JP3708725B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のシリンダを制御するフォークリフトなどに用いる油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォークリフトに用いられる油圧制御装置としては、例えば、図3〜図5に示すものがある。
図3は、従来の油圧制御装置の回路図であり、図示していないリフトシリンダ、チルトシリンダを制御する切換弁1、2を、制御流路3に対してパラレルに接続している。そして、この制御流路3を、コンペンセータバルブ4および供給流路5を介してポンプPに接続している。
【0003】
上記コンペンセータバルブ4は、第1、第2パイロット室4a、4bを備えるとともに、第1パイロット室4a側にスプリング4cを設けている。
また、このコンペンセータバルブ4には、余剰流路6を接続するとともに、この余剰流路6にアタッチメント用のアクチュエータを制御する切換弁7を接続している。そして、この余剰流路6も、コンペンセータバルブ4および供給流路5を介してポンプPに接続している。
なお、上記切換弁1、2は、中立位置で閉じて制御流路3を遮断するが、切換弁7は、中立位置で開いて余剰流路6とタンク流路tとを連通する。
【0004】
上記コンペンセータバルブ4は、その切り換え位置によってポンプPの吐出量のうち、制御流路3側に振り分けられる流量と、余剰流路6側に振り分けられる流量とを決めるが、このコンペンセータバルブ4の切り換え位置は、第1、第2パイロット室4a、4bの圧力作用とスプリング4cのバネ力とのバランスによって決まる。以下に、第1、第2パイロット室4a、4bに導かれるパイロット圧について説明する。
【0005】
上記コンペンセータバルブ4の上流側には、第1パイロット流路8を接続している。この第1パイロット流路8には、流量制御弁9を接続するとともに、その下流に絞り10を設けている。そして、この絞り10の下流側の圧力を流量制御弁9の第1パイロット室9aに導き、上流側の圧力を第2パイロット室9bに導いている。
このようにした流量制御弁9は、その第1パイロット室9a側にスプリング9cを設けている。そして、絞り10の前後の差圧を、スプリング9cのバネ力に相当する圧力に保つことによって、流量制御弁9を通過する流量を一定に保つようにしている。
なお、図中符号11は、第2パイロット室9bに通じる流路に設けたダンパオリフィスである。
【0006】
上記第1パイロット流路8の絞り10よりも下流側には、パイロット圧設定用のリリーフ弁12を接続している。そして、このリリーフ弁12の上流側から分岐した流路13に第1シャトル弁14を接続し、この第1シャトル弁14にリリーフ弁12で設定されたパイロット圧を導くようにしている。
また、上記第1シャトル弁14には、第2シャトル弁15を接続している。この第2シャトル弁15には、切換弁1に接続した第1負荷圧流路16と、切換弁2に接続した第2負荷圧流路17とを接続していて、これら第1、第2負荷圧流路16、17から導いた図示していないリフトシリンダおよびチルトシリンダの負荷圧を、この第2シャトル弁15に導くようにしている。
【0007】
したがって、上記第1シャトル弁14は、この第2シャトル弁15で高圧選択された圧力と上記リリーフ弁12で設定した圧力とをさらに高圧選択して、第1パイロット圧供給流路18に導く。そして、この圧力を、パイロット圧供給流路18からコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導く。
一方、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bには、切換弁1、2の上流側の圧力を第2パイロット圧供給流路19を介して導くようにしている。
したがって、コンペンセータバルブ4は、切換弁1、2の上流側の圧力とリリーフ弁12で設定されたパイロット圧とのバランスで作動する場合と、同じく切換弁1、2の上流側の圧力とその下流側の圧力とのバランスで作動する場合とがある。
【0008】
また、上記リリーフ弁12の上流側に発生したパイロット圧は、流路13から分岐した第2パイロット流路20を介して各切換弁1、2、7のパイロット室1a、2a、7aにパイロット元圧として導かれる。そして、このパイロット元圧を比例電磁式減圧弁1b、2b、7bによって制御して、各切換弁1、2、7のスプールに作用させるようにしている。
なお、切換弁1、2には、その中立位置において、第1、第2負荷圧流路16、17をタンクT側に連通させる連通流路21、22をそれぞれ設けている。これら連通流路21、22を設けたのは、ポンプ圧が異常に高くなるのを防止するためであるが、詳しくは後で説明する。
【0009】
なお、図中符号23はメインリリーフ弁、符号18a、24はコンペンセータバルブ4のダンパオリフィスである。
また、符号25、25は切換弁1、2、7の各パイロット室1a、2a、7a内のパイロット圧をタンク流路tに排出するための排出流路である。
【0010】
次に、この回路の作用を説明する。
切換弁1、2を図示の中立位置に保った状態でポンプPを駆動すると、切換弁1、2が閉じているため、制御流路3には流れが生じずに、この切換弁1、2の上流側の圧力が第2パイロット圧供給流路19を介してコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに導かれる。
また、コンペンセータバルブ4の上流側に設けた流量制御弁9には、一定流量の圧油が通過するため、その下流に設けたリリーフ弁12の上流側に、このリリーフ弁12の設定圧に相当するパイロット圧が発生する。そして、このパイロット圧が流路13を介して第1シャトル弁14に導かれる。
【0011】
この第1シャトル弁14には、切換弁1、2で制御する図示していないリフトシリンダおよびチルトシリンダの負荷圧も導かれるようになっているが、このとき切換弁1、2が閉じているので、リフトシリンダおよびチルトシリンダの負荷圧は発生しない。そのため、第1シャトル弁14は、上記リリーフ弁12によるパイロット圧を選択して、その圧油を第1パイロット圧供給流路18を介してコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導く。
したがって、コンペンセータバルブ4は、第1、第2パイロット室4a、4bのパイロット圧による作用力と、スプリング4cのバネ力とがバランスした位置を保つ。
【0012】
このバランスした状態からポンプPの吐出圧が上昇すると、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bの作用力が打ち勝って、コンペンセータバルブ4が図中右側の位置に切り換わる。したがって、ポンプPの吐出油は、余剰流路6→切換弁7の中立流路→タンク流路tの順に流れてタンクTに排出される。
この状態において、切換弁1、2のうちのいずれか一方の切換弁、例えば切換弁1を切り換えたとすると、この切換弁1がその切り換え量に応じた開度を保ち、この開度によって絞りを構成する。そして、この絞りの上流側の圧力がコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに導かれ、下流側の圧力が第2シャトル弁15を経由して第1シャトル弁14に導かれる。
【0013】
第1シャトル弁14は、切換弁1に接続した図示していないリフトシリンダの負荷圧が、リリーフ弁12の設定圧以上になると、負荷圧を高圧選択して第1パイロット室4aに導く。このようにすることにより、コンペンセータバルブ4が切換弁1に接続したリフトシリンダに対してロードセンシング機能を発揮する。つまり、切換弁1の開度によって決まる絞り前後の差圧が、一定になるように流量が制御されて、リフトシリンダには、その負荷変動にかかわりなく、常に一定の流量が供給されることとなる。
【0014】
なお、このとき、制御流路3に供給される制御流量以上の余剰流量は、余剰流路6からアタッチメント用のアクチュエータを制御する切換弁7に供給される。
したがって、切換弁7を切り換えれば、余剰流量でアタッチメント用のアクチュエータを動かすことができる。このようにすることによって、複数のアクチュエータを動かすようにしている。
【0015】
上記図3に示した回路のうち、コンペンセータバルブ4、流量制御弁9、リリーフ弁12およびメインリリーフ弁23の具体的な構造を示したものが図4である。この図4について以下に説明するが、図3と同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0016】
図4は、バルブボディ26に供給流路5に接続した供給ポート27、タンクTに接続したタンクポート28、制御流路3、および余剰流路6を形成している。
また、このバルブボディ26には、スプール孔Hを形成し、このスプール孔Hにコンペンセータスプール29を組み込んでいる。そして、スプール孔Hの両端をキャップc、cで塞ぎ、これらキャップc、c内に第1、第2パイロット室4a、4bを設けている。
第1パイロット室4aには、スプリング4cを介在させるとともに、第1パイロット圧供給流路18を介して第1シャトル弁14に連通させている。このようにすることによって、第1シャトル弁14で選択した圧油を、第1パイロット室4aに供給するようにしている。
【0017】
上記コンペンセータバルブ4は、供給ポート27に常時連通する環状溝30を形成している。この環状溝30は、コンペンセータスプール29が図示の中立位置にあるときに、供給ポート27と制御流路3とを連通させる。ただし、この中立位置においては、環状溝30が余剰流路6と食い違った位置にあり、余剰流路6と制御流路3との連通を遮断する。
上記中立位置からコンペンセータスプール29がスプリング4cに抗して図5中右方向へ移動すると、環状溝30と制御流路3とのラップ量が少なくなる一方、環状溝30と余剰流路6とがラップする。そのため、環状溝30を介して制御流路3と余剰流路6との両方に供給ポート27が連通することになり、供給ポート27から流入した圧油が、それぞれのラップ量に応じて制御流路3と余剰流路6とに振り分けられる。
【0018】
一方、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bは、ダンパオリフィス24を介して制御流路3に接続されていて、ポンプPからの圧油が、第2パイロット室4bに導かれるようにしている。また、第1パイロット室4aには、第1シャトル弁14で高圧選択された圧力を導くようにしている。したがって、コンペンセータスプール29は、両パイロット室4a、4bからの圧力作用とスプリング4cのバネ力とがバランスする位置に切り換わる。
【0019】
また、コンペンセータスプール29内には、流量制御弁9のスプール31を摺動自在に組み込むとともに、その一端を第1パイロット室9aに臨ませ、他端を第2パイロット室9bに臨ませている。そして、第1パイロット室9aには、スプリング9cを設けるとともに、第1パイロット流路8を介してリリーフ弁12を接続している。
なお、第1パイロット室9aには、第1シャトル弁14も接続し、第1パイロット室9aを介してリリーフ弁12からのパイロット圧が第1シャトル弁14に導かれるようにしている。
【0020】
上記流量制御弁9のスプール31には、環状凹部32を形成している。この環状凹部32は、スプール31の移動量に応じてコンペンセータスプール29に形成した制御ポート28とのラップ量を決める。ただし、スプール31が図示のノーマル位置にあるとき、環状凹部32に対する制御ポート28の開度が最大になるようにしている。
また、スプール31には、環状凹部32を第1パイロット室9aに連通させる通路10と、環状凹部32を第2パイロット室9bに連通させる通路11とを形成しているが、これら通路10、11が、図3に示した絞り10とダンパオリフィス11を構成している。
そして、両パイロット室9a、9bの圧力作用によってスプール31がスプリング9cに抗して移動すると、環状凹部32と制御ポート28とのラップ量が少なくなり、両者の連通開度が小さくなる。このように連通開度を制御することによって、そこを流れる流量が常に一定になるようにしている。
【0021】
一方、図5は、図3の切換弁2の具体的な構造を示したものである。
図5に示すように、切換弁2は、バルブボディ34にシリンダポートA、B、制御流路3、供給流路36、ブリッジ流路37、タンク流路38、ドレン流路39を形成している。上記シリンダポートA、Bは図示していないチルトシリンダに接続されている。また、供給流路36は、図3に示す第2負荷圧流路17に接続されるとともに、ポペット弁40を介してブリッジ流路37にも接続されている。そして、タンク流路38およびドレン流路39がタンクTに接続されている。
【0022】
また、このようにしたバルブボディ34には、スプール孔hを形成している。
このスプール孔hには、スプール41を摺動自在に組み込むとともに、このスプール41の両端をパイロット室2a、2aに臨ませている。
これら両パイロット室2a、2a内には、それぞれスプリングs、sを設けて、そのバネ力をバネ受け42、42を介してスプール41に作用させている。そして、これらスプリングs、sによって、スプール41の中立位置を保つとともに、この中立位置で制御流路3と供給流路36との連通を遮断している。したがって、この中立状態では、チルトシリンダに圧油は供給されない。
なお、上記スプール41には、第1〜第4環状溝43〜46を形成している。
【0023】
このようにした切換弁2は、上記中立の状態から、例えばスプール41が図中左方向に移動すると、制御流路3と供給流路36とが第3環状溝45を介して連通し、ポンプPからの圧油が供給流路36に流れ込む。そして、その圧油は、供給流路36→ポペット弁40→プリッジ流路37→第4環状溝46→シリンダポートBの順に流れることによって図示していないチルトシリンダが作動する。
【0024】
さらに、スプール41の外周には、連通通路22を形成している。この連通流路22は、スプール41の中立位置において供給流路36とドレン流路39とを連通する。
ただし、スプール41が移動すれば、この連通が遮断されるようにしている。
つまり、中立位置でのみ、供給流路36とドレン流路39とを連通するようにしている。
このように連通流路22を設けたのは、次の理由からである。
【0025】
例えば、切換弁2に接続した図示していないチルトシリンダを所定のストローク位置に保つために、スプール41を中立位置に保持すると、このスプール41には、チルトシリンダ側からストローク位置を保つための保持圧が作用する。この保持圧は高圧になりやすく、スプール41を中立位置に保っていても、スプール41の摺動面のクリアランスを介して下流側の供給流路36に流れ込んでしまう。供給流路36は、上記したように第2負荷圧流路17に接続しているので、流れ込んだ保持圧も供給流路36から第2負荷圧流路17に導かれる。
【0026】
このような場合に、仮に連通流路22がないとしたら、上記保持圧は、図3に示すように、第2負荷圧流路17→第2シャトル弁15→第1シャトル弁14→第1パイロット圧供給流路18→コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aの順に導かれ、この第1パイロット室4a内に保持圧がこもってしまう。このように保持圧がこもってしまうと、コンペンセータバルブ4を正常に制御できなくなる。すなわち、コンペンセータバルブ4は、第1パイロット室4aにこもった保持圧の圧力作用のために、図3中左側位置になり、供給流路5と制御流路3とを連通した状態になる。そして、この状態において切換弁1、2を両方とも中立位置にして閉じると、ポンプ圧が異常に上昇するという問題がある。
【0027】
そこで、この従来の装置では、上記したように切換弁1、2に連通流路21、22を設けて、連通流路21、22を介して保持圧をタンクTに逃がすようにしている。すなわち、切換弁2を中立位置に戻せば、連通流路22を介して第2負荷圧流路17とドレン流路39とが連通するので、保持圧がタンクTに排出される。このようにすれば、切換弁1、2を中立位置に保っているときに、保持圧がコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aにこもったりしない。したがって、コンペンセータバルブ4は常に正常に作動し、ポンプ圧が異常に上昇したりしない。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置では、切換弁1、2を切り換えたときに、コンペンセータバルブ4の下流側に非常にピーク圧の高いサージ圧が発生し、それによってタンク流路tとタンクTとを接続するホースが抜けたり、切換弁1、2、7に設けた比例電磁式減圧弁1b、2b、7bが外れたりするという問題がある。これらの問題点を以下に詳しく説明する。
【0029】
例えば、切換弁2に接続した図示していないチルトシリンダだけを作動している状態、すなわちコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aにチルトシリンダの負荷圧が導かれている状態から、切換弁2を中立に戻すと、負荷圧を導く第2負荷圧流路17が連通通路22を介してタンクT側に連通する。そのため、第2負荷圧流路17内の圧力がタンク圧となり、この第2負荷圧流路17に連通する第1パイロット室4aの圧力が急に低下する。
なお、第2負荷圧流路17と第1パイロット室4aとの間にある第1シャトル弁14が、リリーフ弁12からのパイロット圧によって完全に切り換わってしまえば、第1パイロット室4aの圧力の低下は止まる。しかし、第1シャトル弁14が完全に切り換わるまで時間がかかるので、それまでの間に、第1パイロット室4aの圧力が急激に低下する。
【0030】
一方、第1パイロット室4aと反対側の第2パイロット室4bには、第2パイロット圧供給流路19を介して切換弁2の上流側の圧油が導かれている。したがって、上記のように第1パイロット室4aの圧力だけが急激に低下すると、両パイロット室4a、4b間の圧力差が大きくなり、コンペンセータバルブ4のスプール29が図4中右方向に急激に移動する。
このようにスプール29が右方向に移動すると、環状溝30を介して供給ポート27と余剰流路6とが全開状態になるが、あまりにも急激に切り換わるので、非常にピーク圧の高いサージ圧が余剰流路6側に発生する。そして、この高いサージ圧は、図3に示すように余剰流路6から切換弁7を介してタンク流路tにも伝わる。
【0031】
このタンク流路t側は、通常、圧油をタンクTに排出するだけなので、それほど高い圧力が作用することが考慮されていない。例えば、このタンク流路tとタンクTとを実際に接続するホースなどは、ホースバンドで簡単に固定されているだけである。このようなホースに、上記のようなピーク圧の高いサージ圧が何度も作用すると、ホースが徐々に抜けていき、最終的にホースが外れてしまうという問題があった。
また、サージ圧は、タンク流路tに接続した排出流路25を介して切換弁1、2、7のパイロット室1a、2a、7aにも伝わるが、これらパイロット室1a、2a、7aも、それほど高い圧力に対する構造になっていないので、上記のように高いサージ圧が作用すると、これらパイロット室1a、2a、7aに設けた比例電磁式減圧弁1b、2b、7bが故障したり、これら比例電磁式減圧弁1b、2b、7bが切換弁1、2、7から外れたりするという問題があった。
【0032】
つまり、この従来の装置は、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに、リフトシリンダなどの保持圧がこもらない構造にしたために、操作方法によっては予想以上にピーク圧の高いサージ圧が発生し、それによってタンク流路tなどの高圧対策が施されていない部分に悪影響を与えるという問題があった。
この発明の目的は、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに、リフトシリンダなどの保持圧がこもらない構造にするとともに、切換弁1、2を切り換えたときに発生するサージ圧のピーク圧を、低く抑えることができる油圧制御装置を提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ポンプと、このポンプに接続した供給流路と、この供給流路に接続するとともにその切り換え位置に応じてポンプからの圧油を制御流路側と余剰流路側とに振り分けるコンペンセータバルブと、このコンペンセータバルブの上流側から一定流量を分流する流量制御弁と、この流量制御弁の下流側に接続したパイロット圧設定用のリリーフ弁と、上記制御流路に接続するとともにアクチュエータを制御する切換弁と、上記アクチュエータの負荷圧が導かれる負荷圧流路と、この負荷圧流路で導いた負荷圧と上記リリーフ弁の上流側に発生するパイロット圧とを高圧選択する選択弁と、この選択弁で選択した圧油をコンペンセータバルブの第1パイロット室に導く第1パイロット圧供給流路と、切換弁の上流側の圧力をコンペンセータバルブの第2パイロット室に導く第2パイロット圧供給流路とを備えた油圧制御装置において、第1パイロット圧供給流路と余剰流路とを接続する第1流路と、この第1流路に設けた第1オリフィスと、負荷圧流路と制御流路とを接続する第2流路と、この第2流路に設けた第2オリフィスとを備えたことを特徴とする。
【0034】
第2の発明は、コンペンセータバルブは、バルブボディに供給ポートと制御流路と余剰流路とを形成するとともに、これら3者を連通するスプール孔を形成する一方、このスプール孔には、切り換え位置に応じて供給ポートからの圧油を制御流路側と余剰流路側とに振り分けるスプールを摺動自在に組み込むとともに、このスプールの一端側にパイロット圧を導く第1パイロット室とを備え、余剰流路と第1パイロット室との連通をスプールによって遮断するとともに、このスプールとスプール孔との摺動面間のクリアランスで、第1流路および第1オリフィスを構成したことを特徴とする。
【0035】
第3の発明は、切換弁は、バルブボディに供給流路と制御流路とを形成するとともに、これら両流路を連通するスプール孔を形成する一方、このスプール孔には、切り換え位置に応じて制御流路と供給流路とを連通したりその連通を遮断したりするスプールを備え、このスプールによって制御流路と供給流路との連通を遮断しているときに、スプールとスプール孔との摺動面間のクリアランスで第1流路および第1オリフィスを構成したことを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1、図2にこの発明の実施例の装置を示す。
図1は、回路図を示すが、この回路図では、上記従来例の第1パイロット圧供給流路18と余剰流路6とを第1流路47を介して接続するとともに、切換弁1、2の連通流路21、22を省略している。また、制御流路3と第1負荷圧流路16とを第2流路48を介して接続し、制御流路3と第2負荷圧流路17とを第3流路49を介して接続している。そして、上記第1〜第3流路47〜49には、第1〜第3オリフィス50〜52をそれぞれ設けている。ただし、これら第1〜第3オリフィス50〜52の開度は、極めて小さくして、コンペンセータバルブ4によるロードセンシング機能に影響を与えないようにしている。
なお、その他の構成は、上記従来の装置と同じなので、同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0037】
この実施例の装置によれば、例えば、切換弁2に接続した図示していないチルトシリンダからの保持圧が、切換弁2のスプール41の摺動面のクリアランスから第2負荷圧流路17→第2シャトル弁15→第1シャトル弁14→第1パイロット圧供給流路18に流れ込んだ場合、この保持圧は、第1パイロット圧供給流路18から第1流路47を介して余剰流路6に導かれる。
このとき、余剰流路6の下流側に接続した切換弁7が、中立状態で開いていれば、すなわち余剰流路6とタンクTとを連通していれば、上記保持圧はタンクTに排出される。このように保持圧が排出されれば、第1パイロット室4aに保持圧がこもったりしない。したがって、コンペンセータバルブ4が正常に動き、ポンプ圧が異常に上昇したりしない。
【0038】
また、切換弁7が中立以外の場合、すなわち図示していないアタッチメント用シリンダを作動させている場合、余剰流路6にもアタッチメントシリンダの負荷圧が生じるため、上記に比べて保持圧は抜けにくくなる。しかし、このようにアタッチメント用シリンダを作動させている場合は、コンペンセータバルブ4によってポンプPからの圧油が制御流路3側だけでなく余剰流路6側にも導かれている状態なので、ポンプ圧が異常に上昇することがない。つまり、保持圧が抜けにくくても問題はない。
【0039】
一方、図示していないチルトシリンダだけを作動させている状態から切換弁2を中立位置に戻すと、コンペンセータバルブ4は、第1パイロット室4aの圧油を第1流路47を介して余剰流路6側に排出しながら図1中右側位置に切り換わる。このとき、第2負荷圧流路17には、第3流路49を介して制御流路3の圧油が流れ込む。そして、この第2負荷圧流路17に流れ込んだ圧油が、第2、第1シャトル弁15、14および第1パイロット圧供給流路18を介して第1パイロット室4aに流入する。このように制御流路3の圧油が第1パイロット室4aに供給されれば、コンペンセータバルブ4の切り換え作動スピードが遅くなる。
【0040】
一般に、サージ圧のピーク圧というのは、流路を急に切り換えることによって高くなることが知られている。したがって、この実施例のようにコンペンセータバルブ4の切り換え作動スピードを遅くすれば、それだけサージ圧のピーク圧を低く抑えることができる。
このようにサージ圧のピーク圧を低く抑えれば、タンク流路tとタンクTとを接続する図示していないホースが外れたり、切換弁1、2、7に設けた比例電磁式減圧弁1b、2b、7bが外れたりするのを防止できる。
つまり、この実施例の装置では、第1パイロット室4a内に圧力がこもることによる不都合を防止するとともに、サージ圧のピーク圧も低く抑えることができる。
なお、この実施例における第2、第3流路48、49がこの発明の第2流路に相当するものであり、第2、第3オリフィス51、52がこの発明の第2オリフィスに相当するものである。
【0041】
図2は、図1に示した切換弁2の具体的構造を示したものである。ただし、この図2の切換弁は、従来例として図5に示した切換弁2の連通流路22を省略しただけで、その他の構成は従来と同じである。そのため、同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図2に示すようにスプール41が中立位置にあると、制御流路3に連通する制御流路3と第2負荷圧流路17に連通する供給流路36とがこのスプール41によって遮断される。しかし、スプール41とスプール孔hとの摺動面間には、僅かなクリアランスkがあるので、このクリアランスkを介して圧油が通過する。したがって、制御流路3側からクリアランスkを介して供給流路36側に流れ込み、この供給流路36に連通する第2負荷圧流路17を介して第1パイロット室4aに圧油が供給される。つまり、上記クリアランスkによって、図1における第3流路49および第3オリフィス52を構成している。
【0042】
なお、この実施例では、スプール41とスプール孔hとの摺動面間のクリアランスkによって第3流路49および第3オリフィス52を構成しているが、クリアランスkの代わりに、制御流路3と第2負荷圧流路17とを接続する第3通路を形成して、この通路にロードセンシング機能に影響を与えない程度の第3オリフィスを形成してもよい。
また、切換弁1においても上記切換弁2と同様に、スプールの外周面とスプール孔とのクリアランスを利用して、第2流路48および第2オリフィス51を構成してもよいし、これらの代わりに通路を形成して、そこにオリフィスを設けてもよいこと当然である。
【0043】
さらに、図1に示す第1流路47および第1オリフィス50も、コンペンセータスプール29の外周面とスプール孔Hとの間のクリアランスを利用してもよい。すなわち、図5に示すように、余剰流路6と第1パイロット室4aとの連通を遮断するコンペンセータスプール29と、スプール孔Hとの摺動面間のクリアランスKを介して第1パイロット室4aから余剰流路6側に圧油を流すようにしてもよい。
また、この場合においても、クリアランスKの代わりに、余剰流路6と第1パイロット室4aとを通路する第1流路および第1オリフィスを設けてもよいこと当然である。
【0044】
【発明の効果】
第1の発明によれば、第1パイロット室に接続した第1パイロット圧供給流路を、第1流路を介して余剰流路に接続しているので、アクチュエータからの保持圧が第1パイロット室に流入したとしても、その圧油を第1流路を介して余剰流路側に排出することができる。したがって、アクチュエータからの保持圧が、第1パイロット室にこもったりせず、コンペンセータバルブを正常に制御することができる。
【0045】
また、負荷圧流路と制御流路とを第2流路を介して接続したので、切換弁を急に切り換えて第1パイロット室から圧油が急に排出される場合には、制御流路の圧油を、負荷圧流路から選択弁および第1パイロット圧供給流路を介して第1パイロット室に供給することができる。このように第1パイロット室に制御流路の圧油を供給すれば、コンペンセータバルブの切り換え作動を遅くすることができる。したがって、コンペンセータバルブの切り換え作動を遅くする分、発生するサージ圧のピーク圧を低く抑えることができる。
【0046】
第2、第3の発明によれば、スプールとスプール孔との摺動面間のクリアランスでそれぞれ第1、第2流路および第1、第2オリフィスを構成しているので、特別に流路等を設ける必要がなく、加工コスト等がかからない分製造コストを安くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の装置の回路図である。
【図2】切換弁2の断面図である。
【図3】従来の装置の回路図である。
【図4】従来の装置のコンペンセータバルブ4、流量制御弁9、リリーフ弁12、およびメインリリーフ弁23の構造を示す断面図である。
【図5】従来の装置の切換弁の断面図である。
【符号の説明】
1、2 切換弁
3 制御流路
4 コンペンセータバルブ
4a 第1パイロット室
4b 第2パイロット室
5 供給流路
6 余剰流路
9 流量制御弁
12 リリーフ弁
14 この発明の選択弁に相当する第1シャトル弁
16 第1負荷圧流路
17 第2負荷圧流路
18 第1パイロット圧供給流路
19 第2パイロット圧供給流路
26、34 バルブボディ
27 供給ポート
29 コンペンセータスプール
41 スプール
47 第1流路
48 第2流路
50 第1オリフィス
51 第2オリフィス
P ポンプ
h、H スプール孔
k、K クリアランス

Claims (3)

  1. ポンプと、このポンプに接続した供給流路と、この供給流路に接続するとともにその切り換え位置に応じてポンプからの圧油を制御流路側と余剰流路側とに振り分けるコンペンセータバルブと、このコンペンセータバルブの上流側から一定流量を分流する流量制御弁と、この流量制御弁の下流側に接続したパイロット圧設定用のリリーフ弁と、上記制御流路に接続するとともにアクチュエータを制御する切換弁と、上記アクチュエータの負荷圧が導かれる負荷圧流路と、この負荷圧流路で導いた負荷圧と上記リリーフ弁の上流側に発生するパイロット圧とを高圧選択する選択弁と、この選択弁で選択した圧油をコンペンセータバルブの第1パイロット室に導く第1パイロット圧供給流路と、切換弁の上流側の圧力をコンペンセータバルブの第2パイロット室に導く第2パイロット圧供給流路とを備えた油圧制御装置において、第1パイロット圧供給流路と余剰流路とを接続する第1流路と、この第1流路に設けた第1オリフィスと、負荷圧流路と制御流路とを接続する第2流路と、この第2流路に設けた第2オリフィスとを備えたことを特徴とする油圧制御装置。
  2. コンペンセータバルブは、バルブボディに供給ポートと制御流路と余剰流路とを形成するとともに、これら3者を連通するスプール孔を形成する一方、このスプール孔には、切り換え位置に応じて供給ポートからの圧油を制御流路側と余剰流路側とに振り分けるスプールを摺動自在に組み込むとともに、このスプールの一端側にパイロット圧を導く第1パイロット室とを備え、余剰流路と第1パイロット室との連通をスプールによって遮断するとともに、このスプールとスプール孔との摺動面間のクリアランスで、第1流路および第1オリフィスを構成したことを特徴とする請求項1記載の油圧制御装置。
  3. 切換弁は、バルブボディに供給流路と制御流路とを形成するとともに、これら両流路を連通するスプール孔を形成する一方、このスプール孔には、切り換え位置に応じて制御流路と供給流路とを連通したり、その連通を遮断したりするスプールとを備え、このスプールによって制御流路と供給流路との連通を遮断しているときに、スプールとスプール孔との摺動面間のクリアランスで第1流路および第1オリフィスを構成したことを特徴とする請求項1または2記載の油圧制御装置。
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