JP3704877B2 - 渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造 - Google Patents

渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は永久磁石または電磁石を用いた渦電流式減速装置、特に制動ドラムの端部に良導体からなる環状体を結合することにより、制動力を大きくするとともに環状体の熱劣化を抑えるようにした渦電流式減速装置における制動ドラム支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
6,7に示すように、一般的な渦電流式減速装置は変速機の歯車箱2の端壁に、軸受3により出力回転軸4が支持され、回転軸4の外端部に取付フランジ5が嵌合されかつ外れないようにナツト6により締結される。取付フランジ5に駐車用摩擦式中心ブレーキの制動ドラム7の端壁と、ボス部9のフランジ9aと、推進軸を結合する自在継手のヨーク8のフランジとが重ね合され、複数のボルト10により締結される。
【0003】
円筒形のボス部9に周方向等間隔に、径外方へ延びる複数の円筒部9bが備えられる。各円筒部9bに支持腕12の内端部が摺動可能に嵌合され、支持腕12の外端部に、導体である制動ドラム13の基端部が溶接により結合される。制動ドラム13の外周壁に周方向等間隔に、多数の冷却フイン13aが備えられる。歯車箱2に案内筒18の左端部ないし基端部が固定され、案内筒18に周方向等間隔に複数(好ましくは3個)のアクチユエータ15が支持される。案内筒18の右端部ないし先端部は制動ドラム13の内部へ同心に配置される。アクチユエータ15のシリンダ16に嵌合したピストンから延びるロツド17の端部に、磁石支持筒19が結合される。
【0004】
磁石支持筒19は案内筒18の内空部25に軸方向移動可能に支持される。磁石支持筒19の外周面に、極性が周方向に交互に異なるように多数の磁石20が結合される。制動ドラム13の内周面に対向する外筒部22と端壁22aとを一体に備える断面L字形の筒体が案内筒18に備えられる。アルミニウムなどの非磁性体からなる外筒部22に設けた多数の開口に、磁石20に対応する多数の強磁性板(ポールピース)21が嵌合される。
【0005】
図6に示すように、ボス部9の円筒部9bに嵌合される支持腕12の内端部に、大径軸部12cとばねを巻装する小径軸部12dとが備えられ、円筒部9bの底面と大径軸部12cとの間に皿形のばねが圧縮荷重を受けた状態に介装され、また円筒部9bに潤滑剤が充填される。支持腕12の組立とばねに予荷重を与える都合から、支持腕12は大径軸部12cを円筒部9bへ嵌装した後に、制動ドラム13に例えば溶接などにより結合される。好ましくは、制動ドラム13を制動時加熱される最高温度よりも低い中間の温度(例えば300℃)に加熱膨張させて、支持腕12のフランジが円筒部9bの開口端縁に当接する状態に、制動ドラム13を支持腕12に結合する。
【0006】
図6において、非制動時、アクチユエータ15の右端室へ供給される加圧空気により、ロツド17を介して磁石支持筒19が内空部25に沿つて左方へ引かれて制動ドラム13から引退し、制動ドラム13に制動トルクを及ぼさない。
【0007】
制動時は、アクチユエータ15への左端室へ供給される加圧空気により、ロツド17を介して磁石支持筒19が内空部25に沿つて右方へ押されて図示の状態になり、磁石20が強磁性板21と重なる。回転する制動ドラム13が、強磁性板21を透過する磁石20からの磁界を横切ると、制動ドラム13に渦電流が流れ、制動トルクを発生する。例えば、車両が高速で下り坂を走行するような場合に、連続または繰返し制動をかけると、制動ドラム13の温度は600℃を超えることがある。勿論、制動ドラム13の熱は冷却フイン13aから放散されるが、制動ドラム13の熱膨張により制動ドラム13の内径が拡大すると、支持腕12はばねに押されて径外方へ移動し、制動ドラム13の熱膨張を妨げない。この時、支持腕12の大径軸部12cが円筒部9bから僅かに抜け出る。上述のように、制動ドラム13の熱膨張が支持腕12により妨げられることがないから、制動ドラム13と支持腕12との結合部に熱応力や熱歪みは生じない。
【0008】
しかし、図8に示すように、制動トルクを向上させるために、制動ドラム13の両端壁面に銅などの良導体からなる環状体41を結合した場合に、制動ドラム13と支持腕12との結合部では、環状体41の一部を切欠いたうえ、支持腕12を制動ドラム13の本体部分へ溶接しなくてはならない。上述の構成では、支持腕12により環状体41が不連続なものになり(環状体でなくなり)、渦電流が効果的に整流されず、制動トルクの向上が減殺される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上述の問題に鑑み、制動ドラムの端壁面に銅などの良導体からなる環状体を結合した場合に、環状体が不連続なものにならないように支持腕を制動ドラムに結合し、かつ制動ドラムと支持腕との結合部に熱応力や熱歪みが発生するのを抑え、制動ドラムが安定な回転を維持するようにした、渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の構成は回転軸から径外方へ放射状に延びる延長部を有する複数の支持腕を介して結合した鉄製の制動ドラムの内部に、該制動ドラムの内周面に対向しかつ周方向等間隔に多数の磁石を有する磁石支持筒を同心に配設し、前記制動ドラムの端壁面に、良導体からなる環状体を、該環状体の内周面は前記制動ドラムの内周面と連続するが前記磁石に対向しないように結合した渦電流式減速装置において、前記支持腕の先端部を制動ドラムの外周壁の端壁から離れた部分に溶接により結合し、前記先端部には前記制動ドラムの外周壁から径外方へ延びて前記環状体を跨ぐ湾曲部を形成し、該湾曲部を前記延長部に連なるよう一体に形成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では支持腕の取付位置を制動ドラムの端壁面から制動ドラムの外周壁部へ移すことにより、環状体が途切れることなく取り付けられるようにした。また、支持腕とボス部とを一体構造にし、支持腕に遊びないし湾曲部を備えることにより、熱膨張を吸収するようにした。
【0012】
【実施例】
図3,4に示すように、支持腕12は所定の幅をもつ板状体としてボス部9と一体的に構成される。支持腕12は基端部に制動ドラム13から軸方向へ離れるように湾曲された湾曲部33を形成され、中間部は制動ドラム13から回転軸と垂直に、かつ制動ドラム13の外周壁13bよりも径外方へ突出される。支持腕12の先端部12aには円弧状の湾曲部32が形成され、制動ドラム13の軸方向へ延びる先端部12aが制動ドラム13の外周壁13bへ重ね合され、先端部12aの端縁と側縁を外周壁13bに符号34,35で示すように溶接される。さらに先端部12aと湾曲部32との境界部分を、符号37で示すように制動ドラム13の外周壁13bへ結合する。上述の実施例では、支持腕12の中間部がボス部9から外周壁13bよりも径外方へ延長されているから、制動ドラム13の外径が熱膨張により拡開すると、湾曲部32が自由に変形して制動ドラム13の熱膨張を妨げない。
【0013】
図5に示すように、支持腕12は正面図から見てボス部9から円弧状に湾曲させれば、支持腕12が長くなるので、制動ドラム13の熱膨張を吸収する効果が大であり、制動ドラム13に無理な荷重や変形を与えない。
【0014】
上述の実施例は、制動ドラムに対し磁石支持筒を軸方向に往復移動させて、磁石が強磁性板と対向する制動位置と、磁石が強磁性板と対向しない非制動位置とに切り換える形式の磁石式渦電流減速装置の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特開平 4-88867号公報に開示されるような制動ドラムに対し1つの磁石支持筒を回動させて、極性が同じ2つの磁石が共通の強磁性板に対向する制動位置と、極性が異なる2つの磁石が共通の強磁性板に対向する非制動位置とに切り換える形式の磁石式渦電流減速装置や、特開平4-12659 号公報に開示されるような制動ドラムの内部に不動の磁石支持筒と可動の磁石支持筒を配設し、一方の磁石支持筒を回動させて、両方の磁石支持筒の極性が同じ磁石が共通の強磁性板と全面的に対向する制動位置と、両方の磁石支持筒の極性が異なる1対の磁石が共通の強磁性板と全面的に対向する非制動位置とに切り換える形式の磁石式渦電流減速装置にも適用できる。
【0015】
また、本発明は永久磁石だけでなく、特開昭63-274359 号公報に開示されるような電磁石を用いた渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造にも適用できる。なお、図1,2についは説明しなかつたが、本発明に属しない他の例を示すものである。
【0016】
【発明の効果】
本発明は上述のように、回転軸から径外方へ放射状に延びる延長部を有する複数の支持腕を介して結合した鉄製の制動ドラムの内部に、該制動ドラムの内周面に対向しかつ周方向等間隔に多数の磁石を有する磁石支持筒を同心に配設し、前記制動ドラムの端壁面に、良導体からなる環状体を、該環状体の内周面は前記制動ドラムの内周面と連続するが前記磁石に対向しないように結合した渦電流式減速装置において、前記支持腕の先端部を制動ドラムの外周壁の端壁から離れた部分に溶接により結合し、前記先端部には前記制動ドラムの外周壁から径外方へ延びて前記環状体を跨ぐ湾曲部を形成し、該湾曲部を前記延長部に連なるよう一体に形成したから、次のような効果が得られる。
【0017】
回転軸のボス部の回転を制動ドラムへ伝達する支持腕が、制動ドラムの熱膨張に対応して径外方へ円滑に移動し、制動ドラムの円滑な熱膨張を促すので、制動ドラムと支持腕の結合部に熱応力や不規則な熱歪みが生じるのを防止できる。換言すれば、制動ドラムと支持腕の結合部を特に補強する必要はなく、必要最小数の支持腕で制動ドラムを支持し得るので、装置の軽量化に役立つ。
【0018】
支持腕とボス部を一体構造にすることにより、構造の簡略化、製造経費の低減が可能になる。
【0019】
支持腕の結合部を、制動時の温度が制動ドラムの他の部分よりも低い外周壁とすることにより、溶接部の温度管理が容易になる。
【0020】
支持腕を制動ドラムの外周壁へ取り付けることにより、環状体が不連続にならないので、渦電流が効果的に整流され、制動トルクが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連する渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造の下半部を省略して示す左側面断面図である。
【図2】同制動ドラム支持構造の正面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造の下半部を省略して示す左側面断面図である。
【図4】同制動ドラム支持構造の正面図である。
【図5】本発明の変更実施例に係る渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造の正面図である。
【図6】従来の渦電流式減速装置の下半部を省略して示す左側面断面図である。
【図7】同渦電流式減速装置の正面図である。
【図8】本発明が問題とする制動ドラム支持構造の斜視図である。
【符号の説明】
4:回転軸 5:取付フランジ 9:ボス部 9a:フランジ部 9b:円筒部 10:ボルト 12:支持腕 12a:先端部 12c:大径軸部 12d:小径軸部 13:制動ドラム 13a:冷却フイン 13b:外周壁 13c:内周面 13d:端壁面 18:案内筒 19:磁石支持筒 20:磁石 21:強磁性板 25:内空部 31:ばね 32,33:湾曲部 34,35,36,37:溶接部 41:環状体

Claims (1)

  1. 回転軸から径外方へ放射状に延びる延長部を有する複数の支持腕を介して結合した鉄製の制動ドラムの内部に、該制動ドラムの内周面に対向しかつ周方向等間隔に多数の磁石を有する磁石支持筒を同心に配設し、前記制動ドラムの端壁面に、良導体からなる環状体を、該環状体の内周面は前記制動ドラムの内周面と連続するが前記磁石に対向しないように結合した渦電流式減速装置において、前記支持腕の先端部を制動ドラムの外周壁の端壁から離れた部分に溶接により結合し、前記先端部には前記制動ドラムの外周壁から径外方へ延びて前記環状体を跨ぐ湾曲部を形成し、該湾曲部を前記延長部に連なるよう一体に形成したことを特徴とする、渦電流式減速装置の制動ドラム支持構造。
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