力が大きくなるように設定され、且つ、前記視線方向と車両の進行方向との夾角に応じて操舵反力を変更可能なように設定された操舵反力発生手段と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の操舵装置であって、前記操舵反力発生手段は、前記視線方向と、操舵角と車速に応じて定まる既定方向とのなす夾角が大きくなるほど、操舵反力が小さくなるように設定されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載の操舵装置であって、前記操舵反力発生手段は、前記視線方向と、操舵角と車速に応じて定まる既定方向とのなす夾角が規定値以上で、かつ、既定速度以上の速度で操舵するときに、前記夾角が大きくなるほど操舵反力が小さくなるように設定されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の操舵装置であって、前記視線方向は規定時間内の平均値を用いることを特徴とする。
【0012】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、車速と操舵角から定まる操舵反力が、運転者の視線に応じて補正されるため、運転者が期待する方向へ舵角を調整する操作がやり易くなり、旋回中の操縦安定性が向上する。
【0013】
請求項2の発明によれば、運転者が進みたい方向と、現在の進行方向との差が大きい場合には操作反力を低減するため、操舵応答性が向上し、現在の進行方向を維持したい場合に、操作反力が大きくなって、操縦安定性が大きくなるので、運転者の操作性が向上する。
【0014】
請求項3の発明によれば、視線方向と、操舵角と車速に応じて定まる既定方向とのなす夾角の大きさが大きく、かつ、操舵の角速度が規定値以上であることを、前記夾角が大きくなるほど操舵反力を小さくするよう設定するための条件として設定したので、より人間の操舵フィーリングに近い反力特性とすることができるとともに、乗員の意に反して、操舵反力が減少して操舵が不安定となることを防止できる。
【0015】
請求項4の発明によれば、瞬時の視線移動及びよそ見などの運転操作以外の目的による視線移動が無視されるので、操舵反力特性が不安定に変動することがなく、違和感のない連続的な反力特性とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による操舵装置の第1の実施の形態を示す構成図である。この図において、制御装置1は、操舵の全体を制御するものであり、後述する操舵角センサ4、車速センサ5、視線検出装置9から信号が入力され、入力された信号に基づいて最適な操舵量及び操舵反力を決定し、モータ駆動回路2、10へ制御信号を出力する。
【0017】
反力発生用モータ3は、ステアリングホイール30を介して運転者へ操舵反力を付与するため、ステアリングコラム31に連結された電動モータであり、モータ駆動回路2から入力される電力に応じたトルクを発生する。
【0018】
操舵角センサ4は、運転者の操舵角を検出するセンサであり、制御装置1が規定のサンプリング時間毎の出力値を制御装置1に出力する。これにより制御装置1は現時点の操舵角を認識する。また、制御装置1はこの認識値を数値微分することにより操舵角速度も算出する。
【0019】
操舵トルクセンサ5は、ステアリングコラム31に発生する操舵トルクを検出センサであり、操舵角センサ4と同様、規定のサンプリング時間毎の出力値を制御装置1に出力することによって、制御装置1は現時点の操舵角を認識する。
【0020】
車両の走行速度を検出するための車速センサ6、車両に作用する横加速度を検出する横加速度センサ7及び車両のヨー角速度を検出するヨー角速度センサ8は、いずれも、トランスミッション出力軸(図示省略)に取り付けられ、車輪の回転数信号を制御装置1へ出力する。この出力値を制御装置1が変換することにより車速を認識する。
【0021】
視線検出装置9は、運転手の視線を検出する。図2は、この視線検出装置9の構成の概略を示す。同図は、運転者16近傍を鉛直上方から示し、20、21、22は、それぞれヘッドレスト、シートバック、シートクッションである。
【0022】
これに対し、車両のインストパネル(図示省略)前面には、運転者16に対して、その前面の両側に臨むCCDカメラ17、18が配置されており、運転者13の頭部画像が認識される。
【0023】
一方、運転者16の正面側には、赤外線照射装置19が配置されている。この赤外線照射装置19は、運転者16の頭部へ安定した周波数帯域の光線を照射する。このような視線検出装置では,CCDカメラ17、18の画像データを画像処理し、CCDカメラ、17、18の画像の差から顔の方向及び視線の方向を算出して制御装置1に送信する。
【0024】
図1におけるモータ駆動回路10は、ピニオンギヤ12に連結された転舵用モータ11を駆動する回路であり、制御装置1からの指令位置へ指令速度で転舵用モータ11を駆動する。そして、転舵用モータ11が駆動されると、ピニオンギヤ12の回転運動が、ラック13によって直線運動に変換され、左右のタイロッド14、15を介して前輪が転舵される。
【0025】
以上の構成からなる操舵装置の作動を図3のフローチャートにより説明する。運転者16がステアリングホイール30を回転させると、制御装置1は、図3の操舵割り込み処理を開始する。
【0026】
ステップS301は、各センサからの信号を処理し、操舵角θ、車速V、横加速度G、ヨー角速度r及び運転者16の視線方向と車両進行方向の夾角φを算出する。
【0027】
図4は、この夾角φの算出を示し、まず、車両25の進行方向23を算出する。ただし、ここでは計算速度を向上させるため、車体の前後方向を進行方向として代用する。これに対し、車両25の運動モデルから論理的に算出する方法等を用いることにより精度は向上するが、違和感のない操舵応答性を実現するためには、複雑な計算を避け処理速度を向上させる必要がある。そこで、処理能力が余り高くない制御装置の場合にも、使用可能な汎用性の高い装置とするため、本実施の形態では単純に車両の前後方向を進行方向23として代用する。また、一般の運転者が、車両の進行方向として知覚するのは、実際の車両重心の進行方向ではなく、フロントウインドウを介して見える車体の向きなので、車両25の前後方向がどちらを向いているかを進行方向として代用しても違和感はない。
【0028】
次に、視線検出装置9から運転者25の視線方向24を入力し、車両進行方向23との差から瞬間夾角を算出し、この瞬間夾角に対して平均処理を実施して夾角φとする。図5は、この瞬間夾角と平均夾角との関係を示す特性図である。
【0029】
平均処理としては一定の時定数を持たせた一次遅れ処理や、移動平均処理などがあるが、視線移動は、様々な場所へ突発的に切り替わる性質のため、一定の目標値へ漸近する一次遅れ処理は不適であり、頻度の多さが大きく影響する移動平均を採用する方が良好である。
【0030】
図3におけるステップS302では、車両の速度Vcar に応じた基準舵角伝達比GRvを図6に示した特性に基づいて算出する。図6は、基準舵角伝達比GRvと車速Vcarとの関係を示し、車速Vcarが大きいほど、基準舵角伝達比GRvが小さくなるようになっている。これにより、高速の走行状態の場合には、運転者の操舵入力に対して前輪の切れ幅を小さくすることにより走行安定性が増し、低速の走行状態では、運転者の操舵入力に対する前輪の切れ角を大きくすることにより、取り回し性を向上させるようになっている。
【0031】
ステップS303では、操舵角θに応じた舵角伝達比GRを図7の特性から算出する。操舵角θは、中立位置(直進状態のステアリング位置)を0とし、左右の規定値θmax までを可動範囲とする。
【0032】
図7では、回転方向を除く操舵角θの大きさに対する舵角伝達比GRの関係を示している。図示するように、操舵角0での舵角伝達比GRが車速による基準舵角伝達比GRv であり、操舵角θが大きいほど舵角伝達比GRが増加するように設定する。
【0033】
ステップS304では、速度Vcar 、横加速度Gに対する基準目標操舵反力RF0を、図8の特性に基づいて算出する。まず、車速によって変化する基準反力RFv をRFv=KRFV×Vcar から算出し、この値を切片とした図8の特性からRF0を算出する。
【0034】
図8は、横加速度が高いほど反力が大きい特性となっている。Gmax は横加速度の限界値であり、横加速度と、ヨー角速度、車速から算出される路面の摩擦係数から求められる値である。図8の特性から、同一車速であれば旋回半径が小さいほど、また同一旋回半径であれば車速が大きいほど反力が大きいことになり、厳しい走行条件ほど反力が大きいという車両の状態に応じた違和感の無い反力特性となる。
【0035】
従来の操舵装置では、運転者はどれだけ操舵したかを、主にステアリングホイールをどれだけ回転させたか、すなわち操舵角で判断し、実際の車両挙動とのずれを見てフィードバックしている。これに対し、本発明では舵角伝達比を可変する場合には、車速などの条件によって車両の挙動と舵角の関係が変化するため、運転者は操舵角の大小のフィードバックを操舵角を主とした判断では制御しにくい。このため、操舵反力を横加速度に応じて変化させ、その操舵反力によって操舵の位置決めを判定するように設定している。これにより、車速、旋回半径を考慮した反力特性となるため、操作性が向上する。
【0036】
ステップS305では、トランスミッシヨンのギアの選択位置を判定し、リバースすなわち、後進が選択されている場合には、ステップS307へ、その他の場合はステップS306へ進む。
【0037】
ステップS306では、図9の特性から操舵反力の補正係数WRFを算出する。WRFは運転者の視線と車両の進行方向との夾角φの値に応じて図9のように変化すると共に、夾角φ0でピークを有した関数となっている。夾角φ0は、操舵角θと車速Vを固定した定常旋回における平均的な視線方向と、車両進行方向の夾角であり、操舵角θと車速Vをパラメータとして実験的に求めることができる。
【0038】
ステップS307では、補正係数WRFを1に設定する。
【0039】
ステップS308では、補正係数WRFをステップS304で算出した基準目標操舵反力RF0に乗じて目標操舵反力RFを決定する。WRFは運転者の視線と車両の進行方向との夾角φの値に応じて図9のように変化し、夾角φ0でピークを有した関数となっている。
【0040】
ステップS309では、ステップS303、S308で算出された舵角伝達比GRと、操舵反力RFを、実舵角とモータの回転速度に換算して、それぞれモータ駆動回路10及び2への指令値を算出し、これらの回路10、2に出力する。
【0041】
次に、以上のようにして説明したフローチャートに従って、低速の市街地走行中、交差点など直角にコーナリングするような状況を想定する。まず、コーナリング開始直前までの直線走行において、時速40km/h程度の速度の場合、基準舵角伝達比GRv は1に近く、それほど高くない。また、操舵角θは0に近いので、舵角伝達比はほぼGRv のままとなる。この時の操舵反力は、横加速度がほぼ0のため、RFv =KRFV×40となる。
【0042】
コーナリング直前でブレーキングして、速度が20km/hに低下した場合、図6から基準舵角伝達比GR0が急増すると共に、図7からステアリングを切り増すほど伝達比Rv が大きくなる。通常の走行では伝達比が急増する範囲の操舵角を使用しなければならない状況が生じないように設定してあるので、操舵反力は、初め直線で減速した時点では、減速分だけ操舵反力が減少し、その後、旋回によって横加速度が大きくなるにつれ反力が大きくなる。
【0043】
さらに、ステアリングの切り始めに視線と、車両の向きとの夾角が大きいため、反力修正係数が小さくなり、一気にステアリングが転回し易くなっているが、旋回途中では、通常の定常円旋回と替わらないため、夾角φが小さくなって、修正係数は1に近づき横加速度相当の反力が生じる。
【0044】
旋回が終了し、切り戻す場合には、逆向きの夾角φが大きくなるため、一瞬だけ反力が小さくなって、ステアリングを元に戻し易くなる。
【0045】
以上により、操舵反力が車速や操舵角だけでなく、運転者の視線に応じて補正されるため、運転者が期待する方向へ舵角を調整する操作がやり易くなり、旋回中の操縦安定性が向上する。
【0046】
また、運転者が進みたい方向と、現在の進行方向との差が大きい場合には操舵反力が低減するため、迅速な操舵動作が可能となって応答性が向上する。一方、現在の進行方向を維持したい場合には、操舵反力が大きくなって、操縦安定性が大きくなるので、運転者の保舵力が低減でき、疲労を軽減できる。
【0047】
図10は、本発明における第2の実施の形態のフローチャートであり、第1の実施の形態と構成は同一で、動作のみ異なっている。
【0048】
図10において、ステップS1001〜S1005は、図3のステップS301〜S305と同一なので説明を省略する。
【0049】
ステップS1006では、視線フラグの処理を行う。視線フラグは、|φ−φ0|の大きさに応じてオン、オフするフラグであり、図11に示すように|φ−φ0|が大きい時にオンする規定のヒステリシスを有している。
【0050】
ステップS1007では、操舵角速度フラグの処理を行う。操舵角速度フラグは、ステップS1006の視線フラグと同様に、|dθ/dt|の大きさに応じて、オフするフラグであり、図12に示すように|dθ/dt|が大きい時にオンする規定のヒステリシスを有している。
【0051】
ステップ1008では、後述する視線補正モードフラグがON状態かどうか判定し、OFFの場合にはステップS1009へ、ONの場合はステップS1010へ移行する。
【0052】
ステップS1009では、視線フラグと操舵角速度フラグとがともにON状態かどうか判定し、判定がYESの場合は、ステップS1011で視線補正モードフラグをオンした後、ステップS1014へ進み、NOの場合にはそのままステップS1013へ進む。
【0053】
ステップS1010では、視線フラグと操舵角速度フラグとがともにOFF状態かどうか判定し、判定がYESの場合は、ステップS1012で視線補正モードフラグをオフした後、ステップS1013へ進み、NOの場合にはそのままステップS1014へ進む。
【0054】
ステップS1013では、目標操舵反力の補正係数WRFを1に設定し、ステップ1014では図9の特性に基づいた補正係数WRFを算出する。
【0055】
ステップS1015、S1016は、図3のステップS308、S309と同じなので、説明を省略する。
【0056】
次に、図10のフローチャートに従って第1の実施の形態で例示したような市街地の直角のコーナリング時を想定した場合、図13のように視覚補正モードフラグが変化する。すなわち、コーナリング初期には、視線と車両方向の一時的に大きくなり視線フラグがオンする。
【0057】
その後、すぐに運転者が転舵し始めると、操舵角速度は急激に増加して、操舵角速度フラグがオンするため、視線補正モードフラグがオンする。しばらくして、車両が旋回し始め、定常円旋回の視線と一致してくると、視線フラグはオフするが、転舵操作は継続する。
【0058】
操舵角速度が低下し操舵角速度フラグがOFFすると、視線補正モードフラグがオフする。この間、操舵反力は、補正係数WRFにより補正され、通常に保舵しているときよりも反力が小さくなる。
【0059】
視線補正モードフラグがオフの状態では横加速度に応じた操舵反力を発生させており、微調整が行い易い特性となる。
【0060】
さらに、時間が経過し、カーブの終了が近づくと、運転者は逆向きに転舵するか、保舵力を解除するため、逆向きの操舵角速度が上昇して、ステアリングホイールは中立位置に戻る。この時、操舵角速度フラグはオンするが、視線フラグはオンしないため、視線補正モードフラグはオンしない。
【0061】
コーナリング初期には、移動先の情報を取得したいがために、できるだけ先を見ようとするので、夾角φの大きさが大きくなるが、コーナリング終了時には、直線のできるだけ遠くを見ようとするため、夾角φの大きさはそれほど大きくならない。このため、視線フラグはオンしない。
【0062】
これは、コーナリング初期には、車両の向きをできるだけ早く変えたいので、素早い転舵をしようとするため、操舵反力が小さい方が操作負荷が小さいが、コーナリング終了付近では、車両の向きに合わせて修正しながら操舵するため、ある程度の操舵反力があった方が修正し易いという操舵フィーリングと適合する。
【0063】
この第2の実施の形態によれば、視線移動が長時間継続しても、転舵速度が大きくならない限り、視線による補正がなされない。このため、現在の舵角を維持したいのに何らかの要因で車両の進行方向から目をそらしている場合に、不意に操作反力が小さくなって保舵しにくくなることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操舵装置の全体の構成図である。
【図2】視線検出手段を示す平面図である。
【図3】第1の実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図4】車両の進行方向と視線方向の夾角を説明する平面図である。
【図5】瞬間夾角と平均夾角との関係を示す特性図である。
【図6】車速Vcar と基準舵角伝達比GRv との関係を示す特性図である。
【図7】操舵角θと舵角伝達比GRとの関係を示す特性図である。
【図8】横加速度Gと基準目標操舵反力RF0との関係を示す特性図である。
【図9】車両の進行方向と目標操舵反力補正係数WRFとの関係を示す特性図である。
【図10】第2の実施の形態の動作を説明するためフローチャートである。
【図11】図10のステップS1006の処理を説明する特性図である。
【図12】図10のステップS1007の処理を説明するための特性図である。
【図13】第2の実施の形態の動作を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 制御装置
2,10 モータ駆動回路
3 反力発生用モータ
4 操舵角センサ
5 操舵トルクセンサ
6 車速センサ
7 横加速度センサ
8 ヨー角速度センサ
9 視線検出手段
11 転舵用モータ
12 ピニオンギヤボックス
13 ラックギヤボックス
14,15 タイロッド
17,18 CCDカメラ
19 赤外線照射装置

Claims (4)

  1. ステアリングホイール操舵角と車輪転舵角の比である舵角伝達比が車速に応じて変更可能な舵角伝達比可変式操舵機構を有する操舵装置において、
    運転者の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    運転者の視線方向を検出する視線検出手段と、
    前記操舵角検出手段によって検出される操舵角が大きいほど、前記舵角伝達比を大きくすると共に、操舵角が大きいほど運転者に伝わる操舵反力が大きくなるように設定され、且つ、前記視線方向と車両の進行方向との夾角に応じて操舵反力を変更可能なように設定された操舵反力発生手段と、を備えていることを特徴とする操舵装置。
  2. 請求項1記載の操舵装置であって、前記操舵反力発生手段は、前記視線方向と、操舵角と車速に応じて定まる既定方向とのなす夾角が大きくなるほど、操舵反力が小さくなるように設定されていることを特徴とする操舵装置。
  3. 請求項1記載の操舵装置であって、前記操舵反力発生手段は、前記視線方向と、操舵角と車速に応じて定まる既定方向とのなす夾角が規定値以上で、かつ、既定速度以上の速度で操舵するときに、前記夾角が大きくなるほど操舵反力が小さくなるように設定されていることを特徴とする操舵装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の操舵装置であって、前記視線方向は規定時間内の平均値を用いることを特徴とする操舵装置。
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