JP3683673B2 - 残存型枠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンクリ−ト製の擁壁,砂防ダム,橋脚等の構造物を施工する際に、そのものがコンクリ−ト打設の型枠として使用し、打設後はそのままコンクリ−トの表面に固着し残存するタイプの残存型枠に関し、特には構造物の人目に付かない裏側に使用するためのものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリ−ト製の擁壁,砂防ダム,橋脚等の構造物を施工する際に、施工の容易さ及び表面の仕上の美しさあるいは建設廃材等の環境との面からも、構造物の表面に取付ける壁材として、残存型枠が使用されている。
【0003】
この残存型枠は、通常表型枠部材であり、つまり、片側表面を天然石風の外観化粧仕上されたコンクリ−ト製のプレ−トである。この一定面積のプレ−トを型枠部材として使用しコンクリ−ト構造物が施工される際、コンクリ−ト構造物の人目に触れる表側に順次並べて表型枠部材とし、対向する人目に触れない裏側の対向部材と間を種々の固定具を用いて全体を枠組し、枠組された表型枠部材と対向部材との間にコンクリ−トを打設し、表型枠部材はそのまま壁板として打設コンクリ−トに結合し残存させ、対向部材はコンクリ−トを打設後に取外しするものであった。この打設コンクリ−トの裏側に枠組する対向部材は、合板又は鉄製の型枠を枠組したもの、あるいは時として表型枠部材をそのまま裏側にも型枠として使用することもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記打設するコンクリ−トの裏側に枠組する対向部材は、合板型枠工法では大工の技量に左右され熟練を要し、脱型作業も手間を要し、その際に廃材も多く出て環境的にも悪影響を及ぼす。他方金型枠では廃材は殆ど出ないとしても、必ず脱型作業を必要とし、その重量も重いので搬出に多大な手間を要し、又、脱型後の型枠の清掃作業も必要となり、このため、従来の対向部材ではいずれにしても作業性が悪く、コスト面で有利でなく、特に合板では廃材の発生により環境面からも良くなく、又、表面化粧仕上した表型枠部材を裏側の型枠として使用することは、脱型作業が不要で廃材が出ない等の利点を有するも、人目に触れない裏側にこのような化粧仕上した表型枠部材を使用すると、施工費が高く付くと共に、表型枠部材には見栄え上貫通穴が無く、このため、打設コンクリ−トの余分な水分及び打設時に空気を逃がすことができない等の問題点を有していた。従って裏側用に使用する残存型枠が要望されていた。
【0005】
本発明は前記の問題点に鑑み、コンクリ−ト打設における枠組、特に人目に触れない裏側の枠組が容易で、コンクリ−ト打設後の脱型作業を不要とし、且つ廃材が出ず、省力化及び環境的にもよい残存型枠を提供することを目的とする。
【0006】
他の目的は、比較的軽量で強く、且つ打設コンクリ−トとの結合性が良く、しかも打設コンクリ−トの余分な水分あるいは打設時の空気を逃がせると共に打設コンクリ−トの充填状態が確認でき、更に安価な裏側用の残存型枠を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の残存型枠は、表面処理を施したエキスパンドメタルの金網(2)入りで表面化粧仕上のない四角形状のコンクリート系パネル(1)面に、少なくとも多数の貫通穴(1a)を前記金網(2)の網目(2a)位置に穿設し、且つ前記コンクリート系パネル(1)の外周には、その各角部に面取り部(1b)を、各辺部に切欠溝(1c)を形成し、前記各貫通穴(1a)の最小径部における穴径が1mm〜25mmの範囲としたものである。
【0008】
又、本発明の残存型枠は、前記コンクリート系パネル(1)の裏面側に、前記貫通穴(1a)の他に、テーパー状の穴形である多数の溝穴(1d)を前記金網(2)の網目( 2a )位置に穿設したもので、残存型枠全体を軽量化し、運搬及び作業性の面で好ましく、打設コンクリートとの結合性もよい。尚、コンクリート系パネル(1)の裏面側とは、打設コンクリートと結合する側のコンクリート系パネル(1)の面を言う。
【0009】
前記貫通穴(1a)は、テ−パ−状の段付貫通穴とすると、打設コンクリ−トとの結合性がよく、コンクリ−ト打設時の空気の逃げもよい点で好ましい。
【0010】
前記貫通穴( 1a )は、前記金網(2)の網目(2a)位置に穿設させ、且つ前記溝穴(1d)は、テーパー状の穴形とすると、ストレートな溝穴に比べコンクリート打設時の空気逃げもよく空気だまりがなく、又、打設コンクリートとが溝穴(1d) 内に入り易い点で好ましい。
【0011】
前記面取り部(1b)は、45°の角度で直線状に面取りするか、あるいは円弧状に面取りし、且つ前記切欠溝(1c)は、45°開きのV字状に切欠いて形成するか、あるいは半円状に形成すると、枠組の際にそれら面取り部(1b)、切欠溝(1c)自体の合わせが簡単で、合わせてできる外周通し穴(1e)も正方形又は円形となり、その外周通し穴(1e)にボルト等を挿通する場合に好ましい。
【0012】
前記金網(2)は、エキスパンドメタルが特有な網目形状なため、補強骨材として強く、又、網目(2a)内に貫通穴(1a)あるいは溝穴(1d)を穿設するのに都合がよく、好ましく、更にエキスパンドメタルに表面処理を施すのが長期間錆ることなく全体の強度を維持でき好ましい。
【0013】
前記コンクリ−ト系パネル(1)は、その裏面側の周辺角を全周面取りする。これにより各枠組でコンクリ−ト系パネル(1)を直角又は曲面に沿って配列する場合に、互の裏面側の角が当らず、当接するコンクリ−ト系パネル(1)の表面側の開き具合を少なくできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態につき説明する。先ず本発明の実施形態につき、図1は本発明の実施例を示す平面図である。図2は本発明の実施例を示す断面図である。この図1,2中において、(1)は一定の厚さと面積を有した表面化粧仕上が施していない四角形のコンクリ−ト系パネルである。該コンクリ−ト系パネル(1)としては、通常セメントに砂及び砂利等を適宜に配合して硬化したコンクリ−トが使用され、このコンクリ−トとしては、単にレジンコンクリ−トや特殊シリカセメントが用いられる他に、硬化したコンクリ−トに低粘度のビニル系モノマ−を含浸.重合させたり、コンクリ−トに金属短繊維を混入し硬化させ、その中に低粘度のビニル系ポリマ−を含浸.重合させたりすると耐久性及び機械的強度を著しく向上させることができる。又、軽量化対策として発泡コンクリ−トとして使用する場合もある。更にコンクリ−ト系パネル(1)の厚さとしては、軽量化のため50mm以下の厚さが望ましく、好ましくは30mm〜50mmの範囲が軽量化及び強度の面で使用するのによい。
【0015】
又、本発明では、コンクリ−ト系パネル(1)面に多数の貫通穴(1a)を後述する金網(2)の網目(2a)の位置、つまり中に一定間隔で穿設している。この貫通穴(1a)は、ストレ−ト穴以外に、その形状が打設コンクリ−トが流し込んで結合する側の裏面側を大きくテ−パ−状に座ぐり、その座ぐり穴から表面側に小径の穴を貫通させ、この貫通穴(1a)の断面形状は、全体としてテ−パ−状の段付溝穴に形成したものである。従って、貫通穴(1a)の最小径部とは、貫通穴(1a)の一番細い部分の穴径部を示し、図1ではコンクリ−ト系パネル(1)の表面側、つまり打設コンクリ−トと結合しない面側の穴径に相当するが、必ずしも表面側と限らずコンクリ−ト系パネル(1)の中間の場合もある。この貫通穴(1a)の配列としては、金網(2)の網目(2a)と同じく配列するが、場合によっては、網目(2a)を選択して平行又は千鳥状に配列することもある。又、この貫通穴(1a)の最小径部の穴径は1mm〜25mmの範囲とし、この最小径部の穴径は、コンクリ−ト系パネル(1)を枠組する際に針金又はボルトで固定する関係上、1mm以下では強度的に満足な針金が挿通できず、又、25mm以上では打設するコンクリ−トが大量に流出する恐れが生じる。この流出の恐れは、コンクリ−トに混入する砂利の大きさが殆ど25mm以下であるため、穴径が25mm以上では砂利が穴で止められず、コンクリ−トが流出しつづけるからである。
【0016】
更にコンクリ−ト系パネル(1)の外周の四隅には、その各角部に面取り部(1b)を形成し、各辺部に切欠溝(1c)を形成させる。この面取り部(1b)及び切欠溝(1c)について更に説明すると、先ず面取り部(1b)は四角形コンクリ−ト系パネル(1)の4箇所の角部を45°の角度で直線状にカットした状態で形成され、その面取り部(1b)の大きさは、図5の如く4枚のコンクリ−ト系パネル(1)を並べ各角部を突き合わせた際に面取り部(1b)で囲まれて形成される四角形状の外周通し穴(1e)が、略4mm〜20mmまでの太さのボルトに対し、使用する太さのボルトに合わせ、そのボルトが丁度良く挿通できる大きさに面取りしたものである。又、面取り部(1b)の形状は45°で直線状にカットすると、前記外周通し穴(1e)が正四角形となり、ボルトを挿通するのに適した形状であり、又、コンクリ−ト系パネル(1)自体は角部が当っても欠け難く強度的面で好ましい。又、図示しないが、角部を円の4分の1の円弧状にカットすると外周通し穴(1e)が円形となり、前記正四角形と同様に好ましい。
【0017】
次に、切欠溝(1c)は、コンクリ−ト系パネル(1)の外周の辺部にV字状の切欠いた溝を形成したものであり、これは図6の如く2枚のコンクリ−ト系パネル(1)の辺部を突き合わせたり、あるいは1枚の辺部の切欠溝(1c)に他の2枚の角部の面取り部(1b)が位置する際に、前記角部と同様な四角形状の外周通し穴(1e)を形成するためのものであり、この外周通し穴(1e)には前記角部で説明した太さのボルトが挿通されるため、その使用されるボルトの太さに対応した大きさの切欠溝(1c)を選択的に形成している。又、切欠溝(1c)の形状は、45°開きのV字状とすると、外部通し穴(1e)が正四角状となり、ボルトを挿通するのに形状的に好ましい。又、図示しないが、面取り部(1b)を円弧状とし、且つ切欠溝(1c)を半円状に形成すると外周通し穴(1e)は全て円形となり、この場合もボルトを挿通するのに形状的に好ましい。
【0018】
更に、切欠溝(1c)は、コンクリ−ト系パネル(1)が長方形の場合、長辺側の中央と各角部近くにそれぞれ1箇所ずつ設け、コンクリ−ト系パネル(1)を段積みした際に外周通し穴(1e)が形成されるようにしている。しかしながら、切欠溝(1c)の配置については、必ずしも上記の箇所に限定されるものではなく、必要に応じて配置され、その数も増減してもよい。
【0019】
(2)は補強用の骨材としての金属製の網であり、特にはエキスパンドメタルが特有な網形状でコンクリ−ト系パネル(1)との結合性もよく、又、強度も強く、安価な点で好ましい。更に金網(2)は、表面処理を施して錆の発生を防止させる。この表面処理としては、メッキ、塗装等であり、特にはカチオン電着塗装が安価で、且つ防錆の面で強い点で好ましく、エキスパンドメタルを使用した場合に塗料の乗りにくいエッジ(角部)が多いため、ダブルコ−トカチオン電着塗装を行うとよい。このダブルコ−トカチオン電着塗装とは、カチオン電着塗装を2回行う塗装方法で、特にエキスパンドメタルのエッジが確実に塗装でき、強固な塗膜を形成でき極めて防錆効果が大きくなる。
【0020】
図3,図4は本発明のコンクリ−ト系パネル(1)に貫通穴(1a)と溝穴(1d)の両方を穿設したものを示すそれぞれの実施例を示す平面図,断面図であり、この場合の両者の配列は交互に千鳥状に配列させている。この貫通穴(1a)と溝穴(1d)の両方を穿設したものは、本発明の残存型枠をより軽量化できると共にコンクリ−ト系パネル(1)一枚当りのコンクリ−トの使用量も少なくできコスト的にも安価に製造でき、又、表面積が増大し打設コンクリ−トとの結合がより大きくできる。この場合の溝穴(1d)は、打設コンクリ−トが流れ込み結合するコンクリ−ト系パネル(1)の裏面側を大きくテ−パ−状に座ぐって、貫通しない溝穴(1d)を多数形成したものであり、テ−パ−状の溝穴(1d)にすると、ストレ−トの溝穴(1d)に比べ打設コンクリ−トが溝穴(1d)に良く流入し、且つコンクリ−ト打設時の空気抜けが良く、溝穴(1d)に空気だまりが起き難いので好ましい。又、溝穴(1d)は、貫通穴(1a)と同様に金網(2)の網目(2a)の位置に設けると、溝穴(1d)を深くしても金網(2)に当らず、つまり金網(2)が溝穴(1d)で露出せず、且つ溝穴(1d)を形成する際に金網(2)が邪魔にならず好ましい。
【0021】
次に本発明の残存型枠を打設コンクリ−トの裏側に使用した枠組について説明する。図5は本発明の残存型枠を同列に並べた枠組状態を示す平面図である。図6は本発明の残存型枠を横に半分ずらして段積した枠組状態を示す平面図である。図7は本発明の残存型枠と表残存型枠との枠組状態を示す斜視図である。図8は本発明の残存型枠同士を段積みする際の裏面側から見た接続状態を示す一部省略した平面図である。図9は本発明の残存型枠同士の接続状態及び本残存型枠と表残存型枠との間隔保持状態を示す断面図である。図10は、本発明の残存型枠同士を外周通し穴を利用し、パイプで補強する場合の接続状態を示す断面図である。図11は本発明の残存型枠の裏面側から見た部分斜視図である。図12は本発明の残存型枠を曲げて配列した状態を示す断面図である。
【0022】
本発明の残存型枠を段積みする配列方法としては、図5に示す同列に並べたものと、図6に示す上下段を横にずらせて段積みする方法が考えられ、一般的には図6の方法が段積みに対して強く崩れ難く強い段積みとなるので好ましい。
【0023】
又、図7に示すように、本発明の残存型枠は、表面化粧仕上した表残存型枠(3)と対向して打設コンクリ−トの厚さだけ離して配し段積みされる。この際に表残存型枠(3)と本発明のコンクリ−ト系パネル(1)間は、概略的に連結プレ−ト(4),長短のセパレ−タ−(5),パイプ(6),ホ−ムタイ(7)及び袋ナット付ボルト(8),ナット(9)等で間隔を保持して枠組される。
【0024】
更に、具体的には図8及び図9に示すように、本発明のコンクリ−ト系パネル(1)をずらせて段積みした場合に、下側2枚のコンクリ−ト系パネル(1)の角部の面取り部(1b)と上段1枚の辺部の切欠溝(1c)とで形成された外周通し穴(1e)を利用し、この外周通し穴(1e)には、表残存型枠(3)から伸びた長短のセパレ−タ−(5)の一端ネジ部が挿通され、その際に打設コンクリ−ト側のコンクリ−ト系パネル(1)の裏面側には、セパレ−タ−(5)のネジ部が貫通すると共に3枚のコンクリ−ト系パネル(1)に跨ぐ断面C形状で板状の接続金具(11)を、ネジ部に2個のナット(10)で挾持して固定し、コンクリ−ト系パネル(1)の表面側には、前記接続金具(11)と面が略同等の大きさの板座金(12)を当て、その板座金(12)の中央を貫通して伸びた長短のセパレ−タ−(5)のネジ部とナット(9)とで3枚のコンクリ−ト系パネル(1)を接続固定させる。更に接続金具(11)と板座金(12)とは、端部の貫通穴(1a)を挿通する4本のボルト(13)と、そのボルト(13)と螺合するナット(14)とで締付固定される。これにより、3枚のコンクリ−ト系パネル(1)は互いに確実に接続固定され、コンクリ−ト打設に対して充分な強度を保つのである。
【0025】
図10は外周通し穴(1e)を利用し、パイプで補強する場合の接続状態を示す断面図であり、この図中で、外周通し穴(1e)には、表残存型枠(3)から伸びた長短のセパレ−タ−(5)の一端ネジ部が挿通され、その際にコンクリ−ト系パネル(1)の裏面側には、そのネジ部が貫通する断面C形で外周通し穴(1e)を跨ぐ板状の小形接続金具(15)をネジ部に2個のナット(10)で挾持して固定し、コンクリ−ト系パネル(1)の表面側には、2本の補強用のパイプ(6)をコンクリ−ト系パネル(1)に当接させて設け、このパイプ(6)間まで伸びた長短のセパレ−タ−(5)のネジ部と袋ナット付ボルト(8)とナット(9)とでパイプ(6)を固定し補強し、表残存型枠(3)とコンクリ−ト系パネル(1)との間隔を保持させるのである。他方貫通穴(1a)を利用して本残存型枠と表残存型枠(3)とを間隔保持する場合においても、同様な方法が用いられる。
【0026】
図11,図12では、本発明の残存型枠が裏面側に曲がって配列される場合であって、この場合には、図11のように、コンクリ−ト系パネル(1)裏面側の周辺の角が、全周面取りしてあるため、図12のように曲がって配列しても裏面側の角が当らず、表面側の角の両合わせ部分(イ)が余り開かず奇麗に配列でき、且つ合わせ易い利点を有する。
【0027】
【発明の効果】
本発明は以上説明した構成により次の効果を有する。
【0028】
(イ)本発明の残存型枠では、脱型の際にそのものが残存するため、コンクリ−ト系パネル(1)の裏面側のパイプ(6)やホ−ムタイ(7)或いは袋ナット付ボルト(8),ナット(9)等だけの撤去で済み、簡単であり、又、従来のコンパネ,サン木,釘等の廃材の発生がなく、そのために環境問題も少ない。
【0029】
(ロ)本発明の残存型枠は工場製作で現場に搬入されるので、現場での型枠製作の手間がなく型組の工期も短くなる。
【0030】
(ハ)本発明の残存型枠には、多数の貫通穴(1a)を穿設したことにより、その貫通穴(1a)を利用して枠組が簡単にでき、又、その貫通穴(1a)は、打設コンクリ−トつまりモルタルの充填状態が確認できる。つまりモルタルが貫通穴(1a)から出てきた時点で打設バイブ作業を終了できる目安とすることができ良好なコンクリ−トの打設を可能とする。更に貫通穴(1a)からはコンクリ−ト打設時に空気を逃がせられ、空気だまりも防止できる。
【0031】
(ニ)更にこの貫通穴(1a)は打設コンクリ−トの余分な水分を外部に排出でき、硬化した際のコンクリ−トの強度を高める。
【0032】
(ホ)本発明の貫通穴(1a)及び溝穴(1d)において、コンクリ−ト系パネル(1)の裏面側を表面側より大きなテ−パ−状に形成したものは、裏面側の表面積が大きくなり打設コンクリ−トとの結合を強くでき、且つコンクリ−ト打設時に貫通していない溝穴(1d)に対する裏面側からの空気逃げをも容易とし、又、貫通穴(1a)及び溝穴(1d)内に入るコンクリ−トの流動性もよい。又、溝穴(1d)を設けるとコンクリ−ト系パネル(1)の軽量化を伴い、運搬や枠組作業の効率を高める。
【0033】
(ヘ)本発明の貫通穴(1a)及び溝穴(1d)は、金網(2)の網目(2a)の位置に穿設したことにより、本発明の残存型枠を製作するのに型で穴(1a),(1d)成形の際や、コンクリ−ト打設における枠組の際に、貫通穴(1a)にセパレ−タ−(5)やボルト(8)を挿通する場合にも、金網(2)が邪魔にならない。
【0034】
(ト)本発明はコンクリ−ト系パネル(1)の外周に面取り部(1b)と切欠溝(1c)を形成したことにより、コンクリ−ト系パネル(1)を枠組する際に、各コンクリ−ト系パネル(1)を並べて段積してできる通し穴(1e)を利用して、隣接する各コンクリ−ト系パネル(1)の接続が強固になり、特に接続した中心をセパレ−タ−(5)が貫通して保持でき、補強用のパイプ(6)にホ−ムタイ(7)を介してセパレ−タ−(5)が係止されるため極めて各コンクリ−ト系パネル(1)の接続強度が保持されると共に、接続中心での支持は枠組の安定性も高める。
【0035】
(チ)コンクリ−ト系パネル(1)の裏面側の周辺角が面取りしたことにより、本発明の残存型枠を曲げて配列しても奇麗に配列でき、特に表面側の対向する突き合う角の開きを小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の残存型枠の実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の残存型枠の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の残存型枠でパネルに貫通穴と溝穴の両方を穿設した状態を示す平面図である。
【図4】本発明の残存型枠でパネルに貫通穴と溝穴の両方を穿設した状態の断面図である。
【図5】本発明の残存型枠を同列に並べた枠組状態を示す平面図である。
【図6】本発明の残存型枠を横に半分ずらして段積した枠組状態を示す平面図である。
【図7】本発明の残存型枠と表残存型枠との枠組状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の残存型枠の段積で接続状態を示す平面図である。
【図9】本発明の残存型枠同士の通し穴を利用した接続状態及び本残存型枠と表残存型枠との間隔保持状態を示す断面図である。
【図10】本発明の残存型枠同士の通し穴を利用し、パイプで補強する場合の接続状態を示す断面図である。
【図11】本発明の残存型枠の裏面側から見た部分斜視図である。
【図12】本発明の残存型枠を曲げて配列した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリ−ト系パネル
1a 貫通穴
1b 面取り部
1c 切欠溝
1d 溝穴
2 金網
2a 網目

Claims (3)

  1. 表面処理を施したエキスパンドメタルの金網(2)入りで表面化粧仕上のない四角形状のコンクリート系パネル(1)面に、少なくとも多数の貫通穴(1a)を前記金網(2)の網目(2a)位置に穿設し、且つ前記コンクリート系パネル(1)の外周には、その各角部に面取り部(1b)を、各辺部に切欠溝(1c)を形成し、前記各貫通穴(1a)の最小径部における穴径が1mm〜25mmの範囲であることを特徴とする残存型枠。
  2. 前記コンクリート系パネル(1)の裏面側に、テーパー状の穴形である多数の溝穴(1d)を前記金網(2)の網目( 2a )位置に穿設した請求項1記載の残存型枠。
  3. 前記貫通穴(1a)が、テーパー状の段付貫通穴である請求項1又は2記載の残存型枠。
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