JP3710570B2 - 医療用モニタ方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンプルまたは材料内に電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプルまたは材料を通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための装置、及び、関連方法に関するものである。とりわけ特定の実施例の1つにおいて、本発明は、パルス酸素飽和度測定の分野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
患者の医療パラメータを測定するための光学的方法は、当該技術において周知のところである。これらには、例えば、血流測定、灌流測定、血液ガス分析、赤外ガス分析器等、及び、とりわけ、パルス酸素飽和度測定が含まれる。これらの方法の全てに共通するのは、患者の組織、患者から採取されたサンプル(血液サンプルのような)、または、患者の吸気または呼気に対して、可視スペクトルまたは隣接スペクトル(赤外のような)の光、または、他の電磁波を照射することである。こうしたサンプルまたは材料を透過した、または、これらによって反射された光は、次に、問題となる医療パラメータを計測するため、吸光度、波長等のような特性の変化に関して分析を受ける。言うまでもないことではあるが、こうした方法は、光学特性を備えた(すなわち、可視スペクトルの)電磁波の利用に限定されるものではなく 他の電磁スペクトルの波を利用することも可能である。さらに、こうした方法は、生体内並びに生体外アプローチを利用することが可能である、すなわち、患者(例えば、その組織)または患者から採取したサンプルの分析に焦点を絞ることが可能である。
【0003】
次に、この解説の明瞭性及び理解のしやすさを高めるため、特定の例の1つ、すなわち、パルス酸素飽和度測定によって、基本となる問題点について説明を加えることにする。言うまでもなく、これは、決して本発明の範囲を制限するものではなく、実際のところ、本発明は、他の医療パラメータの測定にも適用可能である。
【0004】
パルス酸素飽和度測定は、患者の状態を評価するための非侵入的技法である。通常、センサまたはプローブは、発光ダイオード(「LED」)のような発光手段から構成される。波長の異なるこれらLEDを2つ以上用いることが可能である(例えば、赤色と赤外)。放射される光は、患者の組織に向けられ、フォトダイオードまたはフォトトランジスタのような受光手段が、透過光または反射光の量を測定する。透過測定の場合、送光ダイオード及び受光ダイオードが、人体組織に対して、互いに反対側に配置され、反射測定の場合、組織の同じ側に配置される。
【0005】
少なくとも2つの波長で測定される場合、測定される強度を利用して、患者の動脈血の酸素飽和度が計算される。ランベルト・ベールの法則を利用したその数学的背景については、これまで多くの出版物において十分に詳述されている。例えば、この理論のかなり優れた分析を収めた欧州特許第262778号明細書を参照されたい。
【0006】
通常、パルス・オキシメータに取り外し可能に接続されたセンサは、例えば、660nm(ナノメートル)の波長、すなわち、赤色の光と、900nmの波長、すなわち、赤外の光を放射する少なくとも2つのLEDを備えている。放射光の強度は、LEDの励起電流が変動するので、オキシメータによって変調することが可能である。受光素子によって受け止められる光電流は、オキシメータによって測定され、動脈血の酸素飽和度を計算するために利用される。
【0007】
今日のオキシメータの場合、適合するモニタのフロント・エンド部分に含まれるハードウェア回路には、LEDが次々にオン・オフされる時間多重化アプローチが利用されている(米国特許第4、407、290号、同第4、523、279号、同第3、847、483号公報)。パルス列は、通常、最低限3つの位相、すなわち、活性赤色相、活性赤外相、及び、暗相から構成され、周囲光は、この最後の相の間に測定される。実際には、1つの多重化時間フレームまたは追加暗相においてより多くのLEDに電力供給できるように、4つ以上の相を設けることも可能である。位相は、同様の持続時間である場合が多い。変調周波数(全フレームの繰り返し率)は、例えば、200Hz〜2kHzの範囲である。この周波数とLEDによって放射される光の周波数を混同してはならない。実際、一般的な変調方法では、矩形のパルスによるパルス列を利用して、LEDを励起するが、この場合、第1のパルスによって赤色LEDを励起し、第2のパルスによって赤外LEDを励起し、励起の行われない時間間隔を利用して、周囲光(これに関しては「暗相」と呼ばれる)の測定が行われる。
【0008】
しかし、こうした既知のオキシメータは、今日、臨床の実践において広く用いられているが(非侵入的テクノロジであると言うだけの理由で)、制限された性能しか得られないということ、とりわけ、測定精度が制限されるということが分かった。これは、主として、ネオン・ランプ、UVランプ、及び、他の発光体といった干渉源が、LEDと受光器との間の光路に影響を及ぼす場合に生じる。先行技術のオキシメータのこうした干渉源に対する妨害感受性は、当該技術の熟練者にとって既知のところであったが、これまで、その理由を評価しようとする試みはなされていない。実際、下記の考察(酸素飽和度測定信号の歪みのメカニズムを明らかにする)は、既に、この問題に関する発明者の考えを反映しており、さらに、発明者を本発明へと導くことになったものであるが、その限りにおいて、既に、本発明の一部、または、ある程度は、本発明の基礎をなすものとみなすことが可能である。
【0009】
受光フォトダイオードにおける時間多重化信号(既述)の周波数スペクトルは、1対の要素から構成される。第1の要素は、もちろん、LED変調周波数のスペクトル線である。パルス・シーケンスのスペクトルには、パルス繰り返し周波数の倍数にあたるスペクトル線が含まれているため、振幅を小さい他のスペクトル線が、基本変調周波数の高調波に生じることになる。有効振幅のこうした高調波は、数十次まで生じることになる。
【0010】
さらに、全てのスペクトル線が鮮鋭なラインというわけではなく、ある程度幅広のため、狭い帯域のスペクトルを占有する。これは、信号が、脈動の変動(約10ヘルツまでの成分が含まれている)によって、さらに変調されるという事実によるものである。この脈動の変動は、実際に医療モニタにとって重要である。その周波数は、患者の心拍数を導き出すために利用することが可能であり、その振幅は、実際に、酸素飽和度の計算に必要とされる。
【0011】
脈動は、従って、変調周波数及びその約±10ヘルツの高調波のスペクトル線の幅を広げることになる。これは、その原因が生理的信号によるものであるため、「生理的帯域幅」とも呼ばれる。
【0012】
次に、図面に関連して、先行技術によるテクノロジの詳細及び欠点について述べることにする。
【0013】
図9には、先行技術によるオキシメータの基本的な機能ブロックが示されている。マイクロプロセッサ1は、酸素飽和度パラメータの作用を制御する。該マイクロプロセッサは、LEDの励起に関するデジタル表現のパルスを発生する。これらは、ライン2を介してデジタル・アナログ変換器3に送られ、該変換器によって、矩形のアナログ信号が出力され、ライン4を介して増幅器5に送られる。
【0014】
点線6は、モニタとセンサの間のインターフェイスを略示している。すなわち、ライン7は、センサとモニタを接続する物理的にはケーブルであり、点線6の左側の全ての構成要素は、実際にはセンサに組み込まれている。る。センサには、患者の組織、この場合は、指10に光を送り込む少なくとも2つのLED8及び9が含まれている。指10を透過する光は、フォトダイオード11に達し、ライン12を介しても1つの増幅器13に送られる。増幅器13によって生じる増幅されたアナログ信号は、復調及びフィルタ・セクション14に送られる(ライン14)。この復調セクションは、そのタイム・スロットに応じて、それぞれ、低域通過/サンプル及びホールド機能を実施する3つの異なる経路14b〜14dに増幅された信号を送るデマルチプレクサ14aから構成される。デマルチプレクサ14aは、制御を受けて、LED8の動作中に受信する信号が経路14bに送られ、LED9の動作中に受信する信号が経路14cに送られ、暗または周囲相(LED8及び9がオフ状態)の間に受信する信号が経路14dに送られるようにする。
【0015】
経路14b〜14dのそれぞれが、独立した低域フィルタの働きをし(例えば、経路14bにおける抵抗器14e及びコンデンサ14f参照)、その限りにおいて、コンデンサは、サンプル及びホールド装置の働きもする。3つの経路14b〜14dは、次に、マルチプレクサ14g(デマルチプレクサ14aと同期。点線14h参照)によって再び組み合わせられ、その信号はアナログ・デジタル変換器(ADC)15に送られる。このADCは、普通、チャネル毎に1回入力信号のサンプリングを行うが、サンプリング・レートを高めることも可能である。換言すれば、パルスが赤色LED8に送られると、ADC15が、それを1回検知して、その振幅を判定し、後続パルス列における振幅の変動は、動脈血の脈動変化を反映する。
【0016】
デジタル化信号は、ライン16を介してマイクロプロセッサ1に到達し、マイクロプロセッサは酸素飽和度を求めるのに必要な計算を実施する。その結果は、次に、ディスプレイ17に表示される。
【0017】
図10は、LED8及び9の励起に用いられるパルス列のタイミング図である。第1のパルス18は、赤色LED8(図9)を制御し、第2のパルス19は、赤外LED9を制御する。両方のLEDが順次励起されると、受信側において周囲光量の測定に用いられる暗相20が生じる。t=TLEDにおいて、全パターンが、再び初めから開始される。従って、変調周波数は、次のように定義される。
LED=1/TLED …(1)
【0018】
図11(a)〜(c)は、経路14b〜14d(図9)に従って分離された、すなわち、パルスが人体組織を通った場合の、受信側における同じパターンが示されている。図11(a)には、赤色LED8(経路14)のパルスが示され、図11(b)には、赤外LED9(経路14c)のパルスが示され、図11(c)には、経路14dにおいて検出される信号(周囲光)が示されている。赤色及び赤外パルス(図11(a)及び(b))について、下記の点が注目される。
1.非脈動組織によってほぼ固定量の減衰を被り(DC減衰)、
2.赤色パルス21及び赤外パルス22の異なる振幅によって示されるように、赤色チャネル及び赤外チャネルにおいて異なる減衰を生じるいう点、
3.その振幅が、点線23a及び23bによって示された低周波数で変調される(この周波数は、実のところ、例示のため、図11(a)及び(b)において誇張されている)、すなわち、その振幅は時間の経過につれてゆっくりと変動する。この低周波数(1〜10ヘルツの範囲)は、LED8及び9が放射した光が当たる血管における脈動を反映しており、酸素飽和度の計算に必要な生理的情報を伝える。従って、それは、「生理的信号」と呼ばれ、関連する周波数帯域は、「生理的帯域幅」と呼ばれる。重畳される生理的信号の振幅が、受信パルスの振幅全体と比べて極めて小さいというも注目される。
【0019】
これに対し、周囲光を表した図11(c)のパルスは、脈動組織(参照番号23c)によって変調されることはない。
【0020】
図11(a)〜(c)に示すパルス列は、マルチプレクサ14g(図9)を介してADC15の入力に送られる。先行技術のアプローチによれば、ADC15は、t=T1、t=T2、及び、t=T3において受信パルスのサンプルの少なくとも1つを受け取る。これらのサンプルは、それぞれ、赤色パルス、赤外パルス、及び、周囲光の振幅を表している。ここに述べる技法は、矩形波または方形波に関する復調に相当する。
【0021】
次に、周波数領域において何が起こるかについて考察する。図12には、患者の組織を透過し、増幅された、ただし、復調及びサンプリング前の、すなわち、ライン14に生じる(図9)信号のスペクトルが示されている。基本LED変調周波数fLEDが、スペクトル線24として示されている。これは、「鮮鋭な」スペクトル線ではない。代わりに、さらにLED信号を変調することになる生理的信号(上述の)のため、わずかに幅広である。この影響によって、LED変調スペクトル線は、実際のところ、その基本周波数の中心付近において約±10ヘルツの帯域幅を備えた狭帯域のスペクトルの様相を呈することになる。
【0022】
参照番号24a及び24bは、基本LED変調周波数の高調波、すなわち、2*LED及び3*LEDを表している。これらの高調波は、やはり、生理的帯域幅によって幅広の様相を呈する、すなわち、対応する高調波周波数付近の±10ヘルツに集中する。
【0023】
これに対し、参照番号25は、一般に、50ヘルツ(欧州)または60ヘルツ(米国)の、主たる干渉源である商用電源(電力線)のスペクトル線fLineを表している。もちろん、電力線は、常に特定の周波数を備えているが、この周波数は、商用電源の周波数変動(ただし、小さく、緩やかな)を被ることになる。この変動性または許容帯域が点線で描いた矩形領域25´で示されている。
【0024】
このスペクトルには、商用電源の基本周波数fLineも含まれている。これらは、図12において25a〜25gで表示されており、2* Line〜8* Lineの周波数を表している(もちろん、偶数次の高調波も存在するが、図12には描かれていない)。商用電源の基本周波数と同様に、その高調波も拡散している(矩形領域25´a〜25g´参照)。この図から明らかなように、高調波の次数が増すにつれて、可能性のある周波数の変動も大きくなる。
【0025】
図12には、もう1つの効果も明らかにされている。すなわち、LED変調周波数fLED及び商用電源周波数fLineの高調波の一部は、互いに極めて接近している。典型的な例が、参照番号26で示されている。LED変調周波数の3次高調波24b、及び、商用電源周波数の7次高調波25fは、互いに極めて接近している(3*LED=7*Line)。これは、とりわけ、商用電源周波数の7次高調波25fに関連した広い許容帯域25f´を考慮すると、関連帯域に頻繁に干渉が生じることを表している。しかし、点線の円27によって示すように、他の疑わしいケースも存在する。実際、LED変調周波数の2次高調波24aと商用電源周波数の5次高調波25dの間にはある程度の距離があるが、5*Lineに関連した許容帯域全体25d´を検討すると、重なる部分も存在する。換言すれば、電力線の周波数がその公称値からわずかに偏差を生じる場合、その5次高調波は、LED変調周波数の2次高調波に接近するので、少なくとも、散発的な干渉を生じる可能性がある。より高次の高調波について言えば、商用電源周波数の高調波に関連した許容帯域がますます広くなるため、関連スペクトルが重なることになるので、干渉の恐れが常に存在することになる。これが、スペクトル25e´、25f´、及び、25g´によって示されている。こうした高周波数の場合、LED変調周波数の高調波は、必然的に、商用電源周波数の高調波の少なくとも1つの帯域幅内に含まれることになるのは明らかである。
【0026】
ところで、高調波のこうした干渉がベース・バンドに対してどのように影響を及ぼすかについて、従って、酸素飽和度測定の結果について質問があるかもしれない。この基本的なメカニズムについては、図13に明らかにされている。
【0027】
先行技術のアプローチによれば、受信信号は、デマルチプレクサ14aによって復調される。(この種の復調は、例えば米国特許第4、897、630号明細書に解説があり、正弦波に関する同期AM復調に相当する)。方形波に関する復調には、あらゆる種類の差周波数と和周波数(とりわけ、高調波の)が、問題となる信号に近いベース・バンドに生じる、すなわち、高調波がベース・バンドに折り返されるという効果がある。この効果については、図13に例示されている。この図は、LEDサンプリング周波数が、LED周波数に等しいという了承に基づくものである。(全てのチャネル(赤色、赤外、暗)は、別個にサンプリングを受け、復調される)。しかし、商用電源周波数の高調波は、酸素飽和度を求めるのに有効な信号に歪みを生じさせる可能性のある干渉源の1つにすぎない。臨床環境において、パルス酸素飽和度測定センサは、周囲光及び各種電磁ノイズを捕捉する。主たる周囲光源は、一般に、50ヘルツまたは60ヘルツの電力線周波数の高調波にあたる高調波を伴う、広いスペクトル・バンドを生じる天井蛍光灯による室内照明である。しかし、電気的ノイズは、電力線から侵入する場合も極めて多く、商用電源周波数の高調波として現れる。かなりの干渉を生じる電気ノイズの他の周知の発生源に、手術室で用いられる電気手術装置がある。これらは、帯域幅が極めて広く、あらゆる周波数の可能性がある。
【0028】
上述のように、LED変調周波数の倍数にあたる信号のスペクトルは、光学的または電気的ノイズ成分のスペクトルに重なる可能性が極めて高い。LED変調帯域の1つにおけるノイズ線は、復調されて、本質的にベース・バンドに折り返されることになり、信号対雑音比(S/N)を悪くする。新生児をモニタする場合には、患者にとって極めて危険な状況が生じる可能性がある。これらの処理は、ビリルビン光線療法用の非常に明るい紫外線ランプを用いて実施される場合が多い。不完全な注入固定法のため、それらの発する信号は弱いので、周囲光量によって、S/N比<1の状況さえ生じることになる。こうした状況では、パルス・オキシメータに誤りを生じさせる可能性が極めて高い。患者の信号の代わりに、ノイズが入力信号の主体になっているので、パルス・オキシメータは、脈拍数、酸素飽和度、及び、灌流指数に関して間違った値を導き出す可能性がある。
【0029】
欧州特許第0502717号明細書には、2つの波長の光の透過を測定することによって、物体における構成要素の濃度を評価するための手段及び方法が開示されている。第1と第2の発光体が、それぞれ、第1と第2の異なる波長の光を放射する。変調器/ドライバが、時間の関数として変化する、それぞれの第1と第2の搬送波で発光体を駆動する。該搬送波は、位相差が0以外で、かつ、180゜の整数倍以外の同じ搬送周波数を有している。検出器は、第1と第2の発光体からの光が物体を通過すると、前記光を受け、結果得られる、両方の波長における物体の透過に関する情報を備えた検出器信号を発生する。第1の波長における物体の透過に比例した成分と1つ以上の搬送波変調成分との和である第1の復調信号が、第1のチャネルにおける検出器信号から復調器によって発生し、第2の波長における物体の透過に比例した成分と1つ以上の搬送波変調成分との和である第2の復調信号が、第2のチャネルにおける検出器信号から復調器によって発生する。信号の搬送波変調成分は、復調信号フィルタによって、第1と第2のチャネルから除去される。
【0030】
復調器は、第1のチャネルの検出器信号に第1の搬送波と同相の正弦波信号をかけて、第1の復調信号を発生し、第2のチャネルの検出器信号に第2の搬送波と同相の正弦波信号をかけて、第2の復調信号を発生する。従って、欧州特許第0502717号明細書の開示によれば、第1と第2のチャネルにおける検出器信号を復調するための正弦波信号は、それぞれ、第1の搬送波及び第2の搬送波と同相である。この復調方法には、あいにく、第1と第2のチャネル間にクロス・トークを生じる効果があり、従って、物体の構成要素の濃度を正確に評価することができない。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
先行技術を端緒とする本発明の目的は、波長の異なる受信電磁波の分析が行われるチャネル間のクロス・トークが低減される、異なる波長を備えた少なくとも2つの異なる電磁波を用いて、医療パラメータを正確に測定し、分析するための装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
この目的は、請求項1ないし19に記載の医療パラメータを測定するための装置によって実現される。
【0033】
本発明は、例えば、欧州特許第0502717号明細書に開示のシステムのような、医療パラメータを測定するための先行技術による分析システムでは、サンプルの照射に用いられる電磁波と分析に用いられる電磁波との間に該システムによって導入される移相のため、医療パラメータの正確な測定及び後続のその正確な分析が不可能であるという認識に基づくものである。従って、本発明によれば、システム移相の補償が受信電磁波の分析中に行われる、サンプルに電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプルを通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための方法及び装置が得られる。
【0034】
本発明の第1の態様によれば、
サンプル内に電磁波を照射することによって医療パラメータを測定し、前記サンプルを通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための医療用モニタ装置において、
周波数が同じで、ほぼ90°の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段と、
前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段と、
前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段と、
前記サンプルを通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するための手段と、
受信した電磁波(A(t))を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数で、前記第1と第2の変調信号に対する位相差(σ)がシステム移相(ψ)に相当する、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(D(t)、DIR(t))を発生するための手段と、
前記復調信号を分析するための手段と、
を備える。
【0035】
本発明の第1の態様によれば、第1と第2の正弦波復調信号は、システム移相に対応する第1と第2の変調信号に対する位相差を有しており、このため、分析結果に対するシステム移相の影響が排除され、従って、チャネル間のクロス・トークが軽減される。
【0038】
本発明の第2の態様によれば、
サンプル内に電磁波を照射することによって医療パラメータを測定し、前記サンプルを通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための装置において、
周波数が同じで、ほぼ90°の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段と、
前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段と、
前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段と、
前記サンプルを通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するための手段と、
受信した電磁波に、システム移相(ψ)と共に、ほぼ360°の整数倍にあたる、第1と第2の電磁波に対する受信電磁波の全移相を生じることになる移相(σ)を加えることによって、遅延受信電磁波を発生するための手段と、
遅延受信電磁波を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数を備えた、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記遅延受信電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(D(t)、DIR(t))を発生するための手段と、
前記復調信号(D(t)、DIR(t))を分析するための手段と、
を備える。
【0039】
本発明の第2の態様によれば、分析結果に対するシステム移相の影響が、受信した電磁波に移相を加えて、送信電磁波に対する受信電磁波の全移相が、ほぼ360°の整数倍になるようにすることによって排除される。この360°の整数倍の全移相によって、受信電磁波のチャネル間におけるクロス・トークの軽減が確実なものになる。
【0043】
本発明の望ましい実施例によれば、変調信号の周波数は、約f=275ヘルツに決定される。この選択によって、商用電源周波数に変動が生じても、あるいは、それが不安定であったとしても、変調周波数の主たるスペクトル線は、50ヘルツ及び60ヘルツの商用電源周波数に関するノイズ帯域の高調波間に位置するのが最適であるという保証が得られる。(詳細な説明を参照されたい)。従って、変調周波数の選択は、ノイズのない信頼できる測定に寄与することになる。
【0044】
変調信号自体は、正弦波とすることが可能であり、この場合、数学理論は特に容易になる。一方、方形波または矩形波を用いることも可能である。方形波は、発生しやすく、もう1つの関連利点を備えている。すなわち、個々のチャネルにおける信号強度に対処するために、基本周波数を変更しなくても、デューティ・サイクルを簡単に変更することが可能である。(変調信号の形状と復調に用いられる信号の形状を混同してはならない。本発明によれば、後者は常に正弦波信号でなければならない)。
【0045】
本発明の望ましい実施例の場合、乗算器の出力信号がそれに通して送られる、低域フィルタが設けられる。同様に、電磁波の受信器と復調器の間に接続された帯域フィルタを利用するのが有効である。この帯域フィルタは、高調波、及び、ノイズの基本周波数さえブロックし、さらに、後続のアナログ・デジタル変換のために折り返しノイズ除去フィルタとして機能する。
【0046】
前述のように、本発明の主たる用途は、パルス酸素飽和度測定である。この場合、生体内で検査される生体材料は、患者の組織である。電磁波は、光の可視スペクトル及びその隣接スペクトル、とりわけ、赤色光及び/または赤外光から選択された波が望ましい。発光体は、小サイズで、センサに組み込みやすい発光ダイオードが有効である。
【0047】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照し、非制限例によって、本発明の望ましい実施例の説明を行うことにする。
【0048】
図1には、本発明による2波長パルス・オキシメータのブロック図が示されている。マイクロコントローラまたはCPU(中央演算処理装置)28は、オキシメータの動作全体を制御する。すなわち、CPUは、測定を開始させ、利得を調整し、LED励起のタイミングを制御する。さらに、信号処理の大部分、すなわち、パルス酸素飽和度測定値、脈拍数、潅流指標、及び、プレチスモグラフ波形の計算が、CPU28によって実施される。こうした算法については、例えば、米国特許第5、299、120号明細書に記載がある。CPU28は、さらに、デジタル・リンク30を介して、ホスト・モニタ29のような他の装置との通信も可能である。ホスト・モニタ29には、データ及び波形表示能力が備わっており、警報限界等の制御を行う。ただし、言うまでもないことではあるが、データ表示、手動入力等を局所的に実施することも可能である。さらに、CPU28は、病院情報システムまたは中央ステーションのような大規模システムとの通信さえ可能である。
【0049】
LEDを駆動、すなわち、スイッチするための制御信号が、ライン31を介してCPU28からLED駆動回路32に送られる(デジタル・アナログ変換器は、ここには示されていないが、CPU28に組み込むことが可能である)。LED駆動回路32には、スイッチ・モードで発光ダイオード(LED)33及び34を作動させる電流源が含まれている。
【0050】
図1において、赤色LEDは33で表示され、赤外LEDは34で表示されている。両方のLED並びにフォトダイオード35は、適合するセンサに組み込まれている。こうしたセンサは、当該技術において周知のところであり、ここで詳述する必要はない。例えば、独国特許第3703458号明細書を参照されたい。図1に示す構成要素の残りは、センサには組み込まれず、適合するモニタ、信号ピック・アップ・ボックス等に組み込まれる。
【0051】
LED駆動回路32は、逆並行モードでLED33及び34を作動させる。すなわち、赤色LED33は、ある極性のパルスによって作動し、赤外LED34は、逆の極性のパルスによって作動する。この設計には、センサと関連モニタとの間の接続を少なくすることが必要になるが、本発明の実施に必要な前提条件ではない。
【0052】
次に、図2を参照して、LED駆動回路32によって発生するパルスのタイミングについて解説することにする。図示例の場合、これらのパルスは、矩形であるが、正弦波の形状にすることもできるし、あるいは、適合する他の任意の形状を取り入れることも可能である。
【0053】
赤色LED33の駆動パルスが36で表示されている。もう1つのパルス37(図2には示されていない、逆極性の)が、赤外LED34を駆動する。パターン全体がt=TLEDから再開され、TLEDの時間間隔によって、360゜の完全なサイクルが決まる。本発明によるパルス・オキシメータにおいて選択されたタイミングに関する重要な設計上の特徴は、赤色LED及び赤外LEDのパルスが
、それぞれ、90゜オフセットしているという点である。参照番号38参照。(タイミングに関して、この移相はTLED/4に対応する。)90゜の移相に関する基準線は、それぞれ、赤色パルスと赤外パルスの中心である。赤色信号と赤外信号のバランスをとるのに、デューティ・サイクルの調整が必要または望ましい場合、これが重要になる。こうしたデューティ・サイクルの調整は、矢印39a〜39dによって示すパルスの一方または両方のパルス長を適合させることを意味している。
【0054】
次に図1に戻ると、LED33及び34によって発生する光パルスが、指40で表示のような人体組織を通り、フォトダイオード35に受信される。フォトダイオードの出力信号は、光増幅器41に送られる。この光増幅器は、フォトダイオードの光電流を電圧に変換する。先行技術による多重化システムとは対照的に、本発明の場合、その帯域幅はfLEDに制限することが可能である。その利得は、できるだけ高くなるように、ただし、予測される最大光電流の限界内において選択される。
【0055】
参照番号42は、帯域フィルタを表している。該ステージの主たる目的は、帯域外ノイズをブロックし、アナログ/デジタル変換のための折り返しノイズ除去フィルタとして機能することにある。通過帯域は、中心周波数fLED付近においてできるだけ狭くなるように指定される。その帯域幅は、生理的脈拍信号の帯域幅よりわずかに広いだけである。復調信号に影響がないので、LEDサンプリング周波数の任意の高調波をブロックすることが可能である。
【0056】
プログラマブル利得増幅器43(CPU28によってライン44を通じて制御される)によって、フィルタリングを施された信号がアナログ・デジタル変換器(ADC)45の入力範囲内に納まるという保証が得られる。従って、それは、光電信号の大きい動的変動性に適合するために用いられる。パルス酸素飽和度測定センサは、身体の全く異なる位置に用いられるので、発光体と受光体との間におけるさまざまな組織のタイプ及び厚さによって、光の強度が大幅に異なることになる。増幅器の利得は、CPUの制御を受け、その出力振幅が、良好な量子化のため、アナログ・デジタル変換器のフル・スケールの入力範囲に相応するように適合させられる。
【0057】
デジタル信号プロセッサ(DSP)46は、ある程度、本発明の「核心」をなすものである。該DSPは、受信した、フィルタリングを施され、デジタル化されたパルスを正弦波関数によって復調する。図示実施例の場合、この復調は、デジタル領域において、すなわち、デジタル・プロセッサによって実施されるが、実際のところ、DSP46の機能性は、CPU28によって得ることも可能である。しかし、これは必要な要件ではなく、DSP46は、デジタル・テクノロジまたはアナログ・テクノロジによる独立した信号プロセッサとすることも可能である。DSP46の主たる機能は、復調、低域フィルタリング、及び、ダウン・サンプリングである。
【0058】
DSP46によって得られる機能性を説明するため、次に図3を参照する。ADC45の出力信号A(t)が、2つの乗算器47及び48に送られ、それぞれ、正弦波関数sin(ωLEDt)及びcos(ωLEDt)との乗算が実施される。熟練者にはすぐ分かるように、sin(90゜+α)=cos(α)のため、サイン関数及びコサイン関数の利用は、90゜の移相に相当する。復調信号は、次に、ライン49及び50を介して、それぞれのデジタル低域フィルタ51及び52に送られる。その機能性については、さらに詳細に後述する。
【0059】
数学理論に関する以下の論考について、LEDは、その発光が、例えば、サイン関数に関する赤色LEDとコサイン関数に関する赤外LEDといったように、90゜だけ位相のずれた純粋な正弦波になるように駆動されるものと仮定する。実際の実施例の場合、上述のように、これはあてはまらないが、正弦波駆動を仮定することによって、数学的背景の説明をより容易に行うことが可能になる。
【0060】
ADC45の出力、すなわち、DSP46に対する入力は、
A(t)=AR(t)+AIR(t) …(2)
であり、
R(t)=AR *sin(2π*LED *t+ψ) …(3a)
IR(t)=AIR *cos(2π*LED *t+ψ) …(3b)
ここで、ψは、本書においてシステム移相とも呼ばれる、LED光信号とADC出力におけるデジタル化受光器信号との間の移相であり、ωLED=2π*LEDである。
【0061】
R及びAIR自体は、患者の脈拍にによって変調される。
R=SR(t) …(4a)
IR=SIR(t) …(4b)
ここで、SR及びSIRは、直流成分と交流成分から構成される。(直流成分は、定組織吸光度をあらわし、交流成分は、脈動性血量変化による可変吸光度に関するものである)。
【0062】
正弦波に関する乗算としての復調は、乗算器47及び48の出力において、
R(t)=A(t)*R(t) …(5a)
IR(t)=A(t)*IR(t) …(5b)
となり、
R(t)=sin(ωLED *t+σ) …(5c)
IR(t)=cos(ωLED *t+σ) …(5d)
【0063】
さらに詳細に後述するように、CPUは、復調器移相σがシステム移相ψに等しくなるように、システム移相ψを決定するプログラミングが施されている。
【0064】
復調器移相σがシステム移相ψに等しい(σ=ψ)ものと仮定し、方程式を解くと下記の方程式が得られる。
Figure 0003710570
【0065】
これまで、復調信号には、和周波数と差周波数の両方が含まれている。これらの信号は、次に、カット・オフ周波数が脈拍の生理的帯域幅をちょうど超えるデジタル低域フィルタ51及び52を介して送られる。理想の低域フィルタの場合、この働きによって、変調周波数fLEDの全高調波が遮断される。
【0066】
この場合、低域フィルタ51及び52の出力は、
R(t)=1/2AR …(7a)
IR(t)=1/2AIR …(7b)
【0067】
これらの信号は、フォトダイオードにおける赤色及び赤外信号の吸光度に対応するのが理想である。信号AR及びAIRは一定ではなく、脈拍それ自体によって変調されるという点に留意されたい。
【0068】
この場合、信号LR(t)及びLIR(t)は狭帯域信号であるが、これは、データ転送速度が標準的なダウン・サンプリング技法にとって望ましいレベルまで低下することを表している。さらに言うまでもないことではあるが、電気的干渉または光学的干渉のように、受信信号における他の全ての周波数が、本発明による方法によって完全にブロックされる。この結果、極めて純粋な、ノイズのない信号が再構成されることになる。従って、最低周波数であっても、干渉のない変調帯域を選択することが可能になる。本発明の望ましい実施例の場合、LED変調周波数は、fLED=275ヘルツとなるように選択される。
【0069】
先行技術による時間多重化アプローチと比較した本発明の利点、とりわけ、できれば位相を90゜オフセットさせた、正弦波に関する復調の利点について説明するため、次に、図4を参照する。この図には、図12と同様の表現によって典型的なスペクトルが示されている。ただし、図4には、LED変調周波数の高調波の一部、及び、商用電源周波数の高調波の一部が一致するため、いっそう微妙なケースが示されている。参照番号53及び54がこうしたケースに関連する。
*LED=3* Line(参照番号53) …(8a)
*LED=6* Line(参照番号54) …(8b)
【0070】
一方、本発明による復調技法は、次に図5によって明らかにするように、商用電源周波数の高調波をフィルタリングによって除去することも可能である。
【0071】
本発明による直交復調技法とサンプリングを組み合わせることによって、和周波数及び差周波数が発生すると共に、関連スペクトルのシフトが生じることになる。周波数のシフト量は、fdemod、すなわち、この場合、LED変調周波数fLEDと同じである、復調に用いられるサイン関数の周波数である。図5には、シフトしたスペクトル(全部で2つ)、すなわち、+fdemodだけシフトしたスペクトル(上方のグラフ)、及び、−fdemodだけシフトしたスペクトル(上から2番目のグラフ)が示されている。(周波数の表示は、シフトを除けば、両グラフとも同じであるため、上方のグラフにだけにしか示されていない)。
【0072】
結果得られるスペクトルが、下方のグラフに示されている。低域フィルタが、ベース・バンドをフィルタリングによって除去し、それより高い全ての周波数をブロックする(その減衰特性が参照番号55によって示されている)。すぐに分かるように、ベース・バンド信号には、電力線または他の干渉源の高調波から結果として生じるノイズが含まれていないので、先行技術のアプローチに対して本発明を大いに有利にしている。
【0073】
以下は、分析結果からシステム移相ψの影響を排除するのに有効な、本発明の望ましい実施例に関する詳細な説明である。
【0074】
第1の実施例によれば、例えば図1に示すシステムのシステム移相ψが求められ、求められたシステム移相ψに基づいて、第1と第2の変調信号に対する正弦波復調信号の移相σが調整される。
【0075】
重要な機能は、システムの移相ψを測定する能力である。この移相ψは、各LEDを駆動する励起信号とA/D変換器によってサンプリングされる受信信号との間の位相差と定義される。
【0076】
CPUにおけるソフトウェア・ルーチンは、パワー・アップ時に決まってその測定を実施し、通常動作中、選択された事象を実施する。事象は、プログラムされた時間間隔、接続されるセンサの変更、プログラマブル利得増幅器の利得、従って、そのフィルタ特性の変更等とすることが可能である。
【0077】
引き続き、システム移相ψを求める手順に関する特定の実施例について説明を行うことにする。
【0078】
まず、通常の動作モードが中断される。赤色LEDが使用禁止になり、赤外LEDはその通常モードで駆動される。次に、望ましい実施例の場合、省略時位相σ=σDEFが、復調器に加えられる。低域フィルタが整定するまでの数ミリ秒の待機時間が経過すると、赤色チャネルLR´及び赤外チャネルLIR´における実時間値が記憶される。この記憶された実時間値に基づいて、復調器に加えられる正確な移相σが計算される(下記の方程式を参照されたい)。後で、正確な移相σが復調器に加えられる。
【0079】
引き続き、赤色LEDが再び使用可能になる。低域フィルタが整定するまで待った後、通常の動作モードが再開される。
【0080】
正確な移相σの計算は、下記の方程式によって実施される。
σ=σDEF +ε …(13)
なお、ε=arctan(L´R/L´IR
【0081】
図6に示すベクトル図によって、位相測定中の状況が明らかにされている。L´Rによって表示の矢印は、赤色復調ベクトルを表している。L´IRによって表示の矢印は、赤外復調ベクトルを表している。これらの矢印の間に配置された矢印は、受信電磁波A(t)を表している。すなわち、位相測定中はAR(t)=0のため、A(t)=AIR(t)。この位相調整ベクトル図は、調整前の状況を表している。
【0082】
省略時位相(σDEF)が既に正確であれば、赤色チャネルにおける復調信号の値は、0に近くなる。一般に、省略時位相(または先行調整による位相)が正確な値に近いだけであるため、すなわち、補正角度ε≠0のため、赤外励起によるクロス・トークLR´が存在する。
【0083】
図7に示すベクトル図は、位相調整を施した後の状況を明らかにしている。左側の矢印LRは、調整済みの赤色復調ベクトルを表している。右側の矢印LIRは、調整済みの赤外復調ベクトルを表している。中間の矢印は、電磁波AR(t)(赤色励起)と電磁波AIR(t)(赤外励起)を結合した受信電磁波A(t)を表している。図7から分かるように、復調器に加えるべき正確な移相σは、システム移相ψに一致する。
【0084】
この自動位相調整の利点は、それによって、温度、劣化、及び、コンポーネントの許容のために生じる可能性のある移相及びドリフトが補償されるということである。それは、また、センサ特性の変化にも適応する。自動調整のこの実施例のもう1つの利点は、プレチスモグラフ信号が赤外LEDから導き出される場合、連続プレチスモグラフ波形を中断することなく、該調整を施すことができるということである。
【0085】
もちろん、基本概念を変えることなく、赤色及び赤外の役割を交換することが可能である。
【0086】
復調移相を調整して、システム移相と一致させる(σ=ψ)もう1つの利点は、復調され、フィルタリングを施された信号LR及びLIRが正だけであるということである。これによって、符号付き整数値を見込んで、数値範囲が2の係数によって制限されるのが回避される。
【0087】
以下は、本発明に基づいてシステム移相ψを補償するもう1つの方法の望ましい実施例である。下記の方法は、やはり、上述のようにシステム移相を求めるが、後で補償を加えるものではない。それどころか、補正計算において、求められたまたは測定された移相ψを利用する。
【0088】
最初に、復調器は任意の固定位相で働いている。下記例の場合、方程式を単純化するため、σ=σDEF=0に設定されている。
【0089】
方程式(1)を(5d)に用いると、
Figure 0003710570
σ=0に設定すると、
Figure 0003710570
低域フィルタリングを施すと、出力信号は、
Figure 0003710570
方程式(16)及び方程式(17)に基づき、行列は次のように定義することができる。
【0090】
【数1】
Figure 0003710570
【0091】
フォトダイオード35が受信する電磁波は、入力ベクトルとして次のように書くことができる。
【0092】
【数2】
Figure 0003710570
【0093】
DSP46による復調後、出力ベクトルは次のように定義することができる。
【0094】
【数3】
Figure 0003710570
【0095】
行列[C]、入力ベクトル[A]、及び、出力ベクトル[L]に基づき、下記の行列補正の計算を行うことによって、もとの信号(AR 及びAIR)を絶えず回復することが可能である。
[A]=[C]-1・[L] …(21)
[C]-1は、[C]の逆行列である。
【0096】
位相測定手順は、下記の通りである。
【0097】
まず、通常動作モードが中断され、赤色LEDが使用禁止になり、赤外LEDが通常モードで連続駆動される。低域フィルタが整定するまで数ミリ秒待った後、「赤色」チャネルLR´及び「赤外」チャネルLIRにおける実時間値が記憶される。引き続き、方程式(13)に基づいて、システム移相ψの計算が行われる。赤色LEDが再び使用可能になり、低域フィルタが整定するまでの待機時間が経過すると、通常動作モードが再開される。
【0098】
この場合の通常動作モードは、あらかじめ求められた移相ψに関して方程式(21)を適用することである。上述の補正計算は、例えば、CPU28によって実施可能である。
【0099】
本発明に従って「赤色」チャネルと「赤外」チャネルとの間における信号の相互結合を克服するためのもう1つの方法は、受光器と復調器との間の信号経路における任意の場所に全通過フィルタを利用することである。全通過フィルタは、移相器の機能を備えている。この全通過フィルタは、励起基本周波数fLEDにおける移相がδであることが望ましく、これによって、次のようになる。
δ+ψ=n*360゜ …(22)
(n=1、2、...)
【0100】
こうしたフィルタは、プログラマブル・フィルタ定数によってデジタル領域で実現されるのが理想である。こうしたデジタル領域における全域通過フィルタの位相特性は、測定されたまたは求められたシステム移相に基づいて調整することが可能である。この場合、位相測定手順は、下記の通りである。
【0101】
最初に、通常動作モードが中断され、赤色LEDが使用禁止になり、赤外LEDが連続駆動され、全通過機能がオフになる(バイパスされる等)。次に、低域フィルタが整定するまで、数ミリ秒にわたって待機する。この待機時間が経過すると、「赤色」チャネルLRと「赤外」チャネルLIRにおける実時間値が記憶される。これら記憶された値と方程式(13)に基づいて、システム移相ψが計算される。
【0102】
引き続き、全域通過フィルタによって生じるのが望ましい移相δが、方程式(22)に基づいて求められる。この求められた移相フィルタに基づいて、このタイプの全域通過フィルタに適合するフィルタ定数が選択される。赤色LEDを再び使用可能にし、低域フィルタが整定するまで待機させた後、通常動作モードが再開される。この場合の通常動作モードは、受光器と変調器の間の信号経路において受光電磁波の移相δが生じるように、求められた特性によって信号流における全域通過機能を起動することである。
【0103】
上述のようにして透過電磁波に対する入力信号の位相を測定する方法以外に、この位相を測定する別の方法も存在する。共通するステップは、必ず、LEDの強度の少なくとも一方をある既知の量だけ変化させることである。上述の手順は、赤色LEDの強度が0に設定される特殊なケースである。これによって、最良の測定分解能が得られ、計算が容易になる。
【0104】
しかし、言うまでもないことではあるが、2つのLEDの強度の一方または組み合わせの既知の変化を用いることによって、位相を求めることが可能になる。強度を0.5といった低下レベルにスイッチするだけの利点は、中断を伴わずに、通常のSpO2測定を続行することができるということである。
【0105】
図8を参照すると、移相ψを求めるもう1つの方法が示されている。この測定の場合、低域フィルタ側における入力信号の振幅を測定するのではなく、復調前に、入力信号A(t)とLED駆動信号JR(t)の間における零交叉の差が測定される。図8には、入力信号が正弦波の形態で示されている。「赤外」励起波は、方形波の形態JIR(t)で示されている。図8から明らかなように、システム移相ψに一致するこの2つの波形の位相差ψは、これら両方の信号の負の零交叉に基づいて求められる。この方法によって求められた移相は、方程式(13)に基づいて求められた移相と同じように利用することが可能である。
【0106】
当該技術の熟練者には明らかなように、本書に開示の正弦波復調の原理は、多波長酸素飽和度測定にも適用可能である。第3及び第4のLEDが用いられる場合、もう1つのLED周波数を選択しなければならない。一般に、n個のLEDの場合、n/2の変調周波数を利用しなければならないが、これは、ただ単に、直交位相モードにおいては、各周波数チャネル毎に2つの独立した情報データを納めることが可能であるという理由によるものである。これらの異なる変調周波数に関する唯一の条件は、それらが脈拍の生理的帯域幅よりも大きくオフセットしているということである。
【0107】
もちろん、直交位相の概念は用いず、正弦波復調だけを用いる2つのLEDパルス・オキシメータに、正弦波復調を適用することも可能である。
【0108】
このシステムの干渉イミュニティの多大の利点は、医療計測だけでなく、周囲ノイズが問題となる他のセンサ測定にも適用可能である。励起が刺激に用いられる場合には常に可能である。例えば、チョップ電源を備えた圧力歪み計または分光装置のようなブリッジにおけるインピーダンス測定がある。
【0109】
以下、上記実施の形態を段階的に述べる。
【0110】
1.サンプル(40)内に電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプル(40)を通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための医療用モニタ方法において、
(1.1)周波数が同じで、ほぼ90゜の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するステップと、
(1.2)前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するステップと、
(1.3)前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するステップと、
(1.4)前記サンプル(40)を通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するステップと、
(1.5)受信した電磁波(A(t))を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数で、前記第1と第2の変調信号に対する位相差(σ)がシステム移相(ψ)に相当する、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))を発生するステップと、
(1.6)前記復調信号を分析するステップと、
から成る医療用モニタ方法。
【0111】
2.前記システム移相(ψ)を求めるステップと、前記求められたシステム移相(ψ)に基づいて、第1と第2の変調信号に対して第1と第2の正弦波信号の前記移相(ψ)を調整するステップとが含まれることを特徴とする上記1に記載の方法。
【0112】
3.サンプル(40)内に電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプル(40)を通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための方法において、
(3.1)周波数が同じで、ほぼ90゜の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するステップと、
(3.2)前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するステップと、
(3.3)前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するステップと、
(3.4)前記サンプル(40)を通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するステップと、
(3.5)受信した電磁波を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数を備えた、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))を発生するステップと、
(3.6)システム移相(ψ)を考慮して、前記復調信号を分析するステップと、
から成る方法。
【0113】
4.前記分析ステップが、
前記システム移相(ψ)を求めるステップと、
前記求められたシステム移相(ψ)に基づいて前記復調信号(DR(t)、DIR(t))を補正するステップと、
から成ることを特徴とする上記3に記載の方法。
【0114】
5.前記分析ステップが、
前記システム移相(ψ)を求めるステップと、
【0115】
【数4】
Figure 0003710570
【0116】
に従ってシステム移相に基づく行列[C]を計算するステップと、
行列[C]に基づいて逆行列[C]-1を計算するステップと、
復調信号の振幅LR、LIRに基づいて、
【0117】
【数5】
Figure 0003710570
【0118】
を求めるステップと、
補正出力ベクトル[A]=[C]-1・[L]を計算するステップと、
から成ることを特徴とする上記3または4に記載の方法。
【0119】
6.前記システム移相(ψ)を求める前記ステップに、
第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するステップと、
第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))の振幅を測定するステップと、
第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))の測定された振幅に基づいてシステム移相(ψ)を求めるステップと、
が含まれることを特徴とする上記2、4または5に記載の方法。
【0120】
7.前記システム移相(ψ)を求める前記ステップに、
第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するステップと、
受信電磁波と第1と第2の電磁波のもう一方との間の零交叉の差を求めるステップと、
が含まれることを特徴とする上記2、4または5に記載の方法。
【0121】
8.サンプル(40)内に電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプル(40)を通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための方法において、
(8.1)周波数が同じで、ほぼ90゜の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するステップと、
(8.2)前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するステップと、
(8.3)前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するステップと、
(8.4)前記サンプル(40)を通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するステップと、
(8.5)受信した電磁波に、システム移相(ψ)と共に、ほぼ360゜の整数倍にあたる、第1と第2の電磁波に対する受信電磁波の全移相を生じることになる移相(σ)を加えることによって、遅延受信電磁波を発生するステップと、
(8.6)遅延受信電磁波を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数を備えた、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記遅延受信電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))を発生するステップと、
(8.7)前記復調信号(DR(t)、DIR(t))を分析するステップと、から成る方法。
【0122】
9.前記移相(σ)が、プログラマブル・フィルタ定数を備えるデジタル全域通過フィルタによって、受信電磁波に加えられることを特徴とする上記8に記載の方法。
【0123】
10.前記移相(σ)が、
第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するステップと、
第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))の振幅を測定するステップと、
第1と第2の復調信号の測定された振幅に基づいて、システム移相(ψ)を求めるステップと、
移相(σ)を調整し、システム移相(ψ)と共に、360゜の整数倍の移相を生じるようにするステップと、
に従って調整されることを特徴とする上記8または9に記載の方法。
【0124】
11.第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するステップが、この電磁波の振幅をオフにすることから成ることを特徴とする上記6、7または10に記載の方法。
【0125】
12.前記第1と第2の変調信号の周波数が、基本的にf=275ヘルツであることを特徴とする上記1乃至11の何れか1つに記載の方法。
【0126】
13.前記第1と第2の変調信号が正弦波信号であることを特徴とする上記1乃至12の何れか1つに記載の方法。
【0127】
14.前記第1と第2の変調信号が正弦波信号であることを特徴とする上記1乃至11の何れか1つに記載の方法。
【0128】
15.復調信号(DR(t)、DIR(t))に低域フィルタリングを施すステップが含まれることを特徴とする上記1乃至14の何れか1つに記載の方法。
【0129】
16.復調ステップの前に、受信した電磁波に帯域フィルタリングを施すステップが含まれることを特徴とする上記1乃至15の何れか1つに記載の方法。
【0130】
17.前記電磁波が、赤色光及び/または赤外光が望ましい、光の可視スペクトル及び/または隣接スペクトルから選択された波であることを特徴とする上記1乃至16の何れか1つに記載の方法。
【0131】
18.前記医療パラメータが、酸素飽和度であることを特徴とする上記1乃至17の何れか1つに記載の方法。
【0132】
19.サンプル(40)内に電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプル(40)を通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための医療用モニタ装置において、
周波数が同じで、ほぼ90゜の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段(32)と、
前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段(33)と、
前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段(34)と、
前記サンプル(40)を通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するための手段(35)と、
受信した電磁波(A(t))を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数で、前記第1と第2の変調信号に対する位相差(σ)がシステム移相(ψ)に相当する、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))を発生するための手段(46)と、
前記復調信号を分析するための手段(28)と、
を備える医療用モニタ装置。
【0133】
20.さらに、前記システム移相(ψ)を求め、前記求められたシステム移相(ψ)に基づいて、第1と第2の変調信号に対して第1と第2の正弦波信号の前記移相(ψ)を調整するための手段(28)を備えることを特徴とする上記19に記載の装置。
【0134】
21.サンプル(40)内に電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプル(40)を通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための装置において、
周波数が同じで、ほぼ90゜の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段(32)と、
前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段(33)と、
前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段(34)と、
前記サンプル(40)を通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するための手段(35)と、
受信した電磁波を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数を備えた、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))を発生するための手段(46)と、
システム移相(ψ)を考慮して、前記復調信号を分析するための手段(28)と、
を備える装置。
【0135】
22.前記分析手段(28)が、
前記システム移相(ψ)を求めるための手段と、
前記求められたシステム移相(ψ)に基づいて前記復調信号(DR(t)、DIR(t))を補正するための手段と、
を備えることを特徴とする上記21に記載の装置。
【0136】
23.前記分析手段(28)が、
前記システム移相(ψ)を求めるための手段と、
【0137】
【数6】
Figure 0003710570
【0138】
に従ってシステム移相に基づく行列[C]を計算するための手段と、
行列[C]に基づいて逆行列[C]-1を計算するための手段と、
復調信号の振幅LR、LIRに基づいて、
【0139】
【数7】
Figure 0003710570
【0140】
を求めるための手段と、
補正出力ベクトル[A]=[C]-1・[L]を計算するための手段と、
を備えることを特徴とする上記21または22に記載の装置。
【0141】
24.前記システム移相(ψ)を求めるための前記手段が、
第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段と、
第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))の振幅を測定するための手段と、
第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))の測定された振幅に基づいてシステム移相(ψ)を求めるための手段と、
を備えることを特徴とする上記21、22、または、23に記載の方法。
【0142】
24.前記システム移相(ψ)を求めるための前記手段が、
第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段と、
受信電磁波と第1と第2の電磁波のもう一方との間の零交叉の差を求めるための手段と、
を備えることを特徴とする上記21、22、または、23に記載の方法。
【0143】
26.サンプル(40)内に電磁波を照射することによって患者の医療パラメータを測定し、前記サンプル(40)を通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための装置において、
周波数が同じで、ほぼ90゜の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段(32)と、
前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段(33)と、
前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル(40)内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段(34)と、
前記サンプル(40)を通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するための手段(35)と、
受信した電磁波に、システム移相(ψ)と共に、ほぼ360゜の整数倍にあたる、第1と第2の電磁波に対する受信電磁波の全移相を生じることになる移相(σ)を加えることによって、遅延受信電磁波を発生するための手段と、
遅延受信電磁波を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数を備えた、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記遅延受信電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))を発生するための手段(46)と、
前記復調信号(DR(t)、DIR(t))を分析するための手段(28)と、を備える装置。
【0144】
27.前記移相(σ)を受信電磁波に加えるための、プログラマブル・フィルタ定数を有するデジタル全域通過フィルタを備えることを特徴とする上記26に記載の装置。
【0145】
28.さらに、
第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段と、
第1と第2の復調信号(DR(t)、DIR(t))の振幅を測定するための手段と、
第1と第2の復調信号の測定された振幅に基づいて、システム移相(ψ)を求めるための手段と、
移相(σ)を調整し、システム移相(ψ)と共に、360゜の整数倍の移相を生じるようにするための手段と、
を備えることを特徴とする上記26または27に記載の装置。
【0146】
29.第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段が、この電磁波の振幅をオフにするための手段から成ることを特徴とする上記24、25または28に記載の装置。
【0147】
30.前記第1と第2の変調信号の周波数が、基本的にf=275ヘルツであることを特徴とする上記19乃至29の何れか1つに記載の装置。
【0148】
31.前記第1と第2の変調信号が、方形波信号であることを特徴とする上記19乃至30の何れか1つに記載の装置。
【0149】
32.前記第1と第2の変調信号が、正弦波信号であることを特徴とする上記19乃至30の何れか1つに記載の装置。
【0150】
33.変調信号がそれに通して送られることになる低域フィルタを備えることを特徴とする上記19乃至32の何れか1つに記載の装置。
【0151】
34.前記電磁波を受ける手段と前記復調手段との間に接続された帯域フィルタを備えることを特徴とする上記19乃至33の何れか1つに記載の装置。
【0152】
35.前記電磁波が、赤色光及び/または赤外光が望ましい、光の可視スペクトル及び/または隣接スペクトルから選択された波であることを特徴とする上記19乃至34の何れか1つに記載の装置。
【0153】
36.前記装置が、パルス・オキシメータであることと、前記医療パラメータが、酸素飽和度であることを特徴とする上記19乃至35の何れか1つに記載の装置。
【0154】
37.前記照射手段(33、34)が発光ダイオードであることを特徴とする上記19乃至36の何れか1つに記載の装置。
【0155】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、電磁波の干渉の影響を受け難く、雑音環境下、例えば、臨床環境における電磁波発生源の影響下においても、優れた測定精度をもたらす医療用モニタ装置を実現することができる。
【0156】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパルス・オキシメータのブロック図である。
【図2】発光ダイオードの制御に用いられるパルスの形状及びタイミングを示す図である。
【図3】デジタル信号プロセッサのブロック図である。
【図4】本発明による装置によって処理されるスペクトルの一例を示す図である。
【図5】S/N比の向上に対する本発明による直交変調技法の効果を示す図である。
【図6】移相測定を例示するためのベクトル図である。
【図7】移相測定を例示するためのベクトル図である。
【図8】フィルタリングを施していない信号に対する直接位相測定を例示するための略図である。
【図9】先行技術によるオキシメータのブロック図である。
【図10】先行技術によるオキシメータによって放射されるパルス列のタイミング図である。
【図11】先行技術によるオキシメータによって受信されるパルス列のタイミング図である。
【図12】復調前の先行技術による時間多重化オキシメータのスペクトルを示す図である。
【図13】先行技術によるオキシメータにおけるスペクトルに対する復調の効果を示す図である。
【符号の説明】
28 CPU
29 ホスト・モニタ
30 デジタル・リンク
32 LED駆動回路
33 赤色LED
34 赤外LED
35 フォトダイオード
40 指
41 光増幅器
42 帯域フィルタ
43 プログラマブル利得増幅器
45 アナログ・デジタル変換器
46 デジタル信号プロセッサ
47、48 乗算器
51、52 デジタル低域フィルタ

Claims (19)

  1. サンプル内に電磁波を照射することによって医療パラメータを測定し、前記サンプルを通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための医療用モニタ装置において、
    周波数が同じで、ほぼ90°の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段と、
    前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段と、
    前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段と、
    前記サンプルを通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するための手段と、
    受信した電磁波(A(t))を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数で、前記第1と第2の変調信号に対する位相差(σ)がシステム移相(ψ)に相当する、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(D(t)、DIR(t))を発生するための手段と、
    前記復調信号を分析するための手段と、
    を備えた医療用モニタ装置。
  2. 前記システム移相(ψ)を求め、前記求められたシステム移相(ψ)に基づいて、第1と第2の変調信号に対して第1と第2の正弦波信号の前記移相(ψ)を調整するための手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の医療用モニタ装置。
  3. サンプル内に電磁波を照射することによって医療パラメータを測定し、前記サンプルを通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための装置において、
    周波数が同じで、ほぼ90°の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段と、
    前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段と、
    前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段と、
    前記サンプルを通った両方の波長の電磁波(A(t)〉を受信するための手段と、
    受信した電磁波を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数を備えた、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(D(t〉、DIR(t))を発生するための手段と、
    システム移相(ψ)を考慮して、前記復調信号を分析するための手段と、
    を備えた装置。
  4. 前記分析手段が、
    前記システム移相(ψ〉を求めるための手段と、
    前記求められたシステム移相(ψ〉に基づいて前記復調信号(D(t〉、DIR(t))を補正するための手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 前記分析手段が、
    前記システム移相(ψ〉を求めるための手段と、
    Figure 0003710570
    に従ってシステム移相に基づく行列[C]を計算するための手段と、
    行列[C]に基づいて逆行列[C]−1を計算するための手段と、
    復調信号の振幅L、LIRに基づいて、
    Figure 0003710570
    を求めるための手段と、
    補正出力ベクトル[A]=[C]−1・[L]を計算するための手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の装置。
  6. 前記システム移相(ψ)を求めるための前記手段が、
    第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段と、
    第1と第2の復調信号(D(t)、DIR(t)〉の振幅を測定するための手段と、
    第1と第2の復調信号(D(t)、DIR(t))の測定された振幅に基づいてシステム移相(ψ)を求めるための手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記システム移相(ψ)を求めるための前記手段が、
    第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段と、
    受信電磁波と第1と第2の電磁波のもう一方との間の零交叉の差を求めるための手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の装置。
  8. サンプル内に電磁波を照射することによって医療パラメータを測定し、前記サンプルを通った電磁波の測定及び後続の分析を行うための装置において、
    周波数が同じで、ほぼ90°の第1の位相差を有する第1と第2の変調信号を発生するための手段と、
    前記第1の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長を有する第1の電磁波を照射するための手段と、
    前記第2の変調信号の制御下において、前記サンプル内に第1の波長とは異なる第2の波長を有する第2の電磁波を照射するための手段と、
    前記サンプルを通った両方の波長の電磁波(A(t))を受信するための手段と、
    受信した電磁波に、システム移相(ψ)と共に、ほぼ360°の整数倍にあたる、第1と第2の電磁波に対する受信電磁波の全移相を生じることになる移相(σ)を加えることによって、遅延受信電磁波を発生するための手段と、
    遅延受信電磁波を表す信号に、前記第1と第2の変調信号と同じ周波数を備えた、第1の正弦波復調信号と前記第1の正弦波復調信号に対して第1の位相差を有する第2の正弦波復調信号をかけることによって、前記遅延受信電磁波を表す信号を復調し、第1と第2の復調信号(D(t)、DIR(t))を発生するための手段と、
    前記復調信号(D(t)、DIR(t))を分析するための手段と、
    を備えた装置。
  9. 前記移相(σ〉を受信電磁波に加えるための、プログラマブル・フィルタ定数を有するデジタル全域通過フィルタを備えたことを特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. 第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段と、
    第1と第2の復調信号(D(t〉、DIR(t)〉の振幅を測定するための手段と、
    第1と第2の復調信号の測定された振幅に基づいて、システム移相(ψ)を求めるための手段と、
    移相(σ)を調整し、システム移相(ψ)と共に、360°の整数倍の移相を生じるようにするための手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項8または9に記載の装置。
  11. 第1と第2の電磁波の一方の振幅を縮小するための手段が、この電磁波の振幅をオフにするための手段から成ることを特徴とする請求項6、7、9のいずれかに記載の装置。
  12. 前記第1と第2の変調信号の周波数が、基本的にf=275ヘルツであることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記第1と第2の変調信号が、方形波信号であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の装置。
  14. 前記第1と第2の変調信号が、正弦波信号であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の装置。
  15. 変調信号がそれに通して送られることになる低域フィルタを備えることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の装置。
  16. 前記電磁波を受ける手段と前記復調手段との間に接続された帯域フィルタを備えることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の装置。
  17. 前記電磁波が、赤色光及び/または赤外光が望ましい、光の可視スペクトル及び/または隣接スペクトルから選択された波であることを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記装置が、パルス・オキシメータであることと、前記医療パラメータが、酸素飽和度であることを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の装置。
  19. 前記照射手段が発光ダイオードであることを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載の装置。
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