JP3702084B2 - 染着除去剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、染毛剤を誤って生え際の額や襟足及び手指に付着させた場合、その汚れを除去する為に用いる染着除去剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、皮膚に付着した染毛剤の汚れを落とすためには、有機溶剤を含む染着除去剤、あるいは石鹸液やシャンプーなどが使用されてきた。
これらの染着除去剤の多くは液状であり、使用する際にはティッシュペーパーやコットン、ガーゼ等に含浸させて染着部分を何度もこすり、汚れをこすり取るという方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この汚れをこすり取る方法は、皮膚へ摩擦による刺激を与えるという欠点がある。
【0004】
一方、皮膚をこすらずに染着除去する方法には、染着除去剤をコットンやガーゼに含浸させ、染着部分に当てて、しばらく放置する方法が試みられているが、液垂れの恐れがあるため含浸させる染着除去剤の量は少なくなり、こすり取る操作もないため、染着除去効果は弱いものとなってしまっていた。
また、染着除去剤自体の粘度を高め、染着部に十分な量を塗布し、一定時間放置し、そののち軽くふき取る、という方法が考えられるが、製剤上高いpHにおいて品質の長期保存安定性を確保し、かつたれ落ちなどの問題を解決するものはなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は、鋭意検討したところ、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を増粘剤とし、アルカリ剤を配合してpH8.5〜13.5に調整された染着除去剤が、以上の課題をすべて解決することを見いだし、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち本発明は、アルカリ剤及びアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を配合し、pH8.5〜13.5に調整されたことを特徴とし、このことにより、染毛剤の汚れを、皮膚に摩擦刺激を与えることなく除去でき、かつ長期保存安定性に優れた、効果の高い染着除去剤を提供するものである。
以下に、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0007】
本発明で用いられるアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体は市販品としてはBFGoodrich社製のCarbopol1382,CarbopolETD2020,PemulenTR−1,TR−2などが例として挙げられ、その配合量は製剤中0.05〜5重量%で、好ましくは0.1〜2重量%である。0.05重量%より少ないと使用時のたれ落ちを充分防ぐことが出来ず、5重量%より多いと延びが悪くなり使用しづらくなる。
【0008】
本発明で用いられるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、亜硫酸ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物及び塩が挙げられる。また強アンモニア水やモルホリン等の揮発性アルカリ剤、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールなどの有機アミン類、L−アルギニン、リジンなどのアミノ酸類、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸塩などが挙げられ、本発明においてはこれらから選ばれる1種または2種以上を用いる。
【0009】
本発明の染着除去剤は、pH8.5〜13.5の範囲であり、pH9.0〜13.0が染着除去効果の点から、より好ましい。pH8.5より低い場合は染着除去効果が十分ではなく、pH13.5より高い場合は皮膚への刺激等影響が大きく、好ましくない。
【0010】
本発明で用いられる芳香族アルコールは、その構造式中にベンゼン環及びアルコール性水酸基を含むもので、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール、ケイ皮アルコール、フェネチルアルコール、フェノキシイソプロパノール、2−フェニルプロピルアルコール、2−フェニル−2−プロパノール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコールなどが例として挙げられ、その配合量は製剤中0.1〜30重量%で、好ましくは0.5〜15重量%である。0.1重量%より少ないと十分な染着除去効果が期待されず、30重量%より多くてもそれ以上の効果が得られない。
【0011】
本発明の染着除去剤の剤型は、本発明の目的を満たすいずれのものでも良く、ジェル状、クリーム状、ペースト状、フォーム状が挙げられる。
【0012】
また、本発明の染着除去剤には、本発明の目的を損なわない範囲で、保湿成分として多価アルコール、多価アルコールアルキルエーテルまたは糖類を配合することが好ましい。これにより、皮膚を保護することができるため、処理後の皮膚をしっとりと落ち着かせることができる。多価アルコール、多価アルコールアルキルエーテルまたは糖類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、イソステアリルグリセリルエーテル、キミルアルコール、ジグリセリルオレイルエーテル、バチルアルコール、ソルビトール、マルトース、マンニトール、キシリット、キシロース、マルチトール、ショ糖およびそのエステル類、ブドウ糖などが挙げられる。これらの中でも、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルおよびキシリットが好ましい。その配合量は、1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%である。1重量%よりも少ないと皮膚をしっとりと落ちつかせる効果が充分でなく、また60重量%を越えるとその効果の上昇は少なくなる。
【0013】
更に、同じ目的のために、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キチンなどのムコ多糖類、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、グアイアズレン、アロエエキスあるいはマロニエエキス、尿素、チオ尿素などを配合することもできる。
【0014】
また、本発明の目的を損なわない範囲で増粘剤として、カルボキシビニルポ
リマー、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、高重合ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、第四級窒素含有セルロースエーテル、ポリエチレンイミン、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、プルラン、ファーセラン、アラビアガム、ガッチガム、トラガントガム、カンテン末などが、油分として、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ミツロウ、ラノリン、セレシン、オリーブ油、シリコーン油などを配合することができる。
【0015】
同様に、可溶化剤としてエタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、N-メチルピロリドン等を配合することができる。その他、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ラウリルアミノプロピオン酸ソーダなどの両性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムなどの陰イオン界面活性剤、セタノールなどの高級アルコール、防腐剤、酸化防止剤、殺菌剤、金属封鎖剤、植物抽出物、香料等を適宜配合することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0017】
【実施例】
実施例1〜2
<比較実験>
市販の酸性染毛料(ホーユー株式会社製のビゲンヘアマニキュア)をヒトの上腕部に1円玉大に塗り、15分放置し水洗したのち、表1の実施例1〜2および比較例1〜4の染着除去剤により除去を試みた。
【0018】
実施例1〜2および比較例1〜3については、染着部分に染着除去剤を塗布し、5分間放置後水洗したのちに評価をおこない、比較例4についてはコットンに染着除去剤をしみこませ、一定の力で軽く指で押さえながら80回塗擦したのち水洗し、評価をおこなった。また、品質の安定性については、実施例1〜2及び比較例1〜4を50℃で1ヶ月間保存したものについて、評価した。
【0019】
<評価基準>
(1)塗布後のたれ落ちのなさ
○・・・たれ落ちがない
△・・・ややたれ落ちがみられる
×・・・塗布直後からたれ落ちが見られる
(2)染着除去効果
○・・・ほぼ、除去できた
△・・・やや着色が残っている
×・・・ほとんど除去できず、着色が残っている
(3)皮膚刺激のなさ
○・・・刺激を感じない
△・・・やや刺激を感じる
×・・・刺激を感じ、使用上問題がある
(4)品質の安定性
○・・・全く問題なし
△・・・やや粘土低下が見られるが使用上問題なし
×・・・粘土が低下し使用出来ない
【0020】
【表1】
【0021】
実施例3 重量%
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 1.2
ベンジルアルコール 1.0
プロピレングリコール 5.0
イソプロパノール 5.0
ポリオキシエチレン(10E.O)ノニルフェニルエーテル 0.5
水酸化カリウム 1.2
ヒアルロン酸ナトリウム 0.2
香料 0.02
精製水 適 量
合計 100.0
pH 12.4
【0022】
実施例4 重量%
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 1.2
ベンジルオキシエタノール 1.0
プロピレングリコール 5.0
N-メチル-2-ピロリドン 3.0
ポリオキシエチレン(10E.O)ノニルフェニルエーテル 0.5
水酸化カリウム 1.2
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
香料 0.02
精製水 適 量
合計 100.0
pH 12.4
【0023】
市販の酸化染毛剤(ホーユー株式会社製のビゲンヘアカラー6G)をヒトの上腕部に1円玉大に塗り、20分放置し水洗した後、上記実施例3及び4の染着除去剤で除去したところ、実施例1と同様に染着除去効果に優れ、皮膚刺激は認められなかった。また、使用時の垂れ落ちはなく、品質の安定性も優れたものであった。
【0024】
【発明の効果】
本発明の染着除去剤は、染毛剤が皮膚に付着し汚れた場合、その汚れを除去する効果が高く、しかも摩擦を与えないために皮膚刺激が少ない。また、使用中のたれ落ちがなく、品質の安定性に優れているものである。
Claims (2)
- アルカリ剤及びアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を含有し、pH8.5〜13.5に調整されたことを特徴とする染着除去剤。
- 芳香族アルコールを含有することを特徴とする請求項1記載の染着除去剤。
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