JP3716143B2 - 有害物質処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、埋立地浸出水や産業排水等中の例えば有機ハロゲン系化合物などのような有害物質を処理する有害物質処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイオキシン含有排水処理の基本構成の概略を図5に示す。
図5に示すように、従来のダイオキシン含有排水処理システムは、凝集沈殿処理設備01の前に専用のダイオキシン分解装置を02を設置して、有害物質を含有する排水(以下「原水」という)03の処理をしている。
【0003】
上記凝集沈殿設備01は、凝集剤04及びアルカリ05の添加により原水03中の固形物やコロイド等の懸濁物を凝集剤04及びアルカリ05の添加し、急速攪拌手段06aを備えた凝集槽06において凝集させ、該凝集槽06で形成された凝集物をフロック状とする緩速攪拌手段07aを備えたフロック形成槽07でフロック状とし、後流に設けた凝集沈殿槽08において凝集沈降させ、凝集スラッジ09として除去し、処理水010とするものである。上記アルカリを添加するのは、上記凝集反応でpHが低下するのでこれを調整するためであり、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)等を用いている。
また、要求される処理水質によっては、凝集沈殿処理の後にさらに砂濾過手段、活性炭吸着手段などが適宜付加される。
【0004】
ここで、上記専用のダイオキシン分解装置02としては、オゾン(O3 )の導入と共に紫外線ランプからの紫外線を照射して、ヒドロキシラジカル(・OH)を発生させて、ヒドロキシラジカルによりダイオキシンをほぼ完全に分解無害化するオゾン紫外線併用分解法が採用されている。
【0005】
また、オゾンと過酸化水素とを併用してなるオゾン過酸化水素併用分解法(これも・OH発生による)なども適用可能である。
【0006】
上記専用のダイオキシン分解装置02を、上記凝集沈殿設備01の前流側に設置しているのは、ダイオキシン類は水に対する溶解性が小さく、大半が原水03中の固形物やコロイドに付着・吸着した状態で存在しているので、凝集沈澱処理設備01の後に設置すると大半のダイオキシンが凝集スラッジ側に移行して専用分解装置を設置する意義がなくなることによるからである。
すなわち、凝集スラッジに移行しただけでは分解無害化にはならず、さらに排出凝集スラッジに対する分解無害化処理が別途必要になるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図5に示すような処理設備では、別個に専用のダイオキシン分解装置02を設置することから設備費用の増大や設置面積の増加となり、また、薬品や電力の消費量も増加して処理経費が増大するという基本的問題点がある。
したがって、いかに、他の処理装置にダイオキシン分解機能を組み込み、専用分解装置の設置を回避するか、処理経費をいかに低減するかが基本的解決課題となる。
【0008】
このようなことから、本発明は、埋ダイオキシン含有排水の処理をコンパクト且つ低コストで行うことができる有害物質処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の[請求項1]の発明は、有害物質であるダイオキシン類を含有する排水を導入し、該排水中の微細な懸濁物を凝集剤の添加により凝集し、フロック状とすると同時に、アルカリを添加しつつヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理することを特徴とする。
【0010】
[請求項2]の発明は、請求項1において、上記ヒドロキシラジカル発生が過酸化水素水とオゾンとの併用によりヒドロキシラジカルを発生する方法、又はオゾンに紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法、又はオゾンと過酸化水素とを併用し、紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法、又は過酸化水素に紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法のいずれかよりなることを特徴とする。
【0013】
[請求項]の有害物質処理装置の発明は、有害物質であるダイオキシン類を含有する排水を導入し、該排水中の微細な懸濁物を凝集剤及びアルカリの添加により凝集する凝集槽と、上記凝集槽に一体して設けられ、ヒドロキシラジカル発生手段によりヒドロキシラジカルを発生して、該排水中の有害物質を分解処理し、且つ該凝集槽で形成された凝集物をフロック状とするフロック形成槽とから構成してなることを特徴とする。
【0014】
[請求項]の発明は、請求項4又は5において、上記ヒドロキシラジカル発生手段が過酸化水素水とオゾンとの併用によりヒドロキシラジカルを発生する手段、又はオゾンに紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段、又はオゾンと過酸化水素とを併用し、紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段、又は過酸化水素に紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段のいずれかよりなることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
本発明では、凝集沈殿処理を行うと同時にダイオキシン類等の難分解物も分解するようにしたものである。
これにより設備費、設置面積を低減するとともに処理経費の低減を図るようにした。
【0017】
[第1の実施の形態]
図1に本発明の第1の実施の形態の概略図である。
図1に示すように、第1の実施の形態の有害物質処理装置10は、有害物質を含有する排水(原水)11を導入し、該原水11中の微細な懸濁物を凝集剤12及びアルカリの添加により凝集すると共に、過酸化水素水(H2 2 )及びオゾン含有ガス13を導入してなる凝集槽14と、上記凝集槽14に一体して設けられ、該凝集槽14で形成された凝集物をフロック状とする緩速攪拌手段15aを備えたフロック形成槽15とから構成してなるものである。
上記装置によれば、過酸化水素(H2 2 )とオゾン(O3 )とからなるヒドロキシラジカル(・OH)の存在の下で、該原水11中の有害物質を分解処理することができ、且つ原水中の懸濁物を同時に沈降除去することができる。
【0018】
ここで、凝集剤の添加と共にアルカリ(例えばNaOH等)を添加するのは、凝集反応でpHが低下するのでこれを調整すると共に、pHを中性から弱アルカリ性とすることで、オゾンの自己分解による強力なヒドロキシラジカルの作用により、原水11中の有害物質を酸化分解させるためである。
【0019】
また、上記凝集槽4内の原水11の攪拌、従来のような攪拌手段を設けることなく、発生するオゾンにより行うようにしており、オゾン導入流速を調整することで、適宜攪拌を調整している。
【0020】
また、フロック形成槽15では、フロックの形成・成長を行うために攪拌手段15aは緩速攪拌とし、凝集フロックを分離濃縮している。そして、後流側に設置された凝集沈殿槽16により、凝集スラッジ17として分離・排出し、浄化処理された処理水18を得ている。
【0021】
本発明では、凝集槽14に過酸化水素水を添加し、通常使用される凝集槽の機械攪拌の代わりにオゾン含有ガスを急速に吹込み、この吹込み作用により凝集槽内を攪拌作用を施すするようにしている。
このようにすることにより、凝集槽でヒドロキシラジカル(・OH)が発生してダイオキシン分解反応が進行する。
【0022】
ここで、本発明でヒドロキシラジカル発生手段とは、過酸化水素水(H2 2 )とオゾンとの併用によるものであるが、それ以外には、例えば▲1▼オゾンに紫外線ランプにより紫外線を照射する方法、▲2▼オゾンと過酸化水素とを併用し、紫外線ランプにより紫外線を照射する方法、▲3▼過酸化水素に紫外線ランプにより紫外線を照射する方法等を挙げることができる。
前記▲1▼のオゾンに紫外線ランプ(例えば、低圧水銀ランプ:出力10〜200W)により紫外線を照射する方法は、波長185nm,254nmの紫外線をオゾン(オゾン濃度10g/m3 以上)に照射することでヒドロキシラジカルを発生するものである。
前記▲2▼のオゾンと過酸化水素とを併用する方法は、過酸化水素の注入量を例えば10〜5000mg/リットルとし、オゾンの注入量を例えば50〜5000mg/リットルとし、これに紫外線ランプにより紫外線を照射して、ヒドロキシラジカルを発生するものである。
前記▲3▼の過酸化水素に紫外線ランプにより紫外線を照射する方法は、過酸化水素の注入量を10〜5000mg/リットルとし、前記紫外線ランプにより紫外線を照射することによりヒドロキシラジカルを発生するものである。
【0023】
なお、本実施の形態では、図1に示すように、ヒドロキシラジカル発生手段としては、外部に設けたオゾン発生機19から散気管19aを介して凝集槽15内にオゾン(O3 )を含有した気泡を導入し、該導入されたオゾン(O3 )と過酸化水素水とを反応させることで、オゾン分解を促進させ、下記式(1) 、(2) に示すように、ヒドロキシラジカル(・OH)を発生させている。
このオゾンと過酸化水素との併用方法としては、例えば過酸化水素の注入量を例えば10〜5000mg/リットルとし、オゾンの注入量を例えば50〜5000mg/リットルとすればよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
2 2 +H2 O←→ HO2 - +H3 - …(1)
HO2 - +O3 →・OH+・O2 - +O2 …(2)
【0025】
ここで、水中におけるオゾン(O3 )と過酸化水素水との反応によれば、発生した強力なヒドロキシラジカル(・OH)の酸化分解作用により有害物質が分解処理できることになる。
【0026】
なお、原水中にFeイオンやCuイオン等が多量に存在しており、これらイオンの作用によりヒドロキシラジカルの分解反応を促進させることもできる。すなわち、前記イオンを供給すると、下記式(3) 、(4) に示すように、「・OH」が大幅に生成し、分解促進効果が向上するからである。
【0027】
3 +H2 O+Fe2+→・OH+OH- +O2 +Fe3+ …(3)
3 +H2 O+Cu+ →・OH+OH- +O2 +Cu2+ …(4)
【0028】
また、水中におけるオゾン(O3 )と紫外線(UV)照射との反応は、下記式(5)に示すものとなり、オゾンに紫外線を照射することで、オゾン分解を促進させて発生した強力なヒドロキシラジカル(・OH)を発生させ、発生したヒドロキシラジカル(・OH)の酸化分解作用により有害物質を分解処理するようにしている。
【0029】
3 +UV→O2 +O,O+H2 O→2・OH …(5)
【0030】
ここで、本発明で分解処理する有害物質としては、ダイオキシン類やPCB類に代表される有害な塩素化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素等の埋立地浸出水や産業廃水等の廃水からの有害物質をいうが、本発明のヒドロキシラジカルで分解できる埋立地浸出水や産業廃水等やシュレッダーダスト処理物からの廃水や洗煙廃水等の原水11中の有害物質(又は環境ホルモン様物質)であればこれらに限定されるものではない。
【0031】
ここで、前記ダイオキシン類とは、ポリハロゲン化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PXDDs)及びポリハロゲン化ジベンゾフラン類(PXDFs)の総称であり(Xはハロゲンを示す)、ハロゲン系化合物とある種の有機ハロゲン化合物の燃焼時に微量発生するといわれる。ハロゲンの数によって一ハロゲン化物から八ハロゲン化物まであり、これらのうち、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイオキシン(T4 CDD)は、最も強い毒性を有するものとして知られている。なお、有害なハロゲン化芳香族化合物としては、ダイオキシン類の他にその前駆体となる種々の有機ハロゲン化合物(例えば、フェノール,ベンゼン等の芳香族化合物(例えばハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール及びハロゲン化トルエン等)、ハロゲン化アルキル化合物等)が含まれており、除去する必要がある。すなわち、ダイオキシン類とは塩素化ダイオキシン類のみならず、臭素化ダイオキシン類等のハロゲン化ダイオキシン類を表す。
また、PXB類(ポリハロゲン化ビフェニル類)はビフェニルにハロゲン原子が数個付加した化合物の総称であり、ハロゲンの置換数、置換位置により異性体があるが、PCB(ポリ塩化ビフェニル)の場合では、2,6−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビフェニル、2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表的なものであり、毒性が強く、焼却した場合にはダイオキシン類が発生するおそれがあるものとして知られており、除去する必要がある。
なお、PXB類には当然コプラナーPXBも含まれ、処理水として放流するには原水中から除去する必要があり、本発明により分解できる。
【0032】
また、PCB類(ポリ塩化ビフェニル類)はビフェニルに塩素原子が数個付加した化合物の総称であり、塩素の置換数、置換位置により異性体があるが、2,6−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビフェニル、2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表的なものであり、毒性が強く、焼却した場合にはダイオキシン類が発生するおそれがあるものとして知られており、処理水として放流するには原水中から除去する必要があり、本発明により分解できる。
【0033】
このような有害物質処理装置を使用した有害物質処理方法を図1を用いて次に説明する。
【0034】
先ず、原水11を凝集槽14に導入し、該凝集槽14において凝集沈殿させると共にヒドロキシラジカルを発生させて酸化分解を行い、原水11中の有害物質を分解する。有害物質が処理された原水はその後、フロック形成槽15内で緩速攪拌15aによりフロックを形成し、凝集沈殿槽16において、該形成されたフロックを除去分離し、清浄化した処理水18として放流される。
【0035】
本発明によれば、従来のように別個に専用のダイオキシン分解装置を設置する必要がなくなり、設備費用の増大や設置面積の増加となり、また、投入するアルカリ等の薬品や電力の消費量も低減することができ、処理経費が大幅に減少することができる。
この結果、ダイオキシン含有排水等の処理をコンパクト且つ低コストで行うシステムを構築することができる。
【0036】
なお、本発明では、ダイオキシン類含有排水として、ダイオキシン含有排水全般に適用できる。ダイオキシン含有排水とは、例えばごみ・産業廃棄物・汚泥などの焼却システムから発生する排水、廃棄物最終埋立処分場浸出水等を挙げることができる。
【0037】
[第2の実施の形態]
図2に本発明の第2の実施の形態の概略図である。
図2に示すように、第2の実施の形態の有害物質処理装置20は、有害物質を含有する排水(原水)11を導入し、該原水11中の微細な懸濁物を凝集剤12の添加により凝集し、急速攪拌手段24aを備えた凝集槽24と、上記凝集槽24に一体して設けられ、該凝集槽24で形成された凝集物をフロック状とすると共に過酸化水素水(H2 2 )及びオゾン含有ガス13を導入してなるフロック形成槽25とから構成してなるものである。
上記装置によれば、凝集槽24内において原水11中の懸濁物を凝集させた後、フロック形成槽25内においてフロック形成する際に、過酸化水素水(H2 2 )及びオゾン含有ガス13の作用によるヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理することができ、且つ原水中の懸濁物をフロック状として除去することができる。
なお、フロック形成槽25内に導入するオゾンは第1の実施の形態と異なり、フロック形成のために穏やかな攪拌作用を施すようにオゾンを導入するようにしている。
【0038】
上記有害物質処理装置20を用いたシステムによれば、原水11を凝集槽24に導入し、該凝集槽24において凝集沈殿させた後、フロック形成槽25へ導き、該フロック形成槽25内においてフロックを形成すると共に、ヒドロキシラジカルを発生させて酸化分解を行い、原水11中の有害物質を分解する。有害物質が処理された原水はその後、凝集沈殿槽16において、該形成されたフロックを凝集スラッジ17として除去分離し、清浄化した処理水18として放流される。
【0039】
[第3の実施の形態]
図3に本発明の第3の実施の形態の概略図である。
図3に示すように、第3の実施の形態の有害物質処理装置30は、有害物質を含有する排水(原水)11を導入し、該原水11中の微細な懸濁物を凝集剤12の添加により凝集し、急速攪拌手段24aを備えた凝集槽24と、上記凝集槽24に一体して設けられ、該凝集槽24で形成された凝集物をフロック状とすると共に紫外線(UV)ランプ31を設けてオゾン含有ガス13を導入してなるフロック形成槽35とから構成してなるものである。
上記装置によれば、凝集槽24内において原水中の懸濁物を凝集させた後、フロック形成槽35内においてフロック形成する際に、オゾン含有ガス13のオゾンと紫外線(UV)ランプ31の紫外線との作用によるヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理することができ、且つ原水中の懸濁物をフロック状として除去することができる。
【0040】
上記有害物質処理装置30を用いたシステムによれば、原水11を凝集槽24に導入し、該凝集槽24において凝集させた後、フロック形成槽35へ導き、該フロック形成槽35内においてフロックを形成すると共に、ヒドロキシラジカルを発生させて酸化分解を行い、原水11中の有害物質を分解する。有害物質が処理された原水はその後、凝集沈殿槽16において、該形成されたフロックを凝集スラッジ17として除去分離し、清浄化した処理水18として放流される。
【0041】
[第4の実施の形態]
図4に本発明の第4の実施の形態の概略図である。
図4に示すように、第4の実施の形態の有害物質処理装置40は、有害物質を含有する排水(原水)11を導入し、該原水11中の微細な懸濁物を凝集剤12の添加により凝集し、紫外線照射ランプ31を設けてオゾン含有ガス13を導入してなる凝集槽44と、上記凝集槽44に一体して設けられ、該凝集槽44で形成された凝集物をフロック状とする攪拌手段15aを設けたフロック形成槽15とから構成してなるものである。
上記装置によれば、原水中の懸濁物を凝集させると共に、オゾン含有ガス13のオゾンと紫外線(UV)ランプ31の紫外線との作用によるヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理することができる。そして、一体に形成されたフロック形成槽15において、フロックの形成がなされる。
【0042】
上記有害物質処理装置40を用いたシステムによれば、原水11を凝集槽44に導入し、該凝集槽44において凝集させると共に、ヒドロキシラジカルを発生させて酸化分解を行い、原水11中の有害物質を分解する。その後フロック形成槽15へ導き、該フロック形成槽15内においてフロックを形成し、その後、凝集沈殿槽16において、該形成されたフロックを凝集スラッジ17として除去分離し、清浄化した処理水18として放流される。
【0043】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の[請求項1]の発明によれば、有害物質を含有する排水を導入し、該排水中の微細な懸濁物を凝集剤の添加により凝集すると同時に、アルカリを添加しつつヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理するので、凝集処理と共に、ヒドロキシラジカルの存在の下で、該原水11中の有害物質を分解処理することができる。これにより、処理システムの設備費、設置面積を低減するとともに処理経費の低減を図ることができる。
【0044】
[請求項2]の発明によれば、請求項1において、上記ヒドロキシラジカル発生が過酸化水素水とオゾンとの併用によりヒドロキシラジカルを発生する方法、又はオゾンに紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法、又はオゾンと過酸化水素とを併用し、紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法、又は過酸化水素に紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法のいずれかよりなるので、ヒロドキシラジカルを確実に発生させて有害物質の分解処理ができる。
【0045】
[請求項3]の発明によれば、被処理水中の有害物質であるダイオキシン類,ポリ塩化ビフェニル類,クロルベンゼン類,クロロフェノール,クロロトルエン及びビスフェノールA等環境ホルモン様物質から選ばれる少なくとも一種を確実に分解処理すると共に懸濁物の凝集沈殿が可能となる。
【0046】
[請求項4]の有害物質処理装置の発明によれば、有害物質を含有する排水を導入し、該排水中の微細な懸濁物を凝集剤及びアルカリの添加により凝集すると同時に、ヒドロキシラジカル発生手段によりヒドロキシラジカルを発生して、該排水中の有害物質を分解処理する凝集槽と、上記凝集槽に一体して設けられ、該凝集槽で形成された凝集物をフロック状とする緩速攪拌手段を備えたフロック形成槽とから構成してなるので、被処理水である原水中の懸濁物を凝集させると共に、ヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理することができ、有害物質が除去された凝集物を凝集沈殿除去することができる。
【0047】
[請求項5]の有害物質処理装置の発明によれば、有害物質を含有する排水を導入し、該排水中の微細な懸濁物を凝集剤及びアルカリの添加により凝集する凝集槽と、上記凝集槽に一体して設けられヒドロキシラジカル発生手段によりヒドロキシラジカルを発生して、該排水中の有害物質を分解処理し、且つ該凝集槽で形成された凝集物をフロック状とするフロック形成槽とから構成してなるので、被処理水である原水中の懸濁物を凝集させ、その後ヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理すると共に凝集物フロック状として有害物質が分解除去された凝集沈殿除去することができる。
【0048】
[請求項6]の発明によれば、請求項4又は5において、上記ヒドロキシラジカル発生手段が過酸化水素水とオゾンとの併用によりヒドロキシラジカルを発生する手段、又はオゾンに紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段、又はオゾンと過酸化水素とを併用し、紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段、又は過酸化水素に紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段のいずれかよりなるので、ヒロドキシラジカルを確実に発生させて有害物質の分解処理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる処理システムの概略図である。
【図2】第2の実施の形態にかかる処理システムの概略図である。
【図3】第3の実施の形態にかかる処理システムの概略図である。
【図4】第4の実施の形態にかかる処理システムの概略図である。
【図5】従来技術にかかる処理システムの概略図である。
【符号の説明】
10 有害物質処理装置
11 有害物質を含有する排水(原水)
12 凝集剤
13 オゾン含有ガス
14 凝集槽
15a 緩速攪拌手段
15 フロック形成槽
16 凝集沈殿槽
17 凝集スラッジ
18 処理水
20 有害物質処理装置
24a 急速攪拌手段
24 凝集槽
25 フロック形成槽
30 有害物質処理装置
31 紫外線ランプ
35 フロック形成槽
40 有害物質処理装置
44 凝集槽

Claims (4)

  1. 有害物質であるダイオキシン類を含有する排水を導入し、該排水中の微細な懸濁物を凝集剤の添加により凝集し、フロック状とすると同時に、アルカリを添加しつつヒドロキシラジカルの存在の下で、該排水中の有害物質を分解処理することを特徴とする有害物質処理方法。
  2. 請求項1において、上記ヒドロキシラジカルの発生が過酸化水素水とオゾンとの併用によりヒドロキシラジカルを発生する方法、又はオゾンに紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法、又はオゾンと過酸化水素とを併用し、紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法、又は過酸化に紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する方法のいずれかよりなることを特徴とする有害物質処理方法。
  3. 有害物質であるダイオキシン類を含有する排水を導入し、該排水中の微細な懸濁物を凝集剤及びアルカリの添加により凝集する凝集槽と、上記凝集槽に一体して設けられ、ヒドロキシラジカル発生手段によりヒドロキシラジカルを発生して、該排水中の有害物質を分解処理し、且つ該凝集槽で形成された凝集物をフロック状とするフロック形成槽とから構成してなることを特徴とする有害物質処理装置。
  4. 請求項において、上記ヒドロキシラジカル発生手段が過酸化水素水とオゾンとの併用によりヒドロキシラジカルを発生する手段、又はオゾンに紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段、又はオゾンと過酸化水素とを併用し、紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段、又は過酸化水素に紫外線を照射させヒドロキシラジカルを発生する手段のいずれかよりなることを特徴とする有害物質処理装置。
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