JP3699275B2 - シート状物収容容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状物収容容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のシート状物収容容器としては、ティッシュペーパーの収容容器に代表されるように、矩形箱型状の容器本体の内部にティッシュペーパーを二つ折りに互い違いに折り込んで平坦状に積層したものが知られている。
【0003】
かかるティッシュペーパー収容容器は、容器本体の上部に取出口を形成し、同取出口から上層のティッシュペーパーを取り出すと、下層のティッシュペーパーの端部が取出口から突出して、ティッシュペーパーを連続して取り出せるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のティッシュペーパー収容容器にあっては、矩形箱型状の容器本体の内部に平坦状に積層したティッシュペーパーを収容していたため、ティッシュペーパーを取り出す際に、取出口近傍でティッシュペーパーが略直角に折り曲げられることとなり、ティッシュペーパーが取出口に引っ掛かり、ティッシュペーパーが円滑に取り出せないばかりではなく、ティッシュペーパーが破れてしまうおそれもあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、容器本体の内部に複数のシート状物を積層して収容してなるシート状物収容容器において、シート状物を二つ折りに互い違いに折り込んで積層してなるシート状物積層体を、断面先端狭窄状の容器本体の内部に収容し、同容器本体の先端部に取出口を形成した。
【0006】
しかも、シート状物積層体は、各シート状物を中途部で上下に折曲し、上側に位置する上側シート片の長さよりも下側に位置する下側シート片の長さを長くし、下側シート片のうち上側シート片よりも長い部分を山折りに折り曲げるとともに下側シート片を中途部で山折りに折り曲げることによってシート状物積層体を断面視で台形状に形成し、シート状物の上側先端部を、容器本体の取出口から突出させるための突出片とする一方、シート状物の下側中途部を、シート状物を取り出す際に下層のシート状物の突出片を持ち上げるための持上片とし、上層のシート状物の突出片と持上片との間に下層のシート状物の突出片を挟み込んで、上層のシート状物の突出片を引き上げることにより、上層の持上片が下層の突出片を持ち上げて、同下層の突出片を取出口から突出させるべく構成した。
【0007】
また、シート状物積層体は、各シート状物を中途部で上下に折曲し、折曲部分を裾保持部とし、下層のシート状物の裾保持部に、上層のシート状物の下側裾部を挟み込んだ。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係るシート状物収容容器は、シート状物を二つ折りに互い違いに折り込んで積層してなるシート状物積層体を、断面先端狭窄状の容器本体の内部に収容し、同容器本体の先端部に取出口を形成したものである。
【0009】
従って、シート状物を取り出す際に、シート状物が先端狭窄状の容器本体の側壁に沿って移動することとなり、シート状物は、取出口の近傍で僅かだけしか曲げられておらず、シート状物が取出口に引っ掛かることがなく、シート状物を円滑に取り出すことができるものである。
【0010】
また、シート状物積層体は、各シート状物を中途部で上下に折曲し、シート状物の上側先端部を、容器本体の取出口から突出させるための突出片とする一方、シート状物の下側中途部を、シート状物を取り出す際に下層のシート状物の突出片を持ち上げるための持上片とし、上層のシート状物の突出片と持上片との間に下層のシート状物の突出片を挟み込んで形成している。
【0011】
そのため、上層のシート状物の突出片を引き上げることにより、上層の持上片が下層の突出片を持ち上げて、同下層の突出片を取出口から突出させことができ、容器本体からシート状物を順次連続して取り出すことができる。
【0012】
また、シート状物積層体は、各シート状物を中途部で上下に折曲し、折曲部分を裾保持部とし、下層のシート状物の裾保持部に、上層のシート状物の下側裾部を挟み込んでいる。
【0013】
そのため、シート状物を取り出す際に、シート状物が断面視で略直線状に張った状態となり、上層のシート状物の持上片で下層のシート状物の突出片を確実に上方へ持ち上げることができる。
【0014】
しかも、各シート状物の裾片が他のシート状物の裾保持部によって保持されることとなり、シート状物積層体が崩れてしまうことがなくなり、容器本体の内部にシート状物積層体を容易に収容することができ、収容作業の負担を軽減することができる。
【0015】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本発明に係るシート状物収容容器1を示した図であり、シート状物収容容器1は、容器本体2の内部に複数のシート状物3を収容して、容器本体2からシート状物3を連続して取り出せるようにしたものである。
【0017】
容器本体2は、図1及び図2に示すように、断面視で先端狭窄状(台形状)かつ、横長手状に形成しており、先端部には、矩形状の取出口4を形成している。
【0018】
シート状物3は、図2に示すように、二つ折りに互い違いに折り込まれて積層されることにより、断面視で先端狭窄状(台形状)のシート状物積層体5を形成している。尚、シート状物3としては、ティッシュペーパーや合成樹脂製袋等のシート状で軟質素材からなる各種物品が特に適している。
【0019】
シート状物積層体5は、図2に示すように、各シート状物3を中途部で折り曲げるとともに、上下に重ね合わせ、上側に位置する上側シート片6の長さよりも下側に位置する下側シート片7の長さを長くしている。
【0020】
各シート状物3は、上側シート片6を中途部で略へ字状に山折りに折り曲げて、上側シート片6の先端部、すなわち、シート状物3の上側先端部を突出片8とするとともに、上側シート片6の基端部、すなわち、シート状物3の上側基端部を上側裾保持部構成片9としている。
【0021】
また、各シート状物3は、下側シート片7のうち上側シート片6よりも長い部分を略へ字状に山折りに折り曲げて、下側シート片7の先端部、すなわち、シート状物3の下側裾部を裾片10とし、更には、下側シート片7を中途部で略へ字状に山折りに折り曲げて、下側シート片7の中途部、すなわち、シート状物3の下側中途部を持上片11とするとともに、下側シート片7の基端部、すなわち、シート状物3の下側基端部を下側裾保持部構成片12とし、同下側裾保持部構成片12と前記上側裾保持部構成片9とによりシート状物3の折曲部分に裾保持部13を形成している。
【0022】
そして、シート状物積層体5は、最上層のシート状物3の突出片8を容器本体2の取出口4から外部に突出させている。
【0023】
また、シート状物積層体5は、上層のシート状物3の突出片8と持上片11との間に下層のシート状物3'の突出片8'を挟み込んでいる。
【0024】
しかも、シート状物積層体5は、下層のシート状物3'の裾保持部13' に上層のシート状物2の裾片10を挟み込んでいる。
【0025】
シート状物収容容器1は、以上のように構成されており、以下に説明するようにして、容器本体2からシート状物3を連続して取り出すことができる。
【0026】
(1)使用者が、容器本体2の取出口4から突出している最上層のシート状物3の突出片8を摘んで、シート状物3を上方へ引き上げると、図3に示すように、最上層のシート状物3の突出片8に続いて、上側裾保持部構成片9と下側裾保持部構成片12とが取出口4から取り出される。
【0027】
その際に、断面視で先端狭窄状の容器本体2の内部に、同じく断面視で先端狭窄状に形成したシート状物積層体5を収容しているため、シート状物3の上下側裾保持部構成片9,12は、容器本体2の側壁14に沿って移動することとなり、図3に示すように、シート状物3は、取出口4の近傍で僅かだけしか曲げられておらず、従って、シート状物3が取出口4に引っ掛かることがなく、シート状物3を円滑に取り出すことができる。
【0028】
しかも、シート状物3が取出口4に引っ掛かって、シート状物3が破れることもなくなり、シート状物3の破損を防止することができる。
【0029】
(2)さらに、最上層のシート状物3を上方へ引き上げると、図4に示すように、最上層のシート状物3の持上片11が上方へ持ち上げられ、それに伴って、同持上片11が、下層のシート状物3'の突出片8'を持ち上げるとともに、同下層のシート状物3'の突出片8'を取出口4から外部に突出させる。
【0030】
このように、上層のシート状物3の突出片8と持上片11との間に下層のシート状物3'の突出片8'を挟み込んでいるため、上層のシート状物3の突出片8を引き上げることにより、上層のシート状物3の持上片11が下層のシート状物3'の突出片8'を持ち上げて、同下層のシート状物3'の突出片8'を取出口4から外部に突出させることができ、容器本体2からシート状物3を順次連続して取り出すことができる。
【0031】
しかも、上層のシート状物3の裾片10が下層のシート状物3'の裾保持部13' によって保持されているため、図4に示すように、シート状物3を取り出す際に、シート状物3が断面視で略直線状に張った状態となり、上層のシート状物3の持上片11で下層のシート状物3'の突出片8'を確実に上方へ持ち上げることができる。
【0032】
また、各シート状物3の裾片10が他のシート状物3の裾保持部13によって保持されることとなり、シート状物積層体5が崩れてしまうことがなくなり、容器本体2の内部にシート状物積層体5を容易に収容することができ、収容作業の負担を軽減することができる。
【0033】
(3)その後、さらに、最上層のシート状物3を上方へ引き上げると、最上層のシート状物3の裾片10が、下層のシート状物3'の裾保持部13' から抜け出て、容器本体2から最上層のシート状物3を取り出すことができる。
【0034】
この際にも、シート状物3の裾片10は、容器本体2の側壁14に沿って移動することとなり、図5に示すように、シート状物3は、取出口4の近傍で僅かだけしか曲げられておらず、従って、シート状物3が取出口4に引っ掛かることがなく、シート状物3を円滑に取り出すことができるとともに、シート状物3の破損を防止することができる。
【0035】
このようにして、シート状物収容容器1は、容器本体2の内部に収容したシート状物3を順次連続して円滑に取り出すことができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0037】
本発明では、シート状物を二つ折りに互い違いに折り込んで積層してなるシート状物積層体を、断面先端狭窄状の容器本体の内部に収容し、同容器本体の先端部に取出口を形成しているため、シート状物を取り出す際に、シート状物が先端狭窄状の容器本体の側壁に沿って移動することとなり、シート状物は、取出口の近傍で僅かだけしか曲げられておらず、従って、シート状物が取出口に引っ掛かることがなく、シート状物を円滑に取り出すことができる。
【0038】
また、シート状物積層体が、各シート状物を中途部で上下に折曲し、シート状物の上側先端部を、容器本体の取出口から突出させるための突出片とする一方、シート状物の下側中途部を、シート状物を取り出す際に下層のシート状物の突出片を持ち上げるための持上片とし、上層のシート状物の突出片と持上片との間に下層のシート状物の突出片を挟み込んでいるため、上層のシート状物の突出片を引き上げることにより、上層の持上片が下層の突出片を持ち上げて、同下層の突出片を取出口から突出させことができ、容器本体からシート状物を順次連続して取り出すことができる。
【0039】
さらに、シート状物積層体が、各シート状物を中途部で上下に折曲し、折曲部分を裾保持部とし、下層のシート状物の裾保持部に、上層のシート状物の下側裾部を挟み込んでいるため、シート状物を取り出す際に、シート状物が断面視で略直線状に張った状態となり、上層のシート状物の持上片で下層のシート状物の突出片を確実に上方へ持ち上げることができる。
【0040】
しかも、各シート状物の裾片が他のシート状物の裾保持部によって保持されることとなり、シート状物積層体が崩れてしまうことがなくなり、容器本体の内部にシート状物積層体を容易に収容することができ、収容作業の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート状物収容容器の使用状態を示す斜視図。
【図2】シート状物収容容器の内部を示す断面図。
【図3】シート状物を取り出す状態を示す説明図。
【図4】シート状物を取り出す状態を示す説明図。
【符号の説明】
1 シート状物収容容器
2 容器本体
3 シート状物
4 取出口
5 シート状物積層体
6 上側シート片
7 下側シート片
8 突出片
9 上側裾保持部構成片
10 裾片
11 持上片
12 下側裾保持部構成片
13 裾保持部
14 側壁
Claims (2)
- 容器本体(2)の内部に複数のシート状物(3)を積層して収容してなるシート状物収容容器において、
複数のシート状物(3)を積層してなるシート状物積層体(5)を、断面先端狭窄状の容器本体(2)の内部に収容し、同容器本体(2)の先端部に取出口(4)を形成し、
シート状物積層体(5)は、各シート状物(3)を中途部で上下に折曲し、上側に位置する上側シート片(6)の長さよりも下側に位置する下側シート片(7)の長さを長くし、下側シート片(7)のうち上側シート片(6)よりも長い部分を山折りに折り曲げるとともに下側シート片(7)を中途部で山折りに折り曲げることによってシート状物積層体(5)を断面視で台形状に形成し、シート状物(3)の上側先端部を、容器本体(2)の取出口(4)から突出させるための突出片(8)とする一方、シート状物(3)の下側中途部を、シート状物(3)を取り出す際に下層のシート状物(3)の突出片(8)を持ち上げるための持上片(11)とし、上層のシート状物(3)の突出片(8)と持上片(11)との間に下層のシート状物(3')の突出片(8')を挟み込んで、上層のシート状物(3)の突出片(8)を引き上げることにより、上層の持上片(11)が下層の突出片(8')を持ち上げて、同下層の突出片(8)を取出口(4)から突出させるべく構成したことを特徴とするシート状物収容容器。 - シート状物積層体(5)は、中途部で上下に折曲した前記シート状物(3)の折曲部分を裾保持部(13)とし、下層のシート状物(3')の裾保持部(13')に、上層のシート状物(3)の下側裾部を挟み込んだことを特徴とする請求項1記載のシート状物収容容器。
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JP19781198A JP3699275B2 (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | シート状物収容容器 |
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JP2000025858A JP2000025858A (ja) | 2000-01-25 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101565550B1 (ko) * | 2014-07-24 | 2015-11-03 | 주식회사 대명폴리텍 | 일회용 비닐류 포장케이스 |
-
1998
- 1998-07-13 JP JP19781198A patent/JP3699275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101565550B1 (ko) * | 2014-07-24 | 2015-11-03 | 주식회사 대명폴리텍 | 일회용 비닐류 포장케이스 |
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