JPH0932014A - 擁壁の施工方法 - Google Patents

擁壁の施工方法

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JPH0932014A
JPH0932014A JP20923995A JP20923995A JPH0932014A JP H0932014 A JPH0932014 A JP H0932014A JP 20923995 A JP20923995 A JP 20923995A JP 20923995 A JP20923995 A JP 20923995A JP H0932014 A JPH0932014 A JP H0932014A
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伸之 坂本
Shigenobu Tanaka
重信 田中
Seiichi Maruyama
誠一 丸山
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TOUYOKO GIKEN KK
Toyoko Giken Co Ltd
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TOUYOKO GIKEN KK
Toyoko Giken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート打設後に型枠の解体作業を要し
ないとともに、堰板の強度を向上させた擁壁の施工方法
を提供する。 【解決手段】 擁壁の基礎コンクリートの地山の斜面側
の基部に埋込み堰板2が起立させられ、埋込み堰板2か
ら所定間隔を開けた相対する位置の基礎コンクリート上
に化粧堰板3が起立させられ、埋込み堰板2と化粧堰板
3との間の任意箇所が連結金具4で連結されて擁壁用の
コンクリート打設用型枠1が構築されている。埋込み堰
板2は、コンクリート打設面の周縁部に固定金具14が
設けられたPC埋込みパネル10を上下左右に連続配置
させ、各PC埋込みパネル10を鉄筋20で連結して構
成されている。化粧堰板3は、表面に化粧を施し、背面
の周縁部に鉄筋係止用の固定金具14が設けられた化粧
パネル15を上下,左右に連続配置させ、各化粧パネル
15を鉄筋23で連結して構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切土あるいは盛土
などによる地山の急斜面等の土の崩壊を防止する擁壁を
形成する堰板と擁壁の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、切土や盛土などをして設けられた
地山の急斜面に、コンクリートなどで形成された擁壁を
設けて斜面の崩壊を防止している。従来、上記の擁壁を
設ける場合は、地山の斜面に沿って予め基礎コンクリー
トを打設しておき、その基礎コンクリート部分に2枚の
堰板を所定間隔(形成する擁壁の幅に対応させた間隔)
を開けて設けた型枠に、コンクリートを打設して擁壁を
形成していた。かかる型枠成形時には、相対する堰板間
にセパレータを設けて各堰板の間が所定間隔に保たれる
ようにしている。そして、地山の斜面等の堰板面と斜面
との間に長さ調節可能な油圧ジャッキ等を掛け渡して、
打設したコンクリートが硬化するまで、型枠が倒れない
ように支えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の型
枠は、コンクリートが硬化した後に解体する必要があり
手間のかかるものであった。また、解体した型枠は廃材
として処分されるものも多くあり、廃棄物の減少が求め
られている中で好ましいものではなかった。また、型枠
組立のような、作業者による手作業が多くしかも熟練を
要する作業に対する作業能率の向上および精度の向上を
図ることが求められている。そこで、本発明の擁壁の施
工方法は、化粧堰板と埋込み堰板を連結金具で連結して
型枠を成形し、コンクリート打設後に型枠の解体作業を
要しないとともに、堰板の強度を向上させた擁壁の施工
方法を提供することを目的とする。また、コンクリート
打設用型枠の強度を向上させるとともに、格子状に配置
された鉄筋を容易に係止できる擁壁の施工方法を提供す
ることを目的とする。また、擁壁の表面強度の向上や美
観の向上を図るとともに、格子状に配置された鉄筋を容
易に係止できるようにした擁壁の施工方法を提供するこ
とを目的とする。また、化粧堰板と埋込み堰板を容易に
連結することができる擁壁の施工方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の擁壁の施工方法
は上記課題を解決したもので、土砂の崩壊防止用に地山
の斜面等に沿ってコンクリート製の擁壁を構築する施工
方法であって、コンクリート打設面に鉄筋固定用部材が
設けられたPC埋込みパネルを上下,左右に連続配置さ
せるとともに、PC埋込みパネルのコンクリート打設面
の鉄筋固定用部材に格子状に配置した鉄筋を係止して各
PC埋込みパネルを連結させた埋込み堰板と、表面に化
粧模様を施し背面に鉄筋固定用部材が設けられた化粧パ
ネルを上下,左右に連続配置させるとともに、化粧パネ
ルの背面の鉄筋固定用部材に格子状に配置した鉄筋を係
止して各化粧パネルを連結させた化粧堰板とを所定間隔
で相対させるとともに、化粧堰板と埋込み堰板との間を
連結金具で連結し、化粧堰板と埋込み堰板との間にコン
クリートを打設して、化粧堰板と埋込み堰板とを打設し
たコンクリート中に埋め殺しにして一体とするようにし
て、強度の高い堰板によって強度の高い擁壁を構築する
とともに、コンクリート打設後の型枠解体作業が不要に
なるようにした。
【0005】PC埋込みパネルを、コンクリート、レジ
ンコンクリート、FRP、GRCから選ばれた1種より
略長方形に形成して強度の高いコンクリート打設用型枠
とすることができるようにし、化粧パネルを、コンクリ
ート、レジンコンクリート、FRP、GRCから選ばれ
た1種より一層に若しくは2種以上より二層以上に略長
方形に形成して擁壁の表面強度の向上や美観の向上を図
ることができるようにした。PC埋込みパネルと化粧パ
ネルの両者は、上下2辺側と、左右2辺側とにそれぞれ
鉄筋固定用部材をその凹凸が逆となる関係に設けて、格
子状に配置した鉄筋を容易に係止できるようにした。ま
た、化粧堰板と埋込み堰板を連結する連結金具は、断面
略く字形に弾性変形される薄鋼板の折り曲げ線に対して
対称位置にそれぞれ長孔が設けられ、外端に化粧堰板の
鉄筋と埋込み堰板の鉄筋とを係止する係止部を有する2
本の連結棒の内端側を、断面略く字形に曲げられた薄鋼
板の2つの長孔に挿入して薄鋼板の弾性力により2本の
連結棒を圧着させるようにして、化粧堰板と埋込み堰板
を容易に連結することができるようにした。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の擁壁の施工方法の実施の
形態を図1〜図5により説明する。切土や盛土などをし
て設けられた地山の斜面に構築されるコンクリート製の
擁壁を施工するコンクリート打設用型枠は、図示を省略
した擁壁の基礎コンクリートの地山の斜面側の基部に埋
込み堰板2が起立させられるとともに、埋込み堰板2か
ら所定間隔を開けた相対する位置の基礎コンクリート上
に化粧堰板3が起立させられ、埋込み堰板2と化粧堰板
3との間の任意箇所に連結金具4が設けられて、両堰板
が連結されているとともに、両堰板の間隔が所定間隔に
保持されている。なお、基礎コンクリートと擁壁とを同
時に施工するときは、両堰板を基礎コンクリート用の鉄
筋に固定するようにする。
【0007】基礎コンクリートの斜面側に起立させられ
た埋込み堰板2は、コンクリート打設面の周縁部に鉄筋
固定用部材として、例えば略山形に湾曲させた鉄筋保持
部14aを有する固定金具14が設けられたPC埋込み
パネル10を上下,左右に連続配置させるとともに、各
PC埋込みパネル10のコンクリート打設面の固定金具
14に格子状に配置した鉄筋20を係止して各PC埋込
みパネル10を連結して構成されている。
【0008】図2に示すように、埋込み堰板2を構成し
ているPC埋込みパネル10は、コンクリート打設面に
凹部10aを有する略長方形状のPC(プレキャストコ
ンクリート)板で、コンクリート打設面の上下の相対す
る2辺側の縁部に、互いに相対させた3対の溝部10b
が設けられており、3対の各溝部10bに固定金具14
の鉄筋保持部14aの湾曲部を嵌合させて、相対した固
定金具14で格子状に設けられた鉄筋20の縦方向の鉄
筋21を保持できるようになっている。
【0009】また、PC埋込みパネル10のコンクリー
ト打設面の左右の相対する2辺側の縁部に、4つの固定
金具14を互いに相対させて2列に配置するとともに、
固定金具14の湾曲した鉄筋保持部14aを辺部から突
出させるようにして(上記溝部10bに設けられた固定
金具14とはその凹凸が逆となるように)設け、相対し
た固定金具14の鉄筋保持部14aで縦方向の鉄筋21
と直交する横方向の鉄筋22を保持して、鉄筋22をP
C埋込みパネル10のコンクリート打設面の辺部に係止
することができるようになっている。なお、PC埋込み
パネル10の左右の相対する2辺側の縁部の固定金具1
4が設けられる位置には、図4に示すように、係止金具
18が設けられており、固定金具14をボルトなどによ
りPC埋込みパネル10の縁部に係止することができる
ようになっている。また、固定金具14はPC埋込みパ
ネル10の辺部に直接係止させるようにしてもよい。
【0010】なお、縦方向の鉄筋21は、横方向の鉄筋
22によってPC埋込みパネル10側に押し付けられて
固定金具14により保持されているが、各固定金具14
に縦方向の鉄筋21を保持させた状態で、各固定金具1
4に平板を設けて鉄筋21をPC埋込みパネル10の辺
部に係止するようにしてもかまわない。また、PC埋込
みパネル10の縦方向の鉄筋21を保持している固定金
具14を設ける代わりに、PC埋込みパネル10の製作
時に溝部10bを鉄筋21を嵌合させるような形状の嵌
合穴に形成してもかまわない。PC埋込みパネル10の
コンクリート打設面に設けられた凹部10aは、PC埋
込みパネル10の重量を軽くすることができるととも
に、その深さを調節することによって鉄筋20のかぶり
厚を調整することができる。
【0011】PC埋込みパネル10の相対する側面の対
向する位置には、連結突起11と嵌合孔12が設けられ
て、複数のPC埋込みパネル10で埋込み堰板2を構築
する際に各PC埋込みパネル10が強く連結できるよう
になっている。なお、PC埋込みパネル10の形状は略
長方形状に限るものではなく、略H形状などに形成する
ことも可能である。また、PC埋込みパネル10は、コ
ンクリート、レジンコンクリート、FRP、GRCから
選ばれた1種により形成することができ、あらかじめ工
場などで成形されて寸法精度の向上などが図られるよう
になっている。
【0012】埋込み堰板2に所定間隔を開けて相対して
起立させられている化粧堰板3は、例えば、表面に凹凸
模様などの化粧を施し、背面の周縁部に鉄筋係止用の固
定金具14が設けられた化粧パネル15を上下,左右に
連続配置させるとともに、各化粧パネルの背面の固定金
具14に格子状に配置した鉄筋23を係止して各化粧パ
ネル15を連結して構成されている。図3に示すよう
に、化粧堰板3を構成している化粧パネル15は、背面
に凹部15aを有する略長方形状のPC板で、化粧パネ
ル15の背面の上下の相対する2辺側の縁部に、互いに
相対させた3対の溝部15bが設けられており、3対の
各溝部15bに固定金具14の鉄筋保持部14aの湾曲
部を嵌合させて、相対した固定金具14で格子状に設け
られた鉄筋23の縦方向の鉄筋24を保持できるように
なっている。
【0013】また、化粧パネル15の背面の左右の相対
する2辺側の縁部に、4つの固定金具14を互いに相対
させて2列に配置するとともに、固定金具14の湾曲し
た鉄筋保持部14aを辺部から突出させるように(上記
溝部15bに設けられた固定金具14とはその凹凸が逆
となるように)設け、相対した固定金具14の鉄筋保持
部14aで縦方向の鉄筋24と直交する横方向の鉄筋2
5を保持して、鉄筋25を化粧パネル15の背面の辺部
に係止することができるようになっている。なお、化粧
パネル15の左右の相対対する2辺側の縁部の固定金具
14が設けられる位置には、係止金具18が設けられて
おり、固定金具14をボルトなどにより化粧パネル15
の縁部に係止することができるようになっている。ま
た、固定金具14は化粧パネル15の辺部に直接係止さ
せるようにしてもよい。
【0014】なお、縦方向の鉄筋24は、横方向の鉄筋
25によって化粧パネル15側に押し付けられて固定金
具14により保持されているが、各固定金具14に縦方
向の鉄筋24を保持させた状態で、各固定金具14に平
板を設けて鉄筋24を化粧パネル15の辺部に係止する
ようにしてもかまわない。また、化粧パネル15の縦方
向の鉄筋24を保持している固定金具14を設ける代わ
りに、化粧パネル15の製作時に溝部15bを鉄筋24
を嵌合させるような形状の嵌合穴に形成してもかまわな
い。化粧パネル15の背面に設けられた凹部15aは、
化粧パネル15の重量を軽くすることができるととも
に、その深さを調節することによって鉄筋23のかぶり
厚を調整することができる。
【0015】化粧パネル15の相対する側面の対向する
位置には、連結突起16と嵌合孔17が設けられて、複
数の化粧パネル15で埋込み堰板3を構築する際に各化
粧パネル15が強く連結できるようになっている。な
お、化粧パネル15の形状は略長方形状に限るものでは
なく、略H形状などに形成することも可能である。ま
た、化粧パネル15は、コンクリート、レジンコンクリ
ート、FRP、GRCから選ばれた1種により一層に形
成することができるほか、上記の中から2種以上の材料
を用いて多層に形成することができ、あらかじめ工場な
どで成形されて寸法精度の向上などが図られ、さらに
は、そのまま表面仕上げ材となるように化粧パネルの表
面に設けられた凹凸模様等に、着色などを施して施工す
る擁壁の美観を向上させることができる。
【0016】上記の埋込み堰板2と化粧堰板3は、基礎
コンクリートと擁壁とを同時に施工するときは、両堰板
の縦方向の鉄筋21,24の下端を埋込み堰板2,化粧
堰板3の下端から突出させるようにして、基礎コンクリ
ート用の鉄筋に溶接して固定して両堰板を起立させるこ
とができる。また、基礎コンクリートを先に構築してか
ら堰板を起立させる場合には、基礎コンクリートの構築
の際に堰板の配置位置に鉄筋を突出させておき、その突
出させた鉄筋と埋込み堰板2,化粧堰板3の縦方向の鉄
筋21,24とを溶接により固定して両堰板を起立させ
ることができる。
【0017】埋込み堰板2と化粧堰板3との間に設けら
れて、両堰板を連結するとともに両堰板の間隔を所定間
隔に保持している連結金具4は、図5に示すように、そ
の2本の連結棒4a,4bの外端に、埋込み堰板2の鉄
筋20と化粧堰板3の鉄筋23を係止する係止部として
鉤形の係止部材5が設けられているとともに、2本の連
結棒4a,4bの内端側が断面略く字形に曲げられた薄
鋼板6の2つの長孔6aに挿入され、薄鋼板6の弾性力
により2本の連結棒4a,4bを圧着させている。な
お、連結棒4a,4bの外端をねじ切りし、その端部を
ターンバックルにねじ込むとともに、長棒の基端にター
ンバックルにねじ込むネジ部を有し、その先端に鉤形の
係止部材が設けられた連結部材の基端側を前記ターンバ
ックルの他方にねじ込んで、連結棒4aや連結棒4bを
伸長して長さ調節できるようにしてもよい。この場合、
ターンバックルを回動させて長さを微調整できるように
することもできる。
【0018】上記構成の埋込み堰板2と化粧堰板3およ
び連結金具4を用いて擁壁を施工するには、擁壁の基礎
コンクリートの地山の斜面側の基部に、各PC埋込みパ
ネル10を格子状に配置した鉄筋20で連結した埋込み
堰板2を起立させるとともに、埋込み堰板2から所定間
隔を開けた相対する位置の基礎コンクリート上に、各化
粧パネル15を格子状に配置した鉄筋23で連結した化
粧堰板3を起立させる。そして、埋込み堰板2と化粧堰
板3の鉄筋20,23の間の相対する位置の任意個所
に、連結金具4の2本の連結棒4a,4bの外端に設け
られた係止部材5を係止し、埋込み堰板2と化粧堰板3
を連結するとともに、所定間隔に保持して、地山の斜面
付近に擁壁のコンクリート打設用型枠1が構築される。
このとき、連結金具4は、薄鋼板6の両端部を掴んで薄
鋼板6を略く字形に折り曲げ、各連結棒4a,4bの圧
着を緩めて2本の連結棒4a,4bの間隔を調節し、係
止部材5を両側の鉄筋に係止したところで薄鋼板6を元
に戻して連結棒4a,4bを圧着させて化粧堰板3と埋
込み堰板2を連結し、コンクリート打設時のコンクリー
トの側圧に対抗する。
【0019】擁壁のコンクリート打設用型枠1を構築し
た後、上記の埋込み堰板2と化粧堰板3との間にコンク
リートを打設し、打設したコンクリートが硬化したとこ
ろで、埋込み堰板2と地山の斜面の間を土砂等で埋めて
擁壁が完成する。打設されたコンクリートは、埋込み堰
板2の鉄筋20の周囲や、各PC埋込みパネル10の凹
部10aに入る込むとともに、化粧堰板3の鉄筋23の
周囲や、各化粧パネル15の凹部15aに入り込み、化
粧堰板3や埋込み堰板2と打設されたコンクリートが強
く一体化し、化粧堰板3と埋込み堰板2を擁壁の構造躯
体とすることができる。また、両堰板が埋め殺しにされ
るので、擁壁構築後の型枠解体作業を要しない。なお、
基礎コンクリートは先に施工してもよいし、擁壁と同時
にコンクリート打設して施工してもよい。
【0020】そのほか、各PC埋込みパネル10や各化
粧パネル15を連結している格子状の鉄筋20,23
は、縦方向と横方向の鉄筋の交差部において、縦方向又
は横方向のどちらか一方の鉄筋を同一方向に略山形状に
湾曲させ、その湾曲部分の凹部に直交するように鉄筋を
係止させて縦方向と横方向の鉄筋の面位置が合うように
形成してもよい。この場合、PC埋込みパネル10のコ
ンクリート打設面の相対する辺部に設けられた溝部10
bや、化粧パネル15の背面の相対する辺部に設けられ
た溝部15bを設けない構成にして、PC埋込みパネル
10のコンクリート打設面の辺部や化粧パネル15の背
面の辺部に、固定金具14の鉄筋保持部14aで鉄筋を
係止させるようにする。
【0021】
【発明の効果】本発明の擁壁の施工方法によれば、埋込
み堰板と化粧堰板とを連結金具で連結したコンクリート
打設用型枠にコンクリートを打設し、コンクリートの養
生を行なうだけで擁壁が完成するので、擁壁構築に要す
る工事期間の短縮や省力化を図ることができ、組み立て
に熟練を要することなく擁壁の型枠を構築することがで
きる。埋込み堰板と化粧堰板とは、上下,左右に連続配
置したPC埋込みパネルや化粧パネルを格子状に配置し
た鉄筋で連結しているので強い堰板となるし、両堰板
は、それらの間に打設したコンクリートと一体化して擁
壁の構造躯体となるので、従来の擁壁よりも強いものに
なるほか、コンクリート硬化後の型枠解体作業が不要な
ので、作業工程が少なくなる。また、木製の型枠を使用
しないので、天然資源の保護に役立つものであり、型枠
の解体作業が行なわれずそれに伴う廃材が出ないので、
廃棄物処理に要するコストがかからないし、廃棄物減少
にも役立つものとなる。
【0022】PC埋込みパネルを、コンクリート、レジ
ンコンクリート、FRP、GRCから選ばれた1種によ
り形成した場合は、強度の高い埋込み堰板を得ることが
できるとともに、施工現場にあったパネルを選択するこ
とができる。化粧堰板を構成する化粧パネルは、コンク
リート、レジンコンクリート、FRP、GRCから選ば
れた1種により一層に形成されたパネルや、上記の中か
ら2種以上の材料を用いて多層に形成したパネルを使用
することができるので、いろいろな施工現場にあったパ
ネルを選択でき、擁壁表面の強度の向上や美観の向上を
図ることができる。また、化粧堰板と埋込み堰板を連結
する連結金具を、断面略く字形に弾性変形される薄鋼板
の折り曲げ線に対して対称位置にそれぞれ長孔が設けら
れ、外端に化粧堰板の鉄筋と埋込み堰板の鉄筋とを係止
する係止部を有する2本の連結棒の内端側が、断面略く
字形に曲げられた薄鋼板の2つの長孔に挿入され薄鋼板
の弾性力により2本の連結棒を圧着させるようにした場
合は、化粧堰板と埋込み堰板とを容易に連結でき、擁壁
の型枠構築にかかる時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の擁壁の施工方法の実施の形態を示す断
面説明図である。
【図2】PC埋込みパネルを示す斜視図である。
【図3】化粧パネルを示す斜視図である。
【図4】固定金具の正面図である。
【図5】連結金具の平面図(a)と、正面図(b)であ
る。
【符号の説明】
1 コンクリート打設用型枠 2 埋込み堰板 3 化粧堰板 4 連結金具 10 PC埋込みパネル 14 固定金具 15 化粧パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 重信 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目14番地 27東横技研株式会社内 (72)発明者 丸山 誠一 神奈川県横浜市港北区岸根町35−1株式会 社サンゴ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土砂の崩壊防止用に地山の斜面等に沿っ
    てコンクリート製の擁壁を構築する施工方法であって、 コンクリート打設面に鉄筋固定用部材が設けられたプレ
    キャストコンクリート埋込みパネル(以下PC埋込みパ
    ネルとする)を上下,左右に連続配置させるとともに、
    PC埋込みパネルのコンクリート打設面の鉄筋固定用部
    材に格子状に配置した鉄筋を係止して各PC埋込みパネ
    ルを連結させた埋込み堰板と、 表面に化粧模様を施し背面に鉄筋固定用部材が設けられ
    た化粧パネルを上下,左右に連続配置させるとともに、
    化粧パネルの背面の鉄筋固定用部材に格子状に配置した
    鉄筋を係止して各化粧パネルを連結させた化粧堰板とを
    所定間隔で相対させるとともに、化粧堰板と埋込み堰板
    との間を連結金具で連結し、化粧堰板と埋込み堰板との
    間にコンクリートを打設して、化粧堰板と埋込み堰板と
    を打設したコンクリート中に埋め殺しにして一体とする
    ことを特徴とする擁壁の施工方法。
  2. 【請求項2】 PC埋込みパネルは、コンクリート、レ
    ジンコンクリート、FRP、GRCから選ばれた1種よ
    り略長方形に形成され、PC埋込みパネルの上下2辺側
    と、左右2辺側とにそれぞれ鉄筋固定用部材がその凹凸
    が逆となる関係に設けられている請求項1に記載の擁壁
    の施工方法。
  3. 【請求項3】 化粧パネルは、コンクリート、レジンコ
    ンクリート、繊維強化プラスチック(以下FRPとす
    る)、ガラス繊維補強セメント(以下GRCとする)か
    ら選ばれた1種より一層に若しくは2種以上より二層以
    上に略長方形に形成され、化粧パネルの上下2辺側と、
    左右2辺側とにそれぞれ鉄筋固定用部材がその凹凸が逆
    となる関係に設けられている請求項1に記載の擁壁の施
    工方法。
  4. 【請求項4】 化粧堰板と埋込み堰板を連結する連結金
    具は、断面略く字形に弾性変形される薄鋼板の折り曲げ
    線に対して対称位置にそれぞれ長孔が設けられ、外端に
    化粧堰板の鉄筋と埋込み堰板の鉄筋とを係止する係止部
    を有する2本の連結棒の内端側が、断面略く字形に曲げ
    られた薄鋼板の2つの長孔に挿入され薄鋼板の弾性力に
    より2本の連結棒を圧着させることを特徴とする請求項
    1に記載の擁壁の施工方法。
JP20923995A 1995-07-25 1995-07-25 擁壁の施工方法 Expired - Fee Related JP3615834B2 (ja)

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