JP3682049B2 - 通話装置アダプタ及び中継サーバ及びインターネット電話ネットワークシステム - Google Patents

通話装置アダプタ及び中継サーバ及びインターネット電話ネットワークシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、通話装置の1つである電話機に通話装置アダプタを接続し、上記通話装置アダプタをIPネットワークと公衆回線とに接続し、電話機間で行われる会話を公衆回線とIPネットワークのいずれか一方を介して行うインターネット電話ネットワークシステムに関する。また、電話機がファイヤフォールに遮られている環境にある場合、ファイヤウォールに遮られていない環境に中継サーバを設置して中継サーバにより電話機間で行われる会話を中継して、ファイヤフォールを超えて電話機間での会話を行うインターネット電話ネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、コンピュータネットワークであるインターネットやイントラネット上に音声データをIP(Internet Protocol)パケットとして送受信することで、従来の公衆回線を利用した電話にかわるインターネット電話が利用されるようになってきている。このための技術がVoice over Internet Protocol(以降、VoIPと称する)と呼ばれている。
【0003】
このインターネット電話を実現する装置として、一般的なものが、ネットワーク上のルートと電話機との間に設置するゲートウェイ装置(NIKKEI COMMUNICATION 1999.2.1, Page 126−133に、ゲートウェイ装置に関する記載がされている。)である。このゲートウェイ装置には、多くの電話回線をサポートする大規模なものから、従来の電話機をネットワークに簡単に接続するための電話アダプタのような小規模なものまで様々ある。図44は例えば、NTT(株)のVolaLink−TA(http://vocalink.ssi.isp.ntt.co.jp/)や(株)ソリトンシステムズのSolphone(http://www.soliton.co.jp/)(Solphone製品パンフレット)などのVoIPアダプタに示された従来のインターネット電話アダプタ装置である。インターネット電話アダプタ装置は、音声データデジタルアナログ変換手段500、音声データアナログデジタル変換手段600、IPネットワーク通信処理手段5000、電話番号IPアドレス変換手段300、公衆回線信号送受信手段1100から構成される。そして、インターネット電話アダプタ装置は、一方を電話機10に接続し、他方をIPネットワークに接続している。
【0004】
次に動作について説明する。
電話機10からは、利用者の話した音声データがアナログ信号として電話アダプタ装置に送信される。そのアナログ信号が音声データアナログデジタル変換手段600により、デジタル信号に変換され、IPネットワーク通信処理手段5000により、音声符号化され、音声パケットデータとして加工され、これがIPネットワーク上に送信される。こうして、利用者の話し声が相手の電話機に伝えられる。
【0005】
一方で、IPネットワークからは、通話先利用者の話した音声データが音声パケットデータとして送信されてきており、IPネットワーク通信処理手段5000がこれを受信し、分解処理を行って、音声符号の部分を取り出し、音声復号化を行う。さらに、そのデジタル信号を音声データデジタルアナログ変換手段500により、アナログ信号に変換し、利用者の電話機10に送信する。これにより、電話機10では、相手の話し声を聴くことができる。
【0006】
また、電話機10から入力された通話先の電話機の電話番号をIPネットワーク上で識別するためのIPアドレスを変換する必要がある。例えば、電話番号IPアドレス変換手段300に電話番号とIPアドレスを対応させた情報を予め記憶しておく。公衆回線信号送受信手段1100により電話機から入力された電話番号を受信し、電話番号IPアドレス変換手段300により電話番号に対応するIPアドレスを求める。これにより、IPネットワーク上の通話先の電話アダプタを直接特定してアクセスすることが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
第1に従来のインターネット電話アダプタは、電話機自体は、直接公衆回線に接続して従来の電話利用ができていたが、電話アダプタはIPネットワークに接続し、公衆回線には接続していない。このため、電話アダプタに接続したままでは、インターネット電話が利用できないときに公衆回線に切り換えて、電話機から公衆回線を介して電話をかけることはできないという問題点があった。
【0008】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、電話機からの信号線を接続したままで、必要に応じてIPネットワーク側と公衆回線側のどちらにでも電話をかけることができることを目的とする。
【0009】
第2に従来のインターネット電話アダプタは、IPネットワーク経由でのインターネット電話をかけるために、通話の相手先の電話アダプタのIPアドレスを事前に自分の電話アダプタに登録設定しておく必要があり、利用者がその入力作業を必ず手間をかけて行うという問題点があった。
【0010】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、利用者があらかじめ相手先の通話装置アダプタのIPアドレスを調べて自分の通話装置アダプタの電話番号IPアドレス変換手段に設定する作業を不要にすることを目的とする。
【0011】
第3に従来のインターネット電話アダプタは、電話機とその電話機に接続されたアダプタだけの組み合せ同士で3者以上でIPネットワークを経由して通話に参加する参加者の認証管理が行える電話会議を行うことができないという問題点があった。
【0012】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、電話機とアダプタの組み合せだけで、3者以上でIPネットワークを経由して通話に参加する参加者の認証管理が行える電話会議を行うことができることを目的とする。
【0013】
第4に従来のインターネット電話アダプタは、保守作業のための内部の情報の設定を専用に行う設定入出力装置を組み込んで、装置自体の実装コストが大きくなるという問題点があった。
【0014】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、通話装置アダプタに接続された既存電話機や汎用パソコンなどから保守作業のための内部の情報の設定をおこなえるようにして、専用の設定入出力装置の付加コストを削減することを目的とする。
【0015】
第5に、従来のインターネット電話アダプタは、音声データの通信処理についてリアルタイム特性を確保するのが難しいという問題点があった。
【0016】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、音声データの通信処理のリアルタイム特性を向上させることを目的とする。
【0017】
第6に、従来のインターネット電話アダプタは、ファイヤウォールを経由した音声データの通信処理では、任意のUDPポートを一般的に使用できないという問題点があった。
【0018】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、ファイヤウォールを経由した音声データの通信処理のために、あらかじめいくつかの特定のUDPポートを指定して、そのUDPポートに対して通信処理を行うことで、ファイヤウォールを超えた音声データの通信処理を行うことを目的とする。
【0019】
また、この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、ファイヤウォールを経由した音声データの通信処理のために、通話の相手先の通話装置アダプタのUDPポートのスキャンを行い、利用が可能なUDPポートを見つけ出すことで、ファイヤウォールを超えた音声データの通信処理を行うことを目的とする。
【0020】
また、この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、ファイヤウォールを経由した音声データの通信処理のために、通話の相手先の通話装置アダプタのHTTPポートのスキャンを行い、利用が可能なHTTPポートを見つけ出すことで、ファイヤウォールを超えた音声データの通信処理を行うことを目的とする。
【0021】
第7に、従来のインターネット電話アダプタは、通信対象の音声データのパケットでは音声データそのものに比較して大きい各種プロトコルのヘッダ部を備えており、ネットワークトラフィック量が増大する傾向があるという問題点があった。
【0022】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、音声データのパケットの各種プロトコルのヘッダ部を可能な限り小さなものにすることで、ネットワークトラフィック量を低減することを目的とする。
【0023】
第8に、従来のインターネット電話アダプタは、IPネットワークのトラフィック状況が不安定な場合、安定した音声品質を保持できないという問題点があった。
【0024】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、ネットワークトラフィックの状況を監視したり、過去の平均的な状況の記録を参照したりしながら、その状況に応じた最適な音声データのパケット転送処理を行うことを目的とする。
【0025】
第9に、従来のインターネット電話アダプタは、設置場所のネットワークと外部のインターネットとの間にファイヤウォールが設置されている場合は、音声データを通すことができるようにファイヤウォールの設定を変更する必要があるが、一般的なファイヤウォールの管理政策により利用者からのこのような設定変更の要望を受け付けることが不可能な場合が多いため、実質的にファイヤウォールを超えるインターネット電話の利用ができないという問題点があった。
【0026】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムはインターネット電話ネットワークシステムは上記のような問題点を解決するためになされたもので、設置場所のネットワークと外部のインターネットとの間にファイヤウォールが設置されている場合でも、最も一般的にデータ送受信用に開放されているHTTPポートを利用して、ファイヤウォールの設定を全く変更しなくてもインターネット電話の利用ができることを目的とする。
【0027】
第10に、従来のインターネット電話アダプタは、通話装置自体は、公衆回線にPBXやボタン電話装置等の通話装置管理装置を経由して接続して従来の電話利用ができていたが、電話アダプタに接続したままでは、IPネットワークを経由したインターネット電話を利用しているときでも、利用できないときでも、公衆回線にPBXやボタン電話装置等の通話装置管理装置を経由して電話をかけることはできないという問題点があった。
【0028】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは、上記のような問題点を解決するためになされたもので、通話装置からの信号線をPBXやボタン電話装置を経由して接続したままで、必要に応じてIPネットワーク側と公衆回線側のどちらにでも電話をかけることができることを目的とする。
【0029】
第11に、従来のインターネット電話アダプタは、ナンバーディスプレイ機能(番号表示機能)のサービスを公衆回線契約として利用できる場合でも、IPネットワークを経由したインターネット電話を利用しているときでも、利用できないときでも、通話装置にてナンバーディスプレイ機能を利用できないという問題点があった。
【0030】
この発明のインターネット電話ネットワークシステムは、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ナンバーディスプレイ機能の契約をしている通話装置において、本電話アダプタを接続して、公衆回線及びIPネットワーク経由の電話をかける場合にナンバーディスプレイ機能の利用ができることを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るデジタルデータを通信するデジタル通信回線と、アナログデータを通信するアナログ通信回線とを用いるインターネット電話ネットワークシステムにおいて、インターネット電話ネットワークシステムは、
所定の情報を入力し、上記デジタル通信回線とアナログ通信回線のいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記所定の情報を出力する通話装置アダプタを有することを特徴とする。
【0032】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記デジタル通信回線が、IP(インターネットプロトコル)ネットワークであり、
上記アナログ通信回線は、公衆回線であり、
上記所定の情報は、少なくとも通話情報であり、
上記通話装置アダプタは、上記通話情報を少なくとも出力する通話装置に接続されて、
上記通話装置より出力された上記通話情報を入力する公衆回線信号処理部と、上記IPネットワークを介して上記通話情報を少なくとも送信と受信のいずれかを行うIPネットワーク通信処理部と、
上記公衆回線と上記IPネットワークのいずれか一方の経路を選択するための経路選択情報を生成する接続先判定部と、
上記接続先判定部より上記経路選択情報を入力して、上記経路選択情報に基づいて上記公衆回線と上記IPネットワーク通信処理部のいずれかに上記公衆回線信号処理部より入力された通話情報を出力する回線接続切換部と
を備えたことを特徴とする。
【0033】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記通話装置は、上記通話情報を送信する相手先を識別する識別情報を含む上記通話情報を出力し、
上記公衆回線信号処理部は、上記識別情報を入力し、
上記IPネットワーク通信処理部は、上記通話情報を送信する相手先を識別するアドレス情報を指定して上記通話情報を上記IPネットワークに送信し、
上記通話装置アダプタは、
上記アドレス情報と上記識別情報とを対応させて記憶するアドレス変換テーブルと、
上記アドレス変換テーブルを用いて上記識別情報を上記アドレス情報に変換するアドレス変換部と
を備え、
上記接続先判定部は、上記アドレス変換部により上記識別情報を上記アドレス情報に変換できた場合に、上記アドレス情報を用いて上記経路選択情報を生成し、上記アドレス変換部により上記識別情報を上記アドレス情報に変換できない場合に上記識別情報を用いて上記経路選択情報を生成して、生成した上記経路選択情報を上記回線接続切換部に出力することを特徴とする。
【0034】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記接続先判定部は、上記アドレス変換部により上記識別情報を上記アドレス情報に変換できない場合に、上記通話情報を送信する相手先が上記IPネットワークを介して上記通話情報を受信できることを判定し、判定した結果に基づいて上記アドレス変換テーブルを更新するIPアドレス学習部を備えたことを特徴とする。
【0035】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を送信することを特徴とする。
【0036】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部により上記IPネットワークに対して少なくとも送信と受信のいずれかを行われる上記通話情報は、デジタル音声データあり、
上記通話装置より出力されて上記公衆回線信号処理部により入力される上記通話情報は、アナログ音声データであり、上記通話装置は、アナログ音声データの認識が可能であり、
上記通話装置アダプタは、上記IPネットワークを介して受信した上記デジタル音声データを、上記通話装置により認識可能なようにアナログ音声データに変換するデジタルアナログ変換部と、
上記通話装置より出力されて上記公衆回線信号処理部により入力される上記アナログ音声データである上記通話情報を、上記IPネットワークを介して送信するために、デジタル音声データに変換するアナログデジタル変換部と
を備えたことを特徴とする。
【0037】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記インターネット電話ネットワークシステムが、上記IPネットワークを介して上記通話情報を送受信する上記通話装置アダプタを接続した上記通話装置を複数備え、
上記通話装置に接続された上記通話装置アダプタは、複数の通話装置のうち少なくとも2つ以上の通話装置アダプタに接続され、上記IPネットワークを介して複数の上記通話装置より受信した上記通話情報を混合する通話情報ミキシング部を備えたことを特徴とする。
【0038】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、複数の上記通話装置に接続された上記通話装置アダプタのうち、少なくとも1つの通話装置アダプタは、
複数の上記通話装置との間で上記通話情報を送受信することが許可されていることを確認するための許可情報を予め記憶する許可情報記憶部と、
上記IPネットワークを介して複数の上記通話装置より受信する上記通話情報に先立ち通話要求を受信し、上記通話要求に基づいて上記許可情報記憶部に記憶されている許可情報を参照し、複数の上記通話装置との間で通話情報を送受信することを許可されていることを確認する同時通話管理部と
を備えたことを特徴とする。
【0039】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記許可情報記憶部に記憶された許可情報は、少なくとも通話装置を識別する通話装置識別番号と、複数の上記通話装置との間で通話情報を送受信する同時通話を識別するための同時通話識別番号と、上記同時通話に参加するためのパスワード情報のいずれか1つであることを特徴とする。
【0040】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記IPネットワークを介して、上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を上記通話情報として入力し、
上記通話装置アダプタは、
上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
上記IPネットワーク通信処理部により入力された制御情報に従い、上記制御情報記憶部に記憶された制御情報を更新するIPネットワークデータリードライト部と
を備えたことを特徴とする。
【0041】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記通話装置と上記公衆回線のいずれかより、上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を上記通話情報として入力し、
上記通話装置アダプタは、
上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
上記通話装置と上記公衆回線のいずれかより入力された制御情報に従い、上記制御情報記憶部に記憶された制御情報を更新する電話機入力データライト部と
を備えたことを特徴とする。
【0042】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部により、少なくとも送信と受信のいずれかを行う上記通話情報は、パケット情報であり、
上記IPネットワーク通信処理部は、上記パケット情報に対してUser Datagram Protocol(以下、UDPと称する)の通信処理を行うUDP通信処理部を備えたことを特徴とする。
【0043】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記インターネット電話ネットワークシステムが、上記IPネットワーク上に上記通話装置アダプタに対して行われる不正アクセスを防ぐファイアウォールを備え、
上記IPネットワーク通信処理部は、相手先の通話装置アダプタに対して備えられたファイアウォールを越えて、上記相手先の通話装置アダプタに上記通話情報の送信が可能な所定のUDPポート番号を予め記憶するUDPポート使用管理部を備え、
上記UDP通信処理部は、上記UDPポート使用管理部に予め記憶された上記UDPポート番号を用いて上記相手先の通話装置アダプタに対して備えられたファイアウォールを越えて、上記相手先の通話装置アダプタに対して上記通話情報を送信することを特徴とする。
【0044】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記通話情報を送信する相手先の通話装置アダプタに対して、上記相手先の通話装置アダプタに対して備えられたファイアウォールを越えて上記通話情報を送信することができるUDPポート番号を確認するUDPポート通信確認部を備え、
上記UDP通信処理部は、上記UDPポート通信確認部により確認されたポート番号を用いて、上記相手先の通話装置アダプタに対して備えられた上記ファイアウォールを越えて上記相手先の通話装置アダプタに上記通話情報を送信することを特徴とする。
【0045】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記パケット情報に対してReal―time Transport Protocol(以下、RTPと称する)の通信処理を行うRTP通信処理部を備えたことを特徴とする。
【0046】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部により、少なくとも送信と受信のいずれかを行う上記通話情報は、パケット情報であり、
上記IPネットワーク通信処理部は、上記パケット情報に対してTransmission Control Protocol(以下、TCPと称する)の通信処理を行うTCP通信処理部を備えたことを特徴とする。
【0047】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記パケット情報に対してHyper Text Transfer Protocol(以下、HTTPと称する)の通信処理を行うHTTP通信処理部を備えたことを特徴とする。
【0048】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記インターネット電話ネットワークシステムが、上記IPネットワーク上に上記通話装置アダプタに対して行われる不正アクセスを防ぐファイアウォールを備え、
上記IPネットワーク通信処理部は、上記通話情報を送信する相手先の通話装置アダプタに対して、上記相手先の通話装置アダプタに対して備えられたファイアウォールを越えて上記通話情報を送信することができるHTTPポート番号を確認するHTTPポート通信確認部を備え、
上記HTTP通信処理部は、上記HTTPポート通信確認部により確認されたポート番号を用いて、上記相手先の通話装置アダプタに対して備えられた上記ファイアウォールを越えて上記相手先の通話装置アダプタに上記通話情報を送信することを特徴とする。
【0049】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記通話情報をデジタル化したデジタル音声データを入力して、上記入力したデジタル音声データを一時的に保管する送信バッファを有して、上記送信バッファより所定のデジタル音声データを取り出して上記パケット情報を生成する送信バッファリング部を備えたことを特徴とする。
【0050】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記送信バッファは、所定のバッファサイズを有し、上記所定のバッファサイズは変更可能であることを特徴とする。
【0051】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記送信バッファリング部により生成された上記パケット情報は、上記デジタル音声データを送信する宛先のアドレス情報を格納するヘッダ部と上記デジタル音声データを格納するデータ部とを有し、
上記IPネットワーク通信処理部は、上記送信バッファリング部より上記パケット情報を入力し、上記入力したパケット情報のヘッダ部に格納された情報とデータ部に格納された情報のうち少なくともいずれかの情報を圧縮する音声データパケットエンコード部を備えたことを特徴とする。
【0052】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、相手先の通話装置アダプタより送信された圧縮された情報を有する上記パケット情報を受信し、上記パケット情報の圧縮された情報を解凍するととともに、上記解凍した上記パケット情報より上記ヘッダ部を取り出して解析を行う音声データパケットデコード部を備えたことを特徴とする。
【0053】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記音声データパケットデコード部より上記解凍を行った上記パケット情報を入力するとともに、上記入力した上記解凍を行ったパケット情報を一時的に保管する受信バッファを有し、上記受信バッファより連続するタイミングで上記解凍を行ったパケット情報を出力する受信バッファリング部を備えたことを特徴とする。
【0054】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記受信バッファは、所定のバッファサイズを有し、上記所定のバッファサイズは変更可能であることを特徴とする。
【0055】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記送信バッファリング部により生成された上記パケット情報を複製する冗長パケット発行部を備えたことを特徴とする。
【0056】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記相手先の通話装置アダプタに送信する上記パケット情報の数を削減するように、上記送信バッファリング部から上記音声データパケットエンコード部へ出力される上記パケット情報を削減するパケット生成フィルタリング部を備えたことを特徴とする。
【0057】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記IPネットワーク通信処理部により受信される上記パケット情報のトラフィック状況を監視して、監視した結果に基づいて上記受信バッファリング部に上記受信用バッファのサイズの変更を指示するネットワークトラフィック監視部を備えたことを特徴とする。
【0058】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記ネットワークトラフィック監視部は、上記監視した結果に基づいて、上記冗長パケット発行部に対して上記パケット情報を複製する数を指示することを特徴とする。
【0059】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記ネットワークトラフィック監視部は、上記監視した結果に基づいて、上記パケット生成フィルタリングに対して上記パケット情報を削減させる条件を指示することを特徴とする。
【0060】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記ネットワークトラフィック監視部により監視された監視結果を取得してトラフィック状況の統計をとり、統計結果を上記ネットワークトラフィック監視部に通知するネットワークトラフィック統計データ管理部を備えたことを特徴とする。
【0061】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記インターネット電話ネットワークシステムが、さらに、上記IPネットワーク上に備えられ、上記IPネットワーク上の所定の通話装置アダプタを管理するとともに、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタに向けて所定の通信プロトコルに従うアクセスにより送信された上記通話情報を、上記別の通話装置アダプタに代わって受信し、受信した上記通話情報を保管し、所定の通話装置アダプタにより所定の通信プロトコルに従う上記アクセスと同じアクセスによって上記保管した通話情報を読み出す中継サーバを備えたことを特徴とする。
【0062】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記所定の通信プロトコルの手順に従うアクセスは、Hyper Text Transfer Protocol(以下、HTTPと称する)の通信プロトコルに従うHTTPアクセスであることを特徴とする。
【0063】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより受信される通話情報は、上記通話情報を送信する宛先のアドレス情報を格納するヘッダ部と上記通話情報を格納するデータ部とを有するパケット情報であり、
上記中継サーバは、
上記受信したパケット情報に対して上記パケット情報に対してTransmission Control Protocol(以下、TCPと称する)の通信処理を行うTCP通信処理部と、
上記受信したパケット情報に対して上記パケット情報に対してHyper Text Transfer Protocol(以下、HTTPと称する)の通信処理を行うHTTP通信処理部と、
上記パケット情報のヘッダ部に格納された情報とデータ部に格納された情報のうち少なくともいずれかの情報を圧縮する音声データパケットエンコード部と、上記パケット情報として圧縮された情報を有するパケット情報を受信し、上記パケット情報の圧縮された情報を解凍するととともに、上記解凍した上記パケット情報より上記ヘッダ部を取り出して解析を行う音声データパケットデコード部と、
上記音声データパケットデコード部により上記解凍されたパケット情報を一時的に記憶して、上記記憶した解凍されたパケット情報を読み出すためのHTTPアクセスを受信した場合に、上記記憶した解凍されたパケット情報を取り出して、上記音声データパケットエンコード部に出力する音声データバッファリング部と、
上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタの状況を管理し、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタの状況を問い合わせる問い合わせ情報を受信し、上記問い合わせ情報に従い上記別の通話装置アダプタの状況を確認して、確認した結果を上記所定の通話装置アダプタに通知する電話機呼出情報管理部と
を備えたことを特徴とする。
【0064】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、
上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタがファイアウォールに遮られている場合に、上記パケット情報を上記HTTPアクセスにより上記中継サーバに向けて送信するHTTP電話呼出部を備えたことを特徴とする。
【0065】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部が、
上記中継サーバの上記電話機呼出情報管理部に管理されている上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタの状況を問い合わせる情報を上記HTTPアクセスによってポーリング方式で上記中継サーバに向けて送信するHTTPポーリング部を備えたことを特徴とする。
【0066】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、
上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタに対して、上記IPネットワークを介して上記パケット情報を送信する前に、これから上記パケット情報を送信することを、少なくとも電子メールとインスタントメッセージのいずれかを用いて通知する電話呼出通信部を備えたことを特徴とする。
【0067】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタの公衆回線信号処理部は、
上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタに対して、上記公衆回線を経由して上記パケット情報を送信する前に、これから上記パケット情報を送信することを通知することを特徴とする。
【0068】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバは、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタに向けて送信された上記パケット情報を受信して、上記所定の通話装置アダプタと別の通話装置アダプタに対して上記所定の通話装置アダプタと別の通話装置アダプタとを接続させる接続交渉を行うとともに、接続を行った後、上記所定の通話装置アダプタと別の通話装置アダプタとの間でHTTPによって上記パケット情報の送受信を行うように制御するHTTP接続変更部を備えたことを特徴とする。
【0069】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記パケット情報のヘッダ部は、上記パケット情報を送信する送信先のアドレス情報とポート番号とを有し、
上記中継サーバは、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタに向けて送信された上記パケット情報を受信して、上記所定の通話装置アダプタと別の通話装置アダプタに対して上記所定の通話装置アダプタと別の通話装置アダプタとを接続させる接続交渉を行うとともに、接続を行った後、上記パケット情報のヘッダ部の送信先のアドレス情報とポート番号を、上記パケット情報を最後に受信する予定の通話装置アダプタに対応するアドレス情報とポート番号とに変換するTCP/IPパケットヘッダ変換部を備えたことを特徴とする。
【0070】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記インターネット電話ネットワークシステムが、さらに、少なくとも2つの上記中継サーバを接続して、
上記接続した中継サーバの処理の負荷状態を監視するHTTP中継サーバ負荷状態監視部と、
上記HTTP中継サーバ負荷状態監視部により監視された負荷状態に応じて所定の中継サーバを選択するHTTP中継サーバ指定部と
を備えた中継サーバ管理サーバを備えたことを特徴とする。
【0071】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部は、上記通話情報を送信する相手先を識別する識別名を指定して上記通話情報を上記IPネットワークに送信し、
上記アドレス変換テーブルは、上記識別名と上記識別情報とを対応させて記憶し、
上記アドレス変換部は、上記アドレス変換テーブルを用いて上記識別情報を上記識別名に変換し、
上記通話装置アダプタは、上記識別名を用いて上記通話情報を送信するために用いる制御メッセージのフォーマットが予め規定されている通信プロトコルを用いて上記通話情報を上記IPネットワークに出力するIPアドレス情報メッセージ処理部を
備えたことを特徴とする。
【0072】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記インターネット電話ネットワークシステムが、さらに、上記公衆回線の他に、別の公衆回線を備え、
上記通話装置アダプタは、上記IPネットワークを介して上記通話情報の送信と受信の少なくともいずれか一方を、point−to−point protocol(以下、PPPと称する)を用いた通信プロトコルによって上記別の公衆回線を介して行う公衆回線通信処理部を備えたことを特徴とする。
【0073】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記通話装置アダプタは、さらに、シリアルポートケーブルを備え、上記IPネットワークを介して上記通話情報の送信と受信の少なくともいずれか一方を、point−to−point protocol(以下、PPPと称する)を用いた通信プロトコルによって上記シリアルポートケーブルを介して行うシリアルポート通信処理部を備えたことを特徴とする。
【0074】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記通話情報を送信する側と上記通話情報を送信する相手先との通話を終了した後に、上記公衆回線の接続を保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を上記公衆回線を介して送信することを特徴とする。
【0075】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記通話情報を送信する側と上記通話情報を送信する相手先とのいずれか一方が通話を終了した後に、通話を継続している側の通話を終了すると予測される時間を経過した後に、上記公衆回線の接続を保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を上記公衆回線を介して送信することを特徴とする。
【0076】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記通話情報を送信する側と上記通話情報を送信する相手先とのいずれか一方が通話を終了した後に、通話を継続している側の通話を終了させるために、通話を終了した側から通話を継続している側に対して、少なくともビジートーン信号を発信させることを特徴とする。
【0077】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を公衆回線経由で送信している間に、上記通話情報を送信する側と上記通話情報を送信する相手先との少なくともいずれか一方が所定の通話装置に通話情報を送信しようとした場合に、上記所定の通話装置に通話情報を送信しようとする通話装置に対して、少なくともビジートーン信号を発信させることを特徴とする。
【0078】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を公衆回線経由で送信している間に、上記アドレス情報を送信する側と上記アドレス情報を送信する相手先との少なくともいずれか一方が所定の通話装置に通話情報を送信しようとした場合に、上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を送信する処理を、上記所定の通話装置に通話情報を送信する処理よりも優先して行なうことを特徴とする。
【0079】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、
上記公衆回線信号処理部は、上記識別情報の入力が特定の時間経過しても行われない状態を検出して、上記識別情報の入力終了を判定することを特徴とする。
【0080】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記識別情報は、所定の文字情報と、上記識別情報の終了を示す終了情報とにより構成され、上記公衆回線信号処理部は、上記終了情報の入力を確認して、上記識別情報の入力終了を判定することを特徴とする。
【0081】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記識別情報は、通信事業者を特定する通信事業者情報を少なくとも含み、上記通信事業者情報により上記識別情報のサイズを特定され、
上記公衆回線信号処理部は、上記識別情報の上記通信事業者情報に基づいて上記識別情報のサイズを確定し、確定した識別情報のサイズと、入力された識別情報のサイズとを比較して、上記識別情報の入力終了を判定することを特徴とする。
【0082】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記識別情報の入力終了の判定を行なった後で、上記アドレス変換部に対して入力の終了した上記識別情報を渡し、上記アドレス変換部は、上記公衆回線信号処理部より渡された上記識別情報を上記アドレス情報に変換することを特徴とする。
【0083】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記識別情報は、1つ以上の文字情報より構成され、
上記公衆回線信号処理部は、上記識別情報として少なくとも1つの文字情報が入力されると、上記入力された少なくとも1つの文字情報を上記アドレス変換部に渡し、
上記アドレス変換部は、渡された少なくとも1つの文字情報と上記アドレス変換テーブルに記憶されている識別情報とを比較して、上記渡された少なくとも1つの文字情報と上記アドレス変換テーブルに記憶されている識別情報の一部が一致するアドレス情報をアドレス情報候補とすることを特徴とする。
【0084】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記アドレス変換部は、上記アドレス情報候補が1つになった場合、そのアドレス変換候補を上記アドレス情報として採用することを特徴とする。
【0085】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記アドレス変換部は、上記アドレス情報候補が1つになるとともに上記公衆回線信号処理部より渡された上記文字情報が所定の数を超えていた場合に、上記1つになったアドレス情報候補を上記アドレス情報として採用することを特徴とする。
【0086】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記通話情報を送信する相手先の上記IPネットワークを介して上記通話情報を受信する通話装置は、上記通話情報を送信する側の上記通話装置アダプタと同様の受信側の通話装置アダプタを有し、
上記受信側の通話装置アダプタは、上記受信側の通話装置アダプタを接続する通話装置を識別する識別情報を、上記通話情報を送信する側の上記通話装置アダプタに対して送信するとともに、上記通話情報を送信する側の上記通話装置アダプタより送信された上記アドレス情報を受信するIPアドレス学習部を備えたことを特徴とする。
【0087】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記受信側の通話装置アダプタのIPアドレス学習部は、上記通話情報を送信する側の上記通話装置アダプタより送信された上記アドレス情報を受信することと受信しないことのいずれか一方を選択することを特徴とする。
【0088】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPアドレス学習部は、上記アドレス情報を上記通話情報を送信する相手先に対して送信することと送信しないことのいずれかを選択することを特徴とする。
【0089】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記公衆回線信号処理部は、上記アドレス変換テーブルに記憶された上記識別情報と上記アドレス情報とを抹消することを指示する抹消指示情報を、上記通話装置より入力し、
上記IPアドレス学習部は、上記抹消指示情報に従い上記アドレス変換テーブルに記憶された上記識別情報と上記アドレス情報とを抹消することを特徴とする。
【0090】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部と上記公衆回線信号処理部とのいずれか一方は、上記制御情報記憶部に記憶された制御情報に従い上記通話装置アダプタの制御を行なった結果誤りが発生した場合に、上記IPネットワークと上記通話装置と上記公衆回線とのいずれか1つに対して警告を通知することを特徴とする。
【0091】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部と上記公衆回線信号処理部とのいずれか一方は、上記IPネットワークと上記公衆回線とのいずれか一方に故障が発生して通話が行なえない状態であることを検出して、上記IPネットワークと上記通話装置と上記公衆回線とのいずれか1つに対して警告を通知することを特徴とする。
【0092】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部と上記公衆回線信号処理部とのいずれか一方は、上記故障の復旧を行なった場合に、上記IPネットワークと上記通話装置と上記公衆回線とのいずれか1つに対して通知した警告に対して故障の復旧を通知することを特徴とする。
【0093】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記IPネットワーク通信処理部と上記公衆回線信号処理部とのいずれか一方は、上記公衆回線による通話処理と上記RTPの通信処理と上記HTTPの通信処理とのいずれか1つの処理を行なっている通話装置アダプタを接続した通話装置に対して、別の新たな通話装置から接続要求がなされた場合に、上記別の新たな通話装置に対して、処理中の状態を通知することを特徴とする。
【0094】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバは、上記所定の通話装置アダプタと別の通話装置アダプタとの間の通信を通話接続識別情報により管理し、上記パケット情報の中に上記通話接続識別情報を格納して上記IPネットワークに対して出力することを特徴とする。
【0095】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバは、上記通話接続識別情報に対応させて少なくとも通話時間と通信パケット量のいずれか一方をログ情報として記憶して管理することを特徴とする。
【0096】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、上記パケット情報に、少なくともGETとPOSTとPUTとのいずれか1つのメソッドのメッセージを、上記HTTPアクセスにより上記中継サーバに向けて送信することを特徴とする。
【0097】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバのHTTP通信処理部は、上記通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部による上記HTTPアクセスに対する応答メッセージの中に、上記通話情報を格納して、上記通話装置アダプタに向けて送信し、
上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、上記中継サーバから送信された上記応答メッセージを受信して、受信した応答メッセージに格納されている上記通話情報を取り出すことを特徴とする。
【0098】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記通話情報は、所定の第1のサイズを有し、
上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、上記第1のサイズを有する通話情報を上記中継サーバより取得するために、上記第1のサイズよりも大きい第2のサイズの通話情報を取得するGETのメソッドのメッセージを、上記パケット情報に格納して、上記HTTPアクセスにより上記中継サーバに向けて送信して、上記中継サーバから上記HTTPアクセスに対して送信された応答メッセージを受信することを特徴とする。
【0099】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、上記中継サーバから送信された応答メッセージに格納されている上記第1のサイズを有する通話情報の合計のサイズが上記第2のサイズを越えるまで、上記中継サーバとの接続を継続して上記応答メッセージを1つ以上受信することを特徴とする。
【0100】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部と、通信を行っている間及び通信を行った直後とのいずれか一方のタイミングに接続を切断された場合、再度接続を行い、継続して、通信を行うことを特徴とする。
【0101】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理部は、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部と、通信を行っている間及び通信を行った直後とのいずれか一方のタイミングに所定の時間を経過しても、上記中継サーバより応答がなかった場合、上記中継サーバとの接続を切断し、その後、再度接続を行い、通信を継続して行うことを特徴とする。
【0102】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記インターネット電話ネットワークシステムは、複数の上記通話装置を管理するPBXとボタン電話との少なくともいずれか一方の通話装置管理装置を、上記通話装置アダプタと上記複数の通話装置との間に有し、
上記通話装置アダプタの上記公衆回線信号処理部は、上記通話情報を送信する側の通話装置より、上記通話装置を送信する相手先の上記通話装置の識別情報を受信して、上記通話装置管理装置に対して上記受信した識別情報を送信することを特徴とする。
【0103】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記通話情報を送信する相手先の上記通話装置は、上記通話情報を送信する側の識別情報を表示する番号表示機能を有して、上記通話装置アダプタを接続し、
上記番号表示機能を有する通話装置に接続された上記通話装置アダプタの上記公衆回線信号処理部は、上記通話情報を送信する側の上記識別情報を受信し、受信した識別情報を上記番号表示機能を有する通話装置に対して送信することを特徴とする。
【0104】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記通話情報を送信する相手先の上記通話装置は、上記通話情報を送信する側の識別情報を表示する番号表示機能を有して、上記通話装置アダプタを接続し、
上記通話情報を送信する側の通話装置に接続された上記通話装置アダプタの上記公衆回線信号処理部は、上記IPネットワークを介して上記通話情報を送信する場合に、上記通話情報を送信する側の通話装置を識別するための識別情報を、上記通話情報を送信する相手先の上記通話装置アダプタに対して送信することを特徴とする。
【0105】
また、発明に係るインターネット電話ネットワークシステムは、上記通話情報を送信する側の通話装置は、上記通話情報を送信する相手先の通話装置に対して上記通話情報を送信する側の通話装置の識別情報を通知しないことを指示する非通知情報を含む上記識別情報を出力し、
上記通話情報を送信する側の通話装置に接続された上記通話装置アダプタの上記公衆回線信号処理部は、上記識別情報に上記非通知情報が含まれている場合に、上記識別情報を上記通話情報を送信する相手先の上記通話装置アダプタに対して送信しないことを特徴とする。
【0106】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図を用いてこの発明のインターネット電話ネットワークシステムの一例について説明を行う。
図1は、実施の形態1におけるインターネット電話ネットワークシステムのネットワーク構成図である。
図1において、10,20は、一般の電話機であり、12,22は、通話装置アダプタである。11は電話機10と通話装置アダプタ12を接続する屋内電話線である。21は電話機20と通話装置アダプタ22を接続する屋内電話線である。13は、公衆回線である。例えば公衆回線13は電話回線である。通話装置アダプタ12と通話装置アダプタ22とを接続している。14,24は、データ通信網の1つであるIPネットワークであり、通話装置アダプタ12,22とを接続している。16は、インターネット或いはイントラネットである。15,25はルータであり、IPネットワーク14,24とインターネット或いはイントラネット16との間の制御を行っている。
図2は電話機10に通話装置アダプタ12を接続した概観イメージを示す図である。図1に示したように、電話機10と通話装置アダプタ12とは屋内電話線11によって接続されている。そして、通話装置アダプタ12はIPネットワーク14と公衆回線13と電源コード170を接続している。また、通話装置アダプタ12は、電源オン或いは通話中などのLED表示部191を有している。
図3は、実施の形態1における通話装置アダプタの構成図である。
図3において、100はIPネットワークを経由して相手先の電話に接続できる場合に、接続回線(公衆回線13,IPネットワーク14)の切り換えを行う回線接続切換部である回線接続切換手段、1100は電話機10と通話情報の1つであるアナログ音声データを公衆回線13を介して送受信することのできる公衆回線信号処理部である公衆回線信号送受信手段、5000はIPネットワーク14を介して通話情報の1つであるデジタル音声データを送受信することのできるIPネットワーク通信処理部であるIPネットワーク通信処理手段、200は同じ種類の通話装置アダプタに接続された他の電話機とIPネットワーク経由で通話情報の送受信を行うことができるかどうか判定する接続先判定部である接続先判定手段、302は識別情報の1つである電話番号と、IPネットワークを介して通話情報を相手側の通話装置に送信するためのアドレス情報であるインターネットプロトコルアドレスとを対応させて記憶するアドレス変換テーブルである。300は電話機10から入力された電話番号を用いてアドレス変換テーブル302を参照し、インターネットプロトコルアドレス(以降IPアドレス)に変換するアドレス変換部である電話番号IPアドレス変換手段、500はIPネットワークからのデジタル音声データを電話機10において認識可能なアナログ音声データに変換するデジタルアナログ変換部である音声データデジタルアナログ変換手段、600は電話機10から入力された通話情報であるアナログ音声データをIPネットワーク14を介して送信するためにデジタル音声データに変換するアナログデジタル変換部である音声データアナログデジタル変換手段である。
【0107】
次に動作について、図4、図5のフローチャートに基づいて説明する。なお、説明を容易にするため図1の電話機10と通話装置アダプタ12を電話を掛ける側とし、電話機20と通話装置アダプタ22とを電話を受ける側として説明を行う。
まず通話装置アダプタ12の電源がオンになると(S10)、公衆回線信号送受信手段1100及びIPネットワーク通信処理手段5000により、他からの電話呼出がなされているかどうかを調べる(S11)。公衆回線側からの呼出の場合(S12)、公衆回線信号送受信手段1100は、公衆回線13から入力した電話機20からの呼出トーンをそのまま電話機10に送信し、電話機10の受話器がとられるまで待機する(S13)。電話機10の受話器が取られるかあるいは、電話機20からの呼出が終われば(S14)、S10に戻る。受話器がとられれば(S14)、そのまま公衆回線の通話状態となり切断されるまで通話を継続する(S17)。一方、IPネットワーク側からの呼出の場合、公衆回線信号送受信手段1100が呼出トーンを電話機10側に送信し、受話器がとられるまで待機する(S17)。受話器がとられれば、そのままIPネットワークの通話状態となり切断されるまで通話を継続する(S18)。
【0108】
S18の処理手順について図7のフローチャートを用いて詳細な説明を行う。図7において、S1000でIPネットワーク通信処理手段5000によりIPネットワーク14からの受信データがあったか判断を行う。受信データがない場合には処理を終了する。受信データがあった場合は(IPネットワーク14より入力される受信データ(デジタル音声データ)は、パケット情報であるものとする)IPネットワーク通信処理手段5000により受信したデータからIPのヘッダを除去する(S1001)。次に、IPネットワーク通信処理手段5000は、IPのヘッダを除去したデータから更に通信プロトコルのヘッダを除去する(S1002)。そして、得られたデジタル音声データを解凍(復号化)する(S1003)。次に音声データデジタルアナログ変換手段500によってS1003で復号化されたデジタル音声データをアナログ音声データに変換する。そして、IPネットワーク通信処理手段5000は、音声データデジタルアナログ変換手段500によって変換されたアナログ音声データを公衆回線信号送受信手段1100に送り、公衆回線信号送受信手段1100は、送られたアナログ音声データを電話機10に送信する(S1005)。電話機10にアナログ音声データの送信が終了した後は続けて通話を行うかどうか判断するため、図6のS2000へ戻り通話処理を継続する。
図5のS18に記載した通話状態とは、図6と図7に示したように電話機20からのアナログ音声データが通話装置アダプタ22が備える音声データアナログデジタル変換手段600によりデジタル音声データに変換されIPネットワーク24へ送信され、一方、インターネット/イントラネット16を介して電話機20から送信されてきたデジタル音声データを音声データデジタルアナログ変換手段500によりアナログ音声データに変換し、電話機10に送信する処理を継続するものである。
【0109】
さて、最初に戻って、他からの呼出がない場合(S11)、自らの電話機10の受話器がとられたかどうかの確認を公衆回線信号送受信手段1100が行う(S20)。このとき、受話器がとられていなければ最初(S10)に戻るが、とられていた場合、公衆回線信号送受信手段1100は、電話番号入力状態になったことを知らせるトーンを電話機10に送り、電話番号が入力されるのを確認する(S21)。入力された電話番号は、電話番号IPアドレス変換手段300によって、電話番号を基にアドレス変換テーブルを参照し、相手先の電話機20のIPアドレスを求める(S22)。IPアドレスが正しく求められれば(S23)、接続先判定手段200は、IPネットワーク経由で通話情報を送受信するように経路選択情報を生成し、回線接続切換手段100は、IPネットワーク通信処理手段5000を起動する。IPネットワーク通信処理手段5000は、相手側の電話機20を呼び出すデジタル信号を送り、受話器がとられてから通話状態となり、切断されるまで通話を継続する(S24)。
図4のS24の詳細な処理について図6を用いて説明を行う。
図6においてS2000でIPネットワーク通信処理手段5000により電話機10の受話器が置かれ切断されたか確認する。続いてS2001で、電話機10より設定時間分の音声入力があったか確認する。設定時間分の音声入力があると、音声データアナログデジタル変換手段600によって、入力されたアナログ音声データをデジタル音声データに変換する。IPネットワーク通信処理手段5000は、予め決めた一定のサンプリング時間で音声データを収集し、サンプリング時間内に収集した音声データをアナログデータからデジタルデータに変換し、相手の電話機20へデジタル音声データを送信する。変換されたデジタル音声データはIPネットワーク通信処理手段5000に渡され、音声データの圧縮(符号化)が行われる(S2003)。そして、IPネットワーク通信処理手段5000は符号化された音声データ本体に通信プロトコルのヘッダを付加し(S2004)、更に上記データにIPのヘッダを付加し(S2005)、生成したデータをIPネットワーク14に送出する(S2006)。次に、電話機20からIPネットワーク24を介して通話情報が返されることを確認する図7のS1000の処理へ進む。図7の処理については、図5のS18の詳細な処理の説明において、既に説明を行っているため、ここでは図7の処理の説明を省略する。
IPアドレスが正しく求められなければ、接続先判定手段200が公衆回線を介して通話情報を送受信するように経路選択情報を生成し、回線接続切換手段100は、回線の接続を公衆回線13に切り換え、公衆回線信号送受信手段1100を起動する。公衆回線信号送受信手段1100は公衆回線13を介して電話機10より入力された電話番号に対応する電話機に対して公衆回線13から呼出トーンを送り(S25)、相手が受話器をとってから、公衆回線の通話状態となり、切断されるまで通話を継続する(S30)。
図4のフローチャートでは、相手の電話機20の受話器がとられなかった場合の処理を省略しているが、この場合は、自ら切断し、処理の最初(S10)に戻る。
【0110】
また、本通話装置アダプタは、一般的な電話機(ダイヤル、プッシュボタン等)が接続されたPBXなどからの電話回線を、公衆回線網とIPネットワークのそれぞれに接続し、電話機から電話をかけた場合にも、IPネットワークを経由して相手先の電話に接続できるかどうか判定し、判断結果に基づいて接続回線の切り換えを行う回線接続切換手段100により自動切換を行い、IPネットワーク経由での通話が可能である時にIPネットワーク経由で電話をかけることができ、電話番号をIPアドレスに変換できない場合や相手側の電話機がIPネットワークに接続されていない場合や電話機20とIPネットワーク24との間の通話装置アダプタが通話装置アダプタ12と互換性のない装置であった場合などIPネットワークでの通話が不可能である場合には、公衆回線網経由で電話をかけることできる。
【0111】
以上のように、電話をかける相手先の電話がIPネットワーク経由で通話できるものである場合は、IPネットワーク側から電話をかけられるようにしており、そうでない場合は、公衆回線側から電話かけるようにすることで、自動的に両者の切換をするようにしているので、利用者は一度通話装置アダプタと電話機とを設置すれば、手をわずらわすことなく、必要に応じて公衆回線、IPネットワークのどちらを介しても通話情報を送受信することができる。
【0112】
このように、実施の形態1では、一般的な電話機(ダイヤル、プッシュボタン等)からの電話回線と公衆回線網とインターネットプロトコルに対応したネットワーク(以下IPネットワーク)のそれぞれと接続し、電話機から電話をかけた場合に、IPネットワークを経由して相手先の電話に接続できるかどうかを判定した結果に基づいて接続回線の切り換えを行う回線接続切換手段100と、上記電話機との間の公衆回線上の信号を送受信することのできる公衆回線信号送受信手段1100と、IPネットワーク側との間のIPネットワーク信号を送受信することのできるIPネットワーク通信処理手段5000とを備え、IPネットワークでの通話が可能である場合、IPネットワーク経由で電話をかけることができ、不可能な場合に公衆回線網経由で電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムについて説明を行った。
【0113】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、同じ種類の通話装置アダプタに接続された他の電話機とIPネットワーク経由で電話をかけることができるかどうか判定する接続先判定手段200により、IPネットワーク経由で電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムについて説明を行った。
【0114】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、同じ種類の通話装置アダプタに接続された他の電話機の一般公衆回線の電話番号を入力することで、IPネットワーク経由で電話をかけることができることが判明したときに、その一般公衆回線の電話番号をインターネットプロトコルアドレス(以降IPアドレス)に自動的に変換する電話番号IPアドレス変換手段300を備え、利用者が従来の電話番号をそのまま使用して、IPネットワーク経由で電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムについて説明を行った。
【0115】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワーク側に接続された電話機10との音声通話が行えるように、IPネットワークからのデジタル音声データを電話機10側に送信する音声アナログ信号に変換する音声データデジタルアナログ変換手段500及び、電話機10側からの音声アナログ信号をIPネットワーク側に送信するデジタル音声データに変換する音声データアナログデジタル変換手段600を備え、双方向のデジタル音声データと音声アナログ信号の変換を行うことで、IPネットワーク経由で電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムについて説明を行った。
【0116】
実施の形態2.
この実施の形態2では、接続先判定部である接続先判定手段200によってアドレス変換テーブル302に設定されていないIPアドレスを、電話を掛けた相手側の電話機よりIPアドレスを送信してもらい、自分の電話機側の通話装置アダプタのアドレス変換テーブル302に相手側より送信されたIPアドレスを登録する処理について説明を行う。
【0117】
図8は実施の形態2における接続先判定手段200が有する接続学習機能を説明する図である。
図8において、電話機10より電話機20に対して電話を掛けるが、この時電話機20の電話番号に対応するIPアドレスが通話装置アダプタ12のアドレス変換テーブル302に登録されていない場合は、
1.アドレス変換テーブル302に登録されていない相手には公衆回線で通話する
2.通話終了後にIPアドレスを相互に伝達し、受信したIPアドレスをアドレス変換テーブル302に登録する
3.2回目以降はアドレス変換テーブル302に記憶したIPアドレスを用いてIPネットワーク経由で電話を掛ける
という1.2.3.の手順によって、相手側のIPアドレスを取得する学習機能を接続先判定手段200は備える。
【0118】
図9はこの発明の通話装置アダプタを示す各手段の構成図である。
図9において、1100は一般公衆回線経由で電話をかけ、その切断時にIPアドレス情報を相互に伝達しあう公衆回線信号送受信手段、400は接続先判定手段200に備えられ従来の一般公衆回線の電話番号に対応するIPアドレスを通話相手の電話機に接続されている通話装置アダプタより取得する指示を公衆回線信号送受信手段1100に与えるIPアドレス学習手段部であるIPアドレス学習手段である。
【0119】
次に図9に示した通話装置アダプタの動作について、図10と図11のフローチャートに基づいて説明する。
電話をかける全体の処理は、実施の形態1の図4,5と同様である(図4と図5のS10〜S30は、図10と図11のS10〜S30までと、同様の処理である)。
図10,11と図4,5との異なる処理は、電話機10よりIPネットワーク側で電話をかけることができなかった場合、切断後に電話機10より相手の電話機に接続されている通話装置アダプタが同種のものであると確認してからお互いにIPアドレスを転送しあう処理が付加されている。こちらから電話をかけた場合とかけられた場合の両者について、同様な処理が付加される。
【0120】
まず前者(電話機10から電話をかけた場合)においては、公衆回線経由での通話終了後に(S25)、IPアドレス学習手段400は、公衆回線信号送受信手段1100を指示して、公衆回線13を介して相手先の電話機の通話装置アダプタに同じ種類の通話装置アダプタかを問合せるトーン信号を送信する(S40)。このとき、相手先の電話機の通話装置アダプタが図9に示した構成の通話装置アダプタと互換性のある通話装置アダプタでなければ(S41)、規定の時間待機した後に、相手の電話機に接続された通話装置アダプタより返答がないため、処理は終了する。相手の電話装置に接続された通話装置アダプタが同じ種類の通話装置アダプタであれば(S41)、その旨相手の電話機に接続された通話装置アダプタより返答があるため、IPアドレス学習手段400は公衆回線信号送受信手段1100に対してまず相手の電話機に接続された通話装置アダプタへこちらのIPアドレスをアナログ信号のトーンにて送信するよう指示する(S42)。自分のIPアドレスは例えばアドレス変換テーブル302に自分の電話番号と共に記憶しておき公衆回線信号送受信手段1100はアドレス変換テーブル302を参照して自分の電話番号に対するIPアドレスを取得する。又はIPアドレス学習手段400がアドレス変換テーブル302を参照して自分の電話番号に対するIPアドレスを取得して、取得したIPアドレスを公衆回線信号送受信手段1100に渡してもよい。次に、通話先の通話装置アダプタからそのIPアドレスを送信してもらい、公衆回線信号送受信手段1100がこれを受信し、公衆回線信号送受信手段1100は、受信したIPアドレスをIPアドレス学習手段400に渡す。IPアドレス学習手段400は、受け取ったIPアドレスを相手先の電話機の電話番号と対応させてアドレス変換テーブル302に格納する(S43)。
【0121】
後者(電話をかけられた場合)においては、公衆回線経由での通話終了後に(S30)、電話をかけてきた相手先の電話機の通話装置アダプタから通話装置アダプタが互換性があるかを問合せるトーン信号が送信されるので、公衆回線信号送受信手段1100により相手先の電話機に接続された通話装置アダプタから発信されたトーン信号を受信し、返答のトーン信号を規定の時間内に返す(S50)。相手の通話装置アダプタから問い合わせのトーンが届かない場合はS10へ戻る。トーン信号を返した後、相手先の通話装置アダプタから相手先のIPアドレスが送信されてくるので、公衆回線信号送受信手段1100は送信されたIPアドレスを受信し、受信したIPアドレスをIPアドレス学習手段400に渡す。IPアドレス学習手段400は、相手先の電話番号とIPアドレスを対応させてアドレス変換テーブル302に格納する。相手先の電話番号は、IPアドレスと共に送信される、或いは、相手の電話機より電話を掛けられた時に相手の電話機の電話番号を取得し、公衆回線信号送受信手段1100又は、IPアドレス学習手段400に一時保管しておくものである。次に、IPアドレス学習手段400は、自分の電話機の電話番号と電話番号に対応するIPアドレスをアドレス変換テーブル302より取得し、公衆回線信号送受信手段1100に電話番号とIPアドレスを通知する。公衆回線信号送受信手段1100は、通知された電話番号とIPアドレスをアナログ信号のトーンにて相手先の電話機へ送信する(S52)(通知するのは、IPアドレスだけでもかまわない)。
【0122】
なお、これまでの説明ではIPアドレスを相互にやりとりするのは通話の終了後としていたが、通話の開始直前(電話機をはずした直後)に行ってもかまわない。
【0123】
以上のように、公衆回線経由で電話した後で、自分の電話機の電話番号と電話番号に対応するIPアドレスを相手先の電話番号に通知する或いは、相手先の電話機の電話番号に対応するIPアドレスを受信するIPアドレス学習手段400を備えたので、利用者があらかじめ相手先のIPアドレスを調べてアドレス変換テーブル302に設定する作業を不要にすることができる。
【0124】
この実施の形態2では、同じ種類の通話装置アダプタ或いは、この発明の通話装置アダプタと互換性のある通話装置アダプタを接続した相手先の電話機と通話の切断時にIPアドレス情報を相互に伝達しあう公衆回線信号送受信手段1100と、従来の一般公衆回線の電話番号とIPアドレスを対応させて記憶させるIPアドレス学習手段400によって、次回の電話の呼出以降に、自動的にIPネットワーク経由で電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムについて説明を行った。
【0125】
実施の形態3.
この実施の形態3では、通話装置アダプタに電話会議を行うための手段を備え、通話送信アダプタを接続した電話機を用いて電話会議を行う例について以下に説明を行う。
図12は実施の形態3の通話装置アダプタを示す各手段の構成図である。
図12において、700は電話機10を用いて通話を行っている自分の声以外の2つ以上の音声データをミキシングして音声出力を行う音声データミキシング部である音声データミキシング手段、800は設定された電話会議の識別番号を管理する電話会議識別番号管理手段、900は電話会議の参加者の電話機識別番号を管理する電話機識別番号管理手段、1000は電話会議の参加者が登録したパスワードを記憶して管理する電話会議参加者パスワード管理手段である。電話会議識別番号管理手段800と電話機識別番号管理手段900と電話会議参加者パスワード管理手段1000は、同時通話管理部850を構成する手段である。同時通話管理部850は許可情報として会議識別番号或いは電話機識別番号或いは会議参加者パスワードを記憶する許可情報記憶部855を備える。電話会議識別番号管理手段800、電話機識別番号管理手段900、電話会議参加者パスワード管理手段1000は、それぞれ許可情報記憶部855を参照し電話会議に参加可能な電話機或いは通話者を管理する。
【0126】
図13は、実施の形態3におけるインターネット電話ネットワークシステムの構成図である。
図13において、30は電話機、31は屋内電話線、32は通話装置アダプタ、34はIPネットワーク、35はルータである。他の符号は図1と同じであるため、説明を省略する。
この実施の形態3では、電話機10と電話機20とがIPネットワーク14、24を経由して通話を行っている途中に、電話機30より電話機10に電話を掛けて、通話への参加要求を行うものとする。
次に動作について説明する。
基本的な電話をかける全体の処理は、実施の形態1の図4、図5と同様である。但し、電話会議は少なくとも3者の間で行われる通話であると考え、2者間(電話機10、20)で通話を行っているときに3人目(電話機30)の通話者の参加を受け付ける処理が必要になる。このため、図4のS24の処理及び図5のS18の処理の中で次の通話者の参加を確認する処理が必要になる。図4のS24と図5のS18はその詳細な処理を図6と図7に示した。このため、図6と図7に3者目以降の通話者の参加を確認する処理を追加した。図14のフローチャートを用いて電話会議参加者の確認処理を説明する。
図14のS1000〜S1005とS2000〜S2006の処理は、上記実施の形態1で説明した図6のS2000〜S2006と、図7のS1000〜S1005と同じ処理であるので、説明を省略する。図14は、図6のS2000の処理の後に他からの、つまり、第3者以降の通話者からの電話があるかを確認するS3000の処理と、第3者以降の通話者からの電話がある場合に、新規通話者を現状の通話処理に加えるS3001の処理を追加している。
電話会議では、初めに、IPネットワーク経由にて2者間で電話をしている場合に、第3者からIPネットワーク経由にて前2者のいずれかに電話をかけた場合に、その第3者も含めて通話状態となる。さらに、その後の第4者以降から電話がかけられても同様である。第3者以降の参加確認を行う処理は、同じ種類の通話装置アダプタに接続された他の電話機から、IPネットワーク経由で受信した自分の声以外の2つ以上の音声データを音声データミキシング手段700によりミキシングして音声出力を行う。例えば電話機10の通話者に対しては、通話装置アダプタ12の音声データミキシング手段700によってミキシングされた電話機20、30の通話音声が出力される。
【0127】
この実施の形態では、通話装置アダプタ内に音声データミキシング手段700を用意したが、別の形態として、音声データミキシング手段700をもつ1つの装置にて、他の通話装置アダプタ装置に向けて、自分の発話音声を除いた他の参加者の音声データをミキシングして送信する構成も可能である。この場合、他の通話装置アダプタに音声データミキシング手段700を備える必要はない。
【0128】
上記した電話会議の参加を確認する手順では、初めに2者間で電話機で通話を行っている途中に第3者以降の通話者の参加があるかどうか確認する手順であった。この手順の中には3者以上の通話者によって行われる電話会議への通話の参加を認められているものであるか確認する処理は何ら行っていないかった。しかし、3者間で行われる通話が単なる連絡事項の通達や世間話程度の内容の通話であれば参加する通話者が許可された通話者であるか確認を行う必要がないが、会議を行うための通話であればその通話に参加を許可されたものであるか確認を行う必要がある。このため、この実施の形態3では、通話への参加を許可されている者であるか確認するために、会議に識別番号を付け、通話を開始する前に通話者に許可情報の1つである会議識別番号を入力させ、入力された識別番号が正しいことを判定する方法と、電話機に識別番号を予め付けておいて、電話を掛けてきた別の許可情報である電話機の識別番号が会議への参加を認められている電話機であるか確認する方法と、通話を開始する前に別の許可情報であるパスワードの入力を行わせ、入力されたパスワードが正しいパスワードであるか確認する3つの方法が考えられる。上記3つの方法について1つずつ以下に説明を行う。
【0129】
初めに電話会議に識別番号を設定する方法を説明する。
個々の電話会議に識別番号を設定し、設定した識別番号を許可情報記憶部855に予め記憶しておく。但し電話会議の識別番号を記憶するのは、電話会議に参加する電話機に接続された通話装置アダプタに備えられた全ての許可情報記憶部855に記憶するのではなく、電話会議を主催する主催者の電話機に接続された通話装置アダプタの許可情報記憶部855のみに記憶しておく。そして、電話会議に参加可能な者であるかどうか確認を行うのは主催者の電話機に接続された通話装置アダプタが行う。主催者の通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理手段5000は、IPネットワーク14より通話要求があると、電話会議識別番号管理手段800に通話要求があったことを通知する。通知を受けた電話会議識別番号管理手段800は、通話を要求してきた電話機に対して電話会議識別番号の入力を促すメッセージを音声データによって通知する。そして、電話を掛けてきた相手先の電話機より電話会議の識別番号が入力されるとIPネットワーク通信処理手段5000は、識別番号を受信し、受信した識別番号を電話会議識別番号管理手段800に通知する。電話会議識別番号管理手段800は、許可情報記憶部855を参照し、通知された電話会議識別番号が設定されている識別番号であるか確認する。設定されている識別番号である場合は、電話会議識別番号管理手段800は、IPネットワーク通信処理手段5000を介して通話を許可するメッセージを出力する。通話を許可するメッセージは、相手先の通話者が音声にて聞くことができるメッセージである。また、通知された電話会議識別番号が許可情報記憶部855に設定されていない番号である場合は、電話会議への参加を認めないメッセージを電話会議識別番号管理手段800が、IPネットワーク通信処理手段5000を介して相手先の電話機へ出力する。このメッセージも相手先の電話機の通話者が音声によって聞き取ることができるメッセージである。
【0130】
次に、電話機識別番号によって電話会議に参加可能であることを確認する方法を説明する。
電話会議に参加可能な電話機の識別番号を、電話会議を主催した主催者の電話機に接続された通話装置アダプタの許可情報記憶部855に予め記憶しておく。主催者の電話機に接続された通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理手段5000は、IPネットワーク14より通話要求を受信すると、通話要求があったことを電話機識別番号管理手段900に通知する。電話機識別番号管理手段900は、相手先の電話機に対して電話機識別番号の入力を行わせるメッセージを通知する。メッセージは、相手先の電話機の通話者が音声にて聞くことができるメッセージである。次に、IPネットワーク通信処理手段5000は相手先の電話機より電話機識別番号を受信し、受信した電話機識別番号を電話機識別番号管理手段900に通知する。電話機識別番号管理手段900は、許可情報記憶部855を参照し、通知された電話機識別番号が設定されているか確認を行う。設定されている場合は、電話会議への参加を許可するメッセージをIPネットワーク通信処理手段5000により出力する。このメッセージは相手の電話機の通話者が音声にて聞くことができるメッセージである。許可情報記憶部855に通知された電話機識別番号が設定されていない場合は、電話会議への参加を認めないメッセージをIPネットワーク通信処理手段5000により出力する。このメッセージも、相手先の電話機の通話者が音声によって聞くことができるメッセージである。また、電話会議を主催する主催者が複数の電話会議を主催するような場合には、電話会議毎に参加する電話機が異なる場合が多いので、この場合は上記に説明した電話会議を識別する識別番号毎に電話機識別番号を設定する。例えば、図15のように電話会議を3つ主催しているような場合には主催する電話会議毎に電話会議識別番号を’1000’,’1330’,’1600’のように設定し、それぞれの電話会議識別番号毎に電話会議識別番号’1000’に対して電話機識別番号を’500,501,503’電話会議識別番号’1330’に対しては電話機識別番号’500,600,700’と設定し、電話会議識別番号’1600’に対しては電話機識別番号’101,102,105,501,502’というように設定を行う。
電話機識別番号の入力は電話を掛けてきた通話者が電話機から入力すると説明を行ったが、電話機に接続された通話装置アダプタに予め電話機の識別番号を記憶しておき、電話会議の主催者の電話機に接続された通話装置アダプタの電話機識別管理手段900より電話会議の主催者の通話装置アダプタへ通知を行ってもかまわない。
【0131】
次に、パスワードを入力させることによって電話会議の参加を確認する方法を説明する。
パスワードも電話会議を主催する主催者の通話装置アダプタに備えられている許可情報記憶部855に記憶されているものとするが、パスワードは通話者以外のものに知られては意味のないものなので、通話者は予め電話会議識別番号に対して自分のパスワードを設定しておくことが必要である。設定方法については別の実施の形態で説明を行う。ここでは既にパスワードが電話会議主催者の通話装置アダプタの許可情報記憶部855に記憶されているものとして説明を行う。パスワードも図15の電話機識別番号のように電話会議識別番号毎に記憶しておく。電話会議の主催者の通話装置アダプタのIPネットワーク通信処理手段5000は、通話要求をIPネットワーク14より受信すると、電話会議参加者パスワード管理手段1000に通話要求のあったことを通知する。電話会議参加者パスワード管理手段1000は、相手先の電話機へパスワードの入力を促すメッセージをIPネットワーク通信処理手段5000より出力する。このメッセージは相手先の電話機の通話者が音声によって聞くことができるメッセージである。相手先の電話機の通話者よりパスワードが入力され、IPネットワーク通信処理手段5000がパスワードを受信し、受信したパスワードを電話会議参加者パスワード管理手段1000に通知する。電話会議参加者パスワード管理手段1000は許可情報記憶部855を参照して設定されているパスワードであるか確認を行う。許可情報記憶部855には電話会議識別番号を基にパスワードが設定されているので、パスワードの入力を促すときに同時に電話会議識別番号の入力を促すものとする。そして、IPネットワーク通信処理手段5000は、相手先の電話機より入力されたパスワードを受信すると共に電話会議識別番号を受信するものとする。電話会議参加者パスワード管理手段1000は通知されたパスワードと電話会議識別番号とが許可情報記憶部855に設定されていれば、電話会議への参加を許可するメッセージを相手先の電話機へ通知を行い、設定されていなければ、電話会議への参加を認めないメッセージを相手の電話機へ通知する。この通知も相手先の電話機の通話者が音声によって聞くことができるメッセージである。
【0132】
電話会議識番号、電話機識別番号、パスワードは、それぞれの許可情報を任意に組み合わせて電話会議への参加を確認することも可能である。
【0133】
以上のように、この発明の通話装置アダプタを接続した他の電話機からIPネットワーク経由で受信した自分の声以外の2つ以上の音声データをミキシングして音声出力を行うようにしているので、3者以上の通話者によるIPネットワーク経由の電話会議をすることができる。
【0134】
また、電話会議に識別番号を設定し、その識別番号を直接指定し送信するようにしているので、特定の参加者間でIPネットワーク経由の電話会議を行うことができる。
【0135】
また、通話装置アダプタを接続した電話機に識別番号を設定し、電話機の識別番号を電話会議に参加する電話機より会議を主催している主催者の電話機へ送信するようにしているので、特定の電話機間でIPネットワーク経由で電話会議を行うことができる。
【0136】
また、各参加者に割り当てられたパスワードを電話会議ごとに管理し、参加時に各参加者にパスワード入力させることで、登録されたパスワードと比較照合を行うようにしているので、電話会議参加者の認証を行うことができる。
【0137】
この実施の形態は、通話装置アダプタを接続した他の電話機からIPネットワーク経由で電話をかけ、自分の声以外の2つ以上の音声データをミキシングして音声出力を行う音声データミキシング手段700を備えることにより、電話を用いて3人以上で電話会議をすることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0138】
また、設定された電話会議の識別番号を管理する電話会議識別番号管理手段800と、電話会議の参加者の電話機識別番号を管理する電話機識別番号管理手段900とを備えることで、電話会議の参加者の認証を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0139】
また、電話会議の参加者が登録したパスワードを記憶して管理する電話会議参加者パスワード管理手段1000を備えることで、電話会議の参加者の認証を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0140】
実施の形態4.
この実施の形態4では通話装置アダプタが備える通話装置アダプタを制御するための情報を記憶している設定情報記憶部に対して、IPネットワーク或いは公衆回線より設定情報記憶部に記憶されている制御情報を変更する情報を入力し、設定情報記憶部の情報を変更する例について説明を行う。
図16は実施の形態4の通話装置アダプタを示す各手段の構成図である。
図16において、1200はIPネットワーク14から通話装置アダプタを制御するための情報を変更するための変更情報を入力して、制御情報が記憶されている記憶部をアクセスして制御情報を変更するIPネットワークデータリードライト部であるIPネットワークデータリードライト手段、1300は電話機10から通話装置アダプタ12を制御するための制御情報を変更する変更情報を入力して、制御情報が記憶されている記憶部をアクセスし制御情報の変更を行う電話機入力データライト部である電話機入力データライト手段である。1400は通話装置アダプタ12を制御するための制御情報を記憶している設定情報記憶部である。
【0141】
次に動作について説明する。
例えば、通話装置アダプタのメンテナンス作業が発生したとする。メンテナンス作業のために、電話機10からプッシュボタン等により制御情報を変更するための変更情報が入力され変更情報がトーン信号となって公衆回線信号送受信手段1100により受信される。公衆回線信号送受信手段1100は受信した変更情報を電話機入力データライト手段1300に渡す。電話機入力データライト手段1300は、公衆回線信号送受信手段1100より渡された変更情報に従い設定情報記憶部1400をアクセスし、設定情報の変更を行う。
【0142】
また、電話機10以外の電話機より、公衆回線13を経由して変更情報を入力してもかまわない。このようにすることで、例えば遠隔地からも通話装置アダプタ12の設定情報記憶部1400に記憶されている制御情報を変更することができる。
【0143】
また、例えば、IPネットワーク14にパソコンが接続されているとする。ネットワーク14に接続されたパソコンから、通話装置アダプタのIPアドレスを指定して、制御情報を変更するための変更情報を通話装置アダプタ12にIPネットワーク14を介して入力する。変更情報がIPネットワーク通信処理手段5000により受信され、IPネットワーク通信処理手段5000は受信した変更情報をIPネットワークデータリードライト手段1200に渡す。IPネットワークデータリードライト手段1200は、IPネットワーク通信処理手段5000より渡された制御情報を変更するための変更情報に従い、設定情報記憶部1400に記憶されている制御情報を変更する。
【0144】
以上のように、通話装置アダプタに接続された既存の電話機や汎用のパソコン等からメンテナンス作業のために発生した制御情報の入力を行えるようにし、入力した変更情報に従い設定情報記憶部に記憶されている制御情報の変更を行うようにしているので、通話装置アダプタにメンテナンス作業専用のデータ入出力装置を付加するコストを削減することができる。利用者等が手軽に従来からある装置にて保守設定の作業を行うことができる。
【0145】
また、上記実施の形態3で説明した図12に示した許可情報記憶部855に記憶している電話会議識別番号や電話機識別番号やパスワードなどの許可情報の入力を、通話装置アダプタを接続している電話機或いは、IPネットワークに接続されているパソコン或いは、遠隔地の電話機から入力し、電話機から入力された場合は電話機入力データライト手段1300にによって許可情報記憶部855をアクセスして登録するようにしてもかまわない。パソコンからIPネットワーク14を介して入力する場合は、IPネットワークデータリードライト手段1200により許可情報記憶部855をアクセスして登録するようにしてもかまわない。電話会議に関する許可情報を通話装置アダプタを接続している電話機やIPネットワークに接続されているパソコンから入力して登録できることによって、新規登録や登録した情報の変更や削除などの発生頻度が高いと考えられる電話会議に関する許可情報の登録変更作業を容易に行うことができる。
【0146】
この実施の形態4では、通話装置アダプタにIPネットワークから受信したデータに基づいて、通話装置アダプタ内に記憶されているデータの更新及び書き込みを行うことができるIPネットワークデータリードライト手段1200を備え、通話装置アダプタを制御するための制御情報のメンテナンス作業をIPネットワークを経由して接続されたパソコンなどの計算機から行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0147】
また、通話装置アダプタに、電話機からのダイヤルやプッシュボタンを用いて通話装置アダプタ内に記憶されている情報を変更及び登録するための情報を入力し、入力した情報を用いて通話装置アダプタに記憶されている情報の登録及び変更を行うことができる電話機入力データライト手段1300を備え、通話装置アダプタを制御するための制御情報のメンテナンス作業を、通話装置アダプタを接続した電話機から行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0148】
実施の形態5.
実施の形態1から実施の形態4の図において、この発明のインターネット電話ネットワークシステムの通話装置アダプタの構成要素を示す各手段の構成図を示していたが、この実施の形態5では、IPネットワーク通信処理手段5000の詳細な内部構成について説明を行う。
図17は、実施の形態5におけるIPネットワーク上にファイヤウォールを備えたネットワーク構成図である。
図17において、17,27はファイヤウォールである。他の符号については図1と同様であるため説明を省略する。
図18は、実施の形態5におけるIPネットワーク通信処理手段5000の構成図である。図15のIPネットワーク通信処理手段5000は上記実施の形態1から実施の形態4で説明した図のIPネットワーク通信処理手段5000にそのまま適用できる。
【0149】
図18において、5100はIPネットワーク14上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてUser Datagram Protocol(以下、UDPと称する)の処理を行うことができるUDP通信処理部であるUDP通信処理手段、5200はファイヤウォールに対して特定のUDPポートを経由して音声データの送受信を行うUDPポート使用管理部であるUDPポート使用管理手段、5300はファイヤウォールに対してデータの送受信が可能なUDPポートの存在を調査するUDPポート通信確認部であるUDPポート通信確認手段、5400はIPネットワーク上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてReal−time transport protcol(以下、RTPと称する)の処理を行うことができるRTP通信処理部であるRTP通信処理手段である。
【0150】
次に動作について図19,20,21のフローチャートに基づいて説明する。図19および図20は上記実施の形態2で説明を行った図10,図11と同じ処理である。図21は実施の形態5のための処理である。実施の形態1〜4における通話状態時の音声データの送受信処理において、IPネットワーク通信処理手段5000が動作する。通話している相手先の通話装置アダプタ22からIPネットワーク14を経由して通話装置アダプタ12へ音声データが送信されてきた場合について説明を行うが、その前にUDP及びRTPの通信プロトコルを用いて音声データの送受信を行う場合のヘッダについて図22を用いて説明を行う。通話装置アダプタ12と通話装置アダプタ22との間でIPネットワーク14,24を介して行われる音声データのパケットの構造は図22に示すとおりである。実施の形態5では音声データ50に対してIPヘッダ51とUDPヘッダ52とRTPヘッダ53が付加されIPパケットを構成する。
通話装置アダプタ12は、IPネットワーク14を経由して通話装置アダプタ22から音声データを送信されると、UDP通信処理手段5100が音声データのIPパケットからIPヘッダ51を除いたUDPヘッダ52付きのパケットを取り出す。次に、RTP通信処理手段5400がそのUDPヘッダ52付きのパケットからRTPヘッダ53付きのパケットを取り出し、さらに、RTPヘッダを取り除いたデジタル音声データ本体を音声データデジタルアナログ変換手段500に送り、音声データデジタルアナログ変換手段500によりアナログ音声データに変換されて、公衆回線信号送受信手段1100を介して電話機10に送られる。音声データデジタルアナログ変換手段500によって変換されたアナログ音声データは、公衆回線信号送受信手段1100を介して電話機10へ送られると説明したが、直接音声データデジタルアナログ変換手段500がIPネットワーク通信処理手段5000を介して公衆回線信号送受信手段1100にアナログ音声データを送り、電話機10へ出力するような経路であってもかまわない。
【0151】
次に電話機10からIPネットワーク14を介して電話機20に通話情報を送信する場合について説明を行う。
電話機10から入力されたアナログ音声データ本体は、公衆回線信号送受信手段1100と接続先判定手段200と回線接続切換手段100を経由してIPネットワーク通信処理手段5000に入力される。IPネットワーク通信処理手段5000は、入力したアナログ音声データを音声データアナログデジタル変換手段600によりデジタル音声データに変換する。変換されたデジタル音声データは、IPネットワーク通信処理手段5000のRTP通信処理手段5400に入力されてRTPヘッダ53を付加されたパケットとして作られる。さらに、UDP通信処理手段5100により、UDPヘッダ52を付加されたパケットとして作られ、続いて、IPヘッダ51を付加されたIPパケットとしてIPネットワーク14経由で通話の相手先の通話装置アダプタ22を接続した電話機20に送信される。
【0152】
UDPを利用することで、音声データのパケットが通話相手の電話機20に接続された通話装置アダプタ22に到着しなかったとき、再送処理を行わない。このため、音声データ通信のリアルタイム特性を向上させることが可能である。また、RTPを利用することで、音声データのパケットの送信時間や計数の管理を行うことができるので、音声データ通信のリアルタイム特性を向上させることが可能である。
【0153】
次に、ファイヤウォール17,27によりIPネットワーク経路が遮られている場合の対処のために、UDPポートが使えるかどうか確認する構成について説明する。尚、通話相手のネットワーク環境がファイヤフォールに遮られていることを示す情報は、アドレス変換テーブル302にIPアドレスと共に記憶されているものとする。アドレス変換テーブル302に記憶されていることにより、電話をかけるときに相手のネットワーク環境の状態を知ることができる。
【0154】
通話装置アダプタを接続した電話機より電話を掛ける手順及び電話を掛けられた時の処理手順は上記実施の形態2で説明した図10と図11と同様であるが、IPネットワーク経由で相手に電話をかけられることが判明した場合に、通話の相手先の通話装置アダプタと通信ができるポートの存在の確認処理を行う。
図19,20,21に電話機10より通話装置アダプタ12を介して通話を行う手順のフローチャートを示す。図19は実施の形態2で説明した図10と同じ処理であり、図20も実施の形態2で説明した図11と同じ処理である。図21は実施の形態5で追加した処理のフローチャートである。図21のS2400からS2406が図10のS24の処理に対応する処理である。図19において、電話機10より入力された電話番号に基づいて対応するIPアドレスを取得できた場合(S23)、UDPポート通信確認手段5300により、IPネットワーク14経由で相手先の通話装置アダプタの各ポートをスキャンし、任意のUDPポートにてアクセスできるかどうかを調べる(S2400)。UDPポート通信確認手段5300は所定のポート番号を指定して通信可能であるか確認を行うためのデータを送信する。通話相手の電話機に接続された通話装置アダプタから一定の時間内に回答のデータが届けばそのポート番号が使用可能であることが判る。任意のUDPポートにてアクセス可能な場合は、UDPヘッダ52の送信先ポート番号にUDPポート通信確認手段5300により調べたUDPポートのポート番号を設定し、任意のUDPポートにて音声データの通信処理を開始する(S2401)。不可能な場合、UDPポート使用管理手段5200にて管理記憶されたあらかじめ特定されたUDPポートに対して、通信が可能かどうか確認を行う(S2402)。一般的にファイヤウォールは任意のUDPポートの仕様を認めていないが、限られた特定のUDPポートを利用できるようにファイヤウォールを設定することも可能である。その場合にその限られた特定のUDPポートを予めUDPポート使用管理手段5200に管理記憶しておく。これが可能な場合は、特定されたUDPポートにて音声データの通信処理を開始する(S2403)。不可能な場合、さらなる可能性を探るために別の通信ポートの探索を行うことが可能である。このフローチャートの例では、通常使用されるHTTPポートに対してアクセスが可能かどうか調べている(S2404)。但し、S2404のようにHTTPポートでのアクセスができるか確認を行うためには、実施の形態6で説明するHTTPポート通信確認手段が必要である。ここでは、S2402の処理で「いいえ」と判断された場合、HTTPポートでのアクセスが可能であるか確認を行っているがS2402の処理で「いいえ」となった場合、S2406のエラー通知の処理へ分岐してもかまわない。
【0155】
以上のように、通信処理のリアルタイム特性に優れたUDPやRTPを利用するようにしているので、通話の音声品質を向上させることができる。また、一般的に、任意のUDPポートの使用を認めないファイヤウォールに対して、ごく限られた特定のUDPポートを利用できるようにファイヤウォールを設定し、その特定のUDPポート番号を通話装置アダプタ内で記憶することで、ファイヤウォールを超えた音声データの通信処理を行うことができる。さらに、一般的に、任意のUDPポートの使用を認めないファイヤウォールに対して使用が可能なUDPポートをスキャンすることができるようにしているので、利用可能なUDPポートが不明な場合でも、それを探し出して、音声データの通信処理を行うことができる。
【0156】
この実施の形態5では通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、IPネットワーク上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてUDPの処理を行うことができるUDP通信処理手段5100を備え、UDPにより音声データの送受信を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0157】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、本通話装置アダプタが接続され管理されているIPネットワーク領域から外部のIPネットワーク領域への境界に違法アクセスを禁止するセキュリティを目的としたファイヤウォールに対して、特定のUDPポートを管理記憶して特定のUDPポートを経由して音声データの送受信を行うUDPポート使用管理手段5200を備え、記憶されたUDPポートを利用して音声データの通話を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0158】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、通話装置アダプタが接続され管理されているIPネットワーク領域から外部のIPネットワーク領域への境界に違法アクセスを禁止するセキュリティを目的としたファイヤウォールに対して、データの送受信が可能なUDPポートの存在を調査するUDPポート通信確認手段5300により、音声データの送受信が可能なUDPポートを特定し、そのUDPポートを利用して音声データの通話を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0159】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、IPネットワーク上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてRTPの処理を行うことができるRTP通信処理手段5400を備え、RTPにより音声データの送受信を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0160】
実施の形態6.
実施の形態1から実施の形態4の図において、この発明のインターネット電話ネットワークシステムの通話装置アダプタを示す各手段の構成図を示したが、実施の形態6では、IPネットワーク通信処理手段5000の詳細な内部構成図を図23に示す。図23のIPネットワーク通信処理手段5000は、実施の形態1〜実施の形態4で説明した図中の同手段にそのまま適用できる。
実施の形態6のインターネット電話ネットワークシステムのシステム構成図は実施の形態5の図17に示したネットワーク構成図と同じであるものとする。
【0161】
図23において、5700はIPネットワーク上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてTransmission Control Protocol(以降TCP)の処理を行うことができるTCP通信処理部であるTCP通信処理手段、5800はIPネットワーク上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてHyper Text Transfer Protocol(以降HTTP)の処理を行うことができるHTTP通信処理部であるHTTP通信処理手段、5900はファイヤウォールに対して、データの送受信が可能なHTTPポートの存在を調査するHTTPポート通信確認部であるHTTPポート通信確認手段である。
【0162】
次に動作について説明する。
実施の形態1〜5と同様に通話状態時の音声データの送受信処理において、IPネットワーク通信処理手段5000が動作する。通話の相手先の通話装置アダプタ22からIPネットワーク14を経由して音声データが通話装置アダプタ12を接続した電話機10に送信されてきた場合、TCP通信処理手段5700が送信されてきた音声データのIPパケットを受信し、TCP通信処理手段5700が音声データのIPパケットからIPヘッダを除いたTCPヘッダ付きのパケットを取り出す。次に、HTTP通信処理手段5800がそのTCPヘッダ付きのパケットからHTTPヘッダ付きのパケットを取り出し、さらに、HTTPヘッダを取り除いたデジタル音声データ本体を音声データデジタルアナログ変換手段500に送る。音声データデジタルアナログ変換手段500によりアナログ音声データに変換されたデータが公衆回線信号送受信手段1100に送られ、公衆回線信号送受信手段1100から電話機10にアナログ音声データが送信される。アナログ音声データは公衆回線信号送受信手段1100を介して電話機10に送信されたが、音声データデジタルアナログ変換手段500からIPネットワーク通信処理手段5000を経て公衆回線信号送受信手段1100を介して電話機10へ送信されてもかまわない。
【0163】
次に、電話機10よりアナログ音声データが入力され、IPネットワークを介して相手先の電話機20へ送信される場合を説明する。
電話機10から入力されたアナログ音声データ本体は、公衆回線信号送受信手段1100と接続先判定手段200と回線接続切換手段100を経てIPネットワーク通信処理手段5000に入力される。IPネットワーク通信処理手段5000は音声データアナログデジタル変換手段600にアナログ音声データ本体を送る。そして、アナログ音声データ本体は音声データアナログデジタル変換手段600により、デジタル音声データに変換され、HTTP通信処理手段5800によりHTTPヘッダを付加されたパケットとして作られる。さらに、TCP通信処理手段5700により、TCPヘッダを付加されたパケットとして作られ、IPヘッダを付加され、IPパケットとしてIPネットワーク14経由で通話の相手先の電話機20に送信される。
【0164】
HTTPポート通信確認手段5900については、実施の形態5では、UDPポートの利用が可能かどうか調べる手段について図21のS2404でも示していたように、UDPポートが全く利用できない時点で、HTTPポート通信確認手段5900により、HTTPポートが利用できるかどうか調べるという段階的な手順を踏んで、HTTPポートの利用が可能な場合にHTTPによる音声データの通信処理を行う。
【0165】
以上のように、一般のファイヤウォールでは、UDPポートを利用できないことが多いが、通常HTTPポートは開放されているため、HTTPメッセージとして音声データを通信するようにしているので、頑強なファイヤウォールに対しても、IPネットワーク経由の通話処理を実現することができる。
【0166】
この実施の形態6では、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、IPネットワーク上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてTCPの処理を行うことができるTCP通信処理手段5700を備え、TCPにより音声データの送受信を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0167】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、IPネットワーク上の音声データの送受信処理の通信プロトコルとしてHTTPの処理を行うことができるHTTP通信処理手段5800を備え、HTTPにより音声データの送受信を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0168】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、通話装置アダプタが接続され管理されているIPネットワーク領域から外部のIPネットワーク領域への境界に違法アクセスを禁止するセキュリティを目的としたファイヤウォールに対して、データの送受信が可能なHTTPポートの存在を調査するHTTPポート通信確認手段5900により、音声データの送受信が可能なHTTPポートを特定し、そのHTTPポートを利用して音声データの通話を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0169】
実施の形態7.
上記実施の形態1〜6の図において、この発明のインターネット電話ネットワークシステムの通話装置アダプタを示す各手段の構成図を示していたが、実施の形態7では、IPネットワーク通信処理手段5000の詳細な内部構成図を図24、図25に示す。このIPネットワーク通信処理手段5000は今までの実施の形態1〜6の図中の同手段にそのまま適用できる。
この実施の形態7のネットワークシステムの構成図は、実施の形態5の図17に示したネットワーク構成図と同じであるものとする。
【0170】
図24、図25において、5500は音声データ自体を圧縮しRTPやHTTPなどの標準フォーマットのパケットのヘッダを最低限必要な情報に限定した圧縮ヘッダに変更する音声データパケットエンコード部である音声データパケットエンコード手段、5600は受信した圧縮されている音声データ自体を解凍し上記の圧縮ヘッダの解析を行ってRTPやHTTPなどの標準フォーマットのパケットのヘッダを得る音声データパケットデコード部である音声データパケットデコード手段、6100はIPネットワークに接続された相手先の電話機20からネットワークトラフィックの変化により不連続なタイミングで受信したデジタル音声データパケットを、アナログ信号として変換して送り出すタイミングが一定した遅延となるように、バッファサイズの変更が可能である受信バッファに一時的に格納する受信バッファリング部である受信バッファリング手段、6200はIPネットワーク14,24に接続された相手先の電話機20へデジタル音声データパケットを送信する場合に、送信対象のデジタル音声データパケットを作成し、バッファサイズの変更が可能である送信バッファに蓄積し送り出す前に必要なデータのみをパケット組立に加える処理を行う送信バッファリング部である送信バッファリング手段、6300はIPネットワーク14,24に接続された電話機20へデジタル音声データパケットを送信する場合に、ネットワークトラフィックの状況に応じて生じる音声データのパケットロスに対処するために、同じ音声データパケットを可変個数にて重複させて送信させる冗長パケット発行部である冗長パケット発行手段、6400はIPネットワーク14,24に接続された電話機へデジタル音声データパケットを送信する場合に、ネットワークトラフィックを低減させるために、送信対象の音声データパケットの個数を削減することのできるパケット生成フィルタリング部であるパケット生成フィルタリング手段、6500はIPネットワーク14からの音声データパケットの受信タイミングを監視するネットワークトラフィック監視部であるネットワークトラフィック監視手段、6600はネットワークトラフィック状況の統計データを蓄積し、1日や1週間などの周期において各時間帯での平均的なトラフィック状況を示すパラメータを算出するネットワークトラフィック統計データ管理部であるネットワークトラフィック統計データ管理手段である。
【0171】
次に動作について説明する。
今までの実施の形態1〜6と同様に通話状態時の音声データの送受信処理において、IPネットワーク通信処理手段5000が動作する。このIPネットワーク通信処理手段5000の基本的な動作は、実施の形態5〜6と同様に行われる。ここでは、RTP通信処理手段5400やHTTP通信処理手段5800に対して、音声データを送り込んだり取り出したりするときに、音声データパケットエンコード手段5500により音声データ及びRTPやHTTPのヘッダを圧縮したり、パケットデコード手段5600により音声データ及びRTPやHTTPのヘッダを解凍したりする。RTPやHTTPのヘッダの圧縮とは、実際には標準で定められているヘッダフォーマットに準拠せずに、必要な最小限の情報のみをコンパクトにまとめた改造ヘッダとする場合も含んでいる。
【0172】
また、IPネットワーク上では、様々なデータのトラフィックが存在するために、一定の時間間隔で、音声データのパケットが連続して到着するとは限らない。このように各パケットの到着時間にばらつきがあることを伝送時間の揺らぎという。この伝送時間の揺らぎを吸収するためにパケットを受信する際に、音声データのパケットを受信バッファにためて、一定時間ごとにアナログ側である公衆回線信号送受信手段1100に出力するようにする。こうすると、各パケットに遅延が発生しても、受信バッファの容量以内であれば、出力側に音声データが出て行くタイミングは一定となり、再生音が途切れることはない。この処理を受信バッファリング手段6100にて行う。受信バッファリング手段6100は受信バッファ6101を有し、上記した処理を行う手段である。受信バッファ6101に蓄積する時間の長さだけ音声が再生される遅延は大きくなるので、必ずしも受信バッファの容量サイズを大きくすることはできない。そこで、この容量サイズを実際の通話品質から遅延と揺らぎのトレードオフ(IPネットワーク経由で転送されてくる音声データパケットの到着時間に揺らぎがあると、例えば極端な例を説明すると、「おはようございます。」という会話が「お...はようご...ざいま...す。」というように「...」という空白の時間が挿入されているように聞こえてしまう(空白の時間を音の途切れという)。そこで、この「...」という空白の時間を埋めるために、受信バッファを用意して、全体の再生時刻を遅らせることで、音の途切れを取り去るのが受信バッファの処理になる。受信バッファのサイズを大きくすればするほど、途切れはなくなり、音声品質は向上するが、全体的な遅延は大きくなるので、話すタイミングが遅れ気味になり聞きづらくなる。つまり、受信バッファサイズを大きくすれば、揺らぎが吸収され音声品質は向上するが、一方で、遅延が増えて、聞きづらくなり、逆に小さくすると、音声品質は悪くなるが、話すタイミングは合わせやすくなる。その両者の特徴のトレードオフにより受信バッファサイズを決める。)を考慮して、最適な値に設定する必要がある。しかし、現実的にはネットワークトラフィックの状況等に応じてその最適値は変動する。受信バッファリング手段6100では、この受信バッファ6101の容量サイズを任意の条件に従って変更することができるようにしている。また、バッファあふれを頻発するような場合に対処するために、バッファの容量サイズを大き目に設定し、再生側である音声データデジタルアナログ変換手段500送り出すデータは常にその一部分だけになるようにする対策もある。この場合は、受信バッファの容量サイズだけでなく、再生側である音声データデジタルアナログ変換手段500に送り出すデータのサイズも各種条件によって変更するように制御することが考えられる。
【0173】
また、同様にIPネットワーク上の様々なデータのトラフィック状況に対応するために、送信側においても、IPネットワーク14へ送出する音声データのパケットのサイズを変更することが考えられる。このために、送信バッファリング手段6200は、送信バッファ6201を有する。送信バッファリング手段6200は、音声データを送信バッファ6201に一定量蓄積してから、送信する。送信する音声データのパケットサイズは小さければ小さいほど遅延が少なくなり通話品質が改善されることになるが、各パケットは必ず一定サイズのヘッダ部をもつため、パケットサイズを小さくしてもサイズには限りがある。更にサイズを小さくすればパケットの量は多くなるため、ネットワークトラフィック量が増大することになる。したがって、ネットワークトラフィック状況に応じて、送信バッファのサイズも変更する制御を行う。
【0174】
また、同様にIPネットワーク上の様々なデータのトラフィック状況に対応するために、UDP通信処理における転送データのパケットロスが頻繁に発生する場合に備えて、全く同じ内容の音声データのパケットを予備として重複させて送信する対策が考えられる。この処理を冗長パケット発行手段6300が行う。この冗長パケットも常に発行するのではなく、ネットワークトラフィックが増大すると、全体のパケットの遅延が増大してしまうので、不要なパケットを削減するために、冗長パケットも発行しないように調整する必要がある。ネットワークトラフィックはあまり増大していないが、パケットロスが頻発する場合に、冗長パケットを発行するように制御すると、パケットロスが低減され通話品質が向上する。
【0175】
また、同様にIPネットワーク上の様々なデータのトラフィック状況に対応するために、ネットワークトラフィックが増大した場合に、送信するデータ量を低減するために、通話品質に影響を与えないような音声データのパケットを送信しない制御が考えられる。この処理を行うのが、パケット生成フィルタリング手段6400である。ここでフィルタリングを行う条件として、音声データの音量レベルがある一定値以下のものを除く設定が考えられる。人間の聴覚では、ある一定値の音量レベルの音は再生されなくても通話に影響がないことが既に確認されているからである。これにより、ネットワークトラフィックが増大するにしたがって、送信時に取り除く音声データの音量の限界レベルを取り除く音声データの量が多くなるように制御することで、通話品質をほとんど損なうことなく通話を継続することができる。
【0176】
同様にIPネットワーク上のデータのトラフィック状況に対応するために、通信処理に際して、各手段により様々な通信制御を行うことを説明してきた。そこで、ネットワークトラフィック状況を把握するために、ネットワークトラフィック監視手段6500により音声データのパケットの受信タイミングを継続して記録する。これにより、ネットワークトラフィック量を類推し、上記の通信制御のための条件を適宜変更する。例えば受信バッファリング手段6100の場合は、ネットワークトラフィックが増大されたことをネットワークトラフィック監視手段6500が確認すると、受信バッファリング手段6100に対して受信バッファ6101の容量サイズを大きくするように通知を行う。受信バッファの容量サイズを大きくすると、ある程度受信バッファ6101にパケットが溜まってから音声データデジタルアナログ変換手段500へ渡されるので、ネットワークトラフィックを解消することができる。逆にネットワークトラフィックが減少してきた場合は、安定したタイミングでパケットが通信装置アダプタへ到着するようになるので、ネットワークトラフィック監視手段6500は、受信バッファリング手段6100に対して受信バッファ6101の容量サイズを小さくなるように通知を行う。
【0177】
さらに、IPネットワーク上の様々なデータのトラフィック状況に対応するために、上記の通信制御のための各種パラメータの変更に統計的なデータの活用も行う。ネットワークトラフィック監視手段6500により監視蓄積したデータをネットワークトラフィック統計データ管理手段6600が受け取り、上記に説明した受信バッファリング手段6100や送信バッファリング手段6200や冗長パケット発行手段6300、パケット生成フィルタリング手段6400によって通信制御を行うために必要な情報を提供する。1日や1週間などの周期で、平均的なネットワークトラフィックの傾向をネットワークトラフィック統計データ管理手段6600が提示することで、各手段による通信制御を行うための参考にすることができる。
【0178】
図24に示した構成図では、通信処理手段は、RTP通信処理手段5400とUDP通信処理手段5100を備えており、図25に示した構成図では通信処理手段は、HTTP通信処理手段5800とTCP通信処理手段5700を備えている。受信バッファリング手段6100、送信バッファリング手段6200、パケット生成フィルタリング手段6400、ネットワークトラフィック監視手段6500、ネットワークトラフィック統計データ管理手段6600は図24と図25の構成図に共有して備えられている。しかし、冗長パケット発行手段6300は図24に示した構成図だけに備えられた手段である。これはUDP通信処理手段5100と冗長パケット発行手段6300が関係するためである。UDPの場合セッションを確立しないでデータを宛先に送り出すという特徴を有しているので、パケットロスが頻発してもUDP自身はパケットロスに対処する機能を備えていない。このため、UDPをサポートするために冗長パケット発行手段6300を備えている。一方、TCPはセッションを確立してから通信を開始するので、確実にデータが通信できるまで何度でもリトライを行うという特徴を有している。そのため、TCPはリトライ機能をサポートする必要がないので図25の通話装置アダプタは冗長パケット発行手段6300を有していないという理由がある。
【0179】
以上のように、通信対象の音声データのパケットのヘッダ部について独自の圧縮を行うようにしている。このため、標準のパケットサイズよりも小さくすることができ、ネットワークトラフィックを低減できる。この独自の圧縮とは、例えば、ヘッダ部の情報を圧縮プログラムを用いて圧縮を行いサイズを小さくしたり、この発明の要素である通話装置アダプタで必要なデータのみをヘッダ部に持つという圧縮を行うことを指している。
【0180】
また、通信対象の音声データの各パケットの伝送時間に揺らぎがあっても、受信時に一定のサイズになるまで蓄積してアナログ再生側に送り出すようにしているので、ネットワークトラフィック状況が不安定でも安定した通話品質を保持できる。
【0181】
また、通信対象の音声データの各パケットの送信時に、ネットワークトラフィック量が少ないときにパケットサイズを小さくしたり、増大したときにパケットサイズを大きくしたりするようにしているので、ネットワークトラフィック状況が不安定でもネットワークトラフィックに影響を与えないようにして安定した通話品質を保持できる。
【0182】
また、通信対象の音声データの各パケットの送信時にパケットロスが頻発した際に冗長パケットを発行することができるようにしているので、ネットワークトラフィックがパケットロスを頻発させるような状況でも、安定した通話品質を保持できる。
【0183】
また、通信対象の音声データの各パケットの送信時に、ネットワークトラフィック量が増大した場合に、一定音量レベル以下などの条件における通話品質に影響を与えない音声データのパケットの転送を行わないようにしているので、ネットワークトラフィック量が増大しても、安定した通話品質を保持できる。
【0184】
また、通信対象の音声データの各パケットの受信タイミングを計測し、ネットワークトラフィック状況を推測し、上記通信処理の各種パラメータの調整を行うようにしているので、ネットワークトラフィックの最新の状況に応じて最適な通信処理を行うことができ、安定した通話品質を保持できる。
【0185】
また、通信対象の音声データの各パケットの受信タイミングを計測した結果を蓄積し、1日や1週間などの周期でネットワークトラフィック状況を示すデータとして参照できるようにしているので、平均的なネットワークトラフィック状況に対応した最適な通信処理の制御を行うことができ、安定した通話品質を保持できる。
【0186】
この実施の形態7では、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、同じ種類の通話装置アダプタに接続された他の電話機から接続先が同じ種類の通話装置アダプタであることが認識された時点で、音声データ自体を圧縮しRTPやHTTPなどの標準フォーマットのパケットのヘッダを最低限必要な情報に限定した圧縮ヘッダに変更して音声データの送信を行う音声データパケットエンコード手段5500、及び、受信した圧縮されている音声データ自体を解凍し上記圧縮ヘッダの解析を行ってRTPやHTTPなどの標準フォーマットのパケットのヘッダを得る音声データパケットデコード手段5600を備えて、送受信データ量を削減した効率の良い通話データの送受信処理を行うことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0187】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワークを介して相手先の電話機からネットワークトラフィックの変化により不連続なタイミングで受信したデジタル音声データパケットを、アナログ信号として変換して送り出すタイミングが一定した遅延となるようにバッファサイズの変更が可能である受信バッファに一時的に格納する受信バッファリング手段6100を備え、安定したタイミングで電話機にアナログ音声信号が送信できることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0188】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワークを介して相手先の電話機へデジタル音声データパケットを送信する場合に、送信対象のデジタル音声データパケットを作成し、バッファサイズの変更が可能である送信バッファに蓄積し送り出す前に必要なデータのみをパケット組立に加える処理を行う送信バッファリング手段6200を備え、ネットワークトラフィック状況に従って、最適なデジタル音声データパケットの送信形態を実現でき、品質の良い音声データ送信ができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0189】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワークを介して相手先の電話機へデジタル音声データパケットを送信する場合に、ネットワークトラフィックの状況に応じて生じる音声データのパケットロスに対処するために、同じ音声データパケットを可変個数にて重複させて送信させる冗長パケット発行手段6300を備え、ネットワークトラフィック状況が悪化してパケットロスが生じても、品質の良い音声データ送信ができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0190】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワークを介して相手先の電話機へデジタル音声データパケットを送信する場合に、可能な限りネットワークトラフィックを低減させるために送信対象の音声データパケットの個数を削減することのできるパケット生成フィルタリング手段6400を備え、音声データによるネットワークトラフィックの増大を抑えて、品質の良い音声データ送信ができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0191】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワークを介して受信する音声データパケットの受信タイミングを監視するネットワークトラフィック監視手段6500により、ネットワークトラフィック状況を解析し、何らかの特定の状況であることを検出した後に、通話装置アダプタに備えられる上記受信バッファリング手段6100、送信バッファリング手段6200、冗長パケット発行手段6300、パケット生成フィルタリング手段6400の各種手段の動作状況の変更を指示することができ、ネットワークトラフィック状況に応じて最適な送受信処理を実現し、品質の良い音声データ送信ができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0192】
また、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワークを介して受信した音声データパケットの受信タイミングを監視するネットワークトラフィック監視手段6500から、ネットワークトラフィック状況の統計データを受け付け蓄積し、1日や1週間などの周期において各時間帯での平均的なトラフィック状況を示すパラメータを算出するネットワークトラフィック統計データ管理手段6600を利用して、通話装置アダプタに備えられる上記受信バッファリング手段6100、送信バッファリング手段6200、冗長パケット発行手段6300、パケット生成フィルタリング手段6400の動作状況の変更を指示することができ、平均的なネットワークトラフィック状況に応じて最適な送受信処理を実現し、品質の良い音声データ送信ができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0193】
実施の形態8.
実施の形態8では通話先のネットワーク環境にファイヤウォールが備えられている場合、ファイヤウォールを意識することなく相手先の電話機に通話情報を送ることができるHTTP中継サーバを備えたインターネット電話ネットワークシステムについて説明を行う。
図26は実施の形態8のネットワーク構成図である。
図26において18はHTTP中継サーバである。その他の符号については図17と同様であるため説明を省略する。
図27は、実施の形態8のインターネット電話ネットワークシステムが備えるHTTP中継サーバを構成する各手段の構成図である。
図27において、5700はIPネットワーク19を経由してデータの送受信の処理をTCPにて行うTCP通信処理部であるTCP通信処理手段、5800はTCP通信処理手段5700からデータパケットを受け取り、HTTPメッセージとして解析したり、HTTPメッセージを組み立てて、TCP通信処理手段5700に送信するデータとして渡したりするHTTP通信処理部であるHTTP通信処理手段、5600はHTTP通信処理手段5800から得られた音声データパケットを分解して符号化された音声データを取り出す音声データパケットデコード部である音声データパケットデコード手段、5500は送信対象の符号化された音声データをパケットとして組み立て、HTTP通信処理手段5800に送り出す音声データパケットエンコード部である音声データパケットエンコード手段、8100は音声データパケットデコード手段5600から得られた音声データを一時的に蓄積し、HTTPアクセスで音声データが取り出されるときに、音声データパケットエンコード手段5500に送り出す音声データバッファリング部である音声データバッファリング手段である。上記HTTPアクセスとはHTTP中継サーバをWebサーバと見立てて通話装置アダプタにWebブラウザがあるように仮定を行うことによって各通話装置アダプタはHTTPにおけるPOSTというメッセージによって音声データをWebサーバに見立てたHTTP中継サーバに送りつけることができる。また、各通話装置アダプタは各通話装置アダプタを接続している電話機から出力された音声データが蓄積されている場所をGETメッセージにより取得することができる。これをHTTPアクセスとする。HTTP中継サーバに音声データを一時的に保持しておいて、その音声データを必要としている別の電話機に接続された通話装置アダプタが取得しに行くことで、通話処理を実現することができる。
8200は各通話装置による通話装置アダプタの呼出がなされているかどうかの情報を通話装置アダプタからの電話呼出に応じて確認したり、各通話装置アダプタの問合せがあったときに返答を行う電話機呼出情報管理部である電話機呼出情報管理手段、8300は2つの通話装置アダプタ、例えば電話機10と電話機20とで会話を行う場合、電話機10に接続された通話装置アダプタ12と電話機20に接続された通話装置アダプタ22にHTTP中継サーバ18の接続をHTTP中継サーバをWebサーバ、通話装置アダプタをWebブラウザとなるように接続を変更するHTTP接続変更部であるHTTP接続変更手段、8400は通話を行う電話機に接続された通話装置アダプタからHTTP中継サーバ18へ転送されてきた音声データのパケット内のIPヘッダ部のIPアドレス及び、TCPヘッダのポート番号を最終送信先の通話装置アダプタのIPアドレス及び、ポート番号に変換するTCP/IPパケットヘッダ変換部であるTCP/IPパケットヘッダ変換手段である。
【0194】
図28は実施の形態8のIPネットワーク通信処理手段5000の内部構成図である。図28のIPネットワーク通信処理手段5000は上記実施の形態1〜7の同手段にそのまま適用できる。
【0195】
図28において、7300はHTTP中継サーバ18に対して、HTTPアクセスにより電話呼出情報を送信するHTTP電話呼出部であるHTTP電話呼出手段、7100は電話機呼出情報管理手段8200に記憶されている通話先の通話装置アダプタの通話状況を問い合わせ情報を用いてHTTPアクセスのポーリングにより調べるHTTPポーリング部であるHTTPポーリング手段、7200は電話番号IPアドレス変換手段300により通話先の通話装置アダプタがファイヤウォールに遮られていることが判明したときに、通話先の通話装置アダプタに電話がかけられていることを報告する電話呼出通信部である電話呼出通信手段である。
【0196】
図29、図30は実施の形態8のインターネット電話ネットワークシステムのHTTP中継サーバ管理サーバを示す各手段の構成図の第1例と第2例である。図29、図30において、9200は複数のHTTP中継サーバの負荷状態を監視するHTTP中継サーバ負荷状態監視部であるHTTP中継サーバ負荷状態監視手段、9100は通話装置アダプタからの問い合わせによりその通話処理で利用されるHTTP中継サーバを指定するHTTP中継サーバ指定部であるHTTP中継サーバ指定手段である。
【0197】
図29の第1例では、図27のHTTP中継サーバ18そのものを複数用意して、これらを一括して管理するHTTP中継サーバ管理サーバについて示している。図30の第2例では、図27のHTTP中継サーバ18より通話装置アダプタとの接続交渉に必要な処理手段のみを抽出して、HTTP中継サーバ管理サーバ180に抽出した処理手段を内蔵させ、HTTP中継サーバ管理サーバ180に接続交渉の処理までを行わせる形態を示している。この場合、接続交渉後の通話の音声データの送受信処理は、TCP/IPパケットヘッダ変換手段8400のみで行うため、HTTP中継サーバとしては、その手段のみを内蔵したものとして実現可能である。
【0198】
次に動作について説明する。
まず、通話装置アダプタとHTTP中継サーバとからなるネットワーク構成の形態を図31に示す。図31の(A)は、HTTP中継サーバ18をプロバイダと仮定して実行する方式を示している。通話装置アダプタが接続された電話機に対して電話が掛けられていることを調べる手段は、HTTP中継サーバ18の管理領域である電話機呼出情報管理手段8200に記憶されている情報を定期的にポーリングを行い調べるか、或いは、外部からメール、インスタントメッセージ、公衆回線呼び出しをして調べる方法がある。
図31(B)はファイヤウォール17や27によって保護されているネットワーク環境に通話装置アダプタ12や22があり、同じファイヤウォールに遮られたネットワーク環境に社外向けWWWサーバやプロキシなどが備えられているような環境では、社外向けWWWサーバなどでHTTP中継サーバプログラムを実行する方式が考えられる。
図31(C)ではファイヤウォールに遮られているネットワーク環境の中に専用端末(HTTP中継サーバプログラムを実行する端末)と通話を行うことができる電話端末を設置し、その設置された電話端末と専用端末との間で通話を行う方式が考えられる。ここでは、(A),(B),(C)の3つの形態を示しているが、(A)の形態(プロバイダ等でHTTP中継サーバを実行する方式)について図32,33のフローチャート(ポーリング方式)に基づいて説明する。
【0199】
一方の通話装置アダプタから他方の通話装置アダプタに電話をかける場合の手順は、まず、電話をかける側の、受話器がとられ電話番号が入力され、入力された電話番号を基に電話番号IPアドレス変換手段300によって通話相手のIPアドレスに変換される。IPアドレスに変換する実施例については実施の形態1において説明を行ったものと同じものとする。
【0200】
(ポーリング方式の場合)図33のS22で電話番号をIPアドレスに変換し、S23で正常にIPアドレスに変換できた場合、次に、HTTP電話呼出手段7300によりHTTP中継サーバ18内の電話機呼出情報管理手段8200のIPアドレス毎の管理領域に対して、電話を掛けようとしているIPアドレスについてフラグ情報を設定する(S62)。電話機呼出情報管理手段8200のIPアドレス毎の管理領域は常時、通話の相手先の通話装置アダプタのHTTPポーリング手段7100によりHTTP中継サーバ内の電話機呼出情報管理手段8200内の自分の管理領域を定期的に参照されているので、相手先の電話機に接続されている通話装置アダプタは電話をかけられていることを知ることができる。
【0201】
(メールやインスタントメッセージの場合)図33のS23の確認処理で電話番号からIPアドレスを変換することができた場合、次に、電話呼出通信手段7200により通話の相手先の通話装置アダプタに対して、メールやインスタントメッセージを送信し、相手の電話機に対して電話がかけられていることを知らせる。メールやインスタントメッセージの場合についての処理は図32及び図33のフローチャートには特に図示していない。
【0202】
(公衆回線から電話をかけて知らせる場合)図33のS23で電話番号をIPアドレスに正常に変換できた場合、次に、公衆回線信号送受信手段1100により公衆回線側から相手の電話機に電話をかけ、相手先の電話機に接続されている通話装置アダプタは瞬間的に電話がかけられていることを知らせる。
【0203】
すると、その相手先の通話装置アダプタも通話を開始するべく通話装置アダプタを接続している電話機へ呼出トーンを送る。電話を掛ける相手先の電話機の受話器がとられれば、通話状態となり、お互いの電話装置アダプタが相手の通話データを取りに行きながら、自分の話す通話データを必要に応じて、HTTP中継サーバに対して送信していく。これが切断されるまで継続される。この通話装置アダプタから通話データが送られ、他方の通話装置アダプタから取り出されるまで一時的に蓄えられているところが音声データバッファであり、この通話の音声データの送受信処理を音声データバッファリング手段8100が行う。図32のS66、S67、S68の処理は他からの電話が掛けられている場合に通話状態となって通話を行い継続するまでの手順であり、図33のS62,S63,S64,S65は電話を相手先の電話機へかけて相手先の電話機の受話器が取られ通話状態となり通話を切断するまで継続する手順の処理である。HTTP中継サーバを介して2つの電話機が通話を行うのは電話をかける場合もかけられた場合も同じであるので、上記に説明した通話状態となってから2つの電話機がお互いにHTTP中継サーバを介して通話データの送受信を行う処理は図32のS66〜S68と図33のS62〜S65までの処理の説明に該当する。
【0204】
次に、図34のHTTP中継サーバのフローチャート(ポーリング方式)を説明する。
HTTP中継サーバ18は、IPネットワーク経由の外部からのアクセスは、HTTPアクセスのみを受け付ける。図34では、S70でHTTPアクセスのデータを受信したかHTTP通信処理手段5800により確認を行う。ポーリング方式のみ、各通話装置アダプタから自らへ電話がかけられているかどうかの確認のためのHTTPアクセスが存在する。それ以外には、他の電話に新たに電話をかける場合のアクセス、音声データを送付し、自分用の音声データを獲得していくためのアクセス、通話を切断する際の連絡のHTTPアクセスが存在する。S71ではHTTPアクセスが他の電話に新たに電話をかけると判断した場合には、電話機呼出情報管理手段8200がその通話の相手先の管理領域に対してアクセスし、既に電話中かそうでないかを調べる(S75)。電話中であれば、電話中であるHTTPメッセージを返却し(S76,S77)、そうでなければ電話呼出が開始されたことをHTTPメッセージとして返却する(S78)。通話状態となった場合は通話装置アダプタから届けられた音声データを一時的に蓄積し(S79)、他の通話装置アダプタによりそれらを回収されるように、音声データバッファリング手段8100が管理を行う。通話先の音声データバッファ領域に通話データがあればその通話データをHTTP返却メッセージとして音声データバッファリング手段8100とHTTP通信処理手段5800により通話先の電話機に接続された通話装置アダプタに送信を行う(S80)。また、S71の処理において、通話装置アダプタ自らへ電話がかけられているかどうか確認のためのHTTPアクセスである場合は、電話機呼出情報管理手段8200が確認依頼元の通話装置アダプタに接続された電話機が電話呼び出しされているかどうか管理情報を調べる(S72)。調べた結果、電話呼び出しがある場合(S73)、電話呼び出しがされていることを示す情報をHTTP通信処理手段5800により確認依頼元の電話機に接続されている通話装置アダプタへ送信する(S74)。また、S71の処理へ通話を切断するHTTPアクセスであると判断された場合は、電話機呼出情報管理手段8200は、通話元と通話先の管理情報のどちらも待機中であることを示す情報に変更する(S81)。
【0205】
以上のように、一般のファイヤウォールがHTTPにより外部インターネットへのアクセスが可能であることから、通話装置アダプタがHTTP中継サーバ経由で電話呼出及び通話処理を行えるようにしているので、一般のファイヤウォールに対して何ら設定変更を行う必要なく、IPネットワーク経由の電話をかけることができる。
【0206】
HTTP中継サーバにおいて、最初の各通話装置アダプタ間との接続交渉の処理後に、通話データの送受信を行うが、この処理負荷はかなり重いものになるので、通話データの送受信は、HTTP中継サーバを経由しないで、直接に両通話装置アダプタ間で行うようにすれば、HTTP中継サーバの処理負荷が軽減され、多くの利用者が電話をかけ通話処理が集中しても、処理が滞ることなく継続でき、通話品質を保持できる。このために、HTTP接続変更手段8300により、最初の接続交渉後に、HTTP,TCPの接続を直接両アダプタ間の接続となるように変更する。
【0207】
以上のように、通話データの送受信は、HTTP中継サーバを経由しないで、直接に両通話装置アダプタ間で行うことから、HTTP中継サーバの処理負荷が軽減されるようにしているので、多くの利用者が電話をかけ通話処理が集中しても、処理が滞ることなく継続でき、通話品質を保持できる。
【0208】
さらに、HTTP中継サーバにおいて、最初の通話装置アダプタ間との接続交渉の処理後に、通話データの送受信を行うが、この処理負荷はかなり重いものになるので、HTTP中継サーバで行う処理を可能な限り単純な処理だけを行うことが考えられる。これは、HTTP中継サーバにより通話を行う両通話装置アダプタが接続され通話処理の準備が整えられた時点で、両通話装置アダプタからHTTP中継サーバへ転送されてきた音声データのパケット内のIPヘッダ部のIPアドレス及びTCPヘッダのポート番号を最終送信先の通話装置アダプタのIPアドレス及びポート番号に直接変換するものであり、TCP/IPパケットヘッダ変換手段8400によって実行される。
【0209】
以上のように、通話データの送受信は、HTTP中継サーバ上の処理として、音声データのパケット内のIPヘッダ部のIPアドレス及びTCPヘッダのポート番号を最終送信先の通話装置アダプタのIPアドレス及びポート番号に直接変換して、HTTP中継サーバの処理負荷が軽減されるようにしているので、多くの利用者が電話をかけ通話処理が集中しても、処理が滞ることなく継続でき、通話品質を保持できる。
【0210】
一方で、HTTP中継サーバにおいて効率的な通信処理を行うようにしても、利用者が増加し通話処理を依頼する電話装置アダプタが増加すると、1台のHTTP中継サーバでは処理性能の限界があるので、いつかは破綻する。そこで、複数のHTTP中継サーバを用意し、これらに各通話装置アダプタの通話処理を分散させることで、それぞれの利用者が快適な通話状態を保持できる。
【0211】
そこで、これら複数のHTTP中継サーバを統合管理するHTTP中継サーバ管理サーバが必要になる。HTTP中継サーバ管理サーバとHTTP中継サーバの関係を図29,30に示した。HTTP中継サーバ管理サーバ180では、最初の通話装置アダプタからの問い合わせ時において、複数のHTTP中継サーバの負荷状態を監視するHTTP中継サーバ負荷状態監視手段9100により、現在利用できる利用者の少ないHTTP中継サーバを割り出し、その通話処理で利用される候補のHTTP中継サーバをHTTP中継サーバ指定手段9200により指定する。
【0212】
このように、通話装置アダプタに接続された電話機の台数が非常に増加した場合に、複数のHTTP中継サーバを用意し、適宜複数のHTTP中継サーバの負荷状態を監視し、利用可能なものを割り当てるようにHTTP中継サーバ管理サーバが指定管理することから、通話処理を分散させて、HTTP中継サーバの処理負荷がその性能の限界内でおさめられるようにしているので、多くの利用者が電話をかけ通話処理が集中しても、処理が滞ることなく継続でき、通話品質を保持できる。
【0213】
実施の形態8では、TCP通信処理手段5700、HTTP通信処理手段5800、音声データパケットエンコード手段5500、音声データパケットデコード手段5600、電話機呼出情報管理手段8200、音声データバッファリング手段8100を備えたHTTP通信処理が可能なインターネット接続装置であり、ファイヤウォールに遮られていないインターネット上の任意の端末として配置され、通話装置アダプタに接続された電話機の1つから、HTTPデータ通信を通過させるファイヤウォールに対して、IPネットワーク経由でHTTPアクセスにより受信した音声データを別の電話機からのHTTPアクセスにより送信することで、ファイヤウォールに隔てられた電話機同士の音声データ送受信処理を中継するHTTP中継サーバを備えたインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0214】
また通話装置アダプタに接続された電話機からインターネット経由で電話をかける際に、電話番号IPアドレス変換手段300により通話先の通話装置アダプタがファイヤウォールに遮られていることが判明したときに、HTTP中継サーバに対して、HTTPアクセスにより電話呼出情報を送信するHTTP電話呼出手段7300を備え、通話先の通話装置アダプタに任意の手段により電話がかけられていることを報告するその通話先の通話装置アダプタからHTTPアクセスを行わせることで、HTTP中継サーバ上の音声データを受信し、その逆の音声データの送受信処理も行うことができるインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0215】
また、通話装置アダプタに接続された電話機からインターネット経由で電話をかける際に、電話番号IPアドレス変換手段300により通話先の通話装置アダプタがファイヤウォールに遮られていることが判明したときに、通話先の通話装置アダプタに電話がかけられていることを報告するために、常時適当な時間間隔でHTTP中継サーバに対して、各電話機の通話状況が記憶されている電話機呼出情報管理手段8200の通話先の通話装置アダプタの通話状況をHTTPポーリング手段7100により調べ、電話がかけられていることが判明した時点で、そのかけられた通話装置アダプタがHTTPアクセスによりHTTP中継サーバ経由での電話が可能になるインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0216】
また、通話装置アダプタに接続された電話機からインターネット経由で電話をかける際に、電話番号IPアドレス変換手段300により通話先の通話装置アダプタがファイヤウォールに遮られていることが判明したときに、通話先の通話装置アダプタに電話がかけられていることを報告するために、電話呼出通信手段7200により、ファイヤウォールを一般的に通過するメールやインスタントメッセージなどの通信方法で電話呼出を伝え、そのかけられた通話装置アダプタがHTTPアクセスによりHTTP中継サーバ経由での電話が可能になるインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0217】
また、通話装置アダプタに接続された電話機からインターネット経由で電話をかける際に、電話番号IPアドレス変換手段300により通話先の通話装置アダプタがファイヤウォールに遮られていることが判明したときに、通話先の通話装置アダプタに電話がかけられていることを報告するために、公衆回線信号送受信手段1100により、一時的な公衆回線経由にて電話呼出情報だけを伝え、そのかけられた通話装置アダプタがHTTPアクセスによりHTTP中継サーバ経由での電話が可能になるインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0218】
また、通話装置アダプタに接続された電話機からインターネット経由で電話をかけ、HTTP中継サーバにより通話を行う両通話装置アダプタが接続され通話処理の準備が整えられた時点で、両通話装置アダプタとHTTP中継サーバのHTTP接続を変更して、直接に両通話装置アダプタ同士でHTTP接続を作成するHTTP接続変更手段8300を備え、HTTPアクセスにより両通話装置アダプタ間で直接の音声データの通信処理を行う電話が可能になるインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0219】
また、通話装置アダプタに接続された電話機からインターネット経由で電話をかけ、HTTP中継サーバにより通話を行う両通話装置アダプタが接続され通話処理の準備が整えられた時点で、両通話装置アダプタからHTTP中継サーバへ転送されてきた音声データのパケット内のIPヘッダ部のIPアドレス及びTCPヘッダのポート番号を最終送信先の通話装置アダプタのIPアドレス及びポート番号に変換するTCP/IPパケットヘッダ変換手段8400を備え、両通話装置アダプタ間での音声データの通信を行うためのHTTP中継サーバの経由時の処理を高速に行うことが可能になるインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0220】
また、HTTP中継サーバにHTTPアクセスを行う通話装置アダプタに接続された電話機の台数が非常に増加した場合に、HTTP中継サーバの処理負荷がその性能の限界内でおさめられるように、複数のHTTP中継サーバを用意し、それらの負荷状態を監視するHTTP中継サーバ負荷状態監視手段9100と、最初の通話装置アダプタからの問い合わせによりその通話処理で利用されるHTTP中継サーバを指定するHTTP中継サーバ指定手段9200を備えた、複数のHTTP中継サーバを統合して管理を行うHTTP中継サーバ管理サーバを備えたインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0221】
実施の形態9.
この実施の形態9では、端末識別子の名前を、通話切断時に通話を行っていた電話機に接続されている通話装置アダプタで相互に伝達し合う通話装置アダプタを説明する。
図35は実施の形態9の通話装置アダプタの各手段の構成図である。
図35において、420はIPアドレス情報メッセージ処理部であるIPアドレス情報メッセージ送受信手段であり、SMTPプロトコルによって通話装置アダプタ間でIPアドレス情報についてメッセージ交換を行う手段である。また、公衆回線信号送受信手段1100は通話切断時に端末識別子の名前を、通話を行っていた電話機に接続されている通話装置アダプタと相互に伝達し合う機能を有するものである。また、アドレス変換テーブル302は電話番号と端末識別子の名前とを対応させて記憶するテーブルである。
【0222】
最近企業内でもIPアドレスの節約の観点からIPアドレスがDHCP(Dynamic Host Configulation Protocol)サーバやルータにより動的に割り当てられるようにしている場合が多い。また、ダイアルアップの形態でIPアドレスが動的に割り振られる場合もある。このような場合には、発呼時に相手の通話装置アダプタを特定するために、IPアドレスではなく通話装置アダプタの識別子である名前による認識を行う。
発呼時に名前を指定してメールプロトコルを利用して通話の相手先にIPアドレスをお互いに送受信し合うことで、その後の通話処理にはIPアドレスを指定することが可能となる。
【0223】
実施の形態2では接続先判定手段200が有しているIPアドレス学習手段400を用いて、通話切断時に通話相手の電話機に接続されている通話装置アダプタよりIPアドレスを取得し、自分のIPアドレスを通話装置アダプタより相手先の通話装置アダプタへ通知を行っていた。この実施の形態9では、通話切断時にIPアドレスでなく、通話装置アダプタに付けられた端末識別子の名前をIPアドレス情報メッセージ送受信手段420により相互に伝達し合うものである。そして、受信した端末識別子の名前は電話番号に対応させてアドレス変換テーブル302に記憶しておく。端末識別子の名前を受信してから次に相手の電話機に電話をかける場合、端末識別子の名前に対応したIPアドレスが割り当てられるためIPネットワーク経由で電話をかけることができる。
【0224】
実施の形態9では、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、同じ種類の通話装置アダプタに接続された他の電話機から従来の一般公衆回線の電話番号を入力することで、一般公衆回線経由で電話をかけ、その切断時に端末識別子の名前を相互に伝達しあうIPアドレス学習手段400と従来の一般公衆回線の電話番号と端末識別子の名前の対応情報を学習記憶するアドレス変換テーブル302とSMTP(simple mail transfer protocolの略)などのプロトコルによって通話装置アダプタ同士でIPアドレス情報についてメッセージ交換を行うIPアドレス情報メッセージ送受信手段420によって、次回の電話の呼出以降に、自動的にIPネットワーク経由で電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムについて説明を行った。
【0225】
実施の形態10.
実施の形態10では、通話装置アダプタのIPアドレスの動的割り当ての方法について、実施の形態9とは別の方法を説明する。
図36は、実施の形態10の通話装置アダプタの各手段の構成図である。
図36において、5001は公衆回線通信処理部である公衆回線通信処理手段であり、IPネットワーク経由の通信処理を、公衆回線経由のPPP(point−to−point tunneling protocol の略)等のプロトコルによるダイヤルアップ接続上で行える手段である。
【0226】
公衆回線通信処理手段5001によって、上記実施の形態1及び2で説明したIPネットワークを経由する処理を、ダイヤルアップ接続上の通信処理に置き換えて電話をかける。
【0227】
実施の形態10では、通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワーク経由の通信処理を一般公衆回線経由のPPP等のプロトコルによるダイヤルアップ接続上で行える公衆回線通信処理手段5001を備え、IPネットワーク経由の処理をダイヤルアップ接続上の通信処理に置き換えて電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0228】
実施の形態11.
この実施の形態11では、IPネットワーク経由の処理をターミナルアダプタへのシリアルポート接続上の通信処理に置き換えて電話をかけることができる通話装置アダプタを説明する。
図37は実施の形態11の通話装置アダプタの各手段の構成図である。
図37において、5002はシリアルポート通信処理手段であり、IPネットワーク経由の通信処理を、一般公衆回線経由のPPPなどのプロトコルによるダイヤルアップ接続上で行える一般のターミナルアダプタにRS232C等のシリアルポートにて接続した上で行えるシリアルポート通信処理手段である。また、通話装置アダプタ12はシリアルポートケーブル33を接続する。その他の符号については上記実施の形態2の図9と同様であるものとする。
【0229】
実施の形態11の通話装置アダプタに接続された電話機に対して、IPネットワーク経由の通信処理を、一般公衆回線経由のPPP等のプロトコルによるダイヤルアップ接続上で行える一般のターミナルアダプタにRS232C等のシリアルポートにて接続した上で行えるシリアルポート通信処理手段5002を備え、IPネットワーク経由の処理をターミナルアダプタへのシリアルポート接続上の通信処理に置き換えて電話をかけることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムを説明した。
【0230】
実施の形態12.
上記実施の形態1〜11では、通話装置アダプタに入力される通話情報は通話装置(電話機)より出力されていた。しかし、通話装置は、電話機に限らず、パーソナルコンピュータ又、携帯電話等でもかまわない。
【0231】
実施の形態13.
上記実施の形態2で説明したように、電話をかけた場合と電話をかけられた場合の両者において、通話装置アダプタは、通話の相手先のIPアドレスの学習を行った。ただし、電話をかけた場合には、また同じ相手に電話をかけることが十分想定されるが、電話をかけられた場合には、その相手に電話をかける可能性が必ずしも高いとはいえない。例えば、セールス等の売り込みや、特定の情報のための問い合わせを目的として電話をかける場合には、かけられたほうがかけてきたほうに対して電話をかける場合はほとんどない。そこで、このような目的で電話がかけられることが多い場合に、電話をかけることを想定しない相手先のIPアドレスの記憶のために、アドレス変換テーブル302のエントリを消費してしまうことも十分に想定される。
【0232】
以上から、このような目的で電話をかけられることが多い利用者の通話装置アダプタにおいては、電話をかけられた場合には通話の相手先のIPアドレスの学習を行わないようにしておくことも可能である。
【0233】
上記のように電話をかけられた場合にIPアドレスの学習を行わない処理の仕様を採用することも考えられるが、そのような状況は変化することが想定されるため、利用者がそのような処理の仕様にするかどうか、設定を変更できるようにしておくと利用者にとって便宜の向上がはかられる。そこで、前述した保守機能を利用して通話装置アダプタの設定として、電話がかけられた場合に通話の相手先のIPアドレスの学習を行うかどうか選択できるようにする。或いは、利用者が電話をかける時に、IPアドレスの学習を行なわないことを指示するアドレス学習禁止情報を電話機のダイヤル、または、プッシュボタンを用いて、相手先の電話番号の後に続けて入力する。または、相手先の電話番号の前に入力する。予めアドレス学習禁止情報を所定のダイヤル、或いは、所定のプッシュボタンに設定しておく。公衆回線信号送受信手段1100がこのアドレス学習禁止情報を検出して、IPアドレス学習手段400にIPアドレスの学習を行なわないことを通知する。このようにして、通話の相手先のIPアドレスの学習を行なわないようにしてもかまわない。
【0234】
実施の形態2では、公衆回線信号処理部が、電話をかけた側と電話をかけられた側からの通話装置のアドレス情報を学習するIPアドレス学習部の学習処理を電話をかけられた側と電話をかけた側の両者で行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例の説明を行なったが、実施の形態13では、公衆回線信号処理部が、電話をかけた側からの通話装置のアドレス情報を学習するIPアドレス学習部の学習処理を、電話をかけられた側では行わないことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明した。
【0235】
また、公衆回線信号処理部は、電話をかけた側と電話をかけられた側からの通話装置のアドレス情報を学習するIPアドレス学習部の学習処理を、電話をかけられた側と電話をかけた側の両者で行うモードと、電話をかけた側からの通話装置のアドレス情報を学習するIPアドレス学習部の学習処理を、電話をかけられた側では行わないモードの2つのモードの選択ができるようにして、モード設定が可能なインターネット電話ネットワークシステムを構築することも可能である。
【0236】
実施の形態14.
この実施の形態14では、上記実施の形態2で説明した通話の終了後にIPアドレスを相互にやりとりするしくみについて、さらに詳細に説明する。
図38は、2人の利用者双方において、通話装置(電話機)と本通話装置アダプタを利用して通話を行う場合の概略構成を示している。図38のアダプタ内の電話回路I/F(インタフェース)制御回路1110は、公衆回線信号送受信手段1100、回線接続切替手段100、接続先判定手段200等を仮に総称したものである。
【0237】
通話の終了後に、利用者は、通話装置の受話器を適当な時間が経過してから通話装置本体に置く。この受話器の状態を一般にオンフックと呼ぶ。逆に、受話器を上げている状態をオフフックと呼ぶ。この受話器のオンフック状態がそのまま公衆回線の交換機に伝えられると通話の回線が切断されてしまうので、IPアドレス情報のやりとりができなくなってしまう。そこで、通話装置アダプタの公衆回線信号送受信手段1100により、通話装置のオンフック状態を検出して、通話装置のオフフック状態を示すように、電話回線I/F制御回路1110により公衆回線の回路を切り替える。つまり、この時点で通話装置自体は、公衆回線から切り離され、通話装置アダプタが通話装置の代わりとなって公衆回線に直接接続される状態となる。
【0238】
このように、利用者が通話を終了して受話器を置いても、接続を保持してIPアドレス情報の送受信を行うことができる。
【0239】
このことは、上記公衆回線信号処理部が、通話を行っている双方の利用者が通話を終了し、受話器をオンフックした直後に、公衆回線上の接続を切断しないで保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を公衆回線経由で送信することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0240】
図39は、IPアドレス情報の送受信をどのような手順で行うかのシーケンスの一例を示している。ここでは、仮に電話機Aから電話機Bに電話をかけた場合のシーケンスを(1)から(9)によって示している。電話をかけられた電話機Bが最初の処理開始の合図となる切断トーンを発信するようになっている(1)。この最初の合図の切断トーンを発信する時点で、双方の通話装置において既に利用者が受話器をオンフックさせている必要がある。そこで、通話を終わると利用者が受話器を置くまでにかかる時間として十分に長い時間、たとえば5秒程度待機させてから、最初の切断トーンの発信を行うようにさせる。こうすることで、ほとんどの場合に、IPアドレス送受信処理が成功することになる。仮に、切断トーンの発信が電話機Aがまだオフフック状態のときになされた場合には、失敗するので、次回の通話以降で再度IPアドレス送受信処理が実行されることになる。
【0241】
このことは、公衆回線信号処理部が、通話を行っている片方の利用者が通話を終了し、受話器をオンフックした直後に、他方の利用者が受話器をオンフックすると予測される十分な時間を経過した後に、公衆回線上の接続を切断しないで保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を公衆回線経由で送信することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0242】
さらに、通話終了後、受話器のオンフック操作をIPアドレス送受信処理開始に間に合わせるために、一方の通話装置でオンフックがされた時点で、それに接続された通話装置アダプタから通話相手の通話装置に対して、ビジートーン(お話し中を示すトーン)を発信させることで、受話器のオンフック操作をうながすことができる。一般に、何も音がしない場合よりも、利用者はビジートーンがなっていると、すぐに受話器を置くように習慣づいているからである。また、ビジートーンよりも、より警告の色彩の強い音質のトーンを送信させてもより効果がある可能性もある。
【0243】
このことは、公衆回線信号処理部が、通話を行っている片方の利用者が通話を終了し、受話器をオンフックした直後に、他方の利用者に受話器をオンフックさせるために、他方の利用者の上記通話装置アダプタから通話装置に対して、ビジートーン等の通話の終了を利用者に悟らせる音を発信させることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0244】
さらに、IPアドレス送受信処理中に、また電話の利用がすぐに再開されても利用は不可能である。通話装置アダプタの処理としては、IPアドレス送受信処理が開始されたら、その処理が完全に終了するまで、通話装置側に公衆回線の接続を切り替えないようにする。このような状態であることを利用者に知らせるために、IPアドレス送受信処理中にも、ビジートーンのように利用者に通話利用ができないことを警告するための音を聞かせることができる。IPアドレス送受信処理中に、通話装置の受話器のオフフック操作が検出されると、通話装置側にビジートーンを発信させることで、可能である。前述のように、ビジートーンよりも警告の色彩の強い別のトーンを発信させることも可能である。
【0245】
このことは、公衆回線信号処理部が、通話を行っている双方の利用者が通話を終了し、受話器をオンフックした直後に、公衆回線上の接続を切断しないで保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を公衆回線経由で送信している間に、双方の利用者のどちらかがまた電話機を利用するべく受話器をオフフックした場合に、上記送信処理中であり電話をかけることができないことを上記利用者に警告するために、上記利用者の上記通話装置アダプタから通話装置に対して、ビジートーン等の通話不可能を利用者に悟らせる音を発信させることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0246】
上記では、IPアドレス送受信処理中は、電話をかける操作ができなかったが、通話装置アダプタとしては、通話装置からの電話番号入力操作だけは受け付けることが可能である。そこで、ビジートーンを聞かせるのではなく、電話番号の入力を通常のように受け付けて、電話番号の通話装置識別情報を記憶しておき、IPアドレス送受信処理の終了後に、通常の電話をかける処理を実行することができる。IPアドレス送受信処理は、何分もかかる処理ではないため、利用者の電話番号入力の操作中に十分に終了している可能性が高い。こうすることで、利用者は、通話終了後にすぐに電話をまたかけようとしても、IPアドレス送受信処理で待機させられることなく、利用することが可能になる。
【0247】
このことは、公衆回線信号処理部が、通話を行っている双方の利用者が通話を終了し、受話器をオンフックした直後に、公衆回線上の接続を切断しないで保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を公衆回線経由で送信している間に、双方の利用者のどちらかがまた電話機を利用するべく受話器をオフフックした場合に、利用者の通話先の通話装置の識別情報の入力を受け付け、記憶しておき、上記送信処理が終了してから、上記識別情報に対応した通話の処理を開始することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0248】
今までは、IPアドレステーブルへの登録処理についてのみ、言及してきたが、次に、利用者の都合で、一度登録された通話の相手先のIPアドレスの登録を抹消する点について、説明する。既に、電話をかけられた場合には、通話の相手先のIPアドレスを登録しないほうがよい場合もある点については、実施の形態13において説明を行った。そこで、電話をかけられた場合に、一律にIPアドレスの登録を行わないように設定ができるようにしていたが、このような場合も含めて、特定の通話を行った後で、二度とその通話の相手先について通話を行うことがないと想定される場合は、その通話の直後にその相手先のIPアドレスの登録を取り消すことができるようにする。例えば、間違い電話とか、顧客からのクレーム電話、問い合わせ電話とか、アンケート電話とかである。この機能を実現するために、通話終了後のIPアドレス送受信処理の後に、利用者は受話器をとって、特定の#や*の記号(抹消指示情報)とともに、登録抹消機能の実行を示す番号を通話装置に対して入力させるようにする。この入力操作に基づいて通話装置アダプタ内の公衆回線信号送受信手段1100が電話番号IPアドレス変換手段300を経由して、直前に記憶されたIPアドレステーブルのエントリの登録の抹消を行う。このようにして、利用者の都合で不必要な通話の相手先のIPアドレスの登録を抹消することが可能となる。
【0249】
このことは、公衆回線信号処理部が、利用者が通話を行ったときに、間違い電話などの明らかに次回の通話を利用しない場合に、その通話後に上記IPアドレス学習部により学習された通話先の上記通話装置のアドレス情報の登録を、通話装置のボタン入力などの操作で抹消できることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0250】
実施の形態15.
上記実施の形態2では、図4のS21において、電話番号の入力を確認することを示した。この実施の形態15では、さらに、その内容をより詳しく説明する。
通話装置の識別情報である電話番号は、桁数が様々なものがあるため、利用者が電話番号の入力操作を終了したかどうかを判定するのに、いくつかの方法が考えられる。基本的に連続した電話番号の1桁1桁の入力操作は、適当な時間(たとえば、0.3秒程度)ごとに繰り返される。この時間の間隔がたとえば5秒を越えるようなことはほとんどないことが想定されるため、ある一定の設定時間を越えた時点で入力操作がなければ電話番号の入力が終了したと判定することができる。この設定時間は、利用者の電話操作の習癖にも依存することがあるので、利用者ごとに適当な時間を設定するのが望ましいため、利用者が設定時間を変更できるようにしておく。
【0251】
このことは、公衆回線信号処理部は、通話を行う利用者が、通話装置に入力する通話先の通話装置の識別情報の入力終了の判定を、1文字1文字の連続した情報の入力が特定の時間経過しても行われない状態を検出して行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0252】
上記では、たとえば5秒程度の入力終了判定のための待機時間を設定したが、利用者の中には、このような待機時間を待つことを好まない場合もあることが想定される。そこで、所定の文字情報より構成される電話番号の最後の番号の入力を終了した時点で、通話装置アダプタ側にその終了を知らせるために、適当な終了を示す文字である#、*などの終了情報を入力させる方法をとることも考えられる。もちろん、終了情報を入力する方法と併用して、何も入力がなく上記設定時間経過後に自動的に終了と判断させるようにもできる。一方では、社内の内線のように、基本的に所定のサイズたとえば4桁の電話番号に固定されているような場合に、入力の最初にまず9等を入力することで、内線番号であることを知らせ、その次に4桁の電話番号を入力することで、自動的に入力操作の終了判定とすることも可能である。
【0253】
このことは、公衆回線信号処理部が、通話を行う利用者による通話装置に入力する通話先の通話装置の識別情報の入力終了の判定を、1文字1文字の連続した情報の入力中に特定の最終入力を示す文字の入力がなされたことを検出して行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0254】
さらに、電話番号の体系としては、通信事業者(電話サービス会社)ごとに決められた通信事業者情報が採用されているため、この通信事業者情報(携帯電話なら090など)の入力により、後続する電話番号の桁数(サイズ)を確認する方法も実現可能である。
【0255】
このことは、公衆回線信号処理部が、通話を行う利用者が、通話装置に入力する通話先の通話装置の識別情報の入力終了の判定を、電話会社を指定する上位識別情報(通信事業者情報)の入力を確認し、各電話会社の上位識別情報の番号体系により識別情報の桁数(サイズ)が決定し、入力される文字の数を数えながら、最終入力がなされたことを検出して行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0256】
以下に、電話サービス会社毎の上位識別情報を説明する。尚、電話サービス会社の会社名は略称とする。
・上位識別情報
NTT加入電話から、NTT以外の通信事業者を利用する場合に先頭に付けてダイヤルする3〜4桁の番号。2001年春以降は、普段利用する通信事業者をあらかじめ登録しておけば、3〜4桁の識別番号を省略して通話ができる「電話優先接続制度」が導入されるため、NTTの再編に伴い、NTT東日本やNTT西日本にもこの識別番号が1999年8月に郵政省から付与された。
図40に電話サービス会社(通信事業者)毎の上位識別情報を示す。但し、図40に記載した電話サービス会社(通信事業者)の会社名は略称とする。
【0257】
一方で、実施の形態2の図4のS21の後に、入力された電話番号にしたがって、アドレス変換テーブルの参照処理がS22においてなされている。この参照処理では、電話番号情報が全てそろってからなされる方法もあるし、また、電話番号が1桁入力されるごとに上位桁から該当するIPアドレステーブルエントリの候補を少しづつ絞り込んでいく方法をとることもできる。
【0258】
このことは、接続先判定部が、通話装置の入力終了の判定後に、通話先の通話装置の入力された全ての識別情報に対して、上記アドレス変換部による変換処理を行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
また、接続先判定部が、通話装置の入力終了の判定後に、通話先の通話装置から識別情報が1文字入力されるごとに、上記アドレス変換部による変換処理を継続して行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0259】
前述したように、IPアドレステーブルエントリの検索を電話番号1桁づつに対して行っていく場合に、全ての桁に対してエントリ検索を行うより前に、アドレス情報候補が1つしか残っていない場合も多数あることが想定される。このような場合には、他のアドレス情報候補が存在しなくなった時点で、IPアドレス変換処理を終了することで、より高速な処理を実現することができる。
【0260】
このことは、接続先判定部が、通話装置の入力終了の判定後に、通話先の通話装置から識別情報が1文字入力されるごとに、上記アドレス変換部による変換処理により、変換の可能性のある上記アドレス情報候補を限定していき、選択肢が1つに絞られた時点で、全ての識別情報の入力を待たずに、その上記アドレス情報候補を最終的な変換結果として採用することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0261】
また、上記のように1桁づつの電話番号の確認でIPアドレステーブルエントリの候補を絞り込むような構成になっていない場合には、全桁の電話番号に対して検索を行うが、その両者の中間的な場合として、例えば8桁の電話番号の入力がなされた時点でIPアドレステーブルエントリの検索を行う方法も考えられる。検索の先読みとして、だいたい8桁程度検索結果が合致していれば、その検索処理は成功しているだろうという仮定に基づいたものである。この先読みの桁数としてふさわしいものは、8桁以外にいろいろ考えられる。4桁の社内の内線電話番号をかける場合が多い場合には、4桁入力された時点で検索処理を一度行うことで、総合的に高速な判定処理を実現することが可能になる。また、これらの先読みの検索処理においても、複数の候補が残った場合には、また再度追加された電話番号に対して検索を実行することでより正確な検索処理を実現できる。
【0262】
このことは、接続先判定部が、通話装置の入力終了の判定後に、通話先の通話装置から識別情報が1文字入力されるごとに、上記アドレス変換部による変換処理により、変換の可能性のある上記アドレス情報を限定していき、特定の桁数の上記識別情報の入力がなされた以降で選択肢が1つに絞られた時点で、全ての識別情報の入力を待たずに、その上記アドレス情報を最終的な変換結果として採用することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0263】
実施の形態16.
ここでは、PBXやボタン電話装置等の通話装置管理装置に本通話装置アダプタが接続されている場合の処理についてより詳しく説明する。
図41に、一般的なPBXやボタン電話装置による複数電話回線の利用形態を示す。通話装置(電話機)からそのPBX190を越えた外の領域へ電話をかける際には、既存の通話装置のみの場合と通信処理に違いはない。通話装置に入力された電話呼出時の電話番号情報は、そのまま電話局の交換機へ送信され、交換機が通話の相手先との接続を生成する。一方、図41のように、PBX190の外側から電話がかけられてきた場合には、PBX内の特定の通話装置を選定する必要があるため、交換機192は、PBXがサポートしている複数台の通話装置10a〜10dを識別する電話番号の下位桁の情報をPBX側に送信する必要がある。このPBX190と交換機192との情報の送受信方式は、電話会社により取り決められた仕様となっている。
【0264】
図42は、通話装置アダプタを接続した通話装置管理装置による複数電話回線の利用形態を示す。
本通話装置アダプタ22がPBXやボタン電話装置等の通話装置管理装置との接続形態をサポートするためには、PBX190の外側から電話がかけられた場合に、実際の通話装置管理装置が行っているように、交換機192から受信した電話番号の下位桁情報を通話装置が通話装置管理装置へ送信する必要がある。このときの通話装置アダプタ22とPBX190の通話装置管理装置との間の送受信方式は、交換機192とPBX190との間の送受信方式を全く同じものを採用する。この電話番号の下位桁情報の送受信方式については、各電話会社が詳細な仕様を公開している。
【0265】
このことは、通話装置アダプタの公衆回線信号処理部が、上記通話装置と上記通話装置の間に、PBXやボタン電話装置等の通話装置管理装置が接続されている場合に、その通話装置管理装置に接続された複数の上記通話装置のうちの特定の通話装置を識別するための識別情報を、上記通話装置アダプタの上記公衆回線、または、上記IPネットワークより電話がかけられてきた場合に、通話装置管理装置に対して送信することで、通話装置を特定して通話できることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0266】
電話会社が交換機と一般の通話装置との送受信処理以外に、上記のようなPBX等の装置と特別なサービスを提供するために、そのサービスを実現するための送受信処理を行うことがある。PBX等のサポート以外に、ナンバーディスプレイ(番号表示機能)に関するものがある。これは、通話の相手先の電話番号を手元の通話装置のディスプレイ装置に表示させることができるものであり、交換機と通話装置との間で電話番号情報の送受信処理が行われる。基本的に、電話をかけられた方の通話装置に対して、交換機が電話番号情報を送信する処理を行う。このことをこの発明のインターネット電話ネットワークシステムでも実現する為、電話をかけられた方の通話装置に接続された通話装置アダプタは、交換機から送信された電話番号情報を一時的に蓄積し、交換機との送受信方式と同様に、さらに通話装置に対して、その電話番号情報を送信する。
【0267】
このことは、通話装置アダプタの公衆回線信号処理部が、上記通話装置が公衆回線上での通話サービスにおいてナンバーディスプレイ機能(番号表示機能)の契約を行っている場合、通話の相手先の通話装置を識別するための識別情報を、上記通話装置アダプタの上記公衆回線、または、上記IPネットワークより電話がかけられてきた場合に、上記通話装置に対して送信することで、上記通話装置の表示装置に通話の相手先の識別情報を表示させることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0268】
上記サービスは、公衆回線上での交換機のサービスであるため、IPネットワーク上でも同様な機能をサポートするためには、電話をかけた方の通話装置アダプタが電話をかけられた方の通話装置アダプタに対して、かけた側の電話番号情報を送信することで実現できる。
【0269】
このことは、通話装置アダプタの公衆回線信号処理部が、通話の相手先の上記通話装置が公衆回線上での通話サービスにおいてナンバーディスプレイ機能(番号表示機能)の契約を行っている場合、この上記通話装置を識別するための識別情報を、上記通話装置アダプタの上記IPネットワークから電話をかけた場合に、通話の相手先の上記通話装置アダプタに対して送信することで、通話の相手先の上記通話装置の表示装置に当方の通話装置の識別情報を表示させることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0270】
さらに、上記ナンバーディスプレイ機能(番号表示機能)については、電話番号の冒頭に特殊な番号桁(例:184等)である非通知情報を入力することで、通話の相手先への電話番号情報の送信を拒否することができる。公衆回線経由で電話をかける方の通話装置アダプタは、入力された上記の特殊な番号桁を含む電話番号をそのまま交換機へ送信するだけでよいので、特殊な通信処理は不要であるが、公衆回線で電話をかけられる方の通話装置アダプタは、交換機と通話装置との間で電話番号情報を要求することに対して拒否の通信処理を仲介する必要がある。さらに、IPネットワーク経由での電話をかける場合には、上記の特殊な番号桁の入力の確認をすると、電話をかけられる方の通話装置アダプタに対して、電話番号情報を送信しない。さらに、電話をかけられる方の通話装置アダプタは、交換機の通信処理と同様に通話装置に対して電話番号情報の送信の拒否を行う必要がある。
【0271】
このことは、通話装置アダプタの公衆回線信号処理部が、通話の相手先の上記通話装置が公衆回線上での通話サービスにおいてナンバーディスプレイ機能(番号表示機能)の契約を行っている場合、この上記通話装置を識別するための識別情報を、上記通話装置アダプタの上記IPネットワークから電話をかける場合に、番号非通知の番号桁を付加してかけたとき、通話の相手先の上記通話装置アダプタに対して送信しないことで、通話の相手先の上記通話装置の表示装置に当方の通話装置の識別情報の表示を抑止させることができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0272】
上記のナンバーディスプレイ機能(番号表示機能)に関するサービスについても、電話会社が交換機と通話装置との間の通信処理方式の仕様を公開しているので、その仕様に沿って、通話装置アダプタに上記機能を実装することができる。
【0273】
実施の形態17.
上記実施の形態4で説明した保守設定の機能により、利用者が設定情報記憶部に固有の制御情報の設定を実施できるが、その設定に誤りがある場合には、通話装置アダプタ内で正常な処理が実行できない。例えば、通話装置アダプタのIPアドレスやネットマスクが誤っていれば、IPネットワークにアクセスする全ての処理が失敗する。そこで、通話装置アダプタ内の処理の実行で設定値の明らかな誤りが検出された時点で、利用者に設定値の誤りを知らせるようにする。利用者に知らせる手段としては、例えば、通話装置アダプタに警告表示用のランプやディスプレイ画面等に表示させたり、接続されている通話装置を利用しようとして、受話器をとったときに、設定誤りを示す警告トーンを発信させたりする。
【0274】
このことは、IPネットワーク通信処理部、あるいは、上記公衆回線信号処理部が、利用者が上記IPネットワークデータリードライト部、あるいは、電話機入力データライト部により上記通話装置アダプタ内の設定を行った結果、全体の通話処理の際に、その設定の誤りにより、通話処理を実行できない場合に、上記通話装置アダプタの表示装置に警告を示す表示を行ったり、接続された電話機へ警告を示す音を送信させたりして、利用者を設定の誤りを正すように誘導できることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0275】
上記では、IPネットワークのアクセスに関して、設定されたIPアドレス等が誤っていた場合を例としたが、IPネットワークのアクセスに関しては、接続されているルータが故障していたり、IPネットワークが断線していたりして、IPネットワークのアクセスが実行できずに、上記と同様に警告を行うことができる。
【0276】
このことは、IPネットワーク通信処理部、あるいは、公衆回線信号処理部が、利用者が上記IPネットワークデータリードライト部、あるいは、電話機入力データライト部により上記通話装置アダプタ内の設定を行った結果、全体の通話処理の際に、その設定の誤りにより、通話処理を実行できる場合で、上記通話装置アダプタに接続された上記IPネットワーク、あるいは、上記公衆回線が断線していたり、上記通話装置アダプタに接続された上記電話機やIPネットワーク装置が故障や停止により動作していなかったりした場合に、上記通話装置アダプタの表示装置に警告を示す表示を行ったり、接続された電話機へ警告を示す音を送信させたりして、利用者に周辺装置の異常を警告できることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0277】
そこで、上記の警告機能についても、ルータの故障が復旧したり、断線していたIPネットワークが新しく復旧したりした場合に、正常なIPネットワークのアクセスが再開できるので、このような場合には、従来の警告処理を停止して正常な処理を開始できるようにすることで、利用者が警告機能の解除を行う手間が省ける。
【0278】
このことは、IPネットワーク通信処理部、あるいは、公衆回線信号処理部が、利用者が上記IPネットワークデータリードライト部、あるいは、電話機入力データライト部により上記通話装置アダプタ内の設定を行った結果、全体の通話処理の際に、その設定の誤りにより、通話処理を実行できる場合で、上記通話装置アダプタに接続された上記IPネットワーク、あるいは、上記公衆回線が断線していたり、上記通話装置アダプタに接続された上記電話機やIPネットワーク装置が故障や停止により動作していなかったりしていたが、その状態が周辺装置の復旧処理により動作するようになった場合に、上記通話装置アダプタの表示装置に警告を示す表示を停止したり、接続された電話機へ警告を示す音の送信をやめたりして、利用者に周辺装置の異常が回復したことを通知できることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0279】
実施の形態18.
上記実施の形態8では、音声データをHTTP中継サーバに送りつけるメッセージとしては、POSTというメッセージを説明した。しかし、POST以外にもGETやPUTというメッセージを使うことも可能である。ただし、GETの場合には、基本的にURLと呼ばれるフィールドに埋め込む必要があるため、データサイズに上限がある。POSTやPUTでは、ヘッダ部という各種フィールド以外に、データ本体部をもつことができるので、基本的にサイズに上限はない(ただし、HTTPプロキシの実装等で制約がある場合がある)。
【0280】
また、音声データをGETのメッセージにてHTTP中継サーバから取得する場合、細切れとなった音声データを繰り返し、GETのメッセージの発行にて取得することもできるが、第1のサイズを有する通話時間の音声データよりも十分大きな第2のサイズのデータを取得するGETのメッセージを一度発行するだけで、音声データをとり込めるようになった時点で繰り返し第1のサイズの音声データを細切れで取得することも可能である。
【0281】
HTTPの仕様では、そのメッセージの送受信処理は、クライアント側とサーバ側との間にまず接続がなされてから実行される。基本的にこの接続の生成には、必要な処理時間が存在するので、基本的にリアルタイムでの音声データの送受信処理では、性能を向上させるために接続を一度生成したら、できる限り、その接続を保持して音声データの送受信を行うことが望ましい。ただし、クライアント側とサーバ側との間には、一般にHTTPプロキシ等のネットワークノードが介在することが多いので、中継状況によってその接続がクライアント側とサーバ側の都合に関わらず、切断されてしまうこともある。このような場合には、新たにまた接続を行うことで、音声データの送受信処理を再開するようにする。
【0282】
また、HTTPに限らず、本通話装置アダプタやHTTP中継サーバにおいては、TCPによりIPネットワーク上の通信を行っている。TCPは、コネクション型の通信プロトコルであり、データの送受信を行う前に接続(コネクション)を確立しておく必要がある。このTCPによる通信処理では、IPネットワーク上の何らかの原因により、データの送受信が長時間滞ったり、接続が切断されてしまったりすることがある。このような状態に陥ると、プログラムの処理が停止してしまうので、IPネットワークを介して、データの送受信を行う処理は全て一定のタイムアウト値を設定しておき、通信相手からの返事待ち等の処理でタイムアウト値を越えても応答がないような場合には、新たに接続をやり直し、最初からIPネットワークのアクセス処理を再開するようにして、システムのハングアウトを避けるようにすることができる。
【0283】
このことは、通話装置アダプタが、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部に対して、音声データパケットの送信を行うために、接続を行った後に、HTTPで規定されたGET、POST、PUT等のメソッドのメッセージ中に音声データをエンコード形式で格納し送信することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0284】
また、このことは、通話装置アダプタが、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部に対して、音声データパケットの受信を行うために、接続を行った後に、HTTPで規定されたGET等のメソッドのメッセージの応答メッセージ中に音声データをエンコード形式で格納し受信することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0285】
また、このことは、通話装置アダプタが、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部に対して、音声データパケットの受信を行うために、接続を行った後に、HTTPで規定されたGETメソッドのメッセージにより、電話行為の音声送受信データのサイズよりも十分に大きなサイズのデータを取得するようにして、応答メッセージのデータ本体中に音声データをエンコード形式で格納し、音声データが発生するたびに、継続してその音声データを断片として受信することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0286】
また、このことは、通話装置アダプタが、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部に対して、音声データパケットの送受信を行うために、接続を行い、各メソッドのメッセージやその応答メッセージの送受信を行った後に、すぐに接続を切断しないで、継続して、各メソッドのメッセージやその応答メッセージの送受信を行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0287】
また、このことは、通話装置アダプタが、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部に対して、音声データパケットの送受信を行うために、接続を行い、各メソッドのメッセージやその応答メッセージの送受信を行っている間、または、行った直後に、何らかの要因で接続が切断された場合に、再度接続を行い、継続して、各メソッドのメッセージやその応答メッセージの送受信を行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0288】
また、このことは、通話装置アダプタが、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部に対して、音声データパケットの送受信を行うために、接続を行い、各メソッドのメッセージやその応答メッセージの送受信を行っている間、または、行った直後に、何らかの要因で、ある設定された一定時間経過しても、HTTPまたはTCPの送受信処理の応答がなかった場合に、接続の切断処理を行ってから、再度接続を行い、継続して、各メソッドのメッセージやその応答メッセージの送受信を行うことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0289】
実施の形態19.
上記実施の形態8において、図34を用いて、電話機呼出情報管理手段8200により、通話の相手先の管理領域に対してアクセスし、既に電話中であるかどうか調べて(S75)いた。この実施の形態19では、通話行為そのものに対して通話接続識別情報である識別子を与えておいて(この識別子をセッションIDと呼ぶことにする。)、HTTP方式で電話をかける際に、まず、HTTP中継サーバに対して、電話をかけることができるかどうか問い合わせる時点で、電話がかけられることが判明したところで、HTTP中継サーバがその通話に対してセッションIDを付与して、電話をかけられることを確認する。(基本的にセッションIDはインクリメンタルにカウンタが生成すればよい。)
このセッションIDに基づいてHTTP中継サーバではその通話に関する情報を管理する。利用者側の通話装置アダプタも通話許可としてこのセッションIDを取得すると、HTTP中継サーバに対する音声データの送受信をセッションIDを参照しつつ、他の通話と区別して行うことができる。HTTP中継サーバにおいては、このセッションIDの元、通話に関する情報、例えば、通話の両者の通話装置の識別情報、IPアドレス情報、通話時間、通話開始時刻、通話終了時刻等のログ情報の記録をとって管理をすることができる。これらの管理情報を元に課金業務を行うことも可能である。
【0290】
このことは、中継サーバが、利用者が通話を行うときの利用者双方の上記通話装置アダプタのアドレス情報の集合であるセッション情報を通話接続識別情報として管理し、音声データパケット内に上記通話接続識別情報を格納してIPネットワーク上に転送することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0291】
また、このことは、中継サーバが、利用者が通話を行うときの利用者双方の上記通話装置アダプタのアドレス情報の集合であるセッション情報を通話接続識別情報として、利用者の通話が実行される度に、通話時間や通信パケット量等を記憶してログ情報として取り出すことができることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0292】
実施の形態20.
この実施の形態20では、公衆回線経由での通話、IPネットワーク経由でのUDPによる通話とHTTPによる通話の3方式の通話中に、他の方式での第3者からの電話がかかってきたときのお話し中状態を知らせる処理方法を備えた通話装置アダプタについて説明する。
既に、実施の形態6にて、公衆回線とUDPとHTTPの3方式が共存する通話処理の形態について説明した。また、実施の形態8にて、HTTPによる方式での電話をかける手順について説明した。ここでは、その電話をかける手順として、SMTP(simple mail transfer protocol)によるメールを用いた電話呼び出しの方法を用いた場合について説明する。
【0293】
上記の3つの方法での通話をしている間に、第3者から電話がかかってくる場合として、図43に示す9通りのパターンが存在する。
【0294】
図43に記載したように、お話し中状態を知らせる処理は、基本的に、第3者の通話装置に、ビジートーンを出力するようにしている。第3者からの電話呼び出しが公衆回線経由の場合には、電話会社の交換機から直接にビジートーンを送信する以外に、電話呼び出しがなされた通話装置アダプタがビジートーンを生成して、公衆回線経由で送信する。ただし、後者の場合には、お話し中状態を知らせてもらうだけで、通話状態ともなるので、電話会社への電話料金の支払いが発生する。第3者からの電話呼び出しがUDPの場合には、電話呼び出しがなされた通話装置アダプタからお話し中状態の報告がなされるので、第3者の通話装置アダプタ自体がビジートーンを生成して利用者にその音を聞かせるようにしている。第3者からの電話呼び出しがHTTPの場合には、HTTP中継サーバへの問い合わせにてお話し中状態であることが判明すると、第3者の通話装置アダプタ自体がビジートーンを生成して利用者にその音を聞かせるようにしている。
【0295】
以上のような方式で、3種類の電話の通信方式が混在している場合でも、第3者からの電話呼び出しに対してお話し中状態の報告を行うことが可能である。ただし、通話装置アダプタ等の実装を簡略なものとするために、上記のようなお話し中状態の報告を省略することも可能である。この場合には、第3者が電話呼び出しを行っても、通話の相手先がいつまでたっても電話に出ないと感じさせることになるので、利用者に既存の電話利用と比較して違和感を与えることにはなる。
【0296】
このことは、IPネットワーク通信処理部、あるいは、上記公衆回線信号処理部が、利用者が公衆回線による通信、RTP通信処理、HTTP通信処理のいずれかの通話方法で通話している間に、第三の利用者が、上記のいずれかの通話方法で電話呼び出しをしてきた際に、第三の利用者の通話装置に対してビジートーンを送信し、お話し中の状態を通知することのできることを特徴とするインターネット電話ネットワークシステムの一例を説明している。
【0297】
【発明の効果】
以上のように、この発明のインターネット電話ネットワークシステムの一例をを説明した上記実施の形態では、以下に記載する効果がある。
【0298】
IPネットワーク経由での通話が可能である時にIPネットワーク経由で電話をかけることができ、電話番号をIPアドレスに変換できない場合や、相手側の通話装置がIPネットワークに接続されていない場合や、相手先の通話装置に接続された通話装置アダプタが、送信側の通話装置アダプタと互換性のない装置であった場合などIPネットワークでの通話が不可能である場合には、公衆回線網経由で電話をかけることできる効果がある。
【0299】
また、利用者が従来の電話番号をそのまま使用して、IPネットワーク経由で電話をかけることができる効果がある。
【0300】
また、IPネットワークから通話情報をデジタル音声データとして受信した場合、アナログ音声データとして通話装置へ送信することができる効果がある。
【0301】
また、通話装置から通話情報をアナログ音声データとして受信した場合、デジタル音声データに変換してIPネットワークに送信することができる効果がある。
【0302】
また、通話情報を送信する相手先の通話装置がIPネットワーク経由で通話できるものである場合は、IPネットワーク側から電話をかけられるようにしており、そうでない場合は、公衆回線側から電話かけるようにすることで、自動的に両者の切換をすることができる。このため、通話者は、必要に応じて公衆回線、IPネットワークのどちらを介しても通話情報を送受信することができる効果がある。
【0303】
また、公衆回線経由で通話をした後で、自分の通話装置の電話番号と電話番号に対応するIPアドレスを相手先の電話番号に通知する、或いは、相手先の通話装置の電話番号に対応するIPアドレスを受信するIPアドレス学習部を備えたので、通話者があらかじめ相手先のIPアドレスを調べてアドレス変換テーブルに設定する作業を不要にすることができる効果がある。
【0304】
また、従来の一般公衆回線の電話番号とIPアドレスを対応させて記憶させることによって、次回の電話の呼出以降に、自動的にIPネットワーク経由で電話をかけることができる効果がある。
【0305】
また、この発明の通話装置アダプタを接続した他の通話装置からIPネットワーク経由で受信した自分の声以外の2つ以上の音声データをミキシングして音声出力を行うようにしているので、3者以上の通話者によるIPネットワーク経由の電話会議をすることができる効果がある。
【0306】
また、電話会議に会議識別番号を設定し、その会議識別番号を通話要求時に通話を要求してきた通話者により指定するようにしているので、特定した参加者間でIPネットワーク経由の電話会議を行うことができる効果がある。
【0307】
また、通話装置アダプタを接続した通話装置に電話機識別番号を設定し、その電話機識別番号を通話要求時に通話を要求してきた通話者により指定するようにしているので、特定した通話装置間でIPネットワーク経由で電話会議を行うことができる効果がある。
【0308】
また、電話会議に参加予定の各通話者に予めパスワードを割り当て、電話会議ごとに管理し、電話会議の参加時に各通話者のパスワードを入力させることで、予め登録されたパスワードと比較照合を行うことができ、電話会議参加者の認証を行うことができる効果がある。
【0309】
また、通話装置アダプタに接続された既存の電話機である通話装置や汎用のパソコン等からメンテナンス作業のために発生した制御情報の入力を行えるようにし、入力した制御情報に従い設定情報記憶部に記憶されている制御情報の変更を行うようにしているので、通話装置アダプタにメンテナンス作業専用のデータ入出力装置を付加するコストを削減することができる効果がある。また、利用者等が手軽に従来からある装置(既存の電話機である通話装置や汎用のパソコン等)にて保守設定の作業を行うことができる効果がある。
【0310】
また、電話会議に関する許可情報を通話装置アダプタを接続している電話機やIPネットワークに接続されているパソコンから入力して登録できることによって、新規登録や登録した情報の変更や削除などの発生頻度が高いと考えられる電話会議に関する許可情報の登録変更作業を容易に行うことができる効果がある。
【0311】
また、通信処理のリアルタイム特性に優れたUDPやRTPを利用するようにしているので、通話の音声品質を向上させることができる効果がある。
【0312】
また、任意のUDPポートの使用を認めないファイヤウォールに対して、ごく限られた特定のUDPポートを利用できるようにファイヤウォールを設定し、その特定のUDPポート番号を通話装置アダプタ内で記憶することで、ファイヤウォールを超えた音声データの通信処理を行うことができる効果がある。
【0313】
また、任意のUDPポートの使用を認めないファイヤウォールに対して使用が可能なUDPポートをスキャンすることができるようにしているので、利用可能なUDPポートが不明な場合でも、それを探し出して、音声データの通信処理を行うことができる効果がある。
【0314】
また、ファイヤウォールでは、UDPポートを利用できないことが多いが、通常HTTPポートは開放されているため、HTTPメッセージとして音声データを通信するようにしている。このため、頑強なファイヤウォールに対しても、IPネットワーク経由の通話処理を実現することができる効果がある。
【0315】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、TCPにより音声データの送受信を行うことができる効果がある。
【0316】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、HTTPにより音声データの送受信を行うことができる効果がある。
【0317】
また、通話装置アダプタがIPネットワークを経由して電話をかける場合に、通話装置アダプタが接続され管理されているIPネットワーク領域から外部のIPネットワーク領域への境界に違法アクセスを禁止するセキュリティを目的としたファイヤウォールに対して、データの送受信が可能なHTTPポートの存在を調査することにより、音声データの送受信が可能なHTTPポートを特定し、そのHTTPポートを利用して音声データの通話を行うことができる効果がある。
【0318】
また、通信対象の音声データのパケットのヘッダ部について独自の圧縮を行うようにしている。このため、標準のパケットサイズよりも小さくすることができ、ネットワークトラフィックを低減できる効果がある。また、圧縮された音声データのパケットを解凍できるので、圧縮されたパケット情報を受信する事ができる。これにより、ネットワークトラフィックを低減できる効果がある。
【0319】
また、通信対象の音声データの各パケットの伝送時間に揺らぎがあっても、受信時に一定のサイズになるまで蓄積してアナログ再生側に送り出すようにしているので、ネットワークトラフィック状況が不安定でも安定した通話品質を保持できる効果がある。また、IPネットワークを介して相手先の電話機へデジタル音声データパケットを送信する場合に、送信対象のデジタル音声データパケットを作成し、バッファサイズの変更が可能である送信バッファに蓄積し送り出す前に必要なデータのみをパケット組立に加える処理を行う送信バッファリング部を備え、ネットワークトラフィック状況に従って、最適なデジタル音声データパケットの送信形態を実現でき、品質の良い音声データ送信ができる効果がある。
【0320】
また、通信対象の音声データの各パケットの送信時に、ネットワークトラフィック量が少ないときにパケットサイズを小さくしたり、増大したときにパケットサイズを大きくしたりするようにしているので、ネットワークトラフィック状況が不安定でもネットワークトラフィックに影響を与えないようにして安定した通話品質を保持できる効果がある。
【0321】
また、通信対象の音声データの各パケットの送信時にパケットロスが頻発した際に冗長パケットを発行することができるようにしているので、ネットワークトラフィックがパケットロスを頻発させるような状況でも、安定した通話品質を保持できる効果がある。
【0322】
また、通信対象の音声データの各パケットの送信時に、ネットワークトラフィック量が増大した場合に、一定音量レベル以下などの条件における通話品質に影響を与えない音声データのパケットの転送を行わないようにしているので、ネットワークトラフィック量が増大しても、安定した通話品質を保持できる効果がある。
【0323】
また、通信対象の音声データの各パケットの受信タイミングを計測し、ネットワークトラフィック状況を推測し、上記受信バッファのサイズの調整、冗長パケット発行部によりパケット情報を複製する数の調整、パケット生成フィルタリング部によるパケット情報を送信する数を削減するための条件の調整のうち少なくともいずれかを行うようにしているので、ネットワークトラフィックの最新の状況に応じて最適な通信処理を行うことができ、安定した通話品質を保持できる効果がある。
【0324】
また、通信対象の音声データの各パケットの受信タイミングを計測した結果を蓄積し、1日や1週間などの周期でネットワークトラフィック状況を示すデータとして参照できるようにしているので、平均的なネットワークトラフィック状況に対応した最適な通信処理の制御を行うことができ、安定した通話品質を保持できる効果がある。
【0325】
また、ファイヤウォールがHTTPにより外部インターネットへのアクセスが可能であることから、通話装置アダプタがHTTP中継サーバ経由で電話呼出及び通話処理を行えるようにしているので、一般のファイヤウォールに対して何ら設定変更を行う必要なく、IPネットワーク経由の電話をかけることができる効果がある。また、HTTP中継サーバに音声データを一時的に保持しておいて、その音声データを必要としている別の電話機に接続された通話装置アダプタが取得しに行くことで、通話処理を実現することができる効果がある。また、通話先の通話装置アダプタがファイヤウォールに遮られていることが判明したときに、通話先の通話装置アダプタに電話がかけられていることを報告するために、常時適当な時間間隔でHTTP中継サーバに対して、各電話機の通話状況が記憶されている電話機呼出情報管理部の通話先の通話装置アダプタの通話状況をHTTPポーリング部により調べ、電話がかけられていることが判明した時点で、そのかけられた通話装置アダプタがHTTPアクセスによりHTTP中継サーバ経由での通話を行うことができる効果がある。また、通話先の通話装置アダプタがファイヤウォールに遮られていることが判明したときに、通話先の通話装置アダプタに電話がかけられていることを報告するために、公衆回線信号処理部により、一時的な公衆回線経由にて電話呼出情報だけを伝え、そのかけられた通話装置アダプタがHTTPアクセスによりHTTP中継サーバ経由での通話を行い、HTTP中継サーバを経由して相互に通話情報をやりとりできる効果がある。
【0326】
また、HTTP中継サーバにおいて、最初の各通話装置アダプタ間との接続交渉の処理後に、HTTP接続変更部により、HTTP,TCPの接続を直接両アダプタ間の接続となるように変更する。最初の各通話装置アダプタ間との接続交渉の処理後に、通話データの送受信を行うが、この処理負荷はかなり重いものになるので、通話データの送受信は、HTTP中継サーバを経由しないで、直接に両通話装置アダプタ間で行うようにすれば、HTTP中継サーバの処理負荷が軽減され、多くの利用者が電話をかけ通話処理が集中しても、処理が滞ることなく継続でき、通話品質を保持できる効果がある。
【0327】
また、通話データの送受信は、HTTP中継サーバを経由しないで、直接に両通話装置アダプタ間で行うことから、HTTP中継サーバの処理負荷が軽減されるようにしているので、多くの利用者が電話をかけ通話処理が集中しても、処理が滞ることなく継続でき、通話品質を保持できる効果がある。
【0328】
また、通話データの送受信は、HTTP中継サーバ上の処理として、音声データのパケット内のIPヘッダ部のIPアドレス及びTCPヘッダのポート番号を最終送信先の通話装置アダプタのIPアドレス及びポート番号に直接変換して、HTTP中継サーバの処理負荷が軽減されるようにしているので、多くの利用者が電話をかけ通話処理が集中しても、処理が滞ることなく継続でき、通話品質を保持できる効果がある。
【0329】
また、HTTP中継サーバにおいて効率的な通信処理を行うようにしても、利用者が増加し通話処理を依頼する電話装置アダプタが増加すると、1台のHTTP中継サーバでは処理性能の限界があるので、いつかは破綻する。そこで、複数のHTTP中継サーバを用意し、これら複数のHTTP中継サーバを統合管理するHTTP中継サーバ管理サーバを備え、現在利用できる利用者の少ないHTTP中継サーバを割り出し、その通話処理で利用される候補のHTTP中継サーバを指定する。これら複数のHTTP中継サーバに各通話装置アダプタの通話処理を分散させることで、それぞれの利用者が快適な通話状態を保持できる効果がある。
【0330】
また、通話情報を送受信する通話装置アダプタ間で事前に把握しておく通話装置アダプタの識別子として、通話装置アダプタの名前を利用している。このため、IPアドレスが固定でなく、動的に与えられるネットワーク形態にて、通話装置アダプタを使用することができる。IPアドレスが動的に割り当てられるケースは、DHCPサーバにより、IPアドレスを教えてもらう場合や、通話装置アダプタがインターネットサービスプロバイダ(ISP)にダイヤルアップ接続をして、接続時にIPアドレスを割り当ててもらう場合があり、このように固定的なIPアドレス割当がなされなくても、通話装置アダプタの通話相手先と接続交渉処理が実現できる効果がある。
【0331】
また、IPネットワークに常時接続しているネットワーク環境でなく、必要な時点でインターネットサービスプロバイダ(ISP)にダイヤルアップ接続を行うことで、インターネット電話の利用ができる。つまり、常時接続の形態を利用者が設営や契約をしなくても、一般家庭で比較的に手軽に行えるダイヤルアップ接続でインターネット電話の利用ができるという効果がある。
【0332】
また、IPネットワークに常時接続しているネットワーク環境でなく、必要な時点でインターネットサービスプロバイダ(ISP)にダイヤルアップ接続を行うが、このダイヤルアップ接続を行う装置として、パソコン用に普及しているターミナルアダプタを利用する。このターミナルアダプタには、モデムなど公衆回線やISDNとの通信を行う装置が内蔵されている。これらの装置より、簡単に実装できるRS232Cのシリアルポートの処理装置を通話装置アダプタに備えることで、ターミナルアダプタ側に比較的コストの大きな装置を任せることで、通話装置アダプタの実現コストを削減できる効果がある。
【0333】
また、通話装置を用いて通話を行っている双方の通話者が通話を終了して通話装置の受話器を置いても、通話装置アダプタが公衆回線の接続を保持するので、IPアドレス情報を送受信することが出来る効果がある。
【0334】
また、通話装置を用いて通話を行っている場合に、通話を終了し通話情報を送信する側が受話器を置いた後に、所定の時間を経過してから通話情報を送信していた相手側に切断を知らせるトーン信号を送信する。このため、通話者の通話が完全に終了して双方の受話器が置かれた状態で、通話装置アダプタが公衆回線の接続を保持するので、IPアドレス情報の送受信を確実に行うことができる効果がある。
【0335】
また、通話情報を送信する相手側に、ビジートーンなどの通話の終了を通知する音声を発生するので、通話情報を送信する相手側の通話者は、通話の終了を確実に知ることができ、受話器を置かせることができる効果がある。
【0336】
また、IPアドレス情報を送受信している途中で、通話装置を利用しようとすると、受話器よりビジートーン等の音声が聞こえるようにしたので、IPアドレス情報の送受信中に通話装置を利用させないことができる効果がある。
【0337】
また、IPアドレス情報の送受信中に通話装置を利用しようとした場合、通話を行う相手先の識別情報の入力を受け付けて、IPアドレス情報の送受信が終了したときに、受け付けた識別情報宛に接続を行う処理を行う。また、IPアドレス情報の送受信処理は何分もかかる処理ではない。このため、通話を行おうとする利用者は、待たされること無く通話装置を利用することができ、利便性を向上させることができる効果がある。
【0338】
また、識別情報の入力終了の判定を、一定時間経過しても何も入力されない場合とした。このため、通話を行う利用者は、識別情報の入力終了を判定するための情報を入力することを省略でき、利便性を向上させることができる効果がある。
【0339】
また、識別情報の入力終了の判定を、特定の情報を入力することにより行うようにした。このため、確実に入力終了を判定することでき、識別情報を正確に入力できる効果がある。
【0340】
また、識別情報の入力終了の判定を、通信事業者情報によって入力される識別情報のサイズを特定して、特定した識別情報のサイズと入力された識別情報のサイズとを比較することによって行うようにした。このため、通話を行う利用者は、従来と同じ方法で識別番号を入力することができるとともに、識別情報の入力終了も確実に行えるので、利便性を向上できる効果がある。
【0341】
また、識別情報の入力が確実に終了してから、アドレス変換部によりアドレス変換の処理が行われる。このため、取得できるIPアドレス情報は、正確な情報となり、インターネット電話ネットワークシステムの信頼度をアップさせる効果がある。
【0342】
また、識別情報を1文字情報入力される度に、アドレス変換部により候補の絞込を行う。このため、識別情報をIPアドレスに変換する処理を高速に行うことができる効果がある。
【0343】
また、候補を絞り込む途中で候補が1つになったら、アドレス変換部による処理を終了する。このため、識別情報をIPアドレスに変換する処理を高速に行うことができる効果がある。
【0344】
また、入力された識別情報を構成する文字情報が所定の数を越えていた場合、アドレス変換部によりその文字情報を元にIPアドレス情報への変換を行う。このため、全ての識別情報の入力の終了を待たずにIPアドレスに変換するので、処理を高速に行うことができる効果がある。
【0345】
また、IPアドレス学習部による学習処理を、電話をかけた側と電話をかけられた側との両方で行う。このため、電話をかけられただけで、相手側の識別情報やIPアドレス情報を意識せずに学習することでき、利便性の高いインターネット電話ネットワークシステムを提供できる効果がある。
【0346】
また、電話をかけられた場合に、IPアドレス学習部による学習処理を行わないようにすることを可能にした。このため、電話をかけてきた側が例えばセールス目的でかけてきた場合に相手側の識別情報とIPアドレスを登録しないようにできるので、不必要にアドレス変換テーブルの記憶領域を使用することを防ぐことが出来る効果がある。
【0347】
また、電話をかけた場合に、電話をかけた側が、相手側の通話装置アダプタのIPアドレス学習部による学習処理を行わせないようにすることを可能にした。このため、電話をかけた側の都合により相手側に学習処理を行わせないようにできるので、利用者にとって利便性の高いインターネット電話ネットワークシステムを提供できる効果がある。
【0348】
また、アドレス変換テーブルに登録した情報を利用者が抹消できるようにした。このため、アドレス変換テーブルの記憶領域を有効に活用できる効果がある。
【0349】
また、制御情報を誤って修正した場合、通話装置アダプタが正常に動作できないことを利用者に通知するようにした。通知を受けた利用者は直ちに制御情報を修正できるので、利用者にとって利便性の高いインターネット電話ネットワークシステムを提供できる効果がある。
【0350】
また、回線の不良により通話が行えない状態を利用者に通知するようにした。このため、利用者は通話が行えない状態を直ちに知ることができる効果がある。
【0351】
また、通話装置が使用できない状態から使用できる状態になったとき、使用出来ることを利用者に通知するようにした。このため、利用者は直ちに利用可能状態になったことを知ることができ、利用者にとって利便性の高いインターネット電話ネットワークシステムを提供できる効果がある。
【0352】
また、公衆回線による通話とRTP通信処理による通話とHTTP通信処理による通話とのいずれかにより通話を行っている途中で、第3者から接続の要求がされた場合、第3者に対してお話中の状態を通知するようにした。このため、利用者にとって利便性の高いインターネット電話ネットワークシステムを提供できる効果がある。
【0353】
また、中継サーバは、通話行為に対してセッション情報、例えば、セッションIDを付与するようにした。そして、通話情報を送信するためのパケット情報の中にセッション情報を入れて送信する。このため、中継装置はパケット情報の中のセッション情報を用いて通話内容を管理できる効果がある。
【0354】
また、中継サーバは、セッション情報を用いて通話内容を管理している。このため、中継サーバは、管理している通話内容に基づいて例えば課金業務を行うことが出来、インターネット電話ネットワークシステムを多角的に利用できる効果がある。
【0355】
また、通話装置アダプタは、中継装置に対して、少なくともGET、PUT、POSTとのいずれか1つのメソッドを用いてHTTPアクセスを行うようにした。このため、中継サーバをWebサーバに見立てたアクセスを行うことができる効果がある。
【0356】
また、中継サーバは、メソッドを用いた要求に対する応答メッセージの中に通話情報を入れて返すようにした。このため、通話装置アダプタは、中継サーバをWebサーバに見立てたHTTPアクセスによって、中継サーバより通話情報を受信できる効果がある。
【0357】
また、通話装置アダプタから中継サーバをアクセスして通話情報を受信する場合、実際の通話情報よりも十分大きなサイズの通話情報を受信するようなメソッドを発行するようにした。このため、通話が行われて通話情報が発生する度に、繰り返し通話情報を受信することができる効果がある。
【0358】
また、通話装置アダプタと中継サーバとの接続を、通話情報の要求を行うメッセージの送信と要求に対して応答されたメッセージの受信とを終了した後も、接続を継続するようにした。このため、通話装置アダプタと中継サーバとの接続にかかる処理時間を省くことができ、リアルタイムな通話情報の送受信を行うことができる効果がある。
【0359】
また、一度接続された通話装置アダプタと中継サーバとの接続が、意図せずに切断されてしまうことがある。この場合は、再度接続を行うようにしたので、利用者は切断を意識することなく中継装置より通話情報を受信できる効果がある。
【0360】
また、所定の時間を経過しても中継サーバより応答がなかった場合、一度切断をしてから再度接続を行うようにした。このため、利用者は中継サーバの状態を意識することなく中継装置より通話情報を受信できる効果がある。
【0361】
また、通話装置アダプタを接続した通話装置管理装置に対して、識別情報を通知するようにした。このため、通話装置管理装置は、管理している複数の通話装置より所定の通話装置を特定することができる効果がある。
【0362】
また、公衆回線経由で通話を行っている、通話装置アダプタは、番号表示機能を有する通話装置に対して、識別情報を通知する。このため、番号表示機能を有する通話装置は、通話相手の識別情報を確認できる効果がある。
【0363】
また、IPネットワークを介して通話を行っている場合でも、通話装置アダプタは、番号表示機能を有する通話装置に対して、識別情報を通知する。このため、IPネットワーク経由で通話を行っていても、通話相手の識別情報を確認できる効果がある。
【0364】
また、識別情報の中に番号を表示しないことを指示する非通知情報を含むようにした。このため、通話装置アダプタは、識別情報の中に非通知情報を確認できた場合、通話の相手先に識別情報を通知しないことが可能となり、利用者の利便性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のインターネット電話ネットワークシステムのネットワーク構成図。
【図2】 実施の形態1の通話装置アダプタの概観イメージ図。
【図3】 実施の形態1の通話装置アダプタの各手段の構成図。
【図4】 実施の形態1の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図5】 実施の形態1の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図6】 実施の形態1の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図7】 実施の形態1の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図8】 実施の形態2の通話装置アダプタに備えられた学習機能を説明する図。
【図9】 実施の形態2の通話装置アダプタの各手段の構成図。
【図10】 実施の形態2の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図11】 実施の形態2の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図12】 実施の形態3の通話装置アダプタの各手段の構成図。
【図13】 実施の形態3の通話装置アダプタを利用したインターネット電話ネットワークシステムのネットワーク構成図。
【図14】 実施の形態3の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図15】 実施の形態3の許可情報記憶部に記憶されている許可情報の一例を示す図。
【図16】 実施の形態4の通話装置アダプタの各手段の構成図。
【図17】 実施の形態5のファイヤウォールを備えたインターネット電話ネットワークシステムのネットワーク構成図。
【図18】 実施の形態5のIPネットワーク通信処理手段の構成図。
【図19】 実施の形態5の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図20】 実施の形態5の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図21】 実施の形態5の通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図22】 実施の形態5の音声データのパケットの構造を示す図。
【図23】 実施の形態6のIPネットワーク通信処理手段の構成図。
【図24】 実施の形態7のIPネットワーク通信処理手段の構成図。
【図25】 実施の形態7のIPネットワーク通信処理手段の構成図。
【図26】 実施の形態8のファイヤウォールとHTTP中継サーバと通話装置アダプタを備えたインターネット電話ネットワークシステムのネットワーク構成図。
【図27】 実施の形態8のHTTP中継サーバの各手段の構成図。
【図28】 実施の形態8のIPネットワーク通信処理手段の構成図。
【図29】 実施の形態8のHTTP中継サーバ管理サーバとHTTP中継サーバの各手段の構成図。
【図30】 実施の形態8のHTTP中継サーバ管理サーバとHTTP中継サーバの各手段の構成図。
【図31】 (A),(B),(C)は、実施の形態8のファイヤウォール超えのために実行されるHTTP中継サーバの配置方式を説明する図。
【図32】 実施の形態8のHTTP中継サーバを利用する通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図33】 実施の形態8のHTTP中継サーバを利用する通話装置アダプタの動作処理フローチャート図。
【図34】 実施の形態8のHTTP中継サーバの動作処理フローチャート図。
【図35】 実施の形態9の通話装置アダプタの各手段の構成図。
【図36】 実施の形態10の通話装置アダプタの各手段の構成図。
【図37】 実施の形態11の通話装置アダプタの各手段の構成図。
【図38】 実施の形態14の二人の利用者双方において通話装置と通話装置アダプタとを利用し通話を行なう概略構成を示す図。
【図39】 実施の形態14のIPアドレス情報の送受信をどのような手順で行うかのシーケンスの一例を示している図。
【図40】 実施の形態15の通信事業者毎の識別番号の例を示す図。
【図41】 実施の形態16の一般の通話装置管理装置により複数電話回線の利用形態を示す図。
【図42】 実施の形態16の通話装置アダプタを接続した通話装置管理装置により複数電話回線の利用形態を示す図。
【図43】 実施の形態20の公衆回線とUDPとHTTPとの3方式が共存する通話処理において、第3者から電話がかけられる場合のパターンを示す図。
【図44】 従来のインターネット電話アダプタ装置の構成図。
【符号の説明】
10,20,30 電話機、10a〜10d 通話装置、11,21,31 屋内電話線、12,22,32 通話装置アダプタ、13 公衆回線、13a 公衆回線(ISDN)、14,24,34 IPネットワーク、15,25,35 ルータ、16 インターネット/イントラネット、17,27 ファイヤウォール、18,18a,18b HTTP中継サーバ、19 IPネットワーク、33 シリアルポート、50 音声データ、51 IPヘッダ、52 UDPヘッダ、53 RTPヘッダ、100 回線接続切換手段、170 電源コード、180 HTTP中継サーバ管理サーバ、190 PBX、191 LED表示部、192 交換機、200 接続先判定手段、300 電話番号IPアドレス変換手段、302 アドレス変換テーブル、400 IPアドレス学習手段、420 IPアドレス情報メッセージ送受信手段、500 音声データデジタルアナログ変換手段、600 音声データアナログデジタル変換手段、700 音声データミキシング手段、800 電話会議識別番号管理手段、850 同時通話管理部、855 許可情報記憶部、900 電話機識別番号管理手段、1000 電話会議参加者パスワード管理手段、1100 公衆回線信号送受信手段、1110 電話回線I/F制御回路、1200 IPネットワークデータリードライト手段、1300 電話機入力データライト手段、1400 設定情報記憶部、5000 IPネットワーク通信処理手段、5001 公衆回線通信処理手段、5002 シリアルポート通信処理手段、5100 UDP通信処理手段、5200 UDPポート使用管理手段、5300 UDPポート通信確認手段、5400 RTP通信処理手段、5500 音声データパケットエンコード手段、5600 音声データパケットデコード手段、5700 TCP通信処理手段、5800 HTTP通信処理手段、5900 HTTPポート通信確認手段、6100 受信バッファリング手段、6101 受信バッファ、6200 送信バッファリング手段、6201 送信バッファ、6300 冗長パケット発行手段、6400 パケット生成フィルタリング手段、6500 ネットワークトラフィック監視手段、6600 ネットワークトラフィック統計データ管理手段、7100 HTTPポーリング手段、7200 電話呼出通信手段、7300 HTTP電話呼出、8100 音声データバッファリング手段、8200 電話機呼出情報管理手段、8300 HTTP接続変更手段、8400 TCP/IPパケットヘッダ変換手段、9100 HTTP中継サーバ負荷状態監視手段、9200 HTTP中継サーバ指定手段。

Claims (26)

  1. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    上記通話情報は、パケット情報であり、
    上記通話装置アダプタは、上記パケット情報に対してUser Datagram Protocol(以下、UDPと称する)の通信処理を行うUDP通信処理部と、
    上記パケット情報に対してHyper Text Transfer Protocol(以下、HTTPと称する)の通信処理を行うHTTP通信処理部とを備え、
    上記通話装置アダプタは、まず上記UDP通信処理部により通信処理を試み、上記UDP通信処理部により通信処理ができない場合に、上記HTTP通信処理部により通信処理を行うことを特徴とする通話装置アダプタ。
  2. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    通話情報をデジタル化したデジタル音声データを入力し、上記入力したデジタル音声データを一時的に保管する送信バッファを有して、上記送信バッファより所定のデジタル音声データを取り出して、上記デジタル音声データを送信する宛先のアドレス情報を格納するヘッダ部と上記デジタル音声データを格納するデータ部とをパケット情報として生成する送信バッファリング部と、
    上記送信バッファリング部より上記パケット情報を入力し、上記入力したパケット情報のヘッダ部に格納された情報とデータ部に格納された情報のうち少なくともいずれかの情報を圧縮する音声データパケットエンコード部と、
    上記IPネットワークを介して上記音声データパケットエンコード部により圧縮された情報を有する上記パケット情報を受信し、上記パケット情報の圧縮された情報を解凍するととともに、上記解凍した上記パケット情報より上記ヘッダ部を取り出して解析を行う音声データパケットデコード部と、
    上記音声データパケットデコード部により上記解凍を行った上記パケット情報を入力するとともに、上記入力した上記解凍を行ったパケット情報を一時的に保管する受信バッファを有し、上記受信バッファより連続するタイミングで上記解凍を行ったパケット情報を出力する受信バッファリング部と、
    上記音声データパケットデコード部により受信された上記パケット情報のトラフィック状況を監視して、監視した結果に基づいて上記受信バッファリング部に上記受信用バッファのサイズの変更を指示するネットワークトラフィック監視部と
    上記ネットワークトラフィック監視部により監視された監視結果を蓄積し、蓄積した監視結果に基づいて各時間帯のトラフィック状況の統計データを算出するネットワークトラフィック統計データ管理部と
    を備え、
    上記ネットワークトラフィック統計データ管理部は、算出した各時間帯のトラフィック状況の統計データを上記ネットワークトラフィック監視部に通知し、
    上記ネットワークトラフィック監視部は、上記ネットワークトラフィック統計データ管理部が通知した各時間帯のトラフィック状況の統計データに基づいて、上記受信用バッファのサイズを各時間帯で変更することを上記受信バッファリング部に指示する
    ことを特徴とする通話装置アダプタ。
  3. 上記通話装置アダプタは、さらに、上記音声データパケットデコード部により受信された上記パケット情報を複製する冗長パケット発行部を備え、
    上記ネットワークトラフィック監視部は、上記ネットワークトラフィック統計データ管理部が通知した各時間帯のトラフィック状況の統計データに基づいて、上記冗長パケット発行部に対して各時間帯における上記パケット情報を複製する数を指示することを特徴とする請求項記載の通話装置アダプタ。
  4. 上記通話装置アダプタは、さらに、上記パケット情報を削減するパケット生成フィルタリングを備え、
    上記ネットワークトラフィック監視部は、上記ネットワークトラフィック統計データ管理部が通知した各時間帯のトラフィック状況の統計データに基づいて、上記パケット生成フィルタリングに対して各時間帯における上記パケット情報を削減させる条件を指示することを特徴とする請求項記載の通話装置アダプタ。
  5. IP(インターネットプロトコル)ネットワークである外部ネットワークを介してファイヤウォールで外部ネットワークから遮られた複数の内部ネットワークの間で通話情報を通信するインターネット電話ネットワークシステムであり、
    上記外部ネットワークに備えられファイヤウォールを介して内部ネットワークに対するデータ送受信ができる中継サーバであり、通話情報を保管し、通話情報に関する問い合わせ情報を受信し、保管した通話情報を問い合わせ情報に従い出力する中継サーバと、
    内部ネットワークに備えられ通話情報を入力し通信する通話装置アダプタであり、内部ネットワークから入力した通話情報を別の内部ネットワークの通話装置アダプタに通知する場合には入力した通話情報を上記中継サーバに送信して保管させ、別の内部ネットワークの通話装置アダプタが通知する通話情報を取得する場合には上記中継サーバに問い合わせ情報を送信して通話情報を取得することで、ファイヤウォールで遮られた異なる内部ネットワーク間での通話情報の通信を行う通話装置アダプタと
    を備えたことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステム。
  6. デジタルデータを通信するIP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とを用いるインターネット電話ネットワークシステムにおいて、
    通話情報を入力しIPネットワークと公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタと、
    上記通話装置アダプタを管理するとともに、上記IPネットワーク上に備えられ、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタに向けてHyper Text Transfer Protocol(以下、HTTPと称する)通信プロトコルに従うアクセスにより送信された上記通話情報を、上記別の通話装置アダプタに代わって受信し、受信した上記通話情報を保管し、所定の通話装置アダプタによりHTTP通信プロトコルに従う上記アクセスと同じHTTPアクセスによって上記保管した通話情報を読み出し、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタの状況を管理し、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタの状況を問い合わせる問い合わせ情報を受信し、上記問い合わせ情報に従い上記別の通話装置アダプタの状況を確認して、確認した結果を上記所定の通話装置アダプタに通知する中継サーバと
    を備え、
    上記中継サーバにより受信される通話情報は、上記通話情報を送信する宛先のアドレス情報を格納するヘッダ部と上記通話情報を格納するデータ部とを有するパケット情報であり、
    上記中継サーバは、
    上記受信したパケット情報に対してHTTPの通信処理を行うHTTP通信処理部を有し、
    上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、
    上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタがファイアウォールに遮られている場合に上記パケット情報を上記HTTPアクセスにより上記中継サーバに向けて送信するHTTP電話呼出部と、
    上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタに対して、上記IPネットワークを介して上記パケット情報を送信する前に、これから上記パケット情報を送信することを、少なくとも電子メールとインスタントメッセージのいずれかを用いて通知する電話呼出通信部と
    を備えたことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステム。
  7. デジタルデータを通信するIP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とを用いるインターネット電話ネットワークシステムにおいて、
    通話情報を入力しIPネットワークと公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタと、
    上記通話装置アダプタを管理するとともに、上記IPネットワーク上に備えられ、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタに向けてHyper Text Transfer Protocol(以下、HTTPと称する)通信プロトコルに従うアクセスにより送信された上記通話情報を、上記別の通話装置アダプタに代わって受信し、受信した上記通話情報を保管し、所定の通話装置アダプタによりHTTP通信プロトコルに従う上記アクセスと同じHTTPアクセスによって上記保管した通話情報を読み出し、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタの状況を管理し、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタの状況を問い合わせる問い合わせ情報を受信し、上記問い合わせ情報に従い上記別の通話装置アダプタの状況を確認して、確認した結果を上記所定の通話装置アダプタに通知する中継サーバと
    を備え、
    上記中継サーバにより受信される通話情報は、上記通話情報を送信する宛先のアドレス情報を格納するヘッダ部と上記通話情報を格納するデータ部とを有するパケット情報であり、
    上記中継サーバは、
    上記受信したパケット情報に対してHTTPの通信処理を行うHTTP通信処理部を有し、
    上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、
    上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタがファイアウォールに遮られている場合に、上記パケット情報を上記HTTPアクセスにより上記中継サーバに向けて送信するHTTP電話呼出部を有すると共に、上記パケット情報を送信する相手先の通話装置アダプタに対して、上記公衆回線を経由して上記パケット情報を送信する前に、これから上記パケット情報を送信することを通知する
    ことを特徴とするインターネット電話ネットワークシステム。
  8. デジタルデータを通信するIP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とを用いるインターネット電話ネットワークシステムにおいて、
    通話情報を入力しIPネットワークと公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタと、
    上記通話装置アダプタを管理するとともに、上記IPネットワーク上に備えられ、Hyper Text Transfer Protocol(以下、HTTPと称する)の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタに向けてHTTPの通信プロトコルに従うアクセスにより送信された上記通話情報を、上記別の通話装置アダプタに代わって受信し、受信した上記通話情報を保管し、所定の通話装置アダプタによりHTTPの通信プロトコルに従う上記アクセスと同じHTTPアクセスによって上記保管した通話情報を読み出し、上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタの状況を管理し、所定の通話装置アダプタから別の通話装置アダプタの状況を問い合わせる問い合わせ情報を受信し、上記問い合わせ情報に従い上記別の通話装置アダプタの状況を確認して、確認した結果を上記所定の通話装置アダプタに通知する中継サーバと
    を備え、
    上記中継サーバにより受信される通話情報は、上記通話情報を送信する宛先のアドレス情報を格納するヘッダ部と上記通話情報を格納するデータ部とを有するパケット情報であり、
    上記中継サーバは、
    上記受信したパケット情報に対してHTTPの通信処理を行うHTTP通信処理部を有し、
    上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、上記パケット情報に、少なくともGETとPOSTとPUTとのいずれか1つのメソッドのメッセージを、上記HTTPアクセスにより上記中継サーバに向けて送信することを特徴とするインターネット電話ネットワークシステム。
  9. 上記中継サーバのHTTP通信処理部は、上記通話装置アダプタによる上記HTTPアクセスに対する応答メッセージの中に、上記通話情報を格納して、上記通話装置アダプタに向けて送信し、
    上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、上記中継サーバから送信された上記応答メッセージを受信して、受信した応答メッセージに格納されている上記通話情報を取り出すことを特徴とする請求項記載のインターネット電話ネットワークシステム。
  10. 上記通話情報は、所定の第1のサイズを有し、
    上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、上記第1のサイズを有する通話情報を上記中継サーバより取得するために、上記第1のサイズよりも大きい第2のサイズの通話情報を取得するGETのメソッドのメッセージを、上記パケット情報に格納して、上記HTTPアクセスにより上記中継サーバに向けて送信して、上記中継サーバから上記HTTPアクセスに対して送信された応答メッセージを受信することを特徴とする請求項記載のインターネット電話ネットワークシステム。
  11. 上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、上記中継サーバから送信された応答メッセージに格納されている上記第1のサイズを有する通話情報の合計のサイズが上記第2のサイズを越えるまで、上記中継サーバとの接続を継続して上記応答メッセージを1つ以上受信することを特徴とする請求項10記載のインターネット電話ネットワークシステム。
  12. 上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部と、通信を行っている間及び通信を行った直後とのいずれか一方のタイミングに接続を切断された場合、再度接続を行い、継続して、通信を行うことを特徴とする請求項8〜11いずれか記載のインターネット電話ネットワークシステム。
  13. 上記中継サーバにより管理されている通話装置アダプタは、上記中継サーバの上記HTTP通信処理部と、通信を行っている間及び通信を行った直後とのいずれか一方のタイミングに所定の時間を経過しても、上記中継サーバより応答がなかった場合、上記中継サーバとの接続を切断し、その後、再度接続を行い、通信を継続して行うことを特徴とする請求項8〜11いずれか記載のインターネット電話ネットワークシステム。
  14. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    通話情報を少なくとも出力する通話装置に接続され、上記通話装置より出力された上記通話情報を入力し、上記通話情報を送信する側と上記通話情報を送信する相手先とのいずれか一方が通話を終了した後に、通話を継続している側の通話を終了すると予測される時間を経過した後に、上記公衆回線の接続を保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を上記公衆回線を介して送信し、上記送信している間に、上記通話情報を送信する側と上記通話情報を送信する相手先との少なくともいずれか一方が所定の通話装置に通話情報を送信しようとした場合に、上記所定の通話装置に通話情報を送信しようとする通話装置に対して、少なくともビジートーン信号を発信させる
    ことを特徴とする通話装置アダプタ。
  15. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    通話情報を少なくとも出力する通話装置に接続され、上記通話装置より出力された上記通話情報を入力し、上記通話情報を送信する側と上記通話情報を送信する相手先とのいずれか一方が通話を終了した後に、通話を継続している側の通話を終了すると予測される時間を経過した後に、上記公衆回線の接続を保持しながら、上記通話情報を送信する相手先に対して、上記通話情報を送信する側の上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を上記公衆回線を介して送信し、上記送信している間に、上記アドレス情報を送信する側と上記アドレス情報を送信する相手先との少なくともいずれか一方が所定の通話装置に通話情報を送信しようとした場合に、上記通話装置の識別情報に対応するアドレス情報を送信する処理を、上記所定の通話装置に通話情報を送信する処理よりも優先して行なう
    ことを特徴とする通話装置アダプタ。
  16. 送信する相手先を識別する識別情報を含む通話情報を出力する通話装置に接続され、上記通話装置より出力された上記通話情報を入力し、上記IPネットワークと公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    上記識別情報は、通信事業者を特定する通信事業者情報を少なくとも含み、上記通信事業者情報により上記識別情報の文字数を特定され、
    上記通話装置アダプタは、上記識別情報の上記通信事業者情報に基づいて上記識別情報の文字数を確定し、識別情報を構成する文字を順次入力し、入力に応じて識別情報の文字数をカウントしてカウントした文字数を確定した文字数と比較し、カウントした文字数が確定した文字数と一致した時点で、上記識別情報の入力が終了したと判定することを特徴とする通話装置アダプタ。
  17. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    送信する相手先を特定文字数で識別する識別情報について、識別情報を構成する文字を通話装置から順次入力し、入力に応じて順次に識別情報を構成する文字を出力する公衆回線信号処理部と、
    上記通話情報を送信する相手先を識別するアドレス情報を指定して上記通話情報を上記IPネットワークに送信するIPネットワーク通信処理部と、
    上記アドレス情報と上記識別情報とを対応させて記憶するアドレス変換テーブルと、
    上記公衆回線信号処理部により順次出力された識別情報を構成する文字を順次入力し、入力した文字と上記アドレス変換テーブルに記憶されている識別情報を構成する文字とを順次比較して、入力した文字と上記アドレス変換テーブルに記憶されている識別情報を構成する文字とが一致するアドレス情報をアドレス情報候補とし、入力した文字の数が上記特定文字数に満たない場合であっても、上記アドレス情報候補が1つになった時点で、上記1つになったアドレス情報候補を上記アドレス情報として採用することで識別情報を上記アドレス情報に変換するアドレス変換部と、
    上記IPネットワーク通信処理部と公衆回線とのいずれか一方を選択して、上記選択した一方に上記通話情報を出力する回線接続切換部と
    を備えたことを特徴とする通話装置アダプタ。
  18. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    上記通話装置アダプタは、
    通話装置より出力された通話情報を入力する公衆回線信号処理部と、
    上記IPネットワークを介して上記通話情報を少なくとも送信と受信のいずれかを行い、上記IPネットワークを介して上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を上記通話情報として入力するIPネットワーク通信処理部と、
    上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を記憶する制御情報記憶部と
    を備え、
    上記IPネットワーク通信処理部と上記公衆回線信号処理部とのいずれか一方は、上記制御情報記憶部に記憶された制御情報に従い上記通話装置アダプタの制御を行なった結果誤りが発生した場合に、上記IPネットワークと上記通話装置と上記公衆回線とのいずれか1つに対して警告を通知することを特徴とする通話装置アダプタ。
  19. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    上記通話装置アダプタは、
    通話装置より出力された通話情報を入力する公衆回線信号処理部と、
    上記IPネットワークを介して上記通話情報を少なくとも送信と受信のいずれかを行い、上記IPネットワークを介して上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を上記通話情報として入力するIPネットワーク通信処理部と、
    上記通話装置アダプタの制御を行うための制御情報を記憶する制御情報記憶部と
    を備え、
    上記IPネットワーク通信処理部と上記公衆回線信号処理部とのいずれか一方は、上記IPネットワークと上記公衆回線とのいずれか一方に故障が発生して通話が行なえない状態であることを検出して、上記IPネットワークと上記通話装置と上記公衆回線とのいずれか1つに対して警告を通知することを特徴とする通話装置アダプタ。
  20. 上記IPネットワーク通信処理部と上記公衆回線信号処理部とのいずか一方は、上記故障の復旧を行なった場合に、上記IPネットワークと上記通話装置と上記公衆回線とのいずれか1つに対して通知した警告に対して故障の復旧を通知することを特徴とする請求項18、または、19記載の通話装置アダプタ。
  21. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置アダプタであって、
    上記通話情報は、パケット情報であり、
    上記通話装置アダプタは、上記パケット情報に対してUser Datagram Protocol(以下、UDPと称する)の通信処理を行うUDP通信処理部と、
    上記パケット情報に対してTransmission Control Protocol(以下、TCPと称する)の通信処理を行うTCP通信処理部とを備え、
    上記通話装置アダプタは、まず上記UDP通信処理部により通信処理を試み、上記UDP通信処理部により通信処理ができない場合に、上記TCP通信処理部により通信処理を行うことを特徴とする通話装置アダプタ。
  22. 通話装置から通話情報を入力し、IP(インターネットプロトコル)ネットワークと、アナログデータを通信する公衆回線とのいずれか一方の経路を選択して、上記選択した経路に上記通話情報を出力する通話装置の通話処理方法であって、
    上記通話情報は、パケット情報であり、
    上記パケット情報に対してUser Datagram Protocol(以下、UDPと称する)の通信処理を試み、UDPにより通信処理ができない場合に、上記パケット情報に対してTransmission Control Protocol(以下、TCPと称する)の通信処理を行うことを特徴とする通話処理方法。
  23. 請求項22記載の通話処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  24. 通話情報を入力してUser Datagram Protocol(以下、UDPと称する)の通信処理を行うUDP通信処理部と、
    通話情報を入力してTransmission Control Protocol(以下、TCPと称する)の通信処理を行うTCP通信処理部とを備え、
    まず上記UDP通信処理部により通信処理を試み、上記UDP通信処理部により通信処理ができない場合に、上記TCP通信処理部により通信処理を行う
    ことを特徴とする通話装置。
  25. 通話情報を入力し、
    通話情報に対してUser Datagram Protocol(以下、UDPと称する)の通信処理を試み、
    UDPにより通信処理ができない場合に、通話情報に対してTransmission Control Protocol(以下、TCPと称する)の通信処理を行う
    ことを特徴とする通話処理方法。
  26. 請求項25記載の通話処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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