JP3701122B2 - 無軸受回転機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体を回転駆動する電動機作用と、回転体を磁気浮上制御する磁気軸受作用とを兼ね備えた無軸受回転機械に係り、特に回転子に電流路である二次導体を備えた誘導型回転子を用いた場合にも、安定した浮上制御が可能な無軸受回転機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、円筒型固定子内に円筒型回転子を組み込み、固定子に励磁巻線回路を配置して極数の異なる二種類の回転磁界を形成し、ここで回転子に回転力を与えると同時に、所定の半径方向位置に浮上保持する位置制御力を作用させる各種の無軸受回転機械が提案されている。
【0003】
これは、固定子に回転駆動用の巻線と位置制御用の巻線を備え、それぞれに三相交流電流を流すことにより、所定の関係の極数の異なる回転磁界を固定子と回転子の間の空隙に形成し、円筒型回転子に半径方向の磁気的吸引力を偏配するものである。
【0004】
係る無軸受回転機械において、固定子の巻線に電流を流すことによりm極の回転磁界とn極の回転磁界が生成される。以後、m極の回転磁界を駆動磁界、n極の回転磁界を位置制御磁界と呼ぶ。駆動磁界は通常の電動機のように回転子に回転駆動力を与えるために使用する。位置制御磁界は駆動磁界に重畳することにより、回転子に半径方向力を偏配することが可能となる。このため、回転子の半径方向浮上位置を磁気軸受と同様に自在に調整できる。m極とn極とは、
n=m±2
の関係を有することにより、上記浮上位置制御が可能となる。
【0005】
これにより、回転子を磁気的に吸引して、回転子に回転力を付与する電動機として機能すると共に、その浮上位置を制御して、固定子に対して非接触浮上支持が可能な磁気軸受として機能させることができる。このため、電動機の回転軸保持に従来必要とされていた磁気軸受を構成する電磁石ヨーク部分及び巻線が不要となり、回転機械の軸長を短縮して、軸振動からの高速回転の制限を少なくすることができる。また、回転機械を小型軽量化することができる。また、位置制御巻線の電流と駆動巻線の電流とにより生じる磁界分布の相乗的な作用により、磁気軸受に相当する動作を行えるので、従来の磁気軸受と比較してはるかに小さな電流で大きな制御力が生じ、大幅な省エネルギー化が可能である。
【0006】
固定子で生成される回転磁界により、回転子の二次導体に誘導電流を流して回転駆動力を付与する方式のひとつが誘導型回転子である。誘導型回転子にも種々の構造があるが、その代表的なものがかご型回転子である。これは回転子に低抵抗の金属導体棒(二次導体)を電流路として回転軸に平行に同心状に多数配置し、その両端において各金属導体棒を低抵抗の金属導体環(エンドリング)で接続することにより、回転子に電流路を設ける構造である。係る回転子においては、固定子巻線が形成する回転磁束を切ることにより、回転子の二次導体に誘導電圧が生じて誘導電流が流れる。固定子巻線により発生して二次導体に鎖交する磁束と、回転子の金属導体棒に流れる誘導電流の相互作用によりローレンツ力が発生して、誘導型回転子には回転駆動力が発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無軸受回転機械においては、駆動磁界と位置制御磁界を固定子巻線電流(一次電流)により混在させて発生させるために、通常の誘導型回転子(かご型回転子)を用いた場合には、回転子電流路(二次導体)には双方の磁界によって誘導された電流が流れる。m極の回転磁界は回転子に回転駆動力を付与するために、原理上、誘導電流が流れなくては誘導電動機として機能しない。一方、n極の位置制御磁界による誘導電流が回転子電流路に流れた場合、固定子巻線が生成する磁界の他に、外乱として回転子電流が生成する磁界が発生するため、位置制御磁界は固定子の巻線電流が形成する磁界だけでは決まらず、安定な回転子の浮上制御ができなくなる。
【0008】
誘導型回転子を用いた場合には、回転子に付与される発生制御力は、固定子巻線電流分布によらず、固定子・回転子間の空隙に形成される制御磁束分布に依存する。したがって、直接的に空隙の磁束分布を検出し、回転子変位より演算される磁束分布指令値に、この検出値を追従させるように制御すれば、安定な浮上制御が達成される。
【0009】
磁束を検出する方法として、ホール素子や磁気抵抗素子等の半導体素子を用いる方法があるので、この半導体素子の複数を、回転子・固定子間の空隙に配置する、或いは固定子磁性材に埋め込むことにより、磁束分布を検出し制御に利用することが可能となる。しかしながら、このような半導体部品を使用した場合には、
(1)磁束測定部位の温度条件が検出素子の正常動作範囲外では、正確な磁束検出が不可能となる。また極度の温度環境においては、最悪素子の破壊につながる。
(2)検出素子を設置する空間を確保するために、固定子磁性材を切削加工しなくてはならない。この加工のため、磁束分布が本来の状態から変化し、正確な測定が不可能となる。
(3)固定子微小空間中に、検出素子用電気配線を施す必要があり、信頼性、機械的強度の観点より実用にそぐわない。
等の問題を有し、現実的ではない。
【0010】
回転子・固定子間の空隙の磁束分布を検出する方法として、上述の他に、固定子内の磁束経路に存在する巻線の端子電圧を測定、演算して磁束量を取り出す手法がある。これは、ファラデーの電磁誘導の原理により、巻線鎖交磁束変化量(微分量)と、その端子電圧が比例関係にあることを用いている。検出に利用する巻線のターン数をn、巻線鎖交磁束量をΦ、巻線面積をSで表すとき、巻線端子電圧VSCは、
【数1】
であり、これに磁束密度B=Φ/Sを代入し、s=d/dtを用いると
VSC=s・nSB
の関係を得る。このBからVSCへの伝達関数を以下GSCで表記する。
【0011】
検出される磁束密度信号をVOutで表すとき、VOutがBに比例する関係を得るためには、
【数2】
の演算が必要になる。上式の積分演算は、極低周波数では大きなゲインが必要であることを意味し、実現不可能である。実際的な解決方法として、カットオフ周波数fC,DC利得Aのローパスフィルタ(LPF)を不完全積分器として利用し、上式に近い動作をさせる。この不完全積分の伝達関数Gintは、
【数3】
であるから、検出磁束密度信号VOutと実際の磁束密度Bの伝達特性は、
【数4】
となる。これより巻線端子電圧を利用した磁束検出方法において、検出特性は利得2πfCnSA、カットオフ周波数fCのハイパスフィルタ(HPF)であることがわかる。これは長周期で変動する磁束の検出が不可能であることを意味する。
【0012】
検出可能な周波数領域下限を広げるには、上述したローパスフィルタ(LPF)のカットオフ周波数fCを小さくする必要があるが、
(1)アナログ回路によりローパスフィルタ(LPF)を作製した場合、
fCの低下に伴い、回路素子の時定数が増大し、回路自体が異常な動作をする。
(2)デジタル演算器によりローパスフィルタ(LPF)を実現した場合、
被検出磁束の変動が長周期であると、VSCの振幅が非常に小さい。この値をデジタル変換すると、量子化誤差が大きくなり、正確な演算は期待できない。
【0013】
このため、従来の手法では、磁束の低周波数変動を検出できず、低周波数領域での制御が困難であった。
【0014】
本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、構造が簡単で製作が容易なかご型回転子を用いた誘導機等においても、特に検出巻線を用いて固定子・回転子間の磁束分布の制御が難しい低周波数領域においても、安定した回転子の浮上位置制御が行える無軸受回転機械を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の無軸受回転機械は、固定子巻線にm極巻線電流を供給すると共にn極(但し、n=m±2)巻線電流を供給し、前記m極巻線電流により駆動磁界分布を形成すると共に、n極巻線電流により位置制御磁界分布を形成し、回転子に回転力を与えると同時に、該回転子の変位検出手段によって検出した該回転子の変位から前記n極の位置制御磁界分布を調整して該回転子を浮上位置指令値に従って磁気浮上する無軸受回転機械において、固定子歯部のそれぞれに配置された各巻線と、その端子電圧を積分演算する積分器とを備えた前記各巻線の磁束密度の検出手段と、該検出手段により検出された磁束密度分布から、m極磁束分布ベクトルおよびn極磁束分布ベクトルの検出値を演算する演算器と、発生制御力の指令値に基づいて位置制御磁束分布指令値を演算する演算器と、前記n極磁束分布ベクトルの検出値と前記位置制御磁束分布指令値との偏差を減算出力する比較器と、前記偏差がゼロとなるように前記n極巻線電流を調整し、前記n極磁束分布ベクトルの検出値が、前記位置制御磁束分布指令値に追従するように制御する手段とを備え、前記無軸受回転機械は、1本の主軸に複数の回転子を固着し、該回転子はそれぞれの対応した固定子を備え、該複数の固定子はそれぞれ独立に前記駆動磁界分布と位置制御磁界分布を形成でき、前記複数の回転子の全体としての所要の回転速度が所定の最低周波数以下に低下した場合には、いずれの固定子にも絶対値が前記最低周波数以上の周波数の駆動磁界分布を形成し、且つ全体の合成した周波数の和が前記複数の回転子の全体としての所要の回転速度に対応した周波数となるようにしたことを特徴とするものである。
【0016】
上述した本発明によれば、回転子の所要の回転速度及び発生駆動力にかかわらず、常に最低周波数以上の周波数のm極の駆動磁界を形成するので、固定子・回転子間の空隙には、検出巻線が検出可能な磁束分布が形成され、固定子に巻回した検出巻線には、その磁束分布の検出が可能となる。従って、この固定子・回転子間の空隙の磁束分布を本来の磁束分布指令値となるようにn極の制御磁界を調整することで、安定な回転子の磁気浮上支持が可能となる。即ち、回転子電流路に2次電流が生じて、この2次電流に起因する磁束分布が本来の適正な回転子の浮上保持のための磁束分布を乱したとしても、これをn極の制御磁界を調整することで、本来の適正な回転子の浮上保持が可能な磁束分布に補正することができる。これにより、かご型等の簡単且つ堅牢な回転子を使用して極低周波数領域においても、適正な回転子の浮上保持のための磁束分布を形成できるので、回転駆動と共に安定な浮上位置制御が可能となる。
【0017】
また、前記駆動磁界分布の制御回路は、それぞれ回転座標・固定座標変換演算器に入力する回転座標系の電流It*及び回転角ωtについて、振幅変調器及び周波数変調器を備え、前記複数の回転子に及ぼす前記駆動磁界分布の振幅と回転速度とを個別に制御できることを特徴とするものである。
【0018】
上述した本発明によれば、一本の主軸に複数の回転子を固着し、それぞれの回転子は互いに独立した固定子により磁気浮上支持されると共に回転力が付与される。そして、周波数変調器及び振幅変調器を用いて、複数の回転子の全体としての所要駆動磁界周波数が最低周波数以下の場合においても、所要の周波数及び所要の発生駆動力を、個別の固定子の駆動磁界の周波数を最低周波数以上の周波数に変換して、且つ発生駆動力を各固定子の周波数に対応して割り振ることができる。これにより、各固定子の駆動磁界を、その周波数の絶対値が最低周波数以上で、その振幅が所要の駆動力を周波数に対応したものとすることができる。これにより回転子電流路に2次電流が生じて本来の磁束分布が変形されたとしても、固定子のn極の位置制御磁界を調整することで、安定な回転子の浮上支持が可能となる。
【0019】
また、前記固定子歯部のそれぞれに配置された各巻線は、サーチコイルであることを特徴とするものである。
【0020】
また、上述した本発明によれば、回転子の所要の回転速度が最低周波数以下に低下した場合には、いずれの固定子も絶対値が最低周波数以上の周波数のm極の駆動磁界を形成するので、それぞれの固定子において、検出巻線を用いて固定子・回転子間の空隙の磁束分布の検出が可能となる。そして、複数の回転子はそれぞれ最低周波数以上の周波数のm極の駆動磁界であっても、これを全体的に合成したベクトル和の周波数が、回転子の所要の回転速度に対応した周波数となれば、複数の回転子が固着した主軸は、所要の回転数で回転することになる。これにより、全体としての回転子の所要回転数が、固定子に巻回した巻線では検出不可能な程度の周波数においても、回転子の安定した浮上支持が可能となる。
【0021】
また、前記各固定子の発生駆動力の大きさは、前記m極の駆動磁界の周波数に対応したものであり、各固定子の合成した発生駆動力の和が前記複数の回転子の全体としての所要の発生駆動力となることを特徴とするものである。
【0022】
上記本発明によれば、それぞれ独立した複数の固定子の発生駆動力の大きさは、それぞれがm極の駆動磁界の周波数に対応したものであるが、全体の合成した発生駆動力のベクトル和が、全体としての回転子の所要の発生駆動力となるように、各固定子の発生駆動力の大きさを割り振ったものである。これにより、回転子の所要の回転速度が固定子に巻回した巻線の検出可能な最低周波数以下の周波数においても、全体としての回転子に所要の発生駆動力を付与することができる。これにより、固定子に巻回した検出巻線が検出不能な低周波数領域においても、回転子を安定に磁気浮上支持すると共に、回転子に所要のトルクを与えることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態の説明の前提となる、従来用いられている一般的な無軸受回転機械の制御系の構成を示す図である。
回転子Rは固定子Sに設けられた2極駆動巻線が形成する2(m)極回転磁界により回転駆動され、4極位置制御巻線が形成する4(n)極回転磁界を重畳することにより、浮上位置が制御される。回転子Rの周囲には、回転子Rの回転速度を検出する回転速度検出器10と、回転子Rのx方向浮上位置及びy方向浮上位置を検出するギャップセンサ11x,11yがそれぞれ配置されている。
【0024】
速度制御系(2極回転磁界)は、速度指令値ω*が予め与えられ、これが回転速度検出器10で検出された実際の回転速度ωmと比較器20で比較される。そして、この偏差がPI(D)コントローラ21に入力され、その偏差がゼロとなるようにトルク分電流It*が出力される。一方で、励磁電流に相当する励磁分電流Io*が予め与えられる。そして、回転座標・固定座標変換演算器22により、入力された回転座標系の電流It*,Io*から、固定座標系の二相電流Ia*,Ib*が、回転角ωtについて図中に示す行列演算で求められる。
【0025】
そして、この固定座標系の二相電流Ia*,Ib*を二相三相変換回路23で三相電流Iu2 *,Iv2 *,Iw2 *に変換し、電力増幅器24で所定の電流値に電力増幅して、固定子Sの2極巻線に供給する。これにより回転子Rを速度指令値ω*に追従して回転駆動する2極の回転磁界が形成される。
【0026】
一方で、位置制御系(4極回転磁界)の制御は、概略、次の通りである。
まず、ギャップセンサ11x,11yにより回転子Rの浮上位置を検出して、予め設定された浮上位置指令値x*,y*と、比較器25で比較する。そして、それぞれの偏差Δx,ΔyがそれぞれPI(D)コントローラ26に入力され、偏差をゼロとするための位置制御力指令値Fx*,Fy*が算出される。そして制御器27において、位置制御力指令値Fx*,Fy*から、回転角ωtについて図中に示す行列演算で回転座標系から固定座標系に変換した二相の制御電流指令値Iα*,Iβ*を出力する。そして、二相三相変換回路28で、三相の電流指令値Iu4 *,Iv4 *,Iw4 *に変換して、電力増幅器29により4極の固定子巻線に所定の電流を供給する。固定子・回転子間の空隙中には4極浮上位置制御磁界が形成され、2極回転駆動磁界と重畳され、これにより回転子Rの浮上位置が制御される。
【0027】
しかしながら、制御器27で演算して得られる二相電流指令値Iα*,Iβ*は、回転子の電流路に流れる誘導電流(二次電流)を考慮せずに決定される。このため、かご型回転子等により回転子に誘導電流が流れると、ギャップセンサ11が検出した浮上位置に基づく二相電流指令値Iα*,Iβ*による磁束分布と、実際の固定子・回転子間の空隙中の磁束分布に差異が生じてしまう。この回転子電流路に生じる誘導電流により、浮上位置制御磁界分布が変形して、正常の浮上位置制御力を作用させられなくなることは上述した通りである。
【0028】
図2は、サーチコイル(検出巻線)を付加した固定子の回転軸垂直断面を示す図である。上述したように磁束の検出に半導体センサを用いると種々の問題がある。このため、本実施の形態においては、図2に示すようにサーチコイルを配置して、この出力を積分することにより、磁束分布を求めるようにしている。固定子側には、24個のスロット(SL1〜SL24)を有し、その外側には図中、大きな丸印で示す4極巻線が、その内側には図中、小さな丸印で示す2極巻線がそれぞれ配置されている。この2極巻線は、m(2)極の駆動磁界を形成するための巻線であり、4極巻線は、n(4)極の位置制御磁界を形成するための巻線である。固定子のスロット間の歯部には円周方向に等間隔に12個の検出巻線であるサーチコイル(Sc1〜Sc12)が巻回されている。
【0029】
図3は、サーチコイル出力を積分する方式の無軸受回転機械の制御系の構成図である。尚、2極駆動巻線電流を制御する速度制御系は図1と全く同じなので省略している。位置制御系のみに着目した場合、図1の構成では、ギャップセンサ11x,11yの出力から4極電流指令値Iu4 *,Iv4 *,Iw4 *を計算し、その指令値どおりに巻線に電流を通電することを目的としている。一方、本発明の一実施の形態の図3の構成では、ギャップセンサ11x,11yの出力及びサーチコイルScの出力から、4極磁束分布指令値Bα*,Bβ*を演算し、その指令値どおりに磁束分布を形成するように回路構成されている。
【0030】
即ち、図2に示すように、電動機の回転子・固定子間空隙の磁束分布を測定するために、固定子歯部にサーチコイル(Sc1〜Sc12)が設けられている。また、その端子電圧を磁束密度に変換するアナログ回路による積分器31、演算した磁束密度より、2極磁束分布ベクトル、4極磁束分布ベクトルを得るための2極磁束分布演算器32、4極磁束分布演算器33等を有している。さらに位置制御磁束分布の指令値Bα*,Bβ*を、2極磁束分布演算器32の検出値Ba,Bbと、発生制御力の指令値Fx*,Fy*より磁束分布指令値Bα*,Bβ*を得るための位置制御磁束分布指令値演算器34を有している。更に、算出した4極磁束分布検出値Bα,Bβと4極巻線電流の低周波成分とを加算する演算器35とを備えている。
【0031】
サーチコイル(Sc1〜Sc12)の各々の端子電圧を積分器31によって積分処理することにより、サーチコイル(Sc1〜Sc12)が巻回された固定子歯部の磁束密度を得ることができる。便宜上、各サーチコイルの各部で得られる磁束密度をB1,B2,・・・,B12で表す。
【0032】
2極磁束密度分布ベクトル検出値(Ba,Bb)は検出された磁束密度B1〜B12を用いて、式(数5)を用いて2極磁束分布演算器32により演算で求められる。
【数5】
【0033】
また、4極磁束密度分布ベクトル検出値(Bα,Bβ)は、同様に検出された磁束密度B1〜B12を用いて、4極磁束分布演算器33により式(数6)を用いて演算で求められる。
【数6】
【0034】
得られた2極磁束密度分布ベクトル検出値(Ba,Bb)は、図3で示されるように力の指令値Fx*,Fy*と共に演算器34にて4極磁束分布の指令値(Bα*,Bβ*)の演算に用いられる。
4極磁束密度分布ベクトル検出値(Bα,Bβ)は、演算した指令値(Bα*,Bβ*)から比較器35により減算され、偏差(ΔBα,ΔBβ)を得る。
得られた2極磁束分布ベクトル検出値(Ba,Bb)は、制御力の指令値Fx*,Fy*と共に演算器34にて4極磁束分布の指令値(Bα*,Bβ*)の演算に用いられる。4極磁束分布ベクトル検出値(Bα,Bβ)は、演算した指令値(Bα*,Bβ*)から比較器35により減算され、偏差(ΔBα,ΔBβ)を得る。
【0035】
このようにして得た4極磁束分布の指令値と検出値の偏差信号(ΔBα,ΔBβ)を固定子の三相巻線に適合するように二相三相変換器39により相変換して、磁束密度分布の指令値ΔBu4 *,ΔBv4 *,ΔBw4 *を得る。この信号をヒステリシスコンパレータ40で符号判別し、三相インバータ42の各電力素子のオン−オフ制御信号とする。即ち、ΔBα,ΔBβがその符号が+であれば、インバータの供給電流は符号が−となる、つまり電流を減らす方向に作用させ、偏差がゼロとなるように調整する。これにより、固定子・回転子間空隙の磁束密度分布はその指令に遅滞なく追従し、結果として期待したとおりの位置制御磁束分布が生成可能となる。
【0036】
サーチコイルを用いた磁束検出方法は、不完全積分回路を使用するため、被検出磁束の直流分を検出できない。このため本実施の形態においては、それに代わる量として4極巻線電流Iu4,Iv4,Iw4の低周波数成分を分別して帰還させる。即ち、4極巻線電流Iu4,Iv4,Iw4を電流検出器CTで検出して、これを三相二相変換器で相変換し、ローパスフィルタ(LPF)で処理してから帰還させる。これにより、磁束検出感度の低い低周波成分を補うことができ、所要の磁束分布を回転子・固定子間の空隙に形成できる。
【0037】
これにより、回転駆動磁界が低速度で回転した場合でも、サーチコイルの磁束検出特性の限界に束縛されずに、回転子の浮上位置制御が可能となる。しかしながらこの領域においては、検出している磁束量は微少であり、誘導現象によって発生する回転子2次電流により生じる2次磁束の補償は不可能である。即ち、固定座標系、つまりサーチコイルで観測される磁束の変動量が小さく、且つ、回転子電流路に2次電流が存在する状況においては、安定な浮上支持は達成できなくなる。
【0038】
即ち、上述の方法では、サーチコイルScの検出限界以下の低周波数の磁束変動を捕捉できないため、制御不可能な領域を有することになる。例えば、回転駆動磁界が低速度で回転した場合には、サーチコイルSc各部の磁束変動が緩慢であるため、この状態の磁束分布を正確に検出できなくなる。これは、回転子の回転速度が低速度では満足な浮上状態が達成不可能であることを意味する。
【0039】
従って、検出巻線(サーチコイル)端子電圧による固定子・回転子間の空隙の磁束検出方法においては、回転磁界の周波数が、その磁束の検出限界以上の周波数であれば、その効果を十分に発揮できることが明白である。そこで、回転磁界の周波数を検出限界以上の周波数に上昇させる状況を作り出すことを考えた場合に、位置制御磁界にこのような変動を与えることは、回転子に加わる浮上位置制御力に変動を与えることになり、無軸受回転機械の本来の目的を達成し得ない。
一方で、駆動磁界に変動を与える場合には、複数の回転子及び固定子の組を設け、それぞれの固定子の回転磁界の周波数を検出限界以上の周波数とし、且つ全体のベクトル和としての回転磁界の周波数は検出限界以下の周波数とすることができれば、無軸受回転機械の運転には支障がない。これにより各固定子においては、検出巻線が検出可能な駆動磁界の周波数とすることで、全体としては検出限界以下の低い周波数領域でも、安定な回転子の浮上位置制御を達成できる。
【0040】
図4乃至図6は、本発明の一実施の形態の無軸受回転機械の制御系の構成を示す図である。この実施の形態においては、主軸50にかご型回転子からなる2個の回転子を固着し、それぞれを独立した固定子により浮上支持すると共に回転駆動するように構成しており、便宜上モータLとモータRとする。主軸50の軸端部には回転速度検出器10が配置され、実際の回転周波数fmが検出される。尚、これらの図においては、4極の位置制御巻線に制御電流を供給する浮上位置制御系は、図3に示す制御系と全く同一の構成を有するので、ここにおいては省略し、本図においては2極の駆動巻線に制御電流を供給する回転駆動制御系のみを示している。
【0041】
図4においては、駆動磁界周波数f0の絶対値が検出限界の最低周波数f0 limit以上である場合を示す。即ち、
f0>f0 limit 又は、 f0<−f0 limit
同様に図5は、駆動磁界周波数f0が検出限界最低周波数f0 limit以下である場合を示す。即ち、
0<f0<f0 limit
同様に図6は、駆動磁界周波数f0が、負の場合で、
−f0 limit<f0<0
の場合を示す。尚、符号“−”は、逆回転を表す。ここに駆動磁界周波数f0は、実際の回転子の回転周波数fmにスリップ周波数fsを加えた回転駆動磁界の周波数である。
【0042】
図4に示す周波数f0の絶対値がf0 limit以上である場合には、サーチコイルScで回転磁界が検出可能である。従って、この場合には、後述する周波数変調器及び振幅変調器は用いずに、そのまま周波数f0及びトルク分電流It*を回転座標・固定座標変換演算器22に入力する。
【0043】
この場合の駆動磁界の制御系の動作は次の通りである。
速度(周波数)指令値f*は、比較器20において回転速度検出器10で検出された主軸50の周波数fmと比較され、その差分がPI制御器21に入力され、この差分をゼロとするようなトルク分電流指令値It*が出力される。一方で、励磁分電流Io*は、予め定められた一定値であり、これらがスリップ周波数演算器52に入力され、スリップ周波数fsが演算される。そして、スリップ周波数fsは、加算器53にて主軸50の周波数fmに加算され、駆動磁界の周波数f0が得られる。この図4に示す場合には、モータL及びモータRの両方の回転座標・固定座標変換演算器22に周波数f0が入力される。又、トルク分電流変調器51からは、モータL及びモータRの両方の回転座標・固定座標変換演算器22に同様に等しいトルク分電流指令値It*が出力される。
【0044】
これによりモータL及びモータRにおいては、それぞれ駆動磁界の周波数f0が最低周波数以上であるので、固定子・回転子間の空隙の磁束分布の検出が容易に行える。従って、回転子の電流路に2次電流が生じて磁束分布が本来の浮上位置制御のための磁束分布から変形しても、図3に示す4極の位置制御のための電流を制御することにより、本来の磁束分布に補正することが可能である。
【0045】
図5は、周波数f0がサーチコイルによる検出限界の最低周波数を下回った場合の動作を示す図である。この場合には、回転座標・固定座標変換演算器22に入力する周波数f0及びトルク分電流It*を、それぞれ周波数変調器55及びトルク分電流(振幅)変調器51を用いて、モータLとモータRについて異なる量とする。周波数変調器55には、モータLの周波数として、
L f0=2f0+f0 limit
に変換する。また、モータRの周波数として、
R f0=−f0 limit
に変換する。またトルク分電流It*として、式(数7)により変換して、モータLの回転座標・固定座標変換演算器22に、
【数7】
を入力する。またモータRの回転座標・固定座標変換演算器22に、トルク分電流It*として、式(数8)により変換して、
【数8】
を入力する。
【0046】
これにより、モータL及びモータRのそれぞれの駆動磁界の周波数は、それぞれの絶対値がf0 limitよりも大きくなり、これによりサーチコイルを用いた固定子・回転子間の磁束分布の検出が可能となる。また、モータL及びモータRの合成の駆動磁界の周波数はL f0とR f0のベクトル和となり、回転磁界の検出限界以下の速度指令値f*に対応した周波数となる。また、モータL及びモータRのトルク分電流のベクトル和である合成したトルク電流は、
(L It*)+(R It*)
であり、トルク分電流指令値It*に対応した量となる。
これにより、モータL及びモータRのベクトル和である合成した周波数及びトルク分電流指令値は全体としての変換前の指令値となるので、サーチコイルの検出限界以下の周波数領域においても安定した回転子の浮上位置制御が可能となる。
【0047】
図6は、周波数f0が負で、その絶対値がサーチコイルによる検出限界の最低周波数を下回った場合の動作を示す図である。即ち、
−f0 limit<f0<0
の場合である。この場合には、回転座標・固定座標変換演算器22に入力する周波数f0及びトルク分電流It*を、それぞれ周波数変調器55及びトルク分電流(振幅)変調器51を用いて、モータLとモータRについて異なる量とする。周波数変調器55には、モータLの周波数として、
L f0=f0 limit
に変換する。また、モータRの周波数として、
R f0=2f0−f0 limit
に変換する。またトルク分電流It*として、式(数9)により変換して、モータLの回転座標・固定座標変換演算器22に、
【数9】
を入力する。またモータRの回転座標・固定座標変換演算器22に、トルク分電流It*として、式(数10)により変換して、
【数10】
を入力する。
【0048】
この周波数f0についての上述の3種の条件に従い、制御系を切り替えることにより、いかなる運転状況においても、駆動磁界を回転させつつ所望の駆動力を取り出すことが可能となる。図7は上述の制御系を適用したときの回転体の浮上位置の測定結果である。回転速度を上昇させるためには、回転体に回転力を付与するために二次電流の発生は必須である。従来の制御方法では、図中細線で示すように、低速回転時に二次電流による固定子・回転子間の空隙中の磁束の変動の補償が不可能であったため、回転速度上昇に伴い軸変位は大きく変化する。これに対して、本発明の実施の形態の制御系においては、両固定子において検出不可能な磁束が発生しないようにしたため、二次電流の有無にかかわらず、回転子の安定な浮上支持が可能である。
【0049】
以上の説明から明らかなように、本発明では駆動磁界を用い、いかなる動作状況においても検出巻線で検出可能な最低周波数以上の駆動磁界を固定子に形成することにより、浮上制御性は巻線を用いた磁束検出機構の検出限界に束縛されなくなった。これにより、従来不可能であった回転速度停止の状態、あるいは極低速度の状態の加減速時における回転子の安定浮上支持が可能となった。
【0050】
以上の説明は、便宜上、サーチコイルによる磁束検出方法を用いたが、固定子に巻回された駆動用巻線、及び位置制御用巻線を検出巻線として用いる磁束分布検出方法にも同様に適用できる。又、上記図2に示す巻線の構成では、駆動磁界分布を形成する駆動巻線と、位置制御磁界分布を形成する位置制御巻線とに分割されたものを用いたが、所望の磁界分布を形成できる巻線であればいかなる形態でもかまわない。
【0051】
又、固定子に巻回されている巻線は三相中点結線の巻線を前提としているが、上述の磁束分布を生成できれば、その巻線分布は問題とならない。又m極の回転駆動磁界とn極の位置制御磁界が
m=n±2
の関係を有していればいかなる極数でも適用可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、無軸受回転機械の目的である磁気浮上と回転駆動の両目的を、通常の広く普及している誘導電動機等の本来の位置制御磁束分布を変形させる回転子を用いて達成可能にした。これにより、複雑な電流路構造を有する回転子を用いる必要がなくなり、安価で堅牢な例えば一般的に用いられているかご型回転子を無軸受回転機械の回転子として使用でき、且つ、停止状態からの加速時等の極低周波数領域にも安定動作範囲を拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無軸受回転機械の制御系の一般的な構成を示すブロック図である。
【図2】無軸受回転機械の固定子巻線構造とサーチコイルの配置を示す説明図である。
【図3】サーチコイル出力を積分する方式の無軸受回転機械のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の無軸受回転機械の制御系の構成を示すブロック図であり、駆動磁界周波数の絶対値が最低周波数以上の場合である。
【図5】本発明の実施の形態の無軸受回転機械の制御系の構成を示すブロック図であり、駆動磁界周波数が正で、最低周波数以下の場合である。
【図6】本発明の実施の形態の無軸受回転機械の制御系の構成を示すブロック図であり、駆動磁界周波数が負で、最低周波数以下の場合である。
【図7】本発明の効果の一例を示す図であり、(a)は回転速度を示し、(b)は水平方向軸変位を示し、(c)は重力方向軸変位を示す。図中の太線は、両固定子の周波数を最低周波数以上に変動させた場合を示し、図中の細線は、比較例として従来の手法により両固定子にf0,It*をそのまま与えた場合を示す。
【符号の説明】
22 回転座標・固定座標変換演算器
31 積分器
32 2極磁束分布演算器
33 4極磁束分布演算器
34 位置制御磁束分布指令値演算器
35 比較器
39 二相三相変換器
40 符号判定器
42 インバータ(電力増幅器)
50 主軸
51 振幅(トルク分電流)変調器
52 スリップ周波数演算器
53 加算器
55 周波数変調器
R 回転子
S 固定子
Claims (4)
- 固定子巻線にm極巻線電流を供給すると共にn極(但し、n=m±2)巻線電流を供給し、前記m極巻線電流により駆動磁界分布を形成すると共に、n極巻線電流により位置制御磁界分布を形成し、回転子に回転力を与えると同時に、該回転子の変位検出手段によって検出した該回転子の変位から前記n極の位置制御磁界分布を調整して該回転子を浮上位置指令値に従って磁気浮上する無軸受回転機械において、
固定子歯部のそれぞれに配置された各巻線と、その端子電圧を積分演算する積分器とを備えた前記各巻線の磁束密度の検出手段と、
該検出手段により検出された磁束密度分布から、m極磁束分布ベクトルおよびn極磁束分布ベクトルの検出値を演算する演算器と、
発生制御力の指令値に基づいて位置制御磁束分布指令値を演算する演算器と、
前記n極磁束分布ベクトルの検出値と前記位置制御磁束分布指令値との偏差を減算出力する比較器と、
前記偏差がゼロとなるように前記n極巻線電流を調整し、前記n極磁束分布ベクトルの検出値が、前記位置制御磁束分布指令値に追従するように制御する手段とを備え、
前記無軸受回転機械は、1本の主軸に複数の回転子を固着し、該回転子はそれぞれの対応した固定子を備え、該複数の固定子はそれぞれ独立に前記駆動磁界分布と位置制御磁界分布を形成でき、前記複数の回転子の全体としての所要の回転速度が所定の最低周波数以下に低下した場合には、いずれの固定子にも絶対値が前記最低周波数以上の周波数の駆動磁界分布を形成し、且つ全体の合成した周波数の和が前記複数の回転子の全体としての所要の回転速度に対応した周波数となるようにしたことを特徴とした無軸受回転機械。 - 前記駆動磁界分布の制御回路は、それぞれ回転座標・固定座標変換演算器に入力する回転座標系の電流It*及び回転角ωtについて、振幅変調器及び周波数変調器を備え、前記複数の回転子に及ぼす前記駆動磁界分布の振幅と回転速度とを個別に制御できることを特徴とする請求項1に記載の無軸受回転機械。
- 前記固定子歯部のそれぞれに配置された各巻線がサーチコイルであることを特徴とする請求項1に記載の無軸受回転機械。
- 前記各固定子の発生駆動力の大きさは、前記m極の駆動磁界分布の周波数に対応したものであり、各固定子の合成した発生駆動力の和が前記複数の回転子の全体としての所要の発生駆動力となることを特徴とする請求項2に記載の無軸受回転機械。
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EP98122180A EP0920109B1 (en) | 1997-11-26 | 1998-11-26 | Bearingless rotary machine |
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JP16132598A JP3701122B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | 無軸受回転機械 |
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-
1998
- 1998-05-26 JP JP16132598A patent/JP3701122B2/ja not_active Expired - Lifetime
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