JP3712331B2 - コア圧縮射出成形機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、型締にバネを利用したコア圧縮射出成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】
サーボモータをその各工程の駆動源とした射出成形機は、現在多用されている。しかしながら全ての作動機構に1つずつサーボモータを使用するとサーボモータの数が多過ぎ装置コストが莫大なものになるだけでなく、制御装置もそれだけ複雑になり、故障の原因となる。
【0003】
又、射出成形では適切な型締力で型締を行い、金型キャビティに樹脂を充填した後、保圧・冷却して成形品を取り出すのであるが、前記型締力は射出充填時の樹脂圧に負けないような高い締め付け圧力を必要とするため、金型破損の1つの原因となる。また、樹脂が充填されるとボイド発生を防止するために内部のガスが金型から容易に放散させる必要があるが、前記のような高い圧力で型締しているとパーティング手面からのガス抜けが困難となる。
【0004】
その他、樹脂は計量されていて充填すべき量の樹脂が金型キャビティ内に充填されるようになっているが、射出成形機を取り巻く環境温度の変化を始め各種ファクターによって原料樹脂の混練状態や充填状態にばらつきが発生し、過充填や充填不足というような事態をも発生する。過充填が発生すると成形品が金型から抜けなくなったり、特にディスク基板のような光学成形品の場合、光学特性が悪くなるという問題があり、出来るだけ過充填を避けたいが、前述のように射出充填並びに保圧工程では、金型を所定の型締力で締め付けておく必要があり、射出充填工程での樹脂の逃げ場がなく、過充填に陥りやすいという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、 (a)金型キャビティへの過充填を解消することが出来て常に適性充填が得られ、 (b)金型圧縮を行うにも拘わらず、金型に過大な圧力を掛ける必要がなく、金型を痛める事がなく、(c)しかもガス抜けに優れ、(d)型締とコア圧縮とを1つのサーボモータにて実施出来るような優れたコア圧縮射出成形機の開発にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
「請求項1」は本発明に係るコア圧縮射出成形機(A)の基本で「コア金型(5)が内部に配設されている金型(1)と、充填樹脂(3)を圧縮する方向にコア金型(5)を押圧するコア圧縮プレート(6)が内部に配設されている金型取付プレート(D)とを有するコア圧縮射出成形機(A)であって、弾性体(9)が前記コア圧縮プレート(6)と金型取付プレート(D)との間に配設されており、前記コア圧縮プレート (6) が前記弾性体 (9) を介して前記金型 (1b) を閉方向へ押圧する」事を特徴とする。
【0007】
これによれば、コア圧縮プレート(6)を押圧して型締すると、弾性体(9)を介して雌雄金型(1a)(1b)同士がまず接触し、更に押圧するとコア金型(5)が押圧されて内部の充填樹脂(3)が圧縮されることになり、1つの駆動部(T)で型締とコア圧縮とが可能となる。
【0008】
また、この場合、雌雄金型(1a)(1b)の型締は弾性体(9)で行われているので、充填樹脂(3)が過剰に充填された場合には、弾性体(9)が瞬間的に撓み、然る後、徐々に弾発力で充填樹脂(3)をスプルー(46)側に押し戻すようになる。その結果過剰に充填された樹脂(3)は排除されて適正な樹脂量となり、過充填状態でのコア圧縮は回避される。
【0009】
また、型締は弾性体(9)によるので、金型キャビティ(2)内にガスが溜まって内圧が上昇すると自然に弾性体(9)が撓んでガス抜けがなされる。加えて、コア圧縮であるから、コア金型(5)を収納している移動金型(1b)には樹脂圧が殆ど働かないので、弾性体(9)による小さな圧力での型締で足り、型締力によって雌雄金型(1a)(1b)を痛めるような事がない。
【0010】
なお、コア金型(5)を設けるのは移動金型(1b)側でもよいし、固定金型(1a)側でもよく、金型(1)の設計によりいずれの方にコア金型(5)を設置してもよい。図の実施例は移動金型(1b)側に設置した例が示されている。
【0011】
「請求項2」は請求項1を限定したもので「固定金型(1a)並びにコア金型(5)が内部に配設されている移動金型(1b)と、固定金型(1a)取り付け用の固定ダイプレート(17)並びに充填樹脂(3)を圧縮する方向にコア金型(5)を押圧するコア圧縮プレート(6)が内部に配設されており、移動金型(1b)が取り付けられる移動ダイプレート(18)とを有するコア圧縮射出成形機(A)において、弾性体(9)が前記コア圧縮プレート(6)と移動ダイプレート(18)との間に配設されており、前記コア圧縮プレート (6) が前記弾性体 (9) を介して前記移動金型 (1b) を閉方向へ押圧する」事を特徴とする。
【0012】
「請求項3」は本発明のコア圧縮射出成形機(A)を具体的に規定したもので「固定金型(1a)並びにコア金型(5)が内部に配設されている移動金型(1b)と、固定金型(1a)取り付け用の固定ダイプレート(17)並びに充填樹脂(3)を圧縮する方向にコア金型(5)を押圧するコア圧縮プレート(6)が内部に配設されており、移動金型(1b)が取り付けられる移動ダイプレート(18)と、前記コア圧縮プレート(6)と移動ダイプレート(18)との間に配設されている弾性体(9)と、前記弾性体(9)を介して移動ダイプレート(18)を往復移動させ且つコア金型(5)を直接押圧する駆動部(T)とを有し、前記コア圧縮プレート (6) が前記弾性体 (9) を介して前記移動金型 (1b) を閉方向へ押圧する」事を特徴とする。
【0013】
「請求項4」は弾性体(9)に関し、「弾性体(9)が圧縮コイルバネである」事を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の態様】
以下、本発明を図示実施例に従って詳述する。図1は、本発明の射出成形機(A)の全体の概略図である。(a)は射出機構部であり、射出シリンダ(13)を一体として有しており、前記射出シリンダ(13)の後部上面部には成形材料を射出シリンダ(13)に供給するためのホッパー(16)が立設されている。前記射出シリンダ(13)の外周には計量のための成形樹脂を加熱溶融するためのヒータ(14)が巻設されている。そして、射出シリンダ(13)内にはスクリュ(4)が回転且つ摺動自在に収納されている。
【0015】
射出シリンダ(13)の後端基部には基部ハウジング(10a)が取り付けられていて、その後部に配設されているギアボックス(10b)との間にはスライドバー(21)が配設されており、スライドハウジング(22)がスライドバー(21)に往復スライド可能に取り付けられている。
【0016】
前記スライドハウジング(22)の前部には従動プーリ(23)が配設されており、前記スクリュ(4)の後端部が取り付けられている。そしてこの従動プーリ(23)はタイミングベルトのような伝達ベルト(24)を介してスクリュ回転用サーボモータ(11)の駆動プーリ(25)に接続している。
【0017】
一方、スライドハウジング(22)の後部には圧力センサ(15)を介して駆動ナット(27)が配設されており、この駆動ナット(27)にスクリュ前進・後退駆動用の駆動スクリュ(28)が螺装されている。この駆動スクリュ(28)の後端部は前記ギアボックス(10b)にベアリングを介して回転自在に支持されており、且つその後端に取り付けられた従動プーリ(29)はタイミングベルトのような伝達ベルト(37)を介してスクリュ前進・後退駆動用のサーボモータ(12)の駆動プーリ(38)に接続されている。
【0018】
そして前記サーボモータ(11)(12)にはそれぞれエンコーダのような検出器(11a)(12a)が併設されており、制御装置(8)との間で情報のやり取りを行い、サーボモータ(11)(12)の出力制御を行っている。
【0019】
(b)は本装置(A)の金型機構部である。金型(1)は固定・移動金型(1a)(1b)で構成されており、一方の金型取付プレート(D)である固定ダイプレート(17)に固定金型(1a)が装着され、他方の金型取付プレート(D)である移動ダイプレート(18)に移動金型(1b)が装着されており、移動金型(1b)内にはコア金型(5)がスライド可能に配設されている。
【0020】
固定金型(1a)のパーティング面には金型キャビティ(2)が形成されており、前記金型キャビティ(2)に対向して前記コア金型(5)が移動金型(1b)内にスライド自在に配設されており、金型キャビティ(2)内に充填された計量樹脂(3)を金型圧縮するようになっている。
【0021】
また、固定金型(1a)の金型キャビティ(2)の奥面にはスタンパ(2a)と呼ばれる円板状の金属プレートが嵌め込まれており、その表面には例えばCDやDVD用の情報ビットが微細な凹凸の連続体として形成されている。この微細凹凸刻設面は超鏡面加工のような極めて高い平滑度(例えば、max0.01μm、)平面度=0.1μmが要求され、平行度は例えば0.005mm以下、など極めて高い精度が要求される。
【0022】
コア金型(5)の中心には製品エジェクト用の中空エジェクトピン(30a)及び前記中空エジェクトピン(30a)に挿通されたゲートカットピン(30)がスライド自在に配設されている。
【0023】
移動ダイプレート(18)はタイバー(19)にスライド往復自在に取り付けられており、タイバー(19)の一端はテイルストック(20)に、他端は固定ダイプレート(17)に装着されている。移動ダイプレート(18)の背面には移動ダイプレート(18)と共に一方の金型取付プレート(D)の一部を構成するコア圧縮プレート(6)が配設されている。
【0024】
前記コア圧縮プレート(6)は移動ダイプレート(18)に形成されたコア収納凹所(18a)にスライド可能に収納されている。そしてそのセンタには、スライド通孔(6a)が穿設されており、鍔付きスリーブ(51)と、前記鍔に当接しているリング(52)とがスライド通孔(6a)内に配設されている。
【0025】
前記リング(52)の内径は、中空エジェクトピン(30a)の外形より若干小さく、リング(52)の前面の内周縁に中空エジェクトピン(30a)の後端面の外周縁が当接・離間するようになっている。
【0026】
また、移動ダイプレート(18)とコア圧縮プレート(6)との間に形成された弾性体収納凹所(9a)内には弾性体(9)が配設されている。前記弾性体(9)はコア圧縮プレート(6)の周囲に少なくとも2或いは3カ所配設されており、コア圧縮プレート(6)が傾くことなく移動ダイプレート(18)に近接・離間するようになっている。
【0027】
また、移動ダイプレート(18)とコア圧縮プレート(6)との間には、コア圧縮プレート(6)の離間距離を調節するストッパ(39)が設けられている。前記ストッパ(39)は、前記離間距離調整用のカラー(39a)とこれを固定するためのボルト(39b)とで構成されており、長さの異なるカラー(39a)を交換することで前記離間距離を自由に変更出来る。
【0028】
即ち、カラー(39a)はコア圧縮プレート(6)に穿設された凹部(6b)にその一部が収納されてボルト固定され、他端は移動ダイプレート(18)に穿設された通孔(18b)に挿通されている。前記ボルト(39b)には鍔(39c)が形成されており、前記通孔(18b)の孔縁に当接・離間するようになっている。前記ストッパ(39)も弾性体(9)と同様コア圧縮プレート(6)の周囲に少なくとも2或いは3カ所配設されている。
【0029】
コア圧縮プレート(6)の背部には圧力センサ(54)が配設されており、コア圧縮プレート(6)を介して圧力センサ(54)が移動ダイプレート(18)に取着されている。そして圧力センサ(54)の背部には更にハウジング(50)が設置されており、このハウジング(50)が移動ダイプレート(18)と共にタイバー(19)にスライド自在に取り付けられている。
【0030】
次に弾性体(9)を介して移動ダイプレート(18)を往復移動させ且つコア金型(5)を直接押圧する駆動部(T)となる金型開閉トグル式型締機構に付いて簡単に説明する。駆動部(T)は金型開閉トグル式型締機構に限られるものでなく、直圧式シリンダその他前記作用を完遂出来るようなものであれば、どのようなものでもよい。ここでは金型開閉トグル式型締機構を駆動部(T)の代表例として説明する。テイルストック(20)には金型制御サーボモータ(31)が取り付けられており、その回転駆動軸に取り付けられた駆動プーリ(32)と、テイルストック(20)にベアリングを介して回転自在に配設された従動プーリ(34)とを伝達ベルト(33)にて接続している。前記金型制御サーボモータ(31)にはパルス発生装置(31a)が装着されている。
【0031】
従動プーリ(34)には雄ネジ棒(44)が進退自在に螺装されており、前記雄ネジ棒(44)の突出端が金型開閉クロスヘッド(35)に取り付けられている。金型開閉トグルは長短各アーム(36)をリンク機構に接続したもので、その一端はテイルストック(20)に回動自在に接続され、他端はハウジング(50)に回動自在に接続され、更にもう一つの端部は金型開閉クロスヘッド(35)に取り付けられている。このリンク機構は公知の技術であるからこれ以上の詳細は省く。
【0032】
次にハウジング(50)に設けられたゲートカット/エジェクト機構部(C)に付いて説明する。ハウジング(50)にはゲートカット/エジェクト用のサーボモータ(40)が取着されており、その回転駆動軸に装着された駆動プーリ(41)と、ハウジング(50)にベアリングを介して回動自在に保持された従動プーリ(43)とが伝達ベルト(42)にて接続されている。ハウジング(50)内には回転ハウジング(53)がベアリングを介して回転可能に収納されており、その前部取付穴部(53a)にはエジェクトナット部(49)が挿入・固定されており、エジェクトナット部(49)に中空ネジ部(48)の後部ネジ部(48a)が螺入されている。そして、中空ネジ部(48)の前端はゲートカットピン(30)に接離可能に接続されている。
【0033】
また、前記回転ハウジング(53)のその後部には作動ナット(55)が固着されている。そして、前記作動ナット(55)には作動棹(47)の後部に螺設されたネジ部(47a)が進退自在に螺装されている。前記サーボモータ(40)にはパルス発生装置(40a)が配設されている。前記中空ネジ部(48)の後部ネジ部(48a)と作動棹(47)の後部に螺設されたネジ部(47a)とは、互いに逆ネジにて構成されており、一方が前進すると他方が後退するようになっている。
【0034】
前記中空ネジ部(48)にはゲートカット用の作動棹(47)のストレート部分(47b)が回転且つスライド自在に挿通されている。そして前記回転ハウジング(53)の内部に装着されたエジェクトナット部(49)に前記中空ネジ部(48)の後部ネジ部(48a)が螺装されている。そして、前記中空ネジ部(48)の前半部である金型(1)側のストレート部(48b)は、コア圧縮プレート(6)にスライド自在に挿通されている鍔付きスリーブ(51)にスライド自在に挿通され、その先端は中空エジェクトピン(30a)の後端に接離可能に当接している。
【0035】
次に本装置(A)の作用に付いて説明する。金型(1)側では、図2に示す型開状態から型締機構(T)を作動させ、図3のようにまず型締めが行われる。即ち、金型制御サーボモータ(31)を作動させ、駆動プーリ(32)及び伝達ベルト(33)を介してその回転力を従動プーリ(34)に伝達し、従動プーリ(34)を回転させると雄ネジ棒(44)が図中右方向に進み、クロスヘッド(35)を推し進めて金型開閉トグル(T)を伸長させる。
【0036】
この時この伸長に合わせてハウジング(50)、圧力センサ(54)、移動ダイプレート(18)及びこれに装着されている移動金型(1b)が固定金型(1a)側に移動し、固定金型(1a)に移動金型(1b)が押圧され型閉が行われる。ここで重要なのはコア圧縮成形であるから、移動金型(1b)には射出圧力が掛からないので、強く型締する必要がない。それ故、弾性体(9)が軽く撓む程度に型閉する。換言すれば、型締機構(T)は伸び切った状態でなく、若干余裕のある状態で停止している。
【0037】
図から分かるように型締機構(T)の一端が接続されているハウジング(50)は、金型側圧力センサ(54)を介してコア圧縮プレート(6)を押圧しており、コア圧縮プレート(6)は前記弾性体(9)を介して移動金型(1b)を押圧する事になる。一方、コア金型(5)は、鍔付きスリーブ(51)、リング(52)を介してコア圧縮プレート(6)にて直接押圧される事になる。
【0038】
図3の型閉が終了すると図4に移り、射出サーボモータ(12)を作動させてスクリュ(4)を金型(1)側に移動させ、射出シリンダ(13)の先端の計量混練溶融樹脂(3)を、金型キャビティ(2)内に射出する。その射出速度は制御装置(8)により最適にコントロールされる。射出充填と共にコア金型(5)には樹脂圧が加わるが、移動金型(1b)には前記樹脂圧が加わらないので、弾性体(9)の小さい力で型閉しただけの状態であってもパーティング面でのバリ発生がない。また、弱い型閉力による型閉であるから、金型(1)の損傷も防ぐことが出来る。
【0039】
計量された溶融樹脂(3)が金型キャビティ(2)内に射出・充填されると、これに続いて図5のようにゲートカットが行われる。即ち、前述の樹脂充填後、金型(1)の型閉が行われている状態でサーボモータ(40)を作動させると駆動プーリ(41)が回転し、タイミングベルト(42)を介して従動プーリ(43)が回転する。この従動プーリ(43)は回転ハウジング(53)、ゲートカット駆動ナット部(55)を介して作動棹(47)に螺合しているので、従動プーリ(43)の回転によって作動棹(47)が前進し、これに接続しているゲートカットピン(30)をゲート(1c)に向かって突き出しゲートカットする。
【0040】
一方、回転ハウジング(53)に固定されているエジェクトナット部(49)は、中空ネジ部(48)に螺合しているため、前記従動プーリ(43)が回転すると、エジェクトナット部(49)も回転するため中空ネジ部(48)も移動するが、エジェクト用の作動棹(47)と中空ネジ部(48)とは逆ネジに形成されているので、作動棹(47)が作動してゲートカットピン(30)を押し出すと、中空ネジ部(48)が後退する事になる。ただし、中空エジェクトピン(30a)の後端はリング(52)の前端に係止しているので後退せず、中空エジェクトピン(30a)と中空ネジ部(48)との間には間隙が生じる。このようにしてゲートカットが完了すると、金型キャビティ(2)は完全に外界からシャットアウトされる。
【0041】
前述のようにゲートカットが終わるとこの状態でコア型締めに移る。即ち、余裕を持って型閉していた型締機構(T)のアームを伸長させ、改めてハウジング(50)を前進させる。(図6参照)これにより、圧力センサ(54)を介してコア圧縮プレート(6)が更に前進し、弾性体(9)を更に撓ませて金型(1)の締付力を増加させ、これと同時にコア金型(5)と共に中空エジェクトピン(30a)も前進し、コア型締を行う。
【0042】
この時ゲートカットピン(30)はゲートカット状態であるので、前進移動出来ないので、ゲートカットピン(30)の外周を中空エジェクトピン(30a)はスライドして前進することになる。そして、ゲートカットピン(30)の後端に当接している作動棹(47)も移動しないので、ハウジング(50)の前進に伴って作動棹(47)のネジ部(47a)に螺合している駆動ナット部(55)が逆回転してその移動差を解消する事になる。その結果極めて強い圧力で充填樹脂(3)をコア圧縮し、スタンパ(2a)に形成された微細凹凸を硬化しつつある充填樹脂(3)に転写する。
【0043】
充填樹脂(3)の硬化が終了すると、サーボモータ(31)を逆作動させてトグル機構(T)を緩めて移動金型(1b)を固定金型(1a)側から離間させる。この時成形品(26)は移動金型(1b)に接着したまま移動金型(1b)と共に移動する。(図7参照)
【0044】
最後に型開きが終わった処でまず、ゲートカットピン(30)の先端に付着しているゲート部分(26a)を突き出して落下させる。(図8参照)然る後、サーボモータ(40)を逆転させ、中空ネジ部(48)が前進し、続いて中空ネジ部(48)の前端が中空エジェクトピン(30a)に突き当たってこれに突き出し、成形品(26)をエジェクトする。この時、逆ネジの関係から作動棹(47)は後退する。以上のようにして一連の射出工程は終了する。
【0045】
【発明の効果】
本発明にあっては、以上のような構成であるので、(a)金型キャビティへの過充填を解消することが出来て常に適性充填が得られ、(b)金型圧縮を行うにも拘わらず、金型に過大な圧力を掛ける必要がなく、金型を痛める事がなく、(c)しかもガス抜けの優れ、(d)型締とコア圧縮とを1つのサーボモータにて実施出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる射出成形機の主要部分の概略構造を示す断面図
【図2】図1の金型機構部の図面で、型開時の拡大断面図
【図3】図1の金型機構部の図面で、型閉時の拡大断面図
【図4】図1の金型機構部の図面で、樹脂充填時の拡大断面図
【図5】図1の金型機構部の図面で、ゲートカット時の拡大断面図
【図6】図1の金型機構部の図面で、コア圧縮時の拡大断面図
【図7】図1の金型機構部の図面で、型開時の拡大断面図
【図8】図1の金型機構部の図面で、ゲート突き出し時の拡大断面図
【図9】図1の金型機構部の図面で、製品エジェクト時の拡大断面図
【符号の説明】
(A)…射出成形機 (a)…射出機構部 (b)…金型機構部
(1)…金型
(2)…金型キャビティ
(3)…樹脂
(4)…スクリュ
(5)…コア金型
(6)…コア圧縮プレート
(8)…制御装置
(11)(12)(31)(40)…サーボモータ
(30)…ゲートカットピン
(54)…圧力センサ
Claims (4)
- コア金型が内部に配設されている金型と、充填樹脂を圧縮する方向にコア金型を押圧するコア圧縮プレートが内部に配設されている金型取付プレートとを有するコア圧縮射出成形機において、弾性体が前記コア圧縮プレートと金型取付プレートとの間に配設されており、前記コア圧縮プレートが前記弾性体を介して前記金型を閉方向へ押圧する事を特徴とするコア圧縮射出成形機。
- 固定金型並びにコア金型が内部に配設されている移動金型と、固定金型取り付け用の固定ダイプレート並びに充填樹脂を圧縮する方向にコア金型を押圧するコア圧縮プレートが内部に配設されており、移動金型が取り付けられる移動ダイプレートとを有するコア圧縮射出成形機において、弾性体が前記コア圧縮プレートと移動ダイプレートとの間に配設されており、前記コア圧縮プレートが前記弾性体を介して前記移動金型を閉方向へ押圧する事を特徴とするコア圧縮射出成形機。
- 固定金型並びにコア金型が内部に配設されている移動金型と、固定金型取り付け用の固定ダイプレート並びに充填樹脂を圧縮する方向にコア金型を押圧するコア圧縮プレートが内部に配設されており、移動金型が取り付けられる移動ダイプレートと、前記コア圧縮プレートと移動ダイプレートとの間に配設されている弾性体と、前記弾性体を介して移動ダイプレートを往復移動させ且つコア金型を直接押圧する駆動部とを有し、前記コア圧縮プレートが前記弾性体を介して前記移動金型を閉方向へ押圧する事を特徴とするコア圧縮射出成形機。
- 弾性体が圧縮コイルバネである事を特徴とする請求項1に記載のコア圧縮射出成形機。
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1999
- 1999-05-06 JP JP12616299A patent/JP3712331B2/ja not_active Expired - Fee Related
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