JP3701867B2 - 磁気ヘッドのキャリッジラッチ機構および磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ヘッドのキャリッジラッチ機構および磁気ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク装置に衝撃が加わった際に、キャリッジ手段に支持された磁気ヘッドを退避位置から脱落しないようにキャリッジ手段を保持するためのキャリッジラッチ機構、及びこのラッチ機構を有する磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置において、情報の記録再生装置として、磁気ディスク装置が用いられている。磁気ディスク装置は、回転可能に設けられたディスク状の記録媒体と、キャリッジと呼ばれるアクチュエータによって支持された磁気ヘッドとを有し、キャリッジにより、回転している記録媒体上に磁気ヘッドを位置決めし、記録媒体への記録のリードライトを行っている。このリードライトの際は、記録媒体の回転によって、磁気ヘッドは記録媒体から浮上している。
【0003】
近年、ノートパソコンや、モバイル端末に磁気ディスク装置が使用されることが多くなってきたため、磁気ディスク装置の要求される性能として耐衝撃性が重要なファクターになってきている。衝撃が加わった際に避けなければならないことの一つとして、磁気ヘッドと記録媒体が接触することによる磁気ヘッドもしくは記録媒体の損傷がある。
【0004】
特に近年は記録の高密度化が進み、それに伴って磁気ヘッド浮上量を低下させる必要があるため、記録媒体の平滑度も高くなってきている。そのため、記録媒体の回転が停止しているときに磁気ヘッドが記録媒体上に位置すると、磁気ヘッドが記録媒体に吸着してしまい、動作不能になってしまう。従って、非動作時には磁気ヘッドを記録媒体のデータエリア上から退避させる必要がある。
【0005】
磁気ヘッドの退避方法には、大きく分けてCSS(Contact Start Stop)方式とランプロード方式の2つの方式がある。CSS方式は、記録媒体の一部(通常、記録媒体の最内周であることが多い)に退避位置を設定しておき、この退避位置に磁気ヘッドを退避させる方式である。特に、CSS方式では、上記退避位置に微小な突起や溝を設け退避位置での平滑度を故意に低下させたゾーンテクスチャ媒体を使用し、これによって磁気ヘッドの吸着を回避している。一方、ランプロード方式は、記録媒体の外側にランプを設けるとともに、磁気ヘッドを支持しているサスペンションの先端にロードバーを設け、このロードバーをランプに乗り上げさせることによって、磁気ヘッドを記録媒体の外側に完全に退避させる方式である。
【0006】
いずれの方式でも、磁気ヘッドが退避位置から移動してしまえば記録媒体上に磁気ヘッドが吸着されることになる。従って、衝撃が加わっても磁気ヘッドを退避位置から脱落させないためのラッチ機構が非常に重要になる。
【0007】
従来、そのようなラッチ機構としては、キャリッジ側に磁性体を設けておき、永久磁石によってキャリッジを退避位置に固定(ラッチ)するものがある。
【0008】
しかし、上記のラッチ機構では、リードライト動作を行う際には、キャリッジを駆動するキャリッジアクチュエータの駆動力でラッチを解除しなければならず、キャリッジを固定するラッチ力は、キャリッジアクチュエータの力以下でなければならない。そのため大きな衝撃にも耐えうるキャリッジ固定力得ることは困難である。一方、磁気ヘッドと記録媒体との接触という観点からは、磁気ヘッドを記録媒体にロードする際の速度制御が非常に重要である。しかしながら、磁力によるキャリッジのラッチ力が、衝撃によりキャリッジのラッチが解除されないように十分に大きい場合、逆に、キャリッジアクチュエータでキャリッジのラッチを解除し、かつ磁気ヘッドのロード速度を制御することは非常に困難である。
【0009】
そこで、他のラッチ機構として、動作時にはスピンドルの回転による風力を利用してラッチを解除し、非動作時には、ばね部材や磁力によってラッチ位置にラッチ機構を復元して常にラッチが働く状態にする構造のものがある。この機構は構造が比較的簡単でそれほどコストもかからずに実現でき、その効果も確認されているが、スピンドルの回転数が低い装置や記録媒体の径の小さい装置では十分な風力が得られない場合があるため、3.5インチ径以上の磁気ディスク装置で使用されることが多い。
【0010】
さらに他のラッチ機構として、通常はラッチが解除されており自由にキャリッジが動くことができるが、キャリッジが退避位置から脱落するような回転加速度が加わると、その加速度でラッチ機構が動作し、キャリッジの爪に引っ掛かることでキャリッジが回転して退避位置から脱落するのを阻止するイナシャラッチ方式といわれる機構もある。
【0011】
イナシャラッチ方式による従来のラッチ機構の幾つかの例について説明する。
【0012】
図12に示す例では、キャリッジ105の磁気ヘッド109を支持している側の端部と反対側の端部にキャリッジ爪105aが形成され、このキャリッジ爪105aに、シャフト115を中心に回転自在なラッチ部材120の先端に設けられたラッチ爪121が係合することでキャリッジ105がランプ104から脱落するのを防止する構成となっている。
【0013】
すなわち、図12(a)に示すように、磁気ヘッド109がランプ104上に位置している状態では、キャリッジ爪105aとラッチ爪121とは係合していない。この状態で、磁気ディスク装置に衝撃等が加わり、図12(b)に示すように、キャリッジ105を、キャリッジ105を回転自在に支持するシャフト106を中心とした反時計回りへの回転加速度が生じると、ラッチ部材120も、シャフト115を中心にキャリッジ105と同じ方向に回転する。これにより、ラッチ爪121がキャリッジ爪105aに係合し、キャリッジ105の回転が阻止され、磁気ヘッド109がランプ104から脱落するのを防止することができる。
【0014】
ところが、図12(b)に示したのと逆に、時計回りの回転加速度がキャリッジ105に作用した場合、図12(c)に示すように、キャリッジ105はストッパ117に衝突し、その際のリバウンドにより、今度は反時計回りに回転する。一方、ラッチ部材120は時計回りに回転しており、ラッチ爪121がキャリッジ105から離れている。
【0015】
従って、キャリッジ105はラッチ部材120により回転が阻止されることなく回転し、磁気ヘッド109がランプ104から脱落してしまう。つまり、図12に示す例では、キャリッジ105が一方向に回転した場合にしかラッチ機構が機能せず、ラッチ機能としての信頼性が低い。
【0016】
図13に示す例では、ラッチ部材150に、シャフト145を中心とした円弧状のスリット151を設け、キャリッジ135に設けられた係合ピン155をこのスリット151で受ける構成となっている。また、リードライト動作時に磁気ヘッド139を記録媒体132上に移動させるために、スリット151には、係合ピン155をスリット151から逃がすための切り欠き151aが形成されている。衝撃等が加わっていない状態(初期状態)では、ラッチ部材150は図13(a)に示す初期位置にあり、磁気ヘッド139は退避位置から記録媒体132上に移動することができる。このような構成によれば、図13(b)に示すように、時計回りの回転加速度がキャリッジ135およびラッチ部材150に作用した場合でも、ラッチ部材150の回転により係合ピン155はスリット151から抜け出ることができないので、キャリッジ135がストッパ147に衝突することによる、キャリッジ135の反時計回りの回転を阻止することができる。つまり、キャリッジ135がどちらの方向に回転しても、ラッチ部材150が回転さえすればラッチ機構は機能する。
【0017】
しかし、この機構では、円弧状のスリット151をラッチ部材150に設ける必要があるため、ラッチ部材150のサイズが大きくなってしまう。また、衝撃等によるキャリッジ135の回転を確実に阻止するためには、ラッチ部材150を高速に、かつ大きく回転させるのが望ましい。そのためには、シャフト145からスリット151までの距離を大きくし、スリット151の長さを長くすればよいが、これも結果的にはラッチ部材150の大型化につながる。従って、図13に示す構成は、小型化が要求される磁気ディスク装置においては実用的ではない。
【0018】
図14に示す例は、上記の2つの例の欠点を解決するものであり、ラッチ部材180を、それぞれシャフト145a,145bを中心に回転自在に設けられている第1のラッチアーム180aと第2のラッチアーム180bとで構成している。キャリッジ165に設けられたキャリッジ爪165aと係合するラッチ爪181は、第2のラッチアーム180bに設けられている。また、第1のラッチアーム180aには、第1のラッチアーム180aが反時計回りに回転することによって第2のラッチアーム180bを引き寄せて反時計回りに回転させる第1の補助爪182aと、第1のラッチアーム180aが時計回りに回転することによって第2のラッチアーム180bを押して反時計回りに回転させる第2の補助爪182bとが一体に設けられている。
【0019】
初期状態では、図14(a)に示すように、第1のラッチアーム180aおよび第2のラッチアーム180bは、それぞればねや磁力を利用した位置規制部材(不図示)により初期位置に保たれており、キャリッジ爪165aとラッチ爪181とは係合していない。この状態で、キャリッジ165に反時計回りへの回転加速度が作用すると、図14(b)に示すように、第1のラッチアーム180aも反時計回りに回転して第1の補助爪182aが第2のラッチアーム180bに係合して第2のラッチアーム180bを反時計回りに回転させる。これにより、ラッチ爪181がキャリッジ爪165aに係合し、反時計回りへのキャリッジ165の回転が阻止される。逆に、キャリッジ165に時計回りへの回転加速度が作用すると、図14(c)に示すように、キャリッジ165はストッパ177に衝突し、その際のリバウンドで反時計回りに回転する。一方、第1のラッチアーム180aは、時計回りに回転し、第2の補助爪182bによって第2のラッチアーム180bを押して反時計回りに回転させる。これにより、ラッチ爪181がキャリッジ爪165aと係合し、キャリッジ165の回転が阻止される。
【0020】
このように、図14に示す機構によれば、双方向の回転加速度に対してラッチ爪181が働く構造となっているため、キャリッジ165の脱落をより確実に防止することが可能である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図14に示したようなラッチ機構では、ラッチ部材を2つのラッチアームで構成しており、それに伴い、ラッチアームを回転自在に支持するシャフトや、ラッチが非動作のときにラッチアームを中立位置に保つ位置規制部材が、ラッチアーム毎に必要となる。従って、部品点数が増えてしまい、また、それに伴って製造時の組立工数や管理工数も増加するので、結果的にコストアップにつながる。
【0022】
また、イナシャラッチ方式は、一般に、キャリッジとラッチ部材は同じ回転加速度によって回転するため、磁気ヘッドがランプから脱落する前にキャリッジ爪とラッチ爪とを係合させるためには、キャリッジ爪とラッチ爪との位置関係が非常に重要となる。つまり、キャリッジの回転によってキャリッジ爪が通過する前に、ラッチ爪がキャリッジ爪の軌跡上に位置するように、待機状態における両者の位置関係を設定しなければならない。
【0023】
そのためには、ラッチ部材を位置精度よく組み立てる必要がある。特に、図14のようにラッチ部材を2つのラッチアームで構成した場合には、ラッチ爪が設けられている第2のラッチアームはもちろんのこと、第2のラッチアームを回転させる第1のラッチアームについても位置精度よく組み立てなければならない。従来は、キャリッジを駆動するための磁気回路上にラッチ機構を設けていたが、この方法では、磁気回路とキャリッジとの取り付け公差が上乗せされてしまい、キャリッジとラッチ機構との相対的な位置精度が出しにくかった。
【0024】
本発明の目的は、外部からの衝撃に対して簡単な構成で確実にキャリッジをラッチすることのできるキャリッジラッチ機構及び磁気ディスク装置を提供することである。本発明の他の目的は、少ない部品点数で、しかも組立時の部品の取り付け位置精度を緩和し容易に組み立てられるキャリッジラッチ機構及び磁気ディスク装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のキャリッジラッチ機構は、磁気ヘッドを支持し退避位置を含む範囲内で揺動自在に軸支され、その揺動範囲の一端を前記退避位置として保持するためにキャリッジ第1ストッパに突き当てられたキャリッジ手段を、外力が加わった際に前記退避位置から脱落しないように保持するキャリッジラッチ機構において、
前記キャリッジ手段と同一の平面内で揺動自在に軸支され、前記平面に対して突出するラッチ爪が設けられた単一のラッチ部材を有し、
前記キャリッジ手段には、前記キャリッジ手段が前記退避位置にあるとき前記ラッチ爪が位置しているスリットが形成され、
前記スリットは、前記ラッチ部材が前記外力の加わっていない状態での位置である初期位置にあるとき前記ラッチ爪と干渉せず前記範囲内での前記キャリッジ手段の自由な揺動を可能とする、前記キャリッジ手段の回転中心を中心とした円弧状に形成された逃がし部と、前記逃がし部から屈曲して延び前記外力により前記キャリッジ手段及び前記ラッチ部材が回転することで前記ラッチ爪と当接して前記キャリッジ手段の回転を阻止する接触面および該接触面と対向する対向面を有する保持部とを含み、
前記ラッチ部材は、その揺動範囲のうち前記キャリッジ手段が前記キャリッジ第1ストッパに突き当てられるときの前記キャリッジ手段の回転方向と同じ回転方向側の一端を前記初期位置として保持するためにラッチ部材ストッパに突き当てられるラッチ側突き当て部を有することを特徴とする。
また、本発明のキャリッジラッチ機構は、上記の発明において、ラッチ部材がラッチ側突き当て部を有する代わりに、ラッチ部材が、前記初期位置では両方向に回転自在となっており、かつ、前記保持部が、前記逃がし部の両側に前記逃がし部に対称に設けられていることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の磁気ディスク装置は、回転駆動可能に設けられた円盤状の記録媒体と、
磁気ヘッドを支持し、前記記録媒体の回転面と同一面内で、前記磁気ヘッドが前記記録媒体から退避している退避位置と前記磁気ヘッドが前記記録媒体上にある位置とを含む範囲内で揺動自在に軸支されたキャリッジ手段と、
前記キャリッジ手段を駆動して前記記録媒体上の所定の位置に位置決めする駆動手段と、
上記本発明のキャリッジラッチ機構とを有する。
【0027】
上記の発明のキャリッジラッチ機構では、キャリッジ手段の非動作時には、ラッチ部材に設けられたラッチ爪が、キャリッジ手段に形成された、逃がし部と保持部とを有するスリットに進入している。通常は、ラッチ爪は逃がし部に位置しており、キャリッジ手段は通常の動作が可能である。この状態でキャリッジ手段を回転させる外力が加わると、ラッチ部材もキャリッジ手段と同様に回転を始め、ラッチ爪は保持部に進入する。保持部は逃がし部に対して屈曲して延びているので、上記の外力が加わっている限りは、ラッチ爪は保持部に進入したままであり、キャリッジ手段のそれ以上の回転が阻止され、キャリッジ手段はラッチされる。しかも、ラッチ爪とスリットとの係合であるので、キャリッジ手段のラッチは回転の方向によらない。このように、ラッチ部材にラッチ爪を設け、このラッチ爪が係合するスリットをキャリッジ手段に設けるという極めて簡単な構成でよいので、小型のキャリッジラッチ機構が達成される。
特に、ラッチ部材がラッチ側突き当て部を有する構成のものにおいては、キャリッジ手段及びラッチ部材は、外力が加わらない状態では、それぞれキャリッジ第1ストッパおよびラッチ部材ストッパに突き当てて保持されている。ここで、キャリッジ側突き当て部がキャリッジ第1ストッパから離れる向きにキャリッジ手段を回転させる外力が加わると、ラッチ部材も同じ方向に回転し、上述のようにしてキャリッジ手段がラッチされる。一方、キャリッジ側突き当て部がキャリッジ第1ストッパに押し付けられる向きにキャリッジ手段を回転させる外力が加わると、ラッチ部材もラッチ部材ストッパに押し付けられ、キャリッジ手段及びラッチ部材はリバウンドする。結果的に、キャリッジ側突き当て部がキャリッジ第1ストッパから離れる向きにキャリッジ手段を回転させる外力が加わった場合と同じ向きにキャリッジ手段及びラッチ部材が回転し、キャリッジ手段がラッチされる。
一方、ラッチ部材が初期位置で両方向に回転自在となっており、キャリッジ手段に設けられたスリットの保持部が逃がし部の両側に設けられた構成のものにおいては、キャリッジ手段がいずれの方向に回転しても、ラッチ爪は各保持部のうち回転方向に応じた保持部に進入して、キャリッジ手段がラッチされる。
【0028】
また、キャリッジ手段及びラッチ部材の重心位置をそれぞれの回転中心と一致させることで、キャリッジ手段及びラッチ部材に並進方向の外力が加わった場合、キャリッジ手段及びラッチ部材は回転しない。これにより、キャリッジ手段及びラッチ部材の不安定な動作によるラッチ動作の不安定要因がなくなる。
【0029】
さらに、スリットの保持部の接触面を、キャリッジ手段の回転により、ラッチ爪が逃がし部から遠ざかって移動する向きにラッチ部材を回転させる角度で形成することで、ラッチ爪が保持部に進入したときの力を受けている限り、ラッチ爪が保持部に位置した状態が保たれ、より確実にキャリッジ手段のラッチが行われる。
【0030】
この場合、ラッチ爪を保持部に良好に保持するために、保持部の逃がし部から最も遠い端部に、接触面と連続し、かつラッチ爪が進入可能な窪みを形成するのが好ましい。また、接触面と対向する対向面を、ラッチ爪が接触面と接触したときの方向と反対方向にキャリッジ手段が回転することによってラッチ爪と接触し、かつ、ラッチ部材を初期位置に復帰させる向きに回転させるようにラッチ爪を押す角度で形成することで、ラッチ部材の初期位置への復帰及びキャリッジ機構の退避位置への復帰動作の際の、ラッチ部材の初期位置への移動が加速される。上記の外力が大きい場合やラッチ動作中に再度外力が加わった場合など、キャリッジ手段が再度退避位置から外れる方向に回転を始めることがあるが、その際にはラッチ部材は既に初期位置へ復帰しているので、上述したのと同様の動作によりキャリッジ機構がラッチされる。
【0033】
また、ラッチ部材がラッチ側突き当て部を有する構成の場合、ラッチ側突き当て部を線接触または点接触でラッチ部材ストッパに突き当てる構成とすることで、ラッチ側突き当て部がラッチ部材ストッパに押し付けられた際のラッチ部材のリバウンドの速度が大きくなる。また、ラッチ部材ストッパを、ラッチ側突き当て部が時当てられることで弾性変形可能に構成することで、ラッチ部材ストッパに押し付けられたラッチ側突き当て部はラッチ部材ストッパの反力で反発し、ラッチ部材のリバウンドの速度がより大きくなる。さらに、ラッチ部材の揺動中心からラッチ側突き当て部までの距離を、ラッチ部材の揺動中心からラッチ爪までの距離よりも短くすることで、ラッチ部材が回転した際のラッチ爪の回転速度がラッチ側突き当て部の回転速度よりも大きくなる。いずれの場合でも、ラッチ爪を高速に移動させて、ラッチ爪がスリットの逃がし部を通過する前にラッチ爪を保持部に進入させ、結果的に、ラッチ動作の信頼性が向上する。
【0034】
更に、キャリッジ手段の揺動範囲の他端でキャリッジ側突き当て部と当接するキャリッジ第2ストッパを有する構成とした場合には、このストッパを、ラッチ部材を揺動自在に軸支するシャフト部材と兼用することで、キャリッジラッチ機構のために新たに追加される部品はラッチ部材だけでよく、部品点数の増加が最小限に抑えられる。ラッチ部材の正確な動作のためには、ラッチ部材の取り付け位置、すなわち上記シャフト部材(キャリッジ第2ストッパ)の位置が重要となるが、キャリッジ第2ストッパは、キャリッジ手段の揺動範囲を規定するため、位置精度よく取り付けられている。従って、キャリッジ第2ストッパをシャフト部材と兼用することで、ラッチ部材の取り付けのために位置精度よく取り付ける必要のあるシャフト部材を省略することができ、組み立てが容易となる。
【0035】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0036】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による磁気ディスク装置の内部構造を示す平面図である。図2は、図1に示した磁気ディスク装置のキャリッジ機構およびラッチ機構を拡大して示す図であり、同図(a)はその平面図、同図(b)はその側面図である。
【0037】
図1に示すように、この磁気ディスク装置は、大きく分けて、互いに間隔をあけて積層された2枚の記録媒体2と、記録媒体2に対してデータのリードライトを行う複数の磁気ヘッド9(図2参照)を備えたキャリッジ機構5と、非動作時に磁気ヘッド9をランプ4上にラッチするためのラッチ機構とを有し、これらの機構は、アルミダイキャストで製造されたベース1とカバー(図1では、外された状態が示されているため不図示)とで構成される筐体の内部に収容されている。
【0038】
ディスク状の記録媒体2は、ベース1に固定されているスピンドルモータ3に、クランプリング17およびスペーサリング(不図示)を介して互いに間隔をあけて固定されており、スピンドルモータ3の駆動により一定の回転数で回転される。本実施形態では、スピンドルモータ3はベース1に固定される片持ち構造のものを例に挙げたが、ベース1だけでなくカバーにも固定される両持ち構造のものでもよい。
【0039】
キャリッジ機構5は、ベース1およびカバーの双方に固定されたピボットベアリング6を中心として揺動(回転)自在に設けられているキャリッジアーム7を有する。キャリッジアーム7の先端部には、図2に示すように、キャリッジアーム7の厚み方向に間隔をあけて4つのサスペンション8が取り付けられており、各サスペンション8のそれぞれに、2つずつが互いに対向するように磁気ヘッド9が取り付けられている。これにより、2枚の記録媒体2の両面に対してリードライト動作が可能となっている。
【0040】
サスペンション8の先端にはロードバー8aが設けられており、磁気ディスク装置がリードライト動作を行わないときには、このロードバー8aがランプ4に乗り上げ、磁気ヘッド9を記録媒体2から完全に退避させる。ランプ4は、一定の角度の傾斜面を有し、ベース1に固定されている。そのため、磁気ヘッド9を記録媒体2に対して一定の速度でロードおよびアンロードすることができる。
【0041】
記録媒体2に対する磁気ヘッド9の位置決めは、VCM(Voice Coil Motor:ボイスコイルモータ)10によるキャリッジアーム7の位置決めによって行われる。VCM10は、ベース1に設けられた磁気回路と、キャリッジ機構5に設けられたコイル11とで構成される。磁気回路は、ベース1に固定されたマグネット13およびボトムヨーク14と、不図示のトップヨークとから構成されている。また、本実施形態では、コイル11は、樹脂からなりキャリッジアームと一体成形されたコイルホルダ12によって保持されている。なお、VCM10は、この種の磁気ディスク装置に一般的に用いられているものであり、詳細な構成および位置決め方法については周知であるので、ここではその説明は省略する。
【0042】
キャリッジ機構5は、上記のキャリッジアーム7、サスペンション8、磁気ヘッド9の他に、これらコイル11およびコイルホルダ12等を含んだ、ピボットベアリング6で支持されたユニット全体を指すが、このキャリッジ機構5の重心位置は、ピボットベアリング6の中心すなわちキャリッジ機構5の回転中心と一致している。
【0043】
キャリッジアーム7と一体成形されたコイルホルダ12は、その一部位に、後述する内周ストッパ(シャフト15)の受けとなる内周ストッパ受け面12a、および外周ストッパ16の受けとなる外周ストッパ受け面12bを構成する突出部を有する。
【0044】
ベース1には、キャリッジ機構5の内周ストッパとして機能するシャフト15が立てられている。このシャフト15は、磁気ヘッド9が記録媒体2の最内周に到達したときに、上述した内周ストッパ受け面12aが当接する位置に設けられている。これにより、キャリッジアーム7がそれ以上内周に移動するのが阻止され、クランプリング17やスペーサリングとの衝突によるサスペンション8の破損が防止される。このシャフト15の取り付け位置は、キャリッジ機構5の揺動範囲を規定する上で重要である。また、シャフト15は、VCM10のボトムヨーク14を貫通しており、VCM10の磁気回路をベース1に位置精度よく取り付けるための位置決め手段としての機能も有する。従って、シャフト15自身は、ベース1に位置精度よく取り付けられている。
【0045】
外周ストッパ16もベース1に取り付けられているが、この外周ストッパ16は、磁気ヘッド9が記録媒体2に対してランプ4から更に外側に移動しようとしたとき、上述した外周ストッパ受け面12bが当接する位置に設けられている。これにより、磁気ヘッド9がランプ4から脱落したり、それによるサスペンション8の破損が防止される。また、外周ストッパ16にはラッチマグネット(不図示)が内蔵され、外周ストッパ受け面12bには、SUS430などの磁性材料が取り付けられている。これにより、非動作時には、ラッチマグネットの磁力によってキャリッジ機構5を外周ストッパ16に吸着させ、外部からこの力を超える衝撃力が加わらない限り、キャリッジ機構5の位置を退避位置に保持する。
【0046】
次に、主として図2を参照して、本実施形態のラッチ機構について詳細に説明する。
【0047】
ラッチ機構を構成するラッチ部材20は、ボトムヨーク14とキャリッジ機構5との間に、キャリッジ機構5に隣接して配置され、上述したシャフト15に、ブシュを介して、キャリッジ機構5と同一の平面内で、シャフト15を中心として揺動(回転)自在に支持されている。ブシュとしては、ラッチ部材20の摩擦抵抗を小さくするため、例えばステンレス製のものが用いられる。ラッチ部材20の重心位置は、その回転中心すなわちシャフト15の中心位置と一致している。
【0048】
ラッチ部材20は、その回転面内でシャフト15から互いにほぼ反対側へ延びたアーム20aとカウンターウエイト部20bとを有する。アーム20aの長さは、カウンターウエイト部20bの長さよりも長い。アーム20aの先端部には、ラッチ部材20の回転面に対して突出して後述するスリット25に係合するラッチ爪21が一体的に設けられている。ラッチ爪21は、好ましくは、シャフト15の軸線方向とほぼ平行な方向、言い換えればラッチ部材20の回転面とほぼ垂直な方向に突き出ている。
【0049】
シャフト15の近傍において、ラッチ部材20には、VCM10のマグネット13(図1参照)による引力を受けるSUS430などの磁性体(不図示)が先端部に取り付けられている凸部20cが突設されている。これにより、ラッチ部材20には、ラッチ部材20を初期位置に保持する力が常時作用し、外部からこの力を超える衝撃が加わらない限り、ラッチ部材20は初期位置に位置づけられている。ラッチ部材20は樹脂によって成形されており、この磁性体および上述のブシュは、インサート成形によりラッチ部材20の成形時に一体成形される。
【0050】
カウンターウエイト部20bの、シャフト15から最も遠い時計回り側の角部は、突き当て部22となっている。ラッチ部材20の初期位置では、凸部20cが受ける磁力によって、図1に示すように、突き当て部22はベース1に設けられたラッチストッパ23に線接触または点接触の状態で押し付けられている。シャフト15から突き当て部22までの距離は、シャフト15からラッチ爪21までの距離よりも短い。
【0051】
ラッチストッパ23は、図3にも示すように、ベース1の壁から厚みの薄い板として突出してベース1と一体に成形された部分であり、突き当て部22が押し付けられることにより容易に弾性変形可能に構成される。ラッチストッパ23は、このように弾性変形可能であれば特に形状や材料は限定されず、ベース1の一部分としてアルミで一体成形したものでもよいし、例えば樹脂等の剛性の低い材料をベース1に固定して構成してもよい。
【0052】
一方、キャリッジ機構5を構成するコイルホルダ12の部分には、ラッチ部材20のラッチ爪21が進入しているスリット25が形成されている。このスリット25について図4を参照して説明する。
【0053】
スリット25は、コイルホルダ12の端面に達しラッチ部材20が初期位置にあるときにはラッチ爪21と干渉せず記録媒体2(図1参照)上へのキャリッジ機構5の動作を妨げないようにする逃がし部25aと、キャリッジ機構5の動作時のラッチ爪21に対する逃がし部25aの移動方向に対して逃がし部25aから屈曲して、キャリッジ機構5の回転中心から遠ざかる方向に延びたラッチ爪保持部25eとを有する。逃がし部25aは、好ましくは、キャリッジ機構5の回転中心であるピボットベアリング6(図2参照)を中心とした円弧状に形成される。ラッチ爪保持部25eは、外部から衝撃が加わりラッチ部材20が時計回りに回転した際にラッチ爪21と接触しキャリッジ機構5の回転を阻止する接触面25bと、この接触面25bと対向した面である対向面25dとを有する。
【0054】
接触面25bは、ラッチ爪21と接触した際に、ラッチ爪21が逃がし部25aから遠ざかる向きにラッチ部材20を回転させる角度で形成されている。ラッチ爪保持部25eの逃がし部25aから最も遠い端部には、ラッチ爪21が入る程度の大きさの窪み25cが形成されている。対向面25dは、窪み25cから脱したラッチ爪21が接触し、更に初期位置へ復帰させるような角度で形成されている。
【0055】
次に、ラッチ機構の動作について説明する。
【0056】
まず、外部から衝撃が加わらない初期位置では、図5に示すように、凸部20cの先端部に設けられた磁性体がVCM10(図1参照)の磁力により引き付けられ、突き当て部22がラッチストッパ23に押し付けられている。この状態ではラッチ爪21はキャリッジ機構5のスリット25と干渉はせず、キャリッジ機構5が反時計回りに回転してもラッチ爪21は逃がし部25aを通過するので、磁気ディスク装置としての通常の動作である、記録媒体2(図1参照)への磁気ヘッド9(図2参照)のロードおよびアンロードを行うことができる。なお、キャリッジ機構5が動作していないときは、キャリッジ機構5は、図1に示したように、外周ストッパ受け面12bが磁力により外周ストッパ16に引き付けられ、ロードバー8aがランプ4上に乗り上げた退避位置にある。
【0057】
磁気ディスク装置に並進方向の衝撃が加わると、キャリッジ機構5及びラッチ部材20は共に、重心位置がそれらの回転中心と一致しているので、キャリッジ機構5及びラッチ部材20は回転しない。従って、ラッチ部材20は初期位置に保持されキャリッジ機構5は退避位置に保持されたままであり、キャリッジ機構5及びラッチ部材20は、キャリッジ機構5を回転させようとする衝撃が加わった場合にのみ動作する。これにより、キャリッジ機構5及びラッチ部材20の不安定な動作を生じさせる要因を排除し、磁気ディスク装置に衝撃が加わった際の、後述するような、キャリッジ機構5及びラッチ部材20の安定した動作が可能となる。
【0058】
一方、磁気ディスク装置に、キャリッジ機構5を反時計回りに回転させようとする、キャリッジ機構5及びラッチ部材20の磁気吸引力よりも大きな衝撃加速度が加わった場合、図6に示すように、キャリッジ機構5及びラッチ部材20が共に反時計回りに回転する。これにより、ラッチ爪21は逃がし部25aからラッチ爪保持部25eへ移動し、スリット25の接触面25bと接触する。ラッチ爪保持部25eは逃がし部25aに対して屈曲して延びているので、キャリッジ機構5及びラッチ部材20が反時計回りへの回転力を受けている限り、ラッチ爪21はラッチ爪保持部25eから脱することはなく、キャリッジ機構5の回転が抑制される。
【0059】
このとき、ラッチ部材20の回転中心からラッチ爪21までの距離と、キャリッジ機構5の回転中心からスリット25までの距離と、ラッチ部材20が初期位置にあるときのラッチ爪21とスリット25との隙間が適切に設定されていれば、キャリッジ機構5のスリット25が形成された部分の移動速度に対してラッチ爪21の移動速度を大きくすることができ、キャリッジ機構5をより確実に係止することが可能となる。また、ラッチ爪21とスリット25との位置関係を適切に設定するためには、ラッチ部材20の取り付け位置、すなわちシャフト15の位置も重要となる。ただし、前述のように、シャフト15はVCM10の位置決めピンを兼ねているので、ラッチ部材20だけのためにシャフト15を位置精度よく設置する必要もなく、そのためにシャフト15の取り付け工数が増加することもない。
【0060】
ここで、スリット25の接触面25bは、ラッチ部材20の回転中心とラッチ爪21とを通る直線に対して反時計回りの方向に傾いてラッチ爪21と接触するように形成されており、そのため、キャリッジ機構5の慣性力によって、ラッチ部材20は反時計回りに力を受ける。このラッチ部材20の回転動作により、図7に示すように、ラッチ爪21が窪み25c内に入る。この状態では、キャリッジ機構5が反時計回りの外力を受けている限り、ラッチ爪21が窪み25cから抜け出ることはなく、キャリッジ機構5はラッチ部材20によってラッチされる。その結果、キャリッジ機構5およびラッチ部材20の反時計回りへの回転、すなわち磁気ヘッド9(図2参照)の記録媒体2(図1参照)への移動が防止される。
【0061】
その後、キャリッジ機構5を反時計回りに回転させようとする衝撃加速度が無くなるかあるいは小さくなると、ラッチ爪21が窪み25cに入ったときの反力や、外周ストッパ16(図1参照)に内蔵されたラッチマグネットによるキャリッジ機構5を退避位置へ戻そうとする力によって、キャリッジ機構5には時計回りに回転を始める。これによって、図8に示すように、ラッチ爪21が窪み25cから外れ、キャリッジ機構5の時計回りへの回転に伴ってラッチ爪21は対向面25dに接触する。
【0062】
ラッチ爪21が窪み25cから外れると、ラッチ部材20の凸部20c(図2参照)に設けられた磁性体とマグネット13(図1参照)との間に働く磁力により、ラッチ部材20は初期位置へ戻ろうと時計回りに回転を始める。一方、対向面25dは、ラッチ部材20の回転中心とラッチ爪21とを通る直線に対して反時計回りの方向に傾いてラッチ爪21と接触するように形成されている。そのため、ラッチ爪21が接触した状態でキャリッジ機構5が時計回りに回転すると、ラッチ爪21が対向面25dに押されて、ラッチ部材20の時計回りへの回転、すなわち初期位置への移動が加速される。従って、キャリッジ機構5が退避位置に戻るときには既にラッチ部材20は初期位置への復帰が完了している。
【0063】
磁気ディスク装置に加わる衝撃力が大きい場合や、ラッチ動作中に再度衝撃が加わった場合は、キャリッジ機構5がリバウンドし、再度退避位置から外れる方向に回転を始めるが、その際にはラッチ部材20は既に初期位置にあるため、上述した一連の動作をほぼ同じタイミングで繰り返す。その結果、キャリッジ機構5のリバウンドに対しても、キャリッジ機構5を確実に係止することができる。
【0064】
そして、最終的には、キャリッジ機構5及びラッチ部材20はそれぞれ、磁性体とマグネットとの間に働く吸引力により、退避位置及び初期位置に復帰し、図1に示した状態となる。
【0065】
以上、磁気ディスク装置に、キャリッジ機構5を反時計回りに回転させようとする衝撃加速度が加わった場合のキャリッジ機構5及びラッチ部材20の動作について説明したが、これとは逆に、キャリッジ機構5を時計回りに回転させようとする衝撃加速度が加わった場合の動作について以下に説明する。
【0066】
図1に示す状態では、キャリッジ機構5は退避位置にあり、外周ストッパ受け12bが外周ストッパ16に当接している。従って、キャリッジ機構5を時計回りに回転させようとする衝撃加速度が加わると、外周ストッパ受け12bは外周ストッパ16に強く押し付けられ、その反動で、キャリッジ機構5が反時計回りに回転を始める。
【0067】
一方、ラッチ部材20は初期位置にあり、突き当て部22がラッチストッパ23に当接している。従って、キャリッジ機構5を時計回りに回転させようとする衝撃加速度によりラッチ部材20も時計回りに回転しようとし、これにより突き当て部22がラッチストッパ23に強く押し付けられ、ラッチストッパ23が弾性変形し、その復元力でラッチ部材20も反時計回りに回転を始める。この際、突き当て部22とラッチストッパ23との接触は線接触または点接触であり、両者の接触面積は小さい。そのため、突き当て部22がラッチストッパ23に押し付けられたときの突き当て部22の反発係数がより大きくなり、ラッチ部材20の反時計回りへの回転速度が大きくなる。
【0068】
また、ラッチ部材20の回転中心からラッチ爪21までの距離は、ラッチ部材20の回転中心から突き当て部22までの距離よりも大きいので、ラッチ爪21は、突き当て部22よりも大きな回転速度で移動する。
【0069】
従って、スリット25の逃がし部25aがラッチ爪21を通過する前に、ラッチ部材20を反時計回りに回転させ、図6に示した状態とすることができる。 以降は、キャリッジ機構5を反時計回りに回転させようとする衝撃加速度が加わった場合と同様に、キャリッジ機構5及びラッチ部材20が動作し、その結果、キャリッジ機構5を確実にラッチすることができる。
【0070】
ここで、キャリッジ機構5の慣性モーメントと外周ストッパ16の剛性との関係から、キャリッジ機構5が反発しやすい周波数帯域が存在する。その周波数帯域に近い成分を持った衝撃を受けると、弱い加速度であっても、キャリッジ機構5が反動で回転し始める場合がある。このようなキャリッジ機構5の回転を防止するためには、ラッチ部材20の慣性モーメントとラッチストッパ23の剛性との比が、キャリッジ機構5の慣性モーメントと外周ストッパ16の剛性との比とほぼ同じになるように、ラッチストッパ23の剛性を規定することが望ましい。その他の構造部分の変更によっても、ラッチ部材20の慣性モーメントとラッチストッパ23の剛性との比を、キャリッジ機構5の慣性モーメントと外周ストッパ16の剛性との比とほぼ同じにすることは可能であるが、ラッチストッパ23は最も単純な形状であるので、ラッチストッパ23の剛性を規定するのが最も簡単である。このようにラッチストッパ23の剛性を規定することで、どのような周波数帯の衝撃に対しても、キャリッジ機構5がリバウンドする回転速度よりもラッチ部材20の回転速度を大きくすることができる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態によれば、ラッチ部材20にラッチ爪21を設けるとともに、キャリッジ機構5を構成する部材であるコイルホルダ12にスリット25を形成するという簡単な構成で、磁気ディスク装置に衝撃が加わった際に、キャリッジ機構5をラッチし磁気ヘッド9のランプ4からの脱落を防止することができる。ラッチ部材20はラッチ爪21を設けただけであるので、ラッチ部材20自体の構造も簡単であり、しかも一つのラッチ部材20で双方向の回転力に対してキャリッジ機構5をラッチすることができるので、ラッチ部材20を付加することによる装置全体の大型化は殆どない。一方、スリット25は、キャリッジ機構5の一部を構成する樹脂製のコイルホルダ12に形成されているので、コイルホルダ12の成形と同時に容易に形成することができる。
【0072】
また特に、キャリッジ機構5を時計回りに回転させようとする衝撃加速度が加わった場合、突き当て部22に作用する反発力によってラッチ部材20を反時計回りに回転させ、キャリッジ機構5をラッチしているが、ラッチ部材20を反時計回へ回転させる際、上述のように、突き当て部22の押圧により弾性変形するラッチストッパ23を設けることで、ラッチストッパ23の復元力を利用することができる。その結果、ラッチ部材20の反時計回りへの回転速度を大きくすることができ、より確実にキャリッジ機構5をラッチすることができる。
【0073】
このようなラッチ部材20の突き当て構造について、本実施形態では、ベース1の一部分として形成された薄板状のラッチストッパ23を例に挙げて説明したが、その他の例を図9および図10を参照して説明する。
【0074】
図9に示す例では、ベース61の内壁のラッチ部材20が接触する部位に、ゴム等の弾力性を有する素材で形成されたラッチ受け部材62を貼り付けている。ラッチ部材20は、図1等に示したものと同様であり、その突き当て部22をラッチ受け部材62に食い込ませてラッチ受け部材62に線接触の状態で押圧される。また、図10に示す例では、ラッチ部材72のベース71と接触する部位にゴム等の弾力性を有する素材で形成された突き当て部材73を貼り付ける一方、ベース71の内壁にはこの突き当て部材73が当接する突起71aを一体に設けている。このように、ラッチ部材側あるいはベース側のいずれか一方を弾性部材で構成し、ラッチ部材に加わる反発力を大きくすることもできる。
【0075】
(第2の実施形態)
図11は、本発明の第2の実施形態による、磁気ディスク装置のキャリッジ機構及びラッチ機構の平面図である。図11には、ラッチ部材50が初期位置にあり、かつ、キャリッジ機構35が退避位置にある状態が示されている。
【0076】
本実施形態では、ラッチ部材50に、第1の実施形態のような突き当て部はなく、ラッチ部材50はベース(不図示)とは接触していない。従って、ラッチ部材50は、初期位置では時計回り及び反時計回りの両方向に回転することができる。ただし、ラッチ部材50は、凸部50cに設けられた磁性体(不図示)とVCMとの間に働く磁力によって、初期位置に復帰するような力を受けており、通常は初期位置に保持される。
【0077】
キャリッジ機構35のコイルホルダ42には、キャリッジ機構35のラッチのためにラッチ部材50のラッチ爪51が進入しているスリット55が形成されている。スリット55は、第1の実施形態と同様の逃がし部55aと、この逃がし部55aの両側から分岐した2つのラッチ爪保持部55e,55e’とを有する。ラッチ爪保持部55e,55e’は、逃がし部55aに対して対称に配置され、ラッチ爪51に対して第1の実施形態と同様に作用する。各ラッチ爪保持部55e,55e’の先端には窪み55c,55c’が形成されている。
【0078】
なお、その他の構成、例えば、ラッチ部材50の重心位置がラッチ部材50の回転中心と一致していること、キャリッジ機構35の重心位置がキャリッジ機構35の回転中心と一致していること、及びキャリッジ機構35は退避位置では外周ストッパ受け面42bが外周ストッパ(不図示)と接触した状態であることなどは、第1の実施形態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0079】
上記の構成によれば、外部から衝撃が加わらない初期位置では、ラッチ爪51はスリット55の逃がし部55aに位置している。そのため、キャリッジ機構35は自由に反時計回りに回転することができ、磁気ディスク装置としての通常の動作を行うことができる状態となっている。
【0080】
この磁気ディスク装置に、キャリッジ機構35を反時計回りに回転させようとする衝撃加速度が加わると、キャリッジ機構35が反時計回りに回転を始めると同時に、ラッチ部材50も反時計回りに回転を始める。これにより、ラッチ爪51は、2つのラッチ爪保持部55e,55e’のうちキャリッジ機構35の回転中心から遠い方のラッチ爪保持部55eに入る。それ以降は、第1の実施形態で説明したのと同様の一連の動作でキャリッジ機構35はラッチ部材50によりラッチされ、最終的には、ラッチ部材50は初期位置へ、キャリッジ機構35は退避位置へ、それぞれ復帰する。
【0081】
一方、キャリッジ機構35を時計回りに回転させようとする衝撃加速度が加わった場合は、外周ストッパ受け面42bが外周ストッパに押し付けられ、その反動でキャリッジ機構35は反時計回りに回転を始める。それと同時に、ラッチ部材50は時計回りに回転を始め、これにより、ラッチ爪51は、2つのラッチ爪保持部55e,55e’のうちキャリッジ機構35の回転中心に近い方のラッチ爪保持部55e’に入る。このラッチ爪保持部55e’は、もう一方のラッチ爪保持部55eと対称な形状を有しているため、ラッチ爪51がラッチ爪保持部55eに入ったときと同様の一連の動作でキャリッジ機構35はラッチ部材50によりラッチされ、最終的には、ラッチ部材50は初期位置へ、キャリッジ機構35は退避位置へ、それぞれ復帰する。
【0082】
以上説明したように、キャリッジ機構35を回転させるどのような衝撃加速度が加わってもキャリッジ機構35をラッチすることができ、衝撃加速度がなくなればキャリッジ機構35もラッチ部材50も初期状態へ復帰するため、キャリッジ機構35が自由に回転できる状態とすることができる。
【0083】
なお、磁気ディスク装置に並進方向の衝撃が加わった場合は、キャリッジ機構35及びラッチ部材50は共に、重心位置がそれらの回転中心と一致しているので、第1の実施形態と同様に、ラッチ部材50は初期位置に保持され、キャリッジ機構35は退避位置に保持されたままである。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ラッチ部材にラッチ爪を設けるとともに、このラッチ爪が係合するスリットをキャリッジ手段に設けるという簡単かつ小型の構成で、キャリッジ手段がどちらの方向に回転しようとした場合でも、キャリッジ手段のラッチを行うことができる。
【0085】
また、キャリッジ手段及びラッチ部材の重心位置をそれぞれの回転中心と一致させることで、並進方向の衝撃が加わった場合のキャリッジ手段及びラッチ部材の不安定動作要因を除去し、より安定したラッチ動作を実現することができる。
【0086】
さらに、スリットの保持部の接触面を、キャリッジ手段の回転により、ラッチ爪が逃がし部から遠ざかって移動する向きにラッチ部材を回転させる角度で形成することで、より確実にキャリッジ手段のラッチを行うことができる。
【0087】
また、キャリッジ手段及びラッチ部材が、それぞれの揺動範囲の一端で突き当て保持される構成とした場合には、ラッチ部材の突き当て部が線接触または点接触でストッパに突き当てられる構成としたり、ラッチ部材ストッパをラッチ部材の突き当てにより弾性変形可能に構成したり、ラッチ部材の揺動中心から突き当て部までの距離をラッチ部材の揺動中心からラッチ爪までの距離よりも短くすることで、ラッチ爪を迅速に移動させることができる。更に、キャリッジ手段の揺動範囲の他端でキャリッジ側突き当て部と当接するキャリッジ第2ストッパを有する場合、このストッパを、ラッチ部材を軸支するシャフト部材と兼用することで、部品点数の増加を最小限に抑えることができるとともに、部品の取り付け位置精度を緩和し組み立ても容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による磁気ディスク装置の内部構造を示す平面図である。
【図2】図1に示した磁気ディスク装置のキャリッジ機構およびラッチ機構を拡大して示す図であり、同図(a)はその平面図、同図(b)はその側面図である。
【図3】図1に示した磁気ディスク装置の、ラッチストッパが設けられた部分でのベースの断面を示す図である。
【図4】図2に示すキャリッジ機構及びラッチ機構のスリットの部分を更に拡大して示す平面図である。
【図5】図2に示すラッチ機構の動作を説明する図であり、ラッチ部材が初期位置にあり、かつキャリッジ機構が退避位置にある状態を示している。
【図6】図2に示すラッチ機構の動作を説明する図であり、ラッチ部材及びキャリッジ機構が、図5に示す状態から反時計回りに回転した状態を示している。
【図7】図2に示すラッチ機構の動作を説明する図であり、ラッチ部材及びキャリッジ機構が、図6に示す状態から更に回転し、ラッチ爪が窪みに入った状態を示している。
【図8】図2に示すラッチ機構の動作を説明する図であり、ラッチ部材及びキャリッジ機構が、図7に示す状態の後、時計回りに回転した状態を示している。
【図9】ラッチ部材の突き当て構造の他の例を示す要部断面図である。
【図10】ラッチ部材の突き当て構造の更に他の例を示す要部平面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による、磁気ディスク装置のキャリッジ機構及びラッチ機構の平面図である。
【図12】従来の磁気ディスク装置の、イナシャラッチ方式によるキャリッジのラッチ機構の一例を説明するための図である。
【図13】従来の磁気ディスク装置の、イナシャラッチ方式によるキャリッジのラッチ機構の他の例を説明するための図である。
【図14】従来の磁気ディスク装置の、イナシャラッチ方式によるキャリッジのラッチ機構の更に他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
1,61,71 ベース
2 記録媒体
3 スピンドルモータ
4 ランプ
5,35 キャリッジ機構
6 ピボットベアリング
7 キャリッジアーム
8 サスペンション
9 磁気ヘッド
10 VCM
11 コイル
12,42 コイルホルダ
13 マグネット
14 ボトムヨーク
15 シャフト
16 外周ストッパ
20,50,72 ラッチ部材
20a アーム
20b カウンターウエイト部
20c,50c 凸部
21,51 ラッチ爪
22 突き当て部
23 ラッチストッパ
25,55 スリット
25a,55a 逃がし部
25e,55e,55e’ ラッチ爪保持部
25c,55c,55c’ 窪み
62 ラッチ受け部材
71a 突起
73 突き当て部材

Claims (14)

  1. 磁気ヘッドを支持し退避位置を含む範囲内で揺動自在に軸支され、その揺動範囲の一端を前記退避位置として保持するためにキャリッジ第1ストッパに突き当てられたキャリッジ手段を、外力が加わった際に前記退避位置から脱落しないように保持するキャリッジラッチ機構において、
    前記キャリッジ手段と同一の平面内で揺動自在に軸支され、前記平面に対して突出するラッチ爪が設けられた単一のラッチ部材を有し、
    前記キャリッジ手段には、前記キャリッジ手段が前記退避位置にあるとき前記ラッチ爪が位置しているスリットが形成され、
    前記スリットは、前記ラッチ部材が前記外力の加わっていない状態での位置である初期位置にあるとき前記ラッチ爪と干渉せず前記範囲内での前記キャリッジ手段の自由な揺動を可能とする、前記キャリッジ手段の回転中心を中心とした円弧状に形成された逃がし部と、前記逃がし部から屈曲して延び前記外力により前記キャリッジ手段及び前記ラッチ部材が回転することで前記ラッチ爪と当接して前記キャリッジ手段の回転を阻止する接触面および該接触面と対向する対向面を有する保持部とを含み、
    前記ラッチ部材は、その揺動範囲のうち前記キャリッジ手段が前記キャリッジ第1ストッパに突き当てられるときの前記キャリッジ手段の回転方向と同じ回転方向側の一端を前記初期位置として保持するためにラッチ部材ストッパに突き当てられるラッチ側突き当て部を有することを特徴とするキャリッジラッチ機構。
  2. 磁気ヘッドを支持し退避位置を含む範囲内で揺動自在に軸支され、その揺動範囲の一端を前記退避位置として保持するためにキャリッジ第1ストッパに突き当てられたキャリッジ手段を、外力が加わった際に前記退避位置から脱落しないように保持するキャリッジラッチ機構において、
    前記キャリッジ手段と同一の平面内で揺動自在に軸支され、前記平面に対して突出するラッチ爪が設けられた単一のラッチ部材を有し、
    前記キャリッジ手段には、前記キャリッジ手段が前記退避位置にあるとき前記ラッチ爪が位置しているスリットが形成され、
    前記スリットは、前記ラッチ部材が前記外力の加わっていない状態での位置である初期位置にあるとき前記ラッチ爪と干渉せず前記範囲内での前記キャリッジ手段の自由な揺動を可能とする、前記キャリッジ手段の回転中心を中心とした円弧状に形成された逃がし部と、前記逃がし部から屈曲して延び、前記外力により前記キャリッジ手段及び前記ラッチ部材が回転することで前記ラッチ爪と当接して前記キャリッジ手段の回転を阻止する接触面および該接触面と対向する対向面を有する保持部とを含み、
    前記ラッチ部材は、前記初期位置では両方向に回転自在となっており、かつ、前記保持部が、前記逃がし部の両側に前記逃がし部に対称に設けられていることを特徴とするキャリッジラッチ機構。
  3. 前記キャリッジ手段及び前記ラッチ部材はそれぞれ重心位置と揺動中心とが一致している、請求項1または2に記載のキャリッジラッチ機構。
  4. 前記保持部の前記接触面は、前記キャリッジ手段の回転により、前記ラッチ爪が前記逃がし部から遠ざかって移動する向きに前記ラッチ部材を回転させる角度で形成されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のキャリッジラッチ機構。
  5. 前記保持部の前記逃がし部から最も遠い端部には、前記接触面と連続し、かつ前記ラッチ爪が進入可能な窪みが形成されている、請求項に記載のキャリッジラッチ機構。
  6. 前記保持部の前記対向面が、前記ラッチ爪が前記接触面と接触したときの方向と反対方向に前記キャリッジ手段が回転することによって前記ラッチ爪と接触し、かつ、前記ラッチ部材を前記初期位置に復帰させる向きに回転させるように前記ラッチ爪を押す角度で形成されている、請求項またはに記載のキャリッジラッチ機構。
  7. 前記ラッチ側突き当て部は、線接触または点接触で前記ラッチ部材ストッパに突き当てられる、請求項に記載のキャリッジラッチ機構。
  8. 前記ラッチ部材ストッパは、前記ラッチ側突き当て部が突き当てられることで弾性変形可能に構成されている、請求項1または7に記載のキャリッジラッチ機構。
  9. 前記ラッチ部材ストッパは弾性部材からなる、請求項に記載のキャリッジラッチ機構。
  10. 前記ラッチ部材の揺動中心から前記ラッチ側突き当て部までの距離は、前記ラッチ部材の揺動中心から前記ラッチ爪までの距離よりも短い、請求項1、7、8または9に記載のキャリッジラッチ機構。
  11. 前記キャリッジ手段の揺動範囲の他端で前記キャリッジ側突き当て部と当接するキャリッジ第2ストッパを有し、前記ラッチ部材を揺動自在に軸支するシャフト部材が前記キャリッジ第2ストッパを兼ねる、請求項ないし10のいずれか1項に記載のキャリッジラッチ機構。
  12. 前記シャフト部材は、前記キャリッジ手段及び前記ラッチ部材が搭載される装置のベース部を基準として位置決めされている、請求項11に記載のキャリッジラッチ機構。
  13. 回転駆動可能に設けられた円盤状の記録媒体と、
    磁気ヘッドを支持し、前記記録媒体の回転面と同一面内で、前記磁気ヘッドが前記記録媒体から退避している退避位置と前記磁気ヘッドが前記記録媒体上にある位置とを含む範囲内で揺動自在に軸支されたキャリッジ手段と、
    前記キャリッジ手段を駆動して前記記録媒体上の所定の位置に位置決めする駆動手段と、
    請求項1ないし12のいずれか1項に記載のキャリッジラッチ機構とを有する磁気ディスク装置。
  14. 前記駆動手段はボイスコイルモータであり、該ボイスコイルモータを構成するコイルが前記キャリッジ手段に樹脂により一体成形され、前記樹脂の部分に前記スリットが形成されている、請求項13に記載の磁気ディスク装置。
JP2000388983A 2000-06-07 2000-12-21 磁気ヘッドのキャリッジラッチ機構および磁気ディスク装置 Expired - Fee Related JP3701867B2 (ja)

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