JP3692251B2 - 燃料噴射ノズルを備えたエンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射ノズルをヘッドカバー内に配置したエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記エンジンは、例えば次のように構成してある。
即ち、図8に示すように、燃料噴射ノズル(13)の高圧燃料受入部(14)に対向させてヘッドカバー(5)に貫通孔(19)を設け、燃料噴射ポンプに接続した高圧燃料管(12)の先端の接続具(80)を、上記貫通孔(19)からヘッドカバー(5)内へ挿入して、上記高圧燃料受入部(14)に螺着してある。また、上記貫通孔(19)と上記高圧燃料受入部(14)との間を気密に封止するため、貫通孔(19)の内周面と高圧燃料受入部(14)の外周面との間にシール部材(81)を設けてある。
そして、燃料噴射ポンプで加圧した燃料を、上記高圧燃料管(12)を介して燃料噴射ノズル(13)へ圧送し、その燃料噴射ノズル(13)から燃焼室内に噴射するようにしてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記燃料噴射型エンジンにおいて、ヘッドカバー(5)内の動弁装置のメンテナンスなどを行う場合には、上記高圧燃料管(12)を上記高圧燃料受入部(14)から取り外したのち、ヘッドカバー(5)をシリンダヘッドから取り外すことになる。
ところが、上記シール部材(81)が、上記貫通孔(19)に内嵌した状態でヘッドカバー(5)内の上記高圧燃料受入部(14)の外周面まで延びているため、ヘッドカバー(5)の取り外しの際にシール部材(81)が上記高圧燃料受入部(14)に引っ掛ってしまう。このため、シール部材(81)を上記貫通孔(19)から取り外さなければならず、その分だけ、ヘッドカバー(5)の着脱操作の際に手間がかかっていた。
【0004】
本発明は、ヘッドカバーの気密性を維持できながら、ヘッドカバーを着脱する際の手間を低減できる燃料噴射ノズルを備えたエンジンを提供することを目的とする。また、本発明は、燃料噴射ノズルの高圧燃料受入部をヘッドカバーの貫通孔に対して適正な位置に設定できて、シール部材の封止作用を確実に得られるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[請求項1の発明]
請求項1の発明は、上記の目的を達成するために、例えば図1と図2とに示すように、次のように構成したものである。
燃料噴射ノズル(13)をヘッドカバー(5)内に配置し、ヘッドカバー(5)に貫通孔(19)を設けて、貫通孔(19)を燃料噴射ノズル(13)に凸設した高圧燃料受入部(14)に対向させ、高圧燃料管(12)の先端に設けた接続具(20)を貫通孔(19)からヘッドカバー(5)内へ挿入して、接続具(20)を高圧燃料受入部(14)に外嵌固定した燃料噴射ノズルを備えたエンジンにおいて、
【0006】
貫通孔(19)の内周面と接続具(20)の外周面との間を気密状に封止するカバー側シール部材(21)を設け、カバー側シール部材(21)の燃料噴射ノズル(13)側の先端部(21a)が高圧燃料受入部(14)の先端よりもヘッドカバー(5)側へ位置するように構成し、接続具(20)の内周面と高圧燃料受入部(14)の外周面との間を気密状に封止する噴射器側シール部材(22)を設け、例えば図1から図5に示すように、支点部 (51) 、力点部 (53) 、作用点部 (52) を備えた梃子(46)と押さえボルト(47)とを有するノズル押さえ具(48)を設け、その梃子(46)を受け止めるストッパ(49)を設けることにより、押さえボルト(47)に設けた押圧部(54)で梃子(46)の力点部(53)を押圧して、支点部 (51) を中心として揺動する梃子(46)の作用点部(52)で燃料噴射ノズル(13)を、シリンダヘッド(3)に設けたノズル挿入孔(33)に押し込んだ際には、支点部 (51) を中心として揺動する梃子(46)がストッパ(49)で受け止められるように構成し、押さえボルト(47)の締め込み作業時に、燃料噴射ノズル(13)の押し込み力が強くなり過ぎることが防止されるようにしたものである。
【0008】
[請求項の発明]
請求項の発明は、上記請求項の発明の構成において、さらに次のように構成したものである。
ストッパ(49)で梃子(46)の力点部(53)を受け止めるように構成したものである。
【0009】
[請求項の発明]
請求項の発明は、上記請求項1又は2の発明の構成において、さらに次のように構成したものである。
梃子(46)の作用点部(52)によって燃料噴射ノズル(13)を廻り止めした状態で、その作用点部(52)で燃料噴射ノズル(13)を押圧するように構成したものである。
【0010】
【発明の作用及び効果】
[請求項1]
上記請求項1の発明は、次の作用・効果を奏する。
高圧燃料管(12)の先端側を貫通孔(19)からヘッドカバー(5)内へ挿入し、高圧燃料管(12)の先端の接続具(20)を燃料噴射ノズル(13)の高圧燃料受入部(14)に外嵌固定することにより、燃料噴射ノズル(13)からシリンダ(30)内へ燃料噴射が可能になる。
【0011】
そして、上記接続具(20)をヘッドカバー(5)内へ挿入したときには、カバー側シール部材(21)が、貫通孔(19)の内周面と接続具(20)の外周面との間を気密状に封止するので、ヘッドカバー(5)内に飛散しているオイルミストが貫通孔(19)を通ってヘッドカバー(5)外へ漏洩することが防止される。そのうえ、噴射器側シール部材(22)によって、上記ヘッドカバー(5)内のオイルミストが接続具(20)と高圧燃料受入部(14)との隙間を通ってヘッドカバー(5)外へ漏洩することが防止される。これにより、ヘッドカバー(5)内に飛散しているオイルミストがヘッドカバー(5)外へ漏洩することが確実に防止される。さらに、噴射器側シール部材(22)によって、燃料が接続具(20)と上記高圧燃料受入部(14)との隙間を通ってヘッドカバー(5)内へ漏洩することが防止される。
【0012】
かかる効果を奏する構成であるうえ、カバー側シール部材(21)は、燃料噴射ノズル(13)側の先端部(21a)が上記高圧燃料受入部(14)の先端よりもヘッドカバー(5)側へ位置するので、メンテナンスなどの際でのヘッドカバー(5)の着脱に先立ってカバー側シール部材(21)を貫通孔(19)から取り外さなくても、上記ヘッドカバー(5)の着脱の際にカバー側シール部材(21)が上記高圧燃料受入部(14)に引っ掛かることがない。つまり、ヘッドカバー(5)の着脱の際にカバー側シール部材(21)を貫通孔(19)から取り外さなくても済む分だけ、ヘッドカバー(5)の着脱の際の手間が低減される。
【0013】
上記請求項1の発明は、さらに次の作用・効果を奏する。
押さえボルト(47)の締め込みによる梃子(46)の動きは、その梃子(46)がストッパ(49)に受け止められることにより停止する。このため、燃料噴射ノズル(13)と梃子(46)とストッパ(49)の寸法精度がある程度確保されれば、押さえボルト(47)の締め込み作業時に、燃料噴射ノズル(13)の押し込み力が強くなり過ぎることが防止され、その押し込み力によって生じる燃料噴射ノズル(13)の変形を防止できる。
【0014】
そして、上記押さえボルト(47)の締め込み作業によって燃料噴射ノズル(13)が変形しない分だけ、燃料噴射ノズル(13)の高圧燃料受入部(14)を貫通孔(19)に対して正確な位置で対向させることができる。これにより、上記高圧燃料受入部(14)に固定した接続具(20)が貫通孔(19)に対する適正な位置からずれて、カバー側シール部材(21)の封止作用が低減することを防止できる。
【0015】
[請求項]
上記請求項の発明は、上記請求項の発明の作用・効果に加え、さらに次の作用・効果を奏する。
ストッパ(49)で梃子(46)の力点部(53)以外の部分が受け止められることによる、梃子(46)の歪みを防止でき、その分だけ、燃料噴射ノズル(13)への梃子(46)の押し込み力を適正にすることができる。従って、押さえボルト(47)の締め込み作業による燃料噴射ノズル(13)の変形を確実に防止できて、燃料噴射ノズル(13)の高圧燃料受入部(14)を貫通孔(19)に対してより正確な位置で対向させることができる。これにより、上記接続具(20)が貫通孔(19)に対する適正な位置からずれることを低減でき、カバー側シール部材(21)の封止作用を確実に確保できる。
【0016】
[請求項
上記請求項の発明は、上記請求項1又は2の発明の作用・効果に加え、さらに次の作用・効果を奏する。
梃子(46)の作用点部(52)によって燃料噴射ノズル(13)を廻り止めしたことにより、燃料噴射ノズル(13)の高圧燃料受入部(14)を貫通孔(19)に対してより正確な位置で対向させることができ、これによって上記接続具(20)が貫通孔(19)に対する適正な位置から横方向へずれることを低減できて、カバー側シール部材(21)の封止作用をより確実に確保できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる燃料噴射型エンジンの実施の一形態について図1から図6を用いて説明する。
図1は上記燃料噴射型エンジンのシリンダヘッド部分の要部を示す縦断面図、図2は図1中のII部拡大図、図3は上記燃料噴射型エンジンの燃料供給系を示す概略構成図である。図4(A)は図1中のA−A線矢視断面図、図4(B)は図1中のB−B線矢視断面図、図4(C)は図1中のC−C線矢視断面図、図4(D)は図1中のD−D線矢視断面図である。図5は上記エンジンにかかるヘッドカバーを取り外した状態の要部を示す平面図、図6は上記エンジンにかかるグロープラグと燃料噴射軸線の向きとを説明する模式図である。
【0018】
上記エンジン(1)のシリンダブッロック(2)の上側にはシリンダヘッド(3)を組み付けてあり、上記シリンダブッロック(2)内のシリンダ(30)にはピストン(31)を上下動可能に内嵌してある。上記ピストン(31)の頂面にはキャビティ(32)を形成してある。
上記シリンダヘッド(3)の上側にはヘッドカバー(5)を取り付けてあり、そのヘッドカバー(5)内に動弁装置(4)と吸排気弁(26)(27)[図5参照]と燃料噴射ノズル(13)とを配置してある。そして、燃料噴射ノズル(13)を、シリンダヘッド(3)に設けたノズル挿入孔(33)に挿入した状態で、燃料噴射ノズル(13)の先端部をシリンダ(30)内へ突入させてある。なお、この実施の形態では、3気筒の燃料噴射型エンジンを例示してあり、気筒毎に燃料噴射ノズル(13a)(13b)(13c)をそれぞれ配置してある[図3参照]。
【0019】
また、上記シリンダヘッド(3)にはプラグ挿入孔(34)を設けてあり、そのプラグ挿入孔(34)にグロープラグ(35)を螺着させた状態で、グロープラグ(35)の先端部をシリンダ(30)内へ突入させてある。なお、燃料噴射ノズル(13)は、シリンダ中心軸線(44)と平行な向きに設定されており、グロープラグ(35)は、上記シリンダ中心軸線(44)に対して傾斜させてある[図6参照]。
【0020】
上記燃料噴射ノズル(13)の側面部分には高圧燃料受入部(14)を凸設してあり、その高圧燃料受入部(14)には高圧燃料管(12)の一端側を接続してある。その高圧燃料管(12)の他端側には、図3に示すように、燃料噴射ポンプ(8)を接続してあり、その燃料噴射ポンプ(8)と燃料タンク(6)とを燃料供給路(7)で連通してある。その燃料供給路(7)には燃料タンク(6)側から順に燃料フィルタ(9)、フィードポンプ(10)及び補助フィルタ(11)を設けてある。
また、上記ヘッドカバー(5)には貫通孔(19)を設けてあり、その貫通孔(19)を上記燃料噴射ノズル(13)の高圧燃料受入部(14)に対向させてある。そして、上記高圧燃料管(12)の先端部に取り付けた接続具(20)を上記貫通孔(19)からヘッドカバー(5)内へ挿入して、上記接続具(20)を上記高圧燃料受入部(14)に螺着してある[図2参照]。
【0021】
そして、上記燃料タンク(6)の燃料は、上記燃料フィルタ(9)及び補助フィルタ(11)で濾過されて上記燃料内の塵芥が除去されたのち、フィードポンプ(10)で燃料噴射ポンプ(8)に送られる。その燃料は、燃料噴射ポンプ(8)によって加圧された状態で上記高圧燃料管(12)を介して燃料噴射ノズル(13)に圧送され、その燃料噴射ノズル(13)から燃焼室内に向けて噴射される。
【0022】
上記貫通孔(19)と上記接続具(20)との間、及び接続具(20)と上記高圧燃料受入部(14)との間は、図2に示すように、次の構成により気密に封止されている。
即ち、上記貫通孔(19)の内周面と上記接続具(20)の外周面との間にはカバー側シール部材(21)を設けてあり、そのカバー側シール部材(21)の燃料噴射ノズル(13)側の先端部(21a)が、上記高圧燃料受入部(14)の先端よりもヘッドカバー(5)側へ位置するように構成してある。
上記カバー側シール部材(21)は、上記貫通孔(19)の内周面に圧接する貫通孔側封止部(21b)と、上記接続具(20)の外周面に圧接する接続具側封止部(21c)とを有しており、さらに、それらの貫通孔側封止部(21b)と接続具側封止部(21c)との間に弾性変形可能な弾性部(21d)を介在させてある。なお、上記カバー側シール部材(21)は心材(21e)によって保形されている。
【0023】
また、上記接続具(20)の内周面と上記高圧燃料受入部(14)の外周面との間には噴射器側シール部材(22)を設けてある。つまり、高圧燃料受入部(14)の外周面には溝(23)を周設してあり、その溝(23)内に上記噴射器側シール部材(22)を配置してある。なお、例えば図7に示すように、接続具(20)の内周面に周設した溝(24)に上記噴射器側シール部材(22)を配置してもよい。
【0024】
そして、上記カバー側シール部材(21)によって、ヘッドカバー(5)内に飛散しているオイルミストが上記貫通孔(19)を通ってヘッドカバー(5)外へ漏洩することが防止される。また、上記噴射器側シール部材(22)によって、ヘッドカバー(5)内に飛散しているオイルミストが接続具(20)と高圧燃料受入部(14)との隙間を通ってヘッドカバー(5)外へ漏洩することが防止されるとともに、燃料が上記接続具(20)と高圧燃料受入部(14)との隙間を通ってヘッドカバー(5)内へ漏洩することが防止される。
なお、各燃料噴射ノズル(13)の上端部分には、オーバーフロー燃料出口(15)を形成してあり、そのオーバーフロー燃料出口(15)には、図3に示すように、オーバーフロー燃料返送路(18)を介して燃料タンク(6)を連通してある。また、燃料噴射ポンプ(8)と各燃料噴射ノズル(13a)(13b)(13c)とをオーバーフロー燃料通路(16)(17)で連通してある。
【0025】
次に、上記動弁装置(4)の詳細な構成について説明する。
即ち、上記シリンダヘッド(3)にはロッカアームブラケット(37)を載置してあり、そのロッカアームブラケット(37)に固定ボルト(38)を貫通させた状態で、その固定ボルト(38)をシリンダヘッド(3)に螺着してある。そして、上記固定ボルト(38)のボルト頭部でロッカアームブラケット(37)を押さえ込むことで、ロッカアームブラケット(37)をシリンダヘッド(3)に固定してある。
【0026】
また、ロッカアームブラケット(37)にはロッカアーム枢軸(39)を貫通した状態で固定してあり、そのロッカアーム枢軸(39)にはロッカアーム(40)を揺動自在に取り付けてある。そのロッカアーム(40)の入力部(40a)を、動弁カム[図示せず]に連動するプッシュロッド(41)に接当させ、ロッカアーム(40)の出力部(40b)をバルブブリッジ(42)に接当させてある[図5参照]。そして、上記動弁カムでプッシュロッド(41)とロッカアーム(40)とを順に介して吸排気弁(26)(27)を開閉するようになっている。
なお、図5に示すように、シリンダ毎に一対の吸気弁(26)(26)と一対の排気弁(27)(27)とを配置してあり、その一対の吸気弁(26)(26)の弁軸頭部間に1本のバルブブリッジ(42)を架設し、上記の一対の排気弁(27)(27)の弁軸頭部間に1本のバルブブリッジ(42)を架設してある。
【0027】
上記燃料噴射ノズル(13)は、次の構成によりノズル挿入孔(33)内に押し込まれて、シリンダヘッド(3)に固定される。
即ち、梃子(46)と押さえボルト(47)とを有するノズル押さえ具(48)をロッカアームブラケット(37)に設けてある。その梃子(46)は、板状に形成されており、その一端[図1中では右側]で支点部(51)を、他端[図1中では左側]で作用点部(52)を、中間部で力点部(53)を構成してある。また、上記押さえボルト(47)の下端部をシリンダヘッド(3)に螺着してあり、その押さえボルト(47)の上端部にナット(54)を螺着してある。
【0028】
なお、ロッカアームブラケット(37)には、図4(D)に示すように、係止溝(50)を設けてあり、その係止溝(50)に押さえボルト(47)の周面の一部を係合することで、押さえボルト(47)と固定ボルト(38)とによってロッカアームブラケット(37)を廻り止めしている。つまり、押さえボルト(47)でロッカアームブラケット(37)の廻り止めが強化され、これに起因する吸排気弁(26)(27)の開閉タイミングの狂いが抑制され、これによって適正な吸排気タイミングを正確に設定することができ、良好な燃焼を実現できる。
【0029】
また、ロッカアームブラケット(37)の上部には、図4(A)(C)に示すように、ストッパ(49)を設けてある。そのストッパ(49)は、ロッカアームブラケット(37)の燃料噴射ノズル(13)側の端部[図4(A)中では左側]から押さえボルト(47)の両側[図4(C)中では左右両側]に沿って立ち上げられており、そのストッパ(49)で上記梃子(46)の力点部(53)を受け止めるようにしてある。
一方、燃料噴射ノズル(13)の軸部(28)の両側位置[図4(B)中では左右位置]には受圧面(58)(58)を設けてあり、その受圧面(58)(58)に上記梃子(46)の作用点部(52)が接当するようにしてある。
【0030】
そして、上記押さえボルト(47)に対するナット(54)の締結力で、上記梃子(46)の力点部(53)が押圧されることで、上記梃子(46)の作用点部(52)で燃料噴射ノズル(13)の受圧面(58)(58)が押圧され、これによって燃料噴射ノズル(13)がノズル挿入孔(33)内に押し込まれる。また、図1に示すように、上記作用点部(52)は上記受圧面(58)に向けて凸状の円弧面に形成されており、上記作用点部(52)の昇降によって、上記受圧面(58)の受圧点がずれるのを抑制している。なお、燃料噴射ノズル(13)は、ノズル挿入孔(33)の奥端部に銅パッキン(61)を介して受け止められる。
【0031】
また、上記梃子(46)の作用点部(52)側[図4(A)中では左側]には長孔(60)を設けてあり、その長孔(60)に、上記燃料噴射ノズル(13)の偏平な軸部(28)を挿通してある。この長孔(60)と上記軸部(28)との嵌合によって、燃料噴射ノズル(13)が廻り止めされ、図6に示すように、上記シリンダ中心軸線(44)と平行な向きに見て燃料噴射ノズル(13)の隣合う一対の燃料噴射軸線(70)(70)が、グロープラグ(35)の両脇を通過する状態を確実に維持できる。これにより、グロープラグ(35)への噴射燃料の直撃が起こりにくくなって、これに起因するグロープラグ(35)の焼損を抑制できる。なお、上記長孔(60)を設けることに代えて、上記梃子(46)の作用点部(52)側を、例えば二股状に形成し、その二股の作用点部(52)側の間に上記燃料噴射ノズル(13)の軸部(28)を嵌合して、燃料噴射ノズル(13)を廻り止めしてもよい。
【0032】
上記ノズル押さえ具(48)は、燃料噴射ノズル(13)をシリンダヘッド(3)に固定する機能に加え、さらに次のような機能を備えている。
即ち、上記梃子(46)の支点部(51)をロッカアームブラケット(37)の上端部に載置して接当してあり、その支点部(51)でロッカアームブラケット(37)を押さえ込んでいる。また、上記ロッカアームブラケット(37)の上端部にはノックピン(63)を固定してあり、そのノックピン(63)を、上記梃子(46)の支点部(51)側に設けた嵌合孔(64)に嵌合することで、上記梃子(46)の支点部(51)側が廻り止めされて、梃子(46)の姿勢がずれないようにしてある。そして、支点部(51)でロッカアームブラケット(37)を押さえ込むことにより、ロッカアーム(40)の作動時にロッカアームブラケット(37)が浮き上がって、吸排気弁(26)(27)の開閉タイミングが狂うことを防止でき、適正な吸排気タイミングを正確に設定することができて、良好な燃焼を実現できる。
なお、梃子(46)は、上記固定ボルト(38)の上方で、燃料噴射ノズル(13)と直交する向きに設定されている。また、シリンダヘッド(3)内からロッカアームブラケット(37)内へかけてロッカアーム(40)への潤滑油通路(69)を設けてある。
【0033】
そして、上述の固定ボルト(38)によるロッカアームブラケット(37)の押さえ込み力と、梃子(46)を介して加わるナット(54)によるロッカアームブラケット(37)の押さえ込み力とが、上記ロッカアーム枢軸(39)を間に挟んだロッカアームブラケット(37)の相互反対個所(67)(68)[図1中では左右個所]に作用する。つまり、上記固定ボルト(38)及びナット(54)によるロッカアームブラケット(37)の押さえ込み力により、ロッカアームブラケット(37)がシリンダヘッド(3)へ確りと密着する。これにより、上記潤滑油通路(69)を流れる潤滑油が、シリンダヘッド(3)とロッカアームブラケット(37)との境界から漏れ出すことを防止できる。また、ロッカアーム(40)の作動時の相互反対個所(67)(68)の浮き上がりが抑制され、これに起因する吸排気弁(26)(27)の開閉タイミングの狂いが抑制され、適正な吸排気タイミングを正確に設定することができ、良好な燃焼を実現できる。
【0034】
なお、上記の実施の態様では、3気筒エンジンを例にして説明したが、本発明は、単気筒エンジンにも適用でき、あるいは2気筒エンジンや4気筒以上の多気筒エンジンにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる燃料噴射ノズルを備えたエンジンの実施の一形態を示すものであり、上記エンジンのシリンダヘッド部分の要部を示す縦断面図である。
【図2】図1中のII部拡大図である。
【図3】上記エンジンの燃料供給系を示す概略構成図である。
【図4】図4(A)は図1中のA−A線矢視断面図、図4(B)は図1中のB−B線矢視断面図、図4(C)は図1中のC−C線矢視断面図、図4(D)は図1中のD−D線矢視断面図である。
【図5】上記エンジンにかかるヘッドカバーを取り外した状態の要部を示す平面図である。
【図6】上記エンジンにかかるグロープラグと燃料噴射軸線の向きとを説明する模式図である。
【図7】本発明にかかる燃料噴射ノズルを備えたエンジンの実施の他の形態を示す要部縦断面図である。
【図8】従来の燃料噴射ノズルを備えたエンジンを示す図2相当図である。
【符号の説明】
5…ヘッドカバー、12…高圧燃料管、13…燃料噴射ノズル、14…高圧燃料受入部、19…貫通孔、20…接続具、21…カバー側シール部材、21a…カバー側シール部材の先端部、22…噴射器側シール部材、33…ノズル挿入孔、46…梃子、47…押さえボルト、48…ノズル押さえ具、49…ストッパ、52…梃子の作用点部、53…梃子の力点部、54…ナット[押圧部]。

Claims (3)

  1. 燃料噴射ノズル(13)をヘッドカバー(5)内に配置し、そのヘッドカバー(5)に貫通孔(19)を設けて、その貫通孔(19)を上記燃料噴射ノズル(13)に凸設した高圧燃料受入部(14)に対向させ、
    高圧燃料管(12)の先端に設けた接続具(20)を上記貫通孔(19)から上記ヘッドカバー(5)内へ挿入して、上記接続具(20)を上記高圧燃料受入部(14)に外嵌固定した燃料噴射ノズルを備えたエンジンにおいて、
    上記貫通孔(19)の内周面と上記接続具(20)の外周面との間を気密状に封止するカバー側シール部材(21)を設け、そのカバー側シール部材(21)の上記燃料噴射ノズル(13)側の先端部(21a)が上記高圧燃料受入部(14)の先端よりも上記ヘッドカバー(5)側へ位置するように構成し、
    上記接続具(20)の内周面と上記高圧燃料受入部(14)の外周面との間を気密状に封止する噴射器側シール部材(22)を設け、
    支点部 (51) 、力点部 (53) 、作用点部 (52) を備えた梃子(46)と押さえボルト(47)とを有するノズル押さえ具(48)を設け、その梃子(46)を受け止めるストッパ(49)を設けることにより、
    上記押さえボルト(47)に設けた押圧部(54)で上記梃子(46)の力点部(53)を押圧して、支点部 (51) を中心として揺動する梃子(46)の作用点部(52)で前記燃料噴射ノズル(13)を、シリンダヘッド(3)に設けたノズル挿入孔(33)に押し込んだ際には、支点部 (51) を中心として揺動する梃子(46)が上記ストッパ(49)で受け止められるように構成し、押さえボルト(47)の締め込み作業時に、燃料噴射ノズル(13)の押し込み力が強くなり過ぎることが防止されるようにした、ことを特徴とする燃料噴射ノズルを備えたエンジン。
  2. 請求項に記載の燃料噴射ノズルを備えたエンジンにおいて、
    前記ストッパ(49)で前記梃子(46)の力点部(53)を受け止めるように構成した、
    ことを特徴とする燃料噴射ノズルを備えたエンジン。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料噴射ノズルを備えたエンジンにおいて、
    前記梃子(46)の作用点部(52)によって前記燃料噴射ノズル(13)を廻り止めした状態で、その作用点部(52)で上記燃料噴射ノズル(13)を押圧するように構成した、
    ことを特徴とする燃料噴射ノズルを備えたエンジン。
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