JP3705623B2 - シラン類の分解・還元反応装置および高純度結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

シラン類の分解・還元反応装置および高純度結晶シリコンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、シラン類またはクロルシラン類の分解・還元反応装置に関し、さらに詳しくは高純度の半導体グレ−ドの多結晶シリコンを、特にド−パント不純物により汚染させることなく製造するためのシラン類の分解・還元反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多結晶シリコンの製造においてモノシラン類の分解反応を利用し、気相析出反応により粒状ポリシリコンを製造する方法は既に知られている。この反応に用いる反応容器は高純度の粒状ポリシリコンを得るために、粒子の接触する部分は全てシリコンで作製するのが望ましい。この反応容器は外部からヒ−タ−で加熱する必要がある。一方、モノシランガス類は空気に触れると発火するという性質があり、非常に危険なガスである。従って反応容器は内部のガスが絶対に漏洩しない構造でなければならない。
【0003】
反応容器をシリコンで作製することは、製品の純度面においては最良の方法である。しかし、シリコンは非常に脆い材料であるため、強度面における信頼性が極めて低い。このような理由から、粒子と接触する部分をシリコンのような脆い材料で形成する場合、モノシラン類の分解反応容器は通常、内筒と外筒からなる2重構造がとられる。外筒は装置の安全性を確保するために、また内筒はシリコン粒子が外筒と接触し、汚染することを防ぐために使用される。
【0004】
2重構造の反応容器は、特開平2−21938号公報において提案されている。同公報には、反応容器の外壁をステンレスで作製し、内壁は石英のライナ−管を使用することが示されている。
また、特開昭57−140308号公報においては、1000℃の雰囲気でシリコン粒子の表面に新たなシリコンを析出する装置が提案されている。この装置において、シリコン粒子は反応容器壁との接触汚染がほとんど無いため、反応容器壁をステンレスまたは炭素で作製しても、シリコン粒子の純度には、あまり影響しないとされている。
【0005】
また、一般にシ−メンス法と呼ばれている多結晶シリコンの析出方法、即ち棒状のシリコンを通電加熱し、その表面でモノシラン類の分解反応あるいはトリクロルシラン等のクロルシラン類の還元反応を行なうことにより、その周囲に新たなシリコンを析出する方法が知られている。この反応容器にも、ステンレスが広く一般に使用されている。ただし、反応の際、該容器壁は水冷される必要がある。
以上のように、シリコンの析出工程において、ステンレスは高温の雰囲気においても、内部のシリコン粒子との接触さえ無ければ、汚染の原因にはならない、と広く一般に信じられてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明者らの研究によると、析出するシリコン粒子中への不純物の取り込みは、単にシリコン粒子と反応容器壁との接触だけによるものではないことが判明した。例えば反応容器の内壁に、一般に耐熱性ステンレスとして知られているJIS規格、SUS−316(クロム16〜18重量%、ニッケル10〜14重量%、モリブデン2〜3重量%、残部が鉄、及び微量金属である合金)を使用し、その部分に水素ガスを流し加熱すると、壁面より不純物ガスが放出されることが確認された。放出される不純物ガス(以下、アウトガスと記す)の成分はメタンガス、燐−水素化合物および硼素−水素化合物等であった。さらに、これらのアウトガスが粒状ポリシリコンの析出に使われる反応ガスに同伴した場合、シリコン粒子表面で分解し、シリコン粒子中にこれらの不純物が取り込まれることも確認された。
【0007】
半導体グレ−ドとして使用される多結晶シリコンは、非常に高純度であることが要求される。特に、リン、硼素、アルミニウム、ヒ素等のド−パント不純物、は、多結晶シリコンの品質を著しく低下させるため、最も敬遠される。多結晶シリコンの析出のための反応容器や、反応に使用するガスの予熱器等の高温部にJIS規格、SUS−316等の一般的なステンレスを使用することは、アウトガスにより品質を低下させるため好ましくない。しかし安全の面から、反応容器の外壁は金属材料で作製する必要がある。以上の理由から、高温においてもリン、硼素、アルミニウム、ヒ素等のアウトガスがなく、かつ耐熱性、耐衝撃性のある金属材料でできた反応容器の開発が強く望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を行なった結果、ニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金は、その温度が600℃以下ではアウトガスをほとんど放出しないこと、また、該合金をあらかじめ使用温度よりも高い温度で熱処理することにより、さらに高温での使用が可能であることを見出し、ここに本発明を提案するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、内筒と外筒よりなりそしてモノシラン類またはクロルシラン類を分解・還元するための流動床反応装置であって、上記内筒は流動するシリコン粒子と直接接触しそして多結晶シリコンよりなり、且つ上記外筒は流動するシリコン粒子と接触することがなくそして少くともその内壁がニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金よりなる、ことを特徴とする上記反応装置およびニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金の上記反応装置の内壁への使用である。
【0010】
本発明の反応容器の一例の概略図を図1に示す。図1は本発明の反応装置を流動床反応装置として使用した場合の概略図である。反応容器内部に充填された充填物2は、配管1より導入される流動ガスにより流動される。また、排ガスは、配管3より排出される。反応容器は、内筒4および外筒5よりなる2重構造からなる。本発明においては外筒の、特に内壁6の材質が重要である。この部分からのガス状不純物の放出が小さいことが重要である。外筒6、特に外筒6の少なくとも内壁6を、ニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金で作成することにより達成される。反応容器内に導入するガスを予め加熱する場合、予熱器7を設置することができる。この場合、配管1は加熱されるため、この配管の内壁もガス状不純物を放出しにくい材質であること、すなわち該配管の内壁も、ニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金であることが好ましい。外筒5は内部充填物2とは直接接触しない構造である必要がある。従って、外筒の内壁6は、耐磨耗材料である必要はない。内筒4は充填物2が直接接触するため、その内壁は接触により充填物の汚染が起こりにくい材料からなる必要がある。シリコンカーバイドあるいはグラファイトの内筒の内壁にシリコンをコーティングしたものを使用することも可能ではあるが、その耐久性を考慮した場合、多結晶シリコンを加工した内筒を使用することが必要となる
【0011】
本発明に言う高純度多結晶シリコンとは、半導体用の単結晶シリコンの原料となる多結晶シリコンである。該多結晶シリコンは、CZ法やFZ法により単結晶化され、単結晶シリコン基板となる。従ってその原料となる多結晶シリコンは、非常に高純度であることが要求される。一般にこのような多結晶シリコンに要求される純度は、単結晶化した後の比抵抗値で200Ωcm以上、好ましくは500Ωcm以上、さらに好ましくは1,000Ωcm以上であることが有利である。
【0012】
本発明における耐熱合金としては、例えば800℃、105時間におけるクリ−プ破断強度が0.5kgf/mm2以上の、鉄−ニッケル−クロム系合金、ニッケル基合金およびコバルト基合金を挙げることができる。これらの耐熱合金はニッケルを28重量%以上含有する必要がある。
ニッケルを28重量%以上含む耐熱合金の中で、特に鉄−ニッケル−クロム合金およびニッケル基合金は、加工性に優れるため、本発明に使用する材料として好適である。
【0013】
ニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金としては、より具体的に、例えばニッケル28〜35重量%、クロム18〜23重量%、鉄42〜47重量%、残部が微量金属である合金(一般名インコロイ800、インコロイ800H等が該当する。以下インコロイ800等と記す)、あるいはニッケル70重量%以上、クロム14〜17重量%、モリブデン2〜4重量%、残部が鉄及び微量金属である合金(一般名インコネル600、インコネル600H等、以下インコネル600等と記す)、あるいはニッケル57〜63重量%、クロム20〜26重量%、残部が鉄及び微量金属である合金(一般名インコネル601、以下インコネル601等と記す)あるいはニッケル38〜46重量%、クロム19〜24重量%、残部が鉄及び微量金属である合金(一般名インコロイ825、以下インコロイ825等と記す)、あるいはニッケル30〜34重量%、クロム19〜22重量%、残部が鉄及び微量金属である合金(一般名インコロイ801、以下インコロイ801等と記す)あるいはニッケルを主成分(50重量%以上)とする、モリブデン26〜30重量%、残部がクロム、鉄及び微量金属である合金(一般名ハステロイB、以下ハステロイB等と記す)、あるいはニッケルを主成分(50重量%以上)とする、モリブデン15〜17重量%、クロム14〜17重量%、残部が鉄及び微量金属である合金(一般名ハステロイC、以下ハステロイC等と記す)等が挙げられる。
【0014】
本発明にいう反応容器とは、内部で高純度のシリコンを析出する反応を行なうための容器をいう。該容器の材質としては、少なくともその内壁がニッケルを28重量%以上含む耐熱合金からなることが要求される。従って該容器が二重構造であり、容器の外壁がニッケルを28重量%以上含む耐熱合金以外の組成からなっていてもかまわない。また、安全性をさらに増すために、反応容器を鉄等の他の金属により覆うことも可能である。また、反応容器の外筒の内壁の更に内側に、シリコン等の内筒を挿入することもできる。
【0015】
反応容器の形状は、いかなる形状でもよいが、棒状のシリコンに電流を通ずることにより加熱し、その表面でシリコンの析出反応を起こさせる方法には、一般にベルジャ−型の反応容器が用いられる。また流動床中で種になるシリコン粒子を加熱流動させ、その表面で析出反応を起こさせる方法には、一般に筒状の流動床反応容器が用いられる。いずれの反応容器においても、その壁の温度が300℃以上の高温になる場合には、本発明にいう耐熱合金材料を使用することが好ましい。
【0016】
本発明にいう反応容器を加熱流動床として使用する場合、反応の原料ガスあるいはシリコン粒子を流動させるための流動ガスを予熱して加熱流動床に導入すると、流動床の壁面からの加熱量を小さくできるため加熱効率が上がり、また反応容器内で、より均一な温度分布が得られる。このとき、モノシラン等の分解し易いガスはあまり高温にすると気相中で分解して微粉を形成するため、反応ガスの温度を高くすることは好ましくない。従って、反応ガスと流動ガスとを分けて、流動ガスだけを加熱することにより、さらに加熱効率を上げることができる。
流動ガスや原料ガスを予熱する場合、予熱器の壁面すなわちガスが接触する面は加熱される。従ってこの部分もまたアウトガスの発生しにくい材料で作製しなくてはならない。従って本発明に言う反応容器には粒子が存在する部分だけではなく、反応に使用するガスの予熱器も含まれるものとする。また、同様に本発明は、多結晶、単結晶を問わず半導体用のシリコンの熱処理を行なうためのガス配管において、高温で使用される部分にも採用されうる。
【0017】
本発明に言うモノシラン類の加熱分解は、加熱した高純度のシリコンの存在する反応容器中にモノシラン、ジシラン等のシランガス類を導入し、反応容器内でモノシラン類を分解させ、該高純度シリコンの表面に新たなシリコンを析出させる反応を言う。この反応には、モノシラン類がシリコン表面以外の場所で分解し、気相中で形成された微粉をシリコン表面に取り込む反応も含まれる。
【0018】
該反応においては、流動床またはベルジャ−型の反応容器内にモノシラン類及びその希釈ガスが導入される。反応容器内に導入される希釈ガスとしては、通常水素が使用される。水素の代わりにアルゴン等の不活性ガスが好ましく使用される場合もある。
【0019】
本発明に言うクロルシラン類の還元は、モノクロルシラン、ジクロルシラン、トリクロルシラン、テトラクロルシランの内いずれ一種または二種以上のガスを水素ガスと混合し、加熱したシリコン表面に接触させることにより行なわれ、それによりシリコン表面上に新たなシリコンを析出する反応を言う。クロルシラン類の析出においては、還元反応と同時に分解反応も起こる。しかし本発明においては上記クロルシラン類と水素との混合ガスを加熱してシリコンを析出する反応は、全て還元反応として扱う。
【0020】
本発明を流動床によるモノシラン類の分解析出反応に使用する場合、内筒には、シリコン粒子が流動することにより、磨耗が起こる。この磨耗により流動するシリコン粒子が汚染されることを防ぐ目的から、内筒の内面には高純度の多結晶シリコンが好適に採用される。内筒に使用するシリコンは、100Ωcm以上の比抵抗値であることが好ましい。
【0021】
内筒としては、シリコン製の筒や、シリコン製の板を筒状に組み合わせたものが使用できる。シリコン筒の替わりとして、耐熱性のあるアルミナ、ジルコニア等のセラミックスにシリコンをライニングする方法は、母材とシリコンとの熱膨張率の差により、シリコンライニングが剥離し易いという欠点を持つため好ましくない。この問題を防止するには、セラミック部分にシリコンとほぼ同じ熱膨張率を持つカ−ボンあるいはシリコンカ−バイドを使用することが考えられる。カ−ボンを多く含む材料は、水素ガスと反応してメタンガスを発生し、シリコン粒子内にカ−ボンとして取り込まれるため、その全面をシリコンで被覆する必要がある。
【0022】
析出反応において、反応容器の内筒の温度をできるだけ下げたい場合には、水素ガス等の希釈ガスを析出の温度より高い温度に設定し、反応容器の加熱源として使用することができる。この場合、予熱器の内表面温度は析出反応の容器内温度に比べかなり高くなる。このような特に高温になる部分には、アウトガスの特に少ない材料を選定する必要がある。温度が600℃以下ではインコロイ800等、インコロイ801等、ハステロイB等、ハステロイC等、インコロイ825等、インコネル600等、インコネル601等が好適である。さらにそれより高い650℃まではインコロイ800等、インコロイ801等、ハステロイB等、ハステロイC等、インコロイ825等、インコネル600等が好適であり、それより高い900℃まではインコロイ800等、インコロイ801等、ハステロイB等、ハステロイC等が好ましく、更に高い940℃まではインコロイ800等が好適に使用できる。
【0023】
JIS規格SUS310S(ニッケル19〜22重量%、クロム24〜26重量%、残部が鉄及び微量金属である合金)は、比較的ニッケルを多く含む耐熱合金ではあるが、アウトガス量が多いため、300℃以上で使用することは好ましくない。SUS316(ニッケル10〜14重量%、クロム16〜18重量%、モリブデン2〜3重量%、残部が鉄及び微量金属である合金)、SUS304(ニッケル8〜10.5重量%、クロム18〜20重量%、残部が鉄及び微量金属である合金)は、耐熱合金ではあるが、300℃以下でさえアウトガスを多く発生するため、反応容器に使用することは好ましくない。
【0024】
ニッケルを28重量%以上含む耐熱合金で作製した反応容器は、そのままでもアウトガスを放出しにくいが、その容器に熱処理を施すことにより、さらに高温での使用が可能になる。例えば熱処理を施していないインコロイ800等を水素雰囲気中で加熱する場合、その温度が800℃以下ではアウトガスは殆ど発生しないが、850℃以上では硼素化合物を主成分とするアウトガスが急速に増加する。ところが、この材料を、例えば窒素雰囲気中において、1000℃で10時間の熱処理を行なうと、アウトガスの始まる温度は940℃に上昇し、850℃でのアウトガスは全く認められなくなる。この熱処理は、処理温度が高いほど、また、処理時間が長いほど、その効果は大きい。しかし熱処理の時間は、10時間以上の処理を行なっても大きな差はみられず、また材料の強度面からあまり温度をあげることは好ましくないため、実用的には、950℃〜1050℃で10時間程度の処理を行なうことが好ましい。熱処理の雰囲気は窒素中が最も好ましいが、水素中で処理をおこなっても効果は得られる。
【0025】
【作用】
一般に使用されている金属材料中には微量成分としてリン、ホウ素およびカ−ボンが含まれている。これらの微量元素は製造時に偶然に混入する場合もあるが、多くは材料の強度を向上させるため意図的に添加される。上記微量元素が材料表面付近に存在するとき、その材料が水素を含む雰囲気中で高温にさらされた場合には、水素ガスは上記微量元素と結合し、PH3、B26、CH4等の水素化物を形成すると考えられる。これらはいずれも気体であるため、原料ガスに同伴される。
【0026】
本発明者らの研究によると、配管を一般に広く使用されているステンレスの中でも、耐熱性があるとされている、JIS規格、SUS−316で作製し、その配管を高温に保った状態で水素ガスを流した場合、SUS−316の繰り返し加熱における使用温度限界は870℃であると言われているにもかかわらず、配管の出口では燐−水素化合物および硼素−水素化合物がアウトガス成分として検出された。
【0027】
SUS−316におけるアウトガスの発生は、300℃付近で始まり、500℃付近で急激に増加した。アウトガスの発生し始める温度あるいは急激に増加する温度は金属によって異なるが、上記の傾向は、全ての金属材料に共通している。また、炭素を多く含む種類のステンレスからは、メタンガスも放出される。
SUS−316より耐熱温度が高く、広く一般に耐熱合金として使用されており、その繰り返し加熱における使用温度限界が1035℃であるとされているJIS規格SUS−310Sの場合、その使用温度限界はSUS−316よりも150℃以上高いにもかかわらず、この耐熱合金においても、アウトガスはSUS−316と同じ300℃付近から始まった。
ところが驚くべきことに、通常のステンレスの替わりにニッケルを28重量%以上含む耐熱合金を使用すれば、600℃以上においても上記のアウトガスを極少量に抑えることが可能であることを本発明者らは見出だした。
【0028】
例えば、インコネル600等のニッケル基合金の高温における許容応力は、SUS−310Sの許容応力とほぼ同等であるにもかかわらず、600℃でのアウトガスの量を、硼素化合物で比較した場合、インコネル600等のアウトガス量は、SUS−310Sのアウトガス量に比べ、極めて少ない。
【0029】
一方、アウトガス発生と合金中のニッケル含有量との関係を見た場合、例えば、インコネル600等のニッケル含有量は70重量%以上であるのに対し、インコロイ800等のニッケル含有量は約30重量%と低い。しかし、アウトガスの始まる温度を比較した場合、インコネル600等は650℃以上でアウトガスが発生し始め700℃で急激に増加するのに対し、インコロイ800等のアウトガスは900℃以下では殆ど確認されない。従って、アウトガスの発生が始まる温度は、ニッケル含有量だけに相関しているのではないことが確認された。
【0030】
ニッケルを28%以上含有する合金のアウトガス量が小さい理由は、以下の現象が起こっていると推定される。即ちニッケルは合金の熱膨脹率を下げる目的で添加されることが多い。熱膨脹率の小さい合金は、高温においても結晶の変形量が小さい、換言すれば原子と原子との間隔の変化量が小さいと考えられる。硼素や燐が、合金を構成する原子の原子間位置に存在するならば、合金を構成する原子同士の間隔が小さいほど、その拡散速度も小さくなるはずである。このような理由から、ニッケルを28%以上添加した熱膨脹率の小さい合金では、拡散速度があまり大きくならず、その結果として硼素や燐が合金内部にとどまり、アウトガスとなって外部に放出されないものと考えられる。
【0031】
耐熱合金のアウトガス量が小さい理由もまた、はっきりとは断定できないが、推定する限りでは、高温で材料が変形すると、変形に伴う転位の運動も盛んに起こる。合金の原子間から溢れ出た硼素や、燐がこの転位の一部に析出しているとすれば、転位の運動が盛んになるほど、硼素や燐が動き易くなるものと考えることができる。この考えによれば、高温でも転位が起きにくい耐熱合金は、結局、硼素や燐が動きにくい材料であり、その結果としてアウトガスも起こりにくくなっているものと考えられる。
上記2つの性質を合わせ持つニッケルを28重量%以上含む耐熱合金は、高温においても硼素や燐の動きが非常に遅いために、アウトガスの起こる温度が高くなったものと考えられる。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明により理解されるように、ニッケルを28重量%以上含む耐熱合金は、耐アウトガス性能において非常に優れた装置材料である。この合金にて反応装置を作製し、その内部でモノシラン類あるいはクロルシラン類を使用したシリコンの析出反応を行なうことにより、非常に高純度の多結晶シリコンを製造することができる。また、流動床に該耐熱合金使用する場合、耐熱合金の内側にシリコン製の内筒を設けることにより流動による磨耗を防ぎ、シリコン粒子の汚染を防止することができる。またシ−メンス法の反応容器に該材料を使用した場合、容器壁の温度を上げることができるため、析出のためのエネルギ−が節約される。
【0033】
【実施例】
本発明をさらに具体的に説明するため以下の実施例及び比較例を挙げて説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1〜9
それぞれの材料からのアウトガス放出量を測定するため、図2に示す装置を作製し、評価を行なった。装置は2本の石英ガラス製の管からなっており、石英管8で材料を加熱し、アウトガスを放出させ、石英管9において、アウトガスの成分を測定試料中に取り込ませる。アウトガス量を測定するための試料10は、板状に加工され、石英管8の内部にセットされる。石英管8の周囲にはシリコニット製のヒ−タ−11が設置され、内部の試料を任意の温度に加熱することができる。石英管8の一端からは、配管12を通して水素ガスが導入され、また他端は配管13を通して石英管9に接続される。石英管8内で放出したアウトガス成分は、水素ガスと混合、同伴され、石英管9内に導入される。配管13の途中には、モノシランガスの導入ライン14があり、このラインより導入されたモノシランは、石英管8より流れてきた水素ガスと混合し、希釈される。石英管9の内部には、単結晶シリコンの基板15がセットされ、この基板は、石英管の上下に設けられた赤外線ランプ16、17により、非汚染状態で加熱される。シリコン基板上で水素ガスとモノシランガスは加熱され、モノシランと水素化された不純物は分解し、シリコン基板上に析出する。
【0035】
該析出に際し、単結晶シリコン基板の温度は、アウトガス不純物を確実に取り込むため約1000℃に設定した。また、析出管に導入するモノシランガスの濃度は、キャリアガスにより0.1%程度に希釈した。この条件で析出したシリコンは、エピタキシャル成長し、単結晶の析出層が得られた。また、析出管内に入った不純物ガスは、ほぼモノシランと同等の転化率でシリコン中に取り込まれると考えられる。
【0036】
析出したシリコン中の不純物は、カ−ボンについてはFT−IRで分析し、またド−パント不純物についてはFT−PLにて分析した。水素ガス及びモノシランガス中に始めから存在している不純物量を測定するため、石英管8中に試料10を置かずに空の石英管を加熱して同様の析出を行なったところ、析出したシリコン中に、不純物はほとんど検出されなかった。
上記の装置を使用して、各種の試料のアウトガスを放出し始める温度を測定した。その結果を表1に示す。アウトガスを放出し始める温度とは、アウトガス量が 1×1014atoms/m2hrを越える温度、すなわち1m2の表面積を持つ材料の表面から1時間に放出されるリン、ホウ素、アルミニウム、ひ素のいずれかの原子の個数が1014個を越える温度を示した。
【0037】
前述の実験で最も不純物放出量の小さかったインコロイ800H(ニッケル32.4重量%、クロム20.1重量%、鉄46重量%、マンガン1.18重量%、シリコン0.6重量%、アルミ0.34重量%)を、窒素中、1,000℃で10時間保持し、その後水素中1,000℃で10時間保持した後のアウトガス放出量を調べた。その結果を図3に示す。図中の曲線1は、窒素中で加熱処理を行なう前の試料からのアウトガス曲線である。また、曲線2は、窒素中で加熱した後のアウトガス放出曲線である。窒素雰囲気中で加熱処理することにより、インコロイ800Hのアウトガスを放出する温度が950℃に上昇した。
【0038】
比較例1、2
比較のため、Niの濃度が28重量%以下の耐熱合金について、アウトガスを放出し始める温度を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003705623
【0040】
実施例10
図4に示す直径4インチの粒状シリコンの流動床による析出反応装置でシリコンを析出し、得られた粒状シリコンの純度分析を行なった。反応容器の材料は、外筒19をインコロイ800Hで作成し、まず反応容器の外に設置したヒ−タ−20にて外筒19を1,000℃に加熱し、20時間保持した。この時、反応容器中には、21より水素ガスを流した。次いで反応容器の内部に多結晶シリコン製の内筒24を設置し、また反応容器上部のフリ−ボ−ド部には、石英ガラス製の内張23をセットした。多結晶シリコン製の内筒を設置したことにより、最終的な流動床の内径は3インチとなった。
【0041】
該反応容器内に粒状シリコン析出のための種シリコンを充填し、配管21から流動用の水素ガスを流すとともに、配管22よりモノシランガスを導入し、排ガスを25より排出し、反応容器内部の粒状シリコン18の流動析出を行なった。流動析出に伴い、粒状シリコンの流動体積が大きくなるため、定期的に27より抜き出しを行なった。また、抜き出した粒状シリコンとほぼ同量の種シリコンを反応容器内に補充した。抜き出しにおける粒状シリコンの汚染を防止するため、27の内部に多結晶シリコン製の内筒28を挿入した。この装置で100時間の連続運転を行ない、得られた製品の純度を測定したところ、非常に高純度の粒状シリコンを得ることができた。この粒状シリコンの分析結果を表2に示す。
【0042】
実施例11〜13
実施例10で使用した析出反応装置の水素ガス配管21の周囲に、ガスの予熱ヒーター26を設置し、ガス予熱器とした。予熱器、即ち配管21はインコロイ800Hで作製し、使用前に1000℃で10時間、窒素ガス中での加熱処理を行ない、次いで内部に水素ガスを流しながら更に10時間加熱処理を行なった。次いで予熱装置の温度を850℃、950℃、1000℃の3種類の温度に設定し、それぞれ得られた製品中の不純物の分析を行なった。その結果を表2に示す。
【0043】
比較例3〜5
比較のため、実施例10で使用した析出反応装置のガス予熱器21をJIS規格SUS316で作製し、使用前に1000℃で10時間、窒素ガス中での加熱処理を行ない、次いで内部に水素ガスを流しながら更に10時間加熱処理を行なった。次いで予熱器の温度を20℃及び850℃に設定し、それぞれ得られた製品中の不純物の分析を行なった。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
Figure 0003705623

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための反応容器の概略図である。
【図2】実施例で使用したアウトガス測定装置の概略図である。
【図3】窒素雰囲気中での加熱処理前後におけるアウトガスの変化である。
【図4】 実施例で使用した粒状多結晶シリコンの流動析出装置である。
【符号の説明】
1 ガス導入配管
2 内部充填物
3 出口(排ガス)配管
4 内筒
5 外筒
6 外筒の内壁
7 ガス予熱器
8 アウトガス測定サンプル用の石英管
9 ガス内不純物測定用(析出用)の石英管
10 アウトガス測定用サンプル
11 アウトガス測定サンプルの加熱ヒーター
12 キャリアガス導入配管
13 アウトガス不純物を含んだキャリアガスの流れる配管
14 モノシランガス導入配管
15 評価用単結晶シリコンの析出用基板
16 赤外線ランプと集光レンズ
17 赤外線ランプと集光レンズ
曲線1 窒素中での加熱処理前のアウトガス曲線
曲線2 窒素中での加熱処理後のアウトガス曲線
18 流動床内の粒状シリコン
19 反応容器外筒
20 ヒーター
21 流動用水素ガス導入配管
22 析出用モノシランガス導入配管
23 石英ガラス製内張り
24 多結晶シリコン製内筒
25 出口ガス配管
26 水素ガス予熱器ヒーター
27 製品抜き出し配管
28 シリコン製内筒

Claims (2)

  1. 内筒と外筒よりなりそしてモノシラン類またはクロルシラン類を分解・還元するための流動床反応装置であって、上記内筒は流動するシリコン粒子と直接接触しそして多結晶シリコンよりなり、且つ上記外筒は流動するシリコン粒子と接触することがなくそして少くともその内壁がニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金よりなる、ことを特徴とする上記反応装置。
  2. ニッケルを28重量%以上含有する耐熱合金の、モノシラン類またはクロルシラン類を分解・還元するための反応装置において析出したシリコンと直接接触することがなく且つ300℃以上の高温になる内壁への使用。
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