JP3716072B2 - 組合せ建築の方法と単位構成材と結束材 - Google Patents

組合せ建築の方法と単位構成材と結束材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め準備した木材による単位構成材を必要な位置に必要の数だけ連接し、該単位構造体の周囲を固定することにより、建築物において必要とする平面の壁や床や屋根等の構築を容易に可能とする組合せ建築の方法と単位構成材と結束材に関する。
【0002】
【従来の技術】
木材を主材とする古来の建築物は、一件毎の受注生産であり非常に多数の部材と複雑な構造が使用され、壁面の構成一つを見ても土台・梁,桁または胴差し・通し柱・間柱・筋かい等かなりの数の部材からなり、各々の部材同士が接触したり交差する部分にも、多くの種類の接続手段の継ぎ手が使用され、特に建築に必要な加工の大半が建築現場においてなされてきたことに特徴があった。
【0003】
こうした構造の住宅建築に要した材料と労働量は非常に膨大であり、木材価格や人件費の高騰による住宅価格を押さえるために、材料面では端材を加工した積層材や圧縮材あるいは木材に変えて金属や合成樹脂製品を多用し、構造面では出来るだけ部材に共通性を付与し、加工面では集中的に処理できる工場内製作に移行し、現場加工を最小限の組立のみに限定するプレハブ方法を大部分の建築業者が選択するようになり、昔ながらの構造による建築物の比率は段々少なくなっている。
【0004】
このような考え方はコンクリートを使用する建築物にも導入され、予め工場生産し十分に養生した細い鉄筋入り軽量の気泡入りコンクリートが、壁や床や屋根用材として使用される様になったが、一定の高さ以上では工法に様々な改良が加味されたとはいえ、基本的には従来通りの工法を主体として、現場加工による鉄筋入りコンクリートや鉄骨コンクリートや鉄骨が構造材として使われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
建築物に必要な条件として、居住性や外観の柔らかさと言う視覚的または感覚的要素を考慮したとき、木材はコンクリートに較べて遙に優れた建築用材であるが、反面、強度と言う条件を満たすためには、コンクリートは優れた建築用材であり強度が得やすく、低層から高層の建築物を得るために幅広く使用されるが、木材では高さの要件が加えられ、建築物の壁や床や屋根に骨格としての強度が求められる時には、従来の木造建築技術では処理出来ない問題が残される。
【0006】
その問題は、木材が周知の如く強度にバラツキのある材料であり、その傾向は長尺であるほど著しく、積層や圧縮加工等の特別な処理を施した強化材を使用する場合はともかく、生材を乾燥した材料では余程吟味して揃えない限り、一定の強度を備えた長尺材を得ることが難しく人件費も高騰した今日、当然木材で居住性に優れた比較的高層の建築物を得ようとすると、建築費に占める木材価格と人件費は無視しえない金額となることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、長短材からなる木材や間伐材である小口径材等を用いて積層または集成した加工材を使用して、従来の骨格構造とは異なる小形の規格化した方形状の枠材と単材からなる単位構成材に仕上げ、該構成材を主材として少なくとも一方向に連接積層し、必要な場所に開口部を設けた平面とした後に組合せて立体化するか、連接積層しながら立体化を進め所要の平面を得る組合せ建築の方法と単位構成材と結束材の提供を目的とする。
【0008】
本発明は、木材を主材料とし、平面をなす壁と床と屋根の各部分を構成した建築物において、長さ方向に均一な方形状の断面を持つ木材を使用し、(A)木材の幅中央から、該木材の長手方向に平行で所要長さの溝を形成し、(B)木材を複数の所定長さに裁断し上下左右材とし、溝が外面を向くように組合せて四辺に配置し、筋かいを挿入して補強した方形状の枠材に形成して単位構成材の一つとし、(C)上下左右材に形成した溝と、同一断面形状の溝を相対する二辺の長手方向に備えた単材を形成して単位構成材の一つとし、(D)単位構成材である方形状の枠材と単材を組合せ平面を形成する際に、方形状の枠材の下辺に配した単材を基準として、該単材に直交するように配置した単材の片面に接するか挟むように両面に方形状の枠材を配置して平面下辺部を組立て、(E)平面の端部より内部方向に対して、方形状の枠材と単材を順次連接しながら平面を拡大して組立て、(F)平面の他端では同様に単材を用いて平面上辺部を仕上げ、(G)平面の構築過程で、方形状の枠材を適宜の場所で適宜の数を削除して窓等の取付け開口部を形成し、(H)単材の端同志を長手方向に接続し延長する際に、隣接する方形状の枠材の接合面の何れか端を基準として、少なくとも接合面の長さの35〜65パーセントの範囲から選択して定めた位置を接続点とし、(I)方形状の枠材と単材または方形状の枠材同士の接合面に、適宜な接着剤を塗布し、接合面に形成される溝に接続材を挿入し、好ましくは適宜な締め込み手段により固定し、(J)形成した平面を組合せ立体化するか、予め建築物の壁か床か屋根の何れに相当するかを想定し順次積層しながら立体化、する加工と組立工程によることを特徴とする組合せ建築の方法であり、長さ方向に均一な方形状断面を持つ木材の幅中央に、該木材の長手方向に平行で所要長さの溝を切り込み、該木材を所定の長さに裁断して上下左右材とし、溝が外面を向くように組合せて四辺に配置し、筋かいを挿入して補強した方形状の枠材と、前記上下左右材の外面に備えた前記溝と同一形状の溝を相対する二辺に備えた単材との組合せを単位とし、両者の組合せに際して両溝を対向するようにして配置し、方形状の枠材と単材または方形状の枠材同士の接合面に適宜な接着剤を塗布し、両溝により形成された溝孔に適宜な接続材を挿入して、適宜な締め込み手段により固定し接合し、単材(7)の端同士を長手方向に接続し延長する際に、隣接する方形状の枠材の接合面の何れか端を基準として、少なくとも接合面の長さの35〜65パーセントの範囲から選択して定めた位置を接続点とした構造であることを特徴とする組合せ建築の単位構成材であり、方形状の枠材と単材との組合せからなる単位構成材を使用し、該と該単材を多数前後左右に連接積層した平面でなる建築物周囲の隅の角部を、複数のL字形金具を用いて覆い、該金具の間を連結材を用いてエンドレスに繋いで箍状とし、該連結材の長さを調節し箍の緩みを除去し適宜な緊張をL字形金具の間に与えて補強することを特徴とする組合せ建築の結束材である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴の第一は、従来の建築方法で使用する木材の形状が、挽角類の正角か平角の断面形状で長さが約3000〜7200mm(10〜24尺)の範囲から選んだ木材を適宜に多数使い分けるのに対し、方形状の枠体では約400〜2000mmの範囲から選んだ長さを使用し、単材に対してのみ比較的長尺材を使用して組合せた省材形の単位構成材である。
【0010】
本発明の特徴の第二は、建築物には壁や床や屋根という平面が存在するが、従来工法による構造は複雑で、壁面の構成一つを見ても土台・梁,桁または胴差し・通し柱・間柱・筋かい等の部材からなり、各々の部材同士が接触したり交差する部分にも、多くの種類の継ぎ手が使用されるのが普通であったのに対して、上下左右材と筋かいからなる方形状の枠材と単材の組合せの単位構成材を多数使用し、所要の平面を得るとともに複数の平面を組合せて立体とするものである。
【0011】
本発明の特徴の第三は、方形状の枠材の外周面と単材の相対する二面に切り込んだ溝にあり、方形状の枠材と単材または方形状の枠材同士を組み合わせる場合に、両者の向き合せ接合面に形成される溝孔に、該溝孔と同形断面のやといと呼ばれる長細い木材かアルミニゥム合金材か鋼材の何れか材質を必要な長さとして差し込むことにより、連接に際して方形状の枠材と単材か方形状の枠材同士との組合せ面のレベルの均一性を容易に確保し、同時に接続強度を向上する効果が得られる。
【0012】
本発明の特徴の第四は、単材を長手方向に接続する必要が生じたときに、該単材自体の端に形成する継手とは別に、接続位置を隣接する方形状の枠材の接合面の、好ましくは中間点にくるように構成すると、単材の接続箇所は方形状の枠材の接合面により補強されるので単材の接続強度は飛躍的に向上し、特に単材の二面が方形状の枠材の辺材により支えられるときはより効果的である。
【0013】
この様な特徴を十分に生かすため、連接する方形状の枠材と単材とやといの各接合面には、適宜な接着剤を十分に塗布し接合した後、必要な接着強度に達する迄の間、Cクランプの様な適宜な工具を用いるか、ボルトを使用し関連材を共縫いの上ナットで締め込むと、圧着による一段と高い接着効果が得られ、壁や床や屋根用材に必要な強度を備えることが可能となる。
【0014】
接合部分に特に強い補強が必要なときには、やといの材質を鋼材やアルミニュム合金材の様な金属から選択し、建築物の各隅の角部にL字形金具を添え、該金具間を長さの調整機能付の板材か棒材にて連結し箍状とした結束材を使用し、前記調整機能により該箍の緩みを除去すると、大型平面の構築と複数平面の組合せである立体化に必要な強度を十分且つ容易に付与することができる。
【0015】
【作用】
本発明に基づく組合せ建築の方法と単位構成材と結束材を、建築物の壁や床や屋根用材に適用し、使用する方形状の枠材の寸法の範囲内で、窓や扉や明かり採り等に必要な開口部を強度を保持しながら構成し、且つ大型の平面と複数平面からなる立体面を容易に構築することが出来る。
【0016】
【実施例1】
図1(A)は単位構成材の一つである矩形状の枠材1を示し、該枠体は上下材2,4と左右材3,5と筋かい6からなり、各材の接合部分は、例えばほぞ継ぎ等の適宜な継手と接着剤により固定しているので十分な強度に仕上げられ、枠を形成する各材外面中央には図1(A)のa−a線に沿う断面図として図1(B)に示す様に、角溝21 ,31 ,41 ,51 を備えるが、該角溝は連接対象のない材に場合には必ずしも必要としない。
【0017】
本例の略正方形状の枠材1の寸法は、断面が85mm角の木材を使用して外寸を910mm×825mmとしているが、図2(A)に示す単材7との組合せにより短辺も910mmの単位構成材に仕上がるが、この寸法は目的や場所により断面の各辺を40〜120mmの範囲から、長さを400〜2000mmの範囲から各々選択して形成すればよく、同形の枠材を多数連接して組立ることにより省材と省力とコストダウンに役立つ。
【0018】
単位構成材の他の一つである単材7は、図2(A)に示すように略正方形状の枠材1と組合せて使用するために、単材7の相対する二面の各中央で長手方向に枠体1と同様な断面形状の角溝71 ,72 を形成し、該材の長手方向に延長が必要な場合は、両端に適宜な継手を設け接着剤で固定し、好ましくは上下方向の接続位置を隣接する方形状の枠材の接合辺の中程(図3のF1445参照)とするのが、強度を強化するためにも望ましい。
【0019】
図2(A)は、図1(A)の矩形状の枠材1,1Aと図2の単材7を接合した単位構成材による小パネルで、単材7を挟むようにして矩形状の枠材1,1Aを両側から接着剤と通しボルトナット9により固定するが、図2(B)の断面図に示すように接合面の角溝51 ,71 と72 ,5A1 とで出来る孔8に、同形状の角材によるヤトイ10を挿入するので、左右の矩形状の枠体1,1Aの平面のレベルが出しやすく組立も容易になり、固定が完了した小パネルは建築用材として十分な強度を保有する。
【0020】
相対する二辺に角溝71 ,72 を備えた単材7の一端が、矩形状の枠材の下材4,4Aの下辺と同一位置から始まり、上材2,2A(接続場所によっては逆方向)の上辺から突出した他端7Aまでの長さの内、突出した長さを隣接して接続する対象の方形状の枠材の接合長さに対して、該長さの35〜65%の範囲から選択し、好ましくは50%とした位置にあるように単材7の長さを定める。
【0021】
しかし単材7の接続端7Aの位置は、常に次の枠材の途中にある必要はなく、単材7が長いのが望ましいことは当然で、入手材料や柱か間柱かの組立位置を考慮して決めればよく、本例の単位構成材による小パネルは建築用尺度による寸法で、方形状の枠材を幅が910mm(半間)高さを910mm(半間)、単材長さを910mm×1.5倍(3/4間)としており、両者を結束するために通しボルト及びナット9を使用する場合には、接着剤は使用条件により必ずしも必要としない。
【0022】
この様にして造られた様々の寸法の単位構成材は、工場生産が可能であり素材としての木材の長さが比較的短くても、完成材は建築用材として十分に役割を果し得る強度を備え、積層することにより容易に大型の平面を形成することが出来るので、低価格での長尺材の入手が難しい現在では極めて省資源的で省力的な平面の製作工法であり、且つ用材であると言うことが出来る。
【0023】
【実施例2】
図3は、単位構成材である矩形状の枠材と単材とを多数組合せた壁11の軸組図で、該壁は基礎12の上に置かれた単材(土台)13Aに積層した二階建ての建物の外壁で、一階部分は図の左側へ向け単材(柱)14A1 に密接して矩形状の枠材15A1 ,15A2 ,15A3 を三段に積み、図の上方向へ単材(間柱)14B1 ・枠材15B1 ・省略・15B3 とし、単材14C1 ・枠材15C1 ・省略・単材14C3 ・15C3 とし、単材14D1 ・枠材15D1 ,15D2 ,15D3 とし、単材14E1 ,14F3 では枠材を各二段宛省略して15E3 ・15F3 とし、単材14G1 ・枠材15G1 ,15G2 ,15G3 から単材14H1 ・枠材15H1 ,15H2 ,15H3 ・単材14I1 の順に連接積層し、左側(中段)に単材(桁)13Bを固定し平面としているが、積層順序は必ずしも上記の順序に限定されるものではない。
【0024】
二階部分は一階部分と同様に単材(桁)13B上に積層すればよく、例えば単材(間柱)14F4 が短いとき接続部を14F45の位置に置くと、枠体15E5 と15F5 とに挟まれ強度不足が起きることがなく、左端の単材(軒桁)13Cで壁体としての形状が完成することになるが、単材と枠材の組合せの際に積層しない部分(図中のイ,ロ)は扉または窓の枠用開口部として利用すればよく、単位構成材の寸法を建築尺度で決めておけば、建具の取付けに支障を来すことはない。
【0025】
図4は図3のcからの矢視図で、図5は図4のd−d線に沿う断面図を示し、壁11が単材(柱)14A1 で壁16と接続し、単材(間柱)14D1 で間仕切壁17に接続し、各々の接合点の溝孔にはやとい18を使用し内外面に板19を張り付ける構造であり、一・二階の床や屋根も同一工法により構築すればよく、使用する木材断面や長さは必要強度に応じた寸法を選べばよく、実施例1の図2(A)で示した通しボルトナットも必要箇所に適宜の数を使用すればよい。
【0026】
この様に組み上げた平面は、筋かいを交互に向き合わせて使用しているので、面に平行な力に強い抵抗力を有し、壁や床や屋根用材として適用し組合せて立体として使用すると、建築用材として十分な強度を発揮して高層化を可能とする他に、規格化による省資源の他に現場組立日数の減少にも役立つので、住宅建設のトータルコストの低減に寄与することがきる。
【0027】
【実施例3】
図6は床または屋根材とした軸組図で、長方形状の枠材22,23で単材24を挟む様にして形成し、長方形状の枠材と単材の幅を455mm(1/4間)とした床または屋根用パネル21であって、該パネルは床材として使用する場合には単材24を梁に相応しい寸法として表面に床板を張り、屋根材として使用する場合には単材24をたるきに相応しい寸法とし表面に野地板を張ればよく、図6では長方形状の枠材22,23の形状が異なるが何れかに揃えてもよい。
【0028】
【実施例4】
図7(A)は図3のe−e線に沿う断面図、図7(B)は同図(A)のf−f線に沿う一部断面を含む側面図で、1,2階間の単材(桁か胴差し等)13Bを挟み設置した単材(柱)14A1 ,(柱)14A4 と長方形状の枠材15A3 ,15A4 の各接合部分を、L字形金具25により補強したと、該金具により二面が交差する隅の角部を覆い、各接合部に挿入したやといを鋼製とし、該材にボルト26を両面に溶接して単材を貫通し、一端は金具25の表面に他端は単材の表面にナット27止めする接着面の締め込み手段を示し、この手段は隅の角部以外ではL字形金具25を除いて単にナット止めしてもよい。
【0029】
図8(A,B)は、補強の効果を特に接着面の多い角部分のみでなく他の接着部分にも及ぼすことの可能な締め込み手段を示し、同図(A)はL字形金具25を使用しL字方向の両端に板状材28を溶接し、他端は一部を折り曲げて別の板状材に接続するための取付孔を設けボルトナットにより連結し、該ボルトナットを締め込むと左右のL字形金具25同士間を緊張状態に置くので建築物自体の強度を向上し、周囲を同様手段でエンドレスに連結すると、箍締めと同様な高い効果の得られる結束材となるが、本手段は板状材28が表面に出るので、板張り等の外面加工に若干支障を来すことがある。
【0030】
図8(A)ではL字形金具25と板状材28とを溶接により接続したが、同図(B)では両端にネジを備えた棒状材29を使用し、該棒状材の一端をL字形金具25に開けた孔を通してナット30止めし、他端をターンバック31で接続して締め込むと、左右のL字形金具25同士間を緊張状態に置くので建築物自体の強度を向上し、前後を同様手段で連結しエンドレスとすると前項同様に高い効果が得られる結束材となり、しかも本手段は木材に小孔を開けて通す事ができるので、板張り等の外面加工に支障を来さない。
【0031】
【発明の効果】
本発明になる組合せ建築の方法と単位構成材と結束材の使用により次の効果を得た。
▲1▼単位構成材を積層することにより、建築物の壁や床や屋根用材として十分に使用できる強度のある大型の平面が容易に得られた。
▲2▼単位構成材を構成する方形状の枠材と単材に必要とする木材は、在来工法が必要とする木材寸法と品質に較べ選択の許容範囲が広くした。
▲3▼建築物の周囲を金具により箍締めすることが出来るので補強効果が容易に得られた。
▲4▼在来工法に較べ部材の数と継ぎ手の種類が大幅に減るので調達と加工が楽になった。
▲5▼主材料の工場生産を可能としたので、現場の作業内容が略組立だけに限定され全体工数も大幅に減った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)図は実施例1に示した方形状の枠材の正面図で、(B)図は(A)図のa−a線に沿う断面図である。
【図2】 (A)図は図1(A)の方形状の枠材を使用した単位構成材による小パネルの正面図で、(B)図は(A)図のb−b線に沿う断面図である。
【図3】 実施例2の壁の正面図である。
【図4】 図3のc矢視図である。
【図5】 図3のd−d線に沿う断面図である。
【図6】 実施例3の床または屋根用のパネル平面図である。
【図7】 (A)図は図3(A)e−e線に沿う隅の角部の拡大断面図で、(B)図は(A)図のf−f線に沿う一部の断面を含む側面図である。
【図8】 (A,B)図は実施例4の補強用結束材の斜視図である。
【符号の説明】
1,1A,15A 〜15H 方形状の枠材
7,14A 〜14I ,14C , 14F ,14A ,14A45,24単材(柱・間柱)
8 角溝孔
ボルト及びナット
10,18 やとい
11 壁
13A,13B,13C 単材(土台・桁・軒桁)
21 パネル
22,23 長方形状の枠材
25 L字形金具
26 ボルト
28 板状
29 棒状材

Claims (7)

  1. 木材を主材料とし、平面をなす壁と床と屋根の各部分を構成した建築物において、長さ方向に均一な方形状の断面を持つ木材を使用し、(A)木材の幅中央から、該木材の長手方向に平行で所要長さの溝を形成し、(B)木材を複数の所定長さに裁断し上下左右材(2,3,4,5)とし、溝が外面を向くように組合せて四辺に配置し、筋かい(6)を挿入して補強した方形状の枠材(1,15A 〜15H )に形成して単位構成材の一つとし、(C)上下左右材(2,3,4,5)に形成した溝(2 ,3 ,4 ,5 )と、同一断面形状の溝(7 ,7 )を相対する二辺の長手方向に備えた単材(7,14A 〜14I )を形成して単位構成材の一つとし、(D)単位構成材である方形状の枠材と単材を組合せ平面を形成する際に、方形状の枠材(15A 〜15H )の下辺に配した単材(13A)を基準として、該単材に直交するように配置した単材(14A 〜14I )の片面に接するか挟むように両面に方形状の枠材(15A 〜15H )を配置して平面下辺部を組立て、(E)平面の端部より少なくとも一方向に対して、方形状の枠材と単材を順次連接しながら平面を拡大して組立て、(F)平面の他端では単材(13A)と同様に単材(13B,13C)を用いて平面上辺部を仕上げ、(G)平面の構築過程で、方形状の枠材を適宜の場所で適宜の数を削除して窓等の取付け開口部を形成し、(H)単材の端同志を長手方向に接続し延長する際に、隣接する方形状の枠材の接合面の何れか端を基準として、少なくとも接合面の長さの35〜65パーセントの範囲から選択して定めた位置を接続点とし、(I)方形状の枠材と単材または方形状の枠材同士の接合面に、適宜な接着剤を塗布し、接合面に形成される溝に接続材(10,18)を挿入し、好ましくは適宜な締め込み手段により固定し、(J)形成した平面を組合せ立体化するか、予め建築物の壁か床か屋根の何れに相当するかを想定し順次積層しながら立体化、する加工と組立工程によることを特徴とする組合せ建築の方法。
  2. 適宜な締め込み手段が、接合部分の多い隅の角部を覆い補強する複数のL字形金具(25)の間を、連結材によりエンドレスに繋いで箍状とし、該連結材の長さを調節することにより、該箍の緩みを除去し適宜な緊張をL字形金具(25)間に与えることを特徴とする請求項1に記載の組合せ建築の方法。
  3. 木材を主材料とし、平面をなす壁と床と屋根の各部分を構成した建築物において、長さ方向に均一な方形状断面を持つ木材の幅中央に、該木材の長手方向に平行で所要長さの溝を切り込み、該木材を所定の長さに裁断して上下左右材(2,3,4,5)とし、溝(2 ,3 ,4 ,5 )が外面を向くように組合せて四辺に配置し、筋かい(6)を挿入して補強した方形状の枠材(1)と、前記上下左右材の外面に備えた前記溝と同一形状の溝(7 ,7 )を相対する二辺に備えた単材(7)との組合せを単位とし、両者の組合せに際して両溝を対向するようにして配置し、方形状の枠材と単材または方形状の枠材同士の接合面に適宜な接着剤を塗布し、両溝により形成された溝孔(8)に適宜な接続材を挿入して、適宜な締め込み手段により固定し接合し、単材(7)の端同士を長手方向に接続し延長する際に、隣接する方形状の枠材の接合面の何れか端を基準として、少なくとも接合面の長さの35〜65パーセントの範囲から選択して定めた位置を接続点とした構造であることを特徴とする組合せ建築の単位構成材。
  4. 適宜な接続材が、溝孔と同断面の棒状のアルミニュウム合金材か鋼材の何れか材質により形成したやとい(18)で、適宜な締め込み手段が、前記やとい(18)の両面に溶接接続した金属棒(26)先端のネジ部分を木材表面に突出せしめ、ナットを使用して固定することを特徴とする請求項3に記載の組合せ建築の単位構成材。
  5. 木材を主材料とし、平面をなす壁と床と屋根の各部分を構成した建築物において、長さ方向に均一な方形状断面を持つ木材の幅中央に、該木材の長手方向に平行で所要長さの溝を切り込み、該木材を所定の長さに裁断して上下左右材(2,3,4,5)とし、溝(2 ,3 ,4 ,5 )が外面を向くように組合せて四辺に配置し、筋かい(6)を挿入して補強した方形状の枠材(1)と、前記上下左右材の外面に備えた前記溝と同一形状の溝(7 ,7 )を相対する二辺に備えた単材(7)との組合せからなる単位構成材を使用し、該と該単材を多数前後左右に連接積層した平面でなる建築物周囲の隅の角部を、複数のL字形金具(25)を用いて覆い、該金具の間を連結材を用いてエンドレスに繋いで箍状とし、該連結材の長さを調節し箍の緩みを除去し適宜な緊張をL字形金具(25)の間に与えて補強することを特徴とする組合せ建築の結束材。
  6. 隅の角部を補強するL字形金具(25)の連結材が、該金具に一端を溶接かボルトナットにより接続し、他端にボルトナット等の締め込み用の金具を備えた帯状板(28)であることを特徴とする請求項に記載の組合せ建築の結束材。
  7. 隅の角部を補強するL字形金具(25)の連結材が、ネジ付の金属棒(29)の一端を前記金具に溶接かナットにより接続し、他端をターンバックル(31)を介して別のネジ付金属棒に連結することを特徴とする請求項に記載の組合せ建築の結束材。
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