JP3681170B2 - 高周波用基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波領域で使用される電子部品や回路基板に適した高周波用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の高度情報化社会の進展とともに、情報処理、情報通信の分野で高速化、高機能化が求められてきている。これに伴い、コンピュータや移動通信機器等に用いられる部品の材料にはより高い性能が要求されるようになってきている。
情報量の増大に対応するには演算速度を向上させなければならないが、このためには信号伝播速度の高速化、すなわち信号伝播遅延時間の短縮が必要である。ここで、信号伝播の遅延は材料の誘電率と密接に関係しており、誘電率が低いほど遅延時間短縮に有利である。
情報通信の分野においては移動通信機器のチャンネル数の増大に伴い、使用する周波数はより高周波数へと移行しつつある。高周波には、熱に変換して損失する性質があるため、電気信号を効率よく伝達するためには、伝送損失の小さい材料が必要である。伝送損失は誘電率、誘電正接と密接に関係しており、これらが低いほど伝送損失は小さくなる。
このような背景から情報処理、情報通信の分野で、低誘電率、低誘電正接に優れた材料を用いた高周波用基板が強く求められている。
【0003】
こうした高周波用基板に用いられる材料としては、例えばポリベンゾシクロブテン(R.A.Kirchhoff et al., Macromol. Symp. 54/55, 531 (1992))、フッ素化ポリビフェニレンエーテル(特開平10−74751号公報)、複素環式側鎖を有するポリフェニレン化合物(特開平9−278879号公報)、ポリフマル酸エステル(特開平9−208697号公報)、ポリノルボルネン(特開平5−214079号公報)、ポリキノキサリン(特許第2705799号公報)、フッ素化ポリキノリン(特表平6−500591号公報)、側鎖アリル基置換ポリフェニレンエーテル(特開昭64−69628号公報、特開平4−183707号公報、同6−207096号公報)、アリル基またはプロパルギル基で末端封止したポリフェニレンエーテル(特公平7−51625号公報)等が挙げられる。
しかしながら、これら先行技術で提案された材料は、架橋密度が低く線膨張係数が大きい、耐薬品性に乏しい、靭性に乏しい、製造に煩雑かつ多段の工程を要する。賦形に特殊な溶剤が必要、等の諸問題を有しているのが実状である。
【0004】
また本発明者らは、先に新規なビニルベンジルエーテル化合物を提案した(特開平9−31006号公報)。この化合物は、広い温度、周波数領域で低誘電率、低誘電正接、および低吸水性を示す化合物であり、現在の基板材料に対する厳しい要求を満たす数少ない材料の1つである。しかし、基板材料に求められる性能は現在ますます高くなり、例えばこの先の次世代通信機器等ではさらに優れた誘電特性が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、高周波領域で誘電特性、特に低誘電正接に優れ、かつ耐熱性にも優れた基板、プリプレグ、および樹脂付き金属箔を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、重合性組成物を重合・硬化せしめてなる高周波用基板において、前記重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物を含むことを特徴とする高周波用基板(ただし、前記重合性不飽和基がすべてビニルベンジル基である場合を除く)である。
請求項2の発明は、フルオレン化合物が、重合性不飽和基としてアリル基および/またはプロパルギル基を有するか、あるいは前記不飽和基の1つ以上とビニルベンジル基とを共に有する請求項1に記載の高周波用基板である。
請求項3の発明は、重合性組成物を重合・硬化せしめてなる高周波用基板において、前記重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物を含むことを特徴とする高周波用基板である。
請求項4の発明は、重合性不飽和基がビニルベンジル基、アリル基および/またはプロパルギル基である請求項3に記載の高周波用基板である。
請求項5の発明は、重合性組成物を重合・硬化せしめてなる高周波用基板において、前記重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物と、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物とを含むことを特徴とする高周波用基板である。
請求項6の発明は、フルオレン化合物が、下記一般式1で示される化合物の1種または2種以上であり、かつ重合性組成物が、前記フルオレン化合物と、ビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物を含む請求項2に記載の高周波用基板である。
(一般式1)
【0007】
【化3】
Figure 0003681170
【0008】
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5の同じでも異なっていてもよいアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキシ基およびアリール基から選択される1種以上の基を示す)
請求項7の発明は、インデン化合物が、下記一般式2で示される化合物の1種または2種以上であり、かつ重合性組成物が、前記インデン化合物と、ビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物を含む請求項4に記載の高周波用基板である。
(一般式2)
【0009】
【化4】
Figure 0003681170
【0010】
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5の同じでも異なっていてもよいアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキシ基およびアリール基から選択される1種以上の基を示す)
請求項8の発明は、フルオレン化合物が、前記一般式1で示される化合物の1種または2種以上であり、インデン化合物が、前記一般式2で示される化合物の1種または2種以上であり、かつ重合性組成物が、前記フルオレン化合物と、前記インデン化合物と、ビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物を含む請求項5に記載の高周波用基板である。
請求項9の発明は、重合性不飽和基を有するハロゲン化合物のハロメチル基と炭素数2〜20のジハロメチル化合物のハロメチル基との当量比が0.9/0.1〜0.1/0.9である請求項6ないし8のいずれか1項に記載の高周波用基板である。
請求項10の発明は、重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物と、これと共重合可能な化合物とを配合してなる組成物である請求項1に記載の高周波用基板である。
請求項11の発明は、重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物と、これと共重合可能な化合物とを配合してなる組成物である請求項3に記載の高周波用基板である。
請求項12の発明は、請求項1、3、5、6、7、8、10または11に記載の重合性組成物を繊維材料に含浸して得られるプリプレグである。
請求項13の発明は、繊維材料がガラスクロスである請求項12に記載のプリプレグである。
請求項14の発明は、請求項12または13に記載のプリプレグを単独で、または積層して加熱、加圧に施して得られる高周波用基板である。
請求項15の発明は、請求項12または13に記載のプリプレグを単独で、または積層し、さらに金属箔を重ねて加熱、加圧に施して得られる金属張り高周波用基板である。
請求項16の発明は、金属箔上に、請求項1、3、5、6、7、8、10または11に記載の重合性組成物を塗工し、両者を一体化せしめてなる樹脂付き金属箔である。
請求項17の発明は、導電層上に請求項1、3、5、6、7、8、10または11に記載の重合性組成物を塗工し重合・硬化させ、硬化物の上にさらに導電層を設けたことを特徴とする多層積層基板である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される重合性組成物は、次の5つの態様がある。
(1)1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物を含む;
(2)1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物を含む;
(3)1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物と、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物との混合物を含む;
(4)1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物と、これと共重合可能な化合物とを配合してなる組成物;
(5)1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物と、これと共重合可能な化合物とを配合してなる組成物。
【0012】
まず、前記(1)の態様について説明する。
1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物としては、とくに制限されないが、例えば、重合性不飽和基としてアリル基および/またはプロパルギル基を有するか、あるいは前記不飽和基の1つ以上とビニルベンジル基とを共に有する化合物が好ましい。さらに具体的には、前記(1)の重合性組成物は、フルオレン化合物として前記一般式1で示される化合物の1種または2種以上を用い、これにビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物を含むのがよい。このような化合物は、フルオレン骨格の9位に前記ハロゲン化合物およびジハロメチル化合物が結合していると考えられる。
【0013】
前記重合性不飽和基を有するハロゲン化物としては、m−ビニルベンジルクロライド、p−ビニルベンジルクロライド、m−ビニルベンジルブロマイド、p−ビニルベンジルブロマイド、アリルクロライド、アリルブロマイド、プロパルギルクロライド、プロパルギルブロマイドが挙げられ、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
【0014】
炭素数2〜20のジハロメチル化合物としては(なお本発明でいうジハロメチル化合物とは、分子中に−CHX(式中、Xはハロゲン原子を表す)基を2つ有する化合物である)、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,3−ジクロロプロパン、1,3−ジブロモプロパン、1,4−ジクロロブタン、1,4−ジブロモブタン等のアルキレンジハライド、o−キシリレンジクロライド、o−キシリレンジブロマイド、m−キシリレンジクロライド、m−キシリレンジブロマイド、p−キシリレンジクロライド、p−キシリレンジブロマイド、4,4'−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4'−ビス(クロロメチル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(クロロメチル)ジフェニルスルフィド、2,6−ビス(ブロモメチル)ナフタレン、1,8−ビス(ブロモメチル)ナフタレン、1,4−ビス(クロロメチル)ナフタレン等のジハロメチル化合物が挙げられ、これらは分子内環化反応が起こらぬ範囲でそれぞれ単独でも2種類以上を混合して用いてもよい。
【0015】
重合性不飽和基を有するハロゲン化物のハロメチル基と炭素数2〜20のジハロメチル化合物のハロメチル基との当量比は、ジハロメチル化合物によるゲル化が起こらない範囲で選択できるが、0.9/0.1〜0.1/0.9が好ましい。重合性不飽和基を有するハロゲン化物がこれより少なくなると硬化性が悪くなり、耐熱性等の硬化物の諸物性が低下してしまう。
【0016】
反応溶媒としてはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジメトキシプロパン、1,2−ジメトキシプロパン、テトラメチレンスルホン、ヘキサメチルホスホアミド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン等およびこれらの混合物が挙げられ、これらの中から原料種や反応条件に応じて反応系が均一になるような溶剤種を選択すればよい。
【0017】
アルカリとしては、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属のアルコキサイド、水素化物、水酸化物、例えばナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、反応系を非水系とするか、含水系とするかでアルカリ種を選択すればよい。
アルカリの使用割合は、原料のハロメチル基1当量に対して1.1〜3.0当量がよい。当量が1.1未満であると、反応速度が著しく遅くなったり、反応が完全に進行せずに原料が残ってしまい硬化物性に好ましくない影響を与える、また3当量を超えて用いても残存アルカリの除去に多量の洗浄水等を使用するため、経済的でない。
【0018】
また、アルカリ存在下での反応には、相間移動触媒を用いることができる。例えば相間移動触媒として、各種オニウム塩、例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェート、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、トリカプリルメチルアンモニウムクロライド等の四級アンモニウム化合物、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等の四級ホスホニウム化合物、ベンジルテトラメチレンスルホニウムブロマイド等の三級スルホニウム化合物およびこれらの混合物が挙げられる。
これらの相間移動触媒の使用量は触媒種、あるいは反応温度により触媒効果が異なるために一概に規定できないが、一般的には原料のハロメチル基1当量に対して0.01〜0.5当量程度使用すれば十分である。
【0019】
反応温度および反応時間は、使用する原料化合物の種類、反応条件によって異なるために一概に規定できないが、それぞれ30〜100℃で0.5〜20時間であればよい。100℃を超える反応温度では、熱重合等の好ましくない反応を併発することがあることから好ましくない。また30℃未満でも反応は進行するが、長時間を要することから経済的でない。
【0020】
また、必要に応じて反応系に重合防止剤を添加してもよく、例えば、t−ブチルカテコール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドノキノンモノメチルエーテル、t−ブチルハイドロキノン、レゾルシン、ピロガロール、フェノチアジン、銅塩等が挙げられる。これらの重合防止剤の使用量は、その種類によって効果が異なるため、一概に規定できないが、重合性組成物に対して数ppm〜2000ppmで十分である。
【0021】
次に、前記(2)の態様について説明する。
1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物としては、とくに制限されないが、例えば、重合性不飽和基としてビニルベンジル基、アリル基および/またはプロパルギル基を有する化合物が好ましい。さらに具体的には、前記(2)の重合性組成物は、インデン化合物として前記一般式2で示される化合物の1種または2種以上を用い、これにビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物であるのがよい。このような化合物は、インデン骨格の1,3位に前記ハロゲン化合物およびジハロメチル化合物が結合していると考えられる。
なお、前記重合性不飽和基を有するハロゲン化物、炭素数2〜20のジハロメチル化合物、両者の当量比、反応溶媒、アルカリ種、相間移動触媒種、反応条件等は、前記(1)の態様と同じである。
【0022】
次に、前記(3)の態様について説明する。
この態様において、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物、および1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物は、前記(1)および(2)の態様と同じものを挙げることができる。この場合、フルオレン化合物とインデン化合物の配合割合は、0.1/0.9〜0.9/0.1(重量比)である。
【0023】
次に、前記(4)の態様について説明する。
この態様において、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物は、前記(1)の態様と同じものを挙げることができる。前記フルオレン化合物と共重合可能な化合物としては、ポリマー、オリゴマーおよび/またはモノマーがあり、その具体的な例としては、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、マレイミド樹脂、ポリフェノールのポリシアナート樹脂、エポキシ樹脂等のポリマー、ビニルベンジルエーテル樹脂等の重合性不飽和基を有するオリゴマー、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等のモノマーおよびプレポリマー等、さらにはフルオレンのビニルベンジル化合物等が挙げられる。さらにスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルベンジルエーテル化合物等の単量体や、各種公知の単官能あるいは多官能(メタ)アクリル酸誘導体化合物を用いることもできる。
共重合可能な化合物の使用量は、共重合可能な化合物の種類、相溶性、硬化物の用途等によっても異なるため、一概に規定できないが、フルオレン化合物100重量部に対して、0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部である。300重量部を超える使用量では、誘電特性の低下や組成物からの分離・滲出等が起こり易くなるために好ましくない。
【0024】
次に、前記(5)の態様について説明する。
この態様において、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物は、前記(2)の態様と同じものを挙げることができる。前記インデン化合物と共重合可能な化合物およびその使用量は、前記(4)の態様と同じである。
【0025】
また本発明における重合性組成物には、必要に応じてニーダー、ブレンダー、ロール等によって充填材や難燃剤を配合することで誘電率や難燃性を調節することができる。充填材の例としてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、二酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、各種誘電体セラミクス等が挙げられる。難燃剤としてはハロゲン系やリン系、窒素系などの市販の難燃剤を用いることができる。
【0026】
重合性組成物の重合・硬化は、熱、光、電子線などの公知の方法を採用することができる。また硬化剤を使用して硬化反応を促進したりすることも有用である。
硬化温度は、重合性不飽和基の種類、硬化剤の種類と使用量等によって異なるため、一概に規定できないが、20〜250℃、好ましくは50〜250℃である。硬化温度が20℃未満では、硬化が不十分となる場合があり、好ましくない。
【0027】
硬化剤を使用する場合は、例えばベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート等を用途に応じて使用することができる。
その使用量は、重合性組成物の不飽和基の種類、濃度、使用する硬化剤の種類、半減期温度、必要とする安定性等によって異なるが、概ね組成物の0〜10重量%である。
【0028】
この他、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ジメチルアニリン、フェニルモルフォリン等の公知の硬化促進剤を使用することもできる。
また硬化条件の調整のために、ハイドロキノン、ベンゾキノン、銅塩等の公知の硬化遅延剤を配合してもよい。
【0029】
このようにして得られた本発明の高周波用基板は、100MHz以上、特に1GHz以上の高周波領域での使用に適する。このような高周波領域において、誘電正接は0.002〜0.01程度を維持することができる。
【0030】
また本発明は、前記の重合性組成物を繊維材料に含浸して得られるプリプレグを提供するものである。
本発明のプリプレグの作成に用いられる繊維材料としてはガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維など公知の繊維材料を用いることができるが、好ましくは低誘電性(低誘電率、低誘電正接)を有するガラス繊維からなるガラスクロスを使用することが好ましい。繊維材料の含有量は強度や成形性等の観点からプリプレグに対して30〜70重量%であることが好ましい。
本発明において、重合性組成物を繊維材料に含浸させる方法としては、公知の溶剤法あるいは無溶剤法のどちらの方法も用いることができる。溶剤法に用いる溶剤としては、プリプレグ中の残存溶剤をできるだけ少なくし、耐熱性の低下やクラック、ボイドの発生を回避するために比較的低沸点の溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤等を用いることができる。
このような方法で重合性組成物が繊維材料に含浸したものを必要に応じて80〜130℃で10分〜180分乾燥および熱処理を施すことによってプリプレグを得ることができる。
【0031】
得られたプリプレグは、これを単独で、または積層して加熱、加圧に施すことにより、高周波用基板を得ることができる。すなわち、所定の厚みのプリプレグ単独、あるいは所定の厚みとなるようにプリプレグを積層し、熱プレス等の公知の方法にて加熱加圧成形を行うことにより高周波用基板を得ることができる。成形条件は80〜250℃、好ましくは100〜200℃、5〜100kg/cm2の圧力、0.5〜10時間が例示され、必要に応じて段階的に昇温することも効果的である。
【0032】
また本発明は、前記のプリプレグを単独で、または積層し、さらに金属箔を重ねて加熱、加圧に施して得られる金属張り高周波用基板を提供するものである。すなわち、所定の厚みのプリプレグ単独、あるいは所定の厚みとなるようにプリプレグを積層し、その積層体の両面に金属箔を重ね、前記の加熱加圧成形を行うことにより金属張り高周波用基板を得ることができる。
本発明で使用する金属箔は、銅、金、銀、アルミニウム等が挙げられるが、銅が好ましい。また必要に応じて電解箔や圧延箔を使用することができる。
【0033】
また、上述のような銅箔等の金属箔上に前記重合性組成物あるいはその溶液をドクターブレードコート法等により塗工し、80〜130℃で10分〜180分乾燥および熱処理を施すことによって両者が一体化した樹脂付き金属箔を得ることも可能で、これを用いて高周波用基板としてもよい。また樹脂付き金属箔をコア材に重ねて加熱加圧成形することにより多層積層基板としてもよい。
【0034】
また、本発明によれば、導電層上に前記の重合性組成物を塗工し重合・硬化させ、硬化物の上にさらに導電層を設けた多層積層基板を提供するものである。
このような多層積層基板は、例えば導電層として厚さ18μmの銅箔を用い、その上に重合性組成物を厚さ20〜200μm好ましくは50〜100μmの絶縁層として塗布し、熱硬化させ、その上にさらに導電層を形成する、いわゆるビルドアップ法により作製することができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお特記しない限り、例中の部は重量部を意味する。なお実施例で行われた測定の方法を以下に示す。
【0036】
誘電特性:HP社製ベクトルネットワークアナライザHP8753Eを用い、1.6mm×1.5mm×75mmの角柱状試験片を用いて空洞共振器摂動法で5GHzの誘電率および誘電正接を測定した。
1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR):テトラメチルシランを内部標準物質にして、日本電子社製JNM−LA300を用いて測定した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC):昭和電工社製Shodex GPC SYSTEM 21(カラムKF−802、KF−803、KF−805)を用い、溶出液テトラヒドロフラン、溶出速度1ml/分で測定した。なお、このGPCは分子量の確認のために採用した。
半田耐熱性試験:JIS C 0054に準拠して行い、260℃の半田浴に120秒間浸漬し、表面状態や形状に変化がないことを確認した。
【0037】
(合成例1)
温度調節器、攪拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロート、酸素吹き込み口を備えたフラスコにフルオレン249g(1.5モル)、トルエン250g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド22g(0.069モル)、アリルクロライド76g(1.0モル)、セイミケミカル社製ビニルベンジルクロライドCMS−AM(m/p異性体:50/50重量%混合物)335g(純度91%、2.0モル)を仕込み、攪拌しながら40℃まで昇温して均一な溶液にした。これに50重量%NaOH水溶液240g(NaOH、6モル)を加えて、その後60℃で8時間反応させた。次にフラスコ内容物を2N塩酸で中和した後、蒸留水で2回洗浄し、トルエンを減圧留去後、得られたオレンジ色の粘ちょう液体を真空乾燥することにより、フルオレンにビニルベンジル基とアリル基が置換した半固体状の化合物を得た。これを化合物1とする。なお、化合物1の確認は1H−NMRで行った。
【0038】
(合成例2)
温度調節器、攪拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロート、窒素吹き込み口を備えたフラスコ中を窒素置換し、そこにインデン46.5g(0.4モル)、トルエン200g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド7.75g(0.024モル)、フェノチアジン0.08g(0.0004モル)、50重量%NaOH水溶液128.0g(NaOH、1.6モル)を仕込み、攪拌しながら50℃まで昇温して均一な溶液にした。濃青緑色の溶液にセイミケミカル社製ビニルベンジルクロライドCMS−AM(m/p異性体:50/50重量%混合物)134.1g(純度91%、0.8モル)を15分かけて滴下し、その後50〜52℃で10時間反応させた。次にフラスコ内容物を2N塩酸で中和した後、蒸留水で2回洗浄し、トルエンを減圧留去後、得られたオレンジ色の粘ちょう液体をメタノールで洗浄した後に真空乾燥することにより、インデンにビニルベンジル基が置換した液状の化合物を得た。これを化合物2とする。なお、化合物2の確認は1H−NMRで行った。
【0039】
(合成例3)
温度調節器、攪拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロートを備えたフラスコにインデン55g(0.48モル)、フルオレン237g(1.43モル)、トルエン1000g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド22g(0.069モル)、p-キシリレンジクロリド250g(1.43モル)、セイミケミカル社製ビニルベンジルクロライドCMS−AM(m/p異性体:50/50重量%混合物)240g(純度91%、1.43モル)を仕込み、攪拌しながら40℃まで昇温して均一な溶液にした。これに50重量%NaOH水溶液344g(NaOH、8.6モル)を加えて、その後70℃で8時間反応させた。次にフラスコ内容物を2N塩酸で中和した後、蒸留水で2回洗浄し、トルエンを減圧留去後、得られたオレンジ色の粘ちょう液体をメタノールで洗浄し、真空乾燥することにより、フルオレンとインデンがキシリレンでつながったオリゴマー化合物にビニルベンジル基が置換した重量平均分子量Mw3000の固体化合物を得た。これを化合物3とする。なお、化合物3の確認は1H−NMRで行った。
【0040】
(比較合成例1)
温度調節器、撹拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロートを備えた1リットルの四つ口フラスコに、ジシクロペンタジエン骨格フェノール樹脂DPP−3H(日本石油化学社製特殊フェノール樹脂)45g(0.25当量)、ビニルベンジルクロライドCMS−AM(m−/p−異性体:50/50重量%混合物))38.1g(純度91%,0.25モル)、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド2.4g、2,4−ジニトロフェノール0.038g、メチルエチルケトン200gを仕込み、攪拌溶解したものに75℃で50重量%NaOH水溶液40g(NaOH純度95%、0.475モル)を20分かけて滴下し、さらに75℃で4時間撹拌を続けた。室温まで冷却した後、2N塩酸で反応混合物を中和し、トルエン100gを追加した後、有機層を300gの蒸留水で3回洗浄した。メチルエチルケトンを減圧除去した後、反応物を300mlのメタノールに沈澱させ、固形分を濾取した後、真空オーブン中50℃で乾燥し、ビニルベンジルエーテル化合物を収率95%で得た。これを化合物4とする。
【0041】
(実施例1)
化合物1の60%トルエン溶液をガラスクロスWEA18K105BZ2(日東紡(株))に含浸させたのち120℃で60分乾燥し、プリプレグを得た。このプリプレグ10プライを積層し、150℃2時間、180℃5時間、200℃5時間の加熱加圧成形(40kg/cm2)を行い板厚1.6mm、ガラス繊維含有量60%の積層板を得た。
【0042】
(実施例2)
化合物2をガラスクロスWEA18K105BZ2(日東紡(株))に含浸させたのち120℃で30分放置しプリプレグを得た。このプリプレグ10プライを積層し、150℃2時間、180℃6時間の加熱加圧成形(40kg/cm2)を行い板厚1.6mm、ガラス繊維含有量62%の積層板を得た。
【0043】
(実施例3)
化合物3の60%トルエン溶液をガラスクロスWEA18K105BZ2(日東紡(株))に含浸させたのち120℃で60分乾燥し、プリプレグを得た。このプリプレグ10プライを積層し、150℃2時間、180℃6時間の加熱加圧成形(40kg/cm2)を行い板厚1.6mm、ガラス繊維含有量60%の積層板を得た。
【0044】
(実施例4)
化合物1の90部に対してフェニルマレイミド10部を添加し60%トルエン溶液に調整した樹脂溶液をガラスクロスWEA18K105BZ2(日東紡(株))に含浸させたのち120℃で60分乾燥し、プリプレグを得た。このプリプレグ10プライを積層し、150℃2時間、180℃5時間、200℃5時間の加熱加圧成形(40kg/cm2)を行い板厚1.6mm、ガラス繊維含有量61%の積層板を得た。
【0045】
(実施例5)
化合物1の100部と化合物2の120部を80部のトルエンに溶解した樹脂溶液を35μm銅箔(3EC/三井金属工業(株))に厚さ100μmになるように塗工し、100℃で60分乾燥し、さらに120℃2時間加熱して半硬化状態にした(2つ作製した)。この2つの樹脂付き銅箔の樹脂と樹脂が接触するように重ね合わせ、150℃2時間、180℃6時間の加熱加圧成形(40kg/cm2)を行い、得られた試料を用いてJIS C 6481の方法で銅箔の引き剥がし強さを測定した結果、1.2kgf/cmであった。
【0046】
(比較例1)
化合物4を60%トルエンに溶解して樹脂溶液を調整し、この樹脂溶液をガラスクロスWEA18K105BZ2(日東紡(株))に含浸させたのち120℃で90分乾燥しプリプレグを得た。このプリプレグ10プライを積層し150℃2時間、180℃6時間の加熱加圧成形(40kg/cm2)を行い板厚1.6mm、ガラス繊維含有量62%の積層板を得た。
【0047】
(比較例2)
ビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂エピコート1001(ジャパンエポキシレジン社製)を90部、ノボラック型エポキシ樹脂DEN438(ダウ・ケミカル日本社製)を10部、硬化剤としてジシアンジアミドを5部、硬化促進剤としてベンジルジメチルアミン0.3部をアセトン70部に溶解させて調整した樹脂溶液をガラスクロスWEA18K105BZ2(日東紡(株))に含浸させたのち80℃で5分、続いて160℃で5分乾燥しプリプレグを得た。このプリプレグ10プライを積層し、160℃で1時間の加熱加圧成形(70kg/cm2)を行い板厚1.6mm、ガラス繊維含有量62%の積層板を得た。
【0048】
前記実施例および比較例により得られた積層板の特性を表1に示した。
【0049】
【表1】
Figure 0003681170
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、高周波領域で誘電特性、特に低誘電正接に優れ、かつ耐熱性にも優れた基板およびプリプレグ、樹脂付き金属箔が提供される。

Claims (17)

  1. 重合性組成物を重合・硬化せしめてなる高周波用基板において、前記重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物を含むことを特徴とする高周波用基板(ただし、前記重合性不飽和基がすべてビニルベンジル基である場合を除く)。
  2. フルオレン化合物が、重合性不飽和基としてアリル基および/またはプロパルギル基を有するか、あるいは前記不飽和基の1つ以上とビニルベンジル基とを共に有する請求項1に記載の高周波用基板。
  3. 重合性組成物を重合・硬化せしめてなる高周波用基板において、前記重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物を含むことを特徴とする高周波用基板。
  4. 重合性不飽和基がビニルベンジル基、アリル基および/またはプロパルギル基である請求項3に記載の高周波用基板。
  5. 重合性組成物を重合・硬化せしめてなる高周波用基板において、前記重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物と、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物とを含むことを特徴とする高周波用基板。
  6. フルオレン化合物が、下記一般式1で示される化合物の1種または2種以上であり、かつ重合性組成物が、前記フルオレン化合物と、ビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物を含む請求項2に記載の高周波用基板。
    (一般式1)
    Figure 0003681170
    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5の同じでも異なっていてもよいアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキシ基およびアリール基から選択される1種以上の基を示す)
  7. インデン化合物が、下記一般式2で示される化合物の1種または2種以上であり、かつ重合性組成物が、前記インデン化合物と、ビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物を含む請求項4に記載の高周波用基板。
    (一般式2)
    Figure 0003681170
    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5の同じでも異なっていてもよいアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキシ基およびアリール基から選択される1種以上の基を示す)
  8. フルオレン化合物が、前記一般式1で示される化合物の1種または2種以上であり、インデン化合物が、前記一般式2で示される化合物の1種または2種以上であり、かつ重合性組成物が、前記フルオレン化合物と、前記インデン化合物と、ビニルベンジルハライド、アリルハライドおよびプロパルギルハライドから選ばれる少なくとも1種以上の重合性不飽和基を有するハロゲン化合物と、炭素数2〜20のジハロメチル化合物とをアルカリ存在下で反応させて得た化合物を含む請求項5に記載の高周波用基板。
  9. 重合性不飽和基を有するハロゲン化合物のハロメチル基と炭素数2〜20のジハロメチル化合物のハロメチル基との当量比が0.9/0.1〜0.1/0.9である請求項6ないし8のいずれか1項に記載の高周波用基板。
  10. 重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するフルオレン化合物と、これと共重合可能な化合物とを配合してなる組成物である請求項1に記載の高周波用基板。
  11. 重合性組成物が、1分子中少なくとも1つの重合性不飽和基を有するインデン化合物と、これと共重合可能な化合物とを配合してなる組成物である請求項3に記載の高周波用基板。
  12. 請求項1、3、5、6、7、8、10または11に記載の重合性組成物を繊維材料に含浸して得られるプリプレグ。
  13. 繊維材料がガラスクロスである請求項12に記載のプリプレグ。
  14. 請求項12または13に記載のプリプレグを単独で、または積層して加熱、加圧に施して得られる高周波用基板。
  15. 請求項12または13に記載のプリプレグを単独で、または積層し、さらに金属箔を重ねて加熱、加圧に施して得られる金属張り高周波用基板。
  16. 金属箔上に、請求項1、3、5、6、7、8、10または11に記載の重合性組成物を塗工し、両者を一体化せしめてなる樹脂付き金属箔。
  17. 導電層上に請求項1、3、5、6、7、8、10または11に記載の重合性組成物を塗工し重合・硬化させ、硬化物の上にさらに導電層を設けたことを特徴とする多層積層基板。
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