JP3708632B2 - 眼球撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は眼球撮影装置に関する。さらに詳しくは、当該装置と被検眼とのアライメントおよび焦点合わせを自動的に行うに際し、きわめて軽量である対物光学部を移動させることにより瞬時にアライメントおよび焦点合わせが可能となる眼球撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、眼科医療分野で眼球の検査のために、被検眼の各部組織を撮影するための接触式や非接触式の装置が用いられているが、眼球の損傷や雑菌の付着を避けるという観点からは非接触式のものが好ましい。
【0003】
非接触式で、被検眼のたとえば角膜厚さを測定するに際しては、スペキュラー方式およびシャインフルーク方式のパコメータが用いられる。
【0004】
スペキュラー方式は、観察用機構のレンズで絞ったスリット光を被検眼の斜め前方から角膜頂点に照射し、角膜の上皮細胞および内皮細胞それぞれでこの光を全反射させ、各全反射光を角膜の斜め前方の検知手段によって検知して角膜厚さを測定する方式である。
【0005】
シャインフルーク方式は、観察用機構のレンズで絞ったスリット光を被検眼の角膜における測定装置に一番近い点である角膜頂点に垂直に照射し、角膜を構成する角膜上皮細胞から角膜内皮細胞までのあいだの層全体でこの光を乱反射させ、この乱反射光を角膜の斜め前方の撮影機によって撮影し、角膜の断面像を得て角膜厚さを測定する方式である。
【0006】
この場合、角膜観察用機構のレンズで絞ったスリット光を角膜の頂点に垂直に入射させるために予め角膜観察用機構の光軸を角膜の頂点に一致させる操作(アライメント操作または照準操作という)、および前記角膜観察用機構のレンズの焦点を被検部(主に角膜頂点)に合わせる操作(ピント合わせまたは合焦操作という)は、眼科医が被検部を目視によって観察しつつ手動により行っている。
【0007】
すなわち、被検眼に照射されたアライメント指標光が被検眼の被検部に位置するように、眼科医が手動によって角膜厚さ測定装置を上下左右方向に移動せしめる。また、被検眼に照射される固視灯を被検者に注視させることによって被検眼を固定するのであるが、固視灯を動かし、これを被検者に追尾させることによって被検眼の方向を移動させ、角膜上の所望の被検部に測定装置の光軸を合わせる。かかる方法でアライメント操作を行っている。
【0008】
また、同じく手動によって角膜厚さ測定装置を前後方向(被検眼に向かって前進、後退する方向)に移動せしめて合焦操作を行っている。
【0009】
したがって、いかに眼科医といえども角膜厚さの測定はかなりの熟練を必要とするものである。
【0010】
一方、角膜厚さの測定に限らず、眼科治療の分野ではベッドの上で伏臥状態にある患者の眼球を検査する必要のある場合がある。しかし、たとえ熟練した眼科医であっても、アライメント操作および合焦操作のために比較的大きい重量の装置全体を移動させるのであるから短時間でなしうるものではなく、まして、装置を手でもって患者の眼球近傍に位置させることはできない。したがって、精確なアライメントおよび合焦が可能なハンディタイプの眼球撮影装置の実現は期待できない。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、
眼球撮影装置に対し、被検眼を撮影するために必要な被検部位撮影機構とアライメント機構と合焦機構とについて、各機構の対物光学部と機枠に配設された結像光学部等を含む後方の光学部とのあいだがアフォーカル光路となるようにレンズ系等を構成し、そのうえで対物光学部をアライメントおよび合焦作動のために機枠に対して相対移動しうるように構成した。
【0012】
他の光学部と分離されたことによって対物光学部はきわめて軽量となり、小さな駆動機によって容易に且つ迅速に移動させることができる。その結果、装置全体が軽量となることはもとより、アライメント作動および合焦作動もいわば瞬時に行われるため、撮影装置をハンディタイプとしても撮影時のいわゆる手ブレ等の問題は解消される。
【0013】
【発明の実施の形態】
すなわち本発明の眼球撮影装置は、
それぞれが機枠に配設された、被検眼の被検部位で反射される照明光を検知することによって該被検部位を撮影するための被検部位撮影機構と、角膜頂点に正面から照射された平行光による角膜反射像たるプルキンエ像に基づいて角膜頂点にその光軸を一致させるためのアライメント機構と、角膜に斜め前方から照射されて斜め前方に反射され照射スリット光を検知することによって合焦位置を確定するための合焦機構とを備えてなる眼球撮影装置において、
前記被検部位撮影機構とアライメント機構と合焦機構とにおける対物光学部がアライメントおよび合焦作動のために前記機枠に対して、被検眼に接近後退するZ方向と該Z方向に垂直なX方向およびY方向とに相対移動させられるように構成さており、各対物光学部と対物光学部より後方の光学部とのあいだが、Z方向に延びるアフォーカル光路となるように構成されてなることを特徴としている。
【0014】
したがって、相対移動によって変位する光路の部位がちょうど平行光となっているところであるため、対物光学部の相対移動によっても照明光等はその光路にズレを生じることなく結像光学部等によって受光されうる。したがって、眼球の被検部位の撮影が可能である。なによりも、アライメント操作および合焦操作を行うに際し、きわめて軽量な対物光学部を移動させるだけでよいため、瞬時に上記操作が完了する点で有利である。その結果、検査者が装置を手で持って眼球の被検部位を撮影しても手ブレの心配がないので、ハンディタイプの装置とすることが可能となる。
【0015】
なお、特許請求の範囲でいう「後方」とは、被検眼の位置する方向を前方とした場合の反対方向をいう。また、対物光学部とは、被検眼に対向した収束レンズや平行化レンズ等の光学要素を含む光学部をいう。
【0016】
かかる眼球撮影装置において、
前記被検部位撮影機構を、角膜頂点に収束されるスリット光を被検眼の斜め前方から照射するための角膜照射手段と、前記スリット光の角膜における全反射光を被検眼の斜め前方から撮影するための角膜撮影手段とを有する角膜厚測定機構として構成し、
前記アライメント機構に、角膜頂点に正面から照射された平行光による角膜反射像たるプルキンエ像を撮像するための合軸撮像手段と、該合軸撮像手段からの信号に基づいて被検眼の頂点に前記角膜照射手段の光軸を一致させるべくアライメント機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを備え、
前記合焦機構に、角膜頂点近傍での反射光を検知するための合焦検知手段と、前記角膜照射手段の合焦点を前記合焦検知手段からの信号に基づいて被検部中央に一致させるべく前記角膜厚測定機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを備えるたものにあっては、スペキュラー方式によるハンディタイプの角膜厚測定装置が構成されうる点で好ましい。前記角膜厚測定機構によれば、角膜における全反射光には、角膜内皮および角膜上皮等での反射光も存在するため、その撮影された像から角膜厚さを測定することが可能であり、また、撮影された像から角膜組織の確認も可能である。
【0017】
また、
前記被検部位撮影機構を、角膜頂点に収束されるスリット光を正面から照射するための角膜照射手段と、前記スリット光の角膜における乱反射光を被検眼の斜め前方から撮像する角膜断面撮像手段とを有する角膜厚測定機構として構成し、
前記アライメント機構に、角膜頂点に正面から照射された平行光による角膜反射像たるプルキンエ像を撮像するための合軸撮像手段と、該合軸撮像手段からの信号に基づいて被検眼の頂点に前記角膜照射手段の光軸を一致させるべくアライメント機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを備え、
前記合焦機構が、角膜頂点近傍での反射光を検知するための合焦検知手段と、前記角膜照射手段の合焦点を前記合焦検知手段からの信号に基づいて被検部中央に一致させるべく前記角膜厚測定機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを備えたものにあっては、シャインフルーク方式によるハンディタイプの角膜厚測定装置が構成されうる点で好ましい。前記角膜厚測定機構によれば、角膜断面像を確認し、且つその像から角膜厚さを測定することが可能である。
【0018】
さらに、叙上の眼球撮影装置における全対物光学部を単一のレンズ系から構成したものにあっては、より簡易な構成によって前述の作用効果を奏しうる点で好ましい。
【0019】
【実施例】
添付図面に示される実施例に基づいて本発明の眼球撮影装置を説明する。
【0020】
図1は本発明の眼球撮影装置の一実施例を示す概略配置図、図2は図1の眼球撮影装置における角膜撮影装置による映像の一例を示す概略正面図、図3は本発明の眼球撮影装置の他の実施例の要部を示す概略配置図、図4は本発明の眼球撮影装置のさらに他の実施例を示す概略配置図である。
【0021】
図1に示される眼球撮影装置1は、スペキュラー方式による被検眼Eの角膜厚さを測定する装置である(以下、角膜厚測定装置という)。この角膜厚測定装置1を構成する機器類は、同じく角膜厚測定装置1を構成する第一テーブル100および第二テーブル200の上に配設されている。この第二テーブル200は第一テーブル100に対して、それぞれが第一テーブル100に配設されたX駆動機101およびY駆動機102によって上下方向(X方向)および左右方向(Y方向)に移動されるようにされている。それによってアライメント操作が可能となる。さらに、第二テーブル200は第一テーブル100に対して、Z駆動機103によって前後方向(Z方向)に移動しうるようにされている。それによって合焦操作が可能となる。ここで、Z方向とは被検眼Eに接近後退する方向であり、X方向およびY方向はZ方向に垂直な方向である。
【0022】
角膜厚測定装置1を構成する機器類としては、被検眼Eの角膜厚さを測定するために角膜を撮影する角膜撮影機構2、角膜を撮影するまえに被検眼の被検部位を固定するためのアライメント機構3、および、照準が定まった(アライメントされた)後に被検部位に角膜撮影機構2の焦点(具体的には後述の角膜照射手段21の焦点)を一致させる合焦機構4が配設されている。
【0023】
なお、本実施例におけるアライメント操作は、アライメント機構3の光軸を被検眼の光軸Aeと一致させる(角膜中心がアライメント機構3の光軸上に存在する状態)ことを例にとって説明するが、本発明ではとくに被検眼の光軸Aeに限定されることはなく、角膜中心以外を通る被検眼の軸にアライメント機構3の光軸を一致させることも可能である。
【0024】
前記角膜撮影機構2は以下のごとく構成されている。すなわち、ストロボ放電管からなる角膜照射手段21からの照明光がスリット22を通過することによってスリット光にされ、このスリット光が平行化レンズ23によって平行光にされる。この平行化されたスリット光が一対の第一ミラー24によって被検眼Eの斜め前方から被検部位に向けられ、収束レンズ25によって被検部位に収束される。ここで、収束レンズ25から被検部位にいたる光路をA1と表す。
【0025】
前記スリット光は被検眼Eの角膜頂点Tにおいて角膜の上皮および内皮で全反射される。ここで、角膜頂点Tでの全反射光の光路をA2と表す。上皮および内皮で反射された両スリット光はともに、平行化レンズ26によって平行光にされ、ついで、一対の第二ミラー27によって角膜撮影手段28に向けられ、収束レンズ29によって角膜撮影手段28に収束される。角膜撮影手段28としてはビデオカメラ(CCD)が用いられる。したがって、角膜撮影手段28の受光面には角膜の内皮における反射光と上皮における反射光とが入射し、図2に示すように内皮の像(スリット状)Mと上皮の像(スリット状)Nとが撮影される。スリット状の像M、Nは、それぞれの上部に突出した部分が形成されている。これは、内皮像Mの突出部と上皮像Nの突出部との間隔Dから角膜厚さを算出するためであり、スリットがかかる形状に形成されている。
【0026】
なお、前記第一および第二のミラー24、27は装置全体をコンパクトに構成する目的で光路を変更するために用いられている。
【0027】
そして、角膜撮影機構2のうち、いわゆる対物光学部を構成する収束レンズ25と平行化レンズ26と第一および第二のミラー24、27とは第二テーブル200上に配設されており、その他は第一テーブル100上に配設されている。また、前述の説明のとおり、角膜撮影機構2の対物光学部と第一テーブル100上の構成機器類とのあいだは光が平行光となるように、換言すればアフォーカル光路となるように構成されている。
【0028】
叙上のごとくして、角膜撮影手段28に入射した前記像M、Nの位置から角膜厚さを図示しない演算装置によって測定する。つまり、予め試験片によって較正された前記角膜撮影手段28の演算装置によってこの実測値から実際の角膜厚さを算出する。
【0029】
叙上のごとく構成された角膜厚撮影機構2によって角膜厚さを測定するのであるが、角膜の精確な厚さを測定するために、スリット状照明光を被検部位たる角膜頂点Tに入射させる必要がある。そのため、角膜の撮影に先立って以下のごとく装置の照準を角膜頂点Tに合わせたうえで合焦させておく。
【0030】
まず、アライメント機構3は、その光軸A3が前記照明光の角膜頂点Tへの入射光路A1と角膜頂点Tからの全反射光路A2との中央、つまり、アライメント機構3の光軸A3が光路A1と光路A2とのなす角を二分割する仮想直線となるように設定されている。そして具体的には、アライメント機構3は以下のように構成されている。すなわち、平行化レンズが組み込まれたアライメント照射手段31からのアライメント光は平行光となり、第一ハーフミラー32によって前記光軸A3に沿って、被検眼Eの前眼部に垂直に照射される。
【0031】
ハーフミラーは、その表面および裏面に照射されるそれぞれの光のほぼ50%を透過し且つほぼ50%を反射するものである。
【0032】
アライメント照射手段31からのアライメント光は、被検眼Eにとっての固視灯を兼ねており、近赤外光光源に赤外線フィルターや可視光フィルター等を備えたものが採用される。そして、被検者がこの固視灯を注視することにより、被検眼Eが固定され、被検眼Eの光軸Aeが一方向に定まる。一方、前記平行光たるアライメント光は前眼部で反射され、第二ハーフミラー32を透過したのち平行化レンズ33によって一旦平行光にされ、収束レンズ34によって前眼部撮像装置35たるビデオカメラの受光面に収束される。この前眼部撮像装置35はこの前眼部からの反射光をプルキンエ像という光点として捕らえる。そして、前眼部撮像装置35からの映像信号を受けた図示しない制御装置が、前記光点を映像画面の中央に一させるように第二テーブル200をX方向に移動させるためにX駆動機101を作動させ、Y方向に移動させるためにY駆動機102を作動させて、アライメント機構3の光軸A3を被検眼Eの光軸Aeと一致させる。
【0033】
このとき第一テーブル100は移動しないが、いわゆる対物光学部(第二テーブル200上に配設された構成要素)の一構成要素たる平行化レンズ33と結像光学部の一構成要素たる収束レンズ34とのあいだは平行光となるアフォーカル光路として構成されているため、対物光学部が少々移動しても、光軸A3、Ae間のずれは生じない。このことは、前述の角膜撮影機構2でも同様であり、対物光学部の構成要素である収束レンズ25および平行化レンズ26と、第一テーブル100上の平行化レンズ23および収束レンズ29とはアフォーカル光路として構成されているので光路A1A2がずれることはない。かかる点は図3を見れば明らかである。
【0034】
このようにして照準が定まったのち、以下の如く構成された合焦機構4によって合焦操作がなされる。すなわち、図示のごとく合焦照射手段41からの光が、前記角膜照射手段21の前方に配設された第二ハーフミラー42により、角膜撮影機構の照明光路A1に沿って被検眼Eに向けて送られる。つまり、スリット22によってスリット光にされ、平行化レンズ23によって平行光にされたのち、収束レンズ25によって被検眼Eに収束される。そして、被検眼Eによって全反射された前記スリット光は、前記角膜撮影用の照明光と同じように前述の光路A2に沿って進み、平行化レンズ26によって一旦平行光にされたのち第三ハーフミラー43によって光路を曲げられ、収束レンズ29によって角膜内皮検知手段44に収束される。角膜内皮検知手段44としては受光素子(PSD)が用いられている。前記合焦用スリット光の全反射光が角膜内皮検知手段44の受光点に入射するように反射される反射点を、前記角膜撮影用照明光の収束点(収束レンズ25の焦点F)と一致するように構成している。かかる構成により、まず、前記Z駆動機103によって第二テーブル200が前進させられる。つまり、第二テーブル200は被検眼E接近させられ、前記合焦用のスリット光の角膜頂点Tによる反射光が角膜内皮検知手段44に検知されたときに合焦がなされるので、図示しない制御装置によってZ駆動機103の作動が停止させられるとともに、角膜撮影機構2の作動が開始させられる。合焦作動時に第二テーブル200が前進しても、前述のとおり、対物光学部とその他の光学部とのあいだがアフォーカル光路となるように構成されているため、合焦作動に悪影響は及ばず、またアライメントがずれることもない。
【0035】
なお、合焦操作を対物光学部が配設された第二テーブル200の前進によって行うのは、予め、対物光学部の焦点が被検部位(角膜頂点T)より後方になる位置(被検部位より装置側に退いた位置)であるニュートラル位置に設定しているからである。そうすることにより、合焦操作時に第二テーブル200の移動を常に被検眼Eに向かう前進としうるので合焦が容易となるからである。
【0036】
図3には他の構造の角膜厚測定装置11の要部が示されている。本装置11は前記角膜厚測定装置1と同一原理によるものであるが、本発明の特徴をより端的に示している。
【0037】
すなわち、角膜撮影機構2の対物光学部が単一のレンズ(以下、対物レンズという)12から構成されたものである。このレンズ12が、角膜照射手段21および合焦照射手段41からの平行光を収束させるための収束レンズ25と被検眼Eにおける反射光を平行化するための平行化レンズ26、33とを兼ねている。そして、角膜撮影用照明光および合焦用光のための平行化レンズ23および収束レンズ29と、アライメント光のための収束レンズ34とは前記角膜厚測定装置1(図1)と同様に別々に配設されている。図中、実線で示されるのは実際には被検眼Eの角膜頂点Tがそこに存在しない場合に、角膜頂点Tがあれば各光が反射されて結像部28、35に至るであろう仮想光路および対物レンズ12を示している。一方、破線と二点鎖線とで示されるのは、アライメントと合焦が達成されたときの光路および対物レンズ12を示している。装置11のアライメント作動および合焦作動によって対物レンズ12が移動したとき(破線で示す)でも、前記各光は図中ハッチングで示すように結像部28、35に達するのである。
【0038】
これは、前述した図1の装置1と同様であるが、対物光学部と結像光学部とのあいだがアフォーカル光路となるように構成されているからである。このように、アライメント操作と合焦操作のために軽量の対物光学部のみを移動させるのであるから、瞬時にアライメントおよび合焦がなされて撮影作動を開始しうるので、装置を手で持って検眼することも可能となるのである。
【0039】
かかる優れた効果を奏しうる構成は、前記スペキュラー方式の角膜厚測定装置のみならず、シャインフルーク式の装置にも適用することができる。
【0040】
以下、図4を参照しつつシャインフルーク式の角膜厚測定装置を説明する。図示の角膜厚測定装置51は、シャインフルーク式であるため、前述のとおりその角膜撮影機構52が被検眼Eの角膜における乱反射光を撮影するという点で、角膜における全反射光を撮影するスペキュラー方式の角膜厚測定装置1(図1)と異なり、アライメント機構53と合焦機構54とはスペキュラー方式のものと同一である。また、この装置51の光学機器類は第一テーブル100上に配設されており、そのうちの後述の対物光学部は第二テーブル200上に配設されている。そして、第二テーブル200は第一テーブル100に対してXYZ各方向に相対移動しうるように構成されている。本図では駆動機の図示を省略している。
【0041】
まず、角膜撮影機構52は、その角膜照射手段55たるストロボ放電管からの照明光がスリット56を通過したのち、平行化レンズ57および収束レンズ58を透過して被検眼Eの角膜頂点Tに正面から照射される。そして、角膜におけるこのスリット光の乱反射光は、被検眼Eの斜め前方から平行化レンズ59、第二ミラー27および収束レンズ60を経て角膜断面撮影手段61たるビデオカメラに至る。そうすることにより、角膜断面が角膜断面撮影手段61に撮影される。この角膜断面撮影手段61からの映像信号に基づいて、図示しない画像入出力制御回路によって角膜厚さが算出される。
【0042】
アライメント機構53においては、アライメント照射手段31から第一ハーフミラー32によって反射されて被検眼Eの前眼部に垂直に入射した平行光は被検眼Eの前眼部で反射され、平行化レンズ(角膜撮影機構52における収束レンズ)58および収束レンズ34を透過して前眼部撮影装置35の受光面に収束される。そして、前眼部における前記平行光の反射光たるプルキンエ像を画面中央に位置させるべく第二テーブル200を移動させる。その結果、被検眼Eの光軸Aeとアライメント機構53の光軸A4とが一致して照準が定まる。なお、前記光軸A4から外れて前眼部撮影装置35の受光面に収束するようにハーフミラー62が配設されている。
【0043】
合焦機構54においては、合焦照射手段41からスリット63を通過したスリット光は平行化レンズ64、第一ミラー24および収束レンズ65を透過することによって被検眼Eの前眼部に収束し、その全反射光は前記角膜撮影機構52の反射光の光路A2に沿って、角膜撮影機構52の平行化レンズ59と収束レンズ60とを透過して合焦検知手段66によって検知されうる。検知されたときに合焦された(ピントが合った)ことになる。
【0044】
本角膜厚測定装置51においては、被検眼Eの前眼部(角膜頂点T)における反射光が合焦検知手段66によって検知されるべき光の反射点が、角膜撮影機構52の収束レンズ58の焦点Fに一致するように構成されている。
【0045】
叙上のごとく構成された角膜厚測定装置51では、まず対物光学部が配設された第二テーブル200を駆動機101、102によりX−Y方向に移動させて照準を定め、ついで第二テーブル200を駆動機103によりZ方向に移動させて被検眼に接近させ、合焦を行う。合焦検知手段66に接続される図示しない合焦検知回路から合焦信号が角膜照射手段55に送られ、角膜断面の撮影が開始される。
【0046】
本実施例のシャインフルーク方式角膜厚測定装置51においても、前述のとおり対物光学部である各レンズ58、59、65と、それぞれとで光学系を形成するレンズ34、57、60、64とのあいだが平行光となる(アフォーカル光路とされている)。したがって、対物光学部を一体にX、Y、Z方向に移動させることによりアライメントおよび合焦を行うことができる。したがって、軽量の対物光学部のみを移動させるのであるから、瞬時にアライメントおよび合焦がなされて撮影作動を開始しうるので、装置を手で持って検眼することも可能となるのである。
【0047】
叙上の実施例においては、対物光学部のみを相対移動可能な第二テーブル200上に配置したが、本発明ではかかる構成に限定されることはなく、たとえば図1および図4における対物光学部より前方のアライメント照射手段31および第二ハーフミラー32も第二テーブル200上に配置してもよい。著しい重量増加とはならないためである。
【0048】
本実施例では、角膜厚測定装置を例にとって説明したが、本発明はとくに角膜厚測定装置に限定されることはなく、角膜組織撮影装置、眼底撮影装置、眼圧測定装置およびその他の眼部撮影装置等にも適用することができる。また、前記角膜厚測定装置において、合焦機構等を他の方式にした場合であっても本発明が適用しうることは明らかである。
【0049】
【発明の効果】
本発明の眼球撮影装置によれば、
(1)アライメント作動および合焦作動が、きわめて軽量の対物光学部を上下、左右、前後に移動させることによって行われるため、きわめて短時間にアライメントおよび合焦がなされる。
【0050】
(2)したがって、装置全体を手で持って被検眼を撮影する場合でも、瞬時にアライメントおよび合焦がなされるため、いわゆる手ブレによる悪影響の心配もなく、たとえば伏臥状態の患者に対する眼科検診も可能となる。
【0051】
(3)また、対物光学部を移動させるため、駆動機が軽量となり、装置全体の軽量化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の眼球撮影装置の一実施例を示す概略配置図である。
【図2】図1の眼球撮影装置における角膜撮影装置による映像の一例を示す概略正面図である。
【図3】本発明の眼球撮影装置の他の実施例の要部を示す概略配置図である。
【図4】本発明の眼球撮影装置のさらに他の実施例を示す概略配置図である。
【符号の説明】
1、11、51・・・角膜厚測定装置
2、52・・・角膜撮影機構
3、53・・・アライメント機構
4、54・・・合焦機構
21、55・・・角膜照射手段
28・・・角膜撮影手段
31・・・アライメント照射手段
35・・・前眼部撮影装置
41・・・合焦照射手段
61・・・角膜断面撮影手段
66・・・合焦検知手段
101・・・X駆動機
102・・・Y駆動機
103・・・Z駆動機
100・・・第一テーブル
200・・・第二テーブル
E・・・被検眼
T・・・角膜頂点

Claims (4)

  1. それぞれが機枠に配設された、被検眼の被検部位で反射される照明光を検知することによって該被検部位を撮影するための被検部位撮影機構と、角膜頂点に正面から照射された平行光による角膜反射像たるプルキンエ像に基づいて角膜頂点にその光軸を一致させるためのアライメント機構と、角膜に斜め前方から照射されて斜め前方に反射されたスリット光を検知することによって合焦位置を確定するための合焦機構とを備えてなる眼球撮影装置において、
    前記被検部位撮影機構とアライメント機構と合焦機構とにおける対物光学部がアライメントおよび合焦作動のために前記機枠に対して、被検眼に接近後退するZ方向と該Z方向に垂直なX方向およびY方向とに相対移動させられるように構成さており、
    各対物光学部と対物光学部より後方の光学部とのあいだが、Z方向に延びるアフォーカル光路となるように構成されてなることを特徴とする眼球撮影装置。
  2. 前記被検部位撮影機構が、角膜頂点に収束されるスリット光を被検眼の斜め前方から照射するための角膜照射手段と、前記スリット光の角膜における全反射光を被検眼の斜め前方から撮影するための角膜撮影手段とを有する角膜厚測定機構を構成しており、
    前記アライメント機構が、角膜頂点に正面から照射された平行光による角膜反射像たるプルキンエ像を撮像するための合軸撮像手段と、該合軸撮像手段からの信号に基づいて被検眼の頂点に合軸撮像手段の光軸を一致させるべくアライメント機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを有しており、
    前記合焦機構が、角膜頂点近傍での反射光を検知するための合焦検知手段と、前記角膜照射手段の合焦点を前記合焦検知手段からの信号に基づいて被検部中央に一致させるべく前記角膜厚測定機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを有してなる請求項1記載の眼球撮影装置。
  3. 前記被検部位撮影機構が、角膜頂点に収束されるスリット光を正面から照射するための角膜照射手段と、前記スリット光の角膜における乱反射光を被検眼の斜め前方から撮像する角膜断面撮像手段とを有する角膜厚測定機構を構成しており、
    前記アライメント機構が、角膜頂点に正面から照射された平行光による角膜反射像たるプルキンエ像を撮像するための合軸撮像手段と、該合軸撮像手段からの信号に基づいて被検眼の頂点に前記角膜照射手段の光軸を一致させるべくアライメント機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを有しており、
    前記合焦機構が、角膜頂点近傍での反射光を検知するための合焦検知手段と、前記角膜照射手段の合焦点を前記合焦検知手段からの信号に基づいて被検部中央に一致させるべく前記角膜厚測定機構の対物光学部を移動させるための移動手段とを有してなる請求項1記載の眼球撮影装置。
  4. 前記全対物光学部が単一のレンズ系から構成さていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一の項に記載の眼球撮影装置。
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