JP3711219B2 - 合成石英ガラスインゴットの製造方法 - Google Patents

合成石英ガラスインゴットの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、VAD合成石英ガラス母材の製法(Vapor phase Axial Deposition method)で多孔質シリカガラス母材を形成し、この母材を透明化炉内で焼結し透明化して合成石英ガラスインゴットを製造する合成石英ガラスインゴットの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成石英ガラスの製造方法の一つであるVAD法は、図1に示すように、炉1内に懸垂されて回転しながら上昇するターゲット2に対して、多重管バーナ3から四塩化珪素などの珪素化合物と酸水素ガスの多重ガス4を供給して、高温の酸水素火炎中で加水分解して生成したガラス微粒子をターゲット2表面の下方にシリカガラス多孔質母材5として堆積させていく方法である。そして、このシリカガラス多孔質母材5は、次に図2に示すように、ターゲット2とともに透明化炉(ゾーンシンターン炉)6内で回転しながら降下させて焼結し透明化して合成石英ガラスインゴット7とするものである。
【0003】
このようにして得られた合成石英ガラスインゴット7は、さらにその後、図3に示すように回転して外周を回転する研削砥石10で研削するとともに、ドリル11を回転しながらむく状合成石英ガラスインゴットの長手方向に押し込んで中央部12に穴を明け、これによって管状合成石英ガラス部材としていた。
【0004】
しかしながら、このような従来技術により合成石英ガラスインゴット又は合成石英ガラス管を製造すると、図2に示すように、シリカガラス多孔質母材5を吊り下げて透明化するために、シリカガラス多孔質母材の中央部は基材部および先端部よりも長い時間にわたって加熱され、シリカガラス母材は中央部で加熱軟化されて自重によって垂直方向に伸びて、その分だけ中央部の太さ径が細くなるといった現象が生じていた。
【0005】
即ち、多孔質シリカガラス母材を透明化炉(ゾーンシンター)内に吊り下げて回転、下降しながら順次に焼結して透明化処理を行うと、多孔質シリカガラス母材中央部は、上端部および下端部に比べ加熱領域が上下方向で長く存在するので、下端の先端部では最初と同一の太さ径のままで焼結されていくが、次の母材中央部を加熱していく段階では加熱部下側の自重によって、加熱で軟化している中央部が引き伸ばされて太さ径が細くなっていく現象が生じていた。その結果、焼結工程が終了したインゴットの太さ径は、先端の径が太くそれから上方に向かって徐々に細くなっていて、中央部を過ぎると再び太くなってターゲット付近では最初の太さ径となっているものであった。
【0006】
このような合成石英ガラスインゴットを用いて合成石英ガラス管、例えば半導体製造装置の炉心管を製造しようとすると、原材料の合成石英ガラスインゴットの径寸法精度が悪いために、その後の工程で径合せのために外周研削に著しい時間を要し、製造能率が低下してコストの引上げをもたらしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ターゲットに堆積して形成されるる多孔質シリカガラス母材の移動速度および/又は酸水素ガス供給量を調整して、シリカガラス母材中央部のかさ密度を上端部および下端部のかさ密度より大きくし、これを焼結し透明化して得られる合成石英ガラスインゴットの中央部と上端部又は下端部の太さ径の差を少なくしようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、反応炉内に懸垂されて回転、上昇するターゲットに、珪素を含む原料ガスおよび酸水素ガスを供給し原料ガスを加水分解して前記ターゲットに多孔質シリカガスを堆積させるVAD合成石英ガラス母材製法で多孔質シリカガラス母材を形成し、この母材を透明化炉内で焼結し透明化して合成石英ガラスインゴットを製造するにあたり、回転、上昇するターゲットに堆積して形成された多孔質シリカガラス母材の移動速度および/又は酸水素ガス供給量を調整して、多孔質シリカガラス母材のかさ密度を0.2〜1.0g/cmとし、しかも前記母材の中央部のかさ密度を上端部および下端部のかさ密度より大きくすることにより、多孔質シリカガラス母材を焼結し透明化して得られる合成石英ガラスインゴットの中央部と上端部又は下端部の太さ径の差を少なくすることを特徴とする合成石英ガラスインゴットの製造方法(請求項1)、多孔質シリカガラス母材形成のために供給される酸水素ガスの水素に対する酸素の割合(酸素/水素)を容積比で0.4〜0.6とすることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法(請求項2)、ターゲットに堆積された多孔質シリカガラス母材の中央部の移動速度を、母材の上端部および下端部の移動速度と比較して遅くすることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法(請求項3)、多孔質シリカガラス母材のかさ密度が、母材中央部と上端部又は下端部とで少なくとも0.11g/cm以上の差があるようにすることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法(請求項4)および合成石英ガラスインゴットが炉心管用である請求項1ないし4のいずれかに記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法(請求項5)である。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明は、VAD合成石英ガラス母材製法で多孔質シリカガラス母材を形成し、これを焼結して透明な石英ガラスインゴットを製造する際に、得られたインゴットの中央部と上端部又は下端部との太さ径の差を少なくしようとするものである。
【0010】
既に述べたように、多孔質シリカガラス母材を下端部から順次、加熱、焼結し透明化していくと、母材の下端部で加熱、焼結している段階では加熱部分から下側の自重が小さいのでこの部分の太さ径の縮小は少ないが、徐々に中央部を加熱していくに従って、その部分より下側の荷重が増していってその荷重によって加熱されて軟化されている中央部が引き伸ばされ、母材中央部分の太さ径が減少する。しかし、中央部の焼結が終了してさらに上端部の加熱、焼結が行われる段階になると、上端部はターゲットに付着しているので太さ径の減少は少なくなる。以上のようにして、シリカガラス母材の加熱、焼結に当たっては、母材の上下端部では実質的に太さ径の縮小は行われないのに、母材の中央部だけが不可避的に太さ径の縮小がなされていた。そこで、本発明は、かかる状態を避けるために上下端部を除く母材の中央部だけのかさ密度を大きくして、シリカガラス母材の加熱、焼結に当たって母材中央部の太さ径の縮小を抑制し、太さ径が実質的に均一に近い石英ガラスインゴットが得れれるようにするものである。
【0011】
発明者が、多孔質シリカガラス母材のかさ密度とこの母材を焼結して得た透明石英ガラスインゴット径の関係を調べたところ図4の通りであった。図4は、多孔質シリカガラス母材のかさ密度と、この母材を焼結して得た透明石英ガラスインゴットの太さ径の比率(母材多孔体に対する比率)の関係を示したものである。この図によっても明らかなように、シリカガラス母材の密度を大きくすることによって、得られた石英ガラスインゴットの径収縮をほぼ比例関係で減少することが出来るものである。
【0012】
そこで、本発明では多孔質シリカガラス母材中央部のかさ密度を調節することで、その母材を焼結して得られる透明石英ガラスインゴットの中央部と上端部又は下端部とで太さ径の差異の少ない透明石英ガラスインゴットを得ようとするものである。
【0013】
この発明において、多孔質シリカガラス母材は、基本的には従来と同様なVAD合成石英ガラス製法で製造するものである。即ち、図1に示すように炉内1に懸垂されて回転しながら上昇するターゲット2に対して、多重管バーナ3から四塩化珪素などの珪素化合物と酸水素ガスの多重ガス4を供給して、高温の酸水素火炎中で加水分解して反応で生成したガラス微粒子を、ターゲット2表面の下方にシリカガラス多孔質母材5として堆積させていくものである。
【0014】
しかしながら、本発明で製造される多孔質シリカガラス母材は、その全てをかさ密度が0.2〜1.0g/cmの範囲内としたうえで、しかも母材中央部のかさ密度を上端部および下端部のかさ密度より大きくするものである。多孔質シリカガラス母材のかさ密度が0.2g/cm未満であると強度不足のために母材製造中に破損する恐れがある。また、かさ密度が1.0g/cmを超えると焼結して透明化処理に際してガラスに気泡が残る可能性ある。従って、多孔質シリカガラス母材は、その全てのかさ密度を0.2〜1.0g/cmの範囲内とすることが必要である。母材全体のかさ密度を上記の範囲としたうえで、特に母材中央部かさ密度を上端部および下端部のかさ密度より大きくする。そのためには、ターゲットに堆積する多孔質シリカガラス母材の移動速度および/又は酸水素ガス供給量を調整する。
【0015】
発明者のこれまでの実験によると、図5に示すように、酸水素ガスの供給量を増加すると多孔質シリカガラスの成長速度(軸方向の単位時間当りの成長距離)が遅くなり、またそれに応じて多孔質シリカガラス母材のかさ密度が大きくなることが認められた。また、反対に酸水素ガス供給量を減少すると多孔質シリカガラスの成長速度が増す一方で、得られたシリカガラス母材のかさ密度が小さくなることが認められた。
【0016】
酸水素ガスを供給する多重管バーナーは、中心に四塩化珪素、その外周に水素と酸素を供給し、その外周にアルゴンガスもしくは窒素ガスを介してさらに水素および酸素を流すいわゆる二重火炎を発生させるものであるが、このうち内側に発生させている火炎に用いている水素、酸素の調節をするのが特に有効である。
【0017】
本発明において、多孔質シリカガラス母材を焼結して透明化した場合に太さ径が縮小する部分が中央部で、また太さ径が減少しない部分は上端部および下端部であるが、この太さ径が減少する部分と太さ径が減少しない部分はシリカガラス母材の長さや太さ径の大きさにより異なって一律ではない。
【0018】
水素に対する酸素の割合は水素1に対して容積比で酸素0.4〜0.6であることが好ましい。酸素の割合が0.4未満では酸素不足が生じて熱量が不足し、かさ密度低下が激しく工程中に母材が破損してしまう可能性がある。また、この酸素の量が0.6を超えると酸素ガスの流速が上昇して反応効率が低下し、目的の形状、大きさのものが確保できなくなってしまう。水素ガスも適切な流量で提供するが、必要な流量と適切なガス流速を得るためにはバーナの口径を調節して行う。この場合に、一度に流量を1割以上変えると溶融面の温度が急激に変動し、多孔体表面に応力が発生し多孔質シリカガラス母材が破損する恐れがあるので避けなければならない。母材の径は製造中連続的に変化しているので、多孔体かさ密度の制御も連続的に行うことが好ましい。四塩化珪素の供給も適切な流量で供給することが必要である。また、四塩化珪素も適切なガス流速になっていないと反応効率を低下させ収率が低下してコストアップにつながることになる。四塩化珪素の流量もバーナ口径を調節することによって行う。
【0019】
酸水素ガスの供給量を調整する代わりに、或いは酸水素ガスの供給量を調整するとともに、堆積する多孔質シリカガラス母材の移動速度を遅くすることによっても母材の中央部のかさ密度を上下端部よりも上げることができる。この移動速度の調整も母材の長さ、太さ、ガスの調整などで一律ではないが、通常は中央部の移動速度を上下端部の10〜15%遅くするのが好ましい。
【0020】
以上によって得られた多孔質シリカガラス母材は、図2に示すように透明化炉6内に従来と同じようにして回転、下降しながら入れて加熱、焼結して透明な合成石英ガラスインゴット7とするものである。このインゴットは、その後図3に示すように回転しながら外周を回転する研削砥石10で研削し、またドリル11を回転しながら合成石英ガラスインゴット7内に押し込んで中央部12に穴明けを行い、管状合成石英ガラス管などに加工するものである。この場合、本発明で得られたインゴットでは中央部と上下端部とで太さ径の変動が少ないので、外周研削に際して従来のインゴットと比較して大幅に少量の研削で同一径の管ができるので、材料費の低減と加工コストの低減に大きく役立つものである。
【0021】
【実施例】
(実施例1)
図1の装置を用いてターゲットの下方に、バーナより四塩化珪素40g/min、水素160〜200l/min、酸素80〜100l/mimを供給し、シリカガラス多孔体を長さ1000mmに堆積させた。ここで用いたバーナは、中心に四塩化珪素、その外周に水素と酸素を供給し、その外周にアルゴンガスを介してさらに水素および酸素を流すいわゆる二重火炎を発生させるものであった。また、この多孔体を堆積させるに当り、ターゲットの上昇速度を多孔体製造開始位置より長さ方向で100mm堆積するまでは移動速度を40mm/hとし、100mm堆積させた位置から先の400mm堆積させるまでに至る間でターゲットの移動速度を40mm/hから20mm/hにまで直線的に変化させた。次に、400mm堆積させた時点からその先の600mm堆積させるまでの間は20mm/hと一定とし、その後600mm堆積させた時点から先の900mm堆積させるまでは逆に20mm/hから40mm/hまで直線的に変化させた。そして、最後の900mm〜1000mmは40mm/hで移動させた。その結果、250mm径×1000mm長さの合成石英ガラス多孔体母材を得た。この多孔体母材の基材先端から所定距離の位置における多孔体かさ密度は表1に示す通りで、中央部でかさ密度は大きく上下端部で小さな値となっていた。
【0022】
次いで、この多孔体母材を透明化炉に入れ、1500℃、ヘリウム雰囲気で加熱し焼結を行って透明化した。焼結は、図2に示すような炉を用い、多孔体母材を炉の上部から挿入して徐々に下降させて多孔体の先端から順次焼結を行った。その結果、124mm径×500mm長さの合成石英ガラスのインゴットを得た。このインゴットの長さ方向の径変動は表1の通りであった。
【0023】
【表1】
Figure 0003711219
【0024】
表1の結果から明らかなように、多孔体母材の中央部のかさ密度を大きくすることによって、これを焼結して透明化した石英ガラスインゴットの太さ径の変動は1mm以下と少なくほぼ均一の太さ径を有するインゴットを得ることが出来るようになった。
【0025】
(比較例1)
実施例1と同様にして、ターゲットの下方に、バーナより四塩化珪素40g/min、水素160l/min、酸素80l/mimを供給し、シリカガラス多孔体母材を長さ1000mm堆積させた。この多孔体母材を堆積させるに当り、ターゲットの上昇速度を40mm/hで一定とした。この多孔体母材のかさ密度は0.35g/cmで一定であった。次いで、この多孔体母材を1500℃、ヘリウム雰囲気で焼結を行って透明化した。焼結は実施例1と同様にして、多孔体母材を炉の上部から挿入して徐々に下降させて多孔体母材の先端から順次焼結を行った。その結果、120mm径×500mm長さの合成石英ガラスのインゴットを得た。このインゴットは先端およびターゲットの近くが太く、中央部の太さ径が細いものであった。その太さ径の変動は表1の通りであった。表1に見られるように、比較例のガラスインゴットは太さ径の大きい部分の上端部および下端部と太さ径の細い中央部でその差が10mmもあった。
【0026】
(実施例2)
実施例1同様にしてターゲットの下方に、バーナより四塩化珪素40g/min、水素160〜200l/min、酸素80〜100l/mimを供給し、シリカガラス多孔体を1000mm堆積させた。この多孔体母材を堆積させるに当り、酸水素供給量を調整してターゲットの上昇速度を多孔体製造開始位置より長さ方向で100mm堆積するまでA部分でのかさ密度は0.30cmとし、100mm堆積させた位置から先の400mm堆積させるまでのB部分のかさ密度は0.40cmまで連続的に変化させ、400mm堆積させた時点からその先の600mm堆積させるまでのC部分では0.40cmと一定とし、その後600mm堆積させた時点から先の900mm堆積させるまでのD部分では0.30cmと直線的に変化させ、最後の900mm〜1000mmのE部分では0.30cmとした。その結果、250mm径×1000mm長さのシリカガラス多孔体母材を得た。この多孔体母材の基材先端から所定距離の位置における多孔体母材のかさ密度は表2に示す通りで、中央部でかさ密度は大きく上下端部で小さな値となっていた。
【0027】
次いで、この多孔体母材を1500℃、ヘリウム雰囲気で実施例1と同様にして多孔体の先端部から焼結を行って透明化した。その結果、114mm径×500mm長さの合成石英ガラスのインゴットを得た。このインゴットの長さ方向の径変動は表2の通りであった。
【0028】
【表2】
Figure 0003711219
【0029】
表2の結果から明らかなように、多孔体の中央部のかさ密度を大きくすることによって、これを焼結して透明化した石英ガラスインゴットの太さ径の変動は1mm以下と少なくほぼ均一の径を有するインゴットを得ることが出来るようになった。
【0030】
(比較例1)
実施例2と同様にして、ターゲットの下方に、バーナより四塩化珪素40g/min、水素160l/min、酸素80l/mimを供給し、シリカガラス多孔体を長さ1000mm堆積させた。この多孔体を堆積させるに当り、酸水素ガス供給量を一定とした。この多孔体母材のかさ密度は0.30g/cmで一定であった。次いで、この多孔体母材を1500℃、ヘリウム雰囲気で焼結を行って透明化した。焼結は実施例1と同様にして、多孔体母材を炉の上部から挿入して徐々に下降させて多孔体母材の先端から順次焼結を行った。その結果、110mm径×500mm長さの合成石英ガラスのインゴットを得た。このインゴットは先端およびターゲットの近くが太く、中央部の太さ径が細いものであった。その太さ径の変動は表2の通りであった。表2に見られるように、比較例のガラスインゴットは径の太い部分の上端部および下端部と径の細い中央部でその差が8mmもあった。
【0031】
【発明の効果】
以上の本発明によると、合成石英ガラス母材製造の段階で母材の移動速度および/又は酸水素ガス供給量を調整して母材中央部のかさ密度を上端部および下端部のそれよりも大きくしたので、これを加熱、焼結して得られた合成石英ガラスインゴットは、その太さ径が中央部と上端部または下端部とで差異が少なくすることが出来るようになった。そのために、この合成石英ガラスインゴットを用いて炉心管を製造するような場合は、製管前の外周研削作業の軽減を図ることができて、コストの大幅な減少を図ることが出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のDAV法多孔質シリカガラス母材の製造方法を示す説明図。
【図2】図1に示す方法で製造された多孔質シリカガラス母材を透明化炉で加熱、焼結して透明化処理を行う方法を示す説明図。
【図3】図3で示す方法で得られた合成石英ガラスインゴットから機械加工で管状体を製造する方法を示す説明図。
【図4】多孔質シリカガラス母材(多孔体)のかさ密度とインゴット径の多孔体に対する比率を示す線図。
【図5】酸素供給量と多孔体母材の成長速度およびかさ密度の関係を示す線図。
【符号の説明】
1…炉、2…ターゲット、3…多重管バーナー、4…多重ガス、5…シリカガラス母材、6…透明化炉、7…合成石英ガラスインゴット、10…研削砥石、11…ドリル、12…中央部。

Claims (5)

  1. 反応炉内に懸垂されて回転、上昇するターゲットに、珪素を含む原料ガスおよび酸水素ガスを供給し原料ガスを加水分解して前記ターゲットに多孔質シリカガスを堆積させるVAD合成石英ガラス母材製法で多孔質シリカガラス母材を形成し、この母材を透明化炉内で焼結し透明化して合成石英ガラスインゴットを製造するにあたり、回転、上昇するターゲットに堆積して形成された多孔質シリカガラス母材の移動速度および/又は酸水素ガス供給量を調整して、多孔質シリカガラス母材のかさ密度を0.2〜1.0g/cmとし、しかも前記母材の中央部のかさ密度を上端部および下端部のかさ密度より大きくすることにより、多孔質シリカガラス母材を焼結し透明化して得られる合成石英ガラスインゴットの中央部と上端部又は下端部の太さ径の差を少なくすることを特徴とする合成石英ガラスインゴットの製造方法。
  2. 多孔質シリカガラス母材形成のために供給される酸水素ガスの水素に対する酸素の割合(酸素/水素)を容積比で0.4〜0.6とすることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法。
  3. ターゲットに堆積された多孔質シリカガラス母材の中央部の移動速度を、母材の上端部および下端部の移動速度と比較して遅くすることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法。
  4. 多孔質シリカガラス母材のかさ密度が、母材中央部と上端部又は下端部とで少なくとも0.11g/cm以上の差があるようにすることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法。
  5. 合成石英ガラスインゴットが炉心管用である請求項1ないし4のいずれかに記載の合成石英ガラスインゴットの製造方法。
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