JP3698133B2 - マイクロレンズアレイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の光ファイバと組合せて使用するに好適な2次元マイクロレンズアレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、2次元マイクロレンズアレイとしては、図7〜9に示すものが提案されている。
【0003】
石英基板1の一方の主面には、一例として16個の凸レンズ2a,2b…2e,2f…が互いに直交するX,Y方向に沿って2次元的に配列されている。基板1の他方の主面には、X方向の4つの凸レンズ列にそれぞれ対応して傾斜面形成部3A,3B,3C,3Dが設けられている。
【0004】
各傾斜面形成部は、代表として傾斜面形成部3Aの構成を図9に示すように基板1の他方の主面に対してθ=5〜15度の傾きを有する傾斜面を形成するもので、傾斜面の向きは、X方向とは直交する方向(マイナスY方向)を向くように設定されている。
【0005】
マイクロレンズアレイの使用時において、基板1の他方の主面側には、図8,9に示すように傾斜面形成部3Aを介して凸レンズ2a〜2dにそれぞれ光を入射するように光ファイバ4a〜4dが配置される。一例として、凸レンズ2aには、図8,9に示すように光5が傾斜面形成部3Aを介して入射し、光5は、凸レンズ2aにより平行光化される。このとき、傾斜面形成部3Aの傾斜面で反射された光5rは、図9に示すように光ファイバ4aから逸れ、光ファイバ4aに入射しない。すなわち、傾斜面形成部3Aを設けたことで光ファイバ4aへ戻る反射光や光ファイバ4bへ入射する反射光を低減することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術によると、例えば光ファイバ4aから凸レンズ2aに入射する光のうちの一部の反射光は、光ファイバ4a,4bに入射し難くなるものの、傾斜面形成部3AがマイナスY方向を向いているため、凸レンズ2eに対応する光ファイバに入射し易くなる。このことは、他の光ファイバから他の凸レンズに入射する光のうちの一部の反射光についても同様であり、例えば光ファイバ4bから凸レンズ2bに入射する光のうちの一部の反射光は、光ファイバ4a,4b,4cに入射し難くなるものの、凸レンズ2fに対応する光ファイバに入射し易くなる。
【0007】
この発明の目的は、複数の光ファイバからマイクロレンズアレイの複数のレンズに光を入射させる際に各光ファイバ毎にその近傍の光ファイバに反射により入射する光を低減することができる新規なマイクロレンズアレイを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るマイクロレンズアレイは、透光基板の一方の主面に複数のレンズを互いに異なる2方向に沿って2次元的に配列したマイクロレンズアレイであって、
前記透光基板の他方の主面には前記複数のレンズにそれぞれ対向して複数の傾斜面形成部を設けると共に、各傾斜面形成部には前記他方の主面に対して5〜15度の傾きを有する傾斜面を形成し、各傾斜面の向きを前記2方向のいずれとも異なるように設定したことを特徴とするものである。
【0009】
この発明のマイクロレンズアレイによれば、各傾斜面の向きをレンズ配列方向である2方向のいずれとも異なるように設定したので、各レンズ毎に光ファイバからの入射光の一部が傾斜面により反射されて例えば縦横のレンズ配列方向から逸らされることになり、各光ファイバ毎にその近傍の光ファイバに反射により入射する光を低減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施形態に係る2次元マイクロレンズアレイを示すもので、図2には、図1のS−S’線断面が示されている。
【0011】
例えば石英からなる透光基板10の一方の主面には、円形状の凸レンズL11,L12…L21,L22…が互いに直交するX,Y方向に沿って2次元的に配列されている。基板10の他方の主面には凸レンズL11,L12…L21,L22…にそれぞれ対向して正方形状の傾斜面形成部K11,K12…K21,K22…が設けられている。
【0012】
図1に示すマイクロレンズアレイにあっては、一例として、4×4個の凸レンズが基板10の一方の主面に設けられると共に、4×4個の傾斜面形成部が基板10の他方の主面に設けられている。隣り合う凸レンズ間のピッチ(レンズ中心間の距離)Pは、1mmとすることができる。
【0013】
図2は、1個分のレンズ部の断面構成を凸レンズL11に関して代表的に示すもので、凸レンズL11の直径Rは、0.5mmとし、傾斜面形成部K11の一辺の長さは、0.5mmとすることができる。基板10の厚さTは、1.2mmとし、凸レンズL11の高さHは、0.06mmとすることができる。傾斜面形成部K11は、基板10の他方の主面に対してθ=5〜15度(好ましくは8度)の傾きを有する傾斜面を形成する。他のレンズ部も、図2に関して上記したと同様の構成を有する。
【0014】
各傾斜面形成部にあっては、図1に示すように傾斜面の向きが、X,Yのいずれの方向とも異なるように設定されている。この点を凸レンズL42に対応する傾斜面形成部K42について説明する。傾斜面形成部K42において、傾斜面の中心を通ってX方向に延長する直線Kxと、傾斜面の中心を通ってY方向に延長する直線Kyと、直線Kx,Kyと共通の平面内で傾斜面の中心を通って傾斜面の向きに延長する直線Kcとを想定すると、直線Kcが直線Kx,Kyに挟まれるように傾斜面の向きを設定する。直線Ky,Kcが交差する角度をkとすると、一例として、k=30度となるように傾斜面の向きを設定することができる。
【0015】
上記したマイクロレンズアレイによれば、図8,9について前述したと同様にして基板10の他方の主面側から各傾斜面形成部を介して対応する凸レンズに光ファイバからの射出光を入射させると、入射光の一部がK42等の傾斜面形成部の傾斜面により反射されてX,Yのいずれの方向とも異なる方向に逸れる。このため、各光ファイバ毎に該光ファイバに戻る反射光が減ると共に、各光ファイバ毎にその近傍の光ファイバに入射する反射光が減ることになる。
【0016】
一例として、凸レンズL12に対応する光ファイバに着目すると、この光ファイバからの射出光の一部が傾斜面形成部K12の傾斜面により反射されて傾斜面形成部K13,K22のいずれにも重ならない方向に向けられる。このため、凸レンズL12に対応する光ファイバに戻る反射光が減ると共に、凸レンズL11,L13,L22にそれぞれ対応する光ファイバに入射する反射光が減ることになる。
【0017】
なお、傾斜面の形状は、正方形状に限らず、六角形状等の多角形状であってもよいし、あるいは円形状であってもよい。また、傾斜面の大きさは、光ファイバからの射出光をレンズへ入射可能とする大きさであればよく、レンズの大きさより大きくても小さくてもよい。さらに、各傾斜面の向きは、すべてのレンズについて同一としたが、レンズ毎又はレンズ列毎に異ならせるようにしてもよい。
【0018】
図3〜6は、図1のマイクロレンズアレイの製法の一例を示すものである。図3の工程では、石英からなる透光基板10の上面に所望のレンズパターンに従ってレジスト層R1〜R4をホトリソグラフィ及び熱処理により形成する。各レジスト層は、球面状凸部をなすように形成する。
【0019】
図4の工程では、RIE(反応性イオンエッチング)法によりレジスト層R1〜R4及び基板10にエッチング処理を施すことによりレジスト層R1〜R4にそれぞれ対応する凸レンズL11〜L14を形成する。
【0020】
図5の工程では、基板10を裏返し、基板10の上面(元の下面)にポジレジストを塗布する。そして、凸レンズL11〜L14にそれぞれ対応する4つの正方形領域M1〜M4のうちの各正方形領域毎に一辺から対向辺に向けて光学密度が傾斜的に変化しているホトマスク12を用意する。ホトマスク12の各正方形領域において光学密度が傾斜的に変化する向きは、図1の傾斜面形成部K42に関して前述したと同様にレンズ配列方向であるX,Y方向のいずれとも異なるように設定してある。次に、ホトマスク12を介して基板10上のポジレジスト層に露光処理を施した後、ポジレジスト層に現像処理を施すことにより残存するポジレジストからなるレジスト層R11〜R14を得る。
【0021】
露光処理において、ホトマスク12の各正方形領域に対応する正方形状のレジスト領域では、一辺から対向辺に進むにつれて露光照射量が増大するため、レジスト厚さが次第に減少するようになり、各レジスト層としては、図5に示すようにブレイド(刃)状の断面を有する(傾斜面を有する)レジスト層が得られる。また、ホトマスク12の各正方形領域において光学密度が傾斜的に変化する向きをX,Y方向のいずれとも異なるように設定しておいたので、各レジスト層の傾斜面の向きは、X,Y方向のいずれとも異なるようになる。
【0022】
図6の工程では、RIE法によりレジスト層R11〜R14及び基板10にエッチング処理を施すことによりレジスト層R11〜R14にそれぞれ対応する傾斜面形成部K11〜K14を得る。各傾斜面形成部としては、基板表面に対する傾斜面の傾きが5〜15度であり、傾斜面の向きがX,Y方向のいずれとも異なるものが得られる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、基板の一方の主面に複数のレンズを互いに異なる2つの方向に沿って2次元的に配列すると共に基板の他方の主面に各レンズに対応して5〜15度の傾きを有する傾斜面を形成したマイクロレンズアレイにおいて、各傾斜面の向きを2つのレンズ配列方向のいずれとも異なるように設定したので、複数の光ファイバからマイクロレンズアレイの複数のレンズに光を入射する際に各光ファイバ毎にその近傍の光ファイバに反射により入射する光を低減できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係るマイクロレンズアレイを示す平面図である。
【図2】 図1のS−S’線に沿う断面図である。
【図3】 図1のマイクロレンズアレイの製法におけるレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図4】 図3の工程に続くレンズ形成工程を示す断面図である。
【図5】 図4の工程に続くレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図6】 図5の工程に続く傾斜面形成部の形成工程を示す断面図である。
【図7】 従来のマイクロレンズアレイを示す平面図である。
【図8】 図7のA−A’線に沿う断面図である。
【図9】 図7のB−B’線に沿う断面図である。
【符号の説明】
10:透光基板、12:ホトマスク、L11〜L22,L42:凸レンズ、K11〜K22,K42:傾斜面形成部、R1〜R4,R11〜R14:レジスト層。
Claims (1)
- 透光基板の一方の主面に複数のレンズを互いに異なる2方向に沿って2次元的に配列したマイクロレンズアレイであって、
前記透光基板の他方の主面には前記複数のレンズにそれぞれ対向して複数の傾斜面形成部を設けると共に、各傾斜面形成部には前記他方の主面に対して5〜15度の傾きを有する傾斜面を形成し、各傾斜面の向きを前記2方向のいずれとも異なるように設定したことを特徴とするマイクロレンズアレイ。
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