JP3681048B2 - 走査光学装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を用いた画像記録装置に用いられ、像担持体上にレーザー光束を走査させて静電潜像を形成するために用いられる走査光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
像担持体上の静電潜像は現像トナーにより目視可能な画像に顕像化されるが、この画像は解像度が高いほど、すなわち単位面積当りのレーザー光束が焦点を結んだ数を示すドット数(dpi,dot/インチ)が多いほど画像の斜め方向の線がギザギザの少ない滑らかな美しい画像を得ることができる。
【0003】
このような美しい画像を得るために解像度を高くするには、従来は、回転多面鏡(ポリゴンミラー)の回転速度を大きくすると共に、感光体ドラム等の像担持体の副走査方向の線速度を小さくすることにより、副走査方向の隣合うドット間のピッチ間隔を小さくして解像度を高くすることができる。
【0004】
ところが画像記録装置に対する画像形成動作の高速化の要請から、像担持体の副走査方向の線速度を大きくしなければならない場合は、それに相応して回転多面鏡の回転速度を著しく大きくしなければならなくなる。このことから、回転多面鏡の駆動モーターの回転速度も著しく大きくしなければならなくなるため、駆動モーターの寿命が短縮化すると共に、回転多面鏡の高速回転に起因する高い周波数の風切り音がノイズを発生させるという問題が出てくる。
【0005】
このような問題を解決するために、従来は、複数のレーザー光束を射出するレーザーユニットを有する走査光学装置が提案されている(特開平9−33834号公報、特開昭59−15216号公報)。このような走査光学装置によれば、複数のレーザー光束を射出することにより、像担持体の副走査方向に間隔をおいて複数のドットを1回の走査時に同時に走査することができるので、回転多面鏡の回転速度はそのままでも走査速度を複数倍にすることができる。このため、駆動モーターの寿命の短縮化や、回転多面鏡の回転によるノイズの発生を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような複数のレーザー光束を射出するレーザーユニットを有する走査光学装置においては、画像ボケや位置ズレの無い鮮明な画像を画像形成装置により形成するためには、像担持体上で副走査方向に離れた複数のレーザー光束の焦点を結ぶ際に、複数のドット間の主走査方向の相対距離が限りなく零に近くなることが要求される。
【0007】
しかしながら、上記公報に係る走査光学装置においては、像担持体上で副走査方向に離れた複数のレーザー光束の焦点を結ぶ際に、複数のドット間の主走査方向の相対距離が限りなく零に近くなることを実現するための手段が、具体的に示されていない。このため、回転多面鏡の回転速度を大きくすることなく解像度を高くして鮮明な画像を形成しようとしても、結局はその画像形成装置により画像ボケや位置ズレの無い鮮明な画像を形成することができないおそれがある。
【0008】
また、上記複数のドット間の主走査方向の相対距離が限りなく零に近くなることを、光学的,機械的手段を用いて実現できないこともないが、光学的,機械的手段を用いてそのことを実現しようとすると、光学的に種々の問題が発生してきて、やはり画像形成装置により鮮明な画像を形成することができないおそれがある。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、回転多面鏡の回転速度を著しく大きくしなくとも画像の解像度を高くすることができると共に、光学的問題が発生することなく画像形成装置により確実に鮮明な画像を形成することができる走査光学装置を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、
画像データに基づき2本のレーザー光束を射出するレーザーユニットを用いて、像担持体上に静電潜像を形成するドットを結像させる2本のレーザー光束を走査させることができ、前記ドット相互間の副走査方向のピッチ間隔を任意に可変することができる走査光学装置において、
前記2本のレーザー光束を像担持体上に走査させる直前に受光して2本のレーザー光束の各々の主走査方向の位置を検出し、2本のレーザー光束のいずれか一方を受光したとき検出波形をオフからオン(またはオンからオフ)する光束位置検出手段と、
前記2本のレーザー光束を両方共点灯させた状態で前記光束位置検出手段に受光させたときの検出波形のオン(またはオフ)の終端と、
前記2本のレーザー光束のうち先行するレーザー光束のみを点灯させた状態で前記光束位置検出手段に受光させたときの検出波形のオン(またはオフ)の終端と
の間のズレを前記2本のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離として測定するドット相対距離測定手段と、
前記ドット相対距離測定手段により測定された前記2本のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を零にするよう補正するドット相対距離零補正手段と
を備えた構成としたものである。
【0011】
このような構成の走査光学装置によれば、複数のレーザー光束のドット相互間の副走査方向のピッチ間隔を任意に可変することができるので、回転多面鏡の回転速度を著しく大きくしなくとも画像の解像度を高くすることができ、画像の斜め方向の線がギザギザの少ない滑らかな美しい画像を形成することができる。
【0012】
また、ドット相対距離測定手段がレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を測定すると共に、ドット相対距離零補正手段が、ドット相対距離測定手段により測定された複数のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を零にするよう補正することにより、光学的,機械的手段を用いなくとも、複数のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を限りなく零に近くすることができるので、光学的問題が発生することなく画像形成装置により確実に画像ボケや位置ズレの無い鮮明な画像を形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1ないし図12は、本発明による走査光学装置の第1の実施の形態について説明するために参照する図である。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る走査光学装置を示す図である。この走査光学装置において、2ビームレーザーユニット1から射出された2つのレーザー光束L1,L2は、コリメーターレンズ2で平行光となり、シリンドリカルレンズ3でポリゴンミラー4に偏向走査され、光検出器10(光束位置検出手段)によりレーザー光束L1,L2の感光体ドラム8の主走査方向の位置が検出され、トーリックレンズ5、fθレンズ6、折り返しミラー7を通って感光体ドラム8(像担持体)に2つのスポット像(ドット)として焦点に結像されることにより、感光体ドラム8に2ライン分の走査ラインS1,S2を一走査時に形成することができる。
【0015】
図2は、図1に示す状態の走査光学装置を用いて、レーザー光束L1,L2により感光体ドラム8上の焦点に結像されるドットD1,D2を示す図である。走査光学装置が600dpi対応の場合には、走査ラインS1,S2間の間隔が、その600dpiの副走査方向において隣会うドット間のピッチに対応する間隔となり、各走査ラインS1,S2上のドットD1,D2間の主走査方向の間隔は、600dpiの主走査方向において隣会うドット間のピッチに対応する距離、或はその1ピッチ分の距離を主走査方向にレーザー光束が移動するのにかかる時間tに相当する間隔となる。
【0016】
図3は、図1に示す走査光学装置において2ビームレーザーユニット1を、図示しない回転駆動手段により図3中時計回り方向に60度回転させた状態を示す図である。なお、2ビームレーザーユニット1を回転する手段はどのような構成であってもよく、例えば2ビームレーザーユニット1の円周面にギアを設けて、他の駆動側のギアと噛み合って駆動されるギア連結駆動方式を用いてもよい。
【0017】
図4(a)は、図3に示す状態の走査光学装置により、感光体ドラム8上に形成されるドットD1,D2を示す図であり、2ビームレーザーユニット1の前記60度の回転により、ドットD1,D2が図4(a)中反時計回り方向に60度回転した状態で結像する。
【0018】
このことにより、レーザー光束L2により形成されるドットD2の中心がレーザー光束L1により形成されるドットD1の中心より60°傾いた後方に位置するようになると共に、走査ラインS1,S2間のピッチ間隔が、2ビームレーザーユニット1が回転する前の600dpiにおけるドットD1,D2間のピッチPから、その半分の1200dpiにおけるピッチP/2に変化する。
【0019】
一方、図5に示すように、走査光学装置が図3の状態となった時に、2ビームレーザーユニット1のレーザー光束L1の射出のために転送される画像データV1の信号線上にのみ遅延回路9(ドット相対距離零補正手段)を設けて、レーザー光束L2の射出のために転送される画像データV2よりも(√3/2)tだけ遅延させて上記画像データV1を2ビームレーザーユニット1に転送させることにより、図4(a)の走査ラインS1上のドットD1の位置を(√3/2)tだけ遅らせるように補正することができる。
【0020】
このため、図4(b)に示すように、走査ラインS1,S2上の2つのドットD1,D2の位置が主走査方向において一致するようになり、結果的にドットD1,D2の位置が主走査方向においてズレることなく副走査方向の間隔だけを半分に短くすることができる。なお遅延回路9は、2ビームレーザーユニット1への画像データを遅延させることができるものであればよく、どのような回路やソフトウェア等を用いて実現してもよい。
【0021】
上述のように、図4(a)においてドットD2がドットD1よりも(√3/2)tだけ遅れている分を、図5の遅延回路9により画像データV1を2ビームレーザーユニット1に遅らせて転送することにより、ドットD1の走査ラインS1への焦点の結像を遅らせて、結果的に図4(b)に示すように、ドットD1,D2間の主走査方向の相対距離を零に近づけることができるとはいえ、遅延回路9により画像データV1の転送を遅延させるよう動作した結果、実際にどの程度上記ズレを零に近づけることができたかを知ることができなければ、正確な遅延制御を行うことはできない。
【0022】
すなわち、実際にどの程度上記相対距離を零に近づけることができたかを測定し、その測定値に基づいて必要な場合はその遅延量(時間)を電気的信号によって修正してから再び遅延制御を行うことにより、確実に上記相対距離を零に近づけることができることになる。このような意味において上記相ズレを零に近づけることができたかを測定することは重要であり、画像ボケや位置ズレの無い鮮明な画像を形成する上で不可欠なことである。
【0023】
【第1の実施例】
上記ドットD1,D2間の主走査方向の相対距離を、実際にどの程度零に近づけることができたかを測定するための第1の実施例について、以下に具体的に説明する。この実施例は特許請求の範囲の請求項1に対応するものである。
【0024】
例えば、図1に示す走査光学装置においては、2ビームレーザーユニット1は全く回転していない状態なので、2ビームレーザーユニット1から射出される2本のレーザー光束L1とL2は、図6(a)に示す射出後ポリゴンミラー4に到達前の光束垂直断面C1(図1参照)における光束分布状態、図6(b)に示すポリゴンミラー4に到達して反射された後の光束垂直断面C2(図1参照)における光束分布状態、図6(c)に示す光検出器10による受光前の光束垂直断面C3(図1参照)における光束分布状態の各々において、図6中左右方向(主走査方向)において互いにズレがない。このため、図6(c)に示すように、レーザー光束L1とL2は光検出器10の検出エリア10aに同時に突入し、同時に脱出することが分かる。
【0025】
これに対し、図3に示す走査光学装置においては、図1に示す場合よりも解像度を高くするために、2ビームレーザーユニット1を60度回転させているので、図7(a)に示す射出後ポリゴンミラー4に到達前の光束垂直断面C1(図3参照)における光束分布状態と、図7(b),(c)に示すポリゴンミラー4に到達して反射された後の光束垂直断面C2,C3(図3参照)における光束分布状態では、ポリゴンミラー4に反射されるのでレーザー光束L1とL2は互いに逆向きに(対称的に)60度傾く。
【0026】
このため、奇数ライン用の走査ラインS1のレーザー光束L1が先に、微分回路が内蔵された光検出器10の検出エリア10aに突入して、偶数ライン用の走査ラインS2のレーザー光束L2が後から突入し、レーザー光束L1が先にその検出エリア10aから脱出してレーザー光束L2がその後から脱出することになる。
【0027】
このときのレーザー光束L1とL2の主走査方向のズレを測定するには、2回の測定動作を行う。まず第1回目の測定動作として、図7(d)に示すように、レーザー光束L1とL2の両方を、光検出器10に受光される前に点灯させて波形W1,W2を立ち上げ(オン)、レーザー光束L1及びL2が光検出器10の検出エリア10aを通過中に、レーザー光束L1及びL2の少なくとも一方が検出エリア10aに受光されているときにだけ、光検出電流の波形W3が立ち上がる(オン)ようにする。そしてこの波形W3が立ち上がっている間の時間を時間測定用タイマーのカウントにより測定する。
【0028】
次に第2回目の測定動作として、図7(e)に示すように、光検出器10に受光される前にレーザー光束L2は点灯させずに、レーザー光束L1のみを点灯させて波形W1のみを立ち上げ、レーザー光束L1が光検出器10の検出エリア10aを通過中に受光されることにより光検出電流の波形W4が立ち上がる(オン)。そしてこの波形W3が立ち上がっている間の時間を時間測定用タイマーのカウントにより測定する。
【0029】
この第1回目の測定動作と第2回目の測定動作で測定された時間の差である、2つの波形W3,W4の各々の立ち下がり時(オンからオフへの)のズレK1が、レーザー光束L1とL2間の主走査方向のズレの時間であることが分かる。そして、このズレK1を求めるための第1,第2回目の測定動作と、その測定結果の比較動作が、ドット相対距離測定手段としての動作である。
【0030】
時間の測定は例えば高速なクロックで動作するカウンタによって行う。測定開始のタイミングでカウンタをスタートさせ、測定終了のタイミングでカウンタを停止すればよい。このとき、測定時間の最小単位はその高速クロックの一周期となる。
【0031】
そこで、上記ズレK1が限りなく零に近づくように、前記遅延回路9により画像データV1を2ビームレーザーユニット1に転送する時間を遅延させれば、レーザー光束L1とL2間の主走査方向の相対距離を無くして、両者を同方向において確実に一致させることができる。
【0032】
遅延回路9としては例えば、奇数ライン用のレーザー光束L1の光源を駆動する信号をその高速クロックの数クロック分遅らせることのできる、自動調整可能な可変長シフトレジスタ回路等を用意し、このシフトレジスタの遅延時間を上記ズレK1に対応するカウント数に設定すればよい。
【0033】
【第2の実施例】
次に、レーザー光束L1とL2間の主走査方向の相対距離を測定するための、第2の実施例について説明する。この第2の実施例は、特許請求の範囲の記載に直接対応するものではない。
【0034】
本実施例は、図8(a)に示すように、レーザー光束L1とL2間の主走査方向の相対距離Kが一定値以上の場合に適用可能な実施例である。したがってこの場合は、図3に示すようにレーザー光束L1とL2は1つの2ビームレーザーユニット1から射出されないで、互いに離れている2つの単ビームレーザーユニットから射出されるようにしてもよい。上記相対距離Kが一定値以上の点を除けば、各光束垂直断面C1,C2,C3における光束分布状態は前記第1の実施例の場合と同様である。
【0035】
この第2の実施例は、図9に示すように、まず奇数ライン用の走査ラインS1のレーザー光束L1のみを点灯させて波形W5を立ち上げ(オン)、それを光検出器10により受光させるようにし、レーザー光束L1が光検出器10の検出エリア10aに到達して受光された瞬間に光検出器10の光検出電流がオンして波形W6の第1の山が立ち上がる。
【0036】
ここで時間測定用タイマーのカウントをスタートさせ、その直後にレーザー光束L1を消灯すると同時にレーザー光束L2を点灯することにより波形W7が立ち上がる(オン)。このレーザー光束L1とL2の点灯を切り換えた時点では、レーザー光束L2はまだ光検出器10の検出エリア10aに到達していないので、波形W6は一旦OFFするが、レーザー光束L2が検出エリア10aに到達することにより再び光検出電流がオンして波形W6の第2の山が立ち上がる。この波形W6の第2の山が立ち上がる瞬間に前記時間測定用タイマーのカウントを停止させ、このときのカウント値K2がレーザー光束L1とL2の主走査方向の相対距離を示す。
【0037】
一般的に光検出器10には微分回路が内蔵されていることが多く、光が入力されない状態から光が入力された状態への変化を正確にとらえることはできるが、その逆の光が入力されている状態から光が入力されない状態への変化を正確に示さない場合がある。しかし、この第2の実施例では光検出器10が波形W6の二度の立ち上がりを検出しており、光検出器10に微分回路が内蔵されている場合でも容易かつ正確に検出することができる。
【0038】
【第3の実施例】
次に、レーザー光束L1とL2間の主走査方向の相対距離を測定するための、第3の実施例について説明する。この第3の実施例は、特許請求の範囲の記載に直接対応するものではない。本実施例は、図10(c)に示すように、光検出器11が互いに間隔を空けた2つの検出エリア11a,11bを有する場合に適用可能な実施例である。
【0039】
本実施例の場合のレーザー光束L1とL2の主走査方向の相対距離を測定するには、前記第1の実施例と同様に2回の測定動作を行う。まず第1回目の測定動作として、図11(a)に示すように、奇数ライン用の走査ラインS1のレーザー光束L1のみを点灯させて波形W10を立ち上げる。このとき二つの検出領域11a,11bを通過することでW11のように検出電流の波形には二つの山ができる。このとき、波形W11の一つ目の山の立ち上がりから二つ目の山の立ち上がりまでの時間を測定しておく。
【0040】
次に第2回目の測定動作として、図11(b)に示すように、まず奇数ライン用の走査ラインS1のレーザー光束L1のみを点灯させて波形W12を立ち上げて(オン)、それを光検出器10により受光させるようにし、レーザー光束L1が光検出器11の検出エリア11aに到達して受光された後に、レーザー光束L1を消灯すると同時にレーザー光束L2を点灯することにより波形W13が立ち上がる。このときの光検出電流の波形はW14のようになる。
【0041】
波形W14の一つ目の山の途中に一時的な立ち下がりが発生する可能性があるが、その一時的な立ち下がりは数えないで、波形W14の一つ目の山の立ち上がりから二つ目の山の波形W14′の立ち上がりまでの時間を測定する。
【0042】
このようにして測定した第1回目の測定時間と第2回目の測定時間との差K3が、測定される光束間の主走査方向のズレとなる。第1の実施例と同様にこの測定結果の差K3を、奇数ラインのレーザー光束L1の遅延量として遅延制御に使用することにより、レーザー光束L1とL2間の主走査方向の相対距離を無くして、両者を同方向において確実に一致させることができる。
【0043】
一般的に光検出器10には微分回路が内蔵されていることが多く、光が入力されない状態から光が入力された状態への変化を正確にとらえることはできるが、その逆の光が入力されている状態から入力されない状態への変化を正確に示さない場合がある。しかし、この第3の実施例では光検出器10が、波形W11の二度の立ち上がりと波形W14の二度の立ち上がりを検出しており、光検出器10に微分回路が内蔵されている場合でも容易かつ正確に検出することができる。
【0044】
上記第3の実施例は、上記2つの検出エリア11a,11bを有する1つの光検出器11の代りに、前記第1,第2の実施例で用いたと同じ1つの検出エリア10aを有する単純光検出器10を2つ用いることによっても適用可能である。このような光検出器の構成や使用方法は、例えば図12(a)ないし(c)に示すようなものが考えられる。
【0045】
1番目としては、図12(a)に示すように、主走査方向に離れて配置された二つの単純光検出器10,10の出力を論理和回路13(OR回路)を用いて論理演算する方法が考えられる。
2番目としては、図12(b)に示すように、2つの反射鏡15,15を用いて一つの単純光検出器12に対して光束を集める方法が考えられる。
【0046】
3番目としては、図12(c)に示すように、スリット17,17と1つの単純光検出器10の組み合わせ、または2つのスリットを内蔵したスリット内蔵光検出器によって2つの検出エリアを持たせる方法等が考えられる。図12(c)に示すレンズ19は必要に応じて補助的に使用することができる。
【0047】
なお、前記実施の形態においては2本のレーザー光束を射出する2ビームレーザーユニットを用いた場合について説明したが、本発明は3本以上のレーザー光束を射出するレーザーユニットを用いた場合についても適用することができる。
【0048】
また、前記実施の形態における制御において波形はオフからオンにすることにより制御動作を行わせていたが、このような制御動作においてはオンとオフを入れ替えて実施することも可能である。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について具体的に述べてきたが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて、その他にも各種の変更が可能なものである。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のレーザー光束のドット相互間の副走査方向のピッチ間隔を任意に可変することができるので、回転多面鏡の回転速度を著しく大きくしなくとも画像の解像度を高くすることができ、画像の斜め方向の線がギザギザの少ない滑らかな美しい画像を形成することができる。
【0051】
また、ドット相対距離測定手段がレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を測定すると共に、ドット相対距離零補正手段が、ドット相対距離測定手段により測定された複数のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を零にするよう補正することにより、複数のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を限りなく零に近くすることができるので、画像形成装置により確実に画像ボケや位置ズレの無い鮮明な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る走査光学装置の構成及び動作を説明するための斜視図である。
【図2】図1に示す状態の走査光学装置を用いて、レーザー光束L1,L2により感光体ドラム8上に焦点が結像されるドットD1,D2を示す図である。
【図3】図1の走査光学装置の動作を説明するための斜視図である。
【図4】図4(a)は図3に示す状態の走査光学装置により、感光体ドラム8上に形成されるドットD1,D2を示す図、図4(b)は図5の遅延回路9による遅延制御後のドットD1,D2を示す図である。
【図5】遅延回路9を用いた遅延制御を説明するための概念ブロック図である。
【図6】図6(a)〜(c)は図1の走査光学装置における光束垂直断面C1,C2,C3の各々におけるレーザー光束L1,L2の分布状態を示す図である。
【図7】図7(a)〜(c)は図3の走査光学装置における光束垂直断面C1,C2,C3の各々におけるレーザー光束L1,L2の分布状態を示す図、図7(d),(e)はーザー光束L1,L2間のズレの測定動作を説明するための各波形図である。
【図8】図8(a)〜(c)は第2の実施例に係る光束垂直断面C1,C2,C3の各々のおけるレーザー光束L1,L2の分布状態を示す図である。
【図9】第2の実施例に係る走査光学装置のレーザー光束L1,L2間のズレの測定動作を説明するための各波形図である。
【図10】図10(a)〜(c)は第3の実施例に係る光束垂直断面C1,C2,C3の各々のおけるレーザー光束L1,L2の分布状態を示す図である。
【図11】図11(a),(b)はレーザー光束L1,L2間のズレの測定動作を説明するための各波形図である。
【図12】図12(a)〜(c)は第3の実施例に係る走査光学装置における光検出器の用い方の各々を示す図である。
【符号の説明】
1 2ビームレーザーユニット
2 コリメーターレンズ
3 シリンドリカルレンズ
4 ポリゴンミラー
5 トーリックレンズ
6 fθレンズ
7 折り返しミラー
8 感光体ドラム
9 遅延回路
10 光検出器(単純光検出器)
10a 検出エリア
11 光検出器
11a,11b 検出エリア
13 論理和回路
15 反射鏡
17 スリット
19 レンズ
C1,C2,C3 光束垂直断面
D1,D2 ドット
K 相対距離
K1 ズレ
K3 差
L1,L2 レーザー光束
S1,S2 走査ライン
P ピッチ
V1,V2 画像データ
W1〜6,W10〜14,W14′ 波形

Claims (3)

  1. 画像データに基づき2本のレーザー光束を射出するレーザーユニットを用いて、像担持体上に静電潜像を形成するドットを結像させる2本のレーザー光束を走査させることができ、前記ドット相互間の副走査方向のピッチ間隔を任意に可変することができる走査光学装置において、
    前記2本のレーザー光束を像担持体上に走査させる直前に受光して2本のレーザー光束の各々の主走査方向の位置を検出し、2本のレーザー光束のいずれか一方を受光したとき検出波形をオフからオン(またはオンからオフ)する光束位置検出手段と、
    前記2本のレーザー光束を両方共点灯させた状態で前記光束位置検出手段に受光させたときの検出波形のオン(またはオフ)の終端と、
    前記2本のレーザー光束のうち先行するレーザー光束のみを点灯させた状態で前記光束位置検出手段に受光させたときの検出波形のオン(またはオフ)の終端と
    の間のズレを前記2本のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離として測定するドット相対距離測定手段と、
    前記ドット相対距離測定手段により測定された前記2本のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を零にするよう補正するドット相対距離零補正手段と
    を備えたことを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記光束位置検出手段を互いに主走査方向に離れた位置に複数配置したことを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 前記ドット相対距離測定手段が2本のレーザー光束のドット相互間の主走査方向の相対距離を複数回測定してこの平均値を演算することにより前記相対距離を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
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