JP3697783B2 - 車体側部のエネルギ吸収構造 - Google Patents

車体側部のエネルギ吸収構造 Download PDF

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    • B60R21/20Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
    • B60R21/207Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components in vehicle seats

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  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体側部のエネルギ吸収構造に関し、特にシート内の側部近傍部にエアバッグユニットを配設したものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアバッグユニットを操舵ハンドルに配設して車体の正面衝突時に乗員の安全を図ることはよく知られている。ところが、近年、例えば特開平6−64491号公報に示されているように、シート内の側部にエアバッグユニットを配設し、車体側部への衝突時に乗員の側方でエアバッグを展開させ、その展開したエアバッグで側突のエネルギを吸収して乗員を保護するようにすることが提案されている。
【0003】
一方、シート内には、通常、シートの強度及び剛性を確保するためにそのシートの外周部に沿って金属製の環状フレーム部材が設けられている。また、その環状フレーム部材のシート左右両側部近傍に位置する互いに対向する左右両側部間には、複数本のワイヤ状のワイヤフレーム部材が所定間隔をあけて架け渡され、このワイヤフレーム部材は、乗員がそのシートに座ったときにシートのパッドが反乗員側に逃げないようにそのパッドを支持するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記提案例のようにエアバッグユニットをシート内の側部に配設する場合、シート側部への衝撃力等に対するエアバッグユニットの保護性を向上させるために、エアバッグユニットを、上記環状フレーム部材側部のシート中央側に位置する部分を有しかつ該エアバッグユニットの長手方向がその環状フレーム部材側部に略沿うように設けることが考えられる。
【0005】
しかし、環状フレーム部材側部のシート中央側には、上記ワイヤフレーム部材が所定間隔をあけて設けられているために、このワイヤフレーム部材とエアバッグユニットのシート中央側に位置する部分とが干渉する場合があり、容易にエアバッグユニットを環状フレーム部材側部のシート中央側に位置する部分を有するように配設することはできない。すなわち、エアバッグユニットの長手方向の長さは、乗員を保護するのに必要なエアバッグの容量から決まっており、通常、隣合う2本のワイヤフレーム部材の間隔よりも大きいので、その両ワイヤフレーム部材間にエアバッグユニットを配設することは困難である。
【0006】
そこで、エアバッグユニットを環状フレーム部材側部のシート中央側に位置する部分を有するように設けるために、隣合う2本のワイヤフレーム部材の間隔を、環状フレーム部材の両側部間全体に亘ってエアバッグユニットの長手方向の長さよりも大きくすると、パッドを適切に支持することができなくなり、乗員の座り心地性が悪化する。
【0007】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記ワイヤフレーム部材の構成を改良することによって、乗員の座り心地性とエアバッグの容量とを共に確保しつつ、衝撃力等に対するエアバッグユニットの保護性を向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、エアバッグユニットを環状フレーム部材側部のシート中央側に位置する部分を有しかつ該エアバッグユニットの長手方向が該環状フレーム部材側部に略沿うように設けると共に、複数本のワイヤフレーム部材のうち隣合う2本のワイヤフレーム部材を、エアバッグユニットをその長手方向に挟むように設け、その両ワイヤフレーム部材の間隔をエアバッグユニット近傍部分において、他の部分に比して拡げ、上記エアバッグユニット近傍部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔を、エアバッグユニットの長さよりも長くする一方、上記他の部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔を、エアバッグユニットの長さよりも短くするようにした。
【0009】
具体的には、請求項1の発明では、シート内に、該シートの外周部に略沿って配設された環状フレーム部材と、上記環状フレーム部材のシート左右両側部近傍に位置する互いに対向する左右両側部間に、所定間隔をあけて架け渡された複数本のワイヤ状のワイヤフレーム部材と、上記環状フレーム部材の側部近傍にて所定方向に向けて配設されたエアバッグユニットとを備えた車体側部のエネルギ吸収構造を前提とする。
【0010】
そして、上記エアバッグユニットは、上記環状フレーム部材側部のシート中央側に位置する部分を有しかつ該エアバッグユニットの長手方向が該環状フレーム部材側部に略沿うように設けられ、上記複数本のワイヤフレーム部材のうち隣合う2本のワイヤフレーム部材が上記エアバッグユニットをその長手方向に挟むように設けられ、上記エアバッグユニットを挟む両ワイヤフレーム部材の間隔は、上記エアバッグユニット近傍部分において、他の部分に比して拡げられており、上記エアバッグユニット近傍部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔は、上記エアバッグユニットの長さよりも長くされている一方、上記他の部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔は、上記エアバッグユニットの長さよりも短くされているものとする。
【0011】
このことにより、エアバッグユニットの長手方向の長さが、乗員を保護するのに必要なエアバッグの容量から、隣合う2本のワイヤフレーム部材の間隔よりも大きくても、ワイヤフレーム部材の間隔がエアバッグユニット近傍において、他の部分に比して拡げられているので、エアバッグユニットをワイヤフレーム部材と干渉することなく環状フレーム部材側部の近傍に設けることができる。このことで、シート側部への衝撃力等に対するエアバッグユニットの保護性を向上させることができる。しかも、シートの側部のみでワイヤフレーム部材の間隔が拡げられていることになるので、乗員の座り心地性に影響するシートの中央部では従来の所定の間隔を維持することができる。また、間隔が拡げられた両ワイヤフレーム部材が、エアバッグユニットを挟むように配設されているので、エアバッグユニットの長手方向両端部に作用する衝撃力等に対する保護性の向上化をも図ることができる。よって、乗員の座り心地性とエアバッグの容量とを共に確保しつつ、エアバッグユニット全体の保護性を向上させることができる。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、エアバッグユニットを挟む両ワイヤフレーム部材は、エアバッグユニットに対して該エアバッグユニットの長手方向から見てラップするように設けられているものとする。
【0013】
この発明により、間隔が拡げられた、エアバッグユニットを挟む両ワイヤフレーム部材によってエアバッグユニットの長手方向両端部をより一層有効に保護することができる。よって、エアバッグユニットの保護性をさらに向上させることができる。
【0014】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、エアバッグユニットは、シートにおいて該シートに近いサイドドア側の側部に配設されているものとする。
【0015】
このことで、側突時に乗員とその乗員に近い側のサイドドアとの間にエアバッグを容易に展開させることができ、乗員がサイドドアに衝突するのを防ぐことができる。よって、側突時に乗員のより一層の安全性を確保することができる。
【0016】
請求項4の発明では、請求項3の発明において、エアバッグユニットはシートバック内に配設されているものとする。
【0017】
このようにすることで、シートバックの側部は、乗員を左右方向からサポートするための前方に膨らんだサイドサポート部であるので、その内部の比較的大きな空間にエアバッグユニットを配設することができる。よって、乗員の座り心地性をより一層良好に維持しつつ、エアバッグユニットをシート内に収容することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図2及び図3は、本発明の実施形態1に係る車体側部のエネルギ吸収構造における自動車の前席左側のシート1を示し(尚、以下の説明では、自動車の前後左右を単に前後左右という)、このシート1は、シートクッション2、シートバック3及びヘッドレスト4を有する。上記シートクッション2の左右両端部の下部には、前後方向に延びるスライダ7,7がそれぞれ設けられ、この各スライダ7は、前後部でレール取付部材10,10を介してフロアに固定した左右の各案内レール8に係合されてシート1の前後位置を調節することができるようになっている。また、シートクッション2の後部には、ナックル部材9が左右方向に延びる回転軸11を中心として回転可能に設けられ、このナックル部材9を介してシートバック3がシートクッション2に対して上記回転軸11回りに回転可能に連結されて、シートバック3の角度調整を行うことができるようになっている。
【0019】
上記ヘッドレスト4は略コ字状とされたフレーム5を有し、そのフレーム5の両端部がヘッドレスト4の下端面から突出しており、このヘッドレスト4は、そのフレーム5の両端部が上記シートバック3の上端面に形成した2つの穴にそれぞれ差し込まれてシートバック3に取付けられている。
【0020】
上記シートバック3内の後部には、そのシートバック3の外周部に略沿って環状フレーム部材としてのシートバックフレーム13が設けられ、このシートバックフレーム13は、鋼製パイプ材が略矩形状の環状に成形されてなり、上下部及び左右両側部を有する。上記シートバックフレーム13の上部には、上記ヘッドレスト4の下端面から突出したフレーム5両端部とそれぞれ嵌合してヘッドレスト4の上下方向の位置を調節することができる2つのヘッドレスト調節部材14,14が取付固定されている。
【0021】
上記シートバックフレーム13のシートバック3両側部近傍に位置する互いに対向する左右両側部間には、図1及び図4に示すように、左右方向に延びる5本のワイヤ状のワイヤフレーム部材18,18,…が上下方向に所定間隔をあけて架け渡されている。この各ワイヤフレーム部材18は、その両端部がシートバックフレーム13の左右両側部前側にそれぞれ溶接により取付固定されている。
【0022】
上記各ワイヤフレーム部材18よりも前側にはパッド15が設けられ、このパッド15は、乗員がシートバック3に凭れたときに後方に逃げないように各ワイヤフレーム部材18によって支持されている。また、このパッド15は、その端部がシートバックフレーム13の外側から後方に回り込むようにされてそのシートバックフレーム13に支持されている。上記パッド15は、発泡ウレタン層17とその発泡ウレタン層17のシート外側表面側の発泡ウレタン層17よりも柔らかいウレタン層16とからなる。このパッド15におけるウレタン層16のシート外側表面は、薄い布地からなる表皮材19で覆われている。尚、ワイヤフレーム部材18の後方には、シートバックフレーム13近傍を除いてパッド15はなく、シートバック3の後部は表皮材19で覆われているだけである。
【0023】
上記シートクッション2の左右両端部には上方に膨らんだサイドサポート部2a,2aが、またシートバック3の左右両端部には前方に膨らんだサイドサポート部3a,3aがそれぞれ設けられ、乗員が左右方向に動かないようにサポートする役目をしている。
【0024】
上記シートバック3のそのシート1に近いサイドドア側の側部つまり左側のサイドサポート部3a内における上記シートバックフレーム13左側部近傍には、エアバッグユニット21が配設されている。このエアバッグユニット21は、図5に示すように、その外側部が断面U字状のリアクションカン22からなり、このリアクションカン22内には、奥側に点火部と爆薬とを内蔵した円筒缶状のインフレータ23と、また開口側に折り畳まれたエアバッグ24とがそれぞれ収容されている。上記リアクションカン22の開口はエアバッグの展開により容易に破れる紙25で塞がれている。上記インフレータ23の点火部には、図示しないが、自動車の左側部への側突を検知する加速度センサから点火信号が供給されるようになっており、その点火信号により点火部が点火して爆薬が高速燃焼し、そのとき発生する多量のガスによりエアバッグ24が膨脹展開するようになっている。
【0025】
上記シートバックフレーム13左側部は、シートバック3の左側部に略沿って延びるように配設され、そのシートバックフレーム13左側部の左側に、前後方向に延びるブラケットフレーム部材30がその後部で取付固定されている。そして、上記エアバッグユニット21は、上記シートバックフレーム13左側部及びブラケットフレーム部材30に対してシート中央側(右側)に位置する部分を有しかつそのエアバッグユニット21の長手方向がシートバックフレーム13左側部に略沿うように設けられている。また、このエアバッグユニット21は、インフレータ23がシートバックフレーム13左側部の右側近傍に位置し、リアクションカン22の開口方向が前方に対して左側に傾くように配置されている。
【0026】
上記ブラケットフレーム部材30は、シートバック3の側部に略沿ってエアバッグユニット21の上部からシートバック3下部まで上下方向に延びるように設けられている。そして、上記エアバッグユニット21は、そのリアクションカン22の側面に設けた取付部材26にて上下2組のボルト27,27及びナット28,28で上記ブラケットフレーム部材30の上部に取付固定されている。また、このブラケットフレーム部材30は、その下部にて上記シートクッション2に設けられたナックル部材9に2組のボルト及びナットで取付固定されている。
【0027】
上記5本のワイヤフレーム部材18,18,…のうち上から3本目及び4本目の隣合う2本のワイヤフレーム部材18,18は、図4に示すように、その各左端部(図4では右端部)が左側に向かって水平方向からそれぞれ上下斜め方向に曲げられた後再び水平方向に曲げられており、上記エアバッグユニット21をその長手方向(上下方向)に挟むように、その両ワイヤフレーム部材18,18の間隔がエアバッグユニット21近傍で拡げられている。すなわち、その両ワイヤフレーム部材18,18の間隔は、エアバッグユニット21の近傍においてのみそのエアバッグユニット21の上下方向の長さよりも大きくなるようにされ、他の部分ではエアバッグユニット21の上下方向の長さよりも小さく、乗員がこのシートバック3に凭れてもパッド15を適切に支持することができる間隔とされている。尚、他の隣合う2本のワイヤフレーム部材18,18の間隔も、乗員に不快感を与えないようにパッド15を支持することができる間隔とされている。
【0028】
また、間隔が拡げられた両ワイヤフレーム部材18,18は、図1に示すように、その各左端部が左側(図1では右側)に向かって前方に曲げられてエアバッグユニット21に対してその長手方向(上下方向)から見てラップするように設けられている。すなわち、上記両ワイヤフレーム部材18,18は、その各左端部がエアバッグユニット21におけるインフレータ23の真上及び真下方向に位置するようにされている。
【0029】
上記パッド15のシート内側表面部におけるエアバッグユニット21に対応した部位つまりエアバッグユニット21におけるリアクションカン22開口の略前方部位には、エアバッグ24の展開圧を受けて上記パッド15が拡開破断し始める起点部となる切込溝部33が設けられ、この切込溝部33が他の部分よりも脆弱となるようにされている。この切込溝部33は、エアバッグユニット21のリアクションカン22とシートバック3の上下方向において略同じ高さの位置でかつ略同じ長さに亘って設けらている。
【0030】
一方、上記表皮材19における上記切込溝部33の略延長線上の箇所には、破断し易い縫目が形成されている。そして、エアバッグ24が展開するとき、その展開圧によってパッド15がその切込溝部33から破断し始め、その切込溝部33と表皮材19の縫目とを結ぶ線に沿ってパッド15及び表皮材19が破断拡開され、その箇所よりエアバッグ24がシートバック3の外部に展開するようになっている。
【0031】
上記エアバッグ24は、図6及び図7に示すように、展開されたとき上下方向に長い略矩形状をなし、乗員と左側サイドドア40との間で乗員の腹部から頭部に亘って展開するようになっている。このときの乗員を保護するのに必要なエアバッグ24の容量から、上記エアバッグユニット21の上下方向の長さが決まっている。
【0032】
尚、パッド15のシート内側表面における上記切込溝部33からエアバッグユニット21側方には、フェルト部材38がパッド15の発泡ウレタン層17と一体的に成形されており、エアバッグ24が展開してパッド15が拡開破断されたときにそのパッド15が飛散するのを防止すると共に、エアバッグユニット21におけるリアクションカン22が振動等によりパッド15の発泡ウレタン層17と擦れることによって異音が発生するのを防止する役目をしている。
【0033】
以上の構成からなる車体側部のエネルギ吸収構造において、側突によりエアバッグ24が展開するときの動作について説明する。先ず、自動車の左側部への側突を加速度センサが検知すると、点火信号がインフレータ23の点火部に供給されて点火部が点火する。このことで、インフレータ23内の爆薬が高速燃焼してエアバッグ24に多量のガスが供給され、エアバッグ24が膨脹展開しようとする。そして、このエアバッグ24は、その展開圧によりリアクションカン22開口を塞いでいる紙25を破ってパッド15をシート外側に押す。このため、パッド15はその脆弱な部分すなわち切込溝部33から拡開破断し始め、切込溝部33と表皮材19の縫目とを結ぶ線に沿ってパッド15及び表皮材19が拡開破断され、その箇所よりエアバッグ24がシートバック3の外部における乗員とサイドドア40との間に展開する。
【0034】
したがって、上記実施形態では、エアバッグユニット21が、シートバックフレーム13左側部及びブラケットフレーム部材30のシート中央側に位置する部分を有しかつそのエアバッグユニット21の長手方向がシートバックフレーム13左側部に略沿うように設けられているので、シートバック3左側部への衝撃力等に対するエアバッグユニット21の保護性を向上させることができる。
【0035】
そして、5本のワイヤフレーム部材18,18,…のうち上から3本目及び4本目の隣合う2本のワイヤフレーム部材18,18が上記エアバッグユニット21をその上下方向に挟むように、その両ワイヤフレーム部材18,18の間隔が上記エアバッグユニット21近傍つまりシートバック3の左サイドサポート部3aに相当する部分のみで拡げられているので、乗員の座り心地性に影響するシートバック3の中央部では、乗員に不快感を与えないように両ワイヤフレーム部材18,18の間隔を維持することができる。このことで、その間隔よりもエアバッグユニット21の上下方向の長さが、エアバッグ24の容量を確保するために大きくなったとしても、エアバッグユニット21を、その両ワイヤフレーム部材18,18と干渉することなくシートバックフレーム13左側部のシート中央側に位置する部分を有するように設けることができる。しかも、間隔が拡げられた両ワイヤフレーム部材18,18が、エアバッグユニット21をその上下方向に挟むように配設されているので、エアバッグユニット21のその上下両端部に作用する衝撃力等に対する保護性の向上化をも図ることができる。よって、乗員の座り心地性を良好に維持しかつエアバッグ24の容量を確保しつつ、エアバッグユニット21全体の保護性を向上させることができる。
【0036】
また、間隔が拡げられた両ワイヤフレーム部材18,18は、その各左端部がエアバッグユニット21におけるインフレータ23の真上及び真下方向に位置してそのエアバッグユニット21をその長手方向から見てラップするように設けられているので、両ワイヤフレーム部材18,18によってエアバッグユニット21の特に重要なインフレータ23の上下両端部をさらに有効に保護することができる。よって、エアバッグユニット21の保護性をより一層向上させることができる。
【0037】
さらに、エアバッグユニット21がシートバック3の左側サイドサポート部3a内に配設されているので、自動車の左側部への側突により乗員とサイドドア40との間にエアバッグ24を容易に展開させることができ、乗員のサイドドア40への衝突を確実に防ぐことができる。しかも、シートバック3のサイドサポート部3aには、比較的大きな空間を設けることができる。よって、乗員の座り心地性のさらなる向上化を図りつつ、エアバッグユニット21をシート1内に収容することができ、側突時における乗員の安全性のより一層の向上化を図ることができる。
【0038】
尚、上記実施形態では、エアバッグユニット21をシートバック3の左側サイドサポート部3a内に配設するようにしたが、シートバック3の右側サイドサポート部3a内に配設する場合も本発明を適用することができ、乗員同士の衝突を防止することができる。また、シートクッション2のサイドサポート部2a内にエアバッグユニット21をそのリアクションカン22の開口が略上方を向くように配設する場合も、シートバック3のサイドサポート部3a内に配設する場合と同様に、本発明を適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、シート内に、該シートの外周部に略沿って配設された環状フレーム部材と、この環状フレーム部材の左右両側部間に所定間隔をあけて架け渡された複数本のワイヤフレーム部材と、その環状フレーム部材の側部近傍にて所定方向に向けて配設されたエアバッグユニットとを備えた車体側部のエネルギ吸収構造に対して、エアバッグユニットを、その環状フレーム部材側部のシート中央側に位置する部分を有しかつ該エアバッグユニットの長手方向がその環状フレーム部材側部に略沿うように設け、上記複数本のワイヤフレーム部材のうち隣合う2本のワイヤフレーム部材を、エアバッグユニットをその長手方向に挟むように設け、上記エアバッグユニットを挟む両ワイヤフレーム部材の間隔をエアバッグユニット近傍において他の部分に比して拡げ、上記エアバッグユニット近傍部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔を、エアバッグユニットの長さよりも長くする一方、上記他の部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔を、エアバッグユニットの長さよりも短くしたことにより、乗員の座り心地性とエアバッグの容量とを共に確保しつつ、エアバッグユニットの保護性の向上化を図ることができる。
【0040】
請求項2の発明によると、エアバッグユニットを挟む両ワイヤフレーム部材を、エアバッグユニットに対して該エアバッグユニットの長手方向から見てラップするように設けたことにより、エアバッグユニットの保護性のさらなる向上化を図ることができる。
【0041】
請求項3の発明によると、エアバッグユニットを、シートにおいて該シートに近いサイドドア側の側部に配設したことにより、側突時に乗員のより一層の安全化を図ることができる。
【0042】
請求項4の発明によると、エアバッグユニットをシートバック内に配設したことにより、乗員の座り心地性のさらなる向上化を図りつつ、エアバッグユニットをシート内に収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3のI−I線断面図である。
【図2】 本発明の実施形態1に係る車体側部のエネルギ吸収構造におけるシートを示す斜視図である。
【図3】 シートの左側部を示す側面図である。
【図4】 シートバックの要部を示す一部破断正面図である。
【図5】 エアバッグユニットを示す斜視図である。
【図6】 エアバッグの展開状態を示す側面図である。
【図7】 エアバッグの展開状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 シート
2 シートクッション
3 シートバック
13 シートバックフレーム(環状フレーム部材)
15 パッド
18 ワイヤフレーム部材
21 エアバッグユニット
24 エアバッグ
30 ブラケットフレーム部材
33 切込溝部

Claims (4)

  1. シート内に、該シートの外周部に略沿って配設された環状フレーム部材と、
    上記環状フレーム部材のシート左右両側部近傍に位置する互いに対向する左右両側部間に、所定間隔をあけて架け渡された複数本のワイヤ状のワイヤフレーム部材と、
    上記環状フレーム部材の側部近傍にて所定方向に向けて配設されたエアバッグユニットとを備えた車体側部のエネルギ吸収構造において、
    上記エアバッグユニットは、上記環状フレーム部材側部のシート中央側に位置する部分を有しかつ該エアバッグユニットの長手方向が該環状フレーム部材側部に略沿うように設けられ、
    上記複数本のワイヤフレーム部材のうち隣合う2本のワイヤフレーム部材が上記エアバッグユニットをその長手方向に挟むように設けられ、
    上記エアバッグユニットを挟む両ワイヤフレーム部材の間隔は、上記エアバッグユニット近傍部分において、他の部分に比して拡げられており、
    上記エアバッグユニット近傍部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔は、上記エアバッグユニットの長さよりも長くされている一方、上記他の部分における上記両ワイヤフレーム部材の間隔は、上記エアバッグユニットの長さよりも短くされていることを特徴とする車体側部のエネルギ吸収構造。
  2. 請求項1記載の車体側部のエネルギ吸収構造において、
    エアバッグユニットを挟む両ワイヤフレーム部材は、エアバッグユニットに対して該エアバッグユニットの長手方向から見てラップするように設けられていることを特徴とする車体側部のエネルギ吸収構造。
  3. 請求項1又は2記載の車体側部のエネルギ吸収構造において、
    エアバッグユニットは、シートにおいて該シートに近いサイドドア側の側部に配設されていることを特徴とする車体側部のエネルギ吸収構造。
  4. 請求項3記載の車体側部のエネルギ吸収構造において、
    エアバッグユニットはシートバック内に配設されていることを特徴とする車体側部のエネルギ吸収構造。
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