JP3711903B2 - 籾摺機の風選装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、衝撃と摩擦作用により籾摺りを行うインペラ式籾摺機の風選装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
籾摺機の機枠に設けたインペラ式籾摺装置により籾摺された摺出米を、籾摺装置の吐出口に接続した摺出米供給筒を経由して摺出米拡散室に移送し、摺出米拡散室に移送された摺出米を下方の選別風路に供給し摺出米を風選する装置は公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなインペラ式籾摺機にあっては、インペラの圧風を利用して摺出米を摺出米拡散室に移送するため、摺出米拡散室から選別風路に摺出米を供給する際に、その摺出米を移送する圧風が選別風路に吹き出し、風選性能が低下するという不具合が発生していた。
【0004】
また、摺出米は摺出米拡散室内に設けられた拡散用の金属製の多孔板と衝突し、このとき騒音を発生するという欠点があった。
そこで、この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、請求項1の発明は、インペラ18により脱ぷする一対の籾摺装置16,16と、籾摺装置から移送された摺出米を収容する摺出米拡散室20と、摺出米拡散室20から落下した摺出米を選別する選別風路7と、選別風路7内の籾殻等を排出する吸引ファン8と、を設けた籾摺機において、籾摺装置16,16で籾摺された摺出米を一対の摺出米供給筒19,19を経由して前記摺出米拡散室20に移送するにあたり、該摺出米供給筒19,19の終端部を前記摺出米拡散室20の両側部から中央部に向けて対向するように連通させたことを特徴とする。
【0006】
一対のインペラ型の籾摺装置16,16で籾摺された摺出米は一対の摺出米供給筒19,19により、例えば、左右両側から互いに中央部に対向するように移送供給される。しかして、籾殻を含んだ穀粒及び圧風が中央部で衝突して拡散し、拡散した摺出米は選別風路7の中途部に流下し選別風路7で風選される。
【0007】
請求項2の発明は、前記選別風路7を前記摺出米拡散室20の下方に配設し、前記選別風路7の終端部に設けられている吸引ファン8または選別風路7の終端部と前記摺出米拡散室20とを、排塵風路27で連通したことを特徴とする。
請求項1の発明に加えて、摺出米拡散室20は選別風路7の終端部に設けられている吸引ファン8と、排塵風路27を介して連通しているため、出米拡散室20に送られるインペラ18,…による圧風や籾殻類を短絡的に吸引ファン8に送り機外に排出する。
【0008】
【発明の効果】
請求項1の発明では、籾摺された籾殻の多く含まれている穀粒類及び圧風が互いに衝突して勢いが減殺された状態で選別風路7に供給されるので、インペラの圧風の影響を少なくし摺出米の選別性能を高めることができ、また、籾殻を含む摺出米同志が衝突するため、騒音が小さく、摺出米に傷が付きにくいという効果がある。
【0009】
また、請求項2の発明では、インペラ18,…の圧風、籾殻・塵埃類を摺出米拡散室20から短絡的に吸引ファン8に除去するので、選別風路7への籾殻・塵埃類の混入が少なく、その分、摺出米の選別負荷を軽減すると共に、インペラ18,…の圧風が選別風路7へ流入するのを少なくし、摺出米の選別精度を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図2に示すこの発明の実施例の形態について説明する。
この籾摺選別機は、籾摺部1、籾摺部1からの摺出米を風選する摺出米風選部2、摺出米風選部2での風選後の混合米を揺動選別板により籾・玄米に分離選別する混合米選別部3、風選後の混合米を混合米選別部3へ搬送する混合米揚穀機4、混合米選別部3により選別された玄米を機外に排出するための玄米揚穀機5等により構成している。
【0011】
摺出米風選部2の摺出米風選箱体6には、前側から後側に向けて選別風の流れる選別風路7を構成し、摺出米風選箱体6の後部上方に吸引ファン8を配置し、選別風路7の終端部を吸引ファン8に接続し、摺出米風選箱体6の後方には揺動選別箱体9を配置し、この揺動選別箱体9上に揺動選別板型の混合米選別部3を載置している。
【0012】
摺出米風選箱体6の前側上部に籾ホッパ10を配置し、籾ホッパ10の下方には籾拡散室11を配置している。籾拡散室7には反射板12及び拡散板13,…を設けて、籾ホッパ10から流下した穀粒を反射板12により左右方向に分散し、更に、拡散板13,…で左右方向に拡散しながら下方の選別風路7の籾選別風路部7aに供給して籾を風選し、粃や塵埃を除去した精籾を籾摺部1に供給する構成である。
【0013】
次に、籾摺部1について説明する。籾選別風路部7aの下方には、左右の籾送りホッパ14,14を左右方向に沿うように配置し、籾送りホッパ14,14に左右の籾送りラセン軸15,15を軸架している。なお、図面は省略したが、この籾送りホッパ14,14における中央下方の空間部に伝動装置を配置し、この伝動装置により籾送りラセン軸15,15を駆動する構成としている。
【0014】
前記左右の籾送りラセン軸15,15の両側方に、インペラ式の籾摺装置16,16を設けている。この籾摺装置16,16は次のように構成している。摺出米風選箱体6の前部左右両側に脱ぷケース17,17を配置して、脱ぷケース17,17内にインペラ18,…を回転自在に軸架し、左右の籾送りホッパ14,14の底部に軸架した籾送りラセン軸15,15の両端部に、インペラ18,…の軸部を伝動連結している。脱ぷケース17,17の放出口に摺出米供給筒19,19を取り付けて、脱ぷ米を摺出米供給筒19,19を介して摺出米風選部2に移送供給するように構成している。
【0015】
摺出米風選箱体6における籾拡散室11の後方には摺出米拡散室20を設け、摺出米拡散室20には籾摺装置16,16の摺出米供給筒19,19の終端部を連通している。左右の摺出米供給筒19,19を摺出米拡散室20に対して左右両側から中央部に向けて対向するように連通し、摺出米を左右両側から内側に向かって供給し、籾殻を含んだ穀粒を中央部で衝突して拡散し、拡散した摺出米は選別風路7の中途部7bに流下供給されるように構成している。
【0016】
しかして、脱ぷされた籾殻の多く含まれている穀粒を互いに衝突させて勢いを減殺し、騒音の発生を少なくし穀粒の損傷を防止しながら、摺出米拡散室20の左右方向全幅に摺出米が拡散される。
なお、摺出米拡散室20には籾拡散室11と同様に、摺出米反射板(図示省略)、摺出米拡散板(図示省略)を設けて、更に摺出米を拡散するように構成してもよい。
【0017】
また、選別風路7の中途部7b下方には摺出米流下口21を、選別風路7の終端部下方には、摺出米受樋22を設け、選別された混合米は摺出米流下口21から摺出米受樋22に落下供給され、摺出米ラセン22aにより混合米揚穀機4に移送供給される。また、選別風路7の終端部には粃受口23を設け、粃受口23に選別された粃は粃取出筒24を経て機外に取り出される。
【0018】
次に、籾摺部1、選別風路7、籾選別風路部7aび摺出米風選部2の作用について説明する。
籾ホッパ10に籾を供給し、籾供給調節弁25を開調節して籾を籾拡散室11に流下供給する。すると、籾拡散室11に流下した籾は反射板12に当たって左右方向に分散し、更に、拡散板13,…により左右方向に均等に拡散されながら下方の選別風路7の籾選別風路部7aに供給され、後方に向けて流れる選別風により風選され、軽い塵埃や粃は終端側に流れ、重い籾は左右の籾送りホッパ14,14に落下選別される。
【0019】
左右の籾送りホッパ14,14に流下した選別後の籾は、左右籾送りラセン軸15,15のラセンにより左右両側に搬送されて、脱ぷケース17、17に供給される。次いで、インペラ18,…により籾は掬い取られて、インペラ18,…上を外周側に流動し、外周屈折部で急激に方向変換しながら脱ぷケース17,17のライニングに衝突し、その大半が脱ぷされる。
【0020】
脱ぷされた摺出米は左右の摺出米供給筒19,19内を上昇旋回しながら摺出米拡散室20に供給される。摺出米の供給に際しては、左右の摺出米供給筒19,19を摺出米拡散室20に対して左右両側から中央に向けて対向するように連通しているので、籾殻を含んだ穀粒が中央部で衝突して拡散され、拡散した摺出米は選別風路7の中途部7bに流下供給される。このとき、籾殻を多く含む穀粒類が互いに衝突して、勢いが減殺されるため、拡散のために、直接、拡散板に当てる従来の構成と比較して、騒音が低くなると同時に、穀粒の損傷が防止される。
【0021】
選別風路7に供給された摺出米は次ぎに風選される。即ち、重い摺出米は選別風路7の中途部7aへ流れて、摺出米流下口21に選別落下して、摺出米受樋22に取り出され、摺出米ラセン22aにより混合米揚穀機4に送られ、揺動選別板型の混合米選別部3に送られる。
【0022】
また、比較的重い粃は終端側に流れて粃受口23に落下選別され、粃取出筒24を経て機外に取り出される。また、軽い塵埃類は終端側に流れ、吸引ファン8、排塵筒26を経て機外に排出される。
次に、図3に基づき選別風路7の調節弁の構成について説明する。摺出米拡散室20の後部と選別風路7の終端部との間を、排塵風路27により連通し、排塵風路27の終端部に風力調節弁28を設けている。
【0023】
しかして、摺出米拡散室20に送られるインペラ18,…による圧風や籾殻類を排塵風路27を経由して選別風路7の終端部から吸引ファン8に吸引除去できる。
インペラ18,…の圧風、籾殻・塵埃類を選別風路7の終端側に吸引除去するので、選別風路7の始端側における摺出米の選別負荷を軽減すると共に、インペラ18,…の圧風が選別風路7へ流入するのを少なくし、摺出米の選別精度を向上させることができる。
【0024】
なお、インペラ18,…の回転数に応じて風力調節弁28を調節して排塵風路27の風力を調節したり、また、作業終了時には排塵風路27の風力を弱く調節することにより、精籾や玄米粒の飛散を防止できる。 また、排塵風路27の終端部を吸引ファン8に通気管等により直接連通してもよい。
【0025】
揺動選別板型の混合米選別部3は、多段の揺動選別板29,…、揺動選別板29,…を前後方向斜め上下に往復揺動させる揺動装置(図示省略)、混合米ホッパ30、混合米ホッパ30から揺動選別板29,…に穀粒を供給する分配供給装置31、混合米と玄米を分離する玄米仕切板32、籾と混合米を分離する籾仕切板33など、により構成されている。
【0026】
しかして、摺出米受樋22の混合米が混合米揚穀機4,混合米ホッパ30,分配供給装置31を経由して揺動選別板29,…に供給されると、混合米は粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係により選別される。比重の重い小形の玄米は揺上側に偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が偏流分布し選別される。これらの選別穀粒は、揺動選別板29,…の排出側に設けられている玄米仕切板32及び籾仕切板33で仕切られて取り出される。
【0027】
取り出された玄米は、玄米取出樋34,玄米流路35,玄米揚穀機5を経て機外に取り出され、混合米は混合米取出樋36,混合米流路37,摺出米受樋22,混合米揚穀機4,混合米ホッパ30,分配供給装置31を経て、揺動選別板29,…に再度供給されて再選別される。また、籾は籾流路38を経て籾ホッパ10に還元されて籾摺される。
【0028】
次に、図4に基づき揺動選別板29,…の他の実施例について説明する。
この揺動選別板29は異なる凹部あるいは突起を組み合わせたものであって、揺動選別板29の供給側29a端部から中途部まで、即ち、揺下側29dに偏流分布する選別籾が例えば50ミリメートルの所定幅と狭くなる範囲までを第1選別流域39とし、その第1選別流域39の凹部の形状を、図4(4)に示すように、玄米粒が揺上方向に2粒入る大きさとしている。第1選別流域39の排出側に接続して第2選別流域40及び第3選別流域41を構成し、第2選別流域40及び第3選別流域41の盤面には、図4(2)、図4(3)に示すように、玄米粒が揺上方向に1粒入る大きさの凹部を無数に設けている。そして、この凹部の端部の揺下側29dには穀粒を揺上側29cに押送する揺寄せ面kを構成している。
【0029】
なお、盤面に凹部に代えて無数の突起を構成するものにあっては、突起を千鳥足状に配置し、突起間に玄米粒が1粒嵌まり込んだり2粒嵌まり込むように構成する。
揺動選別板29の揺下側29d側板42には、第1選別流域39の側板42部分には切欠き部を設けないが、第2選別流域40及び第3選別流域41の側板42には切欠き部を構成している。この切欠き部を構成するにあたり、第2選別流域40の揺下側29d側板42には、盤面から籾粒の1粒分の高さを残し、2段目以上の積み重なった籾粒が流出することのできる高さの第2切欠き部43を設け、第3選別流域41の揺下側29d側板42には、盤面に積み重なった複数段の籾粒が流出することのできる高さの第3切欠き部44を構成している。なお、これらの切欠き部43,44から流出した穀粒は排出ボックス49に流入し、まとめて排出口49aから取り出される。
【0030】
しかして、供給側29aにおける揺下側29dに設けられている供給口45から混合米を供給すると、揺動選別板29は斜め上下の往復揺動をしているので、揺上運動時の凹部による揺上側への穀粒の移送、及び、揺下運動時の揺下側29dへの穀粒の流動、並びに、排出側への傾斜による流動により選別される。玄米粒は揺上側29cに偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、籾分布線46より揺下側29dに偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が偏流分布しつつ選別される。
【0031】
そして、偏流分布している籾粒は、第2選別流域40では、図4(2)に示すように、沈下している玄米粒は1粒づつ凹部に嵌まり込んで揺上側29cに揺上げられ、また、上層に浮上した籾粒は最下層の1層を除き第2切欠き部43から揺下側29dに排出される。従って、玄米の排出を防止しながら籾粒を排出する。
【0032】
次いで、偏流分布している籾粒は、第3選別流域41では、図4(3)に示すように、沈下している玄米粒は1粒づつ凹部に嵌まり込んで揺上側29cに揺上げられ、また、盤面に接しながら流動している籾粒は第3切欠き部44から揺下側29dに排出される。なお、第3選別流域41では第2選別流域40よりも玄米粒の揺上側29cへの揺上げ選別が進んで玄米粒が少量になっているので、第3切欠き部44からの玄米粒の排出を防止できる。
【0033】
このように、排出側29bの第2選別流域40及び第3選別流域41では上層に浮上した籾粒を第2切欠き部43及び第3切欠き部44から揺下側29dに排出し籾粒を極力少なくするので、下層に沈下した玄米粒を凹部で多く捕捉して揺上側29cに揺上げ、玄米粒の回収効率を高め、玄米粒の機内循環を少なくし玄米粒の損傷を少なくすることができる。
【0034】
また、図5に示すように、揺下側29dの側板42には、調節板47を設けて、調節ボルト48により上下調節する構成としてもよい。このように、第2・第3切欠き部43,44の高さを調節することにより、品種や水分値により穀粒の偏流分布状態の変化にも対応でき選別能率を高めることができる。
【0035】
次に、図6に基づき玄米揚穀機5の他の実施例について説明する。
玄米揚穀機5の投出ボックス50を水平方向に伸縮自在に構成するものである。玄米揚穀機5の揚穀ケース5aの上部に、投出ボックス50を穀粒の投出方向に、長孔50aとボルト・ナット50bにより調節自在に取り付けている。投出ボックス50の底板を、前・後底板51,52に分割し、前底板51を揚穀ケース5aの上端部にヒンジ53を介して枢支連結し、後底板52を投出ボックス50の底部にヒンジ53を介して枢支連結し、前・後底板51,52を重合連結し、投出ボックス50の側壁に長穴50cにより上下移動可能に設けたガイドピン54により支持する構成である。
【0036】
このように、玄米揚穀機5の揚穀ケース5aに対して、投出ボックス50を水平方向に伸縮調節することにより、排出ホース61の穀粒選別機(図示省略)の受け部への接続を容易にし、取出玄米を円滑に供給することができる。
また、投出ボックス50と玄米揚穀機5上部とに間隙を設け、投出ボックス50の長孔50aの端部がヒンジ53を中心とする円周上に位置するように長穴50aを形成し、投出ボックス50を玄米揚穀機5に取り付けると、投出ボックス50をθだけ、上方に向けて傾斜することができ、穀粒選別機受け部への排出ホース61の接続調節を容易にすることができる。
【0037】
次に、図7に示す実施例について説明する。
揺動選別板型の混合米選別部3の混合米流路37と第一の脱ぷケース17との間を、第1流路55を介して連通し、第1流路55の中途部に混合米ボックス56を接続し、混合米ボックス56の底部にはロータリバルブ57を設けて、送られた穀粒をロータリバルブ57により摺出米受樋22に繰り出す構成である。また、第1流路55の中途部には粃ホッパ58を接続し、粃受樋23に選別された粃を粃ラセン59により粃ホッパ58に供給するように構成している。
【0038】
また、混合米選別部3の籾流路36と第二の脱ぷケース17’との間を第2流路60を介して連通している。
しかして、混合米選別部3の混合米流路37に取り出された混合米は、インペラ18,…の吸引風により吸引されて混合米ボックス56に流入し、混合米はロータリバルブ57で繰り出されて摺出米受樋22に供給される。また、摺出米風選部2で選別された粃は、粃受樋23、粃ホッパ58を経て第1流路55に供給され、更に第一の脱ぷケース17に吸引されて再度脱ぷされる。また、混合米選別部3で選別された籾粒は籾流路36から第2流路60に供給され、第二の脱ぷケース17’に吸引され、再度脱ぷされる。
【0039】
前記のように、インペラ18,…の吸引力を利用して混合米選別部3及び摺出米風選部2の穀粒を籾摺部1に還元移送するので、穀粒の移送構成を簡素化することができ、また、第一の脱ぷケース17には摺出米風選部2で選別された粃を還元し、第二の脱ぷケース17’には混合米選別部3で選別された籾粒を還元するが、いずれも還元量がほぼ同程度であることから、両脱ぷケース17,17’での脱ぷ処理量が均等化し、耐久性の均等化を図ることができる。
【0040】
次に、図8に基づき揺動選別板型の混合米選別部3の他の実施例である揺動式多段万石網選別装置61について説明する。
揺動式多段万石網選別装置61は、フレームに基部枠体62の一端を軸支すると共に、基部枠体62の他端部を排出角度調節装置63により傾斜調節可能に支持し、排出角調節モータ64により排出角度を調節する構成である。基部枠体62の左右のガイドレール65,65には、選別板枠体66をローラー67,67を介して移動自在に支持し、選別板枠体66を揺動駆動装置68により揺動自在に支持し、選別板枠体66には複数の万石網選別ユニット69,69を搭載している。
【0041】
万石網選別ユニット69は、異物除去用の目の大きい第1網70、籾除去用の目の中程度の第2網71、混合米除去用の目の小さい第3網72、及び、玄米分離用の底板73を、上から順次積重ねて構成されている。
上下の万石網選別ユニット69,69の第1網70には、左側端部に異物を案内する異物ガイド74を設け、集められた異物を異物シュータ(図示省略)を経て異物回収箱(図示省略)に回収する構成である。また、第2網71の下端部に接続した流下板75には、選別された籾を案内する籾ガイド76を設けて籾を左側に合流させ、籾流路38を経て籾摺部1に還元供給する。また、第3網72の下端部に接続した流下板78には、選別された混合米を左右方向中央部に案内する混合米ガイド77を設けて混合米を合流させて、混合米流路37を経て混合米ホッパ30に還元供給する構成とし、第3網72の下端部下方には籾混入防止板78を左右にスライド自在に設け、籾混入防止板調節モータ(図示省略)により該籾混入防止板78を自動調節したり、あるいは、手動調節できる構成としている。
【0042】
また、底板73には玄米を右側に案内する玄米ガイド79を設けて玄米を右側に合流させて、玄米流路35を経て玄米揚穀機5に供給する構成とし、玄米の取出位置を穀粒の種類により左右方向に区分し、上下に積重ねた万石網選別ユニット69,69の選別済み穀粒の取り出しの簡素化を図っている。
【0043】
しかして、混合米が万石網選別ユニット69の第1網70の上端部に左右均等に供給されて、揺動しながら選別される。第1網70で除去された異物は第1網70の下端部から機外に排出され、第2網71により選別された籾は第2網71の下端部から籾流路38を経て籾摺部1に還元されて再度脱ぷされる。また、第3網72により選別された混合米は混合米流路37を経て混合米揚穀機4に供給されて、万石網選別ユニット69により再選別される。また、底板73により分離選別された玄米は底板73の下端から玄米流路35を経て玄米揚穀機5に流下し、機外に取り出される。
【0044】
次に、揺動式多段万石網選別装置61の選別制御装置について説明する。
第1網70の所定位置に標準層厚を検出する層厚検出センサ80を設け、混合米ホッパ30には弁を開閉調節する供給量調節モータ81を設け、万石網選別ユニット69の排出角度を検出する高・低排出角検出スイッチ82,83、及び、排出角度調節装置63を調節する排出角調節モータ64を設けている。
【0045】
選別作業を開始すると、第1網70上を流下する穀粒層厚を層厚検出センサ80により検出し、標準層厚より薄い場合には、制御部(図示省略)からの指令により排出角調節モータ64を調節駆動し、万石網選別ユニット69の排出角度を緩傾斜に調節し、また、標準層厚より厚い場合には、排出角調節モータ64を調節駆動し、排出角度を急傾斜に調節し、穀粒層厚を標準層厚に調節する。
【0046】
前記標準層厚調節時において、高・低排出角検出スイッチ82,83により排出角度が所定の急傾斜、あるいは、緩傾斜であることを検出すると、排出角度の制御を中止する。
また、排出角調節モータ64による調節のみでは、前記標準層厚調節ができないときは、急傾斜検出時には、供給量増加指令により供給量調節モータ81を調節駆動し混合米の供給量を所定量増加し、また、緩傾斜検出時には、供給量減少指令により供給量調節モータ81を調節駆動し混合米の供給量を所定量減少調節して、標準層厚になるように調節する。
【0047】
しかして、排出角度制御により標準層厚への調節が完了すると、自動運転に移行する。
自動運転中には、玄米揚穀機5から取り出す玄米の籾混入率を脱ぷ率センサ(図示省略)で検出し、所定粒数より籾粒が多い場合には、籾混入防止板調節モータ78aにより籾混入防止板78を上側(矢方向)に調節する。
【0048】
このように、初めに排出角度調節により素早く標準設定を行い、次ぎに、供給量調節により微調節するため、穀粒の品種や水分値が変化しても万石網上の穀粒の分散を均一に速く行うことができ、その後は第3網72の籾混入防止板78を上下調節することにより、玄米への籾混入を防止しながら選別作業をすることができる。
【0049】
なお、前記実施例では、層厚検出センサ80を第1網70に設ける構成であるが、第2網71、第3網72に設ける構成としてもよく、また、層厚検出センサ80に替えて、網上の穀粒の落下位置に標準落下位置を設定し、この標準位置を基準として前記手順の制御を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の切断側面図
【図2】要部の正面図
【図3】要部の切断側面図
【図4】(1)要部の斜視図、(2)切断A−A線正面図、(3)切断B−B線 正面図、切断C−C線正面図
【図5】要部の切断正面図
【図6】(1)要部の切断側面図(収納時)、(2)要部の切断側面図(引出時)、 (3)要部の切断正面図(回転時)、(4)要部の切断正面図
【図7】要部の模式図
【図8】(1)要部の側面図、(2)混合米選別部斜視図
【符号の説明】
1 籾摺部
2 摺出米風選部
3 混合米選別部
4 混合米揚穀機
5 玄米揚穀機
6 摺出米風選箱体
7 選別風路
8 吸引ファン
16 インペラ式の籾摺装置
17 脱ぷケース
18 インペラ
19 摺出米供給筒
20 摺出米拡散室
27 排塵風路
Claims (2)
- インペラ18により脱ぷする一対の籾摺装置16,16と、籾摺装置から移送された摺出米を収容する摺出米拡散室20と、摺出米拡散室20から落下した摺出米を選別する選別風路7と、選別風路7内の籾殻等を排出する吸引ファン8と、を設けた籾摺機において、籾摺装置16,16で籾摺された摺出米を一対の摺出米供給筒19,19を経由して前記摺出米拡散室20に移送するにあたり、該摺出米供給筒19,19の終端部を前記摺出米拡散室20の両側部から中央部に向けて対向するように連通させたことを特徴とする籾摺機の風選装置。
- 前記選別風路7を前記摺出米拡散室20の下方に配設し、前記選別風路7の終端部に設けられている吸引ファン8または選別風路7の終端部と前記摺出米拡散室20とを、排塵風路27で連通したことを特徴とする請求項1記載の籾摺機の風選装置。
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