JP3682522B2 - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3682522B2
JP3682522B2 JP2002119634A JP2002119634A JP3682522B2 JP 3682522 B2 JP3682522 B2 JP 3682522B2 JP 2002119634 A JP2002119634 A JP 2002119634A JP 2002119634 A JP2002119634 A JP 2002119634A JP 3682522 B2 JP3682522 B2 JP 3682522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reading
document
image
unit
reading unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002119634A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003319137A (ja
Inventor
佳孝 能勢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2002119634A priority Critical patent/JP3682522B2/ja
Publication of JP2003319137A publication Critical patent/JP2003319137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3682522B2 publication Critical patent/JP3682522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Image Input (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクト且つ低コストに構成された両面読取り可能な画像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スキャナ、ファクシミリ、複写機等には、紙のようなシート状の原稿の束を順次自動的に給紙して、各原稿の画像を読み取る画像読取装置が装備されているものがある。該画像読取装置には、一般に、順次供給される原稿を一旦固定して読み取るシート固定タイプのものと、原稿を固定することなく搬送されている原稿を読み取るシートスルータイプのものがある。
【0003】
シート固定タイプの画像読取装置は、例えば、給紙トレイに載置された原稿の束から最上端又は最下端の原稿を、ピックアップローラ及び搬送ベルト等によりフラットベッドスキャナ等のプラテンガラス上に供給し、該原稿を一旦プラテンガラス上に停止させてから、プラテンガラス下方のスキャナを移動させて該原稿の画像情報を読み取り、読取り後の原稿を排紙トレイへ排出するとともに、次に読み取るべき原稿を給紙トレイからプラテンガラス上に供給して、同様に、スキャナによる画像情報の読取りを繰り返すことにより、各原稿の画像を自動的に順次読み取るものである。
【0004】
一方、シートスルータイプの画像読取装置は、プラテンガラスの下方にスキャナを予め停止させておき、給紙トレイに載置された原稿の束から、ピックアップローラ及び搬送ローラ等によりプラテンガラス上に順次搬送されてくる原稿を、前記スキャナで読み取るものである。
【0005】
前記シート固定タイプの画像読取装置は、搬送されている原稿を一旦プラテンガラス上の所定位置に停止させてから、スキャナを移動させて原稿の読取りを行うため、原稿の停止とスキャナの移動との間のタイムラグや、スキャナを初期位置に戻すための時間が必要となり、原稿を停止せずに読取りを行う前記シートスルータイプの画像読取装置と比較すれば、処理時間が長いという欠点がある。該欠点は、原稿の両面読取りを自動的に行う場合には一層顕著になる。
【0006】
従って、原稿の両面読取りが可能な画像読取装置はシートスルータイプを採用する場合が多く、従来のシートスルータイプの画像読取装置には、例えば、特開平7−175279号公報に開示されているものがある。
【0007】
図16〜18は、従来のシートスルータイプの画像読取装置800の概要を説明するための模式図であるが、該画像読取装置800は、図16に示すように、読み取るべき原稿の束が載置される給紙トレイ80と、給紙トレイから最上端の原稿を取り出すピックアップローラ81aと、該原稿を搬送路82へ給送する給紙ローラ81bと、搬送路82中で原稿を搬送する搬送ローラ81cと、搬送路の下方に配置されたプラテンガラス83と、該プラテンガラス83を通して原稿の読取りを行うCCD等からなる縮小光学系のスキャナ84と、原稿の逆送及び排出を行う排紙ローラ81dとを備えてなる。
【0008】
搬送路82は、給紙トレイ80から供給される原稿を下方へ反転させながらプラテンガラス83上を通過させ、さらに給紙トレイ80の下方から排紙トレイ(図示せず)へ排出されるように案内するように略U字に湾曲したものであり、さらに、該搬送路82には、プラテンガラス83の下流から上流側へ通じる戻し路85が設けられている。
【0009】
さらに、搬送路82の所要の位置には、原稿の有無を検知して検知信号を出力する原稿セットセンサ86a、リードセンサ86b、及び反転センサ86cが配置されており、各センサの検知信号に基づいて、ピックアップローラ81a、給紙ローラ81b、搬送ローラ81c、或いは排紙ローラ81dを回転させるモータやクラッチの動作、又はスキャナ84の読取動作を制御するようになっている。
【0010】
図16に示すように、給紙トレイ80に載置された原稿の束は、上面が表面となっており、該表面が最初に読み取られた後、同じ原稿の裏面が読み取られ、次の原稿の表面、裏面と順次読み取られる。各図においては、読取り順序に従い、第1面、第2面、・・・を示す数字を原稿に付している。
【0011】
給紙トレイ80に載置された原稿の束は、ピックアップローラ81aにより最上端の原稿が取り出され、給紙ローラ81により搬送路82へ供給される。該原稿は、搬送ローラ81cにより搬送路82を下方へ反転するように搬送され、プラテンガラス83上を通過する際に、スキャナ84により、原稿の表面、即ち第1面の画像が読み取られる。第1面が読み取られた原稿は更に搬送され、図17(a)に示すように、原稿の搬送方向後側が排紙ローラ81dのニップ面に挟持された状態で、排紙ローラ81dが停止する。
【0012】
原稿を挟持した状態で排紙ローラ81dが逆転し、図17(b)に示すように、第1面が読み取られた原稿は戻し路85へ搬送される。該原稿は戻し路85からプラテンガラス83の上流側の搬送路82へ戻り、同様に、搬送路82を下方へ反転されるように搬送されて、プラテンガラス83上を通過する際に、スキャナ84により第2面の画像が読み取られる。
【0013】
第1面及び第2面が読み取られた原稿は更に搬送され、図18(a)に示すように、原稿の搬送方向後側が排紙ローラ81dのニップ面に挟持された状態で、排紙ローラ81dが停止する。この段階で原稿の両面読取りは終了しているが、このまま原稿を排紙トレイに排紙すると第1面が上面となり、その後に読み取られた原稿が順次上面側へ積重されるので、給紙トレイ80に載置したページ順序に揃わないこととなる。従って、再度排紙ローラ81dが逆転して原稿を戻し路85ヘ送り、同様に、搬送路82を下方へ反転されるように搬送し、図18(b)に示すように、原稿の第1面が下面となるようにして排紙トレイへ排紙する。このようにして、原稿の束から順次原稿を取り出して、原稿の両面の画像を読み取ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記画像読取装置800では、原稿の第2面を読み取るために原稿を反転させた上、読み取られた原稿のページを揃えるために、更に原稿を反転させる必要があり、制御機構が複雑で搬送距離も長いため、原稿が搬送途中で斜行してジャムを起こし易いという欠点がある。また、原稿の2回めの反転が終了するまで次に読み取るべき原稿を搬送路82へ供給することができないので、通常の片面読取りの数倍の読取時間が必要となるという欠点もある。
【0015】
他方、原稿の搬送路の略対向位置に、原稿の表面を読み取る読取手段と裏面を読み取る読取手段とを夫々配置し、搬送路に搬送される原稿の表裏面を1回の搬送で同時に読み取る画像読取装置も提案されている(特開平1−194658号公報)。しかし、原稿の第1面と第2面とを同時に読み取るためには、読み取った画像データを一時保持するための画像メモリや、画像データのシェーディング処理等を行う画像処理回路が各読取手段毎に必要となり、画像読取装置のコストが高くなるという問題がある。
【0016】
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、原稿の両面読取りが可能な画像読取装置を簡易且つ低コストに構成すること、特に両面読取りされた各画像データを処理する画像処理回路を各読取手段で共用することが可能な手段を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像読取装置は、給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段の下流側に配置されて原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、前記搬送手段による原稿の搬送、及び前記第1読取手段並びに第2読取手段の画像読取りを制御する制御手段とを具備してなる画像読取装置において、前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データの画像処理を行う画像処理回路が設けられるとともに、前記搬送手段は、通常速度と低速度との少なくとも2種類の搬送速度で原稿を搬送可能なものであって、原稿を読み取る前に両面読取りが指示された場合に、前記制御手段により、前記第1読取手段と第2読取手段との画像読取りが重複しない場合には通常速度で原稿を搬送し、前記第1読取手段と第2読取手段との画像読取りが重複する場合には低速度で原稿を搬送するように制御されるものである。
【0018】
また、本発明に係る画像読取装置は、給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段の下流側に配置されて原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、前記搬送手段による原稿の搬送、及び前記第1読取手段並びに第2読取手段の画像読取りを制御する制御手段とを具備してなる画像読取装置において、前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データの画像処理を行う画像処理回路が設けられるとともに、前記搬送手段は、通常速度と低速度との少なくとも2種類の搬送速度で原稿を搬送可能なものであって、原稿を読み取る前に両面読取りが指示された場合に、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より長いとき、前記制御手段により、前記第2読取手段が原稿を読み取る際に通常速度から低速度へ変速するように制御され、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より短いとき、前記制御手段により、通常速度で原稿を搬送するように制御されるものである。低速度で搬送されることにより、第1読取手段及び第2読取手段の双方から画像データが出力される場合に画像処理回路における各画像データの処理時間を十分に確保することができる一方、第1読取手段又は第2読取手段のいずれか一方のみから画像データが出力される場合には通常速度として、原稿の読取時間を効率化することが可能となる。
【0019】
また、本発明は、前記画像読取装置において、前記第2読取手段が原稿を読み取る際に通常速度から低速度へ変速するように制御された場合、前記制御手段により、前記第1読取手段が読み取りを終了した後に低速度から通常速度へ変速するように制御されるものである。
【0020】
また、本発明に係る画像読取装置は、給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段の下流側に配置されて原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、前記搬送手段による原稿の搬送、及び前記第1読取手段並びに第2読取手段の画像読取りを制御する制御手段とを具備してなる画像読取装置において、前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データの画像処理を行う画像処理回路が設けられるとともに、前記搬送手段は、通常速度と低速度との少なくとも2種類の搬送速度で原稿を搬送可能なものであって、原稿を読み取る前に両面読取りが指示された場合に、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より長いとき、前記制御手段により、低速度で原稿を搬送するように制御され、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より短いとき、前記制御手段により、通常速度で原稿を搬送するように制御されるものである。
【0021】
また、本発明において、前記搬送手段の低速度は、通常速度の略2分の1とすることが好適である。また、本発明は、前記画像読取装置において、前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データを前記画像処理回路が交互に画像処理するために入力切替を行う切替スイッチを設けたものである。
【0022】
また、本発明は、前記画像読取装置において、前記制御手段は、搬送速度を低速度とするとともに、前記第1読取手段及び第2読取手段の読取周期を通常周期から長周期へ変更して、所定走査範囲毎に交互に画像読取りを行うように制御するものである。これにより、第1読取手段及び第2読取手段から画像処理回路へ夫々出力される各面の画像データが重複せず、データ量も増加しないので、一の画像処理回路で画像処理を行うことが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る画像読取装置を図面に基づき具体的に説明する。図1は、本画像読取装置100の構成を示す概略断面図であるが、本画像読取装置100は、図に示すように、読み取るべき原稿の束が載置される給紙トレイ101と、該原稿の束から最上紙を取り出して供給するピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cと、供給された原稿を下方へ反転させながら排紙トレイ103へ案内する搬送路104と、搬送路104に適宜配置されて原稿を搬送する搬送ローラ105と、搬送路104の最下流側に配置されて原稿を排紙する排出ローラ106と、搬送路104の所定位置に配置された第1読取ユニット(第1読取手段)107と、第1読取ユニット107の下流側に配置された第2読取ユニット(第2読取手段)108とを具備してなるものである。さらに、前記給紙トレイ101の原稿の有無を検知する原稿セットセンサ109と、第1読取ユニット107の上流側の所定位置で原稿を検知する第1リードセンサ(第1検知手段)110と、第2読取ユニット108の上流側の所定位置で原稿を検知する第2リードセンサ(第2検知手段)111とを具備している。なお、図1においてはピックアップローラ102a等の各ローラを回転等させるための駆動機構は省略しているが、これらはモータ、クラッチ、ギア等からなる周知の駆動機構で駆動されるようになっている。
【0024】
図2は、本画像読取装置100の制御を示すブロック図であるが、画像読取制御部(制御手段)は、前記原稿セットセンサ109、第1リードセンサ110、及び第2リードセンサ111の各検知信号に基づいて、第1読取ユニット(スキャナ)107並びに第2読取ユニット(スキャナ)108、給紙モータ、給紙クラッチ等を制御するようになっている。また、本画像読取装置100は、周知且つ任意のファクシミリ及び複写機の機能を有する本体に装備されており、該本体の構成は詳細には説明しないが、図に示すように、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108で読み取られた画像データは、本体制御部に出力され、プリンタにより印刷又はCODECを介して送信されるものとなっている。なお、図には、本体制御部の他に画像読取制御部を設ける構成を示したが、本体制御部で第1読取ユニット107並びに第2読取ユニット108、給紙モータ、給紙クラッチ等を制御する構成とすることも可能である。
【0025】
図3は、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108で夫々読取られた画像データが本体制御部に出力されるまでの回路構成を示すブロック図であるが、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108で夫々読み取られた画像データは、A/D変換回路112a、112bでデジタルデータに夫々変換されてラインメモリ113a、113bに格納され、該画像データが画像処理回路114でシェーディング処理等の画像処理を受けて本体制御部に出力される構成となっている。
【0026】
前記画像処理回路114は、図に示すように、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108に対して一つ設けられており、本体制御部からの切替スイッチを指示する信号により、ラインメモリ113a又はラインメモリ113bのいずれかの出力データを画像処理するように制御され、第1面の画像データと第2面の画像データとを順次、画像処理して本体制御部に出力するようになっている。
【0027】
なお、例えば、切替スイッチを指示する信号をA/D変換回路112a、112b及びラインメモリ113a、113bに出力することにより、第1画像読取ユニット107と第2画像読取ユニット108とで一のA/D変換回路及びラインメモリを共用することも可能である。また、切替スイッチを指示する信号を画像読取制御部から画像処理回路114へ出力するように構成することも可能である。
【0028】
前記給紙トレイ101は、図1に示すように、画像読取装置100の上部に、原稿を供給する方向へ傾斜するように設けられており、原稿の束は給紙トレイ101の傾斜下端側に揃えるようにして載置される。給紙トレイ101の傾斜下端側近傍には、ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cが夫々配置されており、これらと搬送ローラ105とで原稿の搬送手段を構成している。
【0029】
ピックアップローラ102aは、給紙トレイ101に載置された原稿の最上紙を取り出すためのものであり、揺動アーム20に軸支されて、給紙トレイ101の底面に接離可能となっている。該揺動アーム20は、図示しない給紙クラッチにより上下方向に揺動するものであり、該揺動によりピックアップローラ102aは、原稿を載置する等、通常は給紙トレイ101から離されており、原稿取出時に載置された原稿の最上紙と接触するように降下する。ピックアップローラ102aは給紙トレイ101の底面に接触するまで降下可能であるので、原稿枚数により原稿の束の厚さが変化しても常に最上紙と接触可能である。
【0030】
一方、セパレートローラ102bとリタードローラ102cとは、各々のローラの表面がニップするように配置されており、セパレートローラ102bは、ピックアップローラ102aにより取り出された原稿を搬送路104に一定速度で送り込むとともに、リタードローラ102cが搬送方向と逆方向へ回転して、原稿の束から最上紙を確実に分離するようになっている。
【0031】
前記ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cは、図示しない給紙モータにより適当なギア等を介して回転されるものであり、また、前記給紙トレイ101の原稿の有無は、原稿セットセンサ109により検知されており、該検知信号に基づいて、画像読取制御部が前記ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cの動作を制御するものとなっている。
【0032】
前記搬送路104は、給紙トレイ101と原稿排紙トレイ103とを連通する略U字形状の搬送経路であり、該搬送路104により、給紙トレイ101から供給された原稿は下方へ反転されて第1読取ユニット107上に導かれる。即ち、給紙トレイ101で上側となっている面が下側となり、該面が第1読取ユニット107に読み取られるものとなっている。
【0033】
搬送路104には、原稿を搬送する搬送ローラ105が適宜配置されている。該搬送ローラ105は、モータにより回転される回転ローラと該ローラの回転に従動する従動ローラとの一対が、搬送路104を挟むようにして対向位置に設けられたものである。該搬送ローラ105の回転速度は通常モードと低速モードの2段階に切替え可能であり、低速モードでは通常モードの略2分の1の回転速度となっている。
【0034】
また、搬送路104の最下流側には排出ローラ106が設けられている。該排出ローラ106も同様に、回転ローラと従動ローラとの一対が搬送路104を挟むようにして設けられており、搬送ローラ105と連動して回転速度が通常モードと低速モードの2段階に切替え可能となっている。図1では、搬送路104に、5個の搬送ローラ105と2個の排出ローラ106とが配置されているが、搬送路104の形状や距離に応じて、搬送ローラ105及び排出ローラ106を適宜増減できることは当然である。
【0035】
前記第1読取ユニット107は、搬送路104に近接するように設けられた透明なプラテンガラス70と、該プラテンガラス70を通して、搬送路104を搬送される原稿に光を照射する光源71と、原稿からの反射光を所定の方向へ導くための反射ミラー72と、該反射光を収束させるレンズ73と、収束光を電気信号に変換する電荷結合素子74(Charge Couple Device、以下「CCD」という。)とを備えてなる所謂CCDイメージセンサであり、図に示すように、搬送路104の下方において水平方向に移動可能に配設された移動式の画像読取手段である。
【0036】
即ち、第1読取ユニット107はフラットベッドスキャナの読取ユニットと併用されており、フラットベッドにより原稿を読み取る際には、フラットベッド部の下方で水平方向に移動して原稿を読み取り、シートスルーにより原稿を読み取る際には、プラテンガラス70の下方へ移動するものとなっている。このようにして、搬送路104を搬送されてプラテンガラス70の直上を通過する原稿の画像を順次読み取る。
【0037】
また、第1読取ユニット107の上流側の所定位置には第1リードセンサ110が配置されており、搬送路104を搬送される原稿を検知し、該検知信号に基づいて、画像読取制御部が第1読取ユニット107の原稿の読取動作を制御するものとなっている。即ち、第1リードセンサ110が原稿有りを検知してから所定カウント後に第1読取ユニット107が画像読取りを開始し、第1リードセンサ110が原稿無しを検知してから所定カウント後に第1読取ユニット107が画像読取りを終了する。
【0038】
前記第2読取ユニット108は、所謂密着形イメージセンサ(Contact Image Sensor、以下「CIS」という。)であり、図に詳細は示していないが、光源により照射された原稿からの反射光を収束性ファイバで光導電素子上に収束して読み取る固定式の読取手段である。第2読取ユニット108は、図に示すように、第1読取ユニット107の対向側の搬送路104であって、第1読取ユニット107の下流側に配設されており、これにより、第1読取ユニット107と反対側の原稿の画像を順次読み取るものとなっている。
【0039】
また、第2読取ユニット108の上流側の所定位置には第2リードセンサ111が配置されており、前記第1読取ユニット107と同様に、第2リードセンサ111の検知信号に基づいて、画像読取制御部が第2読取ユニット108の原稿の読取動作を制御するものとなっている。なお、本実施の形態においては、第2読取ユニット108として、コンパクトなCISを採用しているが、第1読取ユニット107と同様にCCDイメージセンサを採用することも可能である。
【0040】
前記第1読取ユニット107の読取位置と第2読取ユニット108の読取位置との間の搬送路104の距離、及び第1リードセンサ110の検知位置と第2リードセンサ111の検知位置との間の搬送路104の距離は、ともに本画像読取装置100が通常読み取るべき原稿の長さとなっている。通常読み取るべき原稿の長さは、本画像読取装置100の使用目的等により異なるが、一般的な事務等に用いる場合には、通常読み取るべき原稿をA4サイズ(JIS規格A列4番:210mm×297mm)、搬送方向を横方向とすること、即ち前記距離を210mm以上とすることが好適である。このように、第1リードセンサ110の検知位置と第2リードセンサ111の検知位置との間の搬送路104の距離を210mm以上と十分に確保することにより、第1読取ユニット107と第2読取ユニット108間も十分に離れ、A4サイズ以下の原稿の両面読取りにおいて第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108の各原稿読取りが重複せず、また、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108の各光源が相互に干渉し合うこともない。
【0041】
以下、本画像読取装置100の動作を図に基づいて説明する。
本画像読取装置100は、通常読み取るべき原稿サイズ以下のものを読み取る場合と、該原稿サイズより大きなものを読み取る場合とで動作が異なり、図4、5は、本画像読取装置100の各動作を示すフローチャート図であり、図6〜9は、各動作における原稿の搬送状態を示す模式図である。
【0042】
図10(a)は、給紙トレイ101に載置される原稿と読取順序を説明するための模式図であるが、本画像読取装置100では、載置された原稿の最上紙から順次原稿が取り出され、給紙トレイ101に載置された状態で上側の面が第1面として第1読取ユニット107に読み取られ、下側の面が第2読取ユニット108に読み取られる。従って、図に示すように、n枚の原稿の束は、最上紙の上側の面から順次、第1面、第2面、・・・と読み取られ、最下紙の上側の面が第(2n−1)面、下側の面が第(2n)面として、夫々第1読取ユニット107又は第2読取ユニット108に読み取られて画像読取りを終了する。
【0043】
なお、本実施の形態における読取順序は一例であり、例えば、図10(b)に示すように、最下紙から順次取り出して読み取られるようにすることも勿論可能である。その場合の読取順序は、最下紙の上側の面が第1面、下側の面が第2面となり、最上紙の上側の面が第(2n−1)面、下側の面が第2n面として、夫々第1読取ユニット107又は第2読取ユニット108に読み取られる。
【0044】
まず画像読取り前に、操作部において予め読み取るべき原稿のサイズが入力され、該入力情報が本体制御部から画像読取制御部に送信されて、本画像読取装置100は、読み取るべき原稿の搬送方向の長さが第1読取ユニット107の読取位置と第2読取ユニット108の読取位置との間の搬送路104の距離より長いか、即ち原稿がA4サイズ以下であるか否かにより搬送方法を選択する。以下、原稿がA4サイズ以下である場合の画像読取り動作について、図4及び図6〜8を用いて説明する。
【0045】
操作部のスタートボタンが押され、該スタート信号が本体制御部から画像読取制御部に出力されることにより、本画像読取装置100は原稿の画像読取りを開始する。原稿セットセンサ109は、給紙トレイ101に原稿が載置されているか否かを検知し(S1)、原稿が載置されていることを示す検知信号(オン)を出力した場合には、該検知信号に基づいて画像読取制御部が給紙クラッチを作動させ(S2)、図6(a)に示すように、揺動アーム20が降下してピックアップローラ102aが給紙トレイ101の最上紙に当接する。
【0046】
さらに給紙モータが通常モードで回転されて(S3)、ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、リタードローラ102c、及び搬送ローラ105が回転し、図6(b)に示すように、ピックアップローラ102aが原稿を繰り出すとともに、リタードローラ102cが最上紙の原稿1枚のみを分離し、該原稿がセパレートローラ102bにより搬送路104に送られる。また、搬送ローラ105は、該原稿を搬送路104に従って搬送する。
【0047】
第1リードセンサ110は、図7(a)に示すように、搬送されている原稿の先端を検知して検知信号を出力(オン)し(S4)、画像読取制御部は、該検知信号を受けて所定時間経過後(T1搬送後、S5)に、図7(b)に示すように、第1読取ユニット107の画像読取りを開始する(S6)。該所定時間(T1搬送)は、第1リードセンサ110から第1読取ユニット107までの搬送距離及び搬送速度に応じて、検知された原稿の先端が第1読取ユニット107の読取位置に到達するまでの時間を考慮して設定されるものであり、例えば、搬送ローラ105を回転させるステッピングモータのカウント数で制御することが可能である。同様に、第1リードセンサ110が、搬送されている原稿の後端を検知(オフ)してから(S7)、所定時間経過後(T2搬送後、S8)に、第1読取ユニット107の画像読取りを終了する(S9)。
【0048】
その後、第2リードセンサ111は、搬送されている原稿の先端を検知する(S10)。図8(a)に示すように、原稿がA4サイズ以下である場合には第2リードセンサ111が原稿の先端を検知し、第2読取ユニット108が原稿の第2面を読み取る際に、該原稿の後端は第1読取ユニット107の読取位置を既に通過している。従って、第1読取ユニット107の画像読取りと第2読取ユニット108の画像読取りとが重複することがないので、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108から出力される各画像データを一の画像処理回路114で夫々画像処理することができる。
【0049】
第2リードセンサ111が搬送されている原稿の先端を検知して検知信号(オン)を出力し、画像読取制御部は、該検知信号を受けた後、所定時間経過後(T3搬送後、S11)に、図8(b)に示すように、第2読取ユニット108の画像読取りを開始し(S12)、第2リードセンサ111が、搬送されている原稿の後端を検知(オフ)してから(S13)、所定時間経過後(T4搬送後、S14)に、第2読取ユニット108の画像読取りを終了する(S15)。
【0050】
両面の画像読取りが終了した原稿は、排出ローラ106により排紙トレイ103に排紙される。さらに、次の原稿が給紙トレイ101に存在する場合には(S16)、給紙クラッチが作動して(S2)、前述と同様の動作を繰り返し、給紙トレイ101に載置された原稿の束から順次原稿が取り出され、第1面から第n面までの画像読取りが行われる。勿論、原稿の両面読取りを完全に終了する前に、次の原稿を搬送路104に繰り込むことも可能である。
【0051】
また、画像読取りが終了した原稿は、給紙トレイ101に載置された状態で上側であった面が、排紙トレイ103で下側となって排出され、その後の原稿も同様に排出されて排紙トレイ103上に積重されるので、排出された原稿の束のページ順序は、給紙トレイ101に載置された状態と同じである。
【0052】
次に、読み取るべき原稿が、例えばB4サイズ(JIS規格B列4番)やA3サイズ(JIS規格A列3番)のように、A4サイズより大きい場合の画像読取りについて、図5及び図9等を用いて説明する。前述と同様に、予め、読み取るべき原稿のサイズを操作部で入力してから、操作部のスタートボタンが押されることにより、本画像読取装置100は原稿の画像読取りを開始する。原稿セットセンサ109が、給紙トレイ101に原稿が載置されていることを検知(オン)して(S20)、画像読取制御部が給紙クラッチ等を動作させ(S21)、最上紙の原稿1枚のみが分離されて搬送路104を搬送され(S22)、第1リードセンサ110が、搬送されている原稿の先端を検知(オン)して(S23)、所定時間経過後(T1搬送後、S24)、第1読取ユニット107の画像読取りを開始する(S25)までは、前述したように原稿がA4サイズ以下である場合と同様である。
【0053】
ここで、読み取るべき原稿はA4サイズより大きいので、図9(a)に示すように、第2リードセンサ111が、搬送されている原稿の先端を検知した際に、該原稿の後端は前記第1リードセンサ110の検知位置まで到達していない。従って、A4サイズ以下の原稿と同様に画像読取りを行うと、第1読取ユニット107の画像読取りと第2読取ユニット108の画像読取りとが重複して画像データが2倍となり、一の画像処理回路114で画像データを迅速に処理することが困難となるので、画像読取制御部は、原稿の搬送速度を低速モードとするとともに、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108の読取周期も低速モードにして、第1読取ユニット107の画像読取りと第2読取ユニット108の画像読取りとが交互に行われる。
【0054】
以下、詳細に説明するに、一般に、CCDやCISによる画像読取りは、原稿幅方向の走査ラインが該走査ラインと直角方向に順次送られて画像を読み取る走査方式が採用されている。該直角方向の走査密度は、例えば標準や高画質等の読取画質の度合いにより異なるが、本実施の形態では、原稿に対してn本の走査ライン、m本/mmの走査密度で画像を読み取るものとして説明する。
【0055】
原稿の第1面は第1読取ユニット107により、第2面は第2読取ユニット108により、図11に示すように、夫々n本の走査ラインで読み取られる。ここで、第1面の走査ラインを原稿搬送方向に従ってA〜A、第2面の走査ラインをB〜Bとし、第1面の走査ラインA〜A、及び第2面の走査ラインB〜Bn−kにおいて、第1読取ユニット107の画像読取りと第2読取ユニット108の画像読取りとが重複するので、前述したように低速モードで交互読取りを行うこととなる。
【0056】
図5及び図9(a)に示すように、第2リードセンサ111は、搬送されている原稿の先端を検知して検知信号(オン)を出力し(S26)、該検知信号に基づいて、画像読取制御部は、搬送ローラ105及び排出ローラ106の回転を低速モードにするとともに、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108の読取周期も低速モードにする(S27)。これにより、原稿の搬送速度及び読取周期が通常モードの略2分の1となる。そして、所定時間経過後(T3搬送後、S28)に、以下に説明するように、第1読取ユニット107の画像読取りと第2読取ユニット108の画像読取りとが走査ライン毎に交互に行われる(S29)。
【0057】
図11及び図12に示すように、第1面の走査ラインA〜Aまでは、通常モードで画像読取りが行われるが、第1面の走査ラインA〜A、及び第2面の走査ラインB〜Bn−kにおいては、低速モードとなって、原稿の搬送速度及び読取周期が略2分の1になる。即ち、原稿の搬送速度が略2分の1となることにより、通常モードの読取周期では、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108の走査密度は通常モードの2倍の2m本/mmとなるが、読取周期を長周期として、走査密度を通常モードの略2分の1とすることにより、該走査密度は通常モードと同じm本/mmとなる。このような低速モードにおいて、図12に示すように、第1面の画像読取りと第2面の画像読取りとが交互に行われ、画像処理回路114には、第1面の走査ラインAの画像データの後に、第2面の走査ラインBの画像データが入力され、さらに順次、第1面の走査ラインAk+1の画像データ、・・・、第2面の走査ラインBn−k−1の画像データ、第1面の走査ラインAの画像データと、通常モードとのデータ量と同等の画像データが入力される。
【0058】
画像処理回路114は、前記画像データを入力順に画像処理して本体制御部に出力するが、前述したように、第1読取手段107及び第2読取手段108の画像読取りが重複する場合には、低速モードで交互読取りを行うので、重複時においても入力される画像データ量は増加することがなく、各画像データを一の画像処理回路114で画像処理することができる。なお、画像処理されたデータは、本体制御部において、例えば各走査ラインの区切りを示すEOL(end of line)符号に基づいて、各走査ライン毎の画像データを同期して第1面及び第2面の読取画像をプリンタにより記録、又はCODECを介して送信する。
【0059】
なお、低速モードにおける原稿の搬送速度は、通常モードで原稿のいずれか一面の画像データを画像処理回路114で処理する速度を考慮すれば、両面の画像データを処理するためには略2倍の処理時間を確保すべきことから、通常モードの略2分の1とすることが好適である。勿論、画像処理回路114を処理能力の高いものとしたり、読取画質を粗くすることにより、低速モードでの原稿の搬送速度を高速化することは可能である。
【0060】
その後、第1リードセンサ110が原稿の後端を検知して検知信号(オフ)を出力し(S30)、画像読取制御部は、該検知信号を受けて所定時間経過後(T2搬送後、S31)に、第1読取ユニット107の切替読取りを終了するとともに(S32)、原稿の搬送速度を再び通常速度とする(S33)。これにより、図9(b)に示すように、第2面の走査ラインBn−k〜Bが通常モードで第2読取ユニット108に読み取られる。
【0061】
その後、第2リードセンサ111は、搬送されている原稿の後端を検知して検知信号(オフ)を出力し(S34)、画像読取制御部は、該検知信号を受けて所定時間経過した後(T4搬送後、S35)に、第2読取ユニット108の画像読取りを終了する(S36)。両面の画像読取りが終了した原稿は、排出ローラ106により排紙トレイ103へ排紙される。
【0062】
さらに、次の原稿が給紙トレイ101に存在する場合には(S37)、給紙クラッチが作動して(S21)、前述と同様の動作を繰り返し、給紙トレイ101に載置された原稿の束から順次原稿が取り出され、第1面から第n面までの画像読取りが行われる。勿論、前述したように、第1読取ユニット107による画像読取りが終了した後に、次の原稿を予め搬送路104に繰り込むことも可能である。
【0063】
このように、本実施の形態に係る画像読取装置100によれば、第1読取ユニット107から出力される画像データの処理と第2読取ユニット108から出力される画像データの処理とを、一つの画像処理回路114で行うこととしたので、画像読取装置100の回路構成を簡略化してコストダウンを図ることができる。また、搬送路104が単純化され、ループ状の搬送路を原稿を循環等させることなく一方向へ一度の搬送で両面の画像読取りを行うことができる。これにより、画像読取り速度が高速化され、また、搬送路におけるジャム等が生じ難くなる。
【0064】
さらに、第1読取ユニット107の画像読取りと第2読取ユニット108の画像読取りとが重複する場合に、原稿の搬送速度及び読取周期を低速モードとしたので、第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108の画像読取りを交互に行うこととして、画像処理回路114に入力される画像データ量を通常と同等にすることができ、また、画像処理回路114の処理時間も通常と同様に確保することができる。これにより、画像処理回路114の処理性能を高める必要がなく、例えば、ファクシミリや複写機に両面読取可能な本画像読取装置100をオプションで装着するような場合に、前記画像処理回路114を片面読取で使用する画像処理回路と共通化することが可能となり、さらに画像読取装置100のコストダウンを図ることができる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、第1読取ユニット107の原稿読取りと第2読取ユニット108の原稿読取りとが重複する場合にのみ、原稿の搬送速度及び読取周期を低速モードとしたが、例えば、操作部においてA4サイズより大きな原稿の両面読取りが入力された場合には、最初から低速モードで原稿を搬送するような設定としてもよい。
【0066】
以下、前記実施の形態の変形例に係る画像読取装置200について説明する。本画像読取装置200は、図13、14に示すように、原稿セットセンサ109と第1リードセンサ110との間の搬送路104に、原稿の搬送方向の長さを検知するためのサイズセンサ115と、原稿の幅方向の長さを検出する幅センサ116とが配設されており、その他の構成は前記画像読取装置100と同様であり、図1と同じ符号は同じ構成部材を示している。
【0067】
前記サイズセンサ115は、搬送路104を搬送される原稿の有無を検知して検知信号を出力するものであり、第1リードセンサ110との間の搬送路104の距離が、通常読み取るべき原稿の長さよりも若干長い位置に配置されている。一方、幅センサ116は、搬送路104を搬送される原稿の幅方向の長さを検出するものであり、図には詳細に示していないが、例えば、A4サイズ、B4サイズ等の規格幅となる位置に幅方向に列設されている。
【0068】
本画像読取装置200においても、ピックアップローラ102a、セパレートローラ102b、及びリタードローラ102cにより、給紙トレイ101に載置された原稿の最上紙が搬送路104に送り込まれ、搬送ローラ105により該原稿が搬送路104を搬送されるが、前記サイズセンサ115は、該原稿の先端を検知した際にオン信号を出力し、後端を検知した際にはオフ信号を出力する。勿論、オン/オフを逆としてもよい。また、前記幅センサ116は、該原稿の幅を検出する。
【0069】
さらに原稿が搬送されることにより、第1リードセンサ110が該原稿の先端を検知するが、画像読取制御部は、第1リードセンサ110の検知信号を受けた際に、前記サイズセンサ115のオン/オフ信号を確認する。図15(a)に示すように、原稿がA4サイズ以下である場合には、原稿の後端はサイズセンサ115の検知位置を通過しており、サイズセンサ115は既にオフ信号を出力している。一方、図15(b)に示すように、原稿がA4サイズより大きい場合には、原稿の後端はサイズセンサ115の検知位置より上流側にあり、サイズセンサ115はオン信号を出力した状態のままである。
【0070】
このように、画像読取制御部は、第1リードセンサ110が原稿の先端を検知した際のサイズセンサ115の出力信号及び幅センサ116の出力信号に基づいて、該原稿の画像を第1読取ユニット107で読み取る前に原稿のサイズを判定し、搬送されている原稿がA4サイズ以下である場合には、前述したように、図4に示した動作を、原稿がA4サイズより大きい場合には、図5に示した動作を行うように本画像読取装置200を制御する。
【0071】
これにより、給紙トレイ101に載置された原稿の束が、A4サイズ、B4サイズ等、種々のサイズの混合である場合にも、サイズセンサ115の検知信号に基づいて画像読取り前に原稿サイズを判定して、適切な読取方法、即ち、原稿がA4サイズ以下の場合は通常モードで搬送路104を搬送して第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108の夫々で両面読取を行い、A4サイズより大きい場合には、第1読取ユニット107の原稿読取りと第2読取ユニット108の原稿読取りが重複する間、原稿を低速モードで搬送して交互読取りを行うように制御することができる。従って、例えば、種々のサイズの原稿を適切に読み取って夫々のサイズで印刷し、又は、適宜縮小若しくは拡大してA4サイズに統一して印刷することが可能となる。
【0072】
また、原稿サイズが一定の場合でも、原稿サイズはサイズセンサ115及び幅センサ116の検知信号に基づいて画像読取制御部が自動的に判定するので、操作部で予め原稿サイズを入力する必要がなく、本装置の操作が簡便化される。
【0073】
なお、本変形例では、第1リードセンサ110とサイズセンサ115とにより原稿の搬送方向の長さを読み取るようにしたが、サイズセンサ115にタイマを設けて、サイズセンサ115が原稿の先端及び後端を検出してオン/オフ信号を出力する時間を検出するようにし、該検出値を予めA4サイズ以下を判断するための閾値と比較して、原稿のサイズを判定することも可能である。
【0074】
【発明の効果】
このように、本発明に係る画像読取装置によれば、第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データの画像処理を行う画像処理回路を設け、第1読取手段及び第2読取手段夫々に読み取られた信号を処理するための回路を共用することとしたので、装置のコンパクト化、コストダウンが可能となる。
【0075】
また、本発明によれば、前記画像読取装置において、原稿を読み取る前に両面読取りが指示された場合に、前記搬送手段は、前記第1読取手段と第2読取手段との画像読取りが重複しない場合には通常速度で原稿を搬送し、前記第1読取手段と第2読取手段との画像読取りが重複する場合には低速度で原稿を搬送するように制御されるので、第1読取手段及び第2読取手段の双方から画像データが出力される場合には、画増処理回路における各画像データの処理時間を通常より長く確保することができる一方、第1読取手段又は第2読取手段のいずれか一方のみから画像データが出力される場合には、通常の処理時間として原稿の読取時間を効率化することが可能となる。
【0076】
また、本発明によれば、前記画像読取装置において、前記制御手段は、搬送速度を低速度とするとともに、前記第1読取手段及び第2読取手段の読取周期を通常周期から長周期へ変更して、所定走査範囲毎に交互に画像読取りを行うように制御するので、画像読取りが重複する際に、第1読取手段及び第2読取手段から画像処理回路へ夫々出力される画像データ量が増加せず、また、各面の画像データが重複しない。従って、片面読取りにおいて使用されるものと同性能の一の画像処理回路で、両面読取りの画像処理を行うことができ、前記と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取装置100の概略構成を示す断面図である。
【図2】画像読取装置100の制御を示すブロック図である。
【図3】第1読取ユニット107及び第2読取ユニット108で夫々読取られた画像データが画像処理回路114を介して本体制御部に出力されるまでの回路構成の一例を示すブロック図である。
【図4】A4サイズ以下の原稿を読み取る場合の画像読取装置100の動作を示すフローチャート図である。
【図5】A4サイズより大きな原稿を読み取る場合の画像読取装置100の動作を示すフローチャート図である。
【図6】画像読取装置100がA4サイズ以下の原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図である。
【図7】画像読取装置100がA4サイズ以下の原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図である。
【図8】画像読取装置100がA4サイズ以下の原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図である。
【図9】画像読取装置100がA4サイズより大きな原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図である。
【図10】 (a)は、最上紙から原稿の読取りを行う場合の読取順序を示す模式図であり、(b)は、最下紙から原稿の読取りを行う場合の読取順序を示す模式図である。
【図11】第1読取ユニット107と第2読取ユニット108の交互読取りを説明するための図である。
【図12】第1読取ユニット107と第2読取ユニット108の交互読取りを説明するための図である。
【図13】本実施の形態の変形例に係る画像読取装置200の概略構成を示す断面図である。
【図14】画像読取装置200の制御を示すブロック図である。
【図15】 (a)は、A4サイズ以下の原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図であり、(b)は、A4サイズより大きな原稿を読み取る場合の原稿搬送状態を示す模式図である。
【図16】従来のシートスルータイプの画像読取装置800の構成を説明するための模式図である。
【図17】従来のシートスルータイプの画像読取装置800の動作を説明するための模式図である。
【図18】従来のシートスルータイプの画像読取装置800の動作を説明するための模式図である。
【符号の説明】
100、200 画像読取装置
101 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 搬送路
105 搬送ローラ(搬送手段)
107 第1読取ユニット(第1読取手段)
108 第2読取ユニット(第2読取手段)
110 第1リードセンサ(第1検知手段)
111 第2リードセンサ(第2検知手段)

Claims (7)

  1. 給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段の下流側に配置されて原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、前記搬送手段による原稿の搬送、及び前記第1読取手段並びに第2読取手段の画像読取りを制御する制御手段とを具備してなる画像読取装置において、前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データの画像処理を行う画像処理回路が設けられるとともに、前記搬送手段は、通常速度と低速度との少なくとも2種類の搬送速度で原稿を搬送可能なものであって、原稿を読み取る前に両面読取りが指示された場合に、前記制御手段により、前記第1読取手段と第2読取手段との画像読取りが重複しない場合には通常速度で原稿を搬送し、前記第1読取手段と第2読取手段との画像読取りが重複する場合には低速度で原稿を搬送するように制御されることを特徴とする画像読取装置。
  2. 給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段の下流側に配置されて原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、前記搬送手段による原稿の搬送、及び前記第1読取手段並びに第2読取手段の画像読取りを制御する制御手段とを具備してなる画像読取装置において、前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データの画像処理を行う画像処理回路が設けられるとともに、前記搬送手段は、通常速度と低速度との少なくとも2種類の搬送速度で原稿を搬送可能なものであって、原稿を読み取る前に両面読取りが指示された場合に、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より長いとき、前記制御手段により、前記第2読取手段が原稿を読み取る際に通常速度から低速度へ変速するように制御され、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より短いとき、前記制御手段により、通常速度で原稿を搬送するように制御されることを特徴とする画像読取装置。
  3. 前記第2読取手段が原稿を読み取る際に通常速度から低速度へ変速するように制御された場合、前記制御手段により、前記第1読取手段が読み取りを終了した後に低速度から通常速度へ変速するように制御されることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 給紙トレイに載置された原稿を搬送路を経て排紙トレイへ搬送する搬送手段と、搬送されている原稿の第1面の画像を読み取る第1読取手段と、該第1読取手段の下流側に配置されて原稿の第2面の画像を読み取る第2読取手段と、前記搬送手段による原稿の搬送、及び前記第1読取手段並びに第2読取手段の画像読取りを制御する制御手段とを具備してなる画像読取装置において、前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データの画像処理を行う画像処理回路が設けられるとともに、前記搬送手段は、通常速度と低速度との少なくとも2種類の搬送速度で原稿を搬送可能なものであって、原稿を読み取る前に両面読取りが指示された場合に、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より長いとき、前記制御手段により、低速度で原稿を搬送するように制御され、原稿の長さが前記第1読取手段の読取位置と前記第2読取手段の読取位置との間の搬送路の距離より短いとき、前記制御手段により、通常速度で原稿を搬送するように制御されることを特徴とする画像読取装置。
  5. 前記第1読取手段及び第2読取手段により読み取られた画像データを前記画像処理回路が交互に画像処理するために入力切替を行う切替スイッチを設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 前記搬送手段の低速度は、通常速度の略2分の1である請求項1乃至5のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 前記制御手段は、搬送速度を低速度とするとともに、前記第1読取手段及び第2読取手段の読取周期を通常周期から長周期へ変更して、所定走査範囲毎に交互に画像読取りを行うように制御するものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像読取装置。
JP2002119634A 2002-04-22 2002-04-22 画像読取装置 Expired - Fee Related JP3682522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119634A JP3682522B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 画像読取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119634A JP3682522B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 画像読取装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003319137A JP2003319137A (ja) 2003-11-07
JP3682522B2 true JP3682522B2 (ja) 2005-08-10

Family

ID=29536138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002119634A Expired - Fee Related JP3682522B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 画像読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3682522B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010026738A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体
JP2015080135A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 ▲うぇい▼強科技股▲ふん▼有限公司 走査画像校正装置及び校正方法
JP6209932B2 (ja) * 2013-10-21 2017-10-11 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置及び画像形成システム並びに読取制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003319137A (ja) 2003-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7551331B2 (en) Image reading apparatus and image reading method
US7394580B2 (en) Image reading apparatus, image reading method and original transport apparatus
JP4298525B2 (ja) シート搬送装置及び画像読取装置
JP3081500B2 (ja) 自動原稿送り装置、原稿自動読取装置及び画像形成装置
JP3765701B2 (ja) 用紙供給装置及び用紙処理方法
JP3167494B2 (ja) 画像形成装置
JP3747879B2 (ja) 画像読取装置
JP4072711B2 (ja) 画像読取装置
JP3682522B2 (ja) 画像読取装置
JP4284920B2 (ja) 画像読取装置
JP3969215B2 (ja) 自動給紙型の画像読取装置
JP2010095343A (ja) コピー機、このコピー機に使用される自動原稿搬送装置及び画像読取装置
JP3812499B2 (ja) 画像読取装置
JP4164736B2 (ja) 画像読取装置
JP3888235B2 (ja) 画像読取装置
JP3714277B2 (ja) 画像読取装置
JP2006217030A (ja) 画像読み取り装置
JP3931865B2 (ja) 自動原稿送り装置
JPH08310740A (ja) シートスルースキャナー両面原稿自動送り装置
JP3935294B2 (ja) 原稿供給装置及び原稿読取装置
JP2005277532A (ja) 画像読取装置
JP4093161B2 (ja) 原稿搬送装置
JP4503927B2 (ja) 画像形成装置
JP2006217031A (ja) 画像読み取り装置
JPS63234669A (ja) 画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050414

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080603

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110603

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110603

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120603

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130603

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130603

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees