JP3703425B2 - 釜装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、釜の内壁に付着した対象物を前記内壁から掻き取るためのスクレーパ装置及び該スクレーパ装置を備える釜装置に関し、特に、粘性を有する対象物を釜の内壁から掻き取るのに好適なスクレーパ装置及び釜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複数の原料を混合攪拌して目的とする混合物(対象物)を得るために釜装置が利用されている。例えば、このような釜装置で混合攪拌して製造される混合物として、小麦粉等の粉体と油(バター)を混合攪拌(混練)して製造するカレーやシチューのルウ等がある。このような混合物は、複数の原料を釜内で混合攪拌(この明細書では「混練」も含む)することによって均一な混合物が得られるように製造されている。
【0003】
このような釜装置には、釜の内壁に付着した混合物等の対象物を掻き取るためのスクレーパ装置が一般的に設けられており、この種のスクレーパ装置が特許第3112809号及び特開平11−197481号公報等に開示されている。これらの従来のスクレーパ装置は、板状のスクレーパの縁部が釜の内壁に接触せしめられた状態とされるように、釜の内部に挿入された支持部に前記スクレーパが支持された構成となっている。この状態で釜又はスクレーパ装置が回転することにより、前記スクレーパの縁部が釜の内壁に摺接され、釜の内壁に付着した対象物を掻き取ることが可能である。
【0004】
また、特開平11−197481号公報に開示されているスクレーパ装置では、スクレーパ又は釜を清掃するとき等に、スクレーパを支持部から取り外すことが可能であるように、スクレーパが支持部に対して着脱自在とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、特許第3112809号に開示されたスクレーパ装置では、スクレーパが釜の内壁に接触する状態で支持部に支持されており、スクレーパを釜の内壁から離隔させることができない構造とされている。しかし、釜装置には、例えば釜を上下させることにより、支持部及びスクレーパを釜に対して相対的に挿脱するように構成されたものが存在し、特許第3112809号に開示されたスクレーパ装置では、このように支持部及びスクレーパを釜の内部へ挿入する場合等に、スクレーパが釜の開口縁部等に当接することがあった。
【0006】
また、特開平11−197491号公報に開示されているスクレーパ装置では、支持部からスクレーパを取り外すことによって、このようなスクレーパの釜への当接を防止することが可能であるが、スクレーパの着脱は作業者の手作業によりなされるため、作業者の多大な手間を必要としていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記課題を解決するために、本願発明は、釜に対して相対的に挿入及び離脱することが可能としてあり、前記釜に対して相対的に回転したときに前記釜の内壁に接触することにより、前記内壁に付着した対象物を掻き取るスクレーパと、該スクレーパを前記釜の内壁に対して接触・離隔する方向へ移動させる移動機構とを備える構成としている。これにより、釜の内部にスクレーパを挿入させた状態の場合には、移動機構によりスクレーパを釜の内壁に接触する方向へ移動させることで、釜の内壁に付着した対象物を掻き取るというスクレーパ本来の機能を発揮させることが可能となるとともに、スクレーパを釜に対して相対的に挿脱する場合には、移動機構によりスクレーパを釜の内壁から離隔する方向へ移動させることで、釜の内壁及び/又は開口縁部等にスクレーパが当接することを防止することが可能となる。
【0008】
また、前記移動機構が、前記スクレーパを支持する支持部と、該支持部を回動せしめる回動部とを具備し、該回動部が前記支持部を回動させることにより、前記スクレーパを前記釜の内壁に対して接触又は離隔する方向へ移動させるべく構成することが望ましい。これにより、回動部が支持部を回動させるだけで、容易にスクレーパを釜の内壁に対して接触・離隔する方向へ移動せしめることが可能となる。
【0009】
更に、前記回動部が、前記支持部に一端が連結されたリンクと、該リンクの他端に連結されたシリンダとを有し、該シリンダを駆動することにより、前記リンク及び前記支持部を一体的に回動させるべく構成することが望ましい。これにより、シリンダを駆動することによって、スクレーパを釜の内壁に対して接触・離隔する方向へ移動せしめることが可能となる。また、回動部にシリンダを利用することにより、装置の小型化が期待できる。
【0010】
また本願発明は、上部に開口を有する釜の内部に溜められた対象物を前記釜の内壁から掻き取る下部スクレーパと、前記釜の上部の内壁に付着した対象物を掻き取る上部スクレーパと、前記下部及び上部スクレーパを支持する支持部と、前記上部スクレーパを前記釜の内壁に押圧すべく付勢する付勢具とを備える構成としている。これにより、下部スクレーパによって、釜の内部に溜められた対象物を釜の内壁から掻き取るとともに、上部スクレーパによって、釜の上部に付着した対象物を釜内壁から掻き取ることが可能となる。
【0011】
また、上部スクレーパを付勢具によって釜の内壁に押圧すべく付勢することにより、上部スクレーパを確実に釜の内壁に接触させることが可能となる。
【0012】
更に、前記釜が、上部が開口する筒状部と、該筒状部の下部を閉塞すべく設けられた底部とを有しており、前記支持部が、前記筒状部の軸長方向と略平行に配置された第1部分と、該第1部分の下端部またはその近傍から前記釜の内側へ延設された第2部分とを有し、記下部スクレーパが、前記第1部分に連結され、前記筒状部に付着した対象物を掻き取る第1スクレーパと、前記第2部分に連結され、前記底部に密着すべく、前記底部の形状に合致する形状をなす第2スクレーパとを有する構成とすることが望ましい。これにより、釜の筒状部の内壁に付着した対象物を、第1スクレーパによって掻き取ることができ、釜の底部の内壁に付着した対象物を、第2スクレーパによって掻き取ることができる。また、第2スクレーパが釜の底部に密着する形状とされているため、一般的に複雑な形状とされる釜の底部に付着した対象物の掻き取り残しを防止することが可能となる。なお、第1スクレーパは、筒状部に付着した対象物だけでなく、底部に付着した対象物も掻き取ることが可能であるように、筒状部及び底部の両方に接触する構成であってもよいことは言うまでもない。
【0013】
更に、前記上部スクレーパが前記釜の内壁に接触しているときに、前記下部スクレーパが、前記釜の内壁に対して接触・離隔する方向へ所定の移動範囲内で移動することを可能とすべく、前記下部スクレーパと、該下部スクレーパを前記支持部に連結する連結具との接続部、及び前記連結具と前記支持部との接続部の少なくとも一方に遊びが設けられている構成とすることが望ましい。これにより、下部スクレーパを釜の内壁に密着させなくても、釜と下部スクレーパとが相対移動したときに、対象物との相対移動により下部スクレーパに力が加わり、前記所定の移動範囲で下部スクレーパが移動することによって、下部スクレーパを釜の内壁に接触させることが可能となる。従って、下部スクレーパ等の加工・取付・動作精度等を低く抑えることが可能となり、しかも対象物の粘性及び対象物と下部スクレーパとの相対速度等に応じて、好ましい押圧力にて下部スクレーパを釜の内壁に摺接させることが可能となる。
【0014】
また、前記下部スクレーパを前記支持部に連結する連結具の上部に、水平面に対して対象物の安息角よりも大きい角度をなして取り付けられた板状の対象物付着防止部材を更に備える構成とすることが望ましい。通常、連結具には多くの対象物が付着することとなるが、対象物付着防止部材を連結具に取り付けることにより、連結具に付着した多くの対象物が釜内部に落下するため、より多くの対象物を製品として用いることが可能となり、無駄を抑制することができる。
【0015】
また、前記支持部が複数設けられており、前記釜の内壁に付着した対象物の掻き取り残しが発生しないように、前記スクレーパが、前記釜の相異なる部位に付着した対象物を掻き取るべく、夫々の支持部に支持された構成とすることが望ましい。これにより、釜の内壁に付着した対象物の掻き取り残しが殆ど発生せず、釜の内壁に対象物が付着し、滞留することにより発生する不良の発生を抑制することが可能となり、より多くの対象物を製品として用いることが可能となる。また、前述のように各スクレーパを配置することにより、一の支持部に支持されているスクレーパの間には空間が設けられ、対象物がスクレーパに掻き取られた後、この空間に逃げることができるため、例えば対象物がスクレーパによって釜の外部まで押し出されることを抑止できる。
【0016】
また、釜を加熱するための加熱手段を備える構成としてもよい。これによって、釜内に投入された例えばカレールウのような対象物を加熱しつつ、スクレーパによって釜の内壁に付着した対象物を掻き取ることが可能となるため、対象物の焦げ付き等を防止することができ、高品質の製品を製造することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明の一実施形態における釜装置の分離状態を示す正面図であり、図2は同釜装置の平面図、図3は図2に示す釜装置の上部カバーを示す平面図、図4は同釜装置の側面図、図5は同釜装置におけるセット状態の正面図、図6(a) は同釜装置におけるチェーン取付部材の正面図であり、(b) は(a) の側面図、図7は同釜装置の断面図で、(a) はA−A断面図、(b) は(a) のB部拡大図、図8は同釜とその周辺の拡大断面を示す正面図、図9は同釜とその周辺の拡大断面を示す側面図、図10は同釜とその周辺における加熱又は冷却媒体の流れを示す正面図である。なお、以下の実施形態では、混合物としてカレーのルウを製造する釜装置を例に説明する。
【0018】
図1,2に示すように、本実施形態に係る釜装置は、工場等の床面から立設された架台22の内側に釜2が配置された構成とされている。架台22は、平面視で略正方形をなした縦長の直方体枠状とされており、後述するように釜2がこの架台22に沿って昇降すべく構成されている。また、架台22の上部には、上部カバー6と、これに連なる原料投入口3とが設けられている。原料投入口3は、釜2の内部に原料を投入するためのものであり、図3に示すように、上部カバー6の両側に設けられた一対の粉体投入口3A、上部カバーの上面に開口する油脂投入口3B及び手投入口3C等を有している。また、この上部カバー6には、釜2内の空気を循環させることができるように通気口11と排気口12が設けられている。なお、この例では、他の粉体が投入できるように予備投入口13が設けられている。この予備投入口13は通常は閉鎖されている。
【0019】
さらに、図3に示すように、この上部カバー6には、釜2内に投入した原料を攪拌する撹拌装置4と、後述するスクレーパ装置5とが設けられている。攪拌装置4は、上部カバー6の上部に設けられた駆動機14と、この駆動機14に連結され、上部カバー6の下面から垂下せしめられた攪拌具15(図1)とを有している。攪拌具15は、駆動機14によって回転せしめられるようになされている。
【0020】
図1に示す如く、釜2は、その底部が環状の支持枠7で支持されており、釜2の下部及び前記支持枠7が、四角筒状をなす上部枠9と、該上部枠9の下部に固定せしめられた略方形状の下部枠8とによって構成される枠体10に囲まれるように配置されている。支持枠7の下端部は、下部枠8の内周面に取り付けられており、このようにして枠体10によって、釜2及び支持枠7が支持されている。
【0021】
また、図4,5に示すように、釜装置1には、枠体10によって支持された釜2をこの枠体10とともに昇降させる昇降装置20が設けられている。
【0022】
昇降装置20は、図2に示すように、前述した架台22の上部に設けられた駆動機24と、架台22の上部両外側に夫々設けられ、この駆動機24で駆動する一対の駆動スプロケット25と、これらの駆動スプロケット25に夫々噛合する昇降チェーン26と、架台22の上端両側の奥行き方向の略中間部に夫々配置され、前記昇降チェーン26に噛合する従動スプロケット27とを有している。
【0023】
一方、図4、図6、及び図7(a),(b) に示すように、この昇降装置20によって昇降せしめられる枠体10の両側部には、この枠体10を架台22に沿って昇降させる昇降枠28が夫々設けられている。前述したように、架台22は、直方体の枠状をなしており、各角部に設けられた4つの角柱が、枠体10の移動方向を上下のみに規制する昇降フレーム23とされている。前記昇降枠28は、奥行き方向(前後方向)に延びた横長の角棒28aの両端に係合部28bが設けられて構成されており、前後に対向配置された昇降フレーム23の間に渡された状態で配置されている。昇降枠28の両端に設けられた係合部28bは、夫々昇降フレーム23の側面に設けられた上下方向へ長い案内レール29に係合せしめられており、これによって、枠体10の移動方向が規制されることとなっている。また、夫々の昇降枠28が有する角棒28aの長手方向中間部の上面には、軸受31が設けられており、該軸受31によって傾転軸30が枢支されている。
【0024】
また、昇降枠28には、角棒28aを下底とした台形状をなすように、山型フレーム32が設けられており、この山型フレーム32の上端部に前記昇降チェーン26に連結されたチェーン取付部材33が設けられている。また、昇降チェーン26の他端はカウンターウエイト34に連結されている。カウンターウエイト34は、前後に対向配置された2本の昇降フレーム23の一方(奥側)、即ち前述した駆動スプロケット25の下方に設けられたウエイトカバー35内に配されている。このようなカウンターウエイト34は、釜2を小さな駆動力で昇降させることができるような重量であり、釜2側がカウンターウエイト34側よりも少し重くなるような重量バランスとされ、これにより昇降時の安定が図られている。
【0025】
更に、この実施形態では、図7(b)に示すように、昇降枠28が昇降フレーム23の所定位置に設けられた検出部材38の位置に達したことを検出するセンサー39が設けられている。このセンサー39としては、近接スイッチ等が使用される。なお、このセンサー39は前記駆動機24の制御装置(図示せず)と電気的に接続されている。
【0026】
これにより、昇降装置20の駆動機24が動作することにより、案内レール29に沿って、昇降枠28、枠体10、及び釜2が一体的に昇降することとなる。釜2の上昇限界点は、図5に示すような、釜2の開口縁部が上部カバー6の下端部に当接し、釜2の開口が閉塞されるセット状態の位置であり、また釜2の下降限界点は、図1及び図4に示すような、釜2が架台22の上下方向略中央部に位置し、上部カバー6と所定距離離隔した分離状態の位置である。
【0027】
また、釜2は、以下に説明するように回転可能に構成されている。図8,9に示すように、釜2は、回転軸40(回転中心)を中心とした回転体として形成されており、更に詳しくは、上部が開口する筒状部2aと、該筒状部2aの下端部に設けられた底部2bとを有している。底部2bは、下に凸なる略球欠状をなしており、その中央部のみが上に突出している。釜2は、次に説明するような回転機構41により、前記回転軸40を中心として回転可能とされている。この実施形態では、釜2の下部を支持する支持枠7と前記枠体10の下部枠8との間に軸受42が介装されており、支持枠7が下部枠8に対して前記回転軸40を中心として回転可能とされている。また、支持枠7の下部内面には内歯43が形成されており、この枠体10に固定支持された駆動機44の出力軸が内歯43に噛合しており、この駆動機44が動作することにより、釜2を支持枠7と一体的に回転させることが可能であるように構成されている。このように、支持枠7、内歯43、及び駆動機44等によって、回転機構41が構成されている。なお、釜2を回転可能にする構成は、図5に示すようなセット状態にて釜2を回転させ得る機構であれば、他の構成であってもよく、特に本実施形態の構成に限定されるものではない。
【0028】
さらに、本実施形態における釜装置1には、釜2内で混合攪拌した原料(対象物)を排出する時に、この釜2を所定角度まで傾倒せしめる傾転機構45(図4)が具備されている。この傾転機構45は、この実施形態では、釜2の回転直径方向に延びた2つの傾転軸30を釜2の両側に設け、該傾転軸30を前記したように昇降枠28で支持し、この昇降枠28に傾転軸30を所定角度まで傾けることができる駆動機たる傾転シリンダ46(図4)を設けることによって構成されている。
【0029】
傾転軸30夫々は、釜2に近接する側の端部が前述した枠体10の上部枠9に固定されており、釜2から離隔する側の端部が前記昇降枠28に設けられた軸受31によって支持されている。つまり、この傾転軸30を中心にして枠体10とともに釜2が一体的に傾倒せしめられるように構成されている。
【0030】
また、図4に示すように、一方の昇降枠28から下方へ向けてシリンダフレーム47が延設され、このシリンダフレーム47の先端(下端)には前方へ突出している突出部分が設けられており、この突出部分に、前記傾転シリンダ46の一端(バレル側)が枢着されている。傾転シリンダ46の他端(ピストンロッド48側)は、上方へ配されており、傾転シリンダ46がシリンダフレーム47と略平行となるようになされている。また、傾転シリンダ46のピストンロッド48の先端には、一方の傾転軸30の軸身から延設されたアーム部材49に枢着されている。これにより、傾転シリンダ46が伸長することにより、水平配置されていた釜2が傾転軸30を中心に前方へ回動することとなる。このようなアーム部材49と傾転シリンダ46は、図4に2点鎖線で示すように、釜2の傾き角が好ましい角度となるような角度と伸縮量で構成されている。この釜2を傾ける角度としては、図4に2点鎖線で示すように、内部の混合物を他の容器50に排出できる角度であればよく、例えば、水平状態から前方へ120°程度傾倒せしめられる。この角度は混合物の性状等に応じて任意に設定すればよい。
【0031】
また、図8,9に示すように、この実施形態の釜2は、以下に説明するように釜2及びその内部を加熱又は冷却することが可能であるように構成されている。釜2の開口縁部から所定長さだけ底部側の部位から下側(底部側)を覆うように、釜2の内部を加熱する媒体(例えば水蒸気)又は冷却する媒体(例えば冷却水)を通流させるためのジャケット52を形成し、このジャケット52内に媒体を循環させることによって釜2及びその内部の加熱又は冷却がなされる。
【0032】
さらに、ジャケット52の下部中央には、ジャケット52の内部の前記媒体を排出するための開口が設けられており、この開口にロータリージョイント53が連結されている。このロータリージョイント53は、二重管構造をなす管部53aと、この管部53aの上端に枢着され、前記ジャケット52に固定された固定支持部53bとを有しており、前記管部53aの二重管構造の外側が供給路54、内側が排出路55となっていて、ジャケット52の開口は、固定支持部53bに設けられた孔を通じて排出路55に連通せしめられている。一方、管部53aの側部の2箇所には、2つの配管60の夫々の一端が接続されており、配管60の夫々の他端がジャケット52の上端部近傍の2箇所に接続されている。このような配管60によって、供給路54とジャケット52とが連通せしめられている。
【0033】
また、ロータリジョイント53の下端部には、配管58,59が連結されている。一方の配管58は、その一端が前記供給路54に接続されており、他端が一方の傾転軸30内に設けられた供給通路56に接続されている。また、他方の配管59の一端が前記排出路55に接続され、他端が他方の傾転軸30に設けられた排出通路57に接続されている。
【0034】
このように構成された媒体供給構造61によれば、図10に示すように、一方(図の右側)の傾転軸30に形成された供給通路56に供給された媒体62は、配管58を介してロータリジョイント53の二重管外側に形成された供給路54から配管60を経てジャケット52の上部からジャケット52の内部に供給される。このジャケット52に供給された媒体62は、ジャケット52内に設けられた緩衝板63に衝突した後、ジャケット52の下部へと流れる。この間に釜2が加熱又は冷却される。
【0035】
釜2を加熱又は冷却した媒体62は、ジャケット52の下部から排出路55へと進行し、この排出路55から配管59を介して他方(図の左側)の傾転軸30に形成された排出通路57へと排出される。従って、前述した如き釜2の回転及び傾倒を可能としつつ、釜2及びその内部の加熱及び冷却が可能とされており、このため、釜2を回転させながら媒体62を循環させて釜2内の温度を常に安定させた状態で加熱又は冷却して原料を混合攪拌することができる。
【0036】
特に、この実施形態では、加熱用の蒸気を供給しながらカレーのルウを製造するので、加熱媒体62をジャケット52の上部から供給して下部から排出することにより、上部の冷えやすい位置で最も高温の加熱媒体を供給して、前述した釜2の混合攪拌部51全体を効果的に加熱することができる。
【0037】
図11は図1に示す攪拌具の正面図であり、図12は図3に示す上部カバーに設けられた攪拌具の駆動機構を示す拡大側断面図、図13は図5に示す状態の釜とスクレーパを示す側面図、図14は図2に示す状態の攪拌具とスクレーパとの関係を示す平面断面図である。
【0038】
図11に示すように、前述した攪拌装置4に設けられた攪拌具15は、混合物(対象物)を攪拌するための羽根部65と、該羽根部65の上端に設けられた取付部64とによって構成されている。羽根部65は、原料を効果的に混合攪拌できる形状であればよいが、この実施形態では、釜2内に2本の攪拌具15が配設できるように、縦長のリング状に形成されている。また、この羽根部65は、その回転軌跡が、釜内壁19に沿うように形成されている。
【0039】
図12に示すように、攪拌具15を駆動するための前記駆動機14(モータ)は、上部カバー6の上部中央に設置され、この駆動機14の出力軸の先端部に駆動歯車66が固定され、更に該駆動歯車66に2個の従動歯車67が夫々噛合している。この従動歯車67は、駆動歯車66を挟んで対向する位置に配されており、夫々の従動歯車67の軸68に設けられた取付材69に前記攪拌具15の取付部64が固定されている。この構成により、駆動機14が動作したとき、該駆動機14の回転が2本の攪拌具15に伝達され、これらが同一方向に同一回転数で回転せしめられる。
【0040】
図13に示すように、前述したスクレーパ装置5は、釜内壁19に付着した対象物を前記釜内壁19から掻き取るためのスクレーパ18と、該スクレーパ18を支持する支持部17とを有している。支持部17は、略垂直配置された丸棒状の2つの回動軸17A,17B(第1部分)と、回動軸17Aの下端部から夫々延設された延設部分171a,172a(第2部分)と、回動軸17Bの下端部から延設された延設部分17b(第2部分)とによって構成されている。また、スクレーパ18は、釜内壁19の上部に摺接する上部スクレーパ18Aと、釜内壁19の下部に摺接する下部スクレーパ18Bとによって構成されており、更に下部スクレーパ18Bは、主として前述した釜2の筒状部2aに付着した対象物を掻き取るための第1スクレーパとしてのスクレーパ183,184と、主として前述した釜2の底部2bに付着した対象物を掻き取るための第2スクレーパとしてのスクレーパ185〜187とによって構成されている。
【0041】
回動軸17Aの軸身には、セット状態のときの釜2の開口部近傍に対応する箇所に、スクレーパ181が取り付けられている。図15はスクレーパ18の要部の構成を示す平面図であり、図15(a)は上部スクレーパ18Aたるスクレーパ181の構成を示す平面図である。図15(a)に示すように、回動軸17Aの軸身の上端から所定距離下方の箇所には取付金具181aが固定されており、該取付金具181aに板バネ181bの一端が複数のボルトによって締結されている。スクレーパ181は、先端が細くされた略角板状をなしており、板バネ181bの他端に、スクレーパ181の基端部がボルトによって締結されている。このような構成により、スクレーパ181が釜内壁19に押しつけられた場合に、板バネ181bが撓み、これによってスクレーパ181が釜内壁19に押圧せしめられ、スクレーパ181が釜内壁19に密着することとなる。
【0042】
また、回動軸17Aの軸身のスクレーパ181の取付箇所から下方へ所定距離離隔した箇所には、スクレーパ183が取り付けられている。図15(b)は下部スクレーパ18Bたるスクレーパ183の要部の構成を示す平面図である。図15(b)に示すように、回動軸17Aの前記箇所に、上下方向に離隔した2つのブラケット183a,183bが固定されており、先端が細くされた略板状のスクレーパ183がこれらのブラケット183a,183bに挟まれるように取り付けられている。スクレーパ183を支持する2つのブラケット183a,183bの間には、平行な2本の棒状をなす揺動軸183e及びストッパ183fが夫々渡されている。揺動軸183eはスクレーパ183の長さ方向の中間部分を幅方向へ貫通しており、ストッパ183fは、スクレーパ183の基端部に幅方向へ設けられた溝183gに所定の遊び183hをもって係合している。即ち、この溝183gは、前記ストッパ183fの直径よりも若干大きい幅を有しており、これによってスクレーパ183が、前記揺動軸183eを中心に溝183gで規制された範囲だけ、ブラケット183a,183bに対して揺動することが可能となっており、セット状態のときに釜2の筒状部2aの内壁に接触するようになっている。
【0043】
また、図13に示すように、スクレーパ183は、回動軸17Aから所定距離離れた位置でブラケット183a,183bに支持されており、上側のブラケット183aの上面の略全体を覆うように、山形の対象物付着防止部材183cがブラケット183aに固着せしめられ、また下側のブラケット183bの上面の内、スクレーパ183が取り付けられていない、回動軸17A側の部分を覆うように、山形の対象物付着防止部材183dがブラケット183bに固着せしめられている。夫々の対象物付着防止部材183c,183dは、対象物(例えばカレーのルウ)の安息角よりも大なる角度をなして、水平面から傾斜せしめられた傾斜面から主として構成されており、これによって、釜2が下降せしめられ、釜2の内部に溜められた対象物からスクレーパ183が抜け出たときに、対象物付着防止部材183c,183dに付着した対象物の殆どが下方へ落下することとなり、スクレーパ183、ブラケット183a,183b及び対象物付着防止部材183c,183dへの対象物の付着を極力抑制することができる。なお、図15(b)では、図を簡単化するために、対象物付着防止部材183c,183dを省略している。
【0044】
また、前述した延設部分171aは、釜2の内側へ向けて下方へ傾斜せしめられた丸棒状をなし、回動軸17Aの下端に設けられている。更に正確には、該延設部分171aは、攪拌具15の回転範囲に干渉しないように、回転軸40へ向かう方向から若干ずらした方向へ延びるように回動軸17Aに取り付けられている(図14参照)。このような延設部分171aにはスクレーパ185が取り付けられている。スクレーパ185は、スクレーパ183と同様に延設部分171aに互いに離隔せしめられた状態で取り付けられた2つのブラケット185a,185bに、所定の遊びを有して取り付けられている。なお、スクレーパ185の溝と、これに対するブラケット185a,185bの間に渡された揺動軸及びストッパの係合構造は、スクレーパ183の場合と同様であり、ブラケット185a,185bには対象物付着防止部材が取り付けられていない。また、スクレーパ185はセット状態のときに釜2の底部2bの上端部近傍に接触するように配置されており、スクレーパ185の先端は前記底部2bの内壁の形状に合致するよう、略円弧状に形成されている。
【0045】
前述した延設部分172aは、回動軸17Aのスクレーパ185の取付箇所の上側から略水平に延設され、その中途部分が略垂直に下方へ屈曲せしめられた丸棒状の連結部材172bと、該連結部材172bの先端に略倒立T字状をなすように連結された丸棒状の取付部材172cとから主として構成されている。この延設部分172aも、延設部分171aと同様に攪拌具15の回転時に攪拌具15に干渉しないように、回転軸40へ向かう方向から若干ずらした方向へ延びるように回動軸17Aに取り付けられている(図14参照)。このような延設部分172aの取付部材172cには、スクレーパ187が取付部材172cの両端部に夫々固定されたブラケット187a,187bに挟まれた状態で、所定の遊びを有して取り付けられている。このスクレーパ187は、セット状態のときに釜2の底部2bの中央部分に接触するように、スクレーパ185から回動軸40側へ所定距離離隔した位置に配置されており、その一端は回動軸40まで到達している。また、スクレーパ187の釜2との接触部は、釜2の底部2bの内壁に対応する形状とされている。なお、スクレーパ187及びブラケット187a,187bの係合構造はスクレーパ183,185の場合と同様である。
【0046】
一方、回動軸17Bの軸身には、回動軸17Aに取り付けられたスクレーパ181,183の間の空間に対応する箇所に、即ち釜内壁19のスクレーパ181,183の掻き取り範囲とは異なる範囲の対象物を掻き取ることが可能であるように、スクレーパ182が取り付けられている。このスクレーパ182は、スクレーパ181と同様に、取付金具182aと板バネ182bとを介して、回動軸17Bの軸身に取り付けられている。
【0047】
また、回動軸17Bの下端部には、スクレーパ184が取り付けられている。このスクレーパ184は、スクレーパ183と同様に、回動軸17Bに固定されたブラケット184a,184bに挟まれた状態で、該ブラケット184a,184bに対して所定の遊びを有して取り付けられており、また各ブラケット184a,184bには、対象物付着防止部材184c,184dが夫々取り付けられている。このようなスクレーパ184は、スクレーパ183,185の間の空間に対応する位置に、即ち釜内壁19のスクレーパ183,185の掻き取り範囲とは異なる範囲の対象物を掻き取ることが可能であるように配置されており、セット状態のときに、釜2の筒状部2aの下端部と、底部2bの上端部に接触するようになっている。なお、スクレーパ184及びブラケット184a,184bの係合構造はスクレーパ183,185の場合と同様である。また、スクレーパ184の釜2との接触部分の内の下端部は、底部2bの上端部の内壁に合致するように略円弧状に形成されており、これを除く部分は、筒状部2aの内壁に接触するように直線状に形成されている。
【0048】
前述した延設部分17bは、回動軸17Bのブラケット184a,184bの中間の箇所から略水平方向へ延設され、その中途で下方へ略90°屈曲せしめられた丸棒状の連結部材17cと、該連結部材17cの下端部に連結された丸棒状の取付部材17dとによって主として構成されている。取付部材17dは、釜2の内部側へ向けて下方へ傾斜せしめられており、その両端部にブラケット186a,186bが固定されている。これらのブラケット186a,186bにスクレーパ186が挟まれた状態で、スクレーパ183等の場合と同様の係合構造により、所定の遊びを有して取り付けられており、このスクレーパ186は、スクレーパ185,187とは異なる範囲の釜内壁19の部位を掻き取るべく、スクレーパ185,187の間の空間に対応する位置に配置されている。またスクレーパ186の先端は、セット状態のときに釜2の底部2bに接触するように、底部2bの内壁の形状に合致させて、略円弧状に形成されている。
【0049】
また、延設部分17bも延設部分172aと同様に、攪拌具15の回転時に該攪拌具15に干渉しないように、回転軸40へ向かう方向から若干ずらした方向へ延びるように回動軸17Bに取り付けられている(図14参照)。
【0050】
なお、本実施形態においては、スクレーパ183〜187が、ブラケット183a,183b,184a,184b,185a,185b,186a,186b,187a,187bに対して所定の遊びを有して取り付けられた構成につき説明しているが、これに限定されるものではなく、ブラケット183a,183bと回動軸17Aとの連結部分、ブラケット184a,184bと回動軸17Bとの連結部分、ブラケット185a,185bと延設部分171aとの連結部分、ブラケット186a,186bと延設部分17bとの連結部分、及びブラケット187a,187bと延設部分172aとの連結部分に遊びを有する構成としてもよい。
【0051】
以上のようなスクレーパ181〜187の内、釜2の筒状部2aの上部、即ち対象物が釜2に溜められたときに、対象物が溜められている部分(攪拌部51)より上方の部分の釜内壁19を摺接する上部スクレーパ18Aがスクレーパ181,182によって構成されており、釜2の筒状部2aの下部及び底部2b、即ち対象物が溜められている部分(攪拌部51)の釜内壁19(釜内壁19の下部)を摺接する下部スクレーパ18Bがスクレーパ183〜187によって構成されている。
【0052】
また、図14に示すように、スクレーパ181,183,185,187は、回動軸17Aに近接配置された攪拌具15の回転軌跡が釜内壁19に最も近接する部分から、攪拌具15の正回転方向(図14に図示した二点鎖線の矢符の方向)の若干下流側の位置に、夫々の先端を前記攪拌具15側へ向けるように釜内壁19に対して傾斜せしめられた状態で配置されている。同様にスクレーパ182,184,186も、回動軸17Bに近接配置された攪拌具15の回転軌跡に沿うように配置されている。なお、図14では、図を簡単にするために、スクレーパ183,184より下側の部分を図示している。
【0053】
図16はスクレーパ装置5の移動機構を示す縦断面図であり、図17は下部スクレーパ18Bの動作を説明する平面図である。図16に示すように、回動軸17Aの上端部は、上部軸81の下端部に連結されている。該上部軸81は、これの外径より若干大きい寸法の内径を有する筒状の支持部材82に貫通せしめられている。支持部材82は、上部カバー6を上下に貫通しており、上部カバー6と複数箇所で締結されている。上部軸81と支持部材82との間にはブッシュ83a,83bが介装されており、これによって上部軸81が支持部材82に対して回転可能となっている。また、上部軸81の上端部は所定長さだけ支持部材82から突出しており、図3に示すように、この部分には回動アーム84の一端が取り付けられている。回動アーム84の他端にはシリンダ16のピストンロッドが上下方向に延びた枢軸によって水平方向へ回動可能であるように枢着されている。一方、このシリンダ16のバレル側は、水平方向へ回動可能であるように上部カバー6に枢着されている。
【0054】
従って、シリンダ16が伸縮することにより、回動アーム84が上部軸81と一体的に水平方向へ回動し、これによって回動軸17Aが回動する。
【0055】
回動軸17Aが回動することにより、スクレーパ181,183,185が夫々釜内壁19に対して離隔する状態(以下、離隔状態という)と、スクレーパ181の先端が釜内壁19に対して接触し、スクレーパ183,185の先端が釜内壁19に接触するか又は若干の隙間を有して離隔する状態(以下、接触状態という)との間で移動することが可能である。なお、回動軸17Bも同様の構成にて回動可能とされており、これによってスクレーパ182,184,186が離隔状態と接触状態との間で移動可能となっているが、説明を省略する。
【0056】
このように、回動軸17Aが回動して、スクレーパ183が前述した接触状態とされた場合、下部スクレーパ18Bたるスクレーパ183,185,187においては、ブラケット183a,183b,185a,185b,187a,187bに対して所定の遊びが設けられているので、夫々の先端が釜内壁19に接触する状態と、若干だけ離隔する状態との間で揺動することが可能である。そして、このような接触状態の場合に、釜2が回転し、また攪拌具15が回転したときには、図17に示すように、粘性を有する対象物が矢符で示す方向へスクレーパ183に対して相対的に流動する。これによってスクレーパ183が対象物に押され、釜内壁19に接触せしめられることとなり、釜2内に溜められた対象物の内、釜内壁19に付着したものを掻き取ることが可能となる。
【0057】
更に、上部スクレーパ18Aたるスクレーパ181,182については、接触状態とされたときに板バネ181b,182bによって釜内壁19に押圧せしめられ、夫々の先端が釜内壁19に密着することとなり、釜2の対象物が溜められている部分より上方の部分の釜内壁19に付着した対象物を掻き取ることが可能となる。特に、本発明のスクレーパ装置を加熱用の釜装置に用いた場合には、釜内壁19に付着した対象物を掻き取り、焦げ付き等を生ずることなく、高品質の製品を得ることが可能となる。
【0058】
なお、前記実施の形態では、対象物としてカレーのルウを例に説明しているが、対象物としては、ルウ以外に練りわさびや練り香辛料等の粘性を有する食料品原料、その他、様々な原料であってもよく、対象物は前述した実施形態に限定されるものではない。
【0059】
さらに、前述した実施形態は一実施形態であり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は前述した実施形態に限定されるものではない。
【0060】
【発明の効果】
本発明による場合は、釜の内部にスクレーパを挿入させた状態の場合に、移動機構によりスクレーパを釜の内壁に接触する方向へ移動させることで、釜の内壁に付着した対象物を掻き取るというスクレーパ本来の機能を発揮させることが可能となるとともに、スクレーパを釜に対して相対的に挿脱する場合に、移動機構によりスクレーパを釜の内壁から離隔する方向へ移動させることで、釜の内壁及び/又は開口縁部等にスクレーパが当接することを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態における釜装置の分離状態を示す正面図である。
【図2】図1に示す釜装置の平面図である。
【図3】図2に示す釜装置の上部カバーを示す平面図である。
【図4】図1に示す釜装置の側面図である。
【図5】図1に示す釜装置におけるセット状態の正面図である。
【図6】 (a) は図1に示す釜装置におけるチェーン取付部材の正面図であり、(b) は(a) の側面図である。
【図7】図1に示す釜装置の断面図であり、(a) はA−A断面図、(b) は(a) のB部拡大図である。
【図8】図1に示す状態の釜とその周辺の拡大断面を示す正面図である。
【図9】図1に示す状態の釜とその周辺の拡大断面を示す側面図である。
【図10】図8に示す釜とその周辺における加熱又は冷却媒体の流れを示す正面図である。
【図11】図1に示す攪拌具の正面図である。
【図12】図3に示す上部カバーにおける攪拌具の駆動機構を示す拡大側断面図である。
【図13】図5に示す状態の釜とそのスクレーパを示す側面図である。
【図14】図2に示す状態の攪拌具とスクレーパとの関係を示す平面断面図である。
【図15】スクレーパの要部の構成を示す平面図であり、(a)は上部スクレーパの構成を示す平面図であり、(b)は下部スクレーパの構成を示す平面図である。
【図16】図13に示すスクレーパ装置の移動機構を示す縦断面図である。
【図17】図13に示すスクレーパ装置が有する下部スクレーパの要部の構成を示す拡大平面図である。
【符号の説明】
1 釜装置
2 釜
2a 筒状部
2b 底部
3 原料投入口
4 攪拌装置
5 スクレーパ装置
6 上部カバー
7 支持枠
10 枠体
14 駆動機
15 攪拌具
16 シリンダ
17 支持部
17A,17B 回動軸
171a,172a,17b 延設部分
172b,17c 連結部材
172c,17d 取付部材
18 スクレーパ
18A 上部スクレーパ
18B 下部スクレーパ
181〜187 スクレーパ
181a,182a 取付金具
181b,182b 板バネ
183a,183b,184a,184b,185a,185b,186a,186b,187a,187b ブラケット
183c,183d,184c,184d, 対象物付着防止部材
183e 揺動軸
183f ストッパ
183g 溝
183h 遊び
19 釜内壁
20 昇降装置
40 回転軸
81 上部軸
82 支持部材
83a,83b ブッシュ
84 回動アーム

Claims (7)

  1. 上部に開口を有し、該開口の中心を回転軸として回転可能に構成された釜と、
    回転軸を有し、該回転軸回りに回転することによって前記釜内の対象物を攪拌する攪拌具と、
    前記釜に対して前記開口を通じて相対的に挿入及び離脱することが可能としてあり、前記釜に対して相対的に回転したときに前記釜の内壁に接触することにより、前記内壁に付着した対象物を掻き取るスクレーパと、
    スクレーパを支持する支持部と該支持部を前記釜の回転軸と略平行な回動軸回りに回動せしめる回動部とを具備し、該回動部が前記支持部を回動させることにより、前記スクレーパを前記釜の内壁に対して接触及び離隔する方向へ移動させる移動機構とを備え
    前記支持部は、前記スクレーパを前記釜の内壁に対して接触及び離隔する方向へ移動させるときに、前記攪拌具の回転範囲に干渉しないように設けられたことを特徴とする釜装置
  2. 上部に開口を有し、該開口の中心を回転軸として回転可能に構成された釜と、
    回転軸を有し、該回転軸回りに回転することによって前記釜内の対象物を攪拌する攪拌具と、
    前記釜の内部に溜められた対象物を釜の内壁から掻き取る下部スクレーパと、
    前記釜の上部の内壁に付着した対象物を掻き取る上部スクレーパと、
    前記下部及び上部スクレーパを支持する支持部と該支持部を前記釜の回転軸と略平行な回動軸回りに回動せしめる回動部とを具備し、該回動部が前記支持部を回動させることにより、前記下部及び上部スクレーパを前記釜の内壁に対して接触及び離隔する方向へ移動させる移動機構と
    前記上部スクレーパを前記釜の内壁に押圧すべく付勢する付勢具と
    を備え
    前記支持部は、前記スクレーパを前記釜の内壁に対して接触及び離隔する方向へ移動させるときに、前記攪拌具の回転範囲に干渉しないように設けられたことを特徴とす釜装置
  3. 前記釜は、上部が開口する筒状部と、該筒状部の下部を閉塞すべく設けられた底部とを有しており、
    前記支持部は、前記筒状部の軸長方向と略平行に配置された第1部分と、該第1部分の下端部またはその近傍から前記釜の内側へ延設された第2部分とを有し、
    前記下部スクレーパは、前記第1部分に連結され、前記筒状部に付着した対象物を掻き取る第1スクレーパと、前記第2部分に連結され、前記底部に密着すべく、前記底部の形状に合致する形状をなす第2スクレーパとを有することを特徴とする請求項記載の釜装置
  4. 前記下部スクレーパを前記支持部に連結する連結具の上部に、水平面に対して対象物の安息角よりも大きい角度をなして取り付けられた板状の対象物付着防止部材を更に備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の釜装置
  5. 前記支持部が複数設けられており、前記釜の内壁に付着した対象物の掻き取り残しが発生しないように、前記スクレーパが、前記釜の相異なる部位に付着した対象物を掻き取るべく、夫々の支持部に支持されていることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の釜装置
  6. 前記釜を加熱する加熱手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の釜装置。
  7. 前記回動部は、前記支持部に一端が連結されたリンクと、該リンクの他端に連結されたシリンダとを有し、該シリンダを駆動することにより、前記リンク及び前記支持部を一体的に回動させるべくなしてあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の釜装置。
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