JP3702222B2 - 撮像装置及び映像信号処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子を有する撮像装置及び同装置に適用される映像信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラ等として使用される撮像装置は、CCD(電荷結合デバイス)等の撮像素子を用いて、該撮像素子から得られる映像信号に所定の信号処理(KNEE、ガンマ、ディテール、ホワイトバランス等)を施すことにより最終映像信号を得る。
【0003】
ところが、CCD等の撮像素子は、一般にダイナミックレンジが狭く、暗い部分と明るい部分の輝度差が大きい被写体を忠実に撮像することが困難である。このような問題を緩和する技術として、被写体を異なる撮像条件で撮像した2種以上の(明るさの異なる)映像信号を適当な割合で加算(合成)してダイナミックレンジを拡大する方法が知られている。
【0004】
ダイナミックレンジを拡大する方法としては、上記のほか、以下に示すような種々な方式が知られている。
【0005】
例えば、特開平11−313247号公報には、画像の単位の画素と隣接する周囲の画素とを加算した高輝度画像の信号と、ディレイ回路を通した原画像の信号とを合成するに際し、原画像の輝度レベルが高い場合には原画像の割合を大きくし、原画像の輝度レベルが低い場合には高輝度画像の割合を大きくすることにより、1枚の画像から暗い部分も明るくでき、かつ明るい部分では解像度を低下させずに、ダイナミックレンジを拡大する方法が開示されている。
【0006】
また、特開2000−228747号公報には、異なる露光条件で撮像された画像群中の各画像について所定の画像信号レベルに基づき適正露光領域と不適正露光領域とに分割し、分割した適正露光領域の階調補正を各画像毎に行い、階調補正した各画像毎の適性露光領域を合成して一つの広ダイナミックレンジ画像を生成する方法が開示されている。
【0007】
また、特開2000−307921号公報には、CCDで撮像された光学像の信号を、デジタル処理を行う画像処理部で処理する前に、圧縮して一時記憶し、この一時記憶した圧縮信号を読み出して伸長・復元し、上記画像処理部でデジタル処理してメモリに記憶する構成において、上記メモリに記憶可能な階調数よりも多い階調数で撮像を行うことにより、多階調数画像の信号を圧縮・記憶して、記憶したデータから階調の異なった画像信号を再生することができ、撮影直後でなくても後からでも、露光条件の異なる複数の画像から撮影者が適当と思う露光状態の画像を容易に選択でき、適切なダイナミックレンジの画像を再現する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述の各種方式のうち、被写体を異なる撮像条件で撮像した2種以上の映像信号を加算(合成)する方式は、通常の絞りでは飽和してしまう高輝度の映像信号に対し、絞りを絞って飽和していない映像信号を加算(合成)するものであり、被写体の暗い部分から明るい部分までを飽和させることなく、撮像することができるという利点がある。
【0009】
しかしながら、この方式では、低速シャッターに対応する映像信号を圧縮するレベルは画面全体で同一であるため、画面中に特に明るい部分(高輝度部分)がある場合、もしくは逆光状態で明るい部分と暗い部分の輝度差が極めて大きい被写体に対応する部分がある場合、その部分に関して十分なコントラストを得ることができないという問題があった。
【0010】
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、画面中に高輝度部分もしくは輝度差が極めて大きい被写体に対応する部分があっても十分なコントラストを得ることのできる撮像装置及び同装置に適用される撮像方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る撮像装置は、被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子への露光量を制御する露光量制御手段と、前記露光量制御手段により露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号を入力し、この第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮してから信号出力する圧縮手段と、前記露光量制御手段により露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号を入力し、この第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長してから信号出力する圧縮伸長手段と、前記圧縮手段から出力される信号と前記圧縮伸長手段から出力される信号とを画像領域毎に加算処理して出力する加算手段と、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、画像領域毎に、前記圧縮手段におけるレベル圧縮率を変化させることにより、前記加算手段により加算される前の2つの信号の比率を変化させる制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記圧縮手段から出力される信号のレベルがより低下するように制御する手段を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る撮像装置は、被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子への露光量を制御する露光量制御手段と、前記露光量制御手段により露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号を入力し、この第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮してから信号出力する圧縮手段と、前記露光量制御手段により露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号を入力し、この第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長してから信号出力する圧縮伸長手段と、前記圧縮手段から出力される信号と前記圧縮伸長手段から出力される信号とを画像領域毎に加算処理して出力する加算手段と、第1の係数に相当する信号を前記圧縮手段から出力される信号に乗算する第1の乗算手段と、第2の係数に相当する信号を前記圧縮伸長手段から出力される信号に乗算する第2の乗算手段と、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、画像領域毎に、前記第1の係数と第2の係数との比率を変化させることにより、前記加算手段により加算される前の2つの信号の比率を変化させる制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記第1の係数に対する前記第2の係数の比率が大きくなるように制御する手段を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る映像信号処理方法は、被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子を有する撮像装置に適用される映像信号処理方法であって、露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮し、露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長し、前記レベル圧縮された信号と前記レベル圧縮及びレベル伸長された信号とを画像領域毎に加算処理し、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、画像領域毎に、前記レベル圧縮におけるレベル圧縮率を変化させることにより、前記加算処理される前の2つの信号の比率を変化させ、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記圧縮手段から出力される信号のレベルがより低下するように制御することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る映像信号処理方法は、被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子を有する撮像装置に適用される映像信号処理方法であって、露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮し、露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長し、前記レベル圧縮された信号と前記レベル圧縮及びレベル伸長された信号とを画像領域毎に加算処理し、第1の係数に相当する信号を前記レベル圧縮された信号に乗算すると共に、第2の係数に相当する信号を圧縮/伸長された信号に乗算し、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、前記第1の係数と第2の係数との比率を変化させることにより、前記加算処理される前の2つの信号の比率を変化させ、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記第1の係数に対する前記第2の係数の比率が大きくなるように制御することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【0019】
図1において、符号1は撮像装置に入力される撮像の露光量を調整するためのレンズ絞りである。このレンズ絞り1で撮像の露光量が多段階に設定される。レンズ絞り(露光量調節手段)1で露光量が調整された撮像は撮像素子(CCD)2へ導かれ、この撮像素子2によって光電変換されてアナログ映像信号となる。
【0020】
撮像素子2は、電子シャッター機能を有し、多段階のシャッター速度が得られる。露光条件の選択には、レンズ絞り1の絞り値、撮像素子2のシャッター速度のいずれも利用可能である。ここでは、高速シャッターで設定される映像の露光量調整をシャッター速度制御によって行い、低速シャッターで設定される映像の露光量調整にレンズ絞り1の絞り値制御によって行うものとする。
【0021】
撮像素子2においてそれぞれ異なる露光条件で撮像されたアナログ映像信号は、サンプル/ホールド回路(S/H)3及びアナログ/デジタル変換器(A/D)4によりデジタル映像信号に変換され、信号処理回路5へ出力され、所定の映像信号処理(KNEE、ガンマ、ディテール、ホワイトバランス等)が施される。
【0022】
上記信号処理回路5は、A/D4から出力された映像信号の中から、少ない露光量と多い露光量とでそれぞれ撮像された映像信号の明るさデータを抽出し、明るさ検出回路14へ出力する。明るさ検出回路14は、入力された明るさデータから、画面全体あるいは所定領域の明るさの積分値またはピーク値を検出して制御回路13へ出力する。
【0023】
この制御回路13は、CPU等で構成され、明るさ検出回路14からの明るさ検出データに基づいて、レンズ絞り1の絞り値の制御、撮像素子2のシャッター速度の制御、後述の切換スイッチ7を切換制御を行う。この場合、レンズ絞り1の絞り値に関しては、多い露光量で撮像された方の映像信号の明るさデータに基づいて制御し、撮像素子2のシャッター速度に関しては、少ない露光量で撮像された方の映像信号の明るさデータに基づいて制御するようにすることが望ましい。
【0024】
また、制御回路13は、後述の圧縮回路8を制御するための基準レベルREF1、圧縮/伸長回路9を制御するための基準レベルREF2を決定し、それぞれの圧縮率、伸長率を制御する。以下、これらの制御をそれぞれREF1制御、REF2制御と称する。
【0025】
なお、制御回路13により決定された基準レベルREF1は、直接に圧縮回路8に送られるわけではなく、後述する制御回路15により所定の処理が施された後に送られることになる。
【0026】
信号処理回路5から出力される映像信号S1は、画像の1画面分を記憶する一画面メモリ6に入力される。この一画面メモリ6は、入力された映像信号S1を1画面分遅延するもので、遅延された映像信号S2は切換スイッチ7の固定端子a1及びb2に供給される。また、信号処理回路5から出力される映像信号S1は、遅延されることなく、直接切換スイッチ7の固定端子b1及びa2にも供給される。
【0027】
上記一画面メモリ6は、それぞれ1画面分の映像信号相当の記憶容量を有する第1メモリブロックと第2メモリブロックと、これら2つのメモリの入出力を切り換える2つのスイッチにより構成される。上記第1メモリブロックと第2メモリブロックのリード・ライト及び2つのスイッチの切り換えは、制御回路13からのメモリ制御信号に基づいて行われる。
【0028】
ここで、シャッター速度を低速にした状態で撮像した露光量の多い映像信号をVS、シャッター速度を高速にした状態で撮像した露光量の少ない映像信号をVFと定義する。
【0029】
切換スイッチ7は、制御回路13により、可動端子c1及びc2が適当なタイミングで固定端子a1とb1、a2とb2に交互に接続されるように切換制御される。この結果、端子c1からは露光量の多い映像信号VSが出力され、端子c2からは露光量の少ない映像信号VFが出力される。
【0030】
切換スイッチ7の端子c1から出力された映像信号VSは圧縮回路8に入力され、この圧縮回路8によって制御回路15からの制御信号に基づき画素単位での圧縮処理が施される。この圧縮処理された映像信号をVS′とする。また、端子c2から出力された映像信号VFは、圧縮/伸長回路9に入力され、この圧縮/伸長回路9によって制御回路13からの制御信号に基づき画素単位での圧縮/伸長処理が施される。この圧縮/伸長処理された映像信号をVF′とする。
【0031】
圧縮回路8での圧縮率は、前述のREF1制御信号を受ける制御回路15により制御される。以下、この制御をREF1′制御と称する。また、圧縮/伸長回路9での圧縮/伸長率は、前でも述べたように制御回路13によりREF2制御される。なお、REF1制御、REF1′制御、及びREF2制御の詳細については後で説明する。
【0032】
圧縮回路8から出力された映像信号VS′及び圧縮/伸長回路9から出力された映像信号VF′は加算器10で加算された後、NTSCエンコーダ11に入力されてNTSC信号にエンコードされた後、デジタル/アナログ変換器(D/A)12でアナログ映像信号に変換されて、最終映像信号として出力される。
【0033】
上記制御回路13においては、明るさ検出データに応じて映像信号VS′及びVF′を合成する割合を制御するために基準レベルREF1,REF2を可変することができるようになっている。すなわち、明るさ検出回路14において、入力された明るさデータから露光量が少ない撮像であることが検出された場合には、制御回路13は基準レベルREF1,REF2を上げ、加算器10から得られる映像信号に低速シャッターで得られた映像信号VS′が多く含まれるように制御する。このように構成することでダイナミックレンジの小さい暗い被写体から最適なコントラストを得られる。
【0034】
また、明るさ検出回路14において、入力された明るさデータから露光量が多い撮像であることが検出された場合には、制御回路13は基準レベルREF1,REF2を小さくし、加算器10から得られる映像信号に高速シャッターで得られる映像信号VF′が多く含まれるように制御する。このように構成することでダイナミックレンジの大きい明るい被写体からも最適なコントラストを得られる。
【0035】
ところで、上記切換スイッチ7の端子c1から出力された映像信号VSは、制御回路15にも入力される。この制御回路15は、画素毎に、リアルタイムで映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上であるか否かを判別し、REF1以上のものがある場合、映像信号VSのレベルが高ければ高いほど圧縮回路8での圧縮率が大きくなるように(映像信号VS′のレベルが一層低下するように)、制御回路13から受けたREF1よりも一層レベルを低くしたREF1′を供給する。
【0036】
このように構成することで、画面中に特に明るい部分(高輝度部分)がある場合、もしくは逆光状態で明るい部分と暗い部分の輝度差が極めて大きい被写体に対応する部分がある場合には、映像信号VS′に対する映像信号VF′の比率が一層大きくなるので、その部分に関して十分なコントラストを得ることができるようになる。
【0037】
図2は、図1の撮像装置における制御回路15の内部構成例を示すブロック図である。
【0038】
図2(a)に示される制御回路15は、加算器16、加算器17、乗算器18、スイッチ19、リミッタ回路20、フィルタ回路21、比較器22を備えている。
【0039】
上記加算器16、加算器17、及び乗算器18は、映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上である場合に対応する演算処理を行う部分である。この演算処理は、映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上である場合、映像信号VSのレベルが高ければ高いほど、スイッチ19の後段において信号レベルをより低下させるという特性を有する。
【0040】
また、比較器22は、露光量を多くして撮像した映像信号VSと、圧縮量を制御するための基準レベルREF1との比較を行い、その比較結果に応じてスイッチ19を切換制御する。スイッチ19は、比較器22の出力信号に応じて信号入力先を切り換える。
【0041】
リミッタ回路20は、入力される信号のレベルが所定値未満とならないように制限するものであり、REF1′が必要以上に低下して画像が不自然になることを防止する。なお、リミッタ回路20は、スイッチ19の接点aと設定cとが接続された状態にあるときだけ駆動するようにする。
【0042】
フィルタ回路21は、例えば信号の高域カットフィルタとして実現され、隣接する画素同士の信号のレベル差が所定値以上とならないように調整するものである。このフィルタ回路21は、明るさが急激に変化して画像が不自然になることを防止する。
【0043】
制御回路15に信号VSとREF1とが入力されると、この制御回路15の中では、画素毎に、比較器22により比較が行われる。その比較結果に応じて、以下に示すような演算処理が行われ、圧縮回路8に送るべき基準レベルREF1′の値が算出される。
【0044】
VS≧REF1の場合
REF1′=(REF1−(VS−REF1))×K
VS<REF1の場合
REF1′=REF1
ここで、Kは、REF1′の減衰部分の傾きに相当する係数であり、撮像装置の撮像条件(用途)に応じて最適となる値に設定する(実験では0.5〜1の範囲内が良好であることが確認された)。
【0045】
すなわち、VSのレベルがREF1以上である場合、比較器22の出力によりスイッチ19の接点aと接点cとが接続された状態となる。このとき、入力されたVS、REF1及び係数Kに基づき、加算器16、加算器17及び乗算器18による演算処理が行われ、その演算処理結果に相当する信号がスイッチ19の接点cから出力される。スイッチ19から出力された信号は、リミッタ回路20でリミット処理され、フィルタ回路21でフィルタリング処理された後、REF1′として出力される。出力されたREF1′は圧縮回路8に送られる。
【0046】
一方、VSのレベルがREF1未満である場合、比較器22の出力によってスイッチ19の接点bと接点cとが接続された状態となる。このとき、入力されたREF1がそのままスイッチ19の接点cから出力される。スイッチ19から出力された信号は、リミッタ回路20では処理されずに通過し、フィルタ回路21でフィルタリング処理された後、REF1′として出力される。出力されたREF1′は圧縮回路8に送られる。
【0047】
なお、図2(a)の構成例ではリミッタ回路20がスイッチ19の後段に設けられている場合を説明したが、代わりに、図2(b)の構成例のようにリミッタ回路20をスイッチ19(接点a側)の前段に設けるようにしてもよい。この場合、スイッチ19の切換状態に応じてリミッタ回路20を駆動/停止するための制御が不要となる。
【0048】
図3は、図1の撮像装置における各部の信号波形を示す図である。なお、横軸は撮像素子2へ入射される光の光量に相当し、縦軸は電気信号の出力レベルに相当する。
【0049】
図3(a)は、切換スイッチ7から出力される信号VS及びVFの波形を示している。なお、ダイナミックレンジの最大値に相当するホワイトクリップ値はWCであり、信号VS及びVFがWC以上となることはない。
【0050】
図3(b)は、圧縮回路8から出力される信号VS′の波形を示している。
【0051】
信号VSのレベルがREF1未満である場合は、REF1と同一のレベルをもつ基準レベルREF1′が適用される。この場合、信号VSと同一のレベルをもつ信号VS′が生成される。
【0052】
一方、信号VSのレベルがREF1以上となる場合には、REF1よりも低いレベルをもつ基準レベルREF1′が適用される。この場合、信号VSのレベルが高ければ高いほど基準レベルREF1′は低下し、このREF1′と同一のレベルを有する信号VS′が生成される。なお、このときの波形の傾きは、上記係数Kにより決定される。また、この傾きにより下降する基準レベルREF1′は所定値未満とならないようにリミッタ回路20により制限され(信号VSのレベルがいくら高くても、基準レベルREF1′は一定のレベルに保たれ)、このREF1′と同一のレベルを有する信号VS′が生成される。
【0053】
図3(c)は、圧縮/伸長回路9に入力される信号VFが処理される様子を示している。すなわち、圧縮/伸長回路9においては、信号VFからREF2を差し引いた部分(図中の斜線部分)が抽出され、抽出された部分が増幅(利得補正)される。増幅後の信号は信号VF′として圧縮/伸長回路9から出力される。
換言すれば、圧縮/伸長回路9、信号VFのうちREF2未満の部分をレベル圧縮するとともにREF2以上の部分をレベル伸長してから信号出力している。
【0054】
図3(d)は、圧縮回路8の出力信号VS′(図3(b)で得られた信号)と、圧縮/伸長回路9の出力信号VF′(図3(c)で得られた信号を増幅(利得補正)したもの)とが加算処理される様子を示している。
【0055】
すなわち、図3(c)で得られた斜線部の信号は、圧縮/伸長回路9において増幅(伸長)処理され、図3(d)の斜線部に相当する信号とされた後、信号VS′に加算されることになる。
【0056】
なお、圧縮/伸長回路9において、図3(c)で得られた斜線部の信号を増幅する際には、VFのレベルに応じて増幅率を変化させることにより、加算後の信号のレベルを適宜調整することが望ましい。図3(d)の例では、VS′がREF1′と共に下降を開始する点からリミッタ20により下降を制止される点までの範囲(横軸方向)では第1の増幅率を適用し、リミッタ20により下降を制止された点以降の範囲(横軸方向)では上記第1の増幅率よりも小さい第2の増幅率を適用することにより、加算後の信号がなるべくWCを超えないように調整している。なお、上記第1の増幅率を適用する範囲、及び第2の増幅率を適用する範囲は、制御回路15から知得できる。
【0057】
図4は、図2の制御回路15におけるフィルタ21のフィルタリング処理を説明するための図である。
【0058】
図4(a)は、室内から窓にカメラを向けて被写体を撮像している様子を示している。室内には人が立っており、顔のある部分に外からの強い光が当たっている。また、外は室内に比べて明るく、外には木がある。
【0059】
図4(a)中に示したラインの部分に関し、フィルタ21を用いて画像を得た場合の階調変化を図4(b)に示し、フィルタ21を用いずに画像を得た場合の階調変化を図4(c)に示す。
【0060】
フィルタ21を用いる場合は、顔の明るい部分のように面積の小さい部分ではREF1′(フィルタ21の出力)が変化せず、顔の一部分で明るさ(輝度)の階調が変化して不自然となることがない。また、窓の境目や木の輪郭のように輝度差が大きい部分に関しても、明るさの階調が急激に変化して不自然となることがない。人間の目は、ある特定部分で急激に階調が変化するとその部分が強調されて見えてしまうものである。本実施形態では、フィルタ21を用いることにより、面積の少ない部分の階調変化を除去でき、かつ面積の大きい部分でも滑らかに階調変化させることができるため、より自然に見える画像を得ることができる。
【0061】
次に、図5を参照して、本実施形態の制御回路15による動作を説明する。
【0062】
制御回路15に信号VSとREF1とが入力されると、画素毎に、両者の比較が行われる(ステップA1)。
【0063】
ステップA2において、信号VSのレベルがREF1以上である場合(ステップA2のYes)、信号VSのレベルが高ければ高いほどより低くなる基準レベルREF1′が生成される(ステップA3)。こうして生成された基準レベルREF1′には、所定値未満とならないようにリミッタ処理が施される(ステップA4)。
【0064】
一方、ステップA2において、信号VSのレベルがREF1に達していない場合(ステップA2のNo)、REF1と同一のレベルを有する基準レベルREF1′が生成される(ステップA5)。
【0065】
上記ステップA4もしくはステップA5で処理/生成された基準レベルREF1′は、明るさが急激に変化して画像が不自然にならないように画素毎にフィルタ処理され(ステップA6)、制御回路15から圧縮回路8に送られる(ステップA7)。
【0066】
これにより、圧縮回路8においては、制御回路15から受けた基準レベルREF1′に基づく信号VS′を出力することになる。
【0067】
このように第1の実施形態によれば、制御回路15において、画素毎に、映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上であるか否かを判別し、REF1以上のものがある場合、映像信号VSのレベルが高ければ高いほど圧縮回路8での圧縮率が大きくなるように(映像信号VS′のレベルが一層低下するように)、制御回路13から受けたREF1よりも一層レベルを低くしたREF1′を供給している。このように構成することで、画面中に特に明るい部分(高輝度部分)がある場合、もしくは逆光状態で明るい部分と暗い部分の輝度差が極めて大きい被写体に対応する部分がある場合には、映像信号VS′に対する映像信号VF′の比率が一層大きくなるので、その部分に関して十分なコントラストを得ることができるようになる。更に、リミッタ回路20やフィルタ回路21を設けることにより、より一層品質を高めた画像を得ることが可能となる。
【0068】
(第2の実施形態)
ところで、REF1とREF2とを制御回路13で制御するにあたり、両者の関係を理想通りに維持できないと、加算器10にて加算(合成)される前の信号VS、VFの階調の連続性が損なわれ、加算後の信号の品質が低下するという問題がある。特に信号VS、VFが信号処理回路5に含まれる非線形回路(ガンマ処理等を行う回路)により処理されていることにより、明るさ検出の結果も変動するため、すべての明るさに対してREF1とREF2とを理想通りに制御することは困難となる。
【0069】
ここで、図6(a)に示されるように、信号VSを制御するためのREF1と信号VFを制御するためのREF2のうち、REF2に誤差が生じる場合を考える。
【0070】
図6(b)はREF2が「−Δ」の誤差が生じた場合を示しており、図6(c)はREF2が「+Δ」の誤差が生じた場合を示している。いずれの場合においても、上記REF2の誤差に起因して、加算処理される信号VF′にも誤差が生じる。REF2の誤差を無くして、図6(d)のような波形を実現した場合であっても、階調の連続性を完全なものとすることは難しい。
【0071】
実際の製品では、実測データを基に検出した明るさ等に対するREF1とREF2の制御データをROMに保持しておき、そのデータを読み出すことによりREF1とREF2を決定するようにしている。しかし、ROMの容量制限により分解能を十分に取れない場合、REF1やREF2の誤差が大きくなる。また、CCDや各種回路での特性ばらつきによる誤差も考えられる。実際の製品では実用上問題のない誤差範囲で制御を行っているが、品質の面では十分とは言えない。
【0072】
そこで、この第2の実施形態では、加算器10にて加算(合成)される前の信号VS、VFの階調の連続性を維持し、加算後の信号の品質を向上させる手法を説明する。
【0073】
図7は、本発明の第2の実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。以下、図1と異なる部分を中心に説明する。
【0074】
前述した第1の実施形態では制御回路15を設ける場合を説明したが、この第2の実施形態では代わりに制御回路31を設けると共に第1の乗算器29及び第2の乗算器30を設ける。
【0075】
第1の乗算器29は、第1の係数に相当する信号(G1制御信号)を圧縮回路8から出力される信号に乗算し、信号VS1を出力する。また、第2の乗算器30は、第2の係数に相当する信号(G2制御信号)を圧縮/伸長回路から出力される信号に乗算し、信号VF1を出力する。信号VS1と信号VF1とが加算器10により加算処理されると、加算結果が信号VMIXとしてエンコーダ11へ出力される。
【0076】
上記切換スイッチ7の端子c1から出力された映像信号VSは、制御回路31にも入力される。この制御回路31は、画素毎に、リアルタイムで映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上であるか否かを判別し、REF1以上のものがある場合、映像信号VSのレベルが高ければ高いほど、第1の係数G1に対する第2の係数G2の比率が大きくなるように所定の計算式に基づいて設定し、設定したG1,G2にそれぞれ対応するG1制御信号,G2制御信号を第1の乗算器29,第2の乗算器30へ供給する。
【0077】
このように構成することで、画面中に特に明るい部分(高輝度部分)がある場合、もしくは逆光状態で明るい部分と暗い部分の輝度差が極めて大きい被写体に対応する部分がある場合には、映像信号VS1に対する映像信号VF1の比率が一層大きくなるので、その部分に関して十分なコントラストを得ることができるだけでなく、階調の連続性を損なうことなく信号同士の滑らかな加算処理を実現でき、加算後の画像の品質をより一層向上させることが可能となる。
【0078】
図8は、図7の撮像装置における制御回路31の内部構成例を示すブロック図である。
【0079】
図8に示される制御回路31は、加算器32、乗算器33、加算器34、スイッチ35、比較器36を備えている。
【0080】
上記加算器32、乗算器33、及び加算器34は、映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上である場合に対応する演算処理を行う部分である。この演算処理は、映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上である場合、映像信号VSのレベルが高ければ高いほど、スイッチ35の後段に出力される信号G1のレベルを下げると同時に信号G2のレベルを上げる(但し、G1+G2=1)という特性を有する。
【0081】
また、比較器36は、露光量を多くして撮像した映像信号VSと、圧縮量を制御するための基準レベルREF1との比較を行い、その比較結果に応じてスイッチ35を切換制御する。スイッチ35は、比較器36の出力信号に応じて信号入力先を切り換える。
【0082】
制御回路31に信号VSとREF1とが入力されると、この制御回路31の中では、画素毎に、比較器36により比較が行われる。その比較結果に応じて、以下に示すような演算処理が行われ、第1の乗算器29,第1の乗算器30にそれぞれ送るべき第1の係数G1,第2の係数G2が算出される。
【0083】
VS≧REF1の場合
G=B×(VS−REF1)
G1=1−G
G2=G
VS<REF1の場合
G1=1
G2=0
ここで、Bは、信号VS1のカーブを決定する補正係数であり、実験などにより最適となるように設定する(実験では0.5〜1.5の範囲内が良好であることが確認された)。
【0084】
すなわち、VSのレベルがREF1以上である場合、比較器36の出力によりスイッチ35の接点a1と接点c1とが接続され、且つ接点a2と接点c2とが接続された状態となる。このとき、入力されたVS、REF1及び係数Bなどに基づき、加算器32、乗算器33、及び加算器34による演算処理が行われ、その演算処理結果に相当する信号がスイッチ19の接点c1及びc2からそれぞれG1,G2として出力される。出力されたG1,G2はそれぞれ第1の乗算器29,第1の乗算器30に送られる。ここで重要なことは、G1+G2=1となるように制御することである。これにより、信号VSのレベルが上がるにつれ、信号VS1に対する信号VF1の加算が滑らかに(少しずつ)行われることになる。
【0085】
一方、VSのレベルがREF1未満である場合、比較器36の出力によってスイッチ35の接点b1と接点c1とが接続され、且つ接点b2と接点c2とが接続された状態となる。このとき、値が1の信号がG1として出力され、値が0の信号がG2として出力される。出力されたG1,G2はそれぞれ第1の乗算器29,第1の乗算器30に送られる。
【0086】
図9は、図7の撮像装置における各部の信号波形を示す図である。なお、横軸は撮像素子2へ入射される光の光量に相当し、縦軸は電気信号の出力レベルに相当する。
【0087】
図9(a)は、切換スイッチ7から出力される信号VS及びVFの波形を示している。なお、ダイナミックレンジの最大値に相当するホワイトクリップ値はWCであり、信号VS及びVFがWC以上となることはない。
【0088】
図9(b)は、圧縮回路8から出力される信号VS′の波形、及び圧縮/伸長回路9から出力される利得補正後のVF′の波形(図中の斜線部分)を示している。なお、同図では、簡単化のため、圧縮/伸張回路9における利得補正量が1である場合を示している。
【0089】
図9(c)は、信号VS′がG1で乗算された後の信号VS1に、信号VF′がG2で乗算された後の信号VF1(図中の斜線部分)を加算して、信号VMIXを得る様子を示している。同図の信号波形からわかるように、従来発生する可能性のあった階調不連続の部分(図6(b)及び図6(c)参照)を無くすことができる。また、前述の記計算式で示した補正係数Bの値を適宜調整することにより、信号VS1のレベルがREF1以下となるように制御することも可能である。すなわち、より明るい部分については、VS1に対するVF1の加算比率がより大きくなるように制御することにより、明るい部分に関して飽和しない信号を多く加算でき、画面の明るい部分のコントラストを向上させることができる。
【0090】
また、補正係数Bの値によっては、REF1に対してVS1の減衰量が大きすぎて、本来明るい部分が非常に暗くなり(階調の逆転が起こり)、映像全体を見て不自然に感じることがある。これに対処するには、図9(d)に示されるように、信号VS1のレベルが所定値未満とならないようリミッタを用いて制限することが望ましい。
【0091】
次に、図10を参照して、本実施形態の制御回路31による動作を説明する。
【0092】
制御回路31に信号VSとREF1とが入力されると、画素毎に、両者の比較が行われる(ステップB1)。
【0093】
ステップB2において、信号VSのレベルがREF1以上である場合(ステップB2のYes)、信号VSのレベルが高ければ高いほど、信号VS1に対する信号VF1の比率がより高くなるような係数G1,G2(但し、G1+G2=1)が所定の計算式に基づいて生成される(ステップB3)。
【0094】
一方、ステップB2において、信号VSのレベルがREF1に達していない場合(ステップB2のNo)、値が1の係数G1,値が0の係数G2が生成される(ステップB4)。
【0095】
上記ステップB3もしくはステップB4で生成された係数G1,G2は、制御回路31からそれぞれ乗算器29,乗算器30へに送られる(ステップB5)。
【0096】
これにより、乗算器29においては、信号VS′に係数G1が乗算されて信号VS1が出力される一方、乗算器30においては、信号VF′に係数G2が乗算されて信号VF1が出力され、信号VS1と信号VF1との加算処理が加算器10により行われることになる。
【0097】
このように第2の実施形態によれば、制御回路31において、画素毎に、リアルタイムで映像信号VSのレベルが基準レベルREF1以上であるか否かを判別し、REF1以上のものがある場合、映像信号VSのレベルが高ければ高いほど、第1の係数G1に対する第2の係数G2の比率が大きくなるように所定の計算式に基づいて設定し、設定したG1,G2にそれぞれ対応するG1制御信号,G2制御信号を第1の乗算器29,第2の乗算器30へ供給している。このように構成することで、画面中に特に明るい部分(高輝度部分)がある場合、もしくは逆光状態で明るい部分と暗い部分の輝度差が極めて大きい被写体に対応する部分がある場合には、映像信号VS1に対する映像信号VF1の比率が一層大きくなるので、その部分に関して十分なコントラストを得ることができるだけでなく、階調の連続性を損なうことなく信号同士の滑らかな加算処理を実現でき、加算後の画像の品質をより一層向上させることが可能となる。
【0098】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【0099】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、画面中に高輝度部分もしくは輝度差が極めて大きい被写体に対応する部分があっても十分なコントラストを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図。
【図2】図1の撮像装置における制御回路15の内部構成例を示すブロック図。
【図3】図1の撮像装置における各部の信号波形を示す図。
【図4】図2の制御回路15におけるフィルタのフィルタリング処理を説明するための図。
【図5】同実施形態の制御回路15による動作を説明するためのフローチャート。
【図6】加算処理における階調の非連続性の問題を説明するための図。
【図7】本発明の第2の実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図。
【図8】図7の撮像装置における制御回路31の内部構成例を示すブロック図。
【図9】図7の撮像装置における各部の信号波形を示す図。
【図10】同実施形態の制御回路31による動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…レンズ絞り
2…撮像素子
3…サンプルホールド回路
4…アナログ/デジタル変換器
5…信号処理回路
6…一画面メモリ
7…切換スイッチ
8…圧縮回路
9…圧縮/伸長回路
10…加算器
11…NTSCエンコーダ
12…デジタル/アナログ変換器
13…制御回路
14…明るさ検出回路
15…制御回路
16…加算器
17…加算器
18…乗算器
19…スイッチ
20…リミッタ回路
21…フィルタ回路
22…比較器
29…第1の乗算器
30…第2の乗算器
31…制御回路
32…加算器
33…乗算器
34…加算器
35…スイッチ
36…比較器
Claims (6)
- 被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子と、
前記撮像素子への露光量を制御する露光量制御手段と、
前記露光量制御手段により露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号を入力し、この第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮してから信号出力する圧縮手段と、
前記露光量制御手段により露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号を入力し、この第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長してから信号出力する圧縮伸長手段と、
前記圧縮手段から出力される信号と前記圧縮伸長手段から出力される信号とを画像領域毎に加算処理して出力する加算手段と、
前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、画像領域毎に、前記圧縮手段におけるレベル圧縮率を変化させることにより、前記加算手段により加算される前の2つの信号の比率を変化させる制御手段と
を具備し、
前記制御手段は、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記圧縮手段から出力される信号のレベルがより低下するように制御する手段を有することを特徴とする撮像装置。 - 被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子と、
前記撮像素子への露光量を制御する露光量制御手段と、
前記露光量制御手段により露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号を入力し、この第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮してから信号出力する圧縮手段と、
前記露光量制御手段により露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号を入力し、この第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長してから信号出力する圧縮伸長手段と、
前記圧縮手段から出力される信号と前記圧縮伸長手段から出力される信号とを画像領域毎に加算処理して出力する加算手段と、
第1の係数に相当する信号を前記圧縮手段から出力される信号に乗算する第1の乗算手段と、
第2の係数に相当する信号を前記圧縮伸長手段から出力される信号に乗算する第2の乗算手段と、
前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、画像領域毎に、前記第1の係数と第2の係数との比率を変化させることにより、前記加算手段により加算される前の2つの信号の比率を変化させる制御手段と
を具備し、
前記制御手段は、前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記第1の係数に対する前記第2の係数の比率が大きくなるように制御する手段を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記制御手段は、前記第1の係数と前記第2の係数との比率を変化させる際に前記第1の係数と前記第2の係数との加算値が一定となるように制御する手段を有することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
- 前記個々の画像領域は、前記撮像素子における個々の画素に対応していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子を有する撮像装置に適用される映像信号処理方法であって、
露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮し、
露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長し、
前記レベル圧縮された信号と前記レベル圧縮及びレベル伸長された信号とを画像領域毎に加算処理し、
前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、画像領域毎に、前記レベル圧縮におけるレベル圧縮率を変化させることにより、前記加算処理される前の2つの信号の比率を変化させ、
前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記圧縮手段から出力される信号のレベルがより低下するように制御することを特徴とする映像信号処理方法。 - 被写体を撮像して映像信号を出力する撮像素子を有する撮像装置に適用される映像信号処理方法であって、
露光量を多くして撮像したときに前記撮像素子から出力される第1の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル圧縮し、
露光量を少なくして撮像したときに前記撮像素子から出力される第2の映像信号の中に含まれる個々の画像領域の信号のうち、第2の基準値未満のレベルを有する画像領域の信号をレベル圧縮するとともに前記第2の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号を画像領域毎にレベル伸長し、
前記レベル圧縮された信号と前記レベル圧縮及びレベル伸長された信号とを画像領域毎に加算処理し、
第1の係数に相当する信号を前記レベル圧縮された信号に乗算すると共に、第2の係数に相当する信号を圧縮/伸長された信号に乗算し、
前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベル変化に応じて、前記第1の係数と第2の係数との比率を変化させることにより、前記加算処理される前の2つの信号の比率を変化させ、
前記撮像素子から出力される前記第1の映像信号に含まれる前記第1の基準値以上のレベルを有する画像領域の信号のレベルが高ければ高いほど、前記第1の係数に対する前記第2の係数の比率が大きくなるように制御することを特徴とする映像信号処理方法。
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