JP3695425B2 - 再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、動画像データ及び音声データに圧縮処理を施して時分割多重化された時分割多重信号が記録されたディスクから、データが読み出されて画像の逆再生、逆低速(スロー)再生、逆方向コマ送り再生が行なわれる場合に好適な、再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動画像データ及び音声データに圧縮処理行う方式として、従来MPEG(Motion Picture Coding Experts Group )方式が提案されており、このMPEG方式により動画像データ及び音声データに圧縮処理が行われて、ディスクに時分割多重記録されている。この多重化データのデータフォ−マットの一例を図11に示す。
図11(a)に示すように、ディスクに時分割多重記録された多重化データにおける、多重化ビットストリームの1単位は、少なくとも1つのパック(PACK)と、終了を示すISO _11172 _end _codeで構成される。このISO _11172 _end _codeは、32ビットの符号とされ、16進で「0x000001b9」と規定されている。なお、先頭の「0x」は、16進数であることを表している(C言語)。
【0003】
また、パックは同図(b)に示すように、Pack_Start _Code、SCR (System Clock Referece) 、MUX _Rateよりなるヘッダと、少なくとも1つのパケット (Packet) で構成される。このヘッダのPack_Start _Codeは、32ビットの符号とされ、16進数で「0x000001b4」と規定されている。
なお、パックの長さは、可変長として定義されているが、例えば2048バイトに固定してもよく、以下の説明では2048バイトに固定したものとして説明を行う。
【0004】
さらにパックを構成しているパケットは同図(c)に示すように、Packet_Start _Code_Prefix、Stream_ID、Packet_length、PTS(Presentation Time Stamp)、DTS(Decoding Time Stamp)よりなるヘッダと、パケットデータ(Code Data )とで構成される。
このPacket_Start _Code_Prefixは、24ビットの符号とされ、16進数で「0x000001」と規定されている。また、Stream_IDは8ビットの符号とされ、図12に示すように、パケットの種類(Stream Type )を示している。さらに、Packet_length(16ビット)は、それ以降のパケットの長さを示している。
【0005】
各パケットのパケットデータ(Code Data )には、audio streamの場合はオーディオデータが記録され、video streamの場合はビデオデータが記録される。また、audio streamは32種類、video streamは16種類の異なったstream id を持つことができるため、この数までの複数のオーディオ信号とビデオ信号を多重化することが出来るようになる。
【0006】
このような多重化データを再生する従来の符号化データ復号装置の概略の構成を示すブロック図を図13に示す。
この図に示す符号化データ再生装置において、DSM(Digital Storage Media )10から読出された時分割多重データは分離装置21に供給され、ヘッダ分離回路22において、時分割多重データされたデータからパックヘッダ及びパケットヘッダが分離されて制御装置24に供給されると共に、時分割多重されたデータがスイッチング回路23の入力端子Gに供給される。このスイッチング回路23の出力端子H1,H2は、それぞれビデオデコーダ25、オーディオデコーダ26の入力端子に接続されている。
【0007】
また、分離装置21の制御装置24は、ヘッダ分離回路22から供給されたパケットヘッダのstream id に従い、ビデオ信号の場合はスイッチング回路23の入力端子Gを出力端子H1に接続してビデオデコーダ25に信号を送り、オーディオ信号の場合は、スイッチング回路23の入力端子Gを出力端子H2に接続してオーディオデコーダ26に信号を送るようにして、時分割多重されたデータを正しく分離して、対応するデコーダに供給するようにしている。
【0008】
次に、MPEGについて概略説明を行うと、MPEGにおいては、フレーム内符号化ピクチャ(Iピクチャ)とフレーム間順方向予測符号化ピクチャ(Pピクチャ)、双方向予測符号化ピクチャ(Bピクチャ)を持っている。このIピクチャの符号化は、その画像(フレームまたはフィールド)内のデータのみを用いて圧縮処理が行なわれている。このため、Iピクチャのデータの圧縮効率は低くなるが、フレーム内で符号化されていることから、それ自体のみでデコードすることが可能とされている。
【0009】
一方、Pピクチャは前のIピクチャあるいはPピクチャとの差分を演算することにより予測符号化を行ったピクチャであり、圧縮効率は高くされている。しかし、デコードする場合には予測符号化時に参照した前のIピクチャあるいはPピクチャがデコードされていることが必要とされる。
また、Bピクチャは前後のIピクチャまたはPピクチャからの差分を演算することにより予測符号化を行ったピクチャであり、圧縮効率は最も高くされている。しかしながら、デコードする場合には、予測符号化時に参照した前後のIピクチャまたはPピクチャがデコードされていることが必要とされる。
【0010】
ここで、ディスクとされたDSM10に記録されるIピクチャ、PピクチャおよびBピクチャを含むビットストリームの概念図を図14に示す。
この図に示すように一続きのビデオビットストリームは、1つ以上のGOP(Group of Pictures) に分割されている。このGOPはヘツダにGroup-Start-Code(GSC) 、Time-Code(TC) 、Closed GOP(CG)、Broken-Link(BC) の各データを持ち、続いて複数のピクチヤデータを持つように構成されている。なお、GOPにおけるピクチヤデータの先頭は、Iピクチャに規定されている。
【0011】
ところで、時分割多重化されたビデオデータがMPEGの符号化方式で圧縮されている場合には、ランダムアクセスやサーチ動作に制限が生じるようになる。すなわち、MPEGされて記録されたディスクにランダムアクセスが行なわれる際には、アクセス時にアクセスしたピクチャより前のピクチャが読み出されていないため、Iピクチャ以外のピクチャはデコードすることができず、最初はIピクチャにアクセスする必要がある。このため、通常のMPEG方式においては1秒間に2枚程度のIピクチャが出現するようにして、ランダムアクセス性と圧縮効率のバランスを取るようにしている。
【0012】
また、ビデオデータに対して固定レートの圧縮が行われている場合、Iピクチャは周期的に所定の位置に出現するため、その位置を計算により求めて、アクセスすることができる。しかしながら、可変レートの圧縮が行われている場合、Iピクチャの位置は不定となるため、アクセスすることが困難になる。
なお、MPEGの場合、通常は可変レートの圧縮とされる。
【0013】
そこで、図13に示す符号化データ復号化装置において、ランダムアクセスが行われるようサーチの命令を受けた場合は次のような動作が行なわれている。
サーチの命令を受けると図示しない主制御装置は、制御装置24、ビデオデコーダ25及びオーディオデコーダ26に対してサーチモードへの遷移を命令する。遷移されたサーチモードにおいてビデオデコーダ25は、入力されたビデオデータの中からIピクチャのデータのみを選別してデコードする。あるいは、分離装置21においてIピクチャのデータのみが選択され、ビデオデコーダ25に入力される。そして、ビデオデコーダ25では、入力されたIピクチャのデータがデコードされて出力される。
これにより、サーチされた画像が表示される。
【0014】
また、サーチモードにおいて、制御装置24はDSM10に対し、ディスク上のデータの読出位置を前方(または後方)に移動するコマンドを指令する。このときの読出位置の移動量は、サーチの速度や符号化レート等に依存するが、一般的に、サーチの速度が速いほど、また符号化レートが高いほど、移動量が増えるようになる。
そして、読出位置が所定の位置まで移動したとき、DSM10から出力されたデータは分離装置21に入力され、ヘッダ分離回路22はビデオデータを分離して、ビデオデコーダ25に供給する。ビデオデコーダ25は最初に出現したIピクチャをデコードして出力する。これにより、サーチされた画像が表示される。なお、サーチモードにおいて、オーディオデコーダ26はミュート状態とされる。
【0015】
このように、Iピクチャが連続再生されるサーチ動作は、ランダムアクセスの繰り返しとして実現されることになる。つまりユーザから、例えば前方への高速サーチが指示された場合、ビデオデコーダ25は入力されるデータのうち、所定のフレーム数のデータを読み飛ばしてIピクチャを探し、デコードして出力することになる。
あるいは、分離装置21においてIピクチャのサーチが行なわれ、Iピクチャのデータのみがビデオデコーダ25に供給され、デコードされる。このような動作を繰り返すことによってIピクチャが連続再生されるサーチ動作が実現されている。
【0016】
しかしながら、従来は所望の画像をサーチして表示させるためのIピクチャがどこにあるのかわからないため、所望の画像が表示されるIピクチャにアクセスするのに多くの時間を費やすという欠点があった。
そこで、これを解決するようにした符号化データ復号化装置が提案されている。その符号化データ復号化装置の構成の一例を図15に示す。
【0017】
この図に示す符号化データ復号化装置において、光ディスク60に記録されているデータは、ピックアップ61により再生されるようになされている。ピックアップ61の出力信号は復調回路62に入力される。復調回路62はピックアップ61が出力した再生信号を復調し、ECC回路63に出力する。ECC回路63は入力されたデータの誤り検出・訂正を行い、データをデマルチプレクサ回路64に出力する。
デマルチプレクサ回路64において分離されたビデオデータは、ビデオデコーダ65に入力され、またオーディオデータは、オーディオデコーダ66に入力され、それぞれから圧縮が解かれた信号が出力される。
【0018】
コントローラ(主制御装置)67は、ユーザからの指令により、ビデオデコーダ65、オーディオデコーダ66にコマンドを送って制御すると共に、ドライブ制御装置69にアクセスコマンドを与えている。これにより、ドライブ制御装置69はコントローラ67からのコマンドに従いトラッキングサーボ回路70を使用してピックアップ61を駆動することにより、ディスク60にアクセスを行うようにしている。
また、データの先頭に位置するTOCデータは、デマルチプレクサ回路64で分離され、コントローラ67に入力され、TOC記憶装置68に記憶される。TOCデータは必要時にTOC記憶装置68から読み出され、コントローラ67がこれを使用する。
【0019】
次に、図15に示すデータ復号化装置の動作を説明すると、光ディスク60が挿入されると、コントローラ67はドライブ制御装置69に先頭セクタ読み出しのコマンドを与える。ドライブ制御装置69は、トラッキングサーボ回路70によりピックアップ61を駆動し、ディスク60上の先頭セクタの位置からの再生を開始する。
ピックアップ61は、光ディスク60にレーザ光線を照射し、その反射光から光ディスク60に記録されているデータを再生する。ピックアップ61から出力された再生信号は復調回路62に入力され、復調が行われる。復調が済んだデータ列はECC回路63に入力され、データの誤り検出・訂正が行われる。誤り訂正の済んだデータはデマルチプレクサ回路64に入力される。
【0020】
次に、図15に示す符号化データ復号化装置において、ランダムアクセスを行うようサーチの命令を受けると、コントローラ67は、ドライブ制御装置69、ビデオデコーダ65及びオーディオデコーダ66に対してサーチモードへの遷移を命令する。サーチモードにおいてビデオデコーダ66は、入力されたビデオデータの中からIピクチャのデータのみをデコードする。あるいは、デマルチプレクサ回路64でIピクチャのデータのみが選択され、ビデオデコーダ65に入力される。これにより、ビデオデコーダ65においては、Iピクチャデータがデコードされて、図示しないディスプレイに表示されるようになる。
【0021】
また、サーチモードにおいて、ドライブ制御装置69はトラッキングサーボ回路70に対し、ディスク上のデータの読出位置を前方(または後方)に移動するコマンドを指令する。このときの読出位置の移動量は、サーチの速度や符号化レート等に依存するが、一般的に、サーチの速度が速いほど、また符号化レートが高いほど、移動量が増える。
そして、読出位置が所定の位置まで移動したとき、ピックアップ61から出力されたデータは、復調回路62、ECC回路63を経て、デマルチプレクサ回路64に入力される。デマルチプレクサ回路64はビデオデータを分離してビデオデコーダ65に供給する。ビデオデコーダ65は最初に出現したIピクチャをデコードし出力する。なお、サーチモードにおいて、オーディオデコーダ66はミュート状態とされる。
【0022】
すなわち、サーチ動作はIピクチャに対する、ランダムアクセスの繰り返しとして実現される。つまりユーザから、例えば前方への高速サーチが指示された場合、ビデオデコーダ65は入力されるデータのうち、所定のフレーム数のデータを読み飛ばし、Iピクチャを探し、デコードして出力する。あるいは、TOC記憶装置68に記録されている情報によりコントローラ67がドライブ制御回路69に指令を与え、ドライブ制御回路69がトラッキングサーボ回路70を駆動してIピクチャのサーチが行なわれ、Iピクチャのデータのみがビデオデコーダ65に供給され、デコードされる。このような動作を繰り返すことによってサーチ動作が行われている。
【0023】
ところで、Iピクチャの位置をTOCデータとしてディスク60に記憶しておき、その情報を検出することにより使用することができるが、全てのIピクチャの位置をディスク60に記憶させようとした場合、1秒間に2枚のIピクチャを発生させるものとすると、1時間の容量の記録媒体に記録するIピクチャの数は7200となる。その位置を全てTOCデータとしてディスク60に記憶するのは、その容量の観点から困難であり、ディスク60には、現実的には各トラックの先頭のIピクチャの位置程度しか記録できない。したがって、ディスク60に記憶されているTOCデータを使用して精密なサーチ動作を行うことは現実的に難しいという問題点があった。
また、このことはディスクに限らず他の記憶媒体においても同様の問題が発生する。
【0024】
そこで、ビットストリーム内にエントリパケットを設けるようにして、サーチを容易に行えるようにした、特願平5−235121号に記載されたデータ復号化装置が提案されており、その構成のブロック図を図16に示す。
また、この場合のデータフォ−マットの例を図17に示すが、このデータフォ−マットにおいては、多重化データ中のエントリポイントを含むビデオパケットの前に、エントリパケット(Entry Packet)が多重化されている。
さらに、データフォ−マットの他の例を図18に示すが、このデータフォ−マットにおいては各パケットに、前方向および後ろ方向のそれぞれ3箇所のエントリポイントの位置情報が記録されている。
【0025】
次に、図16に示す符号化データ復号装置の動作を、図17あるいは図18で示されるフォ−マットとされたデータを復号化する場合について説明する。
分離装置21のヘッダ分離回路22は、DSM10から読み出されたデータから、パックヘッダ、パケットヘッダおよびエントリパケットを分離して制御装置24に供給するとともに、時分割多重されたデータをスイッチング回路23の入力端子Gに供給する。スイッチング回路23の出力端子H1,H2は、それぞれビデオデコーダ25、オーディオデコーダ26の入力端子に接続されている。
【0026】
また制御装置24は、ヘッダ分離回路22より入力されたデータから、エントリポイントに関する情報(エントリパケットの情報)を読み出し、エントリポイント記憶装置41に供給して書き込むようにする。制御装置24にはDSM10から現在の読出位置の情報が供給されているので、制御装置24は、エントリポイントの位置とその内容を、現在の読出位置と対応付けてエントリポイント記憶装置41に記憶することが出来る。
【0027】
分離装置21の制御装置24は、ヘッダ分離回路22から供給されたパケットヘッダ内のstream id に従い、スイッチング回路23の入力端子Gと出力端子H1,H2を順次接続状態にして、時分割多重されたデータを正しく分離させ、ビデオデータをビデオデコーダ25に、オーディオデータをオーディオデコーダ26に、それぞれ供給している。
【0028】
次に、サーチ動作が指令されると、図示しない主制御装置は、制御装置24、ビデオデコーダ25及びオーディオデコーダ26に対してサーチモードへの遷移を命令する。また、制御装置24は、DSM10の出力から現在の読出位置を読み取り、その位置の近傍のエントリポイントをエントリポイント記憶装置41より抽出する。このエントリポイント記憶装置41には、再生モード時に再生されたエントリパケットの情報が随時記憶されている。あるいは、装置の電源をオンしたとき、ディスクを装着したとき、再生を指令したときなど、所定のタイミングにおいて、DSM10に装着されているディスクに記録されているすべての、あるいは所定の範囲のエントリパケットの情報が、予め読み出されて記憶されているようにされてもよい。
【0029】
制御装置24はエントリポイントを求めたとき、DSM10にサーチ命令を送り、読出位置をそのエントリポイントに高速移動させる。移動が完了したとき、DSM10は、そのエントリポイントからデータを再生し、分離装置21に供給する。
そして、データフォ−マットが図17に示すものとされている場合は、エントリパケットはIピクチャが記録されているビデオデータの直前に配置されている。従って、ヘッダ分離回路22によりエントリパケットに続くビデオデータを分離し、ビデオデコーダ25に供給すると、このビデオデータの最初のピクチャはIピクチャとされる。
そこで、ビデオデコーダ25は最初に出現したIピクチャをただちにデコードして出力する。これにより、サーチされた画像が表示されるようになる。
【0030】
また、データフォ−マットが図18に示すものとされている場合は、エントリパケットには、前後それぞれ3つのエントリポイントの位置情報が記録されているので、制御装置24はその位置情報から次のエントリパケットをサーチさせ、再生させる動作を繰返すようにする。これにより、Iピクチャが迅速に、順次連続してデコードされ、サーチされた画像が表示されるようになる。
【0031】
制御装置24は、サーチの速度が速いときには、より遠くのエントリポイントにアクセスさせ、サーチの速度が遅いときには、より近くのエントリポイントにアクセスさせる。なお、エントリポイントが図18に示すように、正方向と逆方向に、それぞれ3個づつ記録されている場合は、選択するエントリポイントの組合せによって、3段階以上のサーチ速度のバリエーションを持たせることができる。
このように、図17に示す符号化データ復号化装置においては、アクセスポイントであるIピクチャの位置をエントリパケツトにより知ることが出来るため、迅速にサーチ動作を完了することができる。
【0032】
また、セクタヘッダにサブコードデータとして、近傍のIピクチャの位置(アクセスポイント)を記録しておく技術が提案されており、この技術を用いても同様のサーチ動作を実現することができる。
【0033】
さらに、MPEG2 Systemにおいては、PSD(Program Stream Directory) というものが定義されている。このPSD の構造を図19に示すが、図19中に示すprev_directory_offset, next_directory_offset, PES_header_position_offset によって、エントリポイントの位置が記録されている場合も、同様のサーチ動作を実現することができる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、VTR などのビデオ機器には、通常再生やサーチ動作の他に、逆方向再生や逆方向スロー再生、逆方向コマ送り再生などの機能が要求されている。
しかし、ISO11172-2(MPEG1 Video), ISO13818-2(MPEG2 Video)に従って記録されている動画像データは、図20(a)に示すように参照が行われており、そのため、図20(b)に示される順にピクチャデータの順序を入れ替えて記録されている。
すなわち、MPEG方式におけるフレーム間予測の構造は図20(a)に示すように、1GOP(Group Of Pictures )は例えば15フレームで構成されており、1GOPにおいてIピクチャが1フレーム、Pピクチャが4フレーム、残る10フレームがBピクチャとされている。
【0035】
このIピクチャは1フレーム内において予測符号化されたフレーム内予測符号化画像であり、Pピクチャはすでに符号化された時間的に前のフレーム(IピクチャあるいはPピクチャ)を参照して予測するフレーム間順方向予測符号化画像であり、Bピクチャは時間的に前後の2フレームを参照して予測する双方向予測符号化画像であるため、矢印で図示するように、IピクチャI2 はそのフレーム内のみで予測符号化されており、PピクチャP5 はIピクチャI2 を参照してフレーム間予測符号化されており、PピクチャP8 はPピクチャP5 を参照してフレーム間予測符号化されている。さらに、BピクチャB3 ,B4 はIピクチャI2 とPピクチャP5 との2つを参照してフレーム間予測符号化されており、BピクチャB6 ,B7 はPピクチャP5 とPピクチャP8 との2つを参照してフレーム間予測符号化されている。以下同様に予測符号化されて以降のピクチャが作成されている。
【0036】
ところで、このように予測符号化されたピクチャをデコードするには、Iピクチャはフレーム内での予測符号化が行われているため、Iピクチャのみでデコードすることができるが、Pピクチャは時間的に前のIピクチャあるいはPピクチャを参照して予測符号化されているため、時間的に前のIピクチャあるいはPピクチャがデコード時に必要とされ、Bピクチャは時間的に前後のIピクチャあるいはPピクチャを参照して予測符号化されているため、時間的に前後のIピクチャあるいはPピクチャがデコード時に必要とされる。
そこで、デコード時に必要とされるピクチャを先にデコードしておけるように、図20(b)に示すようにピクチャを入れ替えている。
【0037】
この入れ替えは図に示すように、BピクチャB0 ,B1 はデコード時にIピクチャI2 を必要とするため、BピクチャB0 ,B1 よりIピクチャI2 が先行するよう、BピクチャB3 ,B4 はデコード時にIピクチャI2 とPピクチャP5 を必要とするため、BピクチャB3 ,B4 よりPピクチャP5 が先行するよう、同様にBピクチャB6 ,B7 はデコード時にPピクチャP5 とPピクチャP8 を必要とするため、BピクチャB6 ,B7 よりPピクチャP8 が先行するよう、BピクチャB9 ,B10はデコード時にPピクチャP8 とPピクチャP11を必要とするため、BピクチャB9 ,B10よりPピクチャP11が先行するように入れ替えられている。同様に、BピクチャB12,B13よりPピクチャP14が先行するように入れ替えられている。
【0038】
このようなビットストリームは図20(b)に示す順序でビデオデコーダに転送すれば、通常再生が可能とされるが、その他の特殊再生をそのままの構成で行うことができないという問題点があった。
また、上記した従来の符号化データ復号装置においては、Iピクチャのみを連続的に表示するサーチ動作については、実現方法が開示されているが、IピクチャのみならずPピクチャおよびBピクチャを含む全てのフレームを連続的に逆順に表示することによる、逆方向再生や逆方向スロー再生、逆方向コマ送り再生については、実現することが困難であるという問題点があった。
【0039】
そこで、本発明は、このような状態に鑑みてなされたものであり、IピクチャのみならずPピクチャおよびBピクチャを含む全てのフレームを連続的に逆順に表示することのできる、逆方向再生や逆方向スロー再生、逆方向コマ送り再生を可能とした再生装置を提供することを目的とするものである。
【0040】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、予測符号化により符号化された画像データが記録された記録媒体を再生する再生装置において、記録媒体から画像データを再生する再生部と、再生された画像データを復号するデコーダと、逆転コマ送り再生の指示に応じて、表示すべき画像データを復号して表示するよう制御するとともに、ピクチャヘッダ情報のGOP内の画面順序を示すテンポラル・リファレンス情報に基づいて、該逆転コマ送り再生の指示を待たずに表示すべき画像データを決定し、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に、表示されることになる画像データを予め復号しておくように制御する制御部とを有する。
また、前記制御部は、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に表示すべき画像データが属するGOPのエントリポイントにアクセスするよう制御する。
【0041】
さらに、予測符号化により符号化された画像データが記録された記録媒体を再生する再生装置において、記録媒体から画像データを再生する再生部と、再生された画像データを復号するデコーダと、復号された画像を一旦記憶するメモリと、前記メモリに記憶された画像を表示装置へ出力する出力部と、逆転コマ送り再生の指示に応じて、表示すべき画像データを復号して表示するよう制御するとともに、ピクチャヘッダ情報のGOP内の画面順序を示すテンポラル・リファレンス情報に基づいて、該逆転コマ送り再生の指示を待たずに表示すべき画像データを決定し、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に表示されることになる画像データを予め復号しておくように制御する制御部とを有する。
また、前記出力部は、逆転コマ送り再生の指示があった際には、メモリに記憶された画像を繰り返し表示装置へ出力する。
また、前記デコーダは、出力されている画像の記憶エリア以外のエリアを使って、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に表示されることになる画像データを予め復号する。
【0042】
【作用】
本発明によれば、逆転コマ送り再生の指示に応じて、表示すべき画像データを復号して表示するよう制御するとともに、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に表示されることになる画像データを予め復号しておくように制御する。
【0043】
【実施例】
本発明の再生装置を具現化した符号化データ復号装置の第1実施例の構成を図1に示す。
この図に示す符号化データ復号装置において、光ディスク60に記録されているデータは、ピックアップ61により再生されるようになされている。
ピックアップ61は、光ディスク60に記録されているデータを読み出し、その出力信号を復調回路62に供給し、復調回路62はピックアップ61が出力した再生信号を復調して、ECC回路63に供給する。
ECC回路63は入力されたデータの誤り検出・訂正を行い、デマルチプレクサ21に送る。
【0044】
そして、デマルチプレクサ21内に備えられたヘッダ分離回路22は、ECC回路63から送られてきたデータから、パックヘッダ及びパケットヘッダ等を分離して制御装置24に供給するとともに、時分割多重されたデータをスイッチング回路23の入力端子Gに供給している。また、スイッチング回路23の出力端子H1,H2は、それぞれビデオデコーダ25、オーディオデコーダ26の入力端子に接続されている。
【0045】
また、デマルチプレクサ21内に備えられた制御装置24は、ヘッダ分離回路22より入力されたデータから、エントリポイントに関する情報(エントリパケットの情報)を読み出して、コントローラ67に送る。このエントリポイントに関する情報はコントローラ67内のエントリポイント記憶部41に記憶される。なお、コントローラ67にはドライブ制御回路69から現在の読出位置の情報が供給されるので、コントローラ67は、エントリポイントの位置と現在の読出位置の情報の内容を対応付けて、エントリポイント記憶部41に記憶させるようにすることが出来る。
【0046】
さらに、制御装置24は、ヘッダ分離回路22から供給されたパケットヘッダ内のstream id 情報に従い、スイッチング回路23の入力端子Gと出力端子H1、H2を順次接続状態にして、時分割多重されたデータを正しく分離させ、ビデオデータをビデオデコーダ25に、オーディオデータをオーディオデコーダ26に、それぞれ供給している。
このようにして、デマルチプレクサ回路64により分離されたビデオデータは、ビデオデコーダ25に入力されてデコードされ、またオーディオデータは、オーディオデコーダ26に入力されてデコードされ、それぞれから圧縮が解かれた信号が出力される。
【0047】
ところで、デマルチプレクサ21からビデオデコーダ25に供給されたビデオデータは、ビデオデコーダ25内のビデオコードバッファ121に入力されてそのデータが一旦蓄積される。
そして、ビデオコードバッファ121から読出されたデータはピクチャヘッダ検出回路122に入力され、ピクチャヘッダ検出回路122において、ビデオコードバッファ121からビデオデコード回路及びフレームメモリ125に送られるデータが解析され、ピクチャヘッダおよびGOP ヘッダが検出される。
このピクチャヘッダの内容についてはピクチャヘッダ情報として、コントローラ67に送られるが、ピクチャヘッダ情報はGOP内の画面順序を示すテンポラル・リファレンス(TR)情報とI,P,Bにいずれかのピクチャを示すピクチャタイプ情報から構成されている。
なお、この実施例で述べるピクチャヘッダは、ISO11172-2(MPEG1 Video) およびISO13818-2(MPEG2 Video) で定義されるpicture _headerである。
【0048】
次いで、ピクチャヘッダ検出回路122よりのデータは、ピクチャ選別回路123に供給されて、スイッチの可動接点Pが固定接点Q1あるいは固定接点Q2に切り替えられることにより、特定のピクチャのデータが選択的にビデオデコード回路及びフレームメモリ125に送られている。
【0049】
すなわち、可動接点Pが固定接点Q1に接続されるようにしたときには、データはビデオデコード回路及びフレームメモリ125に送られ、可動接点Pが固定接点Q2に接続されるようにしたときには、データは、ビデオデコード回路及びフレームメモリ125には送られずに捨てられる。可動接点Pの切り替え条件は、コントーラ67から指示されるが、可動接点Pの切り替えは、ピクチャヘッダ検出回路122からの検出信号に同期して行われている。
従って、特定のピクチャのデータを選択的にビデオデコード回路及びフレームメモリ125に送ることができるようになる。
【0050】
また、ビデオデコード回路及びフレームメモリ125は、ビデオコードバッファ121から、ピクチャヘッダ検出回路122とピクチャ選別回路123を通じて送られてきた圧縮ビデオデータを伸張し、外付けフレームメモリ131に出力する。
ビデオデコード回路及びフレームメモリ125は、本実施例では、ISO13818-2(MPEG2 Video) に基づいた圧縮データを伸張するので、少なくとも3面のフレームメモリを内部に持つようにされている。
【0051】
ところで、外付けフレームメモリ131は、ビデオデコーダ25から送られてきたビデオ信号を、コントローラ67からのピクチャホールド命令信号によって保持する。このピクチャホールド命令信号がローレベルの時には、ビデオデコーダ25から送られてきたビデオ信号が1画面ずつ書き込まれて、そのまま出力される。そして、コントローラ67からのピクチャホールド命令信号が、ハイレベルになると、最後に出力していたピクチャのデータが保持されて、以降、ピクチャホールド命令信号が再びローレベルに戻るまで、保持されたピクチャデータが出力されるようになる。
すなわち、同じ画像が連続して表示されることになる。
【0052】
そして、ユーザから再生等の指示が符号化データ復号装置に与えられると、コントローラ67は、ビデオデコーダ25、オーディオデコーダ26に制御コマンドを送ると共に、ドライブ制御装置69にアクセスコマンドを与える。
ドライブ制御装置69はコントローラ67からのコマンドに従いトラッキングサーボ回路70を使用してピックアップ61を駆動し、ディスク60にアクセスを行う。
また、ドライブ制御装置69はコントローラ67に対して、アクセスした現在の読み出し位置情報を供給する。
【0053】
次に、図1に示す符号化データ復号装置において、通常再生およびそれに続いて逆コマ送りが行われる場合の動作について説明する。
なお、逆再生のうち、逆スロー再生および逆方向等速再生および逆方向高速再生は、逆方向コマ送りをそれぞれ適当な周期で繰り返し行う動作で実現できるので、本実施例では逆方向コマ送りの実施例のみを説明するが、その他の逆再生についても構成要素の処理速度の許す速度の範囲で同様に実現することができる。
【0054】
ユーザから通常再生が指示されると、コントローラ67は、ドライブ制御回路69にコマンドを与えてデータの供給を開始させる。
この場合、ディスク60上のデータ供給の開始位置がユーザから指定されている場合は、指定位置を開始位置とし、そうでない場合はディスク60に記録されている最初のデータから開始するものとする。
コマンドが与えられたドライブ制御回路69は、トラッキングサーボ回路70を制御してピックアップ61を駆動し、ディスク60アクセスが行なわれる。そして、ピックアップ61は、ディスク60から読み出された信号を復調回路62に送り出し、復調回路62はピックアップ61が出力した再生信号を復調して、ECC回路63に出力する。
さらに、ECC回路63はデータの誤り検出・訂正を行い、デマルチプレクサ21にデータを供給するようになる。
【0055】
なお、データの供給が開始されると、ドライブ制御装置69はコントローラ67に対して、現在の読み出し位置情報を供給するようになる。
そして、ECC回路63からデータが供給されているデマルチプレクサ21のヘッダ分離回路22は、ECC回路63から送られてきたデータから、パックヘッダ及びパケットヘッダを分離して制御装置24に供給するとともに、時分割多重されたデータをスイッチング回路23の入力端子Gに供給する。
【0056】
また、デマルチプレクサ21の制御装置24は、ヘッダ分離回路22から供給されたパケットヘッダのstream_id情報に従い、スイッチング回路23の入力端子Gと出力端子H1、H2を順次接続状態にして、時分割多重されたデータを正しく分離させ、ビデオデータをビデオデコーダ25に、オーディオデータをオーディオデコーダ26に、それぞれ供給する。
さらに、デマルチプレクサ21の制御装置24は、ヘッダ分離回路22より入力されたデータから、エントリポイントに関する情報(エントリパケットの情報)を読み出してコントローラ67に送っている。このエントリポイントに関する情報はエントリポイント記憶部41に記憶される。
【0057】
そして、デマルチプレクサ回路64により分離されたビデオデータは、ビデオデコーダ25に入力され、またオーディオデータは、オーディオデコーダ26に入力され、それぞれから圧縮が解かれた信号が出力される。
すなわち、ビデオデコーダ25に入力されたデータは、ビデオコードバッファ121に一旦蓄積され、ビデオコードバッファ121から読出されたデータは、ピクチャヘッダ検出回路122とピクチャ選別回路123を通じてビデオデコード回路及びフレームメモリ125に入力され、圧縮ビデオデータが伸張されて元のビデオデータとされる。
【0058】
通常再生時には、コントローラ67から外付けフレームメモリ131に対して供給されるピクチャホールド命令信号はローレベルであり、ビデオデコーダ25から送られてきたビデオ信号はそのまま出力される。
このようにして、通常再生の場合には動画像が再生されるようになる。
このとき、コントローラ67のエントリポイント記憶部41には、デマルチプレクサ21の制御装置24から供給されたエントリポイントに関する情報(エントリパケットの情報)が、ドライブ制御回路69から供給される現在の読出位置の情報の内容と対応付けられて記憶される。
また、コントローラ67は、ピクチャヘッダ検出回路122から送られてくるピクチャヘッダ情報を常に受け取り、その最新の情報が保持されている。
【0059】
ここで、ユーザから逆コマ送りが指示されると、コントローラ67は、逆コマ送りの準備を開始する。
すなわち、まず、外付けフレームメモリ131へのピクチャホールド信号をハイレベルにして、最後に出力されていたピクチャをホールドさせる。
次いで、通常再生中に記憶しておいた、エントリポイントに関する情報および、最新のピクチャヘッダ情報から、最初に表示すべきピクチャのテンポラル・リファレンス情報および、そのピクチャの属するGOP のエントリポイントのディスク60上の位置を決定する。
そして、最初に表示すべきピクチャが決定すると、コントローラ67は逆コマ送り動作に入る。
【0060】
このコントローラ67の逆コマ送り動作のフローチャートを図2に示し、逆コマ送り動作フローチャートを参照しながら逆コマ送りのコントローラ67の動作を説明するものとする。
この動作フローチャートにおいて、逆コマ送りが開始されるとステップS10にて表示すべきピクチャのロード作業が行なわれ、次いで、ステップS20にて表示すべきピクチャの表示作業が行なわれる。さらに、1コマ逆コマ送りを行う命令がユーザから入力されたか否かがステップS30にて判断され、逆コマ送りを行う命令が入力されたと判断されると、ステップS40に進み表示すべき次の(新しい)ピクチャの決定作業が行なわれる。そして、次の(新しい)ピクチャの決定作業が終了するとステップS10に戻り、ステップS10およびステップS20の処理が行われて、1コマ前の画像が表示される。なお、ステップS10ないしステップS40の作業処理は循環して行われている。
【0061】
これにより、逆コマ送りが順次行われるようになる。
ここで、表示すべきピクチャをターゲットピクチャ、ターゲットピクチャの属するGOP をターゲットGOP 、ターゲットGOP をデコードするためにアクセスするGOP のエントリポイントの位置をアクセス位置と呼ぶこととする。
すると、図2に示す動作フローチャートにおける作業は、ターゲットピクチャロード作業、ターゲットピクチャ表示作業、ユーザ命令待ち、次の(新しい)ピクチャの決定作業と言い換えることができる。
【0062】
次に、動作フローチャートのステップS10にて行われるコントローラ67のターゲットピクチャロード作業におけるターゲットピクチャロードフローチャートを図3に示す。
ターゲットピクチャロードフローチャートが開始されると、ステップS100にてコントローラ67は、ドライブ制御回路69にシークコマンドを送り、アクセス位置へのシーク動作が行われるようにする。この場合、逆コマ送り動作の最初で、アクセス位置が定義されていない場合には、ターゲットピクチャ(最初に表示すべきピクチャ)の属するGOP のエントリポイントの位置をアクセス位置として用いるようにする。
【0063】
次いで、ステップS110に進みピクチャヘッダが検出されるまで待機される。すなわち、通常再生時と同様に、ディスク60の指定位置から読み出されたデータは、各ブロックで必要な処理が行われて、ビデオデコーダのピクチャヘッダ検出回路122に送られ、ピクチャタイプ情報とテンポラル・リファレンス情報が抽出されてコントローラ67に送られることにより、ピクチャヘッダ情報の検出まで待機される。そして、ピクチャヘッダが検出されるとステップS120にて検出されたピクチャヘッダが属するGOP がターゲットGOP か否かが判断される。
【0064】
ここで、ピクチャヘッダが検出されたGOP が、ターゲットGOP と異なる場合は、直前のGOP のピクチャをデコード時に参照して用いるBピクチャがターゲットピクチャとされている場合に、アクセス位置として、ターゲットGOP の直前のGOP が指定されている場合である。
そこで、このように検出されたGOP がターゲットGOP と異なる場合は、ステップS160に分岐され、検出されたピクチャがBピクチャか否かが判断され、Bピクチャと判断された場合は、ピクチャ選別回路123の可動接点Pが固定接点Q2に接続されるよう操作されることにより、そのBピクチャデータが捨てられる。ついで、ステップS180を介してステップS110に戻り、再びピクチャヘッダの検出待ち状態とされる。
【0065】
また、ステップS160にて検出されたピクチャがIピクチャまたはPピクチャと判断されると、ステップS170に進みピクチャ選別回路123の可動接点Pが固定接点Q1に接続されるよう操作されることにより、デコード処理が行なわれてからステップS180を介してステップS110に戻り、ピクチャヘッダの検出待ち状態に戻るようになる。
このように、IピクチャまたはPピクチャの場合には、後のピクチャをデコードするための予測画を作るために、表示する必要のないピクチャでもデコード処理を行うようにしている。ただし、ターゲットピクチャではないため表示を行なわないように、外付けフレームメモリ131へのピクチャホールド信号はハイレベルにしたままとする。
【0066】
次に、ステップS120にて検出されたGOP がターゲットGOP と一致すると判断された場合は、ステップS130にて検出されたピクチャのテンポラル・リファレンス値とターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値が一致するか否かが判断される。そして一致すると判断された場合は、ステップS140にてピクチャ選別回路123の可動接点Pが固定接点Q1に接続され、そのピクチャデータがビデオデコード回路及びフレームメモリ125に送られ、デコード処理が行われてフレームメモリにストアされた後、ピクチャのロード作業が終了される。
【0067】
また、ステップS130にて検出されたピクチャのテンポラル・リファレンス値とターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値が一致しない場合は、ステップS160に進み検出されたピクチャがBピクチャか否かが判断される上記と同様の処理が行われて、Bピクチャを判断されるとこのBピクチャが捨てられピクチャヘッダの検出待ち状態に戻る。
さらに、ステップS160にてBピクチャと判断されず、検出されたピクチャがIピクチャまたはPピクチャの場合には、上記と同様にステップS170にてデコード処理が行われてからピクチャヘッダの検出待ち状態に戻る。これは、IピクチャまたはPピクチャの場合には、後のピクチャのための予測画を作るために、表示する必要のないピクチャでもデコード処理を行う必要があるからである。なお、表示を行う必要はないため、外付けフレームメモリ131へのピクチャホールド信号はハイレベルにされたままとされる。
【0068】
また、ピクチャ選別回路123で、Iピクチャが検出された場合は、そのピクチャ、すなわち、GOP の先頭のIピクチャのテンポラル・リファレンス値を記憶しておくようにする。これは、後に説明する、次の表示すべきピクチャの決定作業で使用する情報を得るためである。
さらに、後の表示すべきピクチャの決定作業で述べるが、ターゲットピクチャとして直前に表示したGOPの前のGOPの最後の表示順のピクチャを指定された場合、具体的なテンポラル・レファレンス値がわからない場合は、とりあえず最後を表す「$FFFF 」がセットされる。このように、ターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値が、前のGOP の最後のピクチャを示す「$FFFF 」であった場合、ステップS180にてGOP 内の最大のテンポラル・リファレンス(TR)値が検出されると、ステップS190に進む。このステップS190にて、最大のテンポラル・レファレンス値が保持されるが、ターゲットGOP の次のGOP の先頭、すなわち、2回目のIピクチャまたはGOP ヘッダが検出された場合には、それまでに検出された最大のテンポラル・リファレンス値が本来のターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値に更新されて、ターゲットピクチャロード作業が最初から繰り返えされる。
【0069】
次に、逆コマ送り動作フローチャートのステップS20にて行われるコントローラ67のターゲットピクチャ表示作業のフローチャートを図4に示す。
この場合、このフローチャートにおいては、外付けフレームメモリ131により、表示画像の保持動作が行われているので、このフローチャートにおけるターゲットピクチャの表示は、ステップS200にてコントローラ67からの外付けフレームメモリ131へのピクチャホールド信号を一回ローレベルにし、次いでステップS210にて外付けフレームメモリ131へのピクチャホールド信号をまたハイレベルに戻す作業が行われて終了される。
【0070】
次に、逆コマ送り動作フローチャートのステップS40にて行なわれるコントローラ67の次の(新しい)ターゲットピクチャの決定作業のフローチャートを図5に示す。ここでは次の(新しい)ターゲットピクチャを特定する情報として、次の(新しい)ターゲットピクチャのテンポラル・レファレンス値とアクセス位置が決定されている。
次の(新しい)ターゲットピクチャの決定作業が開始されると、ステップS300にて今までのターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス(TR)値が「0」(ゼロ)か否かが判断され、「0」と判断された場合は、ステップS310にて新しいターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値として、今までのターゲットピクチャの直前のGOP の最後のピクチャを示す「$FFFF 」が設定され、また、新しいアクセス位置としては、今までのターゲットGOP のエントリポイントの直前のエントリポイントの位置が、エントリポイント記憶装置41から読み出されて決定される。
【0071】
次いで、ステップS320にて新しいターゲットピクチャの確定が行われる。すなわち、ターゲットピクチャのテンポラル・レファレンス値として、上記の新しいターゲットピクチャのテンポラル・レファレンス値が、アクセス位置として上記の新しいアクセス位置が採用され、この作業の次に実行される前記図2に示すステップS10およびステップS20にて使用される。
また、ターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値が「0」(ゼロ)よりも大きいとステップS300にて判断されると、ステップS330ターゲットピクチャの属するGOP の先頭のIピクチャのテンポラル・レファレンス値がわかっているか否かが判断され、わかっていると判断された場合は、ステップS340に進む。
【0072】
そして、ステップS340にて今までのターゲットピクチャのテンポラル・レファレンス値と、今までのターゲットピクチャの属するGOP の先頭のIピクチャのテンポラル・レファレンス値との大小関係が判断される。
この場合、今までのターゲットピクチャのテンポラル・レファレンス値がGOP のターゲットピクチャの属する先頭のIピクチャのテンポラル・リファレンス値と同じまたは小さいと判断された場合には、ステップS330にてIピクチャがわかっていないと判断された場合と同様にステップS360に進み、新しいターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値として、今までのターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値から「1」だけデクリメントされた数がセットされる。また、新しいアクセス位置としては、今までのターゲットGOP の直前のGOP のエントリポイントの位置がエントリポイント記憶装置41から読み出されて決定され、ステップS320に進み上記ステップS320における動作が行なわれて、作業が終了される。
【0073】
また、今までのターゲットピクチャのテンポラル・レファレンス値がGOP の今までのターゲットピクチャの属する先頭のIピクチャのテンポラル・リファレンス値より大きいと判断された場合には、ステップS350に進み新しいターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値として、今までのターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値から「1」だけデクリメントされた数がセットされる。また、新しいアクセス位置としては、今までのアクセス位置すなわち今までのターゲットGOP のエントリポイントの位置がそのまま用いられ、ステップS320に進み上記ステップS320における動作が行なわれて、作業が終了される。
【0074】
そして、上記説明した各種の作業、すなわち、ターゲットピクチャロード作業、ターゲットピクチャ表示作業、ユーザ命令待ち、次の(新しい)ターゲットピクチャの決定作業を繰り返すことにより、逆方向コマ送りが実現される。
【0075】
また、本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図を図6に示す。
この図に示す第2の実施例では、第1の実施例におけるビデオデコード回路及びフレームメモリ125の内部を操作することにより、外付けフレームメモリ131を省略しても、第1の実施例と同様に逆方向コマ送りが実現できるものである。
第1の実施例におけるビデオデコード回路及びフレームメモリ125は、図6に示すように内部的には、ビデオデコード回路132、フレームメモリ書き込み制御スイッチ126、内部フレームメモリ(FM)a127、内部フレームメモリ(FM)b128、内部フレームメモリ(FM)c129、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130を備えている。
【0076】
すなわち、通常再生においては、ピクチャヘッダ検出回路122の検出回路によって検出されたピクチャタイプにより、図7に示すタイミングのようにフレームメモリ書き込み制御スイッチ126、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130が制御されることにより、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャがデコードされて正しい表示順で表示することができる。
【0077】
この書き込み制御スイッチ126および読み出し制御スイッチ130の切り替えタイミングについて説明すると、まず、IピクチャI2 がデコードされてビデオデコード回路132から出力されるが、この時書き込み制御スイッチ126は接点aに切り替えられているため、フレームメモリa127にIピクチャI2 が記憶される。次いで、BピクチャB0 がフレームメモリa127に記憶されているIピクチャI2 、および図示しない直前のGOP のPピクチャを参照してデコードされ、接点がcに切り替えられている書き込み制御スイッチ126を介してフレームメモリc129に記憶される。この時読み出し制御スイッチ130は接点cに切り替えられているため、BピクチャB0 が読み出されてディスプレイに送出される。
【0078】
続いて、BピクチャB1 がフレームメモリa127に記憶されているIピクチャI2 、および図示しない直前のGOP のPピクチャを参照してデコードされ、接点がcに切り替えられている書き込み制御スイッチ126を介してフレームメモリc129に記憶される。この時、読み出し制御スイッチ130は接点cに切り替えられているため、BピクチャB1 が読み出されてディスプレイに送出される。
さらに、PピクチャP5 がフレームメモリ16aに記憶されているIピクチャI2 を参照してデコードされ、接点bに切り替えられている書き込み制御スイッチ126を介してフレームメモリb128に書き込まれる。この時読み出し制御スイッチ130は接点aに切り替わり、IピクチャI2 が出力されてディスプレイに送出される。
【0079】
次いで、BピクチャB3 がフレームメモリa127に記憶されているIピクチャI2 、およびフレームメモリb128に記憶されているPピクチャP5 を参照してデコードされ、接点がcに切り替えられている書き込み制御スイッチ126を介してフレームメモリc129に記憶される。この時読み出し制御スイッチ130は接点cに切り替えられているため、BピクチャB3 が出力されてディスプレイに送出される。
【0080】
続いて、図7に示すようなタイミングで書き込み制御スイッチ126及び読み出し制御スイッチ130が順次切り替えられて、フレームメモリからB0 →B1 →I2 →B3 →B4 →P5 →・・・のピクチャの順序で読み出されて、ディスプレイに送出されるようになる。
このように読み出し制御スイッチ130が制御されて、ピクチャの順序が並べ替えられて前記20(a)に示す元のピクチャの順序でディスプレイに送られるようにされる。
【0081】
そして、図6に示す第2の実施例では、フレームメモリ書き込み制御スイッチ126、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130をコントローラ67が制御することにより、逆方向コマ送りの際にフレームメモリを有効利用することにより、外付けフレームメモリ131を不要とするものである。
そこで、第1の実施例と異なるビデオデコード回路及びフレームメモリの部分について説明を行ない、他の部分についてはその説明を省略するものとする。
【0082】
第2の実施例におけるビデオデコード回路132は、圧縮されたビデオデータをピクチャ単位で伸張する演算を行う。この際、Pピクチャ及びBピクチャのようにフレーム間相関を用いる伸張を行う場合は、内部フレームメモリa127、同b128、同c129にストアされているデータを参照してデコードすることができるようにされている。そして、ビデオデコード回路132で演算処理を行ってデコードされたビデオデータは、フレームメモリ書き込み制御スイッチ126に送られる。
【0083】
フレームメモリ書き込み制御スイッチ126は、コントローラ61の指示により、接点wを接点a、b、cに切り替えることによって、ビデオデコード回路132から送られてきたビデオデータをそれぞれ内部フレームメモリa127、同b128、同c129に送る。
内部フレームメモリa127、同b128、同c129は、フレームメモリ書き込み制御スイッチ126から送られてきたビデオデータをストア(蓄積)し、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130を介して読み出されたビデオデータを出力する。
すなわち、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130は、コントローラ61の指示により、接点zをa、b、cに切り替えることによって、内部フレームメモリa127、同b128、同c129のうち、任意のフレームメモリにストアされているフレームを出力する。
【0084】
通常再生においては、上記した図7のタイミングの説明のとおり制御されるが、コントローラ67は、ピクチャヘッダ検出回路122から、ピクチャヘッダが検出される度に検出されたピクチャのピクチャタイプを得、それによりフレームメモリ書き込み制御スイッチ126、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130をコントロールしている。
【0085】
ここで、ユーザから逆方向コマ送りが指示されると、外付けフレームメモリ131を用いたピクチャのホールド動作を行うかわりに、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130を現在選択している端子に固定することによって、ピクチャをホールドする。
このように第2の実施例においては、内部フレームメモリの3面のうち、1面をピクチャのホールドのために使用するので、逆コマ送り動作においては、残り2面で、ターゲットピクチャロード作業を行う必要がある。この場合、Bピクチャをデコードしないとすれば、残り2面に交互にI,Pピクチャを格納していくことにより、2面でデコード動作を続けていくことができる。
【0086】
また、ターゲットピクチャがBピクチャである場合、ターゲットピクチャをデコードする時に3面目の内部フレームメモリが必要となるが、この場合、ターゲットピクチャの表示のタイミングで、それまでピクチャのホールドに使用されてきた内部フレームメモリを表示ピクチャとして選択したまま、その内部フレームメモリに新しいターゲットピクチャを上書きするようにすればよい。
なお、書き込みと読み出しを同時に行うと画面が乱れるため、画面が乱れないように、内部フレームメモリへのデータの書き込みを、内部フレームメモリからのデータの読み出しの位相より1フィールド遅らせるようにする。
【0087】
第2の実施例におけるコントローラ67の逆コマ送り動作のフローチャートは、第1の実施例と同じく前記図2に示すようになる。
すなわち、ターゲットピクチャロード作業、ターゲットピクチャ表示作業、ユーザ命令待ち、ネクストピクチャの決定作業の繰り返しとされる。
【0088】
次に、第2の実施例におけるコントローラ67のターゲットピクチャロード作業のフローチャートを図8に示す。
このフローチャートも前記図5とほとんど同じであるので異なる部分について説明を行なうものとする。
異なる部分は、ステップS140におけるデコード処理が行なわれないことである。すなわち、検出されたGOP が、ターゲットGOP と同じと判断された場合であって、検出されたピクチャのテンポラル・リファレンス値とターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値が一致した場合は、何も処理を行わずそのままピクチャのロード作業を終了する。
【0089】
また、フローチャートでは示されないが、検出されたピクチャのテンポラル・リファレンス値とターゲットピクチャのテンポラル・リファレンス値が一致しないと判断された場合であって、検出されたピクチャがIピクチャまたはPピクチャと判断された場合は、ステップS170にてデコード処理が行なわれるが、デコード結果を書き込む内部フレームメモリとして、ピクチャホールドに用いている内部フレームメモリ以外の残りの2面のフレームメモリを交互に用いるようにする。この切り替えは、フレームメモリ書き込み制御スイッチ126を操作することによって行なわれる。また、フレームメモリ読み出し制御スイッチ130は、ピクチャホールドに用いている内部フレームメモリを選択したままとし、デコード途中のIピクチャあるいはPピクチャの画像を表示させないようにする。
【0090】
次に、コントローラ67のターゲットピクチャ表示作業におけるフローチャートを図9に示す。
このターゲットピクチャ表示作業は第2の実施例では、検出されたピクチャのデコード処理がステップS400にて行なわれて、ピクチャホールドに用いている内部フレームメモリに上書きする作業が行なわれる。
また、ターゲットピクチャの決定作業のフローチャートは前記図5と同じであるので、その説明は省略する。
【0091】
上記のようにフレームメモリの書き込み制御および読み出し制御とターゲットピクチャのデコード処理を行うタイミングを制御することにより、外付けフレームメモリ131を省略した第二の実施例においても、第一の実施例と同様な逆方向コマ送りを行なうことができる。
【0092】
前記した本発明の第1、第2の実施例においては、逆コマ送りの処理の手順として、前記図2で示すように、ユーザからの指令を受けてから、ターゲットピクチャの決定作業、ターゲットピクチャのロード作業及び表示作業を行うようにしている。
しかしながらこの方法によると、ユーザからの指令を受けてから各処理が行われるようになるため、ユーザの指令から画面が更新されるまでに、時間がかかり画像が遅れて表示されるようなってしまう。
特に、ターゲットピクチャのロード作業に時間を要する。
【0093】
そこで、この問題を改善することのできる第3の実施例を図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
第3の実施例では、ユーザからの指令を待たずにステップS500にてターゲットピクチャの決定作業、ターゲットピクチャのロード作業までを予め行っておき、ステップS510にてユーザからの指令待ち状態とする。そして、ユーザからの指令があるとステップS510にて判断されると、ステップS520にてターゲットピクチャの表示作業を行うようにする。この表示作業が終了すると、ステップS530にて即座に次のターゲットピクチャの決定作業、およびS500にてターゲットピクチャのロード作業が行なわれ、ステップS500を介してステップS510のユーザからの指令待機状態とされる。
【0094】
これにより、ユーザの指令入力から表示までの反応時間をほとんどなくすことが可能となる。一般に逆コマ送り動作の指令をユーザが行う場合には、ユーザの逆方向のコマ送り指令の間隔は、極めて短い時間に行われるわけではなく、たとえば1秒に1回程度であるので、このユーザからの指令の間隔の時間を有効に使用でき第3の実施例については、ほとんど待ち時間なしの逆方向コマ送り機能を実現することできるものである。
なお、以上の説明では逆コマ送りについて説明したが、逆再生のうち、逆スロー再生および逆方向等速再生および逆方向高速再生は、逆方向コマ送りをそれぞれ適当な周期で繰り返し行うことにより実現することができるので、以上説明した本発明は他の逆再生についても適用することができるものである。
【0095】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、現在デコードしているエントリポイントを記憶すると共に、その直前のエントリポイントを抽出するようにし、デコードに送るフレームを特定するようにしたので、そのままでは逆方向再生が難しいフレーム間相関を用いて圧縮されたフレームからなる動画像データを逆方向に再生することができる。
また、GOPの先頭に位置するIピクチャからデコードを開始するようにしたので、フレームメモリにデコード時に必要なデータがない場合であっても、すべてのフレーム(コマ)の表示を行うことのできる逆方向再生や逆方向スロー再生、逆方向コマ送り再生を可能とすることができる。
【0096】
さらに、次に表示すべきデータを検出する過程で、不要なフレームは捨てると共に、次にデコードするフレームに必要なフレームはデコードするようにしたので、迅速にBピクチャを含む全てのピクチャを逆方向再生することができるようになる。
さらにまた、ユーザの指令が入力される前に表示直前の動作まで行うようにすると、ユーザの指令に時間遅れなく逆方向コマ送りの表示を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第1の実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第1の実施例における逆コマ送り動作時のコントローラが行うフローチャートである。
【図3】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第1の実施例における逆コマ送り動作時のコントローラの行うターゲットピクチャロード作業のフローチャートである。
【図4】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第1の実施例における逆コマ送り動作時のコントローラの行うターゲットピクチャの表示作業のフローチャートである。
【図5】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第1の実施例における逆コマ送り動作時のコントローラの行うネクストピクチャの決定作業のフローチャートである。
【図6】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第2の実施例の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置のフレームメモリの書き込みおよび読出しタイミングを示す図である。
【図8】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第2の実施例における逆コマ送り動作時のコントローラが行うフローチャートである。
【図9】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第2の実施例における逆コマ送り動作時のコントローラの行うターゲットピクチャの表示作業のフローチャートである。
【図10】本発明の再生装置を具体化した符号化データ復号装置の第3の実施例における逆コマ送り動作時のコントローラが行うフローチャートである。
【図11】従来の多重化ビットストリームの単位におけるデータフォ−マットを示す図である。
【図12】パケットヘッダの一部を構成しているストリーム ID のテーブルを示す図である。
【図13】従来の符号化データ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図14】Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを含むビットストリームの構成を示す概念図である。
【図15】従来の他の符号化データ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図16】従来のさらに他の符号化データ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図17】従来のさらに他の符号化データ復号装置におけるデータフォ−マットの一例を示す図である。
【図18】従来のさらに他の符号化データ復号装置におけるデータフォ−マットの他の例を示す図である。
【図19】MPEG2システムにおいて定義されているプログラム・ストリーム・ディレクトリの構造を示す図である。
【図20】MPEGにおけるフレーム間予測の構造および記録フレームの構造を示す図である。
【符号の説明】
21 デマルチプレクサ
22 ヘッダ分離回路
23 スイッチング回路
24 制御回路
25 ビデオデコーダ
26 オーディオデコーダ
41 エントリポイント記憶部
60 ディスク
61 ピックアップ
62 復調回路
63 ECC回路
69 ドライブ制御回路
67 コントローラ
70 トラッキングサーボ回路
121 ビデオコードバッファ
122 ピクチャヘッダ検出回路
123 ピクチャ選別回路
125 ビデオコード回路およびフレームメモリ
126 フレームメモリ書き込み制御スイッチ
127,128,129 フレームメモリ
130 フレームメモリ読み出し制御スイッチ
131 外付けフレームメモリ
132 ビデオデコード回路

Claims (5)

  1. 予測符号化により符号化された画像データが記録された記録媒体を再生する再生装置において、
    記録媒体から画像データを再生する再生部と、
    再生された画像データを復号するデコーダと、
    逆転コマ送り再生の指示に応じて、表示すべき画像データを復号して表示するよう制御するとともに、ピクチャヘッダ情報のGOP内の画面順序を示すテンポラル・リファレンス情報に基づいて、該逆転コマ送り再生の指示を待たずに表示すべき画像データを決定し、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に、表示されることになる画像データを予め復号しておくように制御する制御部と
    を有することを特徴とする再生装置。
  2. 前記制御部は、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に表示すべき画像データが属するGOPのエントリポイントにアクセスするよう制御すること
    を特徴とする請求項1記載の再生装置。
  3. 予測符号化により符号化された画像データが記録された記録媒体を再生する再生装置において、
    記録媒体から画像データを再生する再生部と、
    再生された画像データを復号するデコーダと、
    復号された画像を一旦記憶するメモリと、
    前記メモリに記憶された画像を表示装置へ出力する出力部と、
    逆転コマ送り再生の指示に応じて、表示すべき画像データを復号して表示するよう制御するとともに、ピクチャヘッダ情報のGOP内の画面順序を示すテンポラル・リファレンス情報に基づいて、該逆転コマ送り再生の指示を待たずに表示すべき画像データを決定し、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に表示されることになる画像データを予め復号しておくように制御する制御部と
    を有することを特徴とする再生装置。
  4. 前記出力部は、逆転コマ送り再生の指示があった際には、前記メモリに記憶された画像を繰り返し表示装置へ出力すること
    を特徴とする請求項3記載の再生装置。
  5. 前記デコーダは、出力されている画像の記憶エリア以外のエリアを使って、次の逆転コマ送り再生の指示があった際に表示されることになる画像データを予め復号すること
    を特徴とする請求項4記載の再生装置。
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