JP3705781B2

JP3705781B2 - Laminate sheet

Info

Publication number: JP3705781B2
Application number: JP2002126928A
Authority: JP
Inventors: 芳紀清水
Original assignee: Daio Paper Corp
Current assignee: Daio Paper Corp
Priority date: 2002-04-26
Filing date: 2002-04-26
Publication date: 2005-10-12
Anticipated expiration: 2022-04-26
Also published as: JP2003311858A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、２枚の原紙シートを接着剤にて貼り合わせてなるラミネートシートに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー、および化粧用紙といった紙製のシート製品は、図６の縦断面図にて示すように、パルプ等からなる原紙シート１１，２１を２枚重ねに貼り合わせたラミネートシート１の形態で消費者に提供される。そして、これらのラミネートシート１の主な用途は液体等を拭き取ることであり、その品質には特に嵩高性および吸液性が要求される。そのため、通常、このラミネートシート１の前記原紙シート１１，２１にはエンボス加工が施されて、貼り合わせた原紙シート１１，２１同士の間に空間Ｓを画成し、もって嵩高性および吸液性を高めるようにしている。
【０００３】
このラミネートシート１の形態は、エンボス凸部１３，２３が形成された原紙シート１１，２１同士の貼り合わせ方によって、「Tip to Tip」と「ネステッド」との二種類に大別される。このうちの「Tip to Tip」は、図示のように一方の原紙シート１１のエンボス凸部１３の天部と他方の原紙シート２１のエンボス凸部２３の天部とを、その突き合わせ位置で接着剤３１にて接着してなるものであり、エンボス凸部１３，２３の周囲に位置するエンボス凹部１５，２５同士の間に大きな空間Ｓを画成できて、一般に嵩高く吸液性に優れる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この「Tip to Tip」のラミネートシート１は、このシート１に形成された多数のエンボス凸部１３，２３の全てに対して接着剤３１が塗布されているため、この接着剤３１によってラミネートシート１は硬くなってしまい、もってラミネートシート１の柔軟性が大きく損なわれ、ラミネートシート１の主な用途の一つである拭き取りの際に、シート１が拭き取り面に適合せずに拭き取り難いとの問題点があった。
【０００５】
本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、互いに対応する複数のエンボス凸部が形成された２枚の原紙シートを、該エンボス凸部同士を突き合わせ位置で重ね合わせて接着するラミネートシートであって、柔軟性に優れるラミネートシートを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項１に示す発明は、互いに対応する複数のエンボス凸部が形成された２枚の原紙シートを、該エンボス凸部同士を突き合わせ位置で重ね合わせて接着する拭き取り用のラミネートシートにおいて、前記エンボス凸部のうちの幾つかは、接着されないエンボス凸部であり、前記接着されないエンボス凸部は、接着されるエンボス凸部よりも高さが低くなっているとともに、該高さが低くなっているエンボス凸部は、一方の原紙シートにのみ形成されており、他方の原紙シートに形成されるエンボス凸部の高さは、前記一方の原紙シートにおける、接着されるエンボス凸部と同じ高さであることを特徴とする。
上記発明によれば、エンボス凸部同士の接着範囲を減らすことが可能となるため、前記一対の原紙シートが貼り合わされてなるラミネートシートの柔軟性を向上することができる。
【０００７】
また、前記接着されないエンボス凸部の高さは、前記接着される凸部よりも低くなっているので、エンボス凸部同士の接着範囲を減らすことが可能となり、もって柔軟性を向上させることができる。
【０００８】
更には、前記高さの低いエンボス凸部は、一方の原紙シートにのみ形成されている。よって、前記一方の原紙シートだけに対して、高低といった高さの異なるエンボス凸部を形成することが可能である。この場合は、もう一方の原紙シートには、エンボス凸部が全て同じ高さに統一された通常の原紙シートを使用することができる。
【０００９】
請求項２に示す発明は、請求項１に記載のラミネートシートにおいて、接着剤が前記エンボス凸部の接着部にのみ塗布されていることを特徴とする。
上記発明によれば、周面に接着剤を担持した塗布ロールを原紙シートに接触させるという簡単な方法により、接着剤を前記エンボス凸部の接着部にのみ塗布することができるので、接着剤の量を低減することができる。
【００１０】
請求項３に示す発明は、請求項１又は２に記載のラミネートシートにおいて、前記原紙シート片面の全平面面積に対する接着面積の比率が５〜１０％であることを特徴とする。
上記発明によれば、前記比率を５％以上にしているので、前記原紙シート同士の剥離を有効に抑えることができる。一方、１０％以下にしているので、原紙シート自身の柔軟性を損なわないようにすることができる。
【００１１】
請求項４に示す発明は、請求項１乃至３のいずれかに記載のラミネートシートにおいて、前記エンボス凸部は規則的に配置されていることを特徴とする。
上記発明によれば、前記エンボス凸部は規則的に配置されているので、ラミネートシートの見栄えが良くなる。
【００１２】
請求項５に示す発明は、請求項１乃至４のいずれかに記載のラミネートシートにおいて、前記ラミネートシートが枚葉状に切断されてなる最小単位のラミネートシートにおいて、前記最小単位のラミネートシート内において任意に引かれた直線上には、接着されるエンボス凸部が少なくとも一つ以上存在することを特徴とする。
上記発明によれば、最小単位のラミネートシート内において任意に引かれた直線上には、接着されるエンボス凸部が少なくとも一つ以上存在するので、使用時におけるラミネートシートの折れの方向性を抑えることができて使い易くなる。尚、この折れの方向性を抑えることができる理由は以下である。前記接着されないエンボス凸部は、接着されるエンボス凸部に比べて、接着剤が無い分だけ剛性が低く柔らかい。よって、この接着されないエンボス凸部のみが一直線上に連続して並ぶと、この直線に沿って曲げ強度が著しく低下し、この直線に沿って折れ易くなる。そこで、本発明にあっては、このラミネートシートの前記最小単位において、接着されないエンボス凸部のみが一直線に並ばないように配置し、もって使い易くなっている。
【００１３】
請求項６に示す発明は、請求項１乃至５のいずれかに記載のラミネートシートにおいて、長手方向にロール状に巻き取られるとともに、該長手方向の適宜間隔おきに幅方向に亘るミシン目が形成され、最小単位のラミネートシートの大きさが、前記ミシン目によって規定されるラミネートシートにおいて、前記最小単位のラミネートシート内において任意に引かれた直線上には、接着されるエンボス凸部が少なくとも一つ以上存在することを特徴とする。
上記発明によれば、折れの方向性が抑えられて使い易い最小単位のラミネートシートをロール状の巻物で提供することができる。
【００１４】
請求項７に示す発明は、請求項５又は６に記載のラミネートシートにおいて、前記接着されないエンボス凸部は、ランダムに配置されることを特徴とする。
上記発明によれば、接着されないエンボス凸部はランダムに配置されるため、前記ラミネートシートの折れの方向性を更に分散することができて、当該ラミネートシートは更に使い易くなる。
【００１５】
請求項８に示す発明は、請求項１乃至７のいずれかに記載のラミネートシートにおいて、前記ラミネートシートは、複数のエンボス凸部が規則的に配置されてなるエンボス領域と、該エンボス領域間に位置してエンボス凸部が配置されない抜き柄領域とを有し、少なくとも各エンボス領域の輪郭に沿って位置するエンボス凸部は接着されていることを特徴とする。
上記発明によれば、前記ラミネートシートは、エンボス領域と抜き柄領域とによって図柄を表現することができて意匠性に優れる。また、抜き柄領域を伝って液体が通りやすいため、液体がラミネートシートの全面に亘って拡散し易くなる。
【００１６】
請求項９に示す発明は、請求項１乃至８のいずれかに記載のラミネートシートにおいて、前記エンボス凸部は、周面に複数の突起を備えた一対のエンボスロールに、前記それぞれのシートが押圧されて形成され、前記一対のエンボスロールのうちの少なくとも一方の突起高さは、少なくとも２種類設定されていることを特徴とする。
上記発明によれば、少なくとも一つのエンボスロールの突起高さを２種類設定することで、高低といった高さの異なるエンボス凸部を形成することができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る一実施形態のラミネートシートとしてキッチンペーパーを例にとって、以下の項目順に説明する。
（１）ラミネートシート
（２）ラミネートシートの製造方法
（３）エンボス凸部の他の平面配置例
【００１８】
＝＝（１）ラミネートシート＝＝
図１（ａ）は本実施形態のラミネートシートを拡大して示す平面図、図１（ｂ）は図１（ａ）中のＢ−Ｂ線矢視の縦断面図である。
本実施形態に係るラミネートシート１たるキッチンペーパーは、複数のエンボス凸部が形成されたパルプ製の原紙シート１１，２１を２枚重ねにして接着したものであり、その坪量は１０〜６０ｇ／ｍ^２となっている。そして、その接着形態には、いわゆる「Tip to Tip」の形態が用いられており、つまり一方の原紙シート１１のエンボス凸部１３に対応させて他方の原紙シート２１にエンボス凸部２３が形成される一方、これら原紙シート１１，２１の互いのエンボス凸部１３，２３の天部同士をその突き合わせ位置で、接着剤３１により接着することによって貼り合わされている。
【００１９】
エンボス凸部１３の形状は、四角錐の頭部を裁断したような裁頭四角錐状を呈し、もってそのエンボス凸部１３の天部は平坦になっている。この平坦な天部に、相手方の原紙シート２１の同形のエンボス凸部２３の平坦な天部が対向し、これら天部同士がＰＶＡ等の接着剤３１によって接着される。そして、これにより、エンボス凸部１３，２３の周囲にはエンボス凹部１５，２５に挟まれた空間Ｓが形成されている。
【００２０】
このエンボス凸部の高さＨは、凸部１３，２３の潰れ難さ及びエンボス付与時の紙の破断等の観点から０．４〜１．５ｍｍが好ましく、また、前記天部の面積Ａは、接着性および凸部１３，２３の潰れ難さの観点から１〜１０ｍｍ^２であるのが望ましい。
【００２１】
尚、前記接着剤３１には、ＰＶＡ以外に、ＣＭＣ、ＭＣ、およびでんぷん等が使用可能である。また、前記エンボス凸部１３，２３の形状は裁頭四角錐状に限るものではなく、裁頭円錐状、裁頭三角錐状、裁頭多角錐状、および直方体状等でも良いが、その天部は、接着性の観点から平坦であるのが好ましく、つまりエンボス凸部１３，２３は裁頭形状が望ましい。
【００２２】
このようなエンボス凸部１３，２３は、原紙シート１１，２１の全面に亘って縦横に均等間隔に形成されて、もって縦方向および横方向のそれぞれに、直線状のエンボス凸部列が複数形成されている。
【００２３】
ここで、本発明にあっては、この原紙シート１１，２１に形成された多数のエンボス凸部１３，２３のうちのいずれかのエンボス凸部１３，２３は、その天部同士が接着されない非接着のエンボス凸部となっている。図１（ａ）に、この非接着のエンボス凸部の平面配置の一例を示すが、この例では縦方向のエンボス凸部列１３ａ，１３ｂに対して、一列おきに非接着のエンボス凸部列１３ｂ（２３ｂ）が設定されている。尚、図１（ａ）中では非接着のエンボス凸部列１３ｂ（２３ｂ）を一点鎖線で示し、接着されるエンボス凸部列１３ａ（２３ａ）を二点鎖線で示しており、以下で参照する図面については同様とする。
【００２４】
そして、この非接着のエンボス凸部を備える構成によれば、多数のエンボス凸部１３，２３の全てに対しては接着剤３１を塗布せずに、一部のエンボス凸部１３，２３に対してだけ接着剤３１を塗布する。このため、原紙シート１１，２１を硬化してしまう接着剤３１の塗布範囲および塗布量を減らすことができて、もって、この原紙シート１１，２１を張り合わせてなるラミネートシート１の柔軟性を向上させることができる。
【００２５】
尚、図１（ｂ）に示すように、非接着のエンボス凸部１３，２３の天部は、接着はされないが、互いに突き合わされている。よって、シート１面に対して垂直に作用する押圧力にも有効に対抗してエンボス凹部１５，２５同士の間に空間Ｓをしっかりと形成できて、もってその高い嵩高性および吸液性は維持される。
【００２６】
ここで、このラミネートシート１片面の全平面面積に対するエンボス凸部１３，２３の天部の接着面積の比率は、５〜１０％であるのが望ましい。この数値範囲へ接着面積の比率を設定する方法としては、例えば、前記非接着のエンボス凸部列１３ｂ（２３ｂ）の割合を変更する、又は、接着される天部の面積を小さくする等して行うことができる。そして、前記接着面積比率を５％以上にすれば、ラミネートシート１の剥離、すなわち貼り合わせた原紙シート１１，２１同士の剥離を有効に抑えることができる。一方、１０％以下にすれば、原紙シート１１，２１が持つ柔軟性を大きく損なわないようにすることができる。
【００２７】
このようなラミネートシート１は、通常、その最小単位である枚葉状シートの状態で拭き掃除等に使用される。そして、この使用の際にこの枚葉状シートが一方向に折れ易いと使い難いため、少なくとも前記最小単位である枚葉状シートの状態において折れの方向性が分散されているのが望ましい。尚、この枚葉状シートの代表的な寸法および形状は、キッチンペーパーの場合一辺が２００〜３００ｍｍの矩形である。
【００２８】
この折れの方向性の点に関し本発明のラミネートシート１にあっては、前記非接着のエンボス凸部１３，２３が、前記接着されたエンボス凸部１３，２３に比べて接着剤３１が無い分だけ剛性が低くて折れ易くなっており、つまり折れの起点となる。このため、前記最小単位の枚葉状シートにおいて任意に引かれた直線上には、接着されるエンボス凸部１３，２３が少なくとも一つ以上存在させるのが望ましい。
【００２９】
このような非接着のエンボス凸部１３，２３だけが一直線上に並んでしまうことを回避した非接着のエンボス凸部の平面配置例を図２および図３に示す。
図２（ａ）は、第１の平面配置例に係るラミネートシート１を拡大して示す平面図、図２（ｂ）および（ｃ）は、それぞれ図２（ａ）中のＢ−Ｂ線矢視の縦断面図およびＣ−Ｃ線矢視の断面図である。この平面配置例は、前記図１の平面配置例に加えて、横方向のエンボス凸部列に対して、一列おきに、前記接着されるエンボス凸部列１３ａを設定したものである。つまり、接着されるエンボス凸部列１３ａ（２３ａ）がシート面に対して縦横の格子状に配置されている。
【００３０】
そして、前記図１の平面配置例の場合には、縦方向のエンボス凸部列１３ａ（２３ａ），１３ｂ（２３ｂ）に対して一列おきに非接着のエンボス凸部のみからなるエンボス凸部列１３ｂ（２３ｂ）が存在するため、縦方向に沿って大きな折れの方向性を有してしまうのに対し、図２に示す平面配置例は、横方向のエンボス凸部列に対して一列おきに、接着されるエンボス凸部列１３ａ（２３ａ）を設定したので、図２（ｂ）に示すように、前記縦方向の非接着のエンボス凸部列１３ｂ（２３ｂ）にも、接着されるエンボス凸部が存在し、もって縦方向の折れの方向性を抑制することが可能となる。
【００３１】
図３に、第２の平面配置例に係るラミネートシート１の拡大平面図を示す。この第２の平面配置例にあっては、接着されるエンボス凸部列１３ａ（２３ａ）を略ハニカム状に配置している。ここで、前記接着されるエンボス凸部列１３ａ（２３ａ）以外のエンボス凸部１３ａ（２３ａ）は、非接着のエンボス凸部であることは言うまでもない。そして、この配置例の場合も、非接着のエンボス凸部列の直線上には、接着されるエンボス凸部１３ａ（２３ａ）が必ず一つは存在し、つまり非接着のエンボス凸部１３ａ（２３ａ）のみが一直線上に並ぶことは回避されている。そして、このようなラミネートシート１は、その折れの方向性が分散されていて使い易い。
【００３２】
ここで、更にこの折れの方向性を小さく抑えるためには、前記非接着のエンボス凸部１３ａ（２３ａ）がランダムに配置されるのが望ましい。そして、この折れの方向性が分散されたラミネートシート１は更に一段と使い易くなる。
【００３３】
尚、前記最小単位である枚葉状シートとは、以下にて規定される大きさのシートのことである。予め枚葉状に切断されたラミネートシート１が多数重ねられて収納箱に収納されている場合には、この切断されたラミネートシート１が最小単位となる。一方、長手方向に連続する長尺のラミネートシート１が巻物の状態で収納箱に収納されている場合には、その長手方向の適宜間隔おきに幅方向に形成された切断用ミシン目で規定される大きさのラミネートシート１が最小単位となる。
【００３４】
＝＝（２）ラミネートシートの製造方法＝＝
ここで、本実施形態のラミネートシート１の製造方法について説明する。
パルプ化工程および抄紙化工程等を経て製造された原紙シートは、抄紙化工程の終端にて巻き取りリールに巻き取られて原紙シートロールとなる。ここで、パルプ化工程とは、原料である木材片等を蒸解液によって煮込んで繊維（パルプ）を取り出す工程を指し、また抄紙化工程とは、パルプ化工程で取り出されたパルプを含んだパルプ溶液をワイヤーパート上に流して抄くことにより均一で薄い連続シートに仕上げる工程を指す。
【００３５】
次に、この原紙シートロール３を二つ、図４に示す貼り合わせ工程のライン５１に搬入し、これら原紙シートロール３のそれぞれをシートの状態に巻き出して互いに貼り合わせて前記ラミネートシート１にする。
【００３６】
上記作業を行う貼り合わせ工程のライン５１は、二つの原紙シートロール３，３をそれぞれシート状に巻き出すための上下一対の巻き出し用リール５３，５３と、この巻き出した上下一対の原紙シートに前記エンボス凸部１３，２３を加工して貼り合わせるための上下一対のエンボスロール５５，５７と、この２枚の原紙シートが貼り合わされて形成されたラミネートシート１をロール状に巻き取るための巻き取り用リール５９とを備えている。
【００３７】
上下一対のエンボスロール５５，５７は、互いの周面を平行に対向させて回転可能に配置された同径の鋼製ロールであり、その各周面には原紙シートにエンボス凸部１３，２３を形成すべく、これに対応する多数の突起５５ａ，５７ａが形成されている。そして、そのロール間ギャップ５６ａを、前記巻き出された２枚の原紙シートが通過する際にこれら原紙シート同士を貼り合わせるようになっている。
【００３８】
尚、それぞれの原紙シートは、前記ロール間ギャップ５６ａに至る前に、各エンボスロール５５，５７の周面に、その回転方向の所定範囲に亘って巻き付けられており、その周面と相対滑りをすることなくエンボスロール５５，５７の回転によって前記ロール間ギャップ５６ａまで移動するようになっている。この巻き付き始めの位置５６ｂから前記ロール間ギャップ５６ａまでの間に、貼り合わせるための前処理がそれぞれの原紙シートに施される。
【００３９】
この前処理について詳細に説明すると、この上下のエンボスロール５５，５７のそれぞれには、前記前処理のために、その回転方向に沿って順に、エンボス形成位置と原紙シート貼り合わせ位置とが設定されている。エンボス形成位置には、ゴムロール６１がその周面を対向させて平行に配置されている。そして、このゴムロール６１周面と、エンボスロール５５、５７の前記突起５５ａ，５７ａとの間で原紙シートを狭圧することにより、原紙シートにエンボス凸部１３，２３を形成する。また、原紙シートの貼り合わせ位置では、前述したように、前記上下のエンボスロール５５，５７のロール間ギャップ５６ａにて、前記２枚の原紙シートが重ね合わされた状態で狭圧されて貼り合わされる。この狭圧時には、上下のエンボスロール５５，５７の周面に形成された前記突起５５ａ，５７ａは、互いに対向するようになっており、これら突起５５ａ，５７ａに狭圧されて、原紙シートの互いのエンボス凸部１３，２３の天部同士が接着される。
【００４０】
尚、上エンボスロール５５については、前記エンボス形成位置と原紙シート貼り合わせ位置との間に、エンボス凸部１３の天部に接着剤３１を塗布するための接着剤塗布位置が設定されている。この接着剤塗布位置には、接着剤３１を周面に担持するゴム製の塗布ロール６３がその周面を対向させて配置され、この塗布ロール６３周面と前記エンボスロール５５との間を原紙シートが通過する際に、エンボス凸部１３の天部にのみに選択的に前記塗布ロール６３周面が接触して、もって当該天部にのみ接着剤３１を塗布するようになっている。
【００４１】
ここで、本発明のラミネートシート１の製造方法にあっては、前記上エンボスロール５５の周面の突起５５ａの高さは２種類設定されており、つまり高さの高い突起と低い突起が存在する。このうちの低い突起が、前記非接着のエンボス凸部１３を形成するための突起であり、その突起の高低差から、前記接着剤塗布位置において低い突起で形成されたエンボス凸部１３には接着剤は塗布されず、もって高い突起で形成されたエンボス凸部１３のみに選択的に接着剤３１が塗布される。尚、この突起５５ａの配置パターンは、前述したエンボス凸部１３に対応させて設定されているのは言うまでもない。
【００４２】
この低い突起５５ａの高さは、高い突起５５ａの高さの７０〜９０％に設定するのが好ましい。そして、低い突起５５ａの高さを９０％以下にすれば、低い突起で形成されたエンボス凸部１３への接着剤３１の付着を確実に阻止できる。一方、７０％以上にすれば、非接着のエンボス凸部１３，２３の天部同士の間の隙間を小さく抑えることができて、潰れずに、凸部１３，２３の周囲のエンボス凹部１５，２５同士の間に空間Ｓを確実に形成することができる。尚、上エンボスロール５５の高い突起５５ａは、下エンボスロール５７の突起５７ａと同高に設定されている。
【００４３】
次に、前記ロール間ギャップ５６ａにて貼り合わされたラミネートシート１は、巻き取りリール５９によってロール状に巻き取られて次工程へと搬送される。この次工程以降において、このラミネートシート１は、パーフォレーションロール（ミシン刃ロール）によって、長手方向の適宜間隔に幅方向のミシン目が形成された後、ロール状に巻き取られて巻物の製品となるか、又は長手方向の適宜間隔に切断されて枚葉状シートの製品のいずれかになる。そして、前記収納箱に収納等された後、出荷される。
【００４４】
尚、上記製造方法の説明にあっては、貼り合わせ工程のライン５１を、前記パルプ化工程や抄紙化工程と別に設けたが、これに限るものではなく、この貼り合わせ工程のライン５１を前記抄紙化工程に連続化して、連続的に処理できるようにしても良い。
【００４５】
＝＝（３）エンボス凸部の他の平面配置例＝＝
ここで、エンボス凸部の他の平面配置例に対する非接着のエンボス凸部の平面配置例を、図５を参照して説明する。
図５の平面図に示すように、このエンボス凸部１３（２３）の平面配置は、多数のエンボス凸部１３（２３）が密集して形成されたエンボス領域Ａ１と、そのエンボス領域Ａ１の間に位置してエンボス凸部１３（２３）が形成されない抜き柄領域Ａ２とから構成される。そして、このエンボス領域Ａ１と抜き柄領域Ａ２とによって、ラミネートシート１上に所定の図柄を表現して意匠性を向上可能になっている。
【００４６】
この抜き柄領域Ａ２は正四角形の格子状であり、この格子内に位置するエンボス領域Ａ１の輪郭は正方形となっている。そして、このエンボス領域Ａ１は、均等間隔に配置された４９個のエンボス凸部１３（２３）から構成されている。尚、抜き柄領域Ａ２はエンボス凸部ではないので、当然ながら接着はされない。
【００４７】
ここで、本発明にあっては、このエンボス凸部１３（２３）の平面配置に対応して、前記エンボス領域Ａ１のエンボス凸部１３（２３）のうちで、エンボス領域Ａ１の輪郭となる四辺上に位置するエンボス凸部１３（２３）のみが接着され、その内側の領域に位置するエンボス凸部１３（２３）は非接着のエンボス凸部に設定されている。そして、これによりラミネートシート１の柔軟性を向上させるようになっている。
【００４８】
尚、この接着されるエンボス凸部１３（２３）は、前記四辺に位置させなくても良く、これに代えて又はこれに加えて、前記四辺の内側の領域のエンボス凸部を対象にしてロ字状に配置しても良い。更には、前記エンボス領域Ａ１の輪郭は正方形に限るものではなく、長方形、円形、楕円形等でも良い。
【００４９】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
本実施形態においては、ラミネートシートとしてキッチンペーパーを例にとって説明したが、いわゆる「Tip to Tip」形態のラミネートシートであればこれに限るものではなく、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、および化粧用紙等にも適用可能である。また、勿論、キッチンペーパーの寸法及び形状は前記例示したものには限らない。
本実施形態においては、最小単位のラミネートシートとして矩形シートを例示したが、これに限るものではなく、シートの外形形状が曲線部を有していても良い。
【００５０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、互いに対応する複数のエンボス凸部が形成された２枚の原紙シートを、該エンボス凸部同士を突き合わせ位置で重ね合わせて接着するラミネートシートであって、柔軟性に優れるラミネートシートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１（ａ）は本発明に係るラミネートシートを拡大して示す平面図であり、図１（ｂ）は図１（ａ）中のＢ−Ｂ線矢視の縦断面図である。
【図２】図２（ａ）は、本発明に係るラミネートシートを拡大して示す平面図、図２（ｂ）および（ｃ）は、それぞれ図２（ａ）中のＢ−Ｂ線矢視の断面図よびＣ−Ｃ線矢視の断面図である。
【図３】本発明に係るラミネートシートの拡大平面図である。
【図４】本実施形態のラミネートシートに係る貼り合わせ工程のラインの概略側面図である。
【図５】本発明に係るラミネートシートの拡大平面図である。
【図６】従来の「Tip to Tip」形態のラミネートシートの縦断面図である。
【符号の説明】
１ラミネートシート
１１，２１原紙シート
１３，２３エンボス凸部
１３ａ，２３ａ接着されるエンボス凸部列
１３ｂ，２３ｂ接着されないエンボス凸部列
１５，２５エンボス凹部
３１接着剤
Ｓ空間[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a laminate sheet obtained by bonding two base paper sheets together with an adhesive.
[0002]
[Prior art]
In general, paper sheet products such as tissue paper, toilet paper, kitchen paper, and decorative paper are laminated with two base paper sheets 11 and 21 made of pulp as shown in the longitudinal sectional view of FIG. The laminate sheet 1 is provided to consumers. And the main use of these laminate sheets 1 is to wipe off liquid and the like, and its bulkiness and liquid absorption are particularly required for its quality. Therefore, the base paper sheets 11 and 21 of the laminate sheet 1 are usually embossed to define a space S between the base paper sheets 11 and 21 that are bonded together, and thus have high bulkiness and liquid absorption. To increase.
[0003]
The form of the laminate sheet 1 is roughly classified into two types, “Tip to Tip” and “Nested”, depending on how the base paper sheets 11 and 21 on which the embossed convex portions 13 and 23 are formed are bonded to each other. Among these, “Tip to Tip” is an adhesive at the abutting position between the top of the embossed convex portion 13 of one base paper sheet 11 and the top of the embossed convex portion 23 of the other base paper sheet 21. A large space S can be defined between the embossed concave portions 15 and 25 located around the embossed convex portions 13 and 23, and is generally bulky and excellent in liquid absorption.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the “Tip to Tip” laminate sheet 1 has the adhesive 31 applied to all of the many embossed protrusions 13 and 23 formed on the sheet 1, the adhesive 31 is laminated. The sheet 1 becomes hard, and thus the flexibility of the laminate sheet 1 is greatly impaired. When wiping is one of the main uses of the laminate sheet 1, the sheet 1 does not conform to the wiping surface and is difficult to wipe off. There was a problem.
[0005]
The present invention has been made in view of such conventional problems, and is a laminate in which two base paper sheets on which a plurality of embossed convex portions corresponding to each other are formed are overlapped and bonded together at the butted position. An object of the present invention is to provide a laminate sheet having excellent flexibility.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the invention shown in claim 1 is to bond two base paper sheets on which a plurality of embossed convex portions corresponding to each other are formed by overlapping the embossed convex portions at a butting position. For wiping In the laminate sheet, some of the embossed protrusions are embossed protrusions that are not bonded. Yes, the unembossed embossed convex portion is lower in height than the embossed convex portion to be adhered, and the embossed convex portion having the lower height is formed only on one base paper sheet. The height of the embossed convex portion formed on the other base paper sheet is the same as the height of the embossed convex portion to be bonded on the one base paper sheet. It is characterized by that.
According to the said invention, since it becomes possible to reduce the adhesion range of embossing convex parts, the softness | flexibility of the laminate sheet by which the said pair of base paper sheet is bonded together can be improved.
[0007]
Also, Since the height of the non-bonded embossed protrusions is lower than that of the bonded protrusions, it is possible to reduce the bonding range between the embossed protrusions, thereby improving the flexibility.
[0008]
Furthermore, The low embossed convex part , Only formed on one base paper sheet Yes. Therefore, It is possible to form embossed convex portions having different heights, such as height, only on the one base paper sheet. In this case, as the other base paper sheet, a normal base paper sheet in which all the embossed convex portions are unified at the same height can be used.
[0009]
Claim 2 The invention shown in Claim 1 In the laminate sheet described in 1), an adhesive is applied only to an adhesive portion of the embossed convex portion.
According to the above invention, the adhesive can be applied only to the adhesive portion of the embossed convex portion by a simple method of bringing the coating roll carrying the adhesive on the peripheral surface into contact with the base paper sheet. The amount can be reduced.
[0010]
Claim 3 The invention shown in Claim 1 or 2 The laminate sheet described above is characterized in that a ratio of an adhesion area to a total plane area of one side of the base paper sheet is 5 to 10%.
According to the said invention, since the said ratio is 5% or more, peeling of the said base paper sheets can be suppressed effectively. On the other hand, since it is 10% or less, the flexibility of the base paper sheet itself can be prevented from being impaired.
[0011]
Claim 4 The invention shown in Claims 1 to 3 In the laminate sheet according to any one of the above, the embossed convex portions are regularly arranged.
According to the said invention, since the said embossing convex part is arrange | positioned regularly, the appearance of a laminate sheet becomes good.
[0012]
Claim 5 The invention shown in Claims 1 to 4 In the laminate sheet according to any one of the above, in the minimum unit laminate sheet obtained by cutting the laminate sheet into a sheet shape, an emboss that is adhered on a straight line arbitrarily drawn in the minimum unit laminate sheet At least one convex part exists, It is characterized by the above-mentioned.
According to the above invention, since there is at least one embossed convex portion to be bonded on a straight line arbitrarily drawn in the minimum unit laminate sheet, the directionality of the laminate sheet during use is suppressed. Can be used easily. The reason why the directionality of this fold can be suppressed is as follows. The unembossed embossed convex portion is softer and less rigid than the embossed convex portion to be adhered, because there is no adhesive. Therefore, when only the unembossed embossed protrusions are continuously arranged on a straight line, the bending strength is remarkably lowered along the straight line, and it is easy to bend along the straight line. Therefore, in the present invention, in the minimum unit of the laminate sheet, only the embossed convex portions that are not bonded are arranged so as not to be aligned, and are easy to use.
[0013]
Claim 6 The invention shown in Claims 1 to 5 In the laminate sheet according to any one of the above, a roll perforation is formed in the longitudinal direction, and perforations extending in the width direction are formed at appropriate intervals in the longitudinal direction. In the laminate sheet defined by the perforation, at least one embossed convex portion to be bonded exists on a straight line arbitrarily drawn in the laminate sheet of the minimum unit.
According to the above invention, the minimum unit laminate sheet that is easy to use with the directionality of folding being suppressed can be provided in a roll-shaped roll.
[0014]
Claim 7 The invention shown in Claim 5 or 6 The laminate sheet described above is characterized in that the non-bonded embossed protrusions are randomly arranged.
According to the said invention, since the embossing convex part which is not adhere | attached is arrange | positioned at random, the directionality of the bending of the said laminate sheet can be disperse | distributed further, and the said laminate sheet becomes still easier to use.
[0015]
Claim 8 The invention shown in Claims 1 to 7 In the laminate sheet according to any one of the above, the laminate sheet includes an embossed region in which a plurality of embossed convex portions are regularly arranged, and a punched region in which the embossed convex portions are not disposed between the embossed regions. The embossing convex part located along the outline of each embossing area | region is adhere | attached, It is characterized by the above-mentioned.
According to the said invention, the said laminate sheet can express a design with an embossing area | region and a punching pattern area | region, and is excellent in the designability. Further, since the liquid easily passes through the punched pattern region, the liquid easily diffuses over the entire surface of the laminate sheet.
[0016]
Claim 9 The invention shown in Claims 1 to 8 In the laminate sheet according to any one of the above, the embossed convex portion is formed by pressing each of the sheets against a pair of embossing rolls having a plurality of protrusions on a peripheral surface, At least one of the protrusion heights is set to at least two types.
According to the said invention, the embossing convex part from which height differs, such as height, can be formed by setting 2 types of protrusion height of at least 1 embossing roll.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, kitchen paper is taken as an example of a laminate sheet according to an embodiment of the present invention and will be described in the order of the following items.
(1) Laminate sheet
(2) Manufacturing method of laminate sheet
(3) Other planar arrangement examples of embossed convex parts
[0018]
== (1) Laminate sheet ==
FIG. 1A is an enlarged plan view showing the laminate sheet of the present embodiment, and FIG. 1B is a longitudinal sectional view taken along line BB in FIG.
The kitchen paper which is the laminate sheet 1 according to the present embodiment is obtained by laminating two base paper sheets 11 and 21 made of pulp on which a plurality of embossed convex portions are formed, and has a basis weight of 10 to 60 g / m ² It has become. The so-called “Tip to Tip” form is used as the bonding form, that is, the embossed convex portion 23 is formed on the other base paper sheet 21 in correspondence with the embossed convex portion 13 of one base paper sheet 11. On the other hand, the top portions of the embossed convex portions 13 and 23 of the base paper sheets 11 and 21 are bonded together by an adhesive 31 at the butting position.
[0019]
The shape of the embossed convex portion 13 has a truncated quadrangular pyramid shape as if the head of the quadrangular pyramid is cut, and the top portion of the embossed convex portion 13 is flat. The flat top part of the embossed convex part 23 of the same shape of the counterpart base paper sheet 21 faces this flat top part, and these top parts are bonded to each other by an adhesive 31 such as PVA. As a result, a space S sandwiched between the embossed concave portions 15 and 25 is formed around the embossed convex portions 13 and 23.
[0020]
The height H of the embossed convex portion is preferably 0.4 to 1.5 mm from the viewpoint of difficulty of crushing the convex portions 13 and 23 and breaking of the paper when embossing is applied, and the area A of the top portion is From the viewpoint of adhesiveness and the difficulty of crushing the convex portions 13 and 23, 1 to 10 mm ² It is desirable that
[0021]
In addition to PVA, CMC, MC, starch and the like can be used for the adhesive 31. Further, the shape of the embossed convex portions 13 and 23 is not limited to a truncated quadrangular pyramid shape, but may be a truncated cone shape, a truncated triangular pyramid shape, a truncated polygonal pyramid shape, a rectangular parallelepiped shape, or the like. The portion is preferably flat from the viewpoint of adhesiveness, that is, the embossed convex portions 13 and 23 are preferably truncated.
[0022]
Such embossed convex portions 13 and 23 are formed at equal intervals in the vertical and horizontal directions over the entire surface of the base paper sheets 11 and 21, so that a plurality of linear embossed convex portion rows are formed in each of the vertical and horizontal directions. Has been.
[0023]
Here, in the present invention, any one of the embossed convex portions 13 and 23 formed on the base paper sheets 11 and 21 is not bonded to the top portion. It is an embossed convex part for adhesion. FIG. 1A shows an example of a planar arrangement of the non-adhesive embossed convex portions. In this example, the non-adhered embossed convex portion rows are arranged every other row with respect to the vertical embossed convex portion rows 13a and 13b. 13b (23b) is set. In FIG. 1 (a), the non-bonded embossed convex row 13b (23b) is indicated by a one-dot chain line, and the bonded embossed convex row 13a (23a) is indicated by a two-dot chain line, which will be referred to below. The same applies to the drawings.
[0024]
And according to the structure provided with this non-adhesive embossing convex part, without apply | coating the adhesive agent 31 with respect to all the many embossing convex parts 13 and 23, with respect to some embossing convex parts 13 and 23, Only the adhesive 31 is applied. For this reason, the application range and application amount of the adhesive 31 that hardens the base paper sheets 11 and 21 can be reduced, thereby improving the flexibility of the laminate sheet 1 formed by laminating the base paper sheets 11 and 21. be able to.
[0025]
As shown in FIG. 1B, the top portions of the non-bonded embossed convex portions 13 and 23 are not bonded but are abutted against each other. Therefore, the space S can be firmly formed between the embossed recesses 15 and 25 while effectively resisting the pressing force acting perpendicularly to the surface of the sheet 1, and the high bulkiness and liquid absorption are maintained. Is done.
[0026]
Here, the ratio of the bonding area of the top portions of the embossed convex portions 13 and 23 to the entire planar area of one side of the laminate sheet is desirably 5 to 10%. As a method for setting the ratio of the adhesion area to this numerical range, for example, the ratio of the non-adhesive embossed convex row 13b (23b) is changed, or the area of the top part to be adhered is reduced. It can be carried out. And if the said adhesion area ratio shall be 5% or more, peeling of the lamination sheet 1, ie, peeling of the bonded base paper sheets 11 and 21 can be suppressed effectively. On the other hand, if it is 10% or less, the flexibility of the base paper sheets 11 and 21 can be prevented from being greatly impaired.
[0027]
Such a laminate sheet 1 is usually used for wiping and cleaning in the state of a sheet-like sheet which is the minimum unit. In this use, it is difficult to use the sheet-like sheet if it is easy to bend in one direction. Therefore, it is desirable that the directionality of the folding is dispersed at least in the state of the sheet-like sheet as the minimum unit. In addition, the typical dimension and shape of this sheet-like sheet | seat are the rectangles whose sides are 200-300 mm in the case of kitchen paper.
[0028]
In the laminate sheet 1 of the present invention with respect to the direction of the folding, the non-adhesive embossed convex portions 13 and 23 have a smaller amount of the adhesive 31 than the bonded embossed convex portions 13 and 23. It has only low rigidity and is easy to break, that is, it becomes a starting point of folding. For this reason, it is desirable that at least one embossed convex portion 13 or 23 to be bonded exists on a straight line arbitrarily drawn in the minimum unit sheet.
[0029]
FIG. 2 and FIG. 3 show an example of a planar arrangement of the non-adhesive embossed convex portions that avoids such alignment of only the non-adhered embossed convex portions 13 and 23 on a straight line.
2A is an enlarged plan view showing the laminate sheet 1 according to the first planar arrangement example, and FIGS. 2B and 2C are arrows BB in FIG. 2A, respectively. It is a longitudinal cross-sectional view of a view and a cross-sectional view of a CC line arrow. In this plane arrangement example, in addition to the plane arrangement example of FIG. 1, the embossed convex row 13a to be bonded is set every other row with respect to the embossed convex row in the horizontal direction. In other words, the embossed protrusion rows 13a (23a) to be bonded are arranged in a lattice shape that is vertically and horizontally with respect to the sheet surface.
[0030]
In the case of the planar arrangement shown in FIG. 1, the embossed convex row 13b is composed only of non-adhered embossed convex portions every other row with respect to the vertical embossed convex portion rows 13a (23a) and 13b (23b). Since (23b) exists, it has a large fold directionality along the vertical direction, whereas the planar arrangement example shown in FIG. 2 is arranged every other row with respect to the embossed convex row in the horizontal direction. Since the embossed convex row 13a (23a) to be bonded is set, as shown in FIG. 2B, the embossed convex portion to be bonded also to the non-bonded embossed convex row 13b (23b) in the vertical direction. Therefore, it is possible to suppress the directionality of vertical folding.
[0031]
FIG. 3 shows an enlarged plan view of the laminate sheet 1 according to the second planar arrangement example. In the second planar arrangement example, the embossed convex row 13a (23a) to be bonded is arranged in a substantially honeycomb shape. Here, it goes without saying that the embossed convex portions 13a (23a) other than the embossed convex portion row 13a (23a) to be bonded are non-adhered embossed convex portions. Also in this arrangement example, there is always one bonded embossed convex portion 13a (23a) on the straight line of the non-adhered embossed convex portion row, that is, the non-adhered embossed convex portion 13a (23a). ) Only in a straight line is avoided. And such a laminate sheet 1 is easy to use because the directionality of the folding is dispersed.
[0032]
Here, in order to further suppress the directionality of the fold, it is desirable that the non-bonded embossed protrusions 13a (23a) are randomly arranged. Then, the laminate sheet 1 in which the directionality of the folds is dispersed becomes easier to use.
[0033]
In addition, the sheet | seat-like sheet | seat which is the said minimum unit is a sheet | seat of the magnitude | size prescribed | regulated below. When a large number of laminate sheets 1 that have been cut into pieces in advance are stacked and stored in a storage box, the cut laminate sheet 1 is the minimum unit. On the other hand, when the long laminate sheet 1 continuous in the longitudinal direction is stored in a storage box in the form of a roll, it is defined by cutting perforations formed in the width direction at appropriate intervals in the longitudinal direction. A laminate sheet 1 of a certain size is the minimum unit.
[0034]
== (2) Manufacturing method of laminate sheet ==
Here, the manufacturing method of the laminate sheet 1 of this embodiment is demonstrated.
The base paper sheet manufactured through the pulping process and the paper making process is wound on a take-up reel at the end of the paper making process to become a base paper sheet roll. Here, the pulping step refers to a step of extracting the fiber (pulp) by boiling a wood piece or the like as a raw material with a cooking solution, and the paper making step is a pulp containing pulp extracted in the pulping step. It refers to the process of finishing a uniform and thin continuous sheet by pouring the solution over the wire part and making it.
[0035]
Next, two of the base paper sheet rolls 3 are carried into the bonding step line 51 shown in FIG. 4, and each of the base paper sheet rolls 3 is unwound into a sheet state and pasted together to form the laminate sheet 1. To do.
[0036]
The line 51 of the laminating process for performing the above operation includes a pair of upper and lower unwinding reels 53 and 53 for unwinding the two base paper sheet rolls 3 and 3 respectively, and the pair of upper and lower base paper sheets unwound. A pair of upper and lower embossing rolls 55 and 57 for processing and embossing the embossed convex portions 13 and 23, and a laminate sheet 1 formed by laminating the two base paper sheets are rolled up into a roll shape. A take-up reel 59 is provided.
[0037]
The pair of upper and lower embossing rolls 55 and 57 are steel rolls of the same diameter that are rotatably arranged with their circumferential surfaces facing each other in parallel. Embossed protrusions 13 and 23 are formed on the base paper sheet on each circumferential surface. A number of projections 55a and 57a corresponding to this are formed. Then, when the two unwound base paper sheets pass through the inter-roll gap 56a, the base paper sheets are bonded to each other.
[0038]
Each base paper sheet is wound around the circumferential surface of each embossing roll 55, 57 over a predetermined range in the rotational direction before reaching the inter-roll gap 56a. Without the rotation, the embossing rolls 55 and 57 move to the inter-roll gap 56a. Between the winding start position 56b and the inter-roll gap 56a, pretreatment for bonding is performed on each base paper sheet.
[0039]
The preprocessing will be described in detail. For each of the upper and lower embossing rolls 55 and 57, an emboss formation position and a base paper sheet bonding position are set in order along the rotation direction for the preprocessing. ing. At the emboss formation position, the rubber roll 61 is arranged in parallel with the peripheral surfaces thereof facing each other. And the embossing convex parts 13 and 23 are formed in a base paper sheet by narrowing a base paper sheet between this rubber roll 61 surrounding surface and the said protrusion 55a, 57a of the embossing rolls 55 and 57. As shown in FIG. At the base paper sheet bonding position, as described above, the gap between the upper and lower embossing rolls 55, 57 is narrowed and pasted in a state where the two base paper sheets are overlapped. . At the time of this narrow pressure, the projections 55a and 57a formed on the peripheral surfaces of the upper and lower embossing rolls 55 and 57 are opposed to each other. The top portions of the embossed convex portions 13 and 23 are bonded together.
[0040]
For the upper embossing roll 55, an adhesive application position for applying the adhesive 31 to the top of the embossed convex portion 13 is set between the embossing position and the base paper sheet bonding position. At this adhesive application position, a rubber application roll 63 carrying the adhesive 31 on its peripheral surface is arranged with its peripheral surface facing each other, and the base paper is between the peripheral surface of the application roll 63 and the embossing roll 55. When the sheet passes, the peripheral surface of the coating roll 63 is selectively brought into contact with only the top of the embossed convex portion 13 so that the adhesive 31 is applied only to the top.
[0041]
Here, in the manufacturing method of the laminate sheet 1 of the present invention, two kinds of heights of the protrusions 55a on the peripheral surface of the upper embossing roll 55 are set, that is, there are high protrusions and low protrusions. To do. Of these, the low protrusion is a protrusion for forming the non-adhered embossed convex portion 13, and it is bonded to the embossed convex portion 13 formed by the low protrusion at the adhesive application position due to the height difference of the protrusion. No adhesive is applied, and the adhesive 31 is selectively applied only to the embossed protrusions 13 formed with high protrusions. Needless to say, the arrangement pattern of the protrusions 55a is set in correspondence with the embossed protrusion 13 described above.
[0042]
The height of the low protrusion 55a is preferably set to 70 to 90% of the height of the high protrusion 55a. If the height of the low protrusion 55a is 90% or less, the adhesion of the adhesive 31 to the embossed convex portion 13 formed with the low protrusion can be reliably prevented. On the other hand, if it is set to 70% or more, the gap between the top portions of the non-adhesive embossed convex portions 13 and 23 can be kept small, and the embossed concave portions 15 around the convex portions 13 and 23 are not crushed. The space S can be reliably formed between the 25. The high protrusion 55 a of the upper embossing roll 55 is set to the same height as the protrusion 57 a of the lower embossing roll 57.
[0043]
Next, the laminate sheet 1 bonded at the inter-roll gap 56a is wound up in a roll shape by the take-up reel 59 and conveyed to the next step. In this subsequent step and thereafter, the laminate sheet 1 is wound into a roll shape after forming perforations in the width direction at appropriate intervals in the longitudinal direction by a perforation roll (perforation blade roll) to become a product of a roll. Or it is cut at appropriate intervals in the longitudinal direction to be either a sheet-like product. Then, after being stored in the storage box, it is shipped.
[0044]
In addition, in description of the said manufacturing method, although the line 51 of the bonding process was provided separately from the said pulping process and papermaking process, it is not restricted to this, The line 51 of this bonding process is the said You may enable it to process continuously by making it continuous in a papermaking process.
[0045]
== (3) Other examples of planar arrangement of embossed projections ==
Here, an example of the planar arrangement of the non-adhesive embossed protrusions with respect to another example of the planar arrangement of the embossed protrusions will be described with reference to FIG.
As shown in the plan view of FIG. 5, the embossed protrusions 13 (23) are arranged in a plane between an embossed area A1 formed by a large number of embossed convex parts 13 (23) and the embossed area A1. The embossed convex portion 13 (23) is not formed and is formed with a punched pattern region A2. The embossed area A1 and the cut pattern area A2 can express a predetermined design on the laminate sheet 1 to improve the design.
[0046]
The punched pattern area A2 has a regular quadrangular lattice shape, and the embossed area A1 located in the lattice has a square outline. And this embossing area | region A1 is comprised from the 49 embossing convex parts 13 (23) arrange | positioned at equal intervals. Since the punched pattern area A2 is not an embossed convex part, it is naturally not bonded.
[0047]
Here, in this invention, corresponding to the planar arrangement | positioning of this embossing convex part 13 (23), four sides used as the outline of embossing area | region A1 among the embossing convex parts 13 (23) of said embossing area | region A1. Only the embossing convex part 13 (23) located on the upper side is bonded, and the embossing convex part 13 (23) located in the inner area is set as an unbonded embossing convex part. And thereby, the softness | flexibility of the laminate sheet 1 is improved.
[0048]
The embossed convex portion 13 (23) to be bonded may not be positioned on the four sides, and instead of or in addition to this, the embossed convex portion in the inner region of the four sides is targeted. It may be arranged in a letter shape. Furthermore, the outline of the embossed area A1 is not limited to a square, but may be a rectangle, a circle, an ellipse, or the like.
[0049]
As mentioned above, although embodiment which concerns on this invention was described, this invention is not limited to this embodiment, The deformation | transformation as shown below is possible in the range which does not deviate from the summary.
In the present embodiment, the kitchen paper is described as an example of the laminate sheet. However, the laminate sheet is not limited to this as long as it is a so-called “Tip to Tip” laminate sheet, and it is also applicable to tissue paper, toilet paper, and decorative paper. Applicable. Of course, the size and shape of the kitchen paper are not limited to those exemplified above.
In the present embodiment, the rectangular sheet is exemplified as the minimum unit laminate sheet. However, the present invention is not limited to this, and the outer shape of the sheet may have a curved portion.
[0050]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, there is provided a laminated sheet for bonding two base paper sheets formed with a plurality of embossed convex portions corresponding to each other by overlapping the embossed convex portions at a butting position. A laminate sheet excellent in flexibility can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 (a) is an enlarged plan view showing a laminate sheet according to the present invention, and FIG. 1 (b) is a longitudinal sectional view taken along line BB in FIG. 1 (a). is there.
2 (a) is an enlarged plan view showing a laminate sheet according to the present invention, and FIGS. 2 (b) and 2 (c) are views taken along line BB in FIG. 2 (a), respectively. FIG. 6 is a cross-sectional view taken along line CC and a cross-sectional view taken along the line CC.
FIG. 3 is an enlarged plan view of a laminate sheet according to the present invention.
FIG. 4 is a schematic side view of a bonding process line according to the laminate sheet of the present embodiment.
FIG. 5 is an enlarged plan view of a laminate sheet according to the present invention.
FIG. 6 is a longitudinal sectional view of a conventional laminate sheet of “Tip to Tip” form.
[Explanation of symbols]
1 Laminate sheet
11, 21 Base paper sheet
13,23 Embossed convex part
13a, 23a Embossed convex row to be bonded
13b, 23b Embossed convex row not bonded
15, 25 Embossed recess
31 Adhesive
S space

Claims

互いに対応する複数のエンボス凸部が形成された２枚の原紙シートを、該エンボス凸部同士を突き合わせ位置で重ね合わせて接着する拭き取り用のラミネートシートにおいて、
前記エンボス凸部のうちの幾つかは、接着されないエンボス凸部であり、
前記接着されないエンボス凸部は、接着されるエンボス凸部よりも高さが低くなっているとともに、該高さが低くなっているエンボス凸部は、一方の原紙シートにのみ形成されており、
他方の原紙シートに形成されるエンボス凸部の高さは、前記一方の原紙シートにおける、接着されるエンボス凸部と同じ高さであることを特徴とするラミネートシート。In a laminate sheet for wiping, in which two base paper sheets formed with a plurality of embossed convex portions corresponding to each other are bonded by overlapping the embossed convex portions at a butting position,
Some of the embossed protrusions are embossed protrusions that are not bonded ,
The unembossed embossed convex portion has a height lower than the embossed convex portion to be adhered, and the embossed convex portion having the lower height is formed only on one base paper sheet,
The height of the embossing convex part formed in the other base paper sheet is the same height as the embossing convex part adhere | attached in said one base paper sheet.

接着剤が前記エンボス凸部の接着部にのみ塗布されていることを特徴とする請求項１に記載のラミネートシート。 The laminate sheet according to claim 1, wherein an adhesive is applied only to an adhesive portion of the embossed convex portion.

前記原紙シート片面の全平面面積に対する接着面積の比率が５〜１０％であることを特徴とする請求項１又は２に記載のラミネートシート。The laminate sheet according to claim 1 or 2, wherein a ratio of an adhesion area to a total plane area of one side of the base paper sheet is 5 to 10%.

前記エンボス凸部は規則的に配置されていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のラミネートシート。The laminate sheet according to any one of claims 1 to 3, wherein the embossed protrusions are regularly arranged.

前記ラミネートシートが枚葉状に切断されてなる最小単位のラミネートシートにおいて、
前記最小単位のラミネートシート内において任意に引かれた直線上には、接着されるエンボス凸部が少なくとも一つ以上存在することを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載のラミネートシート。In the laminate sheet of the minimum unit formed by cutting the laminate sheet into sheets,
5. The laminate sheet according to claim 1, wherein at least one embossed convex portion to be bonded exists on a straight line arbitrarily drawn in the laminate sheet of the minimum unit.

長手方向にロール状に巻き取られるとともに、該長手方向の適宜間隔おきに幅方向に亘るミシン目が形成され、最小単位のラミネートシートの大きさが、前記ミシン目によって規定されるラミネートシートにおいて、
前記最小単位のラミネートシート内において任意に引かれた直線上には、接着されるエンボス凸部が少なくとも一つ以上存在することを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載のラミネートシート。In the laminate sheet wound in a roll shape in the longitudinal direction and having a perforation extending in the width direction at appropriate intervals in the longitudinal direction, the size of the minimum unit laminate sheet is defined by the perforation,
The laminate sheet according to any one of claims 1 to 5, wherein at least one embossed convex portion to be bonded exists on a straight line arbitrarily drawn in the laminate sheet of the minimum unit.

前記接着されないエンボス凸部は、ランダムに配置されることを特徴とする請求項５又は６に記載のラミネートシート。The laminate sheet according to claim 5 or 6, wherein the non-bonded embossed convex portions are randomly arranged.

前記ラミネートシートは、複数のエンボス凸部が規則的に配置されてなるエンボス領域と、該エンボス領域間に位置してエンボス凸部が配置されない抜き柄領域とを有し、少なくとも各エンボス領域の輪郭に沿って位置するエンボス凸部は接着されていることを特徴とする請求項１乃至７のいずれかに記載のラミネートシート。The laminate sheet has an embossed region in which a plurality of embossed convex portions are regularly arranged, and a cutout region in which the embossed convex portions are not arranged and is located between the embossed regions, and at least the contour of each embossed region The laminate sheet according to any one of claims 1 to 7, wherein the embossed convex portion located along the surface is adhered.

前記エンボス凸部は、周面に複数の突起を備えた一対のエンボスロールに、それぞれの前記原紙シートが押圧されて形成され、前記一対のエンボスロールのうちの少なくとも一方の突起高さは、少なくとも２種類設定されていることを特徴とする請求項１乃至８のいずれかに記載のラミネートシート。The embossed convex part is formed by pressing each base paper sheet on a pair of embossing rolls having a plurality of protrusions on a peripheral surface, and the height of at least one of the pair of embossing rolls is at least The laminate sheet according to any one of claims 1 to 8, wherein two types are set.