JP3679219B2 - 複室容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粉末剤、液剤、固形剤等を封入する可撓性複室容器の改良に関するものである。本発明の複室容器は、例えば吸湿性や易酸化性を有する薬剤等を収容するのに使用すれば、特に有効である。
【0002】
【従来の技術】
従来より吸湿性や易酸化性を有する薬剤等と、溶解液や希釈液等とを隣合う別の室に分離して収容し、使用時にシール部を連通させて混合するようにした複室容器が用いられているが、複室容器には吸湿性や易酸化性を有する薬剤等を収容した室を水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆って密封し、内側の空間部に脱酸素剤や乾燥剤等を封入したり、あるいはこのような薬剤等を収容する室自体を水分吸収性や酸素非透過性の層を有するフィルムで形成したりすることが行われている。例えば、前者としては特開平4ー364851号の複室容器、後者としては特開平8ー280775号の可撓性複室容器等が該当する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者の複室容器では、吸湿性や易酸化性を有する薬剤等を収容した室と、これを覆う水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムとの間の空間部に脱酸素剤や乾燥剤等を単に入れるだけであるので、脱酸素剤、乾燥剤等は空間部内を自由に移動し、前記室内の薬剤等と重なった場合には、複室容器自体がかさばるという問題点があり、後者の可撓性複室容器では、室を形成するリアーシートとフロントシートのうちの一方のシートにのみ吸水層(水分吸収性を有する層)が存在するのみで、かつ吸水層の片側の面が直接もしくは水分透過性の層を介して室内に接するだけであるから、水分吸収面積が自ずから制約され、室内湿気の吸収量を充分に確保し難いという問題点があり、また、酸素非透過性フィルムで外部と遮断するだけであるから、室内に存在する酸素の影響を避けることができないという問題点があった。
本発明はこのような事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的は
脱酸素剤や乾燥剤等の封入個所内での移動を制限し、かつ室内の水分や酸素の影響を少なくなし得る複室容器を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような目的を達成するためになされたものであり、本発明は下記の通り構成されている。
A 可撓性フィルムで粉末剤、液剤、固形剤を収容するための複数の室が形成され、かつ隣合う室を密封状態に仕切る手段として剥離可能なシール部を含むようにし、さらに該複数の室の内の1または2以上の室を水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆い密封された空間部を生ずるようにした複室容器において、前記空間部を溶着部と非溶着部が交互に連なって配置されるようにした単数もしくは複数の非密封性仕切部により横切るように区分して、単数の非密封性仕切部を設けたときにあっては一方の区分を粉末剤、液剤、固形剤を収容する室を被覆する対象物収容室被覆区とし、他方の区分を脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容する補助剤収容区とし、複数の非密封性仕切部を設けたときにあっては前記補助剤収容区は複数に区分されて脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容可能とし、かつ各区分は前記非溶着部の隙間を通じて互いに連 通可能としたことを特徴とする複室容器。
B 前記A項記載の複室容器において、複室容器自体を吊下げるための吊下げ部を前記補助剤収容区に一体に形成した複室容器。
C 可撓性フィルムで粉末剤、液剤、固形剤を収容するための複数の室が形成され、かつ隣合う室を密封状態に仕切る手段として剥離可能なシール部を含むようにし、さらに該複数の室の内の1または2以上の室を水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆い密封するようにした複室容器において、前記水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆われる室を1室のみとし、該室を溶着部と非溶着部が交互に連なって配置されるようにした単数もしくは複数の非密封性仕切部により横切るように区分して、単数の非密封性仕切部を設けたときにあっては一方の区分を粉末剤、液剤、固形剤を収容する対象物収容区とし、他方の区分を脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容する補助剤収容区とし、複数の非密封性仕切部を設けたときにあっては前記補助剤収容区は複数に区分されて脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容可能とし、かつ各区分は前記非溶着部の隙間を通じて互いに連通可能としたことを特徴とする複室容器。
D 前記C項記載の複室容器において、前記補助剤収容区を構成する前後両面の可撓性フィルムを密着する程に接近させ、しかも両フィルム間に封入された脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートの周辺部は前記非密封性仕切部の隙間を通じて隣合う対象物収容区に連通可能とし、かつ補助剤収容区の一端部を直接前記室を覆う水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムに連結したことを特徴とする複室容器。
E 前記A項ないしD項のいずれか1項に記載の複室容器において、前記複数の室のうち水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆われた室に、さらには 非密封性仕切部により区分された室にあっては対象物収容区に吸湿性および/または易酸化性を有する粉末剤、液剤、固形剤を収容するようにした複室容器。
F 前記A項ないしE項のいずれか1項に記載の複室容器において、水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで形成された内部空間に酸素吸収性シートおよび水分吸収性シートのいずれか一方もしくは両方を前記内部空間を形成する前記フィルムに連結した状態で封入するようにした複室容器。
G 前記A項ないしF項のいずれか1項に記載の複室容器において、前記水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムと該フィルムで覆われた室を構成するフィルムの全部もしくは一部を吸水層および/または酸素吸収層を有するフィルムとし、前記水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで形成された内部空間および前記室内の水分および/または酸素を吸収するようにした複室容器。
ここに、「非密封性仕切部」とは溶着部が列状に配置された場合に限らず、ジグザグ状や散点状もしくは帯状等をなすように配置された場合も含むものであり、「粉末剤、液剤、固形剤を収容」とはこれらのいずれか1または2以上を収容することを意味し、「脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容」とはこれらのいずれか1または2以上を収容することを意味する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を記載した図面に基づいて、発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施例(請求項1記載の複室容器)を示す。図1において、2は液剤を収容するための室4を構成するフィルム、6は粉末剤等を収容するための室8を構成するフィルム、10は室8を覆う被覆区11と乾燥剤16、脱酸素剤18を収容する補助剤収容区12とからなる室14を構成するフィルムである。すなわち、室14は溶着部19と非溶着部20とが交互に配列された非密封性仕切部21により2つに区分され、一方が補助剤収容区12をなし、他方が被覆区11をなしている。そして、両区11、12は図1(ホ)に示すように非溶着部20の隙間Sを通じて互いに連通可能とされている。なお、前記被覆区11は粉末剤、液剤、固形剤等を収容するための収容室を被覆するいわゆる対象物収容室被覆区に相当し、前記補助剤収容区12は脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、脱酸素剤等を収容する補助剤収容区に相当し、被覆区11と補助剤収容区12とからなる室14は請求項1記載の空間部に相当する。
【0006】
室4には液剤が封入されると共に口部22が取り付けられ、室8には粉末剤が封入されている。室8は2枚重ね合わせたフィルム6の周縁を溶着して形成される。すなわち、フィルム6は図1(ハ)に示すようにポリエチレン(以下PEと略記する)からなる外層26とPEとポリプロピレン(以下PPと略記する)との混合樹脂からなる内層28との多層フィルムであり、2枚の多層フィルムが周縁で溶着されて室8が形成される。
【0007】
一方室4は、多層フィルムである前記フィルム6が下方に伸び、溶着されて構成される。すなわち、前記多層フィルムを2枚重ね合わせ、その周縁部を溶着すると共に、その中間部において横方向に、周縁部より強度が小さくなる状態に溶着し、仕切り手段としての弱シール部30を形成し、これを境にして室8、室4が形成される。
【0008】
被覆区11と補助剤収容区12とからなる室14は、2枚重ね合わせたフィルム10の周縁を溶着すると共に、中間部で横方向の非密封性仕切部21により2つに区分されて形成される。すなわち、フィルム10は図1(ニ)に示すように、内層34がPEで、外層36が水分非透過性、ガス非透過性のバリアーフィルムからなる多層フィルムであり、バリアーフィルムとして例えばポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記する)とポリ塩化ビニリデンとPEの3重層または、PETとポリビニルアルコールのシリカ蒸着フィルムとPEとの3重層が使用されている。そして、室8を覆って上方に余りある状態に2枚の上記多層フィルムが配置され、その左右周縁および上部周縁がそれぞれ互いに溶着され、下部周縁は図1(ヘ)に示すように弱シール部30上に重ね合わせて溶着され、さらにその中間部では図1(イ)に示すように、横方向に溶着部19と非溶着部20が交互に配置されるようにした非密封性仕切部21が設けられ、これを境にして被覆区11と補助剤収容区12が形成される。被覆区11と補助剤収容区12は、外気とは完全に遮断されているが、非密封性仕切部21の非溶着部を通じて互いに連通可能とされている。32は複室容器上端部に形成された吊下げ用孔である。
【0009】
なお、非溶着部20の隙間は補助剤収容区12内に封入する乾燥剤や脱酸素剤等の補助剤(酸素吸収性シート、水分吸収性シート等を含む)が隣りの被覆区11に移動できない程度の大きさに決定される。上記多層フィルムを溶着する際、補助剤収容区12内に乾燥剤16と脱酸素剤18が封入される。乾燥剤としては、例えばシリカゲル、ゼオライト、シリカゲル成形物、脱酸素剤一体物等が使用されている。また、脱酸素剤としても、市販のもの、例えば三菱瓦斯化学社製「エージレス(登録商標)」や、アモルファス銅を用いた脱酸素剤等が使用できる。
【0010】
補助剤収容区12内の乾燥剤16と脱酸素剤18に代えて、図1(ト)に示すように水分吸収性シート38や酸素吸収性シート40を配置してもよい。配置の方法としては、同図に示すように各シート38、40をフィルム10に溶着や接着等して固定する他、単に補助剤収容区12内に封入する等してもよい。また、補助剤収容区12内に図1(チ)に示すように細切りした水分吸収性シート42、酸素吸収性シート44を充填してもよい。シート42、44の総表面積を広くなし得る利点がある。さらに、フィルム10自体を水分吸収性シートや酸素吸収性シートとすることも可能である。なお、例えば、水分吸収性シートの水分吸収層を構成するものとしては、佐々木化学薬品株式会社製ドライキープ(登録商標)等が、酸素吸収性シートの酸素吸収層を構成するものとしては、東洋製罐株式会社製オキシガード(0XYGUARD)(登録商標)等が好適に使用できる。
【0011】
なお、各部の溶着に当たって溶着温度は、室8、室4の周縁部および室14の周縁部が最も高く、約170〜200℃であり、弱シール部30はこれより低く、約110〜130℃であり、さらに、フィルム6とフィルム10との溶着部および非密封性仕切部21の溶着部は、室8、室4の周縁部および室14の周縁部とほぼ同じ165〜215℃で溶着される。
【0012】
以上のように構成された実施例においては、乾燥剤と脱酸素剤を封入した補助剤収容区12と被覆区11を構成するフィルム10は、水分非透過性、ガス非透過性のバリアーフィルムが使用されると共に、室8を構成するフィルム6は外層がPE、内層がPEとPPとの混合樹脂からなる水分透過性、ガス透過性の多層フィルムから構成されているので乾燥剤、脱酸素剤はそれぞれ粉末剤の乾燥や易酸化性を有する薬剤の酸化防止を効率よく行なうことができる。また、室8を直接覆う被覆区11とは、別に乾燥剤や脱酸素剤を収容する補助剤収容区12を設けているので、従来の1つの空間部に乾燥剤等を収容していた場合に比し、乾燥剤等収容時のまとまりがよく、また、乾燥剤等が大きく移動しないので、乾燥剤等が、粉末剤を収容した室8に重なり合ってかさ張ることがなく好都合である。なお、補助剤収容区12と被覆区11の両方に乾燥剤や脱酸素剤または水分吸収性シート、酸素吸収性シート、あるいはこれらを一緒に収容することも可能である。さらに、フィルム6、10として透明フィルムを使用すれば、内部の状態を目視できる。そして、室4に指等で一定の圧力を加えることにより弱シール部30が剥離し、室4と室8が連通され、液剤と粉末剤が無菌状態で混合されて溶解する。
【0013】
なお、上記実施例の粉末剤として例えば、抗生剤、抗癌剤、ステロイド剤、血栓溶解剤またはビタミン剤等の吸湿性、易酸化性および易熱変性の物質が挙げられ、液剤としてこれらの溶解液または希釈液、例えば生理食塩液や、ブドウ糖液および注射用蒸留水などが挙げられる。粉末剤の抗生剤等の中には、下部の液剤で溶解する前に、炭酸ナトリウム等のアルカリ溶剤や他の溶解補助剤で溶解しなければならないものがあるが、このような場合には、この粉末剤を収容した室に溶剤等を混注するための注入口(図示省略)を設ける。
【0014】
フィルム6としては、上記実施例に記載された多層フィルム以外にも、PE、PPおよびこれらの混合樹脂から選ばれる一種以上の組合せによる単層もしくは多層フィルムを使用することも可能であり、好ましくは、フィルム6の内層を直鎖状低密度ポリエチレン(以下LLDPEと略記する)とPPとの混合樹脂とし、外層をLLDPEとした2層フィルムを用いることができる。フィルム10にはポリ塩化ビニリデン、PET、アルミ加工フィルム、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、シリカ蒸着フィルムの単層もしくは多層のシートを使用することも可能である。なお、フィルム6とフィルム10を直接溶着する場合、溶着を良好にするために少なくともフィルム10を多層フィルムとし、フィルム10の最内層の材質とフィルム6もしくはフィルム6の最外層の材質とを同一にすることが望ましい。例えば、フィルム6の最外層がLLDPEの場合、フィルム10の最内層にはLLDPEを用いることが望ましい。
【0015】
前記実施例ではフィルム10で覆われた室8内に粉末剤を封入し、フィルム10で覆われない室4内に液体を封入したが、目的に応じて粉末剤を液剤に、液剤を粉末剤に変えて封入することも可能である。
フィルム10で覆われた室内に液剤を封入し、他の室内に粉末剤を封入する例として、例えば液剤としてシステインまたはトリプトファンをそれぞれ添加したアミノ酸製剤等の易酸化性の物質が挙げられ、粉末剤として糖もしくは電解質、またはこれらの混合物等が挙げられる。この場合補助剤収容区12には脱酸素剤のみを封入する。フィルム10で覆われた室8内に液剤を封入し、他の室内に他の液剤を封入する例としては、例えば前者の液剤としてシステインまたはトリプトファンをそれぞれ添加したアミノ酸製剤あるいはビタミン剤の易酸化性の物質が挙げられ、後者の液剤としては糖・電解質液が挙げられる。
【0016】
また他の例としては、前者の液剤として脂肪乳剤等の易酸化性の物質が、後者の液剤としては糖・電解質液等が挙げられる。
さらに、いずれか一方の室内に固形剤を、他の室内に液剤を封入することも可能である。さらにまた、上記粉末剤、液剤、固形剤の例として、経静脈または経腸(経管、経口)投与する他の種々の栄養剤や治療剤等が挙げられる。
また補助剤収容区12に封入した乾燥剤と脱酸素剤は必要に応じていずれか一方のみ使用することも可能である。さらに、フィルム10の一部または全部にアルミ加工フィルムを使用し、内部を遮光するようにしてもよい。なお、フィルム10に使用されたアルミ加工フィルムは、使用時必要に応じその一部または全部が剥離可能であってもよい。
【0017】
前記実施例は液剤と1種の粉末剤とを封入する2室容器の例であるが、2室以上でも適用可能である。例えば、フィルム10で覆われた被覆区11内に粉末剤、固形剤、液剤等を封入する室を複数個設けたり、フィルム10で覆われない室を複数設けることも可能である。また、前記実施例は室14を非密封性仕切部21により上下に区分したが、上下方向の非密封性仕切部により室14を左右に区分することも可能である。非密封性仕切部を複数設け室14を2以上に区分することも可能である。
【0018】
また、前記実施例では、弱シール部30の形成は室8を構成する2枚のフィルム10の内面同士を直接溶着する、いわゆる直接溶着方式で行なっているが、これに代えてこのシート間に多層インサートフィルムを挟んだ状態で溶着し、弱シール部を形成させる、いわゆる多層インサートフィルム挟持溶着方式で行なってもよい。図2は2層インサートフィルムを使用した例を示す。この場合48は室8を構成するフィルムで単層フィルムまたは多層フィルムであり、50はフィルム48またはフィルム48の最内層のシートに対して熱接着力の強いシート、52は反対側のフィルム48またはフィルム48の最内層のシートに対して熱接着力の弱いシートであり、弱シール部54が形成されている。
【0019】
例えば、フィルム48がPEまたはPPの単層フィルムである場合には、50はこれと同じPEまたはPPのシートであり、52はPEとPPとの混合樹脂である。この例ではフィルム48を2枚重ね合せて周縁を溶着して袋状にしているが、これに代えてチューブ状のフィルムを使用し、中間部に孔をあけ、そこからシート50、52を挿入し、しかる後チューブ状フィルムの外側から押付けた状態で溶着し、弱シール部を形成させることも可能である。
【0020】
図3は本発明の他の実施例(請求項2記載の複室容器)を示す。なお、前記実施例と変更を要しない部分については、同一番号を付して詳しい説明は省略する(以下同じ)。室4、8、被覆区11、弱シール部30および非密封性仕切部21は、前記実施例と同様に構成されているが、補助剤収容区12が同時に吊下げ部56を兼ねている点で前記実施例と異なる。すなわち、吊下げ部56は、2枚重ね合せたフィルム10の左右および上部の周縁並びに中央部付近に設けられた吊下げ孔60の周縁が溶着されると共に、下部は非密封性仕切部21によって被覆区11に隣合うようにされている。吊下げ部56の内部空間は補助剤収容区12をなし、前記周縁の溶着部によって外部と遮断されているが、非密封性仕切部21の隙間を通じて被覆区11と連通されている。吊下げ部56は、被覆区11を構成する前記多層のフィルム10が上方に伸び、その周縁および吊下げ孔60の周縁が溶着されて構成される。吊下げ部56の内部空間である補助剤収容区12には乾燥剤16や脱酸素剤18が封入されるが、これに代えて水分吸収性シートや酸素吸収性シートを封入したり、またこれらを一緒に封入してもよく、あるいは内部に吸水層や酸素吸収層を有するフィルムを使用して吊下げ部56を構成することも可能である。本実施例によれば、吊下げ部のスペースが有効に活用できる利点がある。
【0021】
図4は本発明のさらに他の実施例(請求項3記載の複室容器)を示す。フィルム2からなる室4に、弱シール部30を介して対象物収容区62と補助剤収容区64とからなる室66が隣接し、かつ室66は、非密封性仕切部21を介して前記2つの区62、64に区分され、両区は非密封性仕切部21の隙間を通じて互いに連通可能とされたものである。補助剤収容区64、対象物収容区62は室4を構成する前後両側のフィルム2が上方に伸び、その左右および上部の周縁が溶着されると共に、中間部は非密封性仕切部21により2分されて構成される。補助剤収容区64、対象物収容区62は、前記フィルム10と同様な多層のフィルム68に覆われ、空間部70内に位置するようにされている。補助剤収容区64内には、乾燥剤16や脱酸素剤18が封入されるが、これに代えて水分吸収性シートや酸素吸収性シートを封入したり、またこれらを一緒に封入してもよく、あるいは吸水層や酸素吸収層を有するフィルムを使用して、補助剤収容区64を構成することも可能である。
【0022】
図5は本発明の別の実施例(請求項4記載の複室容器)を示す。補助剤収容区64を構成する前後のフィルム(室4を構成するフィルム2が上方に延びたもの)を互いに接近させて内部空間を偏平状にし、さらに、そのフィルムは上方に伸びて連結部72をなし、その上端部がフィルム68と一緒に溶着されたものである。補助剤収容区64が偏平状である点と補助剤収容区64を構成するフィルムの上端が、空間部70を構成するフィルムに連結されている点を除けば図4に示す複室容器と同じである。
【0023】
前記各実施例の水分非透過性、ガス非透過性のバリアーフィルムで覆われた空間部内に位置する室には、吸湿性や易酸化性の粉末剤、液剤、固形剤等が収容される。前記実施例では、補助剤収容区64、対象物収容区62は室4、8を構成するフィルムと連続したフィルムで構成されるが、別体のフィルムを接合して構成してもよい。また、室4と室8も同様である。
以上本発明のいくつかの実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることはもちろんである。
【0024】
【発明の効果】
本発明は上述の通り構成されているので、次に記載する効果を奏する。
請求項1〜請求項6記載の複室容器によれば、水分非透過性、ガス非透過性のバリアーフィルムで覆われた空間部内もしくは薬剤等を収容する室内を非密封性仕切部で区分した区画内に乾燥剤、脱酸素剤、水分吸収性シート、酸素吸収性シート等を封入するようにしたので、乾燥剤等は非密封性仕切部に阻まれ、隣り合う薬剤等を収容する区画内に移動できず、従って複室容器の包装がかさ張らないという利点がある。また、薬剤等を収容する室内に乾燥剤等を封入するので、前記バリアーフィルムで覆われた空間部内に乾燥剤等を封入していた従来例に比し、収容個所の制約が少なくなり、収容個所選択の自由度が大きくなるという利点がある。
請求項2記載の複室容器によれば、吊下げ部のスペースを有効に活用できる利点がある。
請求項3〜請求項5記載の複室容器によれば、薬剤等を収容する室内に乾燥剤等を直接封入するので、吸湿防止や酸化防止の効果が大きい。
請求項7記載の複室容器によれば、前記バリアーフィルムや前記室を構成するフィルムを水分吸収層や酸素吸収層を有するフィルムで構成するので、複室容器自体がコンパクトになるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)〜(ヘ)は本発明の一実施例を示す正面図、縦断面図、A部拡大断面図、B部拡大断面図、C部拡大断面図、D図拡大断面図、(ト)〜(チ)はそれぞれ同実施例の変形例を示す部分断面図である。
【図2】上記実施例の変形例を示す部分拡大断面図である。
【図3】(イ)〜(ハ)は本発明の他の実施例を示す正面図、E−E断面図、部分拡大断面図である。
【図4】(イ)、(ロ)は本発明のさらに他の実施例を示す正面図と縦断面図である。
【図5】(イ)〜(ハ)は本発明の別の実施例を示す正面図、縦断面図、部分拡大断面図である。
【符号の説明】
2 フィルム
4 室
6 フィルム
8 室
10 フィルム
11 被覆区(対象物収容室被覆区)
12 補助剤収容区
14 室
16 乾燥剤
18 脱酸素剤
19 溶着部
20 非溶着部室
21 非密封性仕切部
30 弱シール部
38 水分吸収性シート
40 酸素吸収性シート
54 弱シール部
56 吊下げ部
62 対象物収容区
64 補助剤収容区
66 室
68 フィルム
70 空間部

Claims (7)

  1. 可撓性フィルムで粉末剤、液剤、固形剤を収容するための複数の室が形成され、かつ隣合う室を密封状態に仕切る手段として剥離可能なシール部を含むようにし、さらに該複数の室の内の1または2以上の室を水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆い密封された空間部を生ずるようにした複室容器において、前記空間部を溶着部と非溶着部が交互に連なって配置されるようにした単数もしくは複数の非密封性仕切部により横切るように区分して、単数の非密封性仕切部を設けたときにあっては一方の区分を粉末剤、液剤、固形剤を収容する室を被覆する対象物収容室被覆区とし、他方の区分を脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容する補助剤収容区とし、複数の非密封性仕切部を設けたときにあっては前記補助剤収容区は複数に区分されて脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容可能とし、かつ各区分は前記非溶着部の隙間を通じて互いに連 通可能としたことを特徴とする複室容器。
  2. 請求項1記載の複室容器において、複室容器自体を吊下げるための吊下げ部を前記補助剤収容区に一体に形成した複室容器。
  3. 可撓性フィルムで粉末剤、液剤、固形剤を収容するための複数の室が形成され、かつ隣合う室を密封状態に仕切る手段として剥離可能なシール部を含むようにし、さらに該複数の室の内の1または2以上の室を水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆い密封するようにした複室容器において、前記水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆われる室を1室のみとし、該室を溶着部と非溶着部が交互に連なって配置されるようにした単数もしくは複数の非密封性仕切部により横切るように区分して、単数の非密封性仕切部を設けたときにあっては一方の区分を粉末剤、液剤、固形剤を収容する対象物収容区とし、他方の区分を脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容する補助剤収容区とし、複数の非密封性仕切部を設けたときにあっては前記補助剤収容区は複数に区分されて脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートを収容可能とし、かつ各区分は前記非溶着部の隙間を通じて互いに連通可能としたことを特徴とする複室容器。
  4. 請求項3記載の複室容器において、前記補助剤収容区を構成する前後両面の可撓性フィルムを密着する程に接近させ、しかも両フィルム間に封入された脱酸素剤、乾燥剤、酸素吸収性シート、水分吸収性シートの周辺部は前記非密封性仕切部の隙間を通じて隣合う対象物収容区に連通可能とし、かつ補助剤収容区の一端部を直接前記室を覆う水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムに連結したことを特徴とする複室容器。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の複室容器において、前記複数の室のうち水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで覆われた室に、さらには 非密封性仕切部により区分された室にあっては対象物収容区に吸湿性および/または易酸化性を有する粉末剤、液剤、固形剤を収容するようにした複室容器。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の複室容器において、水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで形成された内部空間に酸素吸収性シートおよび水分吸収性シートのいずれか一方もしくは両方を前記内部空間を形成する前記フィルムに連結した状態で封入するようにした複室容器。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の複室容器において、前記水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムと該フィルムで覆われた室を構成するフィルムの全部もしくは一部を吸水層および/または酸素吸収層を有するフィルムとし、前記水分非透過性および/またはガス非透過性のフィルムで形成された内部空間および前記室内の水分および/または酸素を吸収するようにした複室容器。
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