以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、ネットワークプリントシステムを示すものである。すなわち、このネットワークプリントシステムは、ユーザ端末1とデジタル複写機等のプリントサーバ2とがファイルサーバ3を有するネットワーク4を介して接続されている。
ユーザ端末1は、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)等によって構成され、キーボード、ディスプレイ、制御部、伝送制御部等によって構成されている。
ファイルサーバ3は、図2に示すように、ファイルサーバ3内の各デバイスをCPUローカルバス10aを介して制御する制御手段(CPU)11、このCPU11が使用するメインメモリ12、上記CPUローカルバス10aと汎用的なISAバス10bをインタフェースするISAバスコントローラ(ISA・B/C)13、ISAバス10bに接続され画像データを電子的に保存するための保存手段(HDD)14、そのインタフェースであるHD・FDインタフェース (HD・FDI/F)15、およびLAN機能を実現するためのローカルエリアネットワーク回線制御手段(LAN)16によって構成される。
上記HDD14には、ユーザ端末1からのプリント命令データがプリントキューとして記録される。また、メインメモリ12には、プリント命令データ内に秘匿データが付与されていた場合、ユーザ番号に対するプリントジョブ番号の対応表が記憶されるようになっている。
上記ファイルサーバ3のソフト構造は、ネットワークOSカーネルソフト、ファイルドライバソフト、LANドライバソフト、メモリドライバソフト、通信データ管理ソフト、メールソフト、掲示板ソフト、共有ファイルソフト、プリントベース部ソフト、共有プリントソフト、秘匿プリントソフトによって構成されている。
上記プリントサーバ2は、図3に示すように、大きく3つのブロックより成り、スキャナ33、プリンタ35との間を画像処理手段34で繋ぎ、デジタル複写機を構成する基本部21と、この基本部21からの画像データを受け取り記憶し、その記憶した画像データを再び基本部21に転送する事でメモリコピーを実現するページメモリ部22と、このページメモリ部22の圧縮画像データを記憶するための2次メモリとしてのハードディスク(HD)、公衆回線を通して外部と画像圧縮データのやり取りを行うFAXボード(G4/G3・FAX制御手段)69、LANを経由してデータのやり取りを行うLANボード(ローカルエリアネットワーク回線制御手段)71、またそれ等をシステムバス73とISAバス74を通して制御するシステムCPU61、システムCPU61が使用するメインメモリ61a、ISAバス74上でのDMA転送を制御するDMAC62とから成るマザーボード等で構成されるシステム部23である。
基本部21とページメモリ部22は制御データをやりとりする基本部システムインタフェース36、画像データをやりとりする基本部画像インタフェース37とで接続されている。また、ページメモリ部22とシステム部23は制御データをやりとりするシステム部システムインタフェース76、画像データをやりとりするシステム部画像インタフェース77とで接続されている。基本部21とシステム部23は直接は接続されておらず制御データ及び画像データのやりとりは必ずページメモリ部22を介して行われる。
次に、上記3つのシステムの内部構成について概略を説明する。
基本部21は入力手段(スキャナ)33、出力手段(プリンタ)35、画像処理手段34、およびこれらを制御する制御手段(基本部CPU)31から構成される。
スキャナ33は列状に配置された複数(1ライン)の受光素子からなるCCDラインセンサ(図示しない)を有し、原稿台(図示しない)に載置された原稿の画像を基本部CPU31からの指示に従い1ライン毎に読みとり、画像の濃淡を8ビットのデジタル・データに変換した後、スキャナインタフェース38を介して、同期信号と共に時系列デジタル・データとして画像処理手段34へ出力する。
基本部CPU31は上記基本部21内の上記各手段及び後述するページメモリ部22の各手段を制御する。
ページメモリ部22は基本部21内の基本部CPU31とシステム部23内のシステムCPU61との制御情報の通信を制御したり、基本部21およびシステム部23からのページメモリ46へのアクセスを制御し、通信メモリ42を内蔵するシステム制御手段41、画像データを一時的に記憶しておく記憶手段(ページメモリ)46、ページメモリ46のアドレスを生成するアドレス制御部6、ページメモリ部22内の各デバイス間のデータ転送を行う画像バス47、ページメモリ部22内の各デバイスとシステム制御手段41との間の制御信号の転送を行う制御バス43、画像バス47を介してページメモリ46と他のデバイスとのデータ転送を行うときのデータ転送を制御するデータ制御手段45、基本部画像インタフェース37を介して基本部21と画像データを転送するときに画像データをインタフェースする画像データI/F手段48、解像度の異なる機器に画像データを送信するときに画像データを他の機器の解像度に変換したり、解像度の異なる機器から受信した画像データを基本部21のプリンタ35の解像度に変換したり、2値画像データの90度回転処理を実行する解像度変換/2値回転手段51、ファクシミリ送信や光ディスク記憶のように画像データを圧縮して送信したり、記憶したりするデバイスのために入力した画像データを圧縮したり、圧縮された形態の画像データをプリンタ35を介して可視化するために伸長する圧縮/伸長手段50、画像データI/F手段48に接続され、プリンタ35から画像データを出力するときに画像データを90度あるいは−90度回転して出力するときに使用する多値回転メモリ49で構成される。
システム部23は下記のシステム部23内の各デバイスをシステム部システムバス73を介して制御する制御手段(システムCPU)61、このシステムCPU61が使用するメインメモリ61a、汎用的なISAバス74、システム部システムバス73とISAバス74をインタフェースするISAバスコントローラ(ISA・B/C)63、ISAバス74上でのデータ転送を制御するDMAコントローラ(DMAC)62、ISAバス74に接続され画像データを電子的に保存するための保存手段(HDD)65、そのインタフェースであるHD・FDインタフェース(HD・FDI/F)64、ISAバス74に接続され画像データを電子的に保存するための保存手段(光ディスク装置;ODD)68、そのインタフェースであるSCSIインタフェース67、LAN機能を実現するためのローカルエリアネットワーク回線制御手段(LAN)71、プリンタ機能を実現するためのプリンタコントローラ手段70、G3・FAX制御機能を有するG3・FAX制御手段69、プリンタコントローラ手段70からのイメージデータをシステム画像インタフェース77を介してページメモリ部22へ出力するためのシステム部画像バス75で構成される。
上記HDD65に内蔵されるハードディスクHDには、圧縮された1頁あるいは複数頁からなる1文書ごとの圧縮イメージデータがファイルとして、その文書を検索するための検索データで管理された状態で記憶されるようになっている。
また、システム部システムバス73には、システム部23に対する指示を行うキーボードとディスプレイからなるコントロールパネル24が接続されている。
保存手段(ODD)68はSCSIインタフェース67を介してISAバス74と接続され、システムCPU61はSCSIコマンドを用いてシステム部システムバス73、ISA・B/C63、ISAバス74を介して保存手段68を制御する。
次に、画像データI/F手段(イメージデータ制御手段)48について説明する。画像データI/F手段48は画像バス47上のデバイスでスキャナ33あるいはプリンタ35とページメモリ46との間の画像データ転送を画像処理手段34を介して行う。また、システム部23内のシステム部画像バス75に接続されたプリンタコントローラ70等とページメモリ46との画像データ転送も行う。
次に、秘匿性のあるプリントデータに対するプリントを行う際の、データの内容と伝達手順とを、図1、図4を用いて説明する。
すなわち、まず、ネットワーク4上に接続されたユーザ端末1からファイルサーバ3に対しプリント命令データ(1) が送信される。このプリント命令データ(1) は、送信先としてのファイルサーバ、送信元としてのユーザ番号、プリントコマンド、秘匿プリントの指定データ、文字コード、文字の大きさ、プリント書式等を表すコードデータからなるプリントデータ、エンドデータにより構成されている。そのユーザ端末1からのプリント命令データ(1) はファイルサーバ3内のHDD14にプリントキューとして格納される。ファイルサーバ3のCPU11は秘匿プリントが指定されていた際、プリント命令データ(1) の受信に伴い、ユーザに対しプリントデータ毎の区別をユーザに可能ならしめる為の、プリントジョブ番号を発行し、メインメモリ12内にユーザ番号に対するプリントジョブ番号が記憶されたプリントジョブ対照表12aを保持する。
これにより、ファイルサーバ3のCPU11はプリント命令データ(1) に対する応答データ(2) をネットワーク4上を介してユーザ端末1へ送信する。この応答データ(2) は、送信先としてのユーザ番号と、送信元としてのファイルサーバと、上記ユーザ番号に対するプリントジョブ番号により構成されている。そのファイルサーバ3からの応答データ(2) は、ユーザ端末1内の制御部に供給され、ディスプレイによりユーザ番号に対するプリントジョブ番号が表示される。
また、ファイルサーバ3内のHDD14のプリントキューは定期的にプリントサーバ2からデータが入れられたかどうかが監視され、内容が有れば読み取られ、プリント命令データ(3) としてネットワーク4上を介してプリントサーバ2へ送信される。このプリント命令データ(3) は、送信先としてのプリントサーバ、送信元としてのファイルサーバ、プリントジョブ番号、プリントコマンド、秘匿プリントの指定データ、プリントデータ、エンドデータにより構成されている。
プリントサーバ2は、ジョブ単位にプリント命令データ(3) を受取り、必要に応じてページメモリ46上にイメージ展開を行う。プリント命令データ(3) 内のプリントデータとしてのコードデータはプリンタコントローラ手段70によってそのプリンタの解像度に応じてプリントイメージと対応したビットマップデータに変換される。この動作をイメージ展開と言う。このイメージ展開が1〜数頁から成る一塊のプリントジョブ単位に終了した後、プリントサーバ2は当該プリントデータが秘匿性のあるプリントで有ればジョブ単位に対応するパスワードを自身で発行し、このパスワードと展開が終了した事とジョブ番号を併せて示す応答データ(4) をネットワーク4上を介してファイルサーバ3へ送信する。この応答データ(4) は、送信先としてのファイルサーバと、送信元としてのプリントサーバと、プリントジョブ番号と、展開終了データ、およびパスワードにより構成されている。
ファイルサーバ3のCPU11は、その応答データ(4) のプリントジョブ番号に対するジョブ依頼ユーザとしてのユーザ番号をプリントジョブ対照表12aを用いて識別し、その識別したユーザに対して、つまりネットワーク4上を介してユーザ端末1へ応答データ(5) を送信する。この応答データ(5) は、送信先としてのユーザ番号と、送信元としてのファイルサーバと、展開終了データ、およびパスワードにより構成されている。
その応答データ(5) はユーザ端末1内の制御部に供給され、ディスプレイによりユーザ番号に対するプリントジョブ番号とパスワードが表示される。
これにより、プリントデータを送信したユーザは依頼プリントジョブ番号とパスワードを受取り、自分がプリント依頼した複数のプリントジョブの内どのプリントの準備が終了しそのパスワードが何であるかを認識することができる。
その後、ユーザはプリントサーバ2の所に赴き、他のユーザが近くにいない事を確認等してコントロールパネル24よりプリントジョブ番号、パスワードを入力する事で自身のプリントの出力を依頼し、プリントサーバ2はそのプリントジョブ番号に対応したプリントの出力を行い、結果としてユーザは秘匿性の高いプリント出力を得る事が可能となる。
また、秘匿プリントでない、プリントデータに対する通常のプリントを行う際の、データの内容と伝達手順とを、図5、図6を用いて説明する。このような、通常の秘匿性を必要としないプリントは、ユーザがプリント出力を取りに行く時と、プリント出力とが同期する必要が生じない為、プリントデータの流れは一方方向だけで十分である。
すなわち、まず、ネットワーク4上に接続されたユーザ端末1からプリント命令データ(1) が送信される。このプリント命令データ(1) は、送信先としてのファイルサーバ、送信元としてのユーザ番号、プリントコマンド、通常プリントの指定データ、文字コード、文字の大きさ、プリント書式等を表すコードデータからなるプリントデータ、エンドデータにより構成されている。そのユーザ端末1からのプリント命令データ(1) は、秘匿プリントの時と同じようにファイルサーバ3内のHDD14にプリントキューとしてプリントジョブ単位に格納される。
この結果、ファイルサーバ3ではそのプリント命令データ(1) が秘匿性の物でないので先の場合の様なユーザとジョブ番号との対照表は作成する必要が生じない。
また、ファイルサーバ3内のHDD14のプリントキューは定期的にプリントサーバ2からデータが入れられたかどうかが監視され、内容が有れば読み取られ、プリント命令データ(3) としてネットワーク4上を介してプリントサーバ2へ送信される。このプリント命令データ(3) は、送信先としてのプリントサーバ、送信元としてのファイルサーバ、プリントジョブ番号、プリントコマンド、通常プリントの指定データ、プリントデータ、エンドデータにより構成されている。
プリントサーバ2は、ジョブ単位にプリント命令データ(3) を受取り、必要に応じてページメモリ46上にイメージ展開を行う。プリント命令データ(3) 内のプリントデータとしてのコードデータはプリンタコントローラ手段70によってそのプリンタの解像度に応じてプリントイメージと対応したビットマップデータに変換される。
この結果、プリントサーバ2ではそのプリントデータが秘匿性の物で無い為に、プリントに都合の良い単位で展開終了時に即刻プリント出力される。
次に、図7を用いて、秘匿性のあるプリントデータに対するプリントを行う際の応用例を説明する。
この場合、図1、図4で示した例のようにプリントサーバ2側がパスワードを発行せず、ユーザが予めパスワードを決める簡略な実現手段である。
この場合には、ネットワーク4上で用いられるネットワークプリント、或いは電子メール等を行う前に予め決められる、ユーザ番号をプリントデータとユーザが決めたパスワードを一緒にプリントサーバ2に送信し(プリント命令データ(1)(2))、プリント出力を得る際にはユーザ番号とパスワードをコントロールパネル24から入力する事で該当ユーザ分のプリント出力を行うものである。
この方法は、ネットワーク4上のデータ伝達が少なくて済む。ただし、何時イメージ展開が済んだかをユーザが確認する手段が無く、適当に時間を見計らってプリント出力を取りに行く必要がある。
次に、秘匿性のあるプリントデータに対するプリントを行う際の、ファイルサーバ3の動作を図8〜図11に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、プリントベース部ソフトの処理について、図8に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、受信データが秘匿プリントであるか否かを判断し、秘匿プリントの場合、秘匿プリントソフトへプリントデータを伝達し、処理を終了し、秘匿プリントでない通常プリントの場合、共有プリントソフトへプリントデータを伝達し、処理を終了する。
次に、共有プリントソフトの処理について、図9に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、プリントデータを受信したか否かを判断し、このプリントデータの受信を判断した際、プリンタ番号を選択し、プリンタキュウを選択する。ついで、新規ユーザか否かをチェックし、新規ユーザの場合、ファイルオープンしてファイルを追加記録し、新規ユーザでない場合、そのままファイルを追加記録する。
ついで、データが終了したか否かをチェックし、終了している場合、ファイルをクローズする。
このファイルのクローズ後、あるいはデータが終了していなかった場合、あるいは上記プリントデータを受信していなかった場合、プリンタキュウにファイルデータがあるか否かをチェックし、ファイルデータがある場合、新ファイルか否かをチェックし、新ファイルの場合、ファイルをオープンする。このファイルのオープン後、あるいは新ファイルでなかった場合、指定プリンタへデータを送信する。
ついで、データをすべて送信終了したか否かをチェックし、終了している場合、ファイルを削除する。このファイルの削除後、あるいはデータをすべて送信し終わっていない場合、あるいはプリンタキュウにファイルデータが無かった場合、リターンとなる。
次に、秘匿プリントソフトの処理について、図10、図11に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、プリントデータを受信したか否かを判断し、このプリントデータの受信を判断した際、プリンタ番号を選択し、プリンタキュウを選択する。ついで、新規ユーザか否かをチェックし、新規ユーザの場合、ファイルオープンし、プリントジョブ番号を決定し、ユーザプリントジョブ対照表を記入する。この後、あるいは新規ユーザでない場合、ファイルを追加記録する。
ついで、データが終了したか否かをチェックし、終了している場合、ファイルをクローズし、送信元へプリントジョブ番号を返信する。
このプリントジョブ番号の返信後、あるいはデータが終了していなかった場合、あるいは上記プリントデータを受信していなかった場合、プリンタキュウにファイルデータがあるか否かをチェックし、ファイルデータがある場合、新ファイルか否かをチェックし、新ファイルの場合、ファイルをオープンする。このファイルのオープン後、あるいは新ファイルでなかった場合、指定プリンタへデータを送信する。
ついで、データをすべて送信終了したか否かをチェックし、終了している場合、ファイルを送信済キュウヘ移動し、ユーザプリントジョブ対照表に返信済フラグをセットする。この返信済フラグのセット後、あるいはデータをすべて送信し終わっていない場合、あるいはプリンタキュウにファイルデータが無かった場合、プリントサーバよりデータを受信しているか否かをチェックする。ついで、データを受信している場合、展開が終了か否かをチェックする。展開が終了している場合、ユーザプリントジョブ対照表からユーザに対しプリントジョブ番号とパスワードを通知する。
展開が終了していなかった場合、エラーか否かをチェックする。エラーの場合、エラー情報をユーザに通知する。
また、プリントジョブ番号とパスワードの通知後、あるいはエラー情報の通知後、対応する送信済プリントデータを削除し、ユーザのプリントジョブ対照表から削除する。この後、あるいはエラーでなかった場合、あるいはプリントサーバよりデータを受信していなかった場合、リターンとなる。
次に、秘匿性のあるプリントデータに対するプリントを行う際の、プリントサーバ2の動作を図12〜図19に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、プリントデータの受信イメージの展開処理について、図12〜図14に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、受信データが秘匿プリントであるか否かを調べる。受信データが秘匿プリントであった場合、対照表に登録し、プリントジョブ番号を登録し、パスワードの乱数を発生し登録する。
そして、その登録後、あるいは受信データが秘匿プリントで無かった場合、プリンタコントローラ70へプリントデータを伝達し、プリンタ35向けコード部分のプリンタコントローラ70への受け渡しを開始し、コードデータのプリンタコントローラ70への受け渡しを行う。ついで、プリンタコントローラ70よりプリント要求があった場合、プリンタ頁サイズ/姿勢を確認し、ページメモリ46に空き領域が有るか否かを確認する。空き領域が有った場合、ページ番号更新し、ページメモリ46のページサイズを確保し、パラメータをセットし、プリンタコントローラ70にプリント要求応答し、プリンタコントローラ70にイメージデータの転送を開始する。
そして、この転送を開始した際、あるいはプリンタコントローラ70よりプリント要求がなかった場合、あるいはページメモリ46に空き領域がなかった場合、ページメモリ46−プリンタコントローラ70間のイメージデータの転送中かを調べ、転送中で、イメージデータの転送が終了した際、イメージデータの転送を停止する。
そして、イメージデータの転送中でない場合、あるいはイメージデータの転送が終了していない場合、あるいはイメージデータの転送を停止した場合、イメージ未圧縮頁があるか否かを調べ、イメージ未圧縮頁があり、イメージ圧縮が終了しておらず、イメージ圧縮中でない場合に、圧縮伸長手段50によるイメージ圧縮動作を開始する。イメージ圧縮が終了した際、圧縮伸長手段50によるイメージ圧縮動作を停止し、当該頁をクリアし、「Pcod+1」とする。
そして、イメージ未圧縮頁がない場合、あるいはイメージ圧縮中の場合、あるいはイメージ圧縮動作を停止した場合、イメージが圧縮済みで、2次メモリとしてのハードディスクHDに未ファイル保存頁が有る場合、ファイル保存動作を行う。ついで、ファイルに空き領域が有るか否かを調べる。ファイルに空き領域が有る場合、頁ファイルの保存が終了したか否かを調べる。頁ファイルの保存が終了していた場合、ファイルの保存処理を停止し、「Pfile+1」とする。
また、ファイルに空き領域が無い場合、メモリプリントモードの指定か否かを調べる。メモリプリントモードの指定の場合、2次メモリとしてのハードディスクHDのクリア処理を実行し、メモリプリントモードの指定でない場合、プリント処理へ進む。
頁ファイルの保存が終了していない場合、全頁のデータをファイルサーバより受信終了したか否かを調べる。終了していない場合、コードデータのプリンタコントローラ70への受け渡し処理へ戻り、終了している場合、プリンタコントローラへの受渡し停止する。
この受渡しの停止後、プリンタコントローラ70に全頁のイメージの展開が終了したか否かを調べる。終了していない場合、プリンタコントローラ70からのプリント要求のチェック処理へ戻り、終了している場合、全頁の圧縮ファイル化の保存が終了したか否かを調べる。終了していない場合、イメージ未圧縮頁のチェック処理へ戻り、終了している場合、秘匿プリントか否かを調べる。秘匿プリントでない場合、プリント処理へ進み、秘匿プリントの場合、対照表によるプリントジョブとパスワードを展開終了とともにファイルサーバに返信する。この返信後、リターンとなる。
次に、秘匿プリントに対するパスワードをコントロールパネル24から入力することによるプリント開始動作を図15に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、コントロールパネル24より入力を設定する。すなわち、秘匿プリントの指定、プリントジョブ番号の入力、パスワードの入力を行う。
この設定後、プリントジョブ番号が合致するか否かを調べる。合致するプリントジョブ番号が無い場合、「このプリントジョブは受付けていません」というメッセージを表示する。合致するプリントジョブ番号がある場合、パスワードが合致するか否かを調べる。パスワードが合致しない場合、「このパスワードは合致しません」というメッセージを表示する。
パスワードが合致しない場合、「プリントパラメータを設定して下さい」というメッセージを表示する。この表示に応じて、コントロールパネル24よりプリントパラメータを設定する。すなわち、プリント部数:N、ソート/グループ、両面プリント:有無、縮小プリント:等倍/2イン1/4イン1等が設定される。この設定後、プリント処理に進む。
次に、プリント処理について、図16〜図19に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、プリント指定紙があるか否かを調べる。プリント指定紙が無い場合、秘匿プリントか否かを調べる。秘匿プリントでない場合、エラー情報をユーザに通達し、秘匿プリントの場合、エラー情報をコントロールパネル24で表示する。
プリント指定紙がある場合、「Pfail=Plast」、「Pdec=Plast」とし、指定イメージファイルの最終頁より読出しを開始する。ついで、頁ファイルの読出しが終了したか否かを調べる。読出しが終了している場合、読出し停止処理を行い、「Pfail=Pfail−1」とする。読出しが終了していない場合、ファイルの読出し動作を行う。
このファイルの読出し動作後、あるいは読出し停止処理後、読出し済みで未伸長頁があるか否かを調べる。読出し済みで未伸長頁がある場合、頁サイズと姿勢を確認し、ページメモリ46にイメージ領域を確保し、「Pdec」頁の伸長を開始する。この伸長開始後、あるいは読出し済みで未伸長頁がない場合、全頁の読出しが終了したか否かを調べる。全頁の読出しが終了していない場合、ページメモリ46に空き領域があるか否かを調べる。空き領域がある場合、頁ファイルの読出しを再開始する。
この再開始後、あるいは全頁の読出しが終了している場合、ページメモリ46に空き領域が無い場合、Pdecの伸長が終了したか否かを調べる。Pdecの伸長が終了している場合、頁伸長動作を停止する。この頁伸長動作の停止後、あるいはPdecの伸長が終了していない場合、伸長済みで未プリント頁があるか否かを調べる。伸長済みで未プリント頁がある場合、ページメモリ24に空き領域があるか否かを調べる。ページメモリ24に空き領域が無い場合、あるいは伸長済みで未プリント頁が無い場合、後述する縮小展開の終了のチェック処理に進む。
また、ページメモリ24に空き領域がある場合、等倍プリントの指定か否かを調べる。等倍プリントの指定でない場合、2イン1プリントの指定か否かを調べる。2イン1プリントの指定の場合、「MOD(Ppr÷2)」の位置から縮小展開を開始する。MODは余りであり、その余りが1の場合、縦長プリントデータの際、図20に示す20−1の位置から縮小展開を開始し、横長プリントデータの際、図21に示す21−1の位置から縮小展開を開始し、余りが0の場合、縦長プリントデータの際、図20に示す20−2の位置から縮小展開を開始し、横長プリントデータの際、図21に示す21−2の位置から縮小展開を開始する。
2イン1プリントの指定の場合、4イン1プリントの指定か否かを調べる。4イン1プリントの指定の場合、「MOD(Ppr÷4)」の位置から縮小展開を開始する。MODは余りであり、その余りが1の場合、縦長プリントデータの際、図22に示す22−1の位置から縮小展開を開始し、横長プリントデータの際、図23に示す23−1の位置から縮小展開を開始し、余りが2の場合、縦長プリントデータの際、図22に示す22−2の位置から縮小展開を開始し、横長プリントデータの際、図23に示す23−2の位置から縮小展開を開始し、余りが3の場合、縦長プリントデータの際、図22に示す22−3の位置から縮小展開を開始し、横長プリントデータの際、図23に示す23−3の位置から縮小展開を開始し、余りが0の場合、縦長プリントデータの際、図22に示す22−4の位置から縮小展開を開始し、横長プリントデータの際、図23に示す23−4の位置から縮小展開を開始する。
ついで、2イン1プリントあるいは4イン1プリントの縮小展開が行われた後、あるいは伸長済みで未プリント頁が無い場合、2イン1プリントあるいは4イン1プリントの縮小展開が終了したか否かを調べる。
縮小展開が終了している場合、Pprの等倍頁のイメージをクリアし、縮小イメージ頁が埋まったか否かを調べる。縮小展開が終了していない場合、あるいは縮小イメージ頁が埋まっていない場合、プリント終了のチェック処理に進む。
縮小イメージ頁が埋まっている場合、両面プリントが指定されているか否かを調べる。両面プリントが指定されている場合、等倍プリントが指定されているか否かを調べる。等倍プリントが指定されている場合、「Ppr」が偶数か否かを調べる。等倍プリントが指定されていない場合、2イン1プリントが指定されているか否かを調べる。2イン1プリントが指定されている場合、「Ppr÷2」が偶数か否かを調べる。2イン1プリントが指定されていない場合、4イン1プリントが指定されていると判断し、「Ppr÷4」が偶数か否かを調べる。
両面プリントが指定されていない場合、「Ppr」が偶数でない場合、「Ppr÷2」が偶数でない場合、「Ppr÷4」が偶数でない場合、トレーへの排出を指定し、「Ppr」が偶数の場合、「Ppr÷2」が偶数の場合、「Ppr÷4」が偶数の場合、両面ユニットへの排出を指定する。
ついで、プリントイメージ姿勢と紙姿勢とが一致するか否かを調べる。一致しない場合、回転プリントを指定し、グループモードの指定か否かを調べる。グループモードの指定の場合、プリント部数を指定する。このプリント部数を指定後、あるいはプリントイメージ姿勢と紙姿勢とが一致している場合、あるいはグループモードを指定していない場合、プリンタエンジンにプリントの開始指令を出力する。
ついで、プリントが終了したか否かを調べる。プリントが終了していない場合、頁ファイルの読出しが終了したか否かのチェック処理に戻り、プリントの終了を判断した場合、プリントイメージをクリアし、全頁のプリントが終了したか否かを調べる。この全頁のプリントが終了していない場合、頁ファイルの読出しが終了したか否かのチェック処理に戻り、全頁のプリントが終了していない場合、ソートモードが指定されているか否かを調べる。
ソートモードが指定されている場合、「Nc−1」を行い、全部数のプリントが終了したか否かを調べる。全部数のプリントが終了していない場合、プリント指定紙がある場合の処理に戻る。
ソートモードが指定されていない場合、あるいは全部数のプリントが終了している場合、秘匿プリントか否かを調べる。秘匿プリントでない場合、ファイルサーバ3にプリントジョブ番号のプリント終了を通知する。このプリント終了の通知後、あるいは秘匿プリントでなかった場合、メモリプリントモードが指定されているか否かを調べる。メモリプリントモードが指定されていない場合、プリントしたプリントジョブイメージファイルとしての2次メモリより消去する。この消去後、あるいはメモリプリントモードが指定されていた場合、リターンとなる。
次に、2次メモリとしてのハードディスクHDの最古ファイルの削除ルーチン1について、図24に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、最も古い時刻にファイルされたデータを検索し、該当ファイルをハードディスクHDから削除する。
また、2次メモリとしてのハードディスクHDの最古ファイル削除ルーチン2(定時間削除)について、図25に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、全ファイルの時刻を検索し、ファイル後、時間T(設定データ)を越えて保存されているファイルをハードディスクHDから削除する。
上記したように、ユーザ端末とプリントサーバとがファイルサーバを有するネットワークを介して接続され、ユーザ端末から出力されるプリントデータがプリントサーバでプリントアウトされるものにおいて、ユーザ端末から、ユーザ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータを出力し、ファイルサーバが、ユーザ端末から供給されるユーザ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータを受入れ、この受入れたユーザ番号にプリントジョブ番号を生成し、その秘匿を示すデータ、プリントデータにプリントジョブ番号を付与してプリントサーバへ出力し、またプリントジョブ番号をユーザ端末へも出力し、プリントサーバが、ファイルサーバから供給されるプリントジョブ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータを受入れ、プリントサーバが秘匿を示すデータに応じてパスワードを発生し、プリントサーバを介してユーザ端末へ出力し、プリントジョブ番号とパスワードの入力により、この入力されたプリントジョブ番号に対するプリントデータをパスワードが一致した場合にプリントするようにしたものである。
また、ユーザ端末から、ユーザ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータを出力し、ファイルサーバが、ユーザ端末から供給されるユーザ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータを受入れ、この受入れたユーザ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータをプリントサーバへ出力し、プリントサーバが、ファイルサーバから供給されるユーザ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータを受入れ、ユーザ番号の入力により、この入力されたユーザ番号に対するプリントデータをプリントするようにしたものである。
また、ユーザ端末から、ユーザ番号、秘匿を示すデータ、プリントデータを出力し、ファイルサーバが、ユーザ端末から供給されるユーザ番号、秘匿を示すデータ、パスワード、プリントデータを受入れ、この受入れたユーザ番号、秘匿を示すデータ、パスワード、プリントデータをプリントサーバへ出力し、プリントサーバが、ファイルサーバから供給されるユーザ番号、秘匿を示すデータ、パスワード、プリントデータを受入れ、ユーザ番号とパスワードの入力により、この入力されたユーザ番号に対するプリントデータをパスワードが一致した場合にプリントするようにしたものである。
これにより、秘匿性の高いプリント物をネットワーク上で共同して使用するプリンタで秘匿性が守られたままプリントでき、かつプリンタが高価なものにならないようにできる。