JP3681468B2 - 温度係数補正型温度検出装置 - Google Patents

温度係数補正型温度検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気的に温度を検出する温度センサ、半導体温度センサおよび半導体ウェハー上の温度センサ等に使用できる温度係数補正型温度検出装置に関するものであり、温度変動により温度補正が要求される測光回路、測距回路、さらには電子体温計等に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気的に温度を検出する温度センサ、半導体温度センサ等においては、温度又は温度に依存する特性を検出するために、熱電対、サーミスタ、あるいは半導体の温度依存等を利用して各種の試みがなされている。しかし、何れの方法にせよ、個々の測温装置ごとに温度に対する出力の特性がばらつくため、何らかの較正を必要としていた。
【0003】
例えば、特開平5−281054号公報記載のものは、サーミスタの出力電圧に基づいて温度を検出するものであり、代表的なサーミスタと抵抗による分圧出力と温度との関係をテーブルとして記憶させておき、個々のサーミスタの調整温度X℃における出力差を不揮発メモリに書き込むことで較正している。
【0004】
また、特開平6−300642号公報には、熱伝対を用いた測温回路を、温度T1(℃)およびT3(℃)の雰囲気中に保ち、その出力T0,T2より測温回路を較正し、TIの出力が発生したときの温度を、
1+(TI−T0)(T3−T0)/(T2−T0
という式により算出するようにしたものが記載されている。要するに、熱伝対を二つの温度にしてその出力を測定し、この二つの出力から熱伝対の温度係数を測定し、この温度係数を用いて温度を算出するという、技術的には当たり前のものである。
【0005】
また、特開昭61−169752号公報には、温度検出部と発熱体とを一体に形成し、発熱体に物を接触させ、この物を発熱体で加熱してその物の温度上昇を測定することにより熱伝導率を測定するという技術が開示されている。また、特開昭55−125423号公報には、時間と共に変化する被測定物の温度の変化を測定して将来の安定温度を予測するという技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明に近い従来技術は、前記特開平5−281054号公報記載の技術である。しかしながら、上記公報に記載されているような較正方法は、測温装置ごとの温度と出力の特性のばらつきを完全に較正することはできない。すなわち、温度と出力の特性のばらつきの成分にはシフト定数とゲイン定数があるが、これらのうちシフト定数だけしか較正していない。
【0007】
本発明は以上のような従来技術に鑑みてなされたもので、調整時の出力のばらつきの原因となるシフト定数と、温度を変化させたときの出力のばらつきの原因となるゲイン定数(温度係数)の両方を検出して較正し、より厳密で正確な温度検出を行うことができる温度係数補正型温度検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、温度に依存した信号を出力する素子または回路と、上記素子または回路に電力を印加する電源回路と、上記素子または回路に電力を印加後、上記素子または回路から出力される信号を一定時間またはある一定の間隔で検出する検出回路と、を有し、上記検出回路が検出した電力の印加による温度上昇に伴って変化した信号の差異から、温度と上記素子または回路の出力値との対応関係を検出することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異に基づいて、実際の温度と温度出力の関係を調整することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異を、同一基板上に設置された温度に依存した信号を出力する素子、回路又はその周辺回路に電力を印加して発熱させることにより発生させることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異によって、電力投入直後の出力を想定することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、周辺回路に発熱回路を設け、任意に発熱することを可能にしたことを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、発熱回路によって検出部の温度を体温付近まで加熱することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる温度係数補正型温度検出装置の実施の形態について説明する。図1において、温度検出部1は、温度に依存して電気的出力が変化する温度センサを有しており、出力の変化によって温度を検出することができるものである。符号5は、上記温度検出部1とは別の機能をもつその他の回路を示している。上記温度検出部1および上記その他の回路5は、図1に破線で示しているように、通常は、同一の半導体基板7上に集積して設置されている。
【0015】
上記温度検出部1およびその他の回路5には、スイッチ6をオンにすることによって電源回路2から電源が供給されるようになっている。上記温度検出部1からは温度に依存した温度信号が出力され、この温度信号はこれをデジタル信号に変換するA/Dコンバータ3に入力される。A/Dコンバータ3デジタル出力(温度信号)は、後述する原理を用いて較正する較正部4に入力される。従って、この較正部4によって、較正された温度信号がデジタル出力として出力される。
【0016】
ここで、上記温度検出部1から出力された温度出力が、温度に対して、リニア(直線)な出力Vとして出力されたとする。図2において、実線は、上記リニアな出力Vを示している。この出力Vは、個々の温度検出部1においてばらつき(誤差)が生じると、図2に示す複数の破線のように様々な出力形態として表れてしまう。この出力形態は、一般に次に示す式で表すことができる。
V=GiT+Si
i:ゲイン定数
i:シフト定数
T:温度
【0017】
上式に示すゲイン定数およびシフト定数が、個々の温度検出部1によってばらついてしまい、その結果、出力Vが、図2に示す破線のように様々な出力特性として表れるのである。また、上式において、ゲイン定数Giは出力特性の傾きを意味し、シフト定数Siは、出力特性のレベル、例えば調整温度T0での出力Vの値を意味している。
【0018】
従来は、上記温度検出部1のばらつきを補正するために、ゲイン定数のばらつきについては考慮せず、シフト定数のみを較正している。つまり、図3に示すように、調整温度T0のとき出力が所定の値V0となるように、シフト定数を較正している。これは、
V=G0T+S0
という特性を基準として考えた場合、
V=G1T+S1
という特性をもつ温度検出部1では、調整温度T0のとき、
1=G10+S1
という温度出力が出力される。この式を
V=G1T+S1−H (H:補正係数)
の式に変換することによって、
0=G10+S1−H
という温度出力を出力するように較正する。
従って、
0=G10+S1−H
と、
1=G10+S1
から、
H=V1−V0
を導出することができる。
従って、上記補正係数Hから、シフト定数を較正し、個々の上記温度検出部1のばらつきを補正することができる。
【0019】
しかし、上記のような補正方法では、シフト定数のみの較正であり、ゲイン定数のばらつきについては較正することはできない。つまり、図3に示すように、上記調整温度T0とは異なる温度Tにおいて、
V=G0T+S0
という特性の基準からΔV分だけずれてしまう。このΔV分のずれが測温する際の誤差となる。従って、上記温度検出部1におけるばらつき(誤差)が生じてしまう。
【0020】
次に、図4に示すように、基準となる特性
V=G0(T−T0)+V0 (調整温度T0のとき温度出力はV0
に対して、シフト定数のみを較正した
V=G1(T−T0)+V0
と、
V=G2(T−T0)+V0
が存在するとする。以下、上記3つの特性を例として挙げて説明する。図1において、電源回路2からの電力をスイッチ6に基づいて同一半導体基板7上の温度検出部1とその他の回路5とに電力を印加すると、半導体基板7の温度は、半導体基板7上に集積して設置している温度検出部1とその他の回路5との電力消費量に応じて発熱し、図5に示すように温度が上昇する。この温度上昇は、電力消費量に伴う発熱量と熱伝導率および放熱量、その他の実装条件等に関係している。従って、一定時間後には、発熱量と放熱量が平衝した一定の温度になる。一般に、電力印加後100ms程度の短い時間における温度上昇は、発熱量と半導体の熱伝導率のみに関係しており、他の実装条件等の影響は少ない。
【0021】
温度検出部1またはその他の回路5の発熱による半導体基板7の温度上昇のため、図6に示すように、電力を印加する時間(時刻)t0のときの温度検出部1の温度出力V0は、一定時間(t−t0)が経過すると、V0’と変化する。また、いくつかの同一半導体基板7上に集積して設置されている温度検出部1およびその他の回路5について考えると、半導体の熱伝導率、温度検出部1とその他の回路5の大きさ(集積面積)等によるばらつきはなく、また、消費電流のばらつきも小さい。従って、温度検出部1とその他の回路5の発熱により、半導体基板7の温度が上昇するが、この半導体基板7の温度上昇が原因となって温度検出部1およびその他の回路5が上昇する温度は、どの半導体基板7上でも同じである。
【0022】
次に、上述した3つの特性
V=G0(T−T0)+V0
V=G1(T−T0)+V0
V=G2(T−T0)+V0
の温度検出部1の温度出力について説明する。上記3つの特性の温度検出部1の温度出力を較正すると、図7に示しているようになる。図7において、それぞれの温度出力に差異が生じているのは、温度検出部1の温度出力のゲイン定数のばらつきによるものである。つまり、それぞれの電力の消費量に伴う温度検出部1の温度上昇は同じではあるが、温度検出部1の温度出力のゲイン定数にばらつきがあるために、異なった温度出力を出力してしまうのである。従って、この温度出力の差が温度検出部1の温度出力のゲイン定数のばらつきを表しており、電力印加時間による温度出力の差とゲイン定数は比例関係にある。これを式に示すと、
{(V’−V0)/(V0’−V0)}∝{G/G0
0 :電力印加時におけるシフト定数を較正した出力
0’:基準となる温度検出部の時刻tにおける出力
V’ :ばらつきをもった温度検出部の出力
となり、グラフ上では、図8に示すような直線になる。
【0023】
従って、基準となる特性V=G0(T−T0)+V0
に対して、
V=G1(T−T0)+V0
という特性を比較して考えた場合、時間t0からtまでの変化量
V’−V0
と、
0’−V0
との比率は、ゲイン定数Gと基準となる特性のゲイン定数G0との比率となり、ゲイン定数Gは、
G=G0{(V’−V0)/(V0’−V0)}
という式から求めることができる。
【0024】
以上のように、基準となる半導体基板7上の温度検出部1の電力印加後の温度上昇に伴う出力変化と、ゲイン定数とを測定しておき、任意の半導体基板7上の温度検出部1の電力印加後の温度上昇に伴う出力変化を測定しておくことによって、
G=G0(ΔV/ΔV0
0:基準となるゲイン定数
ΔV/ΔV0:出力差
から、任意の半導体基板7上の温度検出部1のゲイン定数を導出することができる。従って、従来では補正することが不可能だったゲイン定数まで補正することが可能である。また、上記基準となるゲイン定数は、異なる複数の温度雰囲気中に温度検出部1を十分に放置して、電力印加直後あるいは温度が平衡している時の出力差
{V(T=T1)−V(T=T2)}/{T1[℃]−T2[℃]}
から容易に測定することができる。
【0025】
また、G=G0(ΔV/ΔV0)を用いてゲイン定数を求めなくても、上記と同様な方法で測定した、いくつかの半導体基板7上の温度検出部1のゲイン定数とその出力変化量の差ΔVとを図9に示すようにプロットし、相関を求めることにより、ΔVとゲイン定数との関係を導出することができる。従って、任意の半導体基板7上の温度検出部1の出力変化量の差ΔVに対応するゲイン定数を求めることができる。
【0026】
これまでの説明では、消費電流のばらつきは小さいものと仮定していたが、回路によっては、消費電流のばらつきが大きくなる場合もある。その場合は、消費電流を測定し、基準となる半導体基板7の消費電流と比較することにより、消費電流のばらつきを考慮することができる。従って、発熱量のばらつきを考慮することができる。以下、このことについて説明する。
【0027】
一般に発熱している接合部の温度Tjは、
j=PD・Rth+Tc
D:電力損失
th:熱抵抗
c:ケース温度(外周温度)
で表すことができる。上記熱抵抗Rthは、熱の電導率の逆数で表すことができる。また、上式は、Tj−Tc=PD・Rthで表すことができ、この式から、発熱量は電力損失に比例していると言える。つまり、消費電流Iを測定することにより、P=I2Rから、基準となる半導体基板7の消費電流の2乗と、測定する消費電流の2乗との比が発熱量の比に略比例している。これを式にすると、
2/I2 0∝ΔV/ΔV0∝G/G0
となり、消費電流のばらつきは、
G/G0∝(ΔV/ΔV0)・(I2 0/I2)から考慮することができ、従って、発熱量のばらつきを考慮することができる。
【0028】
また、発熱量のばらつきをより厳密に考慮する場合には、一番影響の大きい接合部(発熱が大きく、かつ、温度検出部1に近い部分)のみの消費電流を測定する方法や、図10に示すように、温度検出部1に隣接した部分に発熱させるための回路、例えば発熱抵抗等を設置し、この部分に任意に電流を印加する方法が考えられる。こうすることによって、発熱量のばらつきをより厳密に補正することができる。以上のように、温度検出部1を有する半導体基板7において、異なる複数の温度雰囲気中に温度検出部1を十分に放置してゲイン定数等を求めなくても、出力された温度出力の差異に基づいてゲイン定数(温度係数)を導出することで、ゲイン定数のばらつきを補正することができる。
【0029】
上記においては、出力特性はリニアと仮定して説明したが、複数の点での出力の出力差を測定することによって、上記の相関から多項式として特性を算出することができる。一例として、出力が2次曲線である特性になるとすると、電力印加後の3点で出力を検出し、2次多項式で補間することによって2次の係数の比を求めることができる。
【0030】
また、人体等の体温を測定することを主目的とする電子体温計については、電源を入れた後、温度検出部1を体温値に近づくように、他の発熱回路により加熱して体温値との差を小さくしておくとよい。こうすれば、上述のゲイン定数の補正だけよりも、より早い測定時間で測定することができ、さらには、体温を測っている人間が体温計との接触で冷たく感じることはなく、特に、乳幼児向けに最適である。
【0031】
図6に示すように、電源印加に伴って出力が変化していくため、厳密には温度検出部1は、発熱に伴う温度上昇を含有した温度を測温している。しかし、例えば測光回路等の他の回路の温度に依存した出力を補正する場合は、上記のような相対的な温度ではなく、絶対的な温度を測温しなければならない。従って、温度上昇を含有しない温度を測定するためには、複数の点での出力の変化を測定して、多項式の近似で電源印加時t0の出力V0を予想すればよい。このようにすることによって、発熱に伴う温度上昇を含有した温度(相対的な温度)ではなく、絶対的な温度を測定することができ、半導体基板7の温度検出部1とは別の測光回路等の温度を測定することができる。また、温度検出部1と同じ半導体基板7に測光回路等が存在している場合には、発熱に伴う温度上昇を含有した温度(相対的な温度)出力を測定すればよい。
【0032】
次に、本発明に用いられる温度検出方式について図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。温度出力を測定温度に変換する式は、
T=K(V−V0)+T0
K:係数
0:調整時温度出力
0:調整温度
と表すことができる。調整時には、上記K、V0、T0の書き込みを不揮発性メモリ等に行う。また、測温時には、上記K、V0、T0を用いて、温度出力Vから温度Tを算出する。図11に示すように、製造調整時において、ICに電力を印加後、温度出力V1を測定する。次に、一定時間後に温度出力V2を測定する。この温度出力V1、V2から出力差ΔV(=V2−V1)を算出する。この出力差ΔVと基準となる出力差ΔV0および係数K0から、較正された係数Kを求めることができる。式に表すと、次のようになる。
K=K0(ΔV0/ΔV)
その後、温度出力V0にV1を代入して算出されたK、V0及び調整温度T0を不揮発性メモリ等に書き込む。
【0033】
測温時においては、製造調整時と同様にICに電力を印加後、温度出力V3を測定する。この温度出力V3
T=K(V3−V0)+T0
から、温度を検出することができる。ここで、温度出力V1とV3を同じタイミングで検出した場合、半導体基板7上の温度は、厳密にはT0ではなく、T0+ΔTおよびT+ΔT(発熱量は同じ)であるが、半導体基板7外の雰囲気は調整時にはT0であり、測温時にはTであるため、半導体基板7上の絶対温度が必要な場合以外においては、上記T0で問題はない。
【0034】
以上説明した実施の形態によれば、温度センサのばらつき(シフト定数およびゲイン定数)を温度出力の出力差を求めることによって補正しているため、非常に簡単に補正することができ、また、従来の補正方法に比べて非常に高い精度で温度を検出することができる。また、一般に資料を異なる温度の雰囲気中に放置することができないICウェハー等の検査にも有効である。また、本発明は、決まった2点の温度を使用してゲイン定数を求めるものではないため、温度係数が絶えず変動するようなシステムにおいても、製造調整法を用いることなく、リアルタイムに温度係数等の温度依存特性を較正することができる。
【0035】
本発明の実施の形態では、デジタル変換を利用して較正していたが、アナログ出力のまま較正しても何ら問題はない。また、半導体基板の発熱による温度出力の変化を利用したが、光を入射させて温度出力を変化させるなど、温度係数と相関がある方法であれば、どのような方法を利用してもよい。
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、温度に依存した信号を出力する素子または回路と、上記素子または回路に電力を印加する電源回路と、上記素子または回路に電力を印加後、上記素子または回路から出力される信号を一定時間でまたはある一定の間隔で検出する検出回路と、を有し、上記検出回路が検出した電力の印加による温度上昇に伴って変化した信号の差異から、温度と上記素子または回路の出力値との対応関係を検出するようにしたため、温度係数のばらつきを考慮した温度検出を簡単に行うことができる。
【0037】
請求項2記載の発明によれば、温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異に基づいて、実際の温度と温度出力の関係を較正するようにしたため、より簡単に温度検出部を較正することができる。
【0038】
請求項3記載の発明によれば、温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異は、同一基板上に設置された、温度に依存して出力する素子、回路又はその周辺回路に電力を印加して発熱させることによるため、実装条件等に影響されない精密な温度係数の検出を行うことができる。
【0039】
請求項4記載の発明によれば、温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異によって電力投入直後の出力を想定するようにしたため、発熱による温度上昇の影響を受けていない厳密な温度検出を行うことができる。
【0040】
請求項5記載の発明によれば、周辺回路は、発熱回路を有し、任意に発熱することが可能であるため、他の回路の影響を受けることがなく、正確に温度係数を検出することができる。
【0041】
請求項6記載の発明によれば、発熱回路によって検出部の温度を体温値付近まで加熱するようにしたため、より早い測定時間で測定することができ、さらには、体温を測っている人間が体温計との接触で冷たく感じることはなく、特に、乳幼児向けに最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる温度係数補正型温度検出装置の実施の形態を概略的に示すブロック図である。
【図2】温度検出部の特性のばらつきを示すグラフである。
【図3】温度検出部の特性のばらつきのうちシフト成分の較正を示すグラフである。
【図4】本発明の温度係数補正原理を説明するためのグラフである。
【図5】電源スイッチオンによる素子又は回路の温度上昇の様子を示すグラフである。
【図6】素子又は回路の温度上昇の一例をより詳細に示すグラフである。
【図7】素子又は回路の温度上昇の各種の例を示すグラフである。
【図8】電力印加時間による温度出力の差がゲイン成分の量と比例関係にあることを示すグラフである。
【図9】複数の素子のゲイン成分とその出力変化の差との相関を示すグラフである。
【図10】本発明に適用可能な発熱手段の例を示す断面図である。
【図11】本発明装置の動作の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 温度検出部
2 電源回路
3 A/Dコンバータ
4 較正部
5 その他の回路
6 スイッチ
7 半導体基板

Claims (6)

  1. 温度に依存した信号を出力する素子または回路と、
    上記素子または回路に電力を印加する電源回路と、
    上記素子または回路に電力を印加後、上記素子または回路から出力される信号を一定時間またはある一定の間隔で検出する検出回路と、を有し、
    上記検出回路が検出した電力の印加による温度上昇に伴って変化した信号の差異から、温度と上記素子または回路の出力値との対応関係を検出することを特徴とする温度係数補正型温度検出装置。
  2. 温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異に基づいて、実際の温度と温度出力の関係を調整することを特徴とする請求項1記載の温度係数補正型温度検出装置。
  3. 温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異は、同一基板上に設置された温度に依存した信号を出力する素子、回路又はその周辺回路に電力を印加して発熱させることを特徴とする請求項1記載の温度係数補正型温度検出装置。
  4. 温度上昇に伴って変化する検出回路の検出信号の差異によって、電力投入直後の出力を想定することを特徴とする請求項1記載の温度係数補正型温度検出装置。
  5. 周辺回路は、発熱回路を有し、任意に発熱することが可能であることを特徴とする請求項3記載の温度係数補正型温度検出装置。
  6. 発熱回路によって検出部の温度を体温付近まで加熱することを特徴とする請求項5記載の温度係数補正型温度検出装置。
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