JP3689797B2 - 自動二輪車の後輪懸架装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動二輪車の後輪懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車の後輪懸架装置には、車体フレームの後部に、ピボット軸を支点に上下に揺動するリヤアームを枢支し、このリヤアームに後輪車軸を支持し、シート下に緩衝装置を配置したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シート下に緩衝装置があると、その分重心が高くなる。また、例えばバッテリー等のレイアウトが困難である。
【0004】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、低重心で、かつシート下のスペースを有効に利用可能な自動二輪車の後輪懸架装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成されている。
請求項1記載の発明は、車体フレームと、
前記車体フレームの後部に設けられた枢支部に枢支され上下に揺動するリヤアームと、
前記リヤアームに支持された後輪車軸と、
前記車体フレームと前記リヤアームとを接続する緩衝装置と、
を備えた自動二輪車の後輪懸架装置であって、
前記リヤアームは、前記車体フレームとの前記枢支部と前記後輪車軸を結ぶラインより下方に突出する突出部を有し、
前記突出部と前記緩衝装置の後端とを接続するリンクを備え、
前記リンクは、
その下端に、前記突出部に回動可能に支持される接続部と、
その上端に、前記枢支部の下方に位置し前記緩衝装置の後端を接続する接続部とを有し、
一端が前記車体フレームに接続され、他端が前記リンクの中央に配置された支持ピンを介して回動可能に支持されたリンク部材を備え、
前記リンク部材の前記車体フレームとの接続部と、前記緩衝装置の前記車体フレームとの接続部は、
前記車体フレームに配置された支持ピンを介して同軸に支持されていることを特徴としている。緩衝装置を車体フレーム下部に配置したので、低重心にできると共に、シート下のスペースを有効利用できる。しかも、緩衝装置は車体フレーム下部に配置されていてもリヤアームの車体フレームとの枢支部の下方近傍で比較的高い位置に配置できるので、下方からの泥水はね、飛石等を受け難い。また、緩衝装置は、圧縮タイプにすることができるため、構造が簡単で低コストにできる。さらに、リンク部材の車体フレームとの接続部と、緩衝装置の車体フレームとの接続部は、車体フレームに配置された支持ピンを介して同軸に支持され、この軸が緩衝装置から受ける荷重と、リンク部材から受ける荷重とが、ほぼ同じ方向で反対の向きとなるため、これらの荷重同士が相殺しあう形となり、軸を支えるための車体フレーム側のブラケットが受ける荷重を軽減することができる。
【0008】
請求項2記載の発明の自動二輪車の後輪懸架装置は、前記車体フレームに搭載されたエンジンを備え、
前記車体フレームは、
下方及び後方へ延びる左右一対のダウンチューブと、
前記ダウンチューブの間に架け渡されたクロスパイプと、
を含み、
前記緩衝装置は、前記ダウンチューブの上方で前記エンジンの下方に位置し、
その後部は、前記クロスパイプの上方に位置し、
前部は、前記左右一対のダウンチューブの間に入り込むことを特徴としている。緩衝装置は、ダウンチューブ、クロスパイプ等により下方を保護されると共に、エンジン、ダウンチューブ、緩衝装置の三者がコンパクトに配置できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の自動二輪車の後輪懸架装置の実施の形態を説明する。図1は自動二輪車の後輪懸架装置部分の側面図、図2は車体フレームの側面図、図3は車体フレームの後部の平面図、図4は車体フレームの前面図、図5は車体フレームの背面図、図6は車体フレームの後部の低面図、図7は後輪懸架装置の側面図、図8は図1のVIII-VIII線に沿う断面図、図9は図1のIX-IX線に沿う断面図である。
【0010】
自動二輪車1の車体フレーム2は、図2乃至図6に示すように構成されている。車体フレーム2のヘッドパイプ3には、後方に延びるメインフレーム4と、下方に延びさらに下方から後方に延びる左右一対のダウンチューブ5が接続されている。メインフレーム4の後部には、下方に延びるリヤフレーム6と、後方に延びる左右一対の上部フレーム7とが接続され、この上部フレーム7の後部には下方に延びる左右一対のリヤアームブラケット8が接続されている。左右一対のリヤアームブラケット8の上部間にはクロスフレーム9が接続され、クロスフレーム9には左右一対のシートフレーム10が接続されている。
【0011】
左右一対のダウンチューブ5の後端部は、左右一対のリヤアームブラケット8の間に連結されたクロスパイプ11に接続されている。左右一対のダウンチューブ5には前側と後側にクロスパイプ12,13が接続されている。さらに、左右一対のダウンチューブ5の後側には、連結フレーム14が接続され、連結フレーム14は緩衝装置15の配置スペースを確保するように中央部を上方に屈曲し、この中央部上面にリヤフレーム6が接続されている。
【0012】
メインフレーム4、ダウンチューブ5、リヤフレーム6、上部フレーム7及びリヤアームブラケット8には、エンジン16が搭載され、上部フレーム7及びリヤアームブラケット8及びシートフレーム10上にはシート17が配置され、シート17の下方位置にはバッテリ100が配置されている。リヤアームブラケット8には、リヤアーム18がピボット軸19により構成される枢支部を支点に上下動可能に設けられている。リヤアーム18は枠状に形成され、後端部には後輪車軸20が支持されている。リヤアーム18には、チェーンガード21が取り付けられ、後輪車軸20に設けられたリヤホイール22には、エンジン16のドライブ軸23との間に設けられた駆動チェーン24により動力が伝達されて後輪25を回転する。ドライブ軸23にはエンジン16の出力軸26からチェーン27により動力が伝達される。
【0013】
リヤアーム18は、枢支部のピボット軸19と後輪車軸20を結ぶラインLより下方に突出するメンバー18aを有し、この下方の突出部にてリヤアーム18に対してリンク30を支持ピン31を支点に回動可能に接続している。リンク30には、別のリンク部材32の接続部32aが支持ピン33を支点に回動可能に接続され、左右一対の別のリンク部材32の接続部32bは支持ピン34に回動可能に支持されている。支持ピン34はブラケット35に設けられ、ブラケット35はクロスパイプ13に接続されている。リンク30はリヤアーム18との接続点である支持ピン31から上方に延び、上端30aはリヤアーム18の車体フレーム2との枢支部の下方に位置すると共に、緩衝装置15との接続部30aを有している。
【0014】
緩衝装置15は略水平に配置され、接続部15aは、連結ピン36を介してリンク30に回動可能に設けられ、接続部15bは支持ピン34に回動可能に支持され、前端が車体フレーム2に、後端がリンク30に接続されている。このように、緩衝装置15を車体フレーム2下部に配置したので、低重心にできると共に、シート17下のスペースを有効利用できる。しかも、緩衝装置15は車体フレーム2下部に配置されていても、リヤアーム18との接続点である支持ピン31から上方に延びており、リヤアーム18の車体フレーム2との枢支部の下方近傍で比較的高い位置に配置できるので、下方からの泥水はね、飛石等を受け難い。
【0015】
また、リンク30は、その中央部に他端が車体フレーム2に接続された別のリンク部材32との接続部30bを有し、その接続部30bを中心とした揺動運動を行い、緩衝装置15は、圧縮タイプにすることができるため、構造が簡単で低コストにできる。
【0016】
別のリンク部材32の車体フレーム2との接続部32bは、緩衝装置15の車体フレーム2との接続部15bと同軸であり、この軸が緩衝装置15から受ける荷重と、別のリンク部材32から受ける荷重とが、ほぼ同じ方向で反対の向きとなるため、これらの荷重同士が相殺しあう形となり、軸を支えるための車体フレーム側のブラケット35が受ける荷重を軽減することができる。
【0017】
緩衝装置15は、車体フレーム2のダウンチューブ5の上方で、且つエンジン16の下方に配置し、さらに緩衝装置15の後部は、左右一対のダウンチューブ5間に架け渡されたクロスパイプ11の上方に位置し、前部の一部は左右一対のダウンチューブ5間に入り込む。このように、緩衝装置15は、ダウンチューブ5、クロスパイプ11,13等により下方を保護されると共に、エンジン16、ダウンチューブ5、緩衝装置15の三者がコンパクトになる。また、図9に示すように緩衝装置15は、左右のスプロケットを有するドライブ軸23の下方に左右のスプロケットの間に位置するように近接して配置することができコンパクトになる。
【0018】
【発明の効果】
前記したように、請求項1記載の発明では、緩衝装置を車体フレーム下部に配置したので、低重心にできると共に、シート下のスペースを有効利用できる。しかも、緩衝装置は車体フレーム下部に配置されていてもリヤアームの車体フレームとの枢支部の下方近傍で比較的高い位置に配置できるので、下方からの泥水はね、飛石等を受け難い。また、緩衝装置は、圧縮タイプにすることができるため、構造が簡単で低コストにできる。さらに、リンク部材の車体フレームとの接続部と、緩衝装置の車体フレームとの接続部は、車体フレームに配置された支持ピンを介して同軸に支持され、この軸が緩衝装置から受ける荷重と、リンク部材から受ける荷重とが、ほぼ同じ方向で反対の向きとなるため、これらの荷重同士が相殺しあう形となり、軸を支えるための車体フレーム側のブラケットが受ける荷重を軽減することができる。
【0021】
請求項2記載の発明では、緩衝装置が、ダウンチューブ、クロスパイプ等により下方を保護されると共に、エンジン、ダウンチューブ、緩衝装置の三者をコンパクトにまとめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の後輪懸架装置部分の側面図である。
【図2】車体フレームの側面図である。
【図3】車体フレームの後部の平面図である。
【図4】車体フレームの前面図である。
【図5】車体フレームの背面図である。
【図6】車体フレームの後部の底面図である。
【図7】後輪懸架装置の側面図である。
【図8】図1のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【図9】図1のIX-IX線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車
2 車体フレーム
15 緩衝装置
18 リヤアーム
18a メンバー
19 ピボット軸
20 後輪車軸
30 リンク
Claims (2)
- 車体フレームと、
前記車体フレームの後部に設けられた枢支部に枢支され上下に揺動するリヤアームと、
前記リヤアームに支持された後輪車軸と、
前記車体フレームと前記リヤアームとを接続する緩衝装置と、
を備えた自動二輪車の後輪懸架装置であって、
前記リヤアームは、前記車体フレームとの前記枢支部と前記後輪車軸を結ぶラインより下方に突出する突出部を有し、
前記突出部と前記緩衝装置の後端とを接続するリンクを備え、
前記リンクは、
その下端に、前記突出部に回動可能に支持される接続部と、
その上端に、前記枢支部の下方に位置し前記緩衝装置の後端を接続する接続部とを有し、
一端が前記車体フレームに接続され、他端が前記リンクの中央に配置された支持ピンを介して回動可能に支持されたリンク部材を備え、
前記リンク部材の前記車体フレームとの接続部と、前記緩衝装置の前記車体フレームとの接続部は、
前記車体フレームに配置された支持ピンを介して同軸に支持されていることを特徴とする自動二輪車の後輪懸架装置。 - 前記車体フレームに搭載されたエンジンを備え、
前記車体フレームは、
下方及び後方へ延びる左右一対のダウンチューブと、
前記ダウンチューブの間に架け渡されたクロスパイプと、
を含み、
前記緩衝装置は、前記ダウンチューブの上方で前記エンジンの下方に位置し、
その後部は、前記クロスパイプの上方に位置し、
前部は、前記左右一対のダウンチューブの間に入り込むことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の後輪懸架装置。
Priority Applications (1)
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JP29088496A JP3689797B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 自動二輪車の後輪懸架装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29088496A JP3689797B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 自動二輪車の後輪懸架装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10129566A JPH10129566A (ja) | 1998-05-19 |
JP3689797B2 true JP3689797B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=17761762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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FR2861809A1 (fr) * | 2003-11-03 | 2005-05-06 | Renault Sas | Piston pour chambre de combustion destinee a reduire les emissions de suies |
-
1996
- 1996-10-31 JP JP29088496A patent/JP3689797B2/ja not_active Expired - Fee Related
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