JP3681703B2 - 資産運用管理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は資産運用管理装置に係り、特に、企業等のグループに所属する個々の加入者の年金資産に関する商品提供会社での業務を支援する資産運用管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現行の企業年金等の大半は将来の給付金額が予め確定している確定給付型であるが、確定給付年金は中小零細企業や自営業者に十分普及しておらず、また転職時の年金資産の移管が十分には確保されていないため労働移動への対応が困難である等の問題があり、公的年金への上乗せを目的とした年金の新たな選択肢として確定拠出年金が注目されている。確定拠出年金は、加入者が予め定められた一定額の掛金を拠出すると共に、加入者自身の裁量と責任に基づいて運用指図を行い、掛金と運用収益との合計額を基に給付額が決定される仕組みであり、拠出された掛金及び運用収益が個々の加入者毎に明確に区分されるという特徴がある。
【0003】
企業型の確定拠出年金において、その運営には、企業(厚生年金保険の適用事業所の事業主)、企業の従業員である個々の加入者以外に、確定拠出年金の資産運用に利用可能な金融商品を提供する商品販売会社(例えば銀行等の金融機関)、事業主から運営管理業務の委託を受けた確定拠出年金運営管理機関(以下、単に運営管理機関という)、事業主から委託を受けて拠出金を資産として管理する資産管理機関が関わってくる。
【0004】
すなわち、商品販売会社は金融商品として預貯金、公社債、投資信託、株式、信託、保険商品等を提供し、運営管理機関は、提供された金融商品を適宜選択してパッケージ・プランを形成し、年金資産を運用するための投資対象として前述のパッケージプランを加入者に提示する。加入者からの運用指図(金融商品の選択・購入や預け替え)は運営管理機関に発せられ、運営管理機関は、加入者からの運用指図を取り纏めて売買発注情報として商品販売会社及び資産管理機関へ定期的に発信し、商品販売会社は売買発注情報に従って金融商品の購入や売却等の処理を行い、資産管理機関での照合処理を経て商品販売会社と資産管理機関との間で決済が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、確定拠出年金の運用に利用可能な金融商品の一種である貯蓄性預金(例えば定期預金や普通預金)に関し、商品提供会社は通常、一般標準金利を適用しているが、提供する貯蓄性預金の商品価値向上のためには、商品提供会社との取引状況等に基づいて認定した優良顧客(例えば優良顧客と認定した企業が採用したパッケージプランの全加入者)に対し、金利を上乗せすることで年金資産の運用条件を優遇する仕組みを設けることが望ましい。
【0006】
しかしながら、確定拠出年金制度では、年金資産の運用に用いる金融商品の1つとして貯蓄性預金(元本確保商品)を選択することが義務付けられていることもあり、貯蓄性預金の加入者は膨大な数に上ることが見込まれており、金利上乗せ対象の加入者の数も多数になる可能性が非常に高い。このため、上述した運用条件優遇の仕組みを実現するためには、全ての加入者に関するデータが登録された加入者マスタの中から金利上乗せ対象の特定の加入者のレコードを検索し、抽出されたレコードに上乗せ金利を設定することを、金利上乗せ対象の多数の加入者について各々行う必要があり、処理に膨大な時間がかかるという問題がある。また、上乗せ金利を登録する場合のみならず、上乗せ金利の変更等のメインテナンスを行う場合も同様に処理に時間がかかることになる。
【0007】
また、商品提供会社では通常、加入者マスタを順次編成ファイルとして磁気テープ(MT)に記憶・保管しており、加入者マスタへのアクセス(特定レコードを検索して参照や更新を行う)に際し、MTからワークエリアへ読み出した加入者マスタに対してランダムにアクセスしようとすると膨大な処理時間がかかる。このため、加入者マスタへのアクセスに際しては、特定情報をキーとして加入者マスタの各レコードが並んでいる状態で、各レコードに設定されている特定情報を参照してアクセス対象のレコードか否かを判断することを先頭のレコードから順に行いながら、アクセス対象と判断したレコードに対して所定の処理を行う、順次アクセス方式を採用することが処理時間の点から望ましい。
【0008】
上記の特定情報としては、例えば個々の加入者を識別可能な「加入者番号」を用いることが考えられるが、確定拠出年金では、加入者が同一のパッケージプランに加入している他の企業へ転職した等の場合に、単一の加入者に対応するレコードが加入者マスタ上に複数存在している状態が一時的に生ずることがあり、このような状態では「加入者番号」のみでアクセス対象のレコードを特定することは困難である。このため、キーとして用いる特定情報として、上記の「加入者番号」に加えて、個々のパッケージプランを特定するための「プラン番号」、加入者が所属する企業を表す「企業コード」を用い、これらの情報を加入者マスタの各レコードに各々設定しておき、順次アクセス方式による加入者マスタのアクセスは、「プラン番号」「企業コード」及び「加入者番号」をキーにして各レコードが配列されている状態で行うことが好ましい。
【0009】
しかしながら、パッケージプランへの加入形態には、単一の企業のみが単一のパッケージプランに加入する形態と、複数の企業が同一(単一)のパッケージプランに加入する形態があり、運営管理機関による運営管理業務は、単一の企業のみが単一のパッケージプランに加入する形態では個々の企業を単位として管理が行われ、複数の企業が同一(単一)のパッケージプランに加入する形態では個々のパッケージプランを単位として管理が行われる。
【0010】
そして、運営管理機関から商品提供会社へ発信される売買発注情報には、個々の売買発注情報に対応する加入者を特定するための加入者特定情報として、個々のパッケージプランを特定するための「プラン番号」、個々の加入者を識別するための「加入者番号」、及び「企業コード」が個々の売買発注情報毎に各々付加されているが、「企業コード」については、管理単位が単一の企業(単一の企業のみが単一のパッケージプランに加入する形態)の場合にのみ企業コードが設定され、管理単位が複数の企業単位(複数の企業が同一のパッケージプランに加入する形態)の場合は「企業コード」として空白(ブランク)が設定されるようになっている。
【0011】
一方、加入者マスタのアクセスは、運営管理機関から売買発注情報を受信した場合以外に、例えば加入者マスタに登録されている個々の加入者の属性の変更を指示する情報(加入者マスタ変更情報)を運営管理機関から受信した等の場合にも行う必要があるが、加入者マスタのアクセスの契機となる売買発注情報以外の情報(例えば加入者マスタ変更情報)に付加されている加入者特定情報は、「プラン番号」「企業コード」及び「加入者番号」のうちの「企業コード」に、管理単位が複数の企業単位か単一の企業かに拘らず企業コードが設定されている。
【0012】
このように、加入者マスタのアクセスに際し、アクセス対象のレコードを特定するためのキー項目の1つである「企業コード」の内容が、加入者マスタのアクセスを行う契機となった情報の種類によって相違しているので、加入者マスタのアクセスを円滑に行うことが困難である、という問題があった。
【0013】
なお、個人型年金においても、複数の加入者(個人事業主)から成るグループに窓口となる取り纏め者が存在する等の場合には、該グループに所属する加入者をグループ単位で管理することがあり、上述した上乗せ金利の登録や変更等のメインテナンスに時間がかかるという問題、及び加入者マスタのアクセスを行う契機となった情報の種類によってキー情報の内容が相違しているために、加入者マスタの円滑なアクセスが困難であるという問題は、個人型年金における個々の加入者をグループ単位で管理する場合にも共通する問題であった。
【0014】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、商品提供会社における年金資産の運用・管理を円滑に行うことができる資産運用管理装置を得ることが目的である。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項記載の発明に係る資産運用管理装置は、グループに所属する加入者の年金資産の運用に利用可能な金融商品を提供すると共に、年金資産の運営管理業務の委託を受けた運営管理機関から、個々の加入者の年金資産に関する情報が登録された加入者マスタの変更を指示するための加入者マスタ変更情報、及び、個々の加入者を単位として金融商品の売買を発注するための売買発注情報を受信する商品販売会社で使用される資産運用管理装置であって、前記商品販売会社が前記運営管理機関から受信する前記加入者マスタ変更情報には、個々の加入者に対応する情報毎に、個々の加入者を特定するための情報として、加入者が所属するグループが採用している年金資産運用のプランを識別するためのプラン識別情報、個々の加入者を識別するための加入者識別情報、及び、年金資産の管理単位に拘らず加入者が所属するグループを表すグループコードが設定された第2のグループ情報が各々付加され、前記商品販売会社が前記運営管理機関から受信する前記売買発注情報には、個々の加入者に対応する情報毎に、個々の加入者を特定するための情報として、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報、及び、年金資産の管理単位が単一のグループ単位か複数のグループ単位かに応じて対応する加入者が所属するグループを表すグループコード又はダミー情報が設定される第1のグループ情報が各々付加され、前記商品販売会社が前記運営管理機関から受信した前記加入者マスタ変更情報に基づいて、個々の加入者に対応するレコードに、個々の加入者の年金資産に関する情報、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報、前記第2のグループ情報及び前記第1のグループ情報を各々設定した加入者マスタを生成する生成手段と、加入者マスタの各レコードを、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報及び前記第2のグループ情報をキーに並べ替えて記憶手段に記憶させる第1ソート手段と、運営管理機関から売買発注情報を受信した場合に、前記記憶手段に記憶されている加入者マスタの各レコードを、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報及び前記第1のグループ情報をキーに並べ替える第2ソート手段と、運営管理機関から受信した売買発注情報に付加されている前記プラン識別情報、前記加入者識別情報及び前記第1のグループ情報に基づいて、前記第2ソート手段によって並べ替えられた加入者マスタの中から対応する加入者のレコードを抽出し、抽出したレコードに設定されている情報と前記売買発注情報に基づいて金融商品の売買処理を行う処理手段と、を備えたことを特徴としている。
【0026】
請求項記載の発明に係る資産運用管理装置は、グループに所属する加入者の年金資産の運用に利用可能な金融商品を提供すると共に、年金資産の運営管理業務の委託を受けた運営管理機関から、個々の加入者の情報が登録された加入者マスタの変更を指示するための加入者マスタ変更情報、及び、個々の加入者を単位として金融商品の売買を発注するための売買発注情報を受信する商品販売会社で使用される。また、請求項1記載の発明に係る商品販売会社が運営管理機関から受信する加入者マスタ変更情報には、個々の加入者に対応する情報毎に、個々の加入者を特定するための情報として、加入者が所属するグループが採用している年金資産運用のプランを識別するためのプラン識別情報、個々の加入者を識別するための加入者識別情報、及び、年金資産の管理単位に拘らず加入者が所属するグループを表すグループコードが設定された第2のグループ情報が各々付加されており、商品販売会社が運営管理機関から受信する売買発注情報には、個々の加入者に対応する情報毎に個々の加入者を特定するための情報として、プラン識別情報、加入者識別情報、及び、年金資産の管理単位が単一のグループ単位か複数のグループ単位かに応じて、対応する加入者が所属するグループを表すグループコード又はダミー情報が設定される第1のグループ情報が各々付加されている。
【0027】
請求項1記載の発明において、個々の加入者の年金資産に関する情報が登録された加入者マスタは、商品販売会社が運営管理機関から受信する加入者マスタ変更情報に基づいて生成されるが、上述のように、この加入者マスタ変更情報には、個々の加入者を特定するための情報として、プラン識別情報、加入者識別情報及び第2のグループ情報が付加される一方で、商品販売会社が運営管理機関から受信する売買発注情報には、個々の加入者を特定するための情報として、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報が付加される。このため、加入者マスタにおける個々の加入者に対応するレコードに、加入者マスタ変更情報に付加されているプラン識別情報、加入者識別情報及び第2のグループ情報を単に設定したとすると、売買発注情報の受信を契機とする加入者マスタのアクセスに際し、売買発注情報に個々の加入者を特定するための情報として付加されている、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報を用いたとしても、加入者マスタのアクセス対象のレコードを特定することができない、という問題が生ずる。
【0028】
このため、請求項記載の発明に係る生成手段は、加入者マスタ変更情報に基づいて、個々の加入者に対応するレコードに、個々の加入者の年金資産に関する情報、プラン識別情報、加入者識別情報、第2のグループ情報及び第1のグループ情報を各々設定した加入者マスタを生成する。そして、第1ソート手段は、加入者マスタの各レコードを、プラン識別情報、加入者識別情報及び第2のグループ情報をキーに並べ替えて記憶手段に記憶させる。
【0029】
これにより、例えば記憶手段がMTである等のように、加入者マスタが順次編成ファイルとして記憶手段に記憶される場合にも、プラン識別情報、加入者識別情報及び第2のグループ情報をキーとして用いて(すなわち年金資産の管理単位と無関係にグループコードをキーとして用いて)順次アクセス方式により加入者マスタをアクセスするに際し、短時間で処理を行うことができる。
【0030】
また、請求項記載の発明では、運営管理機関から売買発注情報を受信した場合に、記憶手段に記憶されている加入者マスタの各レコードが、第2ソート手段により、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報をキーに並べ替えられ、処理手段は、運営管理機関から受信した売買発注情報に付加されているプラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報に基づいて、第2ソート手段によって並べ替えられた加入者マスタの中から対応する加入者のレコードを抽出し、抽出したレコードに設定されている情報と売買発注情報に基づいて金融商品の売買処理を行う。これにより、売買発注情報の受信を契機として、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報をキーとして用いて順次アクセス方式により加入者マスタにアクセスして金融商品の売買処理を行うに際しても、短時間で処理を行うことができる。
【0031】
このように、請求項記載の発明では、加入者マスタの各レコードに第1のグループ情報及び第2のグループ情報を各々設定しているので、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報を用いて加入者マスタのうちアクセス対象のレコード特定する場合にも、プラン識別情報、加入者識別情報及び第2のグループ情報を用いて加入者マスタのうちアクセス対象のレコード特定する場合にも、アクセス対象のレコードを特定できると共に、アクセス対象のレコードの特定に要する時間が短縮されるように加入者マスタの各レコードの並べ替えを行うことが可能となる。従って、請求項記載の発明によれば、商品提供会社における年金資産の運用・管理を円滑に行うことができる。
【0033】
また、請求項記載の発明において、商品販売会社が運営管理機関から受信する売買発注情報が加入者特定情報をキーに並べ替えられていない場合には、例えば請求項に記載したように、運営管理機関から受信した売買発注情報も、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報をキーに、個々の加入者に対応する情報を単位として並べ替えるように第2ソート手段を構成すればよい。これにより、個々の加入者に対応する情報がランダムに並んでいる売買発注情報が運営管理機関から送信される等の場合にも、売買発注情報の受信を契機とする加入者マスタへのアクセス・金融商品の売買処理を短時間で行うことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には、確定拠出年金業務を行うためのコンピュータ・システム10が示されている。
【0035】
コンピュータ・システム10は、確定拠出年金における商品販売会社としての銀行(商品販売会社)に設置されたホスト・コンピュータ12及び該ホスト・コンピュータ12に接続された端末装置14と、運営管理機関(詳しくは、運営管理機関からレコードキーピング業務の委託を受けたレコードキーピング会社(以下、RK会社という))に設置されたコンピュータ16及び資産管理機関に設置されたコンピュータ18を備え、ホスト・コンピュータ12、コンピュータ16及びコンピュータ18が、専用通信回線から成る専用ネットワーク20を介して接続されて構成されている。
【0036】
なお、コンピュータ16及びコンピュータ18は汎用の大型コンピュータで構成されていてもよいし、ワークステーション等で構成されていてもよい。また、専用ネットワーク20には、銀行以外の商品販売会社に設置されたコンピュータも接続されているが、図1では図示を省略している。
【0037】
ホスト・コンピュータ12は、例えば汎用の大型コンピュータから成り、CPU12A、ROM12B、RAM12C、入出力ポート12Dを備え、これらはアドレスバス、データバス、制御バス等のバス12Eを介して互いに接続されている。入出力ポート12Dには、各種の入出力機器として、専用ネットワーク20及び端末装置14に接続された通信制御装置(例えばルータ)24、ディスプレイ26、マウス28、キーボード30、HDD32、磁気テープ(MT)36からの情報の読み出し及びMTへの情報の書き込みを行うMT装置34が各々接続されている。
【0038】
また、ホスト・コンピュータ12には、確定拠出年金業務に係る処理をホスト・コンピュータ12のCPU12Aによって実行するためのプログラムがHDD32に予めインストールされている。このプログラムは、後述する上乗せ金利登録処理、加入者マスタ更新処理、及び商品購入/売却処理を実行するためのプログラムを含んで構成されている。ホスト・コンピュータ12は、CPU12Aが上記プログラムを実行することで本発明に係る資産運用管理装置装置として機能する。
【0039】
なお、銀行に設置されている実際のコンピュータ・システムは、図1に示したホスト・コンピュータ12及び端末装置14に加えて、他の業務を支援するための多数台のコンピュータを含んで構成されているが、図1は、銀行に設置されている実際のコンピュータ・システムのうち、確定拠出年金業務に関わる部分のみを示していることを付記しておく。
【0040】
次に本実施形態の作用として、まず企業型の確定拠出年金における商品販売会社(金融機関)、運営管理機関及び資産管理機関の業務(の一部)について簡単に説明する。
【0041】
確定拠出年金では、銀行・証券会社・信託会社・保険会社等の種々の金融機関が商品販売会社になり得る。これらの商品販売会社では、個々の加入者の年金資産の運用に利用可能な金融商品として預貯金、公社債、投資信託、株式、信託、保険商品等を提供し、例えば銀行では貯蓄性預金(本実施形態では定期預金を例に説明する)を提供する。
【0042】
また、企業(厚生年金保険の適用事業所の事業主)から運営管理業務の委託を受けた運営管理機関は、商品販売会社(各種の金融機関)から提供された金融商品を適宜選択してパッケージ・プランを形成し、資産管理機関・企業・企業の従業員である個々の加入者に対し、年金資産を運用するための投資対象としてパッケージプランを提示する。
【0043】
運営管理機関(RK会社)は、或る企業がパッケージプランに新規に加入する毎に、パッケージプランに新規に加入した企業に対して個々の企業を識別するための企業コードを付与し、前記企業が新規に加入したパッケージプランに対して個々のパッケージプランを識別するためのプラン番号(本発明に係るプラン識別情報に相当)を付与し、前記企業に所属する全ての加入者に対して個々の加入者を識別するための加入者番号を各々付与する。また、個々の加入者に関する情報(例えば氏名・住所・年金資産額等)を記録・保存する(これらの情報は加入者による閲覧(例えばインターネット経由での照会や電話での問い合わせ)に供せられる)と共に、パッケージプランを構成する個々の金融商品を提供している個々の商品販売会社に対し、パッケージプランに新規に加入した企業及び個々の加入者に関する情報を通知する。
【0044】
上記の情報が通知された銀行では、通知された情報に基づいて企業マスタ(本発明に係るグループマスタに相当)及び加入者マスタ(詳細は後述)を生成(更新)する。なお、パッケージプランへの加入形態には、単一の企業(グループ)のみが単一のパッケージプランに加入する形態と、複数の企業(グループ)が同一(単一)のパッケージプランに加入する形態があり、運営管理機関(RK会社)では、単一の企業のみが単一のパッケージプランに加入する形態では個々の企業を単位として管理を行い(以下、この形態を「資産管理単位区分:プラン企業単位」と称する(資産管理単位区分は企業が資産管理機関と信託契約を締結する際の契約単位))、複数の企業が同一(単一)のパッケージプランに加入する形態では個々のパッケージプランを単位として管理を行う(以下、この形態を「資産管理単位区分:プラン単位」と称する)。
【0045】
確定拠出年金では、図2に示すように、企業からの拠出金(掛金)は、企業から委託を受けて拠出金を資産として管理する資産管理機関宛てに振り込まれる一方、個々の加入者からの運用指図(金融商品の選択・購入や預け替え)は運営管理機関宛てに発せられる。また確定拠出年金では、商品販売会社、運営管理機関(RK会社)及び資産管理機関において、定期的(例えば月1回)に以下の処理(業務)が行われる。
【0046】
すなわち、運営管理機関(RK会社)は、個々の加入者からの運用指図を定期的に取り纏め、個々の加入者からの指図に従い個々の加入者毎に金融商品の購入や売却等を発注するための売買発注情報として商品販売会社及び資産管理機関へ発信する(図2の(1)参照)。商品販売会社では、運営管理機関(RK会社)から受信した売買発注情報に基づいて金融商品の購入や売却等の処理を行い(図2の(2)参照)、処理結果を処理結果情報として運営管理機関(RK会社)へ送信する(図2の(3)参照)。
【0047】
商品販売会社から送信された処理結果情報は運営管理機関(RK会社)から資産管理機関へ転送され(図2の(4)参照)、資産管理機関において、売買発注情報と照合される(図2の(5)参照)。そして、商品販売会社と資産管理機関との間で資金の決済が行われる(図2の(6)参照)と共に、照合結果が資産管理機関から運営管理機関(RK会社)へ通知される。
【0048】
続いて、商品販売会社の一つである銀行における業務(処理)について説明する。銀行に設置されているホスト・コンピュータ12のHDD32には企業マスタが記憶されている。この企業マスタは、銀行が金融商品として提供している定期預金を含んで構成されたパッケージプランに加入している企業に関する情報を登録するためのデータベースであり、次の表1に示すように、個々の企業毎に、運営管理機関(RK会社)によって付与された「企業コード」、該企業が加入しているパッケージプランの「プラン番号」等の情報が各々設定されて構成されており、個々の企業に対応する個々のレコードは、パッケージプランに新規に加入した企業に関する情報がRK会社から通知される毎に追加登録される。
【0049】
なお、企業マスタには、「上乗せ金利」(詳細は後述)を設定登録するためのフィールドも設けられている。銀行は、企業が特定のパッケージプランに新規に加入したことがRK会社から通知される毎に、新規に加入した企業に関する情報を企業マスタに追加登録する。
【0050】
【表1】
Figure 0003681703
【0051】
また、銀行は企業マスタに登録された各企業に所属している全ての加入者に関する情報(加入者の属性に関する情報や加入者の定期預金の明細情報等)を、加入者マスタとしてMT36に書き込んで保管している。この加入者マスタは、次の表2に示すように、個々の加入者毎に、「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」等の情報が各々設定されて構成されており、個々の加入者に対応する個々のレコードは、パッケージプランに新規に加入した加入者に関する情報がRK会社から通知される毎に追加登録される。なお、MT36は請求項1に記載の記憶手段に各々対応している。
【0052】
【表2】
Figure 0003681703
【0053】
なお、表2からも明らかなように、加入者マスタには「RK企業コード」を設定登録するためのフィールドも設けられている。詳細は後述するが、RK会社から銀行へ送信される売買発注情報には、個々の加入者からの売買指図に対応する売買発注情報を単位として、対応する加入者を特定するための加入者特定情報が付与されており、この加入者特定情報は「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」から構成されているが、このうち「企業コード」については、資産管理単位区分が「プラン企業単位」の場合は対応する加入者が所属する企業の企業コードが設定されるものの、資産管理単位区分が「プラン単位」の場合にはダミー情報(詳しくはブランク:空白)が設定される仕様となっている。
【0054】
本実施形態では、上記のように資産管理単位区分によって異なる情報が設定される「企業コード」を特に「RK企業コード」と称し、資産管理単位区分と無関係に常に企業コードが設定される通常の「企業コード」と区別している。そして加入者マスタには「企業コード」と「RK企業コード」のフィールドが各々設けられており、例として表2に示すように、両フィールドには各々対応する情報が設定されている(特に表2のうち加入者番号「zzzn」「zzzn+1」の各レコードにおける「企業コード」と「RK企業コード」を参照)。
【0055】
なお、「RK企業コード」は請求項に記載の第1のグループ情報に、「企業コード」は請求項に記載の第2のグループ情報に各々対応しており、上記の「企業コード」及び「RK企業コード」を含む加入者マスタを生成する処理は請求項に記載の生成手段に対応している。
【0056】
ところで、本実施形態に係る銀行では、銀行との取引状況等に基づいて認定した優良顧客(詳しくは、優良顧客と認定した企業が採用したパッケージプランの全加入者)に対し、定期預金の金利を上乗せする優遇制度を採用している。以下、上乗せ金利を登録する際にホスト・コンピュータ12によって実行される上乗せ金利登録処理について、図3を参照して説明する。
【0057】
なお、この上乗せ金利登録処理は、オペレータが端末装置14を介し、金利上乗せ対象のパッケージプランのプラン番号と、該パッケージプランの定期預金に適用すべき上乗せ金利を入力したことを契機として実行される。なお、プラン番号及び上乗せ金利の入力は、キーボード30を介して行うようにしてもよい。
【0058】
ステップ50では、HDDに記憶されている企業マスタの先頭レコードを参照し、次のステップ52では、登録されている「プラン番号」が、端末装置14を介して入力されたプラン番号に一致しているか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ56へ移行し、企業マスタの最終レコードまで検索を行ったか否か判定する。判定が低された場合にはステップ50に戻り、次のレコードに登録されている「プラン番号」が入力されたプラン番号に一致しているかを判定する。そして、登録されている「プラン番号」が入力されたプラン番号に一致しているレコードを発見した場合には、ステップ52の判定が肯定されてステップ54へ移行し、端末装置14を介して入力された上乗せ金利を、該当するレコードのうち「上乗せ金利」のフィールド(前出の表1も参照)に設定した後にステップ56へ移行する。
【0059】
上述した処理が繰り返されることにより、オペレータが端末装置14を介して入力したプラン番号のパッケージプランに加入している全ての企業に対し、企業マスタの該当するレコードに上乗せ金利が各々登録されることになる。そして、ステップ56の判定が肯定されると上乗せ金利登録処理を終了する。上記のように、入力されたプラン番号に基づき企業マスタの対応するレコードに上乗せ金利を設定するので、加入者マスタの対応するレコードに上乗せ金利を各々設定する場合と比較して、上乗せ金利の設定を短時間で完了させることができる。また、説明は省略するが、一旦設定した上乗せ金利の変更も容易に行うことができる。
【0060】
ところでRK会社は、加入者の住所や所属企業等の属性の変更や、加入者の新規追加等の異動を、加入者マスタに設定されている加入者の属性情報の変更や、加入者マスタへのレコードの新規追加等を指示するための加入者マスタ変更情報として取り纏め、銀行等の商品販売会社へ定期的(例えば月1回)に送信している。この加入者マスタ変更情報は、個々の加入者に対応する加入者マスタ変更情報を単位として、加入者を特定するための加入者特定情報が付与されており、この加入者特定情報は「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」から構成されている。
【0061】
本実施形態に係る銀行のホスト・コンピュータ12では、RK会社から加入者マスタ変更情報を受信すると加入者マスタ更新処理を行う。以下、この加入者マスタ更新処理について、図4を参照して説明する。
【0062】
ステップ60では、加入者マスタが書き込まれているMT36からMT装置34によって加入者マスタを読み込み、RAM12C上に設けられたワークエリアに一時記憶させる(図5の(1)も参照)。なお、本実施形態において、加入者マスタは「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」をキーにして各レコードが並べ替えられた状態で、順次編成ファイルとしてMT34に書き込まれており、加入者マスタとしてMT36から順に読み出した情報を単にワークエリアに順に記憶させることにより、加入者マスタはワークエリア上で「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」をキーにして各レコードが並べ替えられた状態となる。
【0063】
なお、本実施形態では、詳しくは「プラン番号」を第1キー、「企業コード」を第2キー、「加入者番号」を第3キーとして、各キーの昇順に加入者マスタの各レコードを並べ替えているが、各キーの優先順位は上記に限られるものではなく、また、並べ替えの順序として昇順に代えて降順等を用いてもよい。
【0064】
次のステップ62では、RK会社から受信した加入者マスタ変更情報を、個々の加入者に対応する加入者マスタ変更情報を単位として「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」をキーに並べ替える(図5の(2)も参照)。これにより、個々の加入者に対応する加入者マスタ変更情報が、ワークエリア上の加入者マスタの各レコードと同一の順序で並ぶことになる。
【0065】
次のステップ64以降では、加入者マスタ変更情報に基づく加入者マスタの変更を行う。すなわち、まずステップ64では変数i及び変数jに「1」を各々代入する。次に、ステップ68において、加入者マスタ変更情報のj番目のエントリが指示している変更内容が、加入者マスタへのレコードの新規追加か否か判定する。
【0066】
ステップ68の判定が否定された場合にはステップ70へ移行し、加入者マスタのi番目のレコードの「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」を、加入者マスタ変更情報のj番目のエントリに付加されている加入者特定情報(「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」)と比較し、双方のキーが一致しているか否か判定する。この判定が否定された場合にはステップ82へ移行し、変数iを「1」だけインクリメントした後にステップ66に戻る。
【0067】
また、ステップ68の判定が肯定された場合にはステップ70へ移行し、加入者マスタのi番目のレコードの「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」を、加入者マスタ変更情報のj番目のエントリに付加されている加入者特定情報と比較することで、加入者マスタのi−1番目のレコードとi番目のレコードの間(又はi番目のレコードとi+1番目のレコードの間)が、レコードを新規追加すべき箇所か否か判定する。この判定が否定された場合にはステップ82へ移行し、変数iを「1」だけインクリメントした後にステップ66に戻る。
【0068】
従って、加入者マスタ変更情報のj番目のエントリが指示している変更内容に応じて、加入者属性情報の変更対象のレコードが出現するか、又はレコードを新規に追加すべき箇所が出現する迄の間は、加入者マスタの各レコードが順次参照されることになる。そして、加入者属性情報の変更対象のレコードが出現した場合(ステップ70の判定が肯定された場合)にはステップ72へ移行し、加入者マスタのi番目のレコードの内容を加入者マスタ変更情報のj番目のエントリの情報に基づいて変更した後にステップ78へ移行する。
【0069】
また、レコードを新規に追加すべき箇所が出現した場合(ステップ74の判定が肯定された場合)にはステップ76へ移行し、加入者マスタ変更情報のj番目のエントリの情報に基づいて各フィールドに情報を設定する(なお「RK企業コード」については、加入者が加入しているパッケージプランの資産管理単位区分をチェックし、加入者マスタの既存のレコードと同様に、資産管理単位区分がプラン企業単位であれば企業コードを、資産管理単位区分がプラン単位であればダミー情報(ブランク:空白)を設定する)ことで、対応するレコードを新規に作成し、新規に作成したレコードを加入者マスタのうち前記出現した追加すべき箇所へ追加した後にステップ78へ移行する。
【0070】
ステップ78では、加入者マスタ変更情報のj番目のエントリは加入者マスタ変更情報の最終エントリか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ80へ移行し、変数jを「1」だけインクリメントした後に、前述のステップ82を経てステップ68に戻る。これにより、加入者マスタ変更情報に従って、加入者マスタの該当するレコードの変更又は追加が行われることになる(図5の(3)も参照)。ステップ78の判定が肯定されるとステップ84へ移行し、更新した加入者マスタをMT36に書込み(図5の(4)も参照)、加入者マスタ更新処理を終了する。
【0071】
続いて、RK会社から売買発注情報を受信するとホスト・コンピュータ12で実行される商品購入/売却処理について、図6を参照して説明する。なお、先にも説明したように売買発注情報は、個々の加入者に対応する売買発注情報を単位として、「プラン番号」「RK企業コード」「加入者番号」から成る加入者特定情報が付加されている(図7も参照)。
【0072】
ステップ100では、加入者マスタが書き込まれているMT36からMT装置34によって加入者マスタを読み込み、RAM12C上に設けられたワークエリアに一時記憶させた後に、次のステップ102において、ワークエリア上の加入者マスタを「プラン番号」「RK企業コード」「加入者番号」をキーに並べ替える(図7の(1)も参照)。なお、ステップ102は請求項に記載の第2ソート手段に対応している。
【0073】
ステップ104では、RK会社から受信した売買発注情報を、個々の加入者に対応する売買発注情報を単位として「プラン番号」「RK企業コード」「加入者番号」をキーに並べ替える(図7の(2)も参照)。これにより、個々の加入者に対応する加入者マスタ変更情報が、ワークエリア上の加入者マスタの各レコードと同一の順序で並ぶことになる。なお、ステップ104は請求項に記載の第2ソート手段に対応している。
【0074】
次のステップ106以降の処理は請求項に記載の処理手段に対応しており、まずステップ106では変数i及び変数jに「1」を各々代入する。次のステップ108では、加入者マスタのi番目のレコードの「プラン番号」「RK企業コード」「加入者番号」を、売買発注情報のj番目のエントリの「プラン番号」「RK企業コード」「加入者番号」と比較し、次のステップ110において、キーが一致しているか否か判定する。この判定が否定された場合にはステップ130へ移行し、変数iを「1」だけインクリメントした後にステップ108に戻る。従って、売買発注情報のj番目のエントリに対応する加入者のレコードが出現する迄の間は、加入者マスタの各レコードが順次参照されることになる。
【0075】
売買発注情報のj番目のエントリに対応する加入者のレコードが出現することでステップ110の判定が肯定されるとステップ112へ移行し、売買発注情報のj番目のエントリが表す発注内容は定期預金の購入か否か判定する。判定が否定された場合にはステップ124へ移行し、加入者マスタのi番目のレコードに対し、売買発注情報のj番目のエントリが表す発注内容に応じた処理を実行した後にステップ126へ移行する。
【0076】
一方、売買発注情報のj番目のエントリが表す発注内容が定期預金の購入であった場合には、ステップ112の判定が肯定されてステップ114へ移行し、加入者マスタのi番目のレコードに設定されている「企業コード」をキーに企業マスタを検索する。次のステップ116では、ステップ114の検索によって企業マスタから抽出されたレコード(加入者マスタのi番目のレコードに対応する加入者が所属している企業のレコード)に上乗せ金利が登録されているか否か判定する。
【0077】
ステップ116の判定が肯定された場合にはステップ118へ移行し、加入者マスタのi番目のレコードに対応する加入者の定期預金に適用すべき金利として、企業マスタから抽出されたレコードに登録されている上乗せ金利を加味した金利を演算・設定する。すなわち、まず加入者マスタのi番目のレコードに登録されているプラン番号に基づいて、該プラン番号に対応するパッケージプランに加入している全ての加入者の定期預金の総預金金額を取得する。
【0078】
また定期預金は、預金金額を複数のクラスに分け、預金金額が何れのクラスに属するかに応じて異なる金利(一般標準金利)が適用されるようになっており、定期預金の一般標準金利が登録されているレートテーブルには、図7にも示すように、各クラス毎に一般標準金利が予め登録されている。このため、レートテーブルを参照し、先に取得した総預金金額に対応する一般標準金利を取得する。そして、取得した一般標準金利に、企業マスタから抽出されたレコードに登録されている上乗せ金利を加算することで、上乗せ金利を適用した定期預金の金利を求める(図7に示す「定期預金金利の設定」も参照)。
【0079】
一方、ステップ114の検索によって企業マスタから抽出されたレコードに上乗せ金利が登録されていなかった場合には、ステップ116の判定が否定されてステップ120へ移行し、加入者マスタのi番目のレコードに対応する加入者の定期預金に適用すべき金利として一般標準金利を適用するために、先のステップ118と同様にして、定期預金の総預金金額に対応する一般標準金利をレートテーブルから取得して設定する。
【0080】
なお、本実施形態に係る商品購入/売却処理では、定期預金を購入する全ての加入者に対してステップ118又はステップ120の処理を行うが、少なくとも同一の企業に所属している加入者に対して同一の定期預金金利が適用されるので、ステップ118又はステップ120で演算した金利を企業コードと対応付けて記憶しておき、ステップ118又はステップ120の実行に先立ち、加入者が所属する企業の企業コードに基づいて、適用すべき金利が既に演算されて記憶されているか否かを判断し、適用すべき金利が既に演算されている場合には、該金利を読み出して適用するようにしてもよい。
【0081】
また、本実施形態では、同一のパッケージプランに加入している全ての加入者に対して同一の定期預金金利が適用されるので、上記に代えて、ステップ118又はステップ120で演算した金利をプラン番号と対応付けて記憶しておき、ステップ118又はステップ120の実行に先立ち、加入者が加入しているパッケージプランのプラン番号に基づいて、適用すべき金利が既に演算されて記憶されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0082】
ステップ118又はステップ120で定期預金の金利を演算・設定するとステップ122へ移行し、売買発注情報のj番目のエントリが表す発注内容に応じた定期預金購入処理(例えばステップ118又はステップ120で演算・設定した定期預金の金利や、定期預金の購入金額等の情報を設定した定期預金の明細情報を生成し、生成した明細情報を加入者マスタのi番目のレコードに付加する等)を行う。
【0083】
次のステップ126では、売買発注情報のj番目のエントリは売買発注情報の最終エントリか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ128へ移行し、変数jを「1」だけインクリメントした後に、前述のステップ130を経てステップ108に戻る。これにより、個々の加入者からの運用指図に従い、加入者マスタの個々の加入者に対応するレコードが各々更新されることになる(図7の(3)も参照)。
【0084】
売買発注情報に基づく加入者マスタの更新が完了すると、ステップ126の判定が肯定されてステップ132へ移行し、加入者マスタを「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」をキーに並べ替えた後に、次のステップ134において、並べ替えた加入者マスタをMT36に書込み(図7の(4)も参照)、商品購入/売却処理を終了する。なお、上記のステップ132,134は請求項に記載の第1ソート手段に対応している。
【0085】
上記のようにして商品購入/売却処理が完了すると、銀行では、商品購入/売却処理の結果を処理結果情報としてRK会社へ送信する。これにより、図2に示す(3)以降のシーケンスが行われることになる。
【0086】
先に説明したように、RK会社から受信する加入者マスタ変更情報には「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」から成る加入者特定情報が付加されており、この「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」に基づいて、加入者マスタのうち更新対象のレコードが特定されるが、加入者マスタは銀行内で収益を把握したり顧客情報を管理するための処理を行う際にもアクセスされ、このアクセスにおいても「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」がキーとして用いられる。従って、「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」をキーとする加入者マスタへのアクセスは、売買発注情報に基づく加入者マスタへのアクセス(このアクセスでは、上述したように「プラン番号」「RK企業コード」「加入者番号」がキーとして用いられる)よりも高い頻度で実施されている。
【0087】
これに対し、上述した商品購入/売却処理では、一連の処理が完了した後に加入者マスタを「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」をキーに並べ替えてMT36へ書込んでいるので、加入者マスタ変更情報に基づき加入者マスタにアクセスしたり、銀行内で収益を把握したり顧客情報を管理する目的で加入者マスタにアクセスするにあたり、MT36から読み込んだ加入者マスタを「プラン番号」「企業コード」「加入者番号」をキーに並べ替える必要はなく、処理時間を短縮することができる。
【0088】
また、加入者マスタの各レコードに「企業コード」と「RK企業コード」を各々設定しているので、売買発注情報に基づく加入者マスタへのアクセス(更新)を行う場合にも、「プラン番号」「RK企業コード」「加入者番号」をキーとする加入者マスタの並べ替えを容易かつ短時間で行うことができ、商品購入/売却処理に必要以上に時間がかかることも回避することができる。
【0089】
なお、上記では上乗せ金利をプラン単位で登録する場合を説明したが、これに限定されるものではなく、上乗せ金利適用対象の企業の企業コードを上乗せ金利情報と共に入力することで、企業単位で上乗せ金利情報を企業マスタへ登録するようにしてもよい。
【0091】
また、上記では売買発注情報に付加されている「RK企業コード」に、資産管理単位区分がプラン企業単位の場合には企業コードが設定され、資産管理単位区分がプラン単位の場合にはダミー情報(ブランク:空白)が設定される態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、資産管理区分がプラン単位の場合に企業コードが設定され、プラン企業単位の場合にダミー情報が設定される態様に適用することも可能である。
【0092】
更に、上記では加入者マスタをMT36に書き込んで保管する態様を説明したが、加入者マスタを記憶する記憶手段(請求項1に記載の記憶手段)として、MT以外の他の記憶手段を適用することも可能であることは言うまでもない。
【0093】
また、上記では説明を簡単にするために企業型年金を例に説明したが、本発明は、個人型年金において複数の加入者から成るグループに窓口となる取り纏め者が存在する等により、個々の加入者をグループ単位で管理する場合にも適用可能であることは言うまでもない。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように請求項記載の発明は、個々の加入者に対応する情報毎に、個々の加入者を特定するための情報として、プラン識別情報、加入者識別情報、及び、年金資産の管理単位に拘らず加入者が所属するグループを表すグループコードが設定された第2のグループ情報が各々付加された加入者マスタ変更情報に基づいて、個々の加入者に対応するレコードに、個々の加入者の年金資産に関する情報、プラン識別情報、加入者識別情報、第2のグループ情報、及び、年金資産の管理単位が単一のグループ単位か複数のグループ単位かに応じて対応する加入者が所属するグループを表すグループコード又はダミー情報が設定される第1のグループ情報を各々設定した加入者マスタを生成し、個々の加入者に対応する情報毎に、個々の加入者を特定するための情報として、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報が各々付加された売買発注情報を運営管理機関から受信した場合に、記憶手段に記憶されている加入者マスタの各レコードを、プラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報をキーに並べ替え、運営管理機関から受信した売買発注情報に付加されているプラン識別情報、加入者識別情報及び第1のグループ情報に基づいて、前記加入者マスタの中から対応する加入者のレコードを抽出し、抽出したレコードに設定されている情報と売買発注情報に基づいて金融商品の売買処理を行うので、商品提供会社における年金資産の運用・管理を円滑に行うことができる、という優れた効果を有する。
【0097】
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、運営管理機関から受信した売買発注情報も、第1のグループ情報を含む加入者特定情報をキーに、個々の加入者に対応する情報を単位として並べ替えるので、上記効果に加え、個々の加入者に対応する情報がランダムに並んでいる売買発注情報が運営管理機関から送信される等の場合にも、加入者マスタへのアクセス・金融商品の売買処理を短時間で行うことができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るコンピュータ・システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 企業型の確定拠出年金における商品販売会社、運営管理機関及び資産管理機関の業務(の一部)を示す概念図である。
【図3】 上乗せ金利登録処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】 加入者マスタ更新処理の内容を示すフローチャートである。
【図5】 加入者マスタ更新処理におけるデータの流れを示す図である。
【図6】 商品購入/売却処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】 商品購入/売却処理におけるデータの流れを示す図である。
【符号の説明】
10 コンピュータ・システム
12 ホスト・コンピュータ
14 端末装置
20 専用ネットワーク
32 HDD
34 MT装置
36 MT

Claims (2)

  1. グループに所属する加入者の年金資産の運用に利用可能な金融商品を提供すると共に、年金資産の運営管理業務の委託を受けた運営管理機関から、個々の加入者の年金資産に関する情報が登録された加入者マスタの変更を指示するための加入者マスタ変更情報、及び、個々の加入者を単位として金融商品の売買を発注するための売買発注情報を受信する商品販売会社で使用される資産運用管理装置であって、
    前記商品販売会社が前記運営管理機関から受信する前記加入者マスタ変更情報には、個々の加入者に対応する情報毎に、個々の加入者を特定するための情報として、加入者が所属するグループが採用している年金資産運用のプランを識別するためのプラン識別情報、個々の加入者を識別するための加入者識別情報、及び、年金資産の管理単位に拘らず加入者が所属するグループを表すグループコードが設定された第2のグループ情報が各々付加され、
    前記商品販売会社が前記運営管理機関から受信する前記売買発注情報には、個々の加入者に対応する情報毎に、個々の加入者を特定するための情報として、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報、及び、年金資産の管理単位が単一のグループ単位か複数のグループ単位かに応じて対応する加入者が所属するグループを表すグループコード又はダミー情報が設定される第1のグループ情報が各々付加され、
    前記商品販売会社が前記運営管理機関から受信した前記加入者マスタ変更情報に基づいて、個々の加入者に対応するレコードに、個々の加入者の年金資産に関する情報、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報、前記第2のグループ情報及び前記第1のグループ情報を各々設定した加入者マスタを生成する生成手段と、
    加入者マスタの各レコードを、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報及び前記第2のグループ情報をキーに並べ替えて記憶手段に記憶させる第1ソート手段と、
    運営管理機関から売買発注情報を受信した場合に、前記記憶手段に記憶されている加入者マスタの各レコードを、前記プラン識別情報、前記加入者識別情報及び前記第1のグループ情報をキーに並べ替える第2ソート手段と、
    運営管理機関から受信した売買発注情報に付加されている前記プラン識別情報、前記加入者識別情報及び前記第1のグループ情報に基づいて、前記第2ソート手段によって並べ替えられた加入者マスタの中から対応する加入者のレコードを抽出し、抽出したレコードに設定されている情報と前記売買発注情報に基づいて金融商品の売買処理を行う処理手段と、
    を備えたことを特徴とする資産運用管理装置。
  2. 前記第2ソート手段は、運営管理機関から受信した売買発注情報も、プラン識別情報、前記加入者識別情報及び前記第1のグループ情報をキーに、個々の加入者に対応する情報を単位として並べ替えることを特徴とする請求項1記載の資産運用管理装置。
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