JP3709295B2 - ブロワフアンの空転防止構造 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロワフアンの空転防止構造に関し、特に、内燃エンジンを駆動源とするブロワフアンの空転防止構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えば、落葉や木片、塵芥等の清掃作業に使用されているバキュームクリーナとして、図６に示されているように、本体部１が原動機としての小型空冷２サイクルガソリンエンジン２、始動用のリコイルスタータ３、燃料タンク４及びフアンケーシング５等で一体に構成され、前記フアンケーシング５の吸込み口５ａにサクションパイプ６が着脱可能に連結されるとともに、前記フアンケーシング５の吹出し口５ｂには吹出しパイプ７が着脱可能に連結され、該吹出しパイプ７の風下（吹出し）端に適宜の通気性を有するダストバッグ８を設けたものが提供されている。図中、９及び１０は作業者が把持する操作ハンドルである。
【０００３】
なお、同図には図示していないが、前記フアンケーシング５内には、前記内燃エンジン２の出力軸１３を介して回転させられるカッター１１及びブロワフアン１２等が配設されている（特開平８ー１３４３６号公報、ＵＳＰ．５２４５７２６号公報等参照）。なお、前記フアンケーシング５、サクションパイプ６、吹出しパイプ７及びブロワフアン１２等は、軽量化のためプラスチックスで成形されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
前記バキュームクリーナでは、前記内燃エンジン２を始動すると、該内燃エンジン２の出力軸１３を介してカッター１１及びブロワフアン１２が回転させられ、落ち葉等の被吸引物が前記サクションパイプ６内に吸込まれ、まず、前記カッター１１によって粉砕され、さらに、前記ブロワフアン１２の働きによって前記フアンケーシング５の吹出し口５ｂに連結された吹出しパイプ７の風下（吹出し）端に設けられたダストバッグ８内に収納される。
【０００５】
ところが、使用を継続すると、前記ブロワフアンの回転によって前記フアンケーシング内に吸込まれた被吸引物と前記ブロワフアンとの接触による衝撃等によって、ブロワフアンの締付ボス部１６に座屈、変形等が生じ、ブロワフアンが空回りする等の問題があった。
【０００６】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、ブロワフアンの締付ボス部に加わる力を緩和して該ブロワフアンの締付ボス部の座屈、変形等、さらにブロワフアンの空回りを防止して、ブロワフアン取付部の耐久性を向上させたブロワフアンの空転防止構造を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、ブロワフアンの背面部に形成された補強用環状リブ部に、エンジンの出力軸に取り付けられたマグネトロータに設けられた係合凸部への適合凹部を形成し、該適合凹部を前記係合凸部に適合させて前記ブロワフアンを前記出力軸に固定し、好ましくは、前記適合凹部を前記補強用環状リブ部の全周にわたって等間隔に形成した構成としたものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図１は、本発明に係るブロワフアンの空転防止構造を適用したバキュームクリーナの要部の縦断面図、図２は、ブロワフアンの拡大縦断面図、図３は、ブロワフアン背面の補強用環状リブ部の正面図、図４は、マグネトロータの正面図、図５は、図４のＶーＶ線断面図、図６は、バキュームクリーナの斜視図である。図１乃至図５で説明する本発明に係るブロワフアンの空転防止構造では、前述した図６に示されたバキュームクリーナと同一部分には同一符号を付してある。
【０００９】
前記本体部１の前記フアンケーシング５内には、前記内燃エンジン２の出力軸であるクランク軸１３を介して回転させられるカッター１１及びブロワフアン１２が配設される。
【００１０】
前記バキュームクリーナでは、遠心クラッチ機構を必要としないが、本実施の形態では、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に、前記内燃エンジン２の空冷用ファン兼用のクラッチシュー取付用ボス１４を有するマグネトロータ１５が取付けた状態にされる。
【００１１】
さらに、図１及び図２に示されているように、前記ブロワフアン１２の背面部には、該ブロワフアン１２のそり返り防止、補強のために、通常、適数の補強用環状リブ部１７、１８、放射状リブ２６、２７等が一体成形により構成される。
【００１２】
本実施の形態では、前記ブロワフアン１２の背面部に一体成形された内側の前記補強用環状リブ部１７に、回り止め用係合凸部として利用される円柱状の前記クラッチシュー取付用ボス１４の適合凹部１９が形成される。
【００１３】
図面一実施の形態では、前記補強用環状リブ部１７の全周にわたって等間隔の波形に形成し、該波形形成部分の内周面のそれぞれが、前記クラッチシュー取付用ボス１４が係止する前記適合凹部１９となるように構成されている。したがって、前記ブロワフアン１２を前記内燃エンジン２の前記クランク１３に取付ける際に、その方向性を問題にする必要がなく、前記適合凹部１９を前記クラッチシュー取付用ボス１４に容易に適合させることができる。
【００１４】
なお、前記ブロワフアン１２の背面に成形される前記クラッチシュー取付用ボス１４の前記適合凹部１９は、前記クラッチシュー取付用ボス１４の数に適合させて適数設ければよく、また、前記補強用リブ１７の外周面に係止する位置に形成してもよい。
【００１５】
前記構成において、前記ブロワフアン１２の背面に成形された前記適合凹部１９が、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に取付けられた前記マグネトロータ１５の前記クラッチシュー取付用ボス１４に適合させられ、前記ブロワファン１２が内燃エンジン２の前記クランク軸１３に位置不変に固定される。
【００１６】
図面実施の一形態では、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に取付けられた前記マグネトロータ１５部から延長された中継駆動軸２０に内側ワッシャー２１、カッタ−兼用の外側ワッシャ−２２及びナット２３により前記ブロワフアン１２が前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に強固に締付け固定されている。図中、２４は磁石（説明の都合上、図１と図５において、位置を変更して図示した。）、２５は点火用発電コイルである。
【００１７】
前記構成のブロワフアンの空転防止構造を備えたバキュームクリーナによれば、前記ブロワフアン１２の締付けボス１６部の座屈、変形等による前記ブロワフアン１２の空回りが効果的に防止される。
【００１８】
すなわち、本実施の形態では、前記ブロワフアン１２の背面部の前記補強用環状リブ部１７に形成された前記適合凹部１９が、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に固定された前記マグネトロータ１５の前記クラッチシュー取付用ボス１４に適合させられているため、前記ブロワフアン１２の締付ボス部１６に加わる力が緩和され、該締付ボス部１６の座屈、変形、さらに前記ブロワファン１２の空回りが確実に防止されるものであり、同時に、前記締付ボス部１６の耐久性が向上させられる。
【００１９】
なお、前記マグネトロ−タ１５側にリコイルスタ−タを取着すべく設計された内燃エンジンを流用する場合には、リコイルスタ−タ用遠心クラッチ爪取付用ポ−ル部を、係合凸部として利用することができる。
【００２０】
【発明の効果】
本発明によれば、内燃エンジンの出力軸に対するブロワフアンの締付ボス部の座屈、変形、さらにブロワファンの空回りが確実に防止できるとともに、前記ブロワフアンの締付ボス部の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態に係るブロワフアンの空転防止構造を適用したバキュームクリーナの要部の縦断面図である。
【図２】図１に示すブロワフアンの拡大縦断面図である。
【図３】ブロワフアン背面の補強用リブ部の正面図である。
【図４】マグネトロータの正面図である。
【図５】図４のＶ−Ｖ線断面図である。
【図６】バキュームクリーナの一例の全体を示す斜視図である。
【符号の説明】
２ 内燃エンジン
１２ ブロワフアン
１３ 出力軸（クランク軸）
１４ クラッチシュー取付用ボス（係合凸部）
１５ マグネトロータ
１７ 補強用環状リブ部
１９ 適合凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロワフアンの空転防止構造に関し、特に、内燃エンジンを駆動源とするブロワフアンの空転防止構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えば、落葉や木片、塵芥等の清掃作業に使用されているバキュームクリーナとして、図６に示されているように、本体部１が原動機としての小型空冷２サイクルガソリンエンジン２、始動用のリコイルスタータ３、燃料タンク４及びフアンケーシング５等で一体に構成され、前記フアンケーシング５の吸込み口５ａにサクションパイプ６が着脱可能に連結されるとともに、前記フアンケーシング５の吹出し口５ｂには吹出しパイプ７が着脱可能に連結され、該吹出しパイプ７の風下（吹出し）端に適宜の通気性を有するダストバッグ８を設けたものが提供されている。図中、９及び１０は作業者が把持する操作ハンドルである。
【０００３】
なお、同図には図示していないが、前記フアンケーシング５内には、前記内燃エンジン２の出力軸１３を介して回転させられるカッター１１及びブロワフアン１２等が配設されている（特開平８ー１３４３６号公報、ＵＳＰ．５２４５７２６号公報等参照）。なお、前記フアンケーシング５、サクションパイプ６、吹出しパイプ７及びブロワフアン１２等は、軽量化のためプラスチックスで成形されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
前記バキュームクリーナでは、前記内燃エンジン２を始動すると、該内燃エンジン２の出力軸１３を介してカッター１１及びブロワフアン１２が回転させられ、落ち葉等の被吸引物が前記サクションパイプ６内に吸込まれ、まず、前記カッター１１によって粉砕され、さらに、前記ブロワフアン１２の働きによって前記フアンケーシング５の吹出し口５ｂに連結された吹出しパイプ７の風下（吹出し）端に設けられたダストバッグ８内に収納される。
【０００５】
ところが、使用を継続すると、前記ブロワフアンの回転によって前記フアンケーシング内に吸込まれた被吸引物と前記ブロワフアンとの接触による衝撃等によって、ブロワフアンの締付ボス部１６に座屈、変形等が生じ、ブロワフアンが空回りする等の問題があった。
【０００６】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、ブロワフアンの締付ボス部に加わる力を緩和して該ブロワフアンの締付ボス部の座屈、変形等、さらにブロワフアンの空回りを防止して、ブロワフアン取付部の耐久性を向上させたブロワフアンの空転防止構造を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、ブロワフアンの背面部に形成された補強用環状リブ部に、エンジンの出力軸に取り付けられたマグネトロータに設けられた係合凸部への適合凹部を形成し、該適合凹部を前記係合凸部に適合させて前記ブロワフアンを前記出力軸に固定し、好ましくは、前記適合凹部を前記補強用環状リブ部の全周にわたって等間隔に形成した構成としたものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図１は、本発明に係るブロワフアンの空転防止構造を適用したバキュームクリーナの要部の縦断面図、図２は、ブロワフアンの拡大縦断面図、図３は、ブロワフアン背面の補強用環状リブ部の正面図、図４は、マグネトロータの正面図、図５は、図４のＶーＶ線断面図、図６は、バキュームクリーナの斜視図である。図１乃至図５で説明する本発明に係るブロワフアンの空転防止構造では、前述した図６に示されたバキュームクリーナと同一部分には同一符号を付してある。
【０００９】
前記本体部１の前記フアンケーシング５内には、前記内燃エンジン２の出力軸であるクランク軸１３を介して回転させられるカッター１１及びブロワフアン１２が配設される。
【００１０】
前記バキュームクリーナでは、遠心クラッチ機構を必要としないが、本実施の形態では、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に、前記内燃エンジン２の空冷用ファン兼用のクラッチシュー取付用ボス１４を有するマグネトロータ１５が取付けた状態にされる。
【００１１】
さらに、図１及び図２に示されているように、前記ブロワフアン１２の背面部には、該ブロワフアン１２のそり返り防止、補強のために、通常、適数の補強用環状リブ部１７、１８、放射状リブ２６、２７等が一体成形により構成される。
【００１２】
本実施の形態では、前記ブロワフアン１２の背面部に一体成形された内側の前記補強用環状リブ部１７に、回り止め用係合凸部として利用される円柱状の前記クラッチシュー取付用ボス１４の適合凹部１９が形成される。
【００１３】
図面一実施の形態では、前記補強用環状リブ部１７の全周にわたって等間隔の波形に形成し、該波形形成部分の内周面のそれぞれが、前記クラッチシュー取付用ボス１４が係止する前記適合凹部１９となるように構成されている。したがって、前記ブロワフアン１２を前記内燃エンジン２の前記クランク１３に取付ける際に、その方向性を問題にする必要がなく、前記適合凹部１９を前記クラッチシュー取付用ボス１４に容易に適合させることができる。
【００１４】
なお、前記ブロワフアン１２の背面に成形される前記クラッチシュー取付用ボス１４の前記適合凹部１９は、前記クラッチシュー取付用ボス１４の数に適合させて適数設ければよく、また、前記補強用リブ１７の外周面に係止する位置に形成してもよい。
【００１５】
前記構成において、前記ブロワフアン１２の背面に成形された前記適合凹部１９が、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に取付けられた前記マグネトロータ１５の前記クラッチシュー取付用ボス１４に適合させられ、前記ブロワファン１２が内燃エンジン２の前記クランク軸１３に位置不変に固定される。
【００１６】
図面実施の一形態では、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に取付けられた前記マグネトロータ１５部から延長された中継駆動軸２０に内側ワッシャー２１、カッタ−兼用の外側ワッシャ−２２及びナット２３により前記ブロワフアン１２が前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に強固に締付け固定されている。図中、２４は磁石（説明の都合上、図１と図５において、位置を変更して図示した。）、２５は点火用発電コイルである。
【００１７】
前記構成のブロワフアンの空転防止構造を備えたバキュームクリーナによれば、前記ブロワフアン１２の締付けボス１６部の座屈、変形等による前記ブロワフアン１２の空回りが効果的に防止される。
【００１８】
すなわち、本実施の形態では、前記ブロワフアン１２の背面部の前記補強用環状リブ部１７に形成された前記適合凹部１９が、前記内燃エンジン２の前記クランク軸１３に固定された前記マグネトロータ１５の前記クラッチシュー取付用ボス１４に適合させられているため、前記ブロワフアン１２の締付ボス部１６に加わる力が緩和され、該締付ボス部１６の座屈、変形、さらに前記ブロワファン１２の空回りが確実に防止されるものであり、同時に、前記締付ボス部１６の耐久性が向上させられる。
【００１９】
なお、前記マグネトロ−タ１５側にリコイルスタ−タを取着すべく設計された内燃エンジンを流用する場合には、リコイルスタ−タ用遠心クラッチ爪取付用ポ−ル部を、係合凸部として利用することができる。
【００２０】
【発明の効果】
本発明によれば、内燃エンジンの出力軸に対するブロワフアンの締付ボス部の座屈、変形、さらにブロワファンの空回りが確実に防止できるとともに、前記ブロワフアンの締付ボス部の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態に係るブロワフアンの空転防止構造を適用したバキュームクリーナの要部の縦断面図である。
【図２】図１に示すブロワフアンの拡大縦断面図である。
【図３】ブロワフアン背面の補強用リブ部の正面図である。
【図４】マグネトロータの正面図である。
【図５】図４のＶ−Ｖ線断面図である。
【図６】バキュームクリーナの一例の全体を示す斜視図である。
【符号の説明】
２ 内燃エンジン
１２ ブロワフアン
１３ 出力軸（クランク軸）
１４ クラッチシュー取付用ボス（係合凸部）
１５ マグネトロータ
１７ 補強用環状リブ部
１９ 適合凹部
Claims (2)
- ブロワフアン（１２）の背面部に形成された補強用環状リブ部（１７）に、内燃エンジン（２）の出力軸（１３）に取り付けられたマグネトロータ（１５）に設けられた係合凸部（１４）への適合凹部（１９）を形成し、該適合凹部（１９）を前記係合凸部（１４）に適合させて前記ブロワフアン（１２）を前記出力軸（１３）に固定したことを特徴とするブロワフアンの空転防止構造。
- 前記適合凹部（１９）を前記補強用環状リブ部（１７）の全周にわたって等間隔に形成したことを特徴とする請求項１に記載のブロワフアンの空転防止構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34525998A JP3709295B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | ブロワフアンの空転防止構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34525998A JP3709295B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | ブロワフアンの空転防止構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000170689A JP2000170689A (ja) | 2000-06-20 |
| JP3709295B2 true JP3709295B2 (ja) | 2005-10-26 |
Family
ID=18375394
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34525998A Expired - Fee Related JP3709295B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | ブロワフアンの空転防止構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3709295B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4866676B2 (ja) * | 2006-08-08 | 2012-02-01 | ハスクバーナ・ゼノア株式会社 | エンジンブロワ |
| JP5286977B2 (ja) * | 2008-06-30 | 2013-09-11 | 日立工機株式会社 | ブロワ装置 |
-
1998
- 1998-12-04 JP JP34525998A patent/JP3709295B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000170689A (ja) | 2000-06-20 |
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