JP3699963B2 - 磁気共鳴映像装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は磁気共鳴映像装置に係り、特に被検体内の生理機能情報を高精度で画像化する磁気共鳴映像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴映像法はよく知られているように、固有の磁気モーメントを持つ核スピンの集団が一様な静磁場中に置かれたときに、特定の周波数で回転する高周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収する現象を利用して、物質の化学的および物理的な微視的情報を映像化する手法である。
【0003】
この磁気共鳴映像法では、核スピンの縦緩和時間T1を強調したコントラストの画像(以下T1画像)、核スピンの横緩和時間T2を強調したコントラストの画像(以下T2画像)、核スピンの密度分布を強調したコントラストの画像(以下密度画像)、核スピンの横緩和時間T2とボクセル内での微視的な磁場不均一性による核スピンの急激な位相変化を反映したパラメータT2*を強調したコントラストの画像(以下T2*画像)といった種々のコントラストの画像を得る事ができる。
【0004】
一方Magnetic Resonance in Medicine 14,68−78(1990) に記載されているように、生体内の血中ヘモグロビンは動脈血中に多量に含まれる酸化ヘモグロビンは反磁性を示し、静脈血中に多く含まれる還元ヘモグロビンは常磁性を示す事が知られている。そしてMagnetic Resonance in Medicine 24,375−383(1992) に記載されているように、反磁性物質である酸化ヘモグロビンは局所的な磁場をあまり乱さないが(生体組織との帯磁率差0.02ppm)、常磁性物質である還元ヘモグロビンは周辺組織との帯磁率差が大きく(生体組織との帯磁率差0.15ppm)局所的に磁場を乱すためT2*が短縮される。
【0005】
またMagnetic Resonance in Medicine 23,37-45(1992) に記載されているように、生体組織内の局所的な血流量や血流速が変化すると磁気共鳴映像装置のある種の撮像法では生体組織の緩和時間(例えばT1 等)が見かけ上変化したように観測され、画像コントラストが変化する。
【0006】
上記性質を利用する事により、例えば光刺激に伴う脳の皮質部にある視覚領域の活性など、生体組織内の細胞活性等の生理機能に起因した酸素濃度の変化や血流の変化を画像化できる事がProc. Natl. Acad. Sci. USA 89,5675−5679(1992)等に記載されている。これらの画像化に際して用いられる撮像法は、一般にグラジェントエコー法やエコープラナー法と呼ばれるパルスシーケンスである。
【0007】
しかし、これらの画像化法によって得られる生体内の生理機能に伴って生ずる信号変化(画像コントラスト変化)は非常に微小である。そのため、この微小な信号変化を検出する方法として、生理機能現象が起こる前後の画像の差分をとる方法や統計的処理を行う方法が従来より用いられている。統計的データ処理法としては、Magnetic Resonance Imaging 11,451−459(1993)に記載されているpaired t−検定法を用いた方法がある。差分法を用いる場合には、SN比の高い画像を得る必要があり、また統計的処理を行う場合には複数の画像が必要とされるため、撮影時間が長くなる。そのために、生体の動きの影響を受けやすい。
【0008】
また、静磁場分布が不均一な場合には画像歪を生じる事は良く知られているが、特に前記生体の細胞活性などの生理機能現象の検出に用いるT2*コントラストの画像撮像法においては前記画像歪が顕著である。このような画像歪みを、アフィン変換などの方法を用いて補正する方法については、特願平05−22759号に記載されている。
【0009】
また、一方において、磁気共鳴映像装置を用いて、視覚などの刺激を与えながら脳の画像化を行ない、刺激の有無による画像コントラストの変化部位が、生理学的に知られている刺激に反応する部位と一致していること、すなわち脳の活性化部位を画像化できることが見いだされた。脳の活性化部位の検出ができる理由として、活動部位ではより多くのエネルギーを必要とするため、この領域に流れ込む血流量とエネルギー交換に係わる毛細血管レベルの付近の酸化血液(deoxyhemoglobin )量が増加していると考えられている。これら血液の状態の変化はBOLD(Blood Oxygen level Dependent)コントラストと呼ばれ、EPI(Echo Planar Imaging )やTE時間の長いFE(Field Echo)など、磁化率(Magnetic Susceptibility )の変化に敏感なT2*強調パルスシーケンスにより検出できる。刺激の有無よるコントラストの変化量をそれぞれのグループ間の差分画像や統計処理などにより、活性化部位として取り出したものが脳機能画像である。
【0010】
この方法によれば磁気共鳴映像装置を用いることで脳磁気計などに比べると極めて高い空間分解能で脳の活性化部位を求めることが可能で、脳の活動状態を検出できる新たな手段である。血液を自然の造影剤として利用しているため侵襲性が低く、広く普及している磁気共鳴映像装置で容易に画像化が可能であり大きな注目を集めている。
【0011】
電気生理学的な測定方法と異なり、脳機能画像の活性化部位は血流状態の変化に依存し、刺激後の活性化に秒単位の遅れ時間が存在するため、刺激に対する潜時の測定には向かない。また、コントラストの変化量は刺激量にも依存するが、画像コントラストに比べ0.5〜5%程度と小さい。従って、刺激を与えた画像と与えない画像の差分画像として活性化部位を検出する。しかし、拍動などの影響によるわずかな両画像間のずれを防ぎ、SNRを向上させるため、時系列的な刺激の有無を繰り返して多数の撮影を行い、加算平均処理や統計処理により活性化部位を抽出している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように脳機能画像によれば形態情報ではなく脳の活動に伴う活性化部位を画像化することができる。しかしながら、脳機能画像を得るためには脳に対する刺激の有無により画像撮影を繰り返すため、撮影時間が長くなる。また臨床的に脳機能画像を活用するためには形態画像と脳機能画像と関連性の深い血管画像を同時に撮影して三者の間の相関関係を調べる必要があるが、これらの画像を独立に撮影するため全体の撮影時間が長くかかること、さらに独立に撮影した画像間では、画像間演算が位置ズレのために困難になるなどの問題点があった。
【0013】
また、生体内の生理機能によって生ずる信号変化(画像コントラスト変化)は非常に微小であり、検出するためにはSN比の高い画像や多数の画像が必要である。そのため、撮影時間が長くなり、生体の動きの影響を受け易くなるため、微小な生体内の生理機能によって生ずる信号変化(画像コントラスト化)を検出することが難しい。実際に脳が心拍に同期して大きさや位置が変化する事が、Radiology, 185,645−651(1992)にも記載されているように、よく知られている。
【0014】
このように、従来の方法では呼吸や心拍等に伴う体動の影響により、生体の細胞活性などの生理機能に起因して生じる信号変化(画像コントラスト変化)を正確に検出する事ができないという問題がある。
【0015】
この発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、被検体内の生理機能に伴う血中酸素濃度や血流の変化を高精度で画像化することができる磁気共鳴映像装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願発明は、被検体に一様な静磁場を印加する静磁場磁石と、被検体に勾配磁場を印加する勾配磁場手段と、前記被検体に高周波磁場を送信し、前記被検体からの磁気共鳴信号を受信する送受信手段と、前記勾配磁場手段と前記送受信手段を所定のパルスシーケンスに従って制御するパルスシーケンス制御手段と、受信された前記磁気共鳴信号に基づいて被検体の磁気共鳴画像を生成する画像生成手段とを有する磁気共鳴映像装置において、前記被検体の安静時と刺激時の磁気共鳴画像をそれぞれ1枚以上撮影する手段と、前記安静時、刺激時に撮影されたそれぞれの画像から統計処理を用いて体動の影響の少ない有効な画像を選択する選択手段と、選択された前記安静時、刺激時の各画像から刺激により変化した領域、変化量を求める変化量抽出手段と、この変化した領域、変化量を表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
【作用】
本願発明によれば、安静時と刺激時との比較を行う際に、1または複数枚撮影される安静時の画像と刺激時の画像の中から有効なものが選択手段により選択され、変化領域、変化量等が求められる。従って、被検体の動き等の影響を受けることなく高精度で被検体内の生理機能情報を画像化することができるようになる。
【0018】
【実施例】
以下、図面を参照しながらこの発明の第1実施例について説明する。第1実施例によれば、脳機能画像に関わるパルスシーケンス、画像演算処理の2要素を改善することで、撮影時間の短縮と活性化部位の特定が容易になるため、脳機能画像の有用性を高めることができる。
【0019】
図1にこの実施例の構成図を示す。同図において、静磁場磁石1および勾配磁場域コイル5はシステムコントローラ14により制御される励磁用電源2および勾配磁場生成コイル用電源によってそれぞれ駆動され、被検体7(例えば人体)に対して一様な静磁場と、注目する所望の断面(スライス面)内の直交する読み出しと位相エンコードの二方向、およびそれに垂直なスライス方向に磁場強度がそれぞれ変化する勾配磁場を印加する。なお本実施例では以後スライス面に直交する方向に印加する勾配磁場をスライス用勾配磁場Gs、読みだし用勾配Gr、それと直角方向に印加する勾配磁場を移相エンコード用勾配磁場Geとして説明する。
【0020】
被検体7にはシステムコントローラ42の制御の下で、送信部10からの高周波信号によりプローブ9から発生される高周波磁場が印加される。本実施例においては、プローブ9を高周波送信のための送信コイルと、被検体7内の各種の原子核に関する磁気共鳴信号を受信する受信コイルとに供用しているが、送信および受信コイルを別々に続けてもよい。
【0021】
プローブ9により受信された磁気共鳴信号(エコー信号)は、受信部11で増幅および検波された後、システムコントローラ14の制御の下でデータ収集部12に送られる。データ収集部12では、受信部11を介して取り出された磁気共鳴信号をシステムコントローラ14の制御の下で収集し、それをA/D変換した後データ処理部17に送る。
【0022】
データ処理部17は電子計算機13により制御され、データ収集部12から入力されたエコー信号についてフーリエ変換によって画像再構成処理を行い、画像データを得る。また電子計算機13はシステムコントローラ14の制御も行う。データ処理部17により得られた画像データは画像表示装置16に供給され画像表示される。電子計算機13及び画像表示装置16はコンソール15により制御される。画像表示装置16は電子計算機13に制御されるが複数の原画像を独立に表示可能な複数の画像メモリを有し、重ね合わせ表示が可能である。
【0023】
血管画像の取得方法としては、よく知られているようにシーケンス繰り返し時間TRを短縮し、T1飽和効果で脳実質部の信号を低減し、血流成分からの信号とのコントラストを得るTOF(Time of Flight)法とフローエンコードパルスを加えたパルスシーケンスによる画像と加えないパルスシーケンスの画像の位相での減算により位相変化量にマッピングされた流れ成分を画像化する位相シフト法がある。位相シフト法では、流れの方向によりフローエンコードパルスを印加するので、流れの方向が3次元的に交錯する脳実質部では3軸すべてに、フローリフェーズとフローディフェーズの合わせて6種類のパルスシーケンスが必要なため撮像時間が増加し、パルスシーケンスも複雑となる。一方この方式の利点としては実質部から大きな信号量を取り出しても位相の変化しない部分として打ち消せるため2番目以降のエコー信号を大きく設定し、形態画像や磁場不均一性の変化が強調された画像を高いSNRで収集できる。
【0024】
以下に、本実施例に関わるパルスシーケンスの実現方法についての説明を行う。図2にこの実施例における3画像同時収集を行うパルスシーケンスの一例を示す。同図において、まず、RFパルス21とスライス勾配磁場22を印加し、被検体をスライス方向に選択励起する。その後、読み出し勾配磁場のスイッチング23,24,25により順次フィールドエコー28,29,30を発生させる。まず血管画像用にはフローアーチファクトの影響の少ない第一エコーを用いTOFもしくは位相シフト法を適用する。また、モーションアーチファクトを抑止するための補正用読み出し勾配磁場31を印加する。T2*コントラストを得るための長い横緩和時間が得られる第3エコーにより磁場不均一性の変化を強調する画像を求める。形態画像には第3エコーを収集するまでの空き時間を利用した第2エコーを用いる。それぞれのフィールドエコーは、適当な画像帯域幅を得るために勾配磁場強度を変化させる。第1エコーはRFパルス21により励起された血流信号が流れにより分散するのを防ぐため、TEを短縮する。これにより、読み出し勾配磁場強度23は大きくなり、対応するデータ収集時間も短くSNRも低下する。第3エコーは読み出し勾配磁場25を印加中にもT2*緩和効果を得るために長いデータ収集時間を設定し、高いSNRでの信号収集を行う。これにより、TE時間延長による信号低下分を補うことが可能である。第2エコーはちょうどこれら両者の中間に当たる。第3エコーが最適化出来る範囲でデータ収集時間を長くすることで第1エコーよりも良好なSNRを得ることが可能である。最後に位相エンコード勾配磁場26を印加することでそれぞれのフィールドエコーから画像データを別個に収集可能である。
【0025】
上記パルスシーケンスに、各エコーの分解能を選択する機能を付加したものを図3に示す。まず面内の分解能を変更方法について説明する。読み出し方向の分解能については、勾配磁場強度とサンプリングで定まるため、サンプリングを固定して各エコーにかかる勾配磁場強度を変化させれば分解能を変化させることができる。たとえば、読み出し勾配磁場強度38を2倍にすれば、形態情報の分解能を2倍(マトリックスサイズが同一ならば画像化領域は1/2)にすることができる。この分解能の制御によりSNRの最適化を行うことができる。次に、位相エンコード方向の分解能を制御することでSNRを最適化する他に、位相エンコードステップ数を減らすことでデータ収集時間を短縮することができる。たとえば、画像化領域を揃え、第1エコーに対し第2エコーを2倍の分解能で撮影するためには、(第2エコーのエンコード方向のマトリックスサイズを第1エコーの倍にとる)位相エンコード勾配磁場35と同じように位相エンコード勾配磁場36を変化させ、合計した積分量が2倍となればよい。また、画像化領域をそろえたまま第3エコーの分解能を第2エコーの半分にする場合(マトリックス数を半分に制限)、位相エンコード勾配磁場37に、位相エンコード勾配磁場35の変化ステップの逆方向に(35が負からスタートして正に向かう場合には正)画像化領域の1/2に相当する位相エンコード積分量を設定する。位相エンコードステップ35がちょうど零のとき、1画像分のデータ収集が終了する。次の1画面分のデータ収集については位相エンコード勾配磁場37に前記と逆方向のオフセット位相エンコード量を設定すれば良い。
【0026】
スライス方向の分解能を変更する場合には3次元フーリエ法を用いて、スライスエンコード勾配磁場32,33,34に対し上記位相エンコード勾配磁場強度35,36,37と同様な制御を行う。
【0027】
上記パルスシーケンスは、分解能を変化させることで各コントラストに最適なSNRと時間分解能を設定可能であるが、スライス方向の画像化範囲を選択することができない。脳機能画像が目的とする頭表部からの信号を収集するためには、形態画像や血管画像のスライス方向の画像化範囲に比べ、画像化範囲を狭めることで、時間分解能を向上させることでトータルの信号収集時間を短縮することができる。
【0028】
図4に、スライス方向の撮像範囲を狭めるパルスシーケンスの一例を示す。このパルスシーケンスでは、第1エコーと第2エコーについてはスライスエンコードを加えた3次元フーリエ法が前提となる。励起RFパルス39に加え、リフォーカス(180°)RFパルス40を印加する。このときのスライス勾配磁場強度42を励起RFパルスにかかる部分39に比べ、大きくすることでリフォーカスRFパルスのスライス幅を狭くできる。また、図5に示すように、オフセット周波数を適当に制御することでリフォーカスを行うスライス位置を励起RFパルスに対してずらすことができる。スライス幅と中心位置が自由に制御できるため、スライスエンコード勾配磁場43を変化させながら3次元フーリエ法により画像化を行っても良いし、スライス勾配磁場42を強くして、2次元フーリエ法による画像化を行い、スライス方向の画像化範囲については、ライセンス位置毎にリフォーカスRFパルスのみオフセット周波数制御を変化させて一画面分の位相エンコードデータをまとめて収集するシーケンシャルマルチスライス法を適用しても良い。また、第2エコーまでは図3と同様な制御を行うが、第3エコーについては、T2*画像を得るために、励起RFパルスとリフォーカスRFパルスまでの時間τとリフォーカスRFパルスからエコーまでの時間τ’を大きくアンバランスさせる。この場合、読み出し勾配磁場45に対してエコーを非対称に生成するため、再構成の場合にはハーフフーリエ法などを適用する必要がある。また、位相エンコード勾配磁場制御については、高速SE法などと同様にリフォーカスRFパルス40の印加される部分での位相エンコード方向の積分値が零になるように、巻き戻し制御44が必要となる。3次元フーリエ法を用いる場合には、スライスエンコード量についても、リフォーカスRFパルス40を印加する直前で巻き戻し制御を行う。
【0029】
上記3例のパルスケースは、各励起ごとに1ラインの位相エンコード、スライスエンコードを行っているが、同様のイメージングを図6乃至図8に示すように読み出し勾配磁場のスイッチングをそれぞれのセグメント内で繰り返し、フィールドエコーを多数収集することによるデータ収集(EPIもしくはInterleave EPI)を適用することも可能である。
【0030】
表1に上記パルスシーケンスを用いた場合の、各画像の画像化部位とスライス厚などの条件例を示す。
【0031】
【表1】
スライスエンコード数、位相エンコード数、平均加算回数などを少なくすることで、T2*画像収集の時間分解能を向上させることができる。この時間分解能を利用して、図9,図10に示すように時系列的に連続してT2*画像を収集して、その後データ処理を行って脳機能活動部位の抽出を行う。一方、血管画像と形態画像については脳機能の刺激により変化を受けないと考えられるので、上記全収集時間で1セットのデータを得る。本実施例では、形態画像については空間分解能を向上させて撮影を行い、SNRが不十分な血管画像については平均加算処理によりSNRを向上させた撮影を行っている。上記撮影条件は、一例であり、時間分解能と空間分解能とSNRの最適化により画像化範囲、マトリックスサイズなどを変化させることができる。
【0032】
次に、本実施例に係わる画像表示方法について説明を行う。上記各パルスシーケンスではSNRとデータ収集時間を最適化するために、分解能を変化させるため、重ね合わせ表示や画像間演算を行う血管画像と形態画像と脳機能画像の読みだし方向、位相エンコード方向、スライス方向のそれぞれからなるボクセルサイズが異なる。パルスシーケンスによりボクセルそれぞれの方向のサイズを整数倍にとれば、重ね合わせが容易である。例えば、血管画像と形態画像において読みだし方向については両者のサイズを同一とし、位相エンコード方向とスライス方向については血管画像のサイズを2倍とすることでボクセル単位の画像値のコピーだけでマトリックスサイズを拡張し、重ね合わせ表示や画像間演算が可能となる。また、それぞれの方向のサイズが整数倍をとれない場合には、再構成に先だってサイズ合わせを行う方向に収集データの零づめを行い、再構成画像のマトリックスサイズが整数倍となるように、再構成によるフーリエ補間を利用すればよい。
【0033】
脳機能画像の作成方法としては刺激を加えた画像データと刺激を加えなかった参照画像データの加算平均処理を行った後、それらの間の単純な減算を行うほかに、画像間の位置ズレなどによる影響を小さくするため、刺激を与えた画像グループと刺激を与えない画像グループの間で、t検定やx検定による有為な信号差を抽出することができる。脳機能画像の場合脳表面に信号領域が集中し、ケミカルシフトによる位置ズレや形態画像との分解能の違いなどの理由でデータ処理後のボクセルの一部が脳表面からはみ出して観測される場合がある。これらの脳表面からはみ出す部分を補正するために、画像間の位置ずれ補正として特願平05−227529号に記載の位置ずれ補正技術などを用いる。さらに、残る部分については形態画像を利用してマスクにより削除したり、重み付けを小さくすることが可能である。
【0034】
重ね合わせ画像の表示の際用いることのできる手段の一つとして、脳機能画像と血管画像のそれぞれでの正規化を行う。正規化のアルゴリズムとしては、最大値、血管部位の抽出を行った後のピクセル平均値などがある。正規化の後で、両者の差分画像を生成する。適当な正規化パラメータを選択すれば、脳機能画像に含まれる静脈血管部の信号を打ち消し、皮質部からの信号のみを取り出すことが可能である。この処理方法はグレースケールのみの表示機構しか持たない装置では特に有効である。
【0035】
フルカラーを利用できる表示機能を持つ装置では形態情報画像と血管画像と脳機能画像のそれぞれ独立の色相の濃淡表示を割り当て、さらに2者もしくは3者が重なりあう領域ではさらに別の色相を割り当てることで重なり部分とそれらの比率を適当に表示可能である。この場合でも濃淡決定の際のダイナミックレンジを確保するために表示に先だって正規化処理を行っておくことが有効である。
【0036】
次に、本発明の第2実施例について説明する。図11は第2実施例に係る磁気共鳴映像装置の構成を示すブロック図であり、刺激装置18が新たに設けられている点、データ処理部17が省略されている点で図1に示した実施例と異なっている。
【0037】
刺激装置18は、システムコントローラ14の制御下で動作され、被検体7に光や音等の刺激を与えるものである。
【0038】
図12と図13は本発明の第2実施例に係る被検体内の生理機能画像化のためのパルスである。図中のRFは高周波磁場、Gs、Gr、Geはスライス用、読み出し用および位相エンコード用の各勾配磁場、SIG/ADCは磁気共鳴映像信号とデータ収集のタイミングをそれぞれ示す。Gsは被検体7内の所望の領域を励起するための勾配磁場、Grは磁気共鳴信号を読み出すための勾配磁場、Geは位置情報を磁気共鳴信号の位相情報にエンコードするための勾配磁場である。
【0039】
図12においては、はじめに高周波磁場パルスとスライス用勾配磁場を印加して所望の領域を励起し、自由誘導減衰NMR信号を発生させる。続いて読み出し用勾配磁場と位相エンコード用勾配磁場を印加し、その時発生するエコーechoを収集する。そして、位相エンコード用勾配磁場の印加量を順次変えて、前記パルスシーケンスを繰り返し時間TRで繰り返し実行する。生理機能を画像化のための典型的な条件は、繰り返し時間TRが50〜100ミリ秒、エコー時間(高周波磁場パルスの中心からデータを配列した際に中心となるデータまでの時間間隔)TEが30〜70ミリ秒である。また、高周波磁場パルスによるスピンの励起角は10〜40°である。
【0040】
図13においては、はじめに高周波磁場パルスとスライス用勾配磁場を印加して所望の領域を励起し、自由誘導減衰NMRを発生させる。続いて読みだし用勾配磁場を正負交互にスイッチングして複数のエコー信号を発生し、その各々のエコー信号毎に位相エンコード用勾配磁場を印加する。そして、この時発生する複数のエコー信号echoをそれぞれ収集する。この場合には、1回のスピンの励起で1画像分のデータを得ることができる。生理機能を画像化のための典型的な条件は、エコー時間(高周波磁場パルスの中心からデータを2次元配列した際に原点となるデータまでの時間間隔)TEが50〜70ミリ秒である。
【0041】
図12あるいは図13のパルスシーケンスを実施して得られたデータは、適当な前処理をした後に、複素フーリエ変換して画像を生成する。このようにして得られる画像はT2*コントラストの画像であり、前記したように刺激や負荷に反応して脳細胞の特定部位が活性化され組織内酸素濃度や局所血流が変化することにより生じる活性化部位とその近傍での帯磁率変化に伴うT2*コントラスト変化を捕えることができる。また、前記パルスシーケンスの条件によっては、前記刺激や負荷に反応した血流変化自体に伴うコントラスト変化を捕えることもできる。
【0042】
以下、本発明の第2実施例に係わる被検体内の生理機能情報を画像化する手段の実施例を説明する。前記したようなパルスシーケンスを用いて、例えば前記刺激装置18から何らかの刺激(例えば光や音など)や負荷を与えている時と安静時の頭部画像を撮影する。例えば、図14に示すように、安静時の撮影をp回行い、次に何らかの刺激/負荷を与えている時の撮影をq回行う。更に、同様な撮影を繰り返し実施し、安静時の画像をP枚、刺激や負荷を与えたときの画像をQ枚得る。
【0043】
次に、刺激や負荷に対する活性化部位を検出するためのデータ処理の手順を図15に示す。はじめに、安静時の画像と刺激や負荷時の画像全てに対して、生体の信号を含む領域と雑音だけの領域を識別するためにしきい値処理を行う。そして、これ以降の処理は生体の信号を含む領域のデータ(有効なピクセル)のみを対象とする。これにより、データ処理時間を短縮することがてき、更に不要な信号変化の誤検出も少なくすることができる。
【0044】
次に、安静時の画像P枚と刺激/負荷時の画像Q枚の有効なピクセルについて、それぞれt検定を行い、有効なデータを選択する。一般に、自由度nのt分布は次の(1)式で定義される。
【0045】
【数1】
本実施例のt検定処理おいては、まず(1)式で定義されるt分布からデータ数P’とQ’(自由度)、有意水準αのt値tP’(α)とtQ’(α)を算出する。但し、P’とQ’は、前記画像データのしきい値処理後の有効データ数である。また、典型的なαの値は、0.001〜0.005である。
【0046】
次に、各母集団(安静時の画像集団と刺激/負荷時の画像集団)の有効なピクセル毎に前記有効データについて、次の(2)〜(4)式で定義されるt値T
【外1】
【数2】
但し、xi は各ピクセルでの有効データ値であり、Nは各有効なピクセル毎の有効データの数である。
【0047】
そして、前記算出した値から次の(5),(6)式を満たすデータを選択し、新たな有効データとする。本処理により、前記画像データを収集した際に一部体動等の影響で良好な結果が得られなかった画像データを除去することができる。ここで、新たに選ばれた有効データ数を、それぞれP″Q″とする。
【0048】
【数3】
次に前記処理によって選択された安静時と刺激/負荷時の有効データに対して、paired t検定を行う。はじめに、各有効なピクセル毎に数1で定義されるt分布からデータ数P″またはQ″のどちらか小さい値に対する有意水準αのt値t″(α)を算出する。
【外2】
求める。この時使用するデータは、安静時と刺激/負荷時の有効データの数P″とQ″の小さい数のデータについて算出する。この時のデータの組み合わせの選択法は、撮影した時間の最も近い画像データを組み合わせる等、場合に応じて適宜決めることができる。
【0049】
【数4】
次に算出した値から(8)式をもたらすピクセルを選択し、その部位を活性化領域とする。
【0050】
【数5】
この様にして得られた活性化部位は、同一部位を撮影した形態画像や血管画像と重ね合わせて表示する。この時、形態画像を白黒階調、血管画像を赤色、活性化部位を黄色や青のカラー階調といった具合に、色分けして表示すると情報の識別が容易になる。この際、活性化部位のコントラスト情報は前記算出したt値、前記有効なデータの加算平均値、あるいは信号値に対する変化量を正規化するなど、場合に応じて適当な方法を選択する。
【0051】
本発明は、上記以外にも主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施する事が可
【外3】
施例において用いた(7)式の代わりに次の(9)式を用いることも可能である。
【0052】
【数6】
更に、第2実施例は基本的には前記一連の処理を実施するものであるが、前記処理の一部のみを実施するなど、種々変形して適用することも可能である。また、本実施例は脳などの頭部領域以外、例えば肝臓などの腹部領域等にも同様に適用する事ができる。
【0053】
【発明の効果】
この発明によれば、被検体の動き等の影響を受けることなく高精度で被検体内の生理機能情報を画像化する事ができるため、生体機能の解明や、疾病の診断に有用な情報を情報を非侵襲的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る磁気共鳴映像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】血管画像と形態画像と磁場不均一性強調画像とを同時に収集するパルスシーケンス図である。
【図3】ボクセル分解能を収集データで変化させる3画像同時収集パルスシーケンス図である。
【図4】スライス方向画像化範囲を可変にする3画像同時収集パルスシーケンス図である。
【図5】リフォーカスのスライス位置を変更する様子を示す説明図である。
【図6】血管画像と形態画像と磁場不均一性強調画像とを同時に収集するパルスシーケンス図の変形例である。
【図7】ボクセル分解能を収集データで変化させる3画像同時収集パルスシーケンス図の変形例である。
【図8】スライス方向画像化範囲を可変にする3画像同時収集パルスシーケンス図の変形例である。
【図9】脳機能刺激のオン,オフを示すタイミングチャートである。
【図10】画像収集の時間分解能を示す説明図である。
【図11】本発明の第2実施例に関わる磁気共鳴映像装置の構成を示すブロック図である。
【図12】第2実施例に関わるフィールドエコー法のパルスシーケンスを示す図である。
【図13】第2実施例に関わるエコープラナー法のパルスシーケンスを示す図である。
【図14】第2実施例に関わる撮影の手順を示す図である。
【図15】第2実施例に関わるデータ処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 静磁場磁石 2 励磁用電源
3 静磁場均一性調整コイル 4 静磁場均一性調整コイル用電源
5 勾配磁場生成コイル 6 勾配磁場生成コイル用電源
7 被検体 8 寝台
9 プローブ 10送信部
11 受信部 12 システムコントローラ
13 データ収集部 14 電子計算機
15 コンソール 16 画像ディスプレイ
17 データ処理部 18 刺激装置
Claims (1)
- 被検体に一様な静磁場を印加する静磁場磁石と、
被検体に勾配磁場を印加する勾配磁場手段と、
前記被検体に高周波磁場を送信し、前記被検体からの磁気共鳴信号を受信する送受信手段と、
前記勾配磁場手段と前記送受信手段を所定のパルスシーケンスに従って制御するパルスシーケンス制御手段と、
受信された前記磁気共鳴信号に基づいて被検体の磁気共鳴画像を生成する画像生成手段とを有する磁気共鳴映像装置において、
前記被検体の安静時と刺激時の磁気共鳴画像をそれぞれ1枚以上撮影する手段と、
前記安静時、刺激時に撮影されたそれぞれの画像から統計処理を用いて体動の影響の少ない有効な画像を選択する選択手段と、
選択された前記安静時、刺激時の各画像から刺激により変化した領域、変化量を求める変化量抽出手段と、
この変化した領域、変化量を表示する表示手段と、
を有することを特徴とする磁気共鳴映像装置。
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