JP3706039B2 - 掘削装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水井戸,アンカー工事,地辷り防止などで地中に埋設管を埋設する掘削に用いる掘削装置に係わり、特にデバイスの先端に連結孔を形成し、この連結孔内にビット装置の基端に設けた連結軸を回動自在に連結し、前記デバイスに対して前記ビット装置を回動して該ビット装置の穿孔径を拡大する掘削装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、鋼管などからなる埋設管を埋め込むボーリングにおいては、埋設管の先端に設けたビット装置に衝撃を与え回転しながら掘削を行い、その掘削に伴って前記埋設管を継ぎ足して掘進するようにしており、その埋設管の地中への挿入を容易にするため、前記埋設管より大径な穿孔径のビット装置が使用される。
【0003】
例えば、特許公報第2710192号には、エアーハンマーの衝撃力及び回転力を受けるデバイスの先端に長さ方向の連結孔を成形し、この連結孔内にビット装置の長さ方向基端に設けた連結軸を回動自在に挿入連結し、前記ビット装置に対して前記デバイスを円周方向一側に所定角度回動して該ビット装置の穿孔径を拡大し、前記デバイスの一側方向回転により前記ビット装置を回転しながら穿孔する掘削装置において、前記デバイスに、放射方向に回動自在な複数の拡大翼を枢支した掘削装置が提案されている。この掘削装置では、ビット装置に対してデバイスを前進すると、ビット装置の保持部が拡大翼に当接して該拡大翼が拡大する。これにより、ビット装置の穿孔径が拡大する。
【0004】
この拡大翼の取付構造について説明すると、図13に示すように、拡大翼100を枢支するデバイス101の先端面に円周等間隔で3個所の取付溝102を形成するとともに、デバイス101の外周面から前記取付溝102を貫通する軸孔103を形成している。また、前記拡大翼100の基部に貫通孔104を形成し、取付溝102に拡大翼100の基部を挿入した状態でデバイス101の外側から軸孔103と貫通孔104に軸105を貫通させることによって前記拡大翼100をビット装置の中心に対して、放射方向に回動自在に枢支している。このように、取付溝102と拡大翼100に形成する軸105を貫通させて拡大翼100を枢支する構造においては、軸105の脱落を防止する必要がある。このため、前記軸孔103の一端側に軸105の一端を位置決めする段部106で形成するとともに、軸孔103の他端側に挿入孔108を形成し、この挿入孔108にロックピン107を圧入して前記軸105の他端を係止している。このロックピン107は軸方向に割溝(図示しない)を有し、挿入孔108に挿入した際の弾性復元力によって挿入孔108からの抜けを防止するようにしている。
【0005】
このように従来の掘削装置では、デバイス101に拡大翼100を枢支するために、デバイス101に形成する取付溝102を軸105を挿入する軸孔103を水平方向に貫通形成することから、この軸孔103によって、デバイス101の強度が低下し、拡大翼100の回転時において、この拡大翼100を枢着する軸105に大きな力が加わった際、軸孔103部分から亀裂が生じるなどして耐久性の低下が懸念される。さらに、拡大翼100を枢着する軸105を挿入孔108に挿入したロックピン107によって抜け止めする構成のため、拡大翼100の回転時に軸105に大きな力が加わると、ロックピン107が破損するなどして拡大翼100を枢支する軸105が軸孔103から抜け落ちるといった問題があった。このように、拡大翼100を枢支する軸105が脱落すると、掘削が困難となり、一旦、作業を停止して、拡大翼100の軸105を再度、ロックピン107で枢支するなど、極めて煩雑なメンテナンス作業が必要であり、効率的な掘削作業を行えないという問題もった。
【0006】
また、この種の掘削装置では、図14に示すように、前記デバイス101にエアハンマーに連通する通路(図示せず)が形成され、この通路に連通する圧縮空気路110がビット装置111に形成されている。そして、この圧縮通路110の先端に複数の分岐通路110Aを連通させ、これら各110Aをビット装置111の先端面に開口させている。また、ビット装置111の先端面には前記各分岐通路110Aの先端開口部に臨んで第1の溝部112を放射状に形成し、これら第1の溝部112と連続するように、ビット装置111の胴周面外側に第2の溝部113を縦設するとともに、デバイス101の外周には排出溝114(図13に示す)が形成されている。そして、ビット装置111の先端に開口する分岐通路110Aから圧縮空気を噴射することによって、ビット装置111で掘削した土砂などを第1の溝部112から第2の溝部113に排出し、さらに、デバイス101の排出溝114から地表へと排出するようにしている。
【0007】
ところで、前記ビット装置111の先端部はテーパ面111Aと、このテーパ面と連続する胴周面111Bで構成され、胴周面111Bの先端面に第1の溝部112が形成され、胴周面111Bの外周からテーパ面111Aのかけて第2の溝部113が形成されているが、従来、図14に示すように、この種の掘削装置において、ビット装置111の先端面に形成する第1の溝部112及び第2の溝部113の深さSは比較的浅く形成され、また、ビット装置111の胴周面111Bの長さLと、その胴周面111Bからテーパ面111Aにかけて形成される第2の溝部113の長さL1は比較的長く形成されている。このため、掘削時において、特に、シルト粘土質などの粘性を有する粘土層を掘削する場合、ビット装置111の先端面に形成する第1の溝部112に土砂が詰り易く、また、第2の溝部113の全長L1も長いことから、デバイス101の排出溝114に排出する途中の第2の溝部113の部分においても泥や土砂が詰まり易い。このため、掘削した土砂を効率的に排出することができないという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、拡大翼の取付強度を高めてデバイスに対する拡大翼の取付けを長期に渡って安定的に維持できる掘削装置を提供することを目的とし、また、掘削した土砂をスムーズに排出することができる掘削装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の掘削装置は、衝撃力及び回転力を受けるデバイスの先端に長さ方向の連結孔を形成すると共に、この連結孔にビット装置の基端に設けた連結軸をスライド可能に挿入して前記デバイスの先端に前記ビット装置を前進及び後退可能に設け、前記デバイスの先端に、放射方向に回動可能な複数の拡大翼を枢支し、前記デバイスの前記ビット装置に対する前記後退により前記拡大翼を前記デバイス側に収納する取付溝を前記デバイスに設け、前記デバイスの前記ビット装置に対する前記前進により前記拡大翼を拡大し、埋設管の先端からビット装置の先端及び前記拡大翼を突出して掘削を行う掘削装置において、前記拡大翼の両側から突出する枢着軸を設け、この枢着軸の両端部を枢着する左右一対の係合凹溝を前記取付溝の対向する側壁面に形成するとともに、前記係合凹溝を前記デバイスの内面に開口させ、前記枢着軸の両端部が前記拡大翼の両側面から突出し、この拡大翼から突出する枢着軸の両端部を滑らかな球面部に形成し、この球面部と係合する前記係合凹溝の断面形状をほぼ半円状に形成し、前記拡大翼の枢着軸は、前記デバイスの内面に開口した前記係合凹溝に沿ってスライド自在に保持されると共に、前記拡大翼は、その内側に位置する前記ビット装置により内側への移動が規制され、前記係合凹溝に対して前記枢着軸が抜け止めされているものである。
【0010】
上記構成により、拡大翼の枢着軸を枢支する係合凹溝はデバイスの外面に開口することなく、デバイスの内側に凹設されているから、係合凹溝によってデバイスの強度を低下することはない。これにより、拡大翼の回転時において、この拡大翼を枢着する枢着軸に大きな力が加わったとしても、係合凹溝の部分から亀裂などが発生することもないため、耐久性を高めることができる。また、拡大翼の組み付けは、単に拡大翼に設けた枢着軸をデバイスの内側から係合凹溝に挿入して、係合凹溝に沿わせてスライドさせるだけで簡単に拡大翼を枢支することができるとともに、係合凹溝に枢着軸を嵌め入れた状態でデバイスの内部にビット装置を組み付けることによって、拡大翼はビット装置によって内側への移動が規制され、係合凹溝に対して拡大翼が抜け止め保持される。
【0011】
また、上記構成により、枢着軸と係合凹溝とが滑らかに嵌合し、拡大翼の動きもスムーズである。
【0012】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1ないし図12は本発明の一実施例を示し、同図に示すように、鋼管などからなる埋設管1の先端には、ビットケーシングパイプ2が溶着され、このケーシングパイプ2は、内側の内周段部3を介して先端に肉厚部4を有している。前記埋設管1内には、エアーハンマー5が挿入され、このエアーハンマー5にはデバイス6基端の筒部7が連結され、この筒部7の外周にはスプライン溝8が一体に形成され、前記エアーハンマー5の縦溝9に前記スプライン溝8が嵌合して該エアーハンマー5の回転が前記デバイス6に伝達されるようになっており、さらに、前記エアーハンマー5は圧縮空気などを動力源とする図示しないハンマーピストンを内蔵し、このハンマーピストンが前記筒部7を殴打して衝撃力を伝達する。前記デバイス6の外周には、デバイス6の軸方向に沿って掘削した土砂などを埋設管1上方に排出する3本の排出溝10が等間隔に縦設されると共に、前記ビットケーシングパイプ2の内周段部3に係合する外周段部11が周設されている。前記デバイス6の先端側には連結孔12が形成され、その連結孔12の内面に臨んで回転伝達ピン13,13が横設され、この回転伝達ピン13,13はデバイス6に上下に並んで穿設した取付孔14,14に着脱自在に固定される。
【0013】
前記連結孔12には、ビット装置15基端の連結軸16が回動かつ上下スライド可能に挿入され、この連結軸16の外周には前記回転伝達ピン13,13に係合し前記ビット装置15を所定角度回転可能とする係合溝17,17が上下に並んで形成されている。この係合溝17,17は、前記回転伝達ピン13が前記連結軸16の外周に沿って略90度回動可能に形成され、その円周方向一側には、回転伝達ピン13を介して、デバイス6の一側方向Rの回転をビット装置15に伝達する伝達係合部たる一側係合面18と、他側方向の回転をビット装置15に伝達する他側係合部たる他側係合面19とが形成され、その係合溝17は、前記伝達ピン13の直径よりやや大きく形成され、かつ先端側の係合溝17の他端側係合面19の上方には、該他側係合面19に連続して、前記回転伝達ピン13に係合し前記ビット装置15を長さ方向に前後及び後退可能な平坦面を有するスライド溝部20が形成されている。
【0014】
前記デバイス6の先端には、図5に示すように、円周等間隔で3箇所の取付溝21がデバイス6の先端面に開口するようにして形成され、この各取付溝21に枢着軸22を介して拡大翼23が枢支されている。前記枢着軸22は前記拡大翼23の基部側に位置して水平方向に貫通し、その枢着軸22の両端が拡大翼23の両側面から突出している。該拡大翼23から突出する枢着軸22の両端部分は滑らかな球面部22Aとなっている。また、前記各取付溝21の対向する両側壁面にはそれぞれ前記枢着軸22を枢支する左右一対の係合凹溝24が形成されている。この係合凹溝24は、前記デバイス6の内面に開口している。また、前記枢着軸22の断面形状は、前記枢着軸22の両端先端部分と嵌合するように半円形状に形成されている。そして、前記拡大翼23に装着した枢着軸22の両端を前記デバイス6の内側から前記係合凹溝24に挿入することによって軸支する。こうして拡大翼23はビット装置15の中心軸に対して、放射方向に回動自在に取付けられている。前記拡大翼23の基端には、該拡大翼23の拡大状態で、前記取付溝21の傾斜した内端面21Aに当接する平坦状の肩面23Aが形成されており、この肩面23Aに連続して前記枢着軸22を中心とした湾曲面25が形成されている。また、前記拡大翼23の先端側には、左右に幅広部26,26が設けられ、この幅広部26,26の左右基端側には、傾斜面27,27がそれぞれ設けられている。前記取付溝21の先端側には、基端側より幅広で前記幅広部26の基端側が収納可能な幅広溝部28が形成されており、この幅広溝部28には、拡大翼23の拡大状態で、前記傾斜面27が当接する受面29が設けられている。
【0015】
さらに、ビット装置15の連結軸16の先端側に縮小状態で前記拡大翼23が沿い前記埋設管1及びビットケーシングパイプ2内を挿通可能となっている。前記ビット装置15の先端にテーパ面32と、このテーパ面32と連続する胴周面32Aとを形成、前記テーパ面32を前記拡大翼23の内側面23Bに当接することによって該拡大翼23を拡大状態で保持する。また、前記拡大翼23及びビット装置15の先端面には超硬合金からなる複数のチップ33が設けられており、前記拡大翼23の先端面は略く字型をなし、その外側中央と内側左右に前記チップ33が設けられ、該拡大翼23の回転方向先端側には、アーク溶接などにより、前記拡大翼23より硬質な硬質肉盛部34が設けられている。
【0016】
前記デバイス6にはエアハンマー5に連通する通路41が形成され、この通路41に連通する圧縮空気路42がビット装置15に形成され、この圧縮通路42の先端に連通する3つの分岐通路42A,42A,42Aが前記ビット装置15の胴周面32Aの先端面に開口している。そして、各分岐通路42Aの開口部に臨んで3本の第1の溝部43,43,43が、前記胴周面32Aの先端面の中心から胴周面32Aの外周縁に向かって放射状に形成されている。また、これら第1の溝部43,43,43と連続するように、胴周面32Aの外周面に第2の溝部45,45,45が円周等間隔に形成され、さらに、この第2の溝部45,45,45に前記デバイス6の外周面に形成する排出溝10が連設されている。なお、本実施例では、ビット装置15の直径Dが137mm、胴周面32Aの長さL、すなわち、ビット装置15の先端面からテーパ面32までの長さはほぼ37mmで、胴周面32Aからテーパ面32にかけて形成される第2の溝部45の長さL1を47mmに設定している。一方、胴周面32Aの先端面に形成する第1の溝部43の深さSと胴周面32Aの外周面に形成する第2の溝部45の深さS1はビット装置15の直径Dの7〜15%、すなわち、ほぼ9.6〜20.5mm、本実施例においては17.5mmとしている。
【0017】
さらに、前記デバイス6には、後向きに圧縮空気を噴射する2の圧縮空気路50が3箇所形成され、この圧縮空気路50は、前記通路41に連通して前記排出溝10の間において前記デバイス6の肩面6Aに開口する。
【0018】
次ぎに上記掘削装置の使用方法につき説明すると、図8に示すように、拡大翼23に枢着軸22を貫通させた後、その枢着軸22の両端をデバイス6の内側から取付溝21に形成する係合凹溝24に挿入する。この後、拡大翼23を係合凹溝24に沿わせてスライドさせることによって、枢着軸22が係合凹溝24の端面に突き当てる。これにより拡大翼23が取付溝21に軸支され、こうして拡大翼23はビット装置15の中心軸に対して、放射方向に回動自在に取付けられている。この時、拡大翼23の枢着軸22は、デバイス6の内側に開口した係合凹溝24に沿ってスライド自在に保持されているに過ぎないが、図2に示すように、取付溝21に拡大翼23を軸支した状態で埋設管1内に挿入したビット装置15を回転伝達ピン13によってスライド溝部20の上端に係止することによって、拡大翼23は、その内側に位置するビット装置15により内側への移動が規制させる。すなわち、ビット装置15はデバイス6に吊り下げられた状態となり、拡大翼23は連結軸16に沿って吊り下げられた状態で埋設管1内を移動可能となる。そしてビット装置15を一側方向Rに回転させ衝撃を加えながら接地すると、ビット装置15の先端のチップ33により掘削が開始され、この掘削によってビット装置15と拡大翼23とがビットケーシングパイプ2の先端より押し出され、接地したビット装置15に対してデバイス6が前進すると、回転伝達ピン13がスライド溝部20の前端に前進する。この前進により連結軸16が連結孔13内を後退し、図4に示すようにビット装置15のテーパ面32が拡大翼23の内側面23Bに当接して該拡大翼23が拡大状態に保持され、かつ拡大翼23の肩面23Aが内端面21Aに当接して位置決めされ、ビット装置15の穿孔径Pが拡大する。同時にデバイス6の回転により回転伝達ピン13,13が係合溝17,17の一側方向Rに回転して一側係合面18,18に係合し、デバイス6の一側方向Rの回転がビット装置15に伝達される。さらにこの状態でデバイス6の外周段部11がビットケーシングパイプ2の内周段部3に当接し、エアーハンマー5からの衝撃がビットケーシングパイプ2へも伝達される。このようにして、拡大翼23を拡大した状態で、例えばビット装置15を1分間に1100回打撃し、かつ1分間に20回転させるとともに、ビット装置15の先端に形成する分岐通路42A,42A,42Aから圧縮空気を噴射して掘削を行う。そして所定深さの掘削が終了したら、デバイス6を他側方向に回転する。この回転により回転伝達ピン13,13がスライド溝部20側に移動し、デバイス6を上方に引き上げると、スライド溝部20に沿って回転伝達ピン13,13が移動し、拡大翼23が縮小しながらビットケーシングパイプ2内に収納され、ビット装置15が埋設管1内を移動可能となって、これを地上に引き上げることができる。
【0019】
このような拡孔する装置を用いて例えば、シルト粘土質などの粘性を高い層を掘削する場合、ビット装置15の先端面に形成する第1の溝部43,43,43及びビット装置15の外周に形成する第2の溝部45,45,45が深さが浅い場合、掘削した粘土が、まず、ビット装置15の先端面に形成する第1の溝部43,43,43の部分で詰ってしまい、いくらビット装置15の先端に形成する分岐通路42A,42A,42Aから圧縮空気を噴射しても、掘削した粘土層を第2の溝部45,45,45側へ排出することが困難である。また、第2の溝部45,45,45の全長、すなわち、ビット装置15の胴周面32Aの長さLが長い場合には、前記ビット装置15の先端面に形成する第1の溝部43,43,43の部分で粘土が詰らなくとも、前記ビット装置15の外周面に形成する第2の溝部45,45,45の部分で詰まってしまい、デバイス6の排出溝10側へと排出することができない。しかし、本実施例では、ビット装置15の先端面に形成する第1の溝部43とビット装置15の胴周面32Aの外周面に形成する第2の溝部45の深さS,S1が17.5mmと深く設定されるとともに、ビット装置15の胴周面32Aの長さLを30〜40mm、本実施例ではほぼ37mmであり、該胴周面32Aからテーパ面32にかけて形成される第2の溝部45の長さL1を47mmと通常の掘削装置に比べて短く形成することによって、これらビット装置15に形成する第1の溝部43及び第2の溝部45の部分での粘土や土砂などの詰りを抑制することができる。このため、ビット装置15に形成する第1の溝部43に開口する分岐通路42A,42A,42Aからの圧縮空気によって、掘削した土砂や粘土を第1の溝部43から第2の溝部45からデバイス6の排出溝10へと確実に排出することができるため、排出溝10からスムーズに地上へと排出することができる。
【0020】
以上のように、本実施例では、拡大翼23に貫通させた枢着軸22を係合凹溝24の取付溝21の両側面に形成した係合凹溝24にスライドさせてデバイス6に拡大翼23を枢支することから、係合凹溝24によってデバイス6の強度を低下する虞れはない。このため、拡大翼23の回転時において、この拡大翼23を枢着する枢着軸22に大きな力が加わったとしても、係合凹溝24の部分から亀裂が発生することもない。また、拡大翼23の組み付けは、単に拡大翼23に装着する枢着軸22を取付溝23に形成する係合凹溝24にデバイス6の内側から挿入して、拡大翼23を係合凹溝24に沿わせて奥側(デバイス6の外方側)にスライドさせるだけで枢着軸22を抜け止めするための、ロックピンなども不要であるため、拡大翼23の組み付け作業も容易である。なお、この状態のままでは、拡大翼23の枢着軸22は係合凹溝24に対して位置決めされていないが、取付溝23に拡大翼23を取り付けた状態で、その拡大翼23の内面側に回転伝達ピン13よってビット装置15を組み付けると、拡大翼23はビット装置15によって内側への移動が規制されるため、係合凹溝24に対して枢着軸22が抜け止めされる。これにより、デバイス6に対して拡大翼23が抜け止め保持される。また、拡大翼23を枢着する枢着軸22の両端に球面部22Aが形成され、これを軸支する係合凹溝24の断面形状を、前記球面部22Aと嵌合するように半円状に形成したことにより、枢着軸22と係合凹溝24とが滑らかに嵌合することから、ビット装置15と連動する拡大翼23の動きもスムーズである。
【0021】
また、本実施例では、ビット装置15の圧縮空気路42に連通する3つの分岐通路42A,42A,42Aを前記ビット装置15の先端面に開口させ、その分岐通路42Aの開口部に臨む3本の第1の溝部43,43,43の深さSと、ビット装置15の胴周面32Aの外周面に形成する第2の溝部45の深さS1をビット装置15の直径Dの7〜15%、ビット装置15の直径が137mmに形成した本実施例においては17.5mmと深く設定するとともに、ビット装置15の胴周面32Aの長さLを30〜40mm、本実施例ではほぼ37mmと短く形成することによって、第1の溝部43,43,43に連通する第2の溝部45,45,45の長さL1を47mmと短く形成することにより、シルト粘土質などの粘性を高い層を掘削する場合であっても、ビット装置15に形成する第1の溝部43及び第2の溝部45の部分で粘土や土砂などが詰りにくいことから、ビット装置15で掘削した粘土や土砂を第1の溝部43から第2の溝部45及びデバイス6の排出溝10に沿ってスムーズに地上へと排出することができる。
【0022】
以上、本発明の一実施例について詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施例は可能である。例えば、ビット装置の先端面に形成する第1、第2の溝部の形状や数なども適宜選定すればよいものである。さらに、本発明の装置は横方向への掘削にも用いることが可能であり、また、エアハンマーも各種のタイプのものを用いることができる。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明の掘削装置によれば、衝撃力及び回転力を受けるデバイスの先端に長さ方向の連結孔を形成すると共に、この連結孔にビット装置の基端に設けた連結軸をスライド可能に挿入して前記デバイスの先端に前記ビット装置を前進及び後退可能に設け、前記デバイスの先端に、放射方向に回動可能な複数の拡大翼を枢支し、前記デバイスの前記ビット装置に対する前記後退により前記拡大翼を前記デバイス側に収納する取付溝を前記デバイスに設け、前記デバイスの前記ビット装置に対する前記前進により前記拡大翼を拡大し、埋設管の先端からビット装置の先端及び前記拡大翼を突出して掘削を行う掘削装置において、前記拡大翼の両側から突出する枢着軸を設け、この枢着軸の両端部を枢着する左右一対の係合凹溝を前記取付溝の対向する側壁面に形成するとともに、前記係合凹溝を前記デバイスの内面に開口させ、前記枢着軸の両端部が前記拡大翼の両側面から突出し、この拡大翼から突出する枢着軸の両端部を滑らかな球面部に形成し、この球面部と係合する前記係合凹溝の断面形状をほぼ半円状に形成し、前記拡大翼の枢着軸は、前記デバイスの内面に開口した前記係合凹溝に沿ってスライド自在に保持されると共に、前記拡大翼は、その内側に位置する前記ビット装置により内側への移動が規制され、前記係合凹溝に対して前記枢着軸が抜け止めされているものであるから、拡大翼の回転時において、この拡大翼を枢着する枢着軸に大きな力が加わったとしても、係合凹溝の部分から亀裂が発生することもないため、耐久性を高めることができるとともに、拡大翼の組み付け作業を簡略化することができる。また、デバイスに組み付けた拡大翼は、その内側に組み付けたビット装置によって、抜け止めされることから、拡大翼を長期に渡って安定的に枢支することが可能であり、メンテナンス作業も不要である。また、枢着軸と係合凹溝とが滑らかに嵌合し、拡大翼の動きもスムーズである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すデバイスとビット装置の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例を示す要部の断面図である。
【図4】本発明の一実施例を示す拡大翼を拡大した状態の断面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す拡大翼の取付状態を示す要部の断面図である。
【図6】本発明の一実施例を示す拡大翼の平面図である。
【図7】本発明の一実施例を示す拡大翼を先端側から見た正面図である。
【図8】本発明の一実施例を示す拡大翼回りの断面図である。
【図9】本発明の一実施例を示す拡大翼回りの断面図であり、拡大翼を拡大した状態を示す。
【図10】本発明の一実施例を示すビット装置先端側の圧縮空気路を示す示す断面図である。
【図11】本発明の一実施例を示すビット装置の平面図である。
【図12】本発明の一実施例を示すビット装置基端側の圧縮空気路を示す示す断面図である。
【図13】従来例を示す拡大翼の取付状態を示す要部の断面図である。
【図14】従来例を示すビット装置先端側の圧縮空気路を示す示す断面図である。
【符号の説明】
6 デバイス
10 排出溝
12 連結孔
15 ビット装置
16 連結軸
21 取付溝
22 枢着軸
24 枢着溝
22A 球面部
23 拡大翼
24 係合凹溝
32 テーパ面
32A 胴周面
42 圧縮空気路
42A 分岐通路
43 第1の溝部
45 第2の溝部
D ビットの直径
L ビットの胴周面の長さ

Claims (1)

  1. 衝撃力及び回転力を受けるデバイスの先端に長さ方向の連結孔を形成すると共に、この連結孔にビット装置の基端に設けた連結軸をスライド可能に挿入して前記デバイスの先端に前記ビット装置を前進及び後退可能に設け、前記デバイスの先端に、放射方向に回動可能な複数の拡大翼を枢支し、前記デバイスの前記ビット装置に対する前記後退により前記拡大翼を前記デバイス側に収納する取付溝を前記デバイスに設け、前記デバイスの前記ビット装置に対する前記前進により前記拡大翼を拡大し、埋設管の先端からビット装置の先端及び前記拡大翼を突出して掘削を行う掘削装置において、前記拡大翼の両側から突出する枢着軸を設け、この枢着軸の両端部を枢着する左右一対の係合凹溝を前記取付溝の対向する側壁面に形成するとともに、前記係合凹溝を前記デバイスの内面に開口させ、前記枢着軸の両端部が前記拡大翼の両側面から突出し、この拡大翼から突出する枢着軸の両端部を滑らかな球面部に形成し、この球面部と係合する前記係合凹溝の断面形状をほぼ半円状に形成し、前記拡大翼の枢着軸は、前記デバイスの内面に開口した前記係合凹溝に沿ってスライド自在に保持されると共に、前記拡大翼は、その内側に位置する前記ビット装置により内側への移動が規制され、前記係合凹溝に対して前記枢着軸が抜け止めされていることを特徴とする掘削装置。
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