JP3678235B2 - 再生装置、再生方法 - Google Patents

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘリカルスキャン方式で傾斜トラックを走査することによりデータの再生を行う再生方法と、そのような再生方法によりデータの再生を行う再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、磁気テープを記憶媒体とするデータ記録/再生方式として、ヘリカルスキャン方式が広く採用されている。ヘリカルスキャン方式では、例えば図10に示すように、磁気テープ100を回転ヘッドドラム101に斜めに巻き付けるようにされている。そして、その状態で、回転ヘッドドラム101が矢示方向に回転するように、磁気テープ100のテープ送りを行うことで、テープ進行方向に対して斜め方向にヘッド走査を行うようにされる。
これにより、磁気テープ100上には、図11に示すようにしてテープ進行方向に対して斜め方向にデータが記録されたトラックを形成したり、或いは磁気テープ100上に形成されているトラックからデータを再生するようにされる。
【0003】
また、上記したようなヘリカルスキャン方式では、いわゆるアジマス記録方式が採用されている。アジマス記録方式は、ギャップをそれぞれ異なるアジマス角A,Bに傾けた1組のヘッドを用いて、図11に示すように、磁気テープ100上にアジマス角Aの記録パターンのトラックTkAと、アジマス角Bの記録パターンのトラックTkBを交互に形成する。
【0004】
そして、上記のようなアジマス記録方式により記録されたトラックからデータを再生する場合には、例えば図12に示すように、トラックTkAについては、そのトラックに対応した再生ヘッド102Aを用いて再生を行い、アジマス角Bによる記録が行われたトラックTkBについては、再生ヘッド102Bを用いて再生を行うようにしている。このようにすると、アジマス効果により、隣接トラックの信号がノイズとして影響することを抑えることができるので、より高密度な記録を行うことが可能となる。
【0005】
また、ヘリカルスキャン方式におけるデータ再生方式の1つとしては、上記のように形成されるトラックを再生ヘッドによる1度のスキャンで読み取るトラッキングサーボ方式が広く知られている。
トラッキングサーボ方式は、例えば図13に示すように、再生ヘッド102を常にトラックTkの真上に位置させるように制御することにより、1つ再生ヘッド102による1スキャンでトラックTkに記録される全てのデータを読み取るようにされている。
【0006】
このため、トラッキングサーボ方式では、例えば各トラックTkにおけるブロック単位でのスキャン時間の値と、予め定められた基準値とを比較して誤差情報を得るようにしている。そして、その誤差情報に基づいて再生ヘッド102のスキャン位置を制御することで、所謂ジャストトラッキングの状態を維持するようにしたものがある(特許文献1)。
【0007】
また、ヘリカルスキャン方式におけるその他の再生方式としては、ノントラッキング(NT)方式も知られている。
NT方式では、例えば、記録時の2倍のトラック密度でスキャンを行い、1トラックあたり平均2回得られる再生信号のうち良好なものを採用することにより、データ再生を行うものである。
【0008】
図14は、NT方式における記録トラックと再生ヘッドの関係を概念的に示した図である。なお、図14ではAアジマストラックの再生だけに着目することとし、Bアジマストラックについての説明は省略する。
ここで、再生方式がトラックサーボ方式であるならば、各トラックTkA−1,TkA−2は、それぞれ再生ヘッド103,105によりスキャンが行われることになる。
これに対して、再生方式がNT方式である場合は、記録時の2倍のトラック密度でスキャンが行われるので、再生ヘッド103と再生ヘッド105の間に再生ヘッド104によるスキャンが行われることになる。
【0009】
この図14に示す例では、トラックTkA−1は、再生ヘッド103と104によりスキャンが行われており、トラックTkA−1については再生ヘッド103,104からの再生信号が有効なものとされる。
この場合、再生ヘッド103と104を比較すると、再生ヘッド103のほうがトラックTkA−1のより広い幅にかかっているうえ、隣隣接トラックTkA−2に近づくおそれが少ない。
したがって、再生ヘッド103のほうがよりよい状態の再生信号が得られることになる。そして、このようにして得られた再生信号から正確に読み取られた部分のみを再構成してストリームデータを得るものである。
このようなNT方式では、正確なトラッキングサーボが不要となり、またトラックに対するスキャン角度もラフで構わなくなるため、メカ精度が不要になる等のメリットがある。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−245394号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したようなヘリカルスキャン方式の磁気記録システムにおいて、記録時のデータの転送レートを速くするには、記録周波数を高くするか、或いは記録チャネルである記録ヘッドと再生ヘッドの数を増やしてデータを並列処理することが考えられる。
【0012】
記録周波数の高周波数化は、デバイスの高周波性能向上により実現できるが、例えばデバイスの性能向上が磁気記録システムが要求する要求速度に追いつかない場合は、記録チャネル数を増して並列処理することが有効な解決となる。
【0013】
また、上記したNT再生方式において、再生時に記録時の2倍のスキャンを実現するためには、1つの記録ヘッドに対して2つの再生ヘッドを設けるか、または再生時の回転ヘッドドラム101の回転数を記録時の2倍にして、1つの再生ヘッドで同一トラックを2度スキャンすることが考えられる。或いは、記録ヘッドと再生ヘッドの数、及び記録時と再生時の回転ヘッドドラム101の回転数を同じにし、記録時は回転ヘッドドラム101が2回転するうちの1回しか記録を行わないようにすることなども考えられる。
そして、上記NT方式では、通常、これらのうち、記録時・再生時の転送レートをできるだけ上げるために、記録ヘッドと再生ヘッドの数を増やす方向で対応している。
【0014】
再生ヘッドを増やして対応する場合、例えば1トラックにつき記録ヘッドが1つ設けられ、それぞれアジマス角が異なるトラックTkA,TkBが形成されている場合は、各トラックに再生ヘッドが2つずつ必要になる。このため、トラックTkA,TkBからデータを再生するのに必要な再生ヘッドの合計は4つとなる。つまり、例えばトラックTkAからデータを再生するには、図15に示すように、2つの再生ヘッドA11,A12が必要になる。
【0015】
また、さらなる記録時・再生時の転送レートの向上を図るためには、例えば、同一アジマスのトラックを2つの記録ヘッドを用いて交互に記録することが考えられる。つまり、トラックTkA,TkBを、それぞれ2つの記録ヘッドを用いて形成することが考えられる。
そしてこの場合、各トラックTkA,TkBごとに再生ヘッドが4つずつ必要になるため、トラックTkA,TkBからデータを再生するのに必要な再生ヘッドの合計は8つとなる。この場合も、一方の記録ヘッドにより形成されたトラックTkAからデータを再生するのに、図15に示すように、2つの再生ヘッドA11,A12が必要になる。
【0016】
再生ヘッドA11,A12は、回転ヘッドドラム101の回転及びテープ送りに伴ってトラックに対して、再生ヘッドのスキャン間隔が、図15に示すような標準ピッチP0となるように、回転ヘッドドラム101上の所要の位置に取り付けられる。この場合、再生ヘッドA11,A12の標準ピッチP0は、ちょうどトラックピッチと等しくなるように取り付けられている。
また、再生ヘッドと記録トラックの位相、すなわち記録トラックと再生ヘッドの位置関係が、図15に示されている関係になったときに最悪状態となり、再生信号の品質が最も悪くなる。
【0017】
換言すれば、再生ヘッドA11,A12と記録トラックTkAとが、図15に示したような位相関係から、再生ヘッドA11,A12が左右いずれかにずれるといずれか一方の再生ヘッドA11,A12が記録トラックTkAのセンターに近づくので、センターに近づいた再生ヘッドからより良い再生信号が得られ、再生信号の品質が向上することになる。
【0018】
ところが、このような再生ヘッドA11,A12の取り付け位置は、例えばメカ的な問題から誤差が生じる場合がある。そして、これに伴っては、それぞれの再生ヘッドA11,A12がトラックの直交方向にずれてしまうことがある。
このような状況において、例えば、図16に示すように2つの再生ヘッドA11,A12がトラックTkAの中心から互いが離れるようにズレて取り付けられたとすると、すなわち再生ヘッドA11,A12のスキャン間隔が標準ピッチP0よりピッチP1になると、上記2つの再生ヘッドA11,A12による再生出力レベルが著しく低下してしまう。
【0019】
また、上記のようなヘッド取り付け誤差は、記録ヘッド側でも当然生じうるため、例えば、図17、図18に示すように、磁気テープ100上に形成される記録トラック幅の細い・太いが生じることとなる。
このような記録トラックの太り、細りのパターンとしては、例えば1アジマスにつき1つの記録ヘッドで記録が行われている場合は、図17に示すように同じアジマスのトラックTkAは、同一のトラック幅により記録が行われることとなる。つまり、この場合は同一アジマスのトラックは同一ヘッドで記録が行われるため、同パターンが生じるようになるものである。
【0020】
これに対し、1アジマスにつき2つの記録ヘッドにより記録が行われている場合、つまり、アジマス角AのトラックTkAと、アジマスBのトラックTkBを記録のために、合計4つの記録ヘッドが取り付けられている場合、即ち、同一アジマスであっても異なる記録ヘッドにより交互に記録が行われている場合は、例えば図18に示すように異なるトラック幅のトラックTkA1,TkA2が交互に現れるようになる。
【0021】
ここで、回転ヘッドドラム101に対して再生ヘッドを取り付ける際の取り付け誤差により生じる不具合を図19、図20を参照して考察してみる。
先ず、図19は、1アジマス1ヘッド記録ヘッドの場合における、NT方式再生時のスキャン動作を模式的に示した図である。なお、ここでは説明をわかりやすくするため、アジマス角AのトラックTkAを再生する場合についてのみ示している。
【0022】
先ず、図19に示すように、トラックTkAのトラック幅が通常より狭いトラック幅で形成されていたとすると、トラックTkAからデータを読み出して再生するための2つの再生ヘッドA11,A12のピッチが標準ピッチP0であれば、図19(a)に示すように、トラックTkAがスキャン範囲に収まるようになるので十分な再生信号を得ることができる。
【0023】
しかしながら、例えば再生ヘッドA11,A12に取り付け誤差が生じ、図19(b)に示すようにして、これらの再生ヘッドA11,A12のピッチが広くなると、トラックTkAが再生ヘッドA11,A12の何れのスキャン範囲にも収まらなくなる場合が生じてしまうことになる。つまり、この場合は十分な再生出力を得ることが困難となり、再生データの品質を著しく劣化させてしまうものとなる。
【0024】
また、図20には、1アジマスにつき記録ヘッドが2つ設けられる場合のNT再生時のスキャン動作を示す。
この場合、例えばアジマス角AのトラックTkAを形成するための2つの記録ヘッドに取り付け誤差が生じると、図示するようにトラックTkAに太い/細いのパターンが交互に生じる場合が考えられる。例えば、この場合、図示するように一方の記録ヘッドにより記録されたトラックTkA1のトラック幅が細くなり、もう一方の記録ヘッドにより記録されたトラックTkA2のトラック幅が太くなったとする。
【0025】
このような状態においては、例えば2つの再生ヘッドA11,A12のピッチが標準ピッチP0であれば、図20(a)に示すように、トラックTkA1がスキャン範囲に収まるので、十分な再生信号を得ることができるが、再生ヘッドA11,A12が同アジマスでトラック幅の太い隣隣接のトラックTkA2に近接するのでこのトラックTkA2のノイズの影響を受けるおそれがある。
【0026】
また、例えば2つの再生ヘッドA11,A12に取り付け誤差が生じて、再生ヘッドA11,A12のピッチが標準ピッチP0より広いピッチP1になると、図20(b)に示すように、記録トラックTkA1が再生ヘッドA11,A12の何れのスキャン範囲にも収まらなくなる場合が生じてしまうことになる。
【0027】
さらにこの場合は、再生ヘッドA11,A12が、図中に破線で囲ったように、これらの再生ヘッドA11,A12は同アジマスであるトラックTkA2に掛かってしまい、このトラックTkA2のノイズの影響を受けてしまうことになる。すなわち、この場合、2つの再生ヘッドA11,A12は、自トラックTkA1の記録信号を充分に読み出すことができないうえに、隣隣接の同アジマスのトラックTkA2の記録信号がノイズとなって1トラック分のデータがほぼ全滅してしまう最悪の状態が生じうることになる。
【0028】
【課題を解決するための手段】
以上のような問題点に鑑み、本発明では、ヘリカルスキャン方式により多チャネル記録されたデータをノントラッキング方式により再生するにあたり、上記のような最悪の記録/再生パターンが生じた場合にも、適正にデータ再生を行うことができる再生装置を提供することを目的とする。
そして、このために本発明では、テープ状記録媒体において傾斜状に形成されるそれぞれのトラックを、回転ドラムに設けられた複数の再生ヘッドのうちの2つの再生ヘッドによりスキャンすることでデータの再生を行う再生装置として、以下のように構成することとした。
すなわち、先ず、上記回転ドラムに設けられた再生ヘッドにより上記テープ状記録媒体に形成されたトラックからデータの読み出しを行うことによってエラーレートの計測を行う計測手段を備えるようにし、さらに、上記計測手段により計測されたエラーレートに基づき、上記テープ状記録媒体に所定の周期的でそれぞれ形成されている各トラックのうち、上記エラーレートが最も高いとされる最悪トラックを検出するトラック検出手段と、上記計測手段により計測されたエラーレートに基づき、上記最悪トラックに記録されるデータを最も低いエラーレートで読み出すことのできた2つの再生ヘッドの組を決定するヘッド決定手段とを備えるようにする。
そして、その上で、上記ヘッド決定手段により決定された上記再生ヘッドの組により、上記最悪トラックが走査されるようにトラッキングサーボ制御を行うサーボ制御手段を備えるようにした。
【0029】
また、本発明では、テープ状記録媒体において傾斜状に形成されるそれぞれのトラックを、回転ドラムに設けられた複数の再生ヘッドのうちの2つの再生ヘッドによりスキャンすることでデータ再生を行う再生方法として、以下のようにすることとした。
つまり、上記回転ドラムに設けられた再生ヘッドにより上記テープ状記録媒体に形成されたトラックからデータの読み出しを行うことによってエラーレートの計測を行う計測処理を実行するようにし、さらに、上記計測処理により計測されたエラーレートに基づき、上記テープ状記録媒体に所定の周期的でそれぞれ形成されている各トラックのうち、上記エラーレートが最も高いとされる最悪トラックを検出するトラック検出処理と、上記計測処理により計測されたエラーレートに基づき、上記最悪トラックに記録されるデータを最も低いエラーレートで読み出すことのできた2つの再生ヘッドの組を決定するヘッド決定処理とを実行するようにする。
その上で、上記ヘッド決定処理により決定された上記再生ヘッドの組により、上記最悪トラックが走査されるようにトラッキングサーボ制御を行うサーボ制御処理を実行するようにした。
【0030】
上記本発明によれば、テープ状記録媒体上のトラック幅にばらつきが生じ、且つ再生ヘッドの取り付け誤差が生じていた場合に例えば細い記録パターンとしてテープ上に形成されると予想される上記最悪トラックを、上記計測手段または計測処理の計測結果に基づいて検出することができる。また、これと共に、上記決定手段または決定処理により、上記計測結果に基づいてこの最悪トラックを最良の状態で再生できるヘッドの組が決定できる。
これにより、本発明によっては、テープ状記録媒体上のトラック幅にばらつきが生じ、且つ再生ヘッドの取り付け誤差が生じていた場合にも、上記のような最悪トラックを最良の状態で再生することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の再生装置が、例えばコンピュータデータ等のバックアップを行うDDS(デジタルデータストレージ)機器としての、所謂テープストリーマドライブに適用される場合を例に実施の形態の説明を行う。
図1は、本実施の形態としてのテープストリーマドライブ1の内部構成例を示したブロック図である。なお、この図においては、テープストリーマドライブ1の主に再生システム系の構成についてのみ示している。また、本実施の形態のテープストリーマドライブ1は、次に説明するように4つ記録ヘッドと8つの再生ヘッドを有するものとされるが、説明を分かり易くするため、ここでは図のように4つの再生ヘッド(7A1〜7A4)のみが示されている。
【0032】
この図1に示す本実施の形態のテープストリーマドライブ1は、テープカセット3の磁気テープ3aに対して、回転ヘッドドラム2によるヘリカルスキャン方式での記録/再生を行うようにされている。そして、この場合、上記回転ヘッドドラム2の円筒面上には、例えば図2に示すようにして4つの記録ヘッドと、8つの再生ヘッドが設けられる。
【0033】
図2は、上記回転ヘッドドラム2に対する記録ヘッド8及び再生ヘッド7の配置位置を、回転ヘッドドラム2の横断面により示した図である。
先ず、図2(a)に示す例は、それぞれのヘッドが、図のように記録ヘッド8A1→再生ヘッド7A1→再生ヘッド7B1→記録ヘッド8B1・・・・の順で、回転ドラムヘッド2の外周円上(円筒面上)に30°の間隔をあけて配置されるものである。
この場合、図示するように2つの記録ヘッド8A1、8A2、及び2つの記録ヘッド8B1、8B2は、それぞれが回転ヘッドドラム2の円筒面上における180°離れた位置に配置されるようになる。そして、4つの再生ヘッド7A1〜A4は、それぞれ90°ずつ離れた位置に配置され、同様に4つの再生ヘッド7B1〜7B4も90°ずつ離れた位置に配置されるようになる。
【0034】
また、図2(b)に示す例では、記録ヘッド8A1→8B1→8A2→8B2の順で記録ヘッド8A、8Bを交互に配置すると共に、その後に[再生ヘッド7A1〜7A4]→[再生ヘッド7B1〜7B4]の順で、それぞれのヘッドが30°ずつ間隔をあけて配置される場合を示している。
【0035】
また、図2(c)に示すものは、[再生ヘッド7B1〜7B4]→[記録ヘッド8Aと記録ヘッド8Bの交互の配置]→[再生ヘッド7A1〜7A4]の順で、この場合はそれぞれのヘッドが図のように22.5°離れて配置される。
【0036】
なお、確認のために述べておくと、磁気テープ3aに対するヘッド位相は、回転ヘッドドラム2の外周円上における各ヘッドの配置をドラム回転方向とは直交する方向にずらすことによっても変化するものである。
【0037】
ここで、この図2に示した4つの記録ヘッド8によっては、回転ヘッドドラム2の1回転ごとに、磁気テープ3a上に4つのトラック(チャンネル)が傾斜状に記録されるものとなる。そしてこの場合、上記記録ヘッド8A1、8A2の組と、上記記録ヘッド8B1、8B2の組では、互いにアジマス角が異なるようにされており、上記4つのチャンネルには、先の図11にも示したように交互に異なるアジマス角のトラックTkA、TkBが形成されるようになっている。
【0038】
上記8つの再生ヘッド7(A1〜A4、B1〜B4)は、例えば上記のようにして記録ヘッド8により磁気テープ3a上に交互に記録された、2つの異なるアジマスのトラックTkA,TkBをそれぞれ再生するために設けられる。
例えばこの場合、上記記録ヘッド8A1・8A2の組により記録されたトラックをTkA、上記記録トラックB1・B2の組により記録されたトラックTkBとすると、上記4つの再生ヘッド7A1〜7A4は、2つの記録ヘッド8Aに対応したアジマス角を有するものとされ、磁気テープ3a上に記録されたトラックTkAのみを再生するようにされている。
また、上記4つの再生ヘッド7B1〜7B4は、2つの記録ヘッド8Bに対応したアジマス角を有するものとされ、磁気テープ3a上のトラックTkBのみを再生するようにされている。
なお、上記もしたように、図1では、説明の便宜上、このように磁気テープ3a上に交互に形成された2種類のアジマス角のトラックTkA,TkBのうち、一方のトラックTkAを再生するために設けられた4つの再生ヘッド7A1〜7A4のみを示しているものである。
【0039】
図1において、上記回転ヘッドドラム2は、図示するドラムモータ5により回転駆動されると共に、テープカセット3から引き出された磁気テープ3aが、その円筒面上に所定角度を有して斜めに巻き付けられる。また、磁気テープ3aは、キャプスタンモータ6aにより駆動されるキャプスタン6、及びピンチローラ4により送られる。
【0040】
ロータリートランス9は、上記回転ヘッドドラム2に設けられた再生ヘッド7Aを介して得られた記録信号を装置側に伝送する。
このロータリートランス9を境とした回転ヘッドドラム2内部側はドラムモータ5により回転駆動され、装置側は固定されている。
このロータリートランス9では、回転ヘッドドラム2と共に回転する各再生ヘッド7Aより得られたそれぞれの記録信号が、ドラム内部側のコイルから装置側の対応するコイルにそれぞれ伝送されるようになっている。そして、このようにして装置側に伝送されたそれぞれの記録信号は、図示するように増幅器10a〜10dに供給される。
【0041】
増幅器10a〜10dは供給された信号を増幅し、これをそれぞれ等化復号回路11a〜11dに供給する。そして、これら等化復号回路11a〜11dは、このように供給された信号に対し、周波数特性の等化、タイミング再生、及び各種復調処理等の所要の処理を行ってデジタルデータを得る。
【0042】
アドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dは、上記等化復号回路11a〜11dにおいて得られたデジタルデータが入力され、トラックアドレス及びブロックアドレスの検出を行う。また、入力されたデジタルデータのブロックごとのエラー情報としてのブロックエラー情報を検出する。
ここで、本実施の形態において、磁気テープ3aに記録されるデジタルデータに対しては、トラックアドレスとブロックアドレスとを挿入するようにしている。上記トラックアドレスによっては各トラックのトラック番号が示され、上記ブロックアドレスによっては、各トラック内の記録位置が示されるものとなる。
アドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dでは、上記のように入力されたデジタルデータからこれらトラックアドレス及びブロックアドレスを検出すると共に、このように検出した上記ブロックアドレスに基づいてブロックエラー情報を検出するようにされる。
【0043】
このようにアドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dにおいて検出された、それぞれのトラックアドレス、ブロックアドレス、ブロックエラーの各情報は、図のようにシステムコントローラ15に入力される。
そして、これらアドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dのそれぞれは、このシステムコントローラ15の制御に基づき、上記入力されたデジタルデータのうち、アドレスが検出され、かつブロックエラーのない(或いは少ない)有効なデータのみを、これに同期したアドレス情報と共に、後段の1チャネル出力用メモリ13に出力するようにされる。
【0044】
1チャネル出力用メモリ13は、例えば、上記アドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dよりそれぞれ供給されたブロック単位のデータと、これに同期したアドレス情報とを一時保持すると共に、このように保持したそれぞれのデータ・アドレスの情報のうちから、所要の1チャネル分のデータを、図示するアドレス順番制御スイッチ(SW)16の制御に基づいて出力するようにされる。
アドレス順番制御スイッチ16は、アドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dより出力された各データのアドレス情報を入力し、これらのアドレス情報に基づいて1チャネル出力用メモリ13に保持されている各データの出力順番及び出力タイミングを制御する。
これら1チャネル出力用メモリ13及びアドレス順番制御スイッチ16によっては、上記したアドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dより並列的に出力されるデータが、後段のバッファメモリ14側の書き込みレートに対応したタイミングで1チャネル分ずつ入力されるようになる。
また、上記アドレス順番制御スイッチ16より出力されたアドレス情報は、バッファメモリ14にも分岐して入力されており、これによりバッファメモリ14側は、1チャネル出力用メモリ13より入力された1チャネル分のデータについてのアドレス情報を把握することが可能とされている。
【0045】
なお、この図では主に一方のトラックTkAを再生する再生ヘッド7A1〜7A4の系についてのみ示しているため図示は省略しているが、上記1チャネル出力用メモリ13には、当然他方のトラック再生用の再生ヘッド7B1〜7B4側からのデータも入力されるものとなる。
【0046】
バッファメモリ14は、上記1チャネル出力用メモリ13より供給されるデータを入力してこれを一時保持すると共に、これを後述するアドレス/ドラム回転基準信号生成回路18より出力される出力トラックアドレス信号、出力ブロックアドレス信号に基づいて出力するようにされる。
【0047】
アドレス/ドラム回転基準信号生成回路18は、バッファメモリ14に出力すべきデータのアドレスを指示するための出力ブロックアドレス信号、出力トラックアドレス信号を生成する。
これら出力ブロックアドレス信号、出力トラックアドレス信号は、図示する再生基準クロック17を分周した周期により生成される。そして、上記バッファメモリ14は、これら出力ブロックアドレス信号、出力トラックアドレス信号の供給されるタイミングで以て、指示されるアドレスのデータを出力するようにされる。
これにより、上記バッファメモリ14は、再生データを一定のデータレートで後段の再生信号処理回路に出力するようにされる。
そして、このように出力された再生信号は、再生信号処理回路において圧縮解凍処理やエラー訂正処理等の所要の処理が施された上で、例えばホストコンピュータ等に供給されるものとなる。
【0048】
また、アドレス/ドラム回転基準信号生成回路18では、同じく再生基準クロックを分周して得られるドラム回転基準信号を生成するようにもされる。
このドラム回転基準信号は、ドラムサーボ回路22に供給され、これに応じドラムサーボ回路22は、図示するドラムモータ5の回転数を制御する。
これにより、このドラムモータ5により駆動される回転ヘッドドラム2は、上記再生基準クロック17に基づいた一定のスピードで回転駆動するものとなる。
【0049】
加算回路19、減算回路20、キャプスタンサーボ回路21は、バッファメモリ14のデータ蓄積容量が一定であるように制御するために設けられる。
上記加算回路19は、上記アドレス/ドラム回転基準信号生成回路18からの出力トラックアドレス信号を入力し、この信号により示されるトラックアドレスの値に所定の値「m」を加算する。そして、これにより得られた値を減算回路20に出力する。
【0050】
減算回路20は、アドレス順番制御スイッチ16より供給される最新の入力トラックアドレスの情報を入力し、この最新入力トラックアドレスの値から、上記のように加算回路19により所定値「m」が加算された出力アドレスの値を減算する。
これにより、バッファメモリ14への最新の入力トラックアドレスの値が、出力トラックアドレスの値よりも「m」トラック分進んでいるのに対応しては、減算回路20からの出力が常に「0」となる。つまり、バッファメモリ14にmトラック分のデータが蓄積されている場合には、減算回路20からの出力が常に「0」となるようにしているものである。
そして、これにより、バッファメモリ14に蓄積されるデータ容量が、上記mトラック分を基準として、少ない場合は減算回路20からの出力が「+」の値となるようにし、多い場合は「−」の値となるようにしている。
【0051】
キャプスタンサーボ回路21は、上記減算回路20からキャプスタンサーボ誤差信号として入力された数値に応じ、キャプスタンモータ6aの回転速度を制御する。
この場合、例えば上記キャプスタンサーボ誤差信号が「+」の値である(バッファメモリ14の蓄積容量が基準値よりも少ない)のに応じては、キャプスタンモータ6aの回転速度を速くするよう制御を行う。つまり、このようにテープ送り速度を速くすることにより、バッファメモリ14に対するデータの入力量を増加させるようにする。
また、例えば上記キャプスタンサーボ誤差信号が「−」の値である(バッファメモリ14の蓄積容量が基準値よりも多い)のに応じては、キャプスタンモータ6aの回転速度を遅くするように制御を行い、バッファメモリ14に対するデータの入力量を減少させるようにする。
これにより、バッファメモリ14におけるデータ蓄積容量が常に一定となるように制御される。
【0052】
システムコントローラ15は、図示しないCPUやROM・RAMを備えて構成され、当該テープストリーマドライブ1の全体制御を行う。
このシステムコントローラ15に備えられる上記ROMには、各種制御処理を実現するためにシステムコントローラ15が実行すべきプログラムや、各種の初期設定情報が格納される。また、上記RAMには、システムコントローラ15が各種制御処理を実行するにあたって必要なデータが適宜保持される。
【0053】
本実施の形態の場合、このシステムコントローラ15は、例えば上記ROM内に格納されるプログラムに従って、後述する図6〜図8に示すような処理を行うようにされている。つまり、例えば再生ヘッド7により磁気テープ3a上をスキャンした結果に基づき、磁気テープ3a上に形成されるトラックのうち平均のエラーレートが最も高かったトラックを検出するための処理を行うようにされる。また、例えばこのエラーレートの最も高いトラックをエラーレート良く再生するための所要の処理を行うようにされている。
なお、これら本実施の形態としての処理動作については後に詳述する。
【0054】
ここで、上記構成によるテープストリーマドライブ1のように、1つのトラックに対して2つの再生ヘッド7によりデータ再生を行う再生装置においては、先の図15、図16にも示したように、ヘッドの取り付け誤差等により再生ヘッド7A1〜7A4のピッチ(間隔)にずれが生じることがあった。そして、先の図19、図20にも示したように、これに加えて磁気テープ3a上の記録されているトラックのトラック幅に乱れが生じている場合には、特定のトラックの記録データを適正に再生できなくなる可能性があった。
【0055】
この際の再生ヘッドによる磁気テープ3aに対するスキャンの様子を、次の図3に示す。なお、この図3では、1アジマスにつき2つの記録ヘッドにより記録が行われた場合について示している。また、この図では、説明の便宜上、再生ヘッド7Aによるスキャン動作のみを示している。
この場合、図示するトラックTkA1は、2つのAアジマス用の記録ヘッド8A1、8A2のうちの一方の記録ヘッド8A1により記録されたトラックを示し、トラックTkA2は他方の記録ヘッド8A2により記録されたトラックを示している。また、同様に、トラックTkB1、TkB2も、2つのBアジマス用記録ヘッド8B1,8B2のそれぞれにより記録されたトラックを示している。
なお、図中の破線は、本来期待される一定のトラックピッチを示している。
【0056】
先ず、図3(a)に示す状態は、先の図20において示したように、トラックTkA1のトラック幅が細くなり、トラックTkA2のトラック幅が太くなるパターンが磁気テープ3a上に形成されている場合であって、再生ヘッド7A1〜7A4の取り付け誤差により、トラックTkA1をスキャンすべき2つ再生ヘッド7A1、7A2の間隔が広くなってしまった場合について示している。
この場合、先にも説明したように、トラック幅の細いトラックTkA1を、互いの間隔が広い2つの再生ヘッド7A1、7A2によってスキャンするようにされているため、このように細いトラックから記録データを適正に読み出すことが困難となる。また、これと共に、図示するように同アジマスである隣隣接のトラックTkA2のトラックが両側からトラックTkA1に対して迫るように形成されているため、上記のように間隔の広い2つの再生ヘッド7A1、7A2がトラックTkA2のトラックに掛かってしまう場合がある。
このために、上記2つの再生ヘッド7A1、7A2がスキャンすべきトラックTkA1を適正に読み取ることが困難となる上に、隣隣接のトラックTkA2の信号によるノイズの影響を受けてしまうという最悪の状況が生じるものである。
【0057】
ところで、上記のようにして、再生ヘッド7A1〜7A4の取り付け誤差により、例えば間隔の広い再生ヘッドの組(7A1、7A2)が生じている場合には、各再生ヘッド7A1〜7A4が回転ヘッドドラム2の円筒面上に設けられている以上、必ず間隔の狭い再生ヘッドの組み合わせが生じていることとなる。
例えば、この場合、これらの再生ヘッド7A1〜7A4が、回転ヘッドドラム2に対し、先の図2(a)に示した位置で取り付けられていたとする。そして、例えば図2(a)に示した再生ヘッド7A1が、再生ヘッド7A2側に近づくようにして取り付け誤差が生じていたとすると、これら再生ヘッド7A1と再生ヘッド7A2との間隔は広くなるが、再生ヘッド7A2と再生ヘッド7A3との関係で見れば、これらのヘッドの間隔は狭いものとなっている。
このことから、図3(a)にも示すように、例えば再生ヘッドA1とA2との間隔の広いヘッドの組が生じているときは、再生ヘッドA2とA3とによる間隔の狭いヘッドの組が存在することとなる。
【0058】
そこで、本実施の形態では、上記したような細いトラックを、このような間隔の狭い2つのヘッドで細いトラックをスキャンすることとしている。つまり、図3(b)に示すようにして、例えば上記のような細いトラックを、間隔の狭い2つの再生ヘッド7A2、7A3によりスキャンするものである。
これにより、上記のようなトラック幅の細いトラックTkA1を確実にスキャンすることができるようにすると共に、図示するように、このトラックTkA1よりトラック幅が太い隣隣接のトラックTkAトラックTkA2によるノイズの影響を受けないようにすることができる。
つまり、再生ヘッド7A1〜7A4の取り付け位置に誤差が生じ、磁気テープ3a上の同一アジマスのトラックのトラック幅に例えば細い/太い等の記録パターンの乱れ生じている場合にも、最適なスキャン状態によりデータ再生が行えるようにしたものである。
【0059】
このためには、先ず、上記のような細い記録パターンに相当するトラックが、どのチャネルに生じているかの検出を行う。
本実施の形態の場合、このように細い記録パターンに相当するトラックを検出するにあたっては、先ず、磁気テープ3a上のトラックを全ての再生ヘッド7(A1〜A4、B1〜B4)により数秒間スキャンするようにする。そして、この結果、平均のエラーレートが最も高かったトラックを求めるようにする。
つまり、磁気テープ3a上の所定本数のトラックを全ての再生ヘッド7によりにスキャンする。そしてその結果、良好に再生される割合の最も低いトラックを求めるようにするものである。そして、このように良好に再生される割合の最も低いトラックを、上記のような細い記録パターンに相当するトラックとして認識するようにする。
【0060】
例えば、このことを次の図5(a)を用いて説明すると、図中の矢印が再生ヘッド7A1によるスキャンであるとすると、図示するように、幅の太いトラックTkA2ほど再生ヘッド7A1によりスキャンされる回数が多くなっていることがわかる。つまり、太いトラックTkA2ほど良好に再生される割合が高いといえる。逆に、図示するようにトラックのトラック幅が細くなるほど、再生ヘッド7A1によりスキャンされる割合が少なくなり、良好に再生される割合が少ないといえる。
このために、ここでは上記のように良好に再生される割合が少なく各再生ヘッドの平均のエラーレートの最も高いとされるトラックを、先に述べたような細いトラックとして認識するようにしているものである。
【0061】
この際、本実施の形態では、上記のようなエラーレートの計測を、例えば通常再生動作時(記録動作時)よりも遅いテープ送り速度により行うものとしている。つまり、テープ送り速度のみを通常時よりも遅くした上で、通常のドラム回転速度により再生ヘッド7をスキャンさせることで、ドラムの回転ごとに、各再生ヘッド7(A1〜A4、B1〜B4)が位相を少しずつずらしながらスキャンするようにするものである。
【0062】
この際のスキャンの様子を、次の図4を用いて説明すると、例えば図4(a)に示すような位相により各再生ヘッド7がスキャンを行っているとすると、テープ送り速度が通常再生動作時(記録動作時)と同等であれば、それぞれの再生ヘッド7の各トラック(チャンネル)に対する位相(位置)は、回転ヘッドドラム2の回転数にかかわらず、この図4(a)に示す状態からほぼ変化することはない。つまり、この場合、記録ピッチと再生ピッチとが同等であることから、再生ヘッド7とトラックとのずれはほぼ生じないものとなる。
これに対し、上記のようにして、通常時よりも遅いテープ送り速度によりスキャンを行う場合は、再生ヘッド7の位相が回転ヘッドドラム2の回転ごとに図示するテープ進行方向側にずれていくことになる。
【0063】
例えば、通常時よりも2%遅いテープ送り速度によりスキャンを行ったとすると、これに対応して各再生ヘッド7は、ドラムの回転ごとに、図示する1ch(チャネル)〜4chの4トラック分の幅内を、2/100ずつ位相(位置)をずらしながらスキャンするようにされる。例えば、図4(a)の状態がドラムの1回転目の位相であるとすると、10回転目には、例えば図4(b)に示すようにして再生ヘッド7の位相がテープ送り方向にずれてくることになる。そして、30回転目には、再生ヘッド7の位相は例えば図4(c)に示すようにしてさらにテープ送り方向にずれてくることなる。
そして、それぞれの再生ヘッド7は、50回転目で本来のテープ送り速度時の49回転目の位置をスキャンするようになり、このとき、それぞれの再生ヘッド7の位相が図4(a)に示した状態に戻るようにされる。
【0064】
このように、テープ送り速度を遅くしてスキャンを行うことによっては、それぞれの再生ヘッド7が各トラックに対して位相をずらしながらスキャンするようになる。つまりこの場合、それぞれのトラック側からみれば、全ての再生ヘッド7によって様々な位相によりスキャンされるものである。
これにより、磁気テープ3a上の各トラックを、全ての再生ヘッド7によりに様々な位相でスキャンして、上記のようなエラーレートの計測を行うことができる。
【0065】
上記のようにして細い記録パターンに相当するトラックを検出すると、続いては、この細いトラックのスキャンに最適な再生ヘッド7の組を決定するようにされる。つまり、先の図3(b)に示したような再生ヘッド間の間隔(ピッチ)が狭いヘッドの組を検出するようにする。
本実施の形態の場合、このような間隔の狭い再生ヘッドの組を検出するにあたっては、上記のような平均のエラーレートの最も高いトラックを、回転ヘッドドラム2上の隣り合う2つの再生ヘッドの全ての組み合わせによりスキャンしたときのエラーレートに基づいて検出することとしている。
つまり、このように算出されたエラーレートが最も低かった再生ヘッドの組が、間隔の最も狭くなっている再生ヘッドの組であるとして認識するものである。
【0066】
この場合、例えば図5(b)に示すように、例えば2つの再生ヘッド7A,7Aの間隔が広いほど、それぞれの再生ヘッド7A,7Aによる読み取り信号にエラーが多く発生するものとなる(図中一点鎖線部参照)。つまり、2つの再生ヘッド7A,7Aによる読み取り信号のエラーレートが高いほど、2つの再生ヘッド7A,7Aの間隔が広いものとなる。また、同様に、2つの再生ヘッド7A,7Aの間隔が狭いほど、これらの再生ヘッド7A,7Aによる読み取り信号のエラーレートは低いものとなり、2つの再生ヘッド7A,7Aによる読み取り信号のエラーレートが低いほど再生ヘッド7A,7Aの間隔は狭いことがわかる。
このために、ここでは上記計測によりエラーレートが最も低かった再生ヘッド7A,7Aの組を、最も間隔の狭い再生ヘッドの組として認識することとしている。
【0067】
なお、この場合、上記のように隣り合う2つの再生ヘッド7A,7Aが細いトラックをスキャンする際のエラーレートを算出するにあたっては、例えばこれら2つの再生ヘッド7A,7Aが、上記エラーレートの最も高いトラックをちょうど半々にスキャンする際のエラーレートを算出するようにする。つまり、それぞれの再生ヘッド7A,7Aの組が、上記トラックをちょうど中央に置いてスキャンしたときのエラーレートを比較の基準とするものである。
【0068】
このような、2つの再生ヘッド7A,7Aがトラックをちょうど半々にスキャンする状態の判断は、これら2つ再生ヘッド7A,7Aが対象のトラックを読んだ際の、それぞれの再生ヘッド7A,7Aにより読み取られた信号のエラーレートが均等であるか否かの判別により行う。
そして、この際のエラーレートを比較することで、どの再生ヘッド7A,7Aの組み合わせが最も間隔が狭い組に相当するかを検出するものである。
【0069】
このようにして、上記のような計測により、先の図3に示したような細い記録パターンに相当するトラックと、この細いトラックを最もエラーレートよくスキャンすることのできる間隔の狭い再生ヘッド7A,7Aの組を認識するようにする。
そして、このようにして細いトラックと最も間隔の狭い再生ヘッド7A,7Aの組を認識すると、上記細い記録パターンが形成されるトラックを、上記間隔の狭い再生ヘッド7A,7Aの組により常にスキャン(走査)するように、キャプスタンサーボ回路21を介したテープ送り速度の制御によるトラッキングサーボを行うようにする。
これにより、磁気テープ3a上に記録パターンの乱れが生じ、且つ、取り付け誤差により再生ヘッド7間のピッチにずれが生じた場合にも、最適なスキャン状態によりデータ再生を行うことが可能となる。
【0070】
なお、上記のような細い記録パターンに相当するトラックと、この細いトラックを最もエラーレートよくスキャンすることのできる間隔の狭い再生ヘッド7A,7Aの組を検出するための計測動作は、例えばテープカセット3が当該テープストリーマドライブ1に対して装填されたことに応じるなどして、磁気テープ3aについての再生が開始されるのに先立って行われるものである。
また、以下では、このような計測により求められる平均のエラーレートの最も高いトラックのことを、最悪トラックと呼ぶこととする。また、同様に上記計測に基づいて求められた最悪トラックを、最もエラーレートが低く再生することのできた2つの再生ヘッド7A,7Aを、最良ヘッドと呼ぶこととする。
【0071】
上記のような本実施の形態としての動作を実現するために、図1に示したシステムコントローラ15が行うべき処理動作について、次の図6〜図8のフローチャートを用いて説明する。
先ず、図6〜図7を用い、最悪トラックと最良ヘッドの組を検出する際に対応して実行される処理動作について説明する。
図6において、システムコントローラ15は、先ずステップS101の処理により、n倍速によるテープ送り速度でのa秒間にわたる再生スキャンが行われるように各部を制御する処理を実行する。すなわち、上記のように最悪トラックと最良ヘッドの組を検出するための計測動作を開始するための処理を実行するものである。
上記もしたように、このステップS101の処理は、例えばテープカセット3が当該テープストリーマドライブ1に対して装填されたことに応じて開始する等、磁気テープ3aについての再生動作開始前に行うようにする。
【0072】
この場合、上記ステップS101の処理では、先に説明したようにして、例えばn=0.98倍速(通常再生動作時よりも2%遅いテープ送り速度)により、1秒間の再生スキャン動作が行われるように各部を制御する。そして、これにより、全ての再生ヘッド7が、磁気テープ3a上のトラックに対して位相をずらしながらスキャンするようにする。
なお、この際のテープ送り速度と、計測を行う時間長は任意のものに設定されればよいが、この場合テープ送り速度を1倍に近づけるほど分解能の高い計測を行うことができる。
【0073】
続くステップS102においては、図1に示したアドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dからのブロックエラー情報、及びこれと同期したアドレス情報の入力を開始する。そして、これら入力したブロックエラー情報、及びアドレス情報を、例えば当該システムコントローラ15が備えるRAM等に保持しておくようにする。
【0074】
ステップS103においては、計測時間として設定されたa秒が経過したことを監視する。すなわち、この場合は、例えば上記のように設定された「1」秒が経過したことを監視するものである。
そして、この計測時間としてのa秒が経過したとされた場合には、続くステップS104において、上記ステップS102の処理により開始した再生スキャン動作、及びブロックエラー情報・アドレス情報の入力を終了して計測動作を終了する。
【0075】
続くステップS105においては、上記入力されたすべてのブロックエラー情報、及びこれらそれぞれのブロックエラー情報と同期したアドレス情報を元に、トラックごとの平均のエラーレートを算出する。
本実施の形態の場合、このようなトラックごとのエラーレートの算出は、例えば以下のようにして行うことが考えられる。
すなわち、上記計測動作により入力され、例えばRAM等に保持された全てのブロックエラー情報を、それぞれのアドレス情報を元に各トラックごとに振り分けるようにする。そして、このように各トラックごとに振り分けたブロックエラー情報をトラック単位でのエラーレートとして平均化することで、上記計測動作により得られた全てのブロックエラー情報に基づいた、トラックごとの平均のエラーレートを算出する。
【0076】
続くステップS106においては、上記算出されたエラーレートの最も高いトラックを最悪トラックとして認識する。
つまり、上記のようにしてトラックごとに算出された平均のエラーレートから、最もエラーレートが高かったトラックを先に説明したような最悪トラックとして認識するものである。
このようにして最悪トラックを認識すると、図7に示すステップS107の処理に移行するようにされる。
【0077】
図7に示すステップS107においては、上記のような計測により得られた全てのブロックエラー・アドレス情報に基づき、上記認識した最悪トラックを、隣り合う2つの再生ヘッド7によりスキャンしたときのエラーレートを各組み合わせごとに算出する。
この場合、例えば一方のトラックTkAのみのスキャンについて考えると、例えば図2(a)に示すようにして4つの再生ヘッド7A1〜7A4が配置されていた場合、上記した隣り合う2つのヘッドの組み合わせとしては、[7A1−7A2]、[7A1−7A4]、[7A2−7A3]、[7A3−7A4]の4つの組が考えられる。
つまり、この場合、上記計測により得られたこれら4つの再生ヘッド7A1〜7A4のブロックエラー情報・アドレス情報については、上記した4つの組ごとに振り分けるようにするものである。
そして、このようにして各再生ヘッドの組ごとにブロックエラー情報・アドレス情報を振り分けた上で、これらのブロックエラー情報・アドレス情報に基づき、2つの再生ヘッド7の組が最悪トラックをちょうど半々にスキャンした際のエラーレートを算出する。つまり、2つの再生ヘッド7が最悪トラックをちょうど中央に置いてスキャンしたときのエラーレートを算出するものである。
【0078】
このためには、先ず、上記のように振り分けたブロックエラー情報のそれぞれに同期したアドレス情報に基づき、2つの再生ヘッド7の組が、最悪トラックをスキャンしたときの全てのブロックエラー情報を抽出する。そして、このように抽出したブロックエラー情報に基づき、2つの再生ヘッド7,7のそれぞれが上記最悪トラックをスキャンした際の全てのエラーレートを算出する。その上で、これらエラーレートの情報のうち、2つの再生ヘッド7,7による2つのスキャンのエラーレートが均等となっているときのエラーレートの情報を抽出するものである。
これにより、隣り合う2つの再生ヘッド7,7のそれぞれが、上記最悪トラックをちょうど中央においてスキャンした際のエラーレートを求めることができる。
【0079】
ステップS108においては、上記のようにして求められたエラーレートが最も低かった再生ヘッド7,7の組を認識する。つまり、先に説明したような最良ヘッドの組を認識するものである。
そして、続くステップS109においては、上記ステップS106の処理により認識した最悪トラックと、上記ステップS108の処理により認識した再生ヘッド7,7の組の情報とを、ヘッド位相サーボ情報として保持する。すなわち、先に説明したようにして、上記最悪トラックが、上記最良ヘッドの組により常にスキャンされるようにキャプスタンサーボ回路21を制御するための情報として、これらの情報を保持しておくようにするものである。
このステップS109において、上記最悪トラックと最良ヘッドの組の情報とを、例えばRAM等に保持すると、図示するように処理動作を終了する。
【0080】
続いては、上記のようにして最悪トラックが、上記最良ヘッドの組により常にスキャンされるようにキャプスタンサーボ回路21を制御するための処理動作について、次の図8を用いて説明する。
先ず、システムコントローラ15は、図示するステップS201の処理によって再生が開始されるのを監視している。
このステップ201において、例えば再生操作等が検出され、磁気テープ3aに対する再生動作が開始されたとした場合はステップS202の処理に移行し、図1に示すアドレス・ブロックエラー検出回路12a〜12dから供給されるブロックエラー情報、及びこれと同期したアドレス情報の入力を開始する。
【0081】
続くステップS203では、上記したヘッド位相サーボ情報の示す再生ヘッド7,7の組が最悪トラックをスキャンした際の、それぞれの再生ヘッド7,7のエラーレートの算出を開始する。そして、ステップS204においては、このように算出したそれぞれの再生ヘッド7,7のエラーレートが均等であるか否かの判別を行う。
つまり、このようにして2つの再生ヘッド7,7のそれぞれのエラーレートが均等となっているか否かを見ることにより、これら2つの再生ヘッド7,7が最悪トラックを中央に置いてスキャンしているか否かを判別するものである。
【0082】
例えば、2つの再生ヘッド7,7が対象となるトラックをちょうど半々でスキャンしている場合は、2つの再生ヘッド7,7のそれぞれのエラーレートは均等となる。このために、ここではこのように2つの再生ヘッド7,7のスキャンによりエラーレートが均等でない場合を検出することにより、最悪トラックをスキャンする2つの再生ヘッド7,7がトラック中央からはずれてスキャンしている状態を検出するものである。
このステップS204において、上記のようにして求められた2つの再生ヘッド7,7のエラーレートが均等であるとされた場合には、引き続きこのステップS204の処理により、それぞれのエラーレートが均等であるか否かの判別を行うようにされる。
また、上記のようにして求められた2つの再生ヘッド7,7のエラーレートが均等ではないとされた場合には、ステップS205の処理に移行するようにされる。
【0083】
ステップS205においては、上記2つの再生ヘッド7,7によるエラーレートが均等となるように、キャプスタンサーボ回路21に対する制御を実行する。
この場合、例えば一方の再生ヘッド7のスキャンによるエラーレートが高くなるようにして変化したとすると、この再生ヘッド7は対象のトラックの中央からずれてスキャンしていることとなる。そして、これと同時に他方の再生ヘッド7の位相はトラック中央寄りにずれてきているものとなる。
例えば上記のようにエラーレートが高くなるようにして変化した方、つまり、トラック中央からそれた方の再生ヘッド7が、トラック幅方向におけるテープ送り方向側をスキャンしていた場合には、「+」の誤差信号をキャプスタンサーボ回路21に供給し、テープ送りを速くする。これにより、2つの再生ヘッド7の位相をトラック中央寄りにずらすことができ、これら2つの再生ヘッド7の位相を、最悪トラックをちょうど中央に置いてスキャンする位置に補正することが可能となる。
また、逆に、エラーレートが高くなるようにして変化した方(トラック中央からそれた方)の再生ヘッド7が、最悪トラック上のテープ送り方向とは逆側をスキャンしていた場合には、「−」の誤差信号をキャプスタンサーボ回路21に供給し、テープ送りを遅くする。これにより、この場合も2つの再生ヘッド7の位相をトラック中央寄りにずらすことができ、これら2つの再生ヘッド7の位相を、最悪トラックをちょうど中央に置いてスキャンする位置に補正することが可能となる。
このステップS205の処理では、例えば上記のようにしてキャプスタンサーボ回路21に対する制御を実行する。
【0084】
続くステップS206においては、例えば再生停止操作が行われる等、磁気テープ3aに対する再生動作が終了したか否かの判断を行う。
このステップS206において、再生動作が未だ終了していないとされた場合には、図示するようにステップS204の処理に移行し、引き続き2つの再生ヘッド7のそれぞれのエラーレートが均等であるか否かの判別を行うようにされる。
また、再生動作が終了した場合には、この図に示す処理動作を終了する。
【0085】
なお、上記説明は、あくまで磁気テープ3a上に形成されるトラックの角度と、再生ヘッド7によるスキャン角度とのずれがほぼない状態であり、且つトラックの蛇行が規定範囲内に収まっている理想的な状態を想定したものである。
つまり、実際には、例えば磁気テープ3aに対する記録を行った装置とこれを再生する装置とが異なる場合などには、磁気テープ3a上に記録されるトラックと、再生ヘッド7によるスキャン角度とにずれが生じる場合がある。また、記録時の状況などによっては、磁気テープ3a上のトラックがトラック幅方向に蛇行して形成される場合があるものである。
このような状態の下で、上記図8に示したようなトラッキングサーボ制御を行った場合、このようなヘッド位相可変のためのキャプスタン(テープ送り)サーボの制御範囲には限界があるため、再生ヘッドがトラックに対して追従できなくなる可能性が高くなる。
【0086】
このような事態に対応するためには、先ず、上記のようなトラック角度とスキャン角度とのずれやトラックの蛇行幅を、少なくとも例えば1〜2トラックの範囲内に抑えるようにする。これは、現状のメカ精度では可能な範囲である。
そして、このようにトラック角度とスキャン角度とのずれ、及びトラックの蛇行幅が或る程度に収まることを保証した上で、図9に示すように、トラックに対して2つの再生ヘッド7がちょうど半々でスキャンする状態が、例えばトラック長手方向の中央(図中▲2▼の位置)においてのみ得られるようにトラッキングをかけるようにする。
このようにすることで、図中に破線で示した2つの再生ヘッド7,7によるスキャン範囲内に、対象のトラックが収まるようにすることができる。
【0087】
この図9において、例えば図中の破線で示す2つの再生ヘッド7,7のスキャン角度に対し、図のようにトラックTkの角度のずれが生じていたとする。
するとこの場合、上記のようにトラックTkの中央においてのみトラッキングをかけたとすると、先ず図中に▲1▼と示したトラック始点付近では、右側の再生ヘッド7はトラックTkからはずれてスキャンするようにされているが、この際一方では右側の再生ヘッド7がトラックTk上をスキャンするようになる。そして、これらの2つの再生ヘッド7、7がトラックTkの中央(図中▲2▼の位置)を通過し、トラックTkの終点(▲3▼の位置)に近づくにつれて、今度は左側の再生ヘッド7がトラックTkから徐々にはずれていくようになるが、これに応じては右側の再生ヘッド7が徐々にトラックTk上をスキャンするようになる。
つまり、上記のようにしてトラックTkの中央部においてのみトラッキングをかけるようにすることによっては、トラックTkの角度とスキャン角度とのずれが或る規定の範囲内で保証されている下では、トラックTkが常に一方の再生ヘッド7によりスキャンされる状態を維持することが可能となるものである。
【0088】
また、トラックが磁気テープ3a長手方向に蛇行して形成されているときも同様に、上記のようにトラックの中央にトラッキングをかけることにより、常に一方の再生ヘッド7によりトラックがスキャンされる状態を維持することが可能となる。つまりこの場合、例えばトラックが左側にずれるようにして蛇行している場合は、この蛇行した部分が左側の再生ヘッド7によりスキャンされるようになる。同様に右側に蛇行した場合は右側のヘッドによるスキャン範囲にカバーされるようになるものである。
【0089】
上記のようにしてトラックの中央において2つの再生ヘッド7,7がちょうど半々でスキャンする状態が得られるようにするためには、トラックの中央のブロックにおける2つの再生ヘッド7,7のエラーレートが均等となるようにトラッキングサーボをかけるようにすればよい。
そして、このためには、先の図8に示したステップS203の処理において、ブロックエラー情報に同期するアドレス情報を元に、最良ヘッドの2つの再生ヘッド7,7が、最悪トラックの中央のブロックをスキャンする際のそれぞれの再生ヘッド7のエラーレートを求めるようにすればよい。そして、ステップS205の処理において、これらのエラーレートが均等となるように、キャプスタンサーボ回路21に対する制御を行うようにすればよい。
【0090】
以上、本実施の形態としてのテープストリーマドライブ1について説明した。
上述もしたように、本実施の形態では、磁気テープ3aに対し例えば通常時よりも遅いテープ送り速度により再生ヘッド7をスキャンさせるようにして、エラー情報の計測が行われる。そして、これにより得られたエラー情報に基づいて、磁気テープ3a上に記録された4つのトラックのうち、平均のエラーレートの最も高い(悪い)最悪のトラックが検出される。さらに、このように検出された最悪トラックを、2つの再生ヘッド7の全ての組によりスキャンした際のエラーレートが算出され、この結果より、上記最悪トラックを最もエラーレート良く読み取ることのできた2つの再生ヘッド7の組が検出される。
その上で、上記最悪トラックが、上記検出された再生ヘッド7の組により常にスキャンされるようにトラッキングサーボ制御が実行される。
これにより、本実施の形態のテープストリーマドライブ1によっては、磁気テープ3a上の記録トラック幅にばらつきが生じ、且つ回転ヘッドドラム2に対する再生ヘッド7の取り付け位置に誤差が生じていた場合にも、最適なスキャン状態によりデータ再生を行うことが可能となる。
【0091】
そして、この結果、本実施の形態のテープストリーマドライブ1によっては、このように記録トラック幅にばらつきが生じ、且つ再生ヘッド7の取り付け位置に誤差が生じていた場合にも、記録信号の読み取りパフォーマンスを確保することができ、システムの信頼性を従来よりも向上することが可能となる。
【0092】
また、上記のようにして、記録トラック幅にばらつきが生じ且つ再生ヘッド7の取り付けに誤差がある場合にも適正な再生を行うことが可能となることにより、再生ヘッド7のトラック幅方向の取り付け精度のマージンを拡大することができる。そして、このように取り付け精度のマージンが拡大されることで、回転ヘッドドラム2のメカ精度の簡易化、及び歩留まりの向上が図られ、回転ヘッドドラム2の製造コストの削減が図られるようになる。
【0093】
また、このようにして回転ヘッドドラム2に対する記録・再生ヘッドのトラック幅方向の取り付け精度のマージンが拡大することによっては、このマージンを磁気テープ3aのトラックピッチ幅を狭くする方向に還元することにより、記録密度の向上を図ることもできるようになる。
【0094】
ところで、これまでの説明からも理解されるように、本実施の形態のテープストリーマドライブ1では、従来のNT再生方式とは異なりトラッキングサーボ制御を行うものである。
例えば、従来のNT方式では、厳密なトラッキングを行わないため、トラックの角度とヘッドによるスキャン角度が一致する保証はなく、このために各再生ヘッドはドラム1回転につき数本のトラックをまたぐようにしてスキャンするようにされる。従って、この場合の各再生ヘッド7は、ドラム1回転でトラック1本分のデータを読み取るのではなく、数本のトラックをまたぐようにして各トラック内のブロックデータのみを読み取るようにされる。
【0095】
このためにNT方式では、トラック1本分のデータがすべて読み取られるのにドラム数回転を要するものとされている。そして、これに対応するために、NT方式では上記それぞれのブロックデータをバッファリングしておくためのメモリを設け、トラック1本分のデータがすべて揃ってからこれらを出力するようにし、これにより一定の安定したレートで再生データを出力できるようにしていた。
この際、例えば本実施の形態のように4チャネル記録に対応する装置の場合は、例えば各再生ヘッド7が最大で16トラックをまたいでスキャンするようにされていた。そして、このために、上記のようなバッファメモリ14としては、最大で16トラック分のデータを蓄積可能な容量が要求されていたものである。
【0096】
これに対し、本実施の形態では、先にも説明したようにトラッキングサーボ制御を行うため、理論上は上記のようなバッファメモリは不要とすることができる。
但し、実際には、再生開始時等スキャン開始直後などにおいては、トラック角度・スキャン角度が一致する保証はない。また、先にも説明したように、記録装置と再生装置とが異なる場合は、再生ヘッド7によるスキャン角度とトラック角度との一致は必ずしも保証されないため、数トラックをまたぐトラッキングサーボになる場合もあり得る。
このことから、本実施の形態のテープストリーマドライブ1においても、従来のNT方式による再生システムのようにバッファメモリ14を設けることが考えられる。そして、このために、このテープストリーマドライブ1においても、先に図1に示したバッファメモリ14を設けるようにしているものである。
【0097】
しかしながらこの際、本実施の形態では、これまでの説明から理解されるように、比較的厳密なトラッキングサーボ制御を行うものであることから、従来よりも確実にトラックまたぎの本数を抑えることはできる。例えばメカ精度にもよるが、この場合のトラックまたぎは2トラック程度までに抑えることが可能である。
つまり、このことから、本実施の形態ではバッファメモリ14のメモリ容量を従来よりも大幅に削減することができるものとなる。そして、これにより、本実施の形態のテープストリーマドライブ1に備えられるバッファメモリ14としては、従来よりも容量の少ない安価なメモリを選定することが可能となり、この点で装置製造コストの削減が図られるようになる。
【0098】
なお、上記実施の形態では、本発明の再生装置がコンピュータデータ等のバックアップを行う所謂DDS機器として適用される場合を例に挙げたが、本発明の再生装置としては、この他にも、例えば主に映像・音声データの記録されるMICRO−MV(MPEG VIDEO)カセットテープについての再生が可能な再生装置や、DAT(Digital Audio Taperecorder)等に適用されてもよい。
つまり、磁気テープに対して複数の記録ヘッドによってヘリカルスキャン方式で記録された各トラックを、再生ヘッド7による複数回のスキャンにより読み取ることでデータ再生を行う再生装置であれば、本発明を好適に適用できるものである。
【0099】
また、先に図6〜図7において説明した最悪トラック、及び最良ヘッドの組の検出の仕方はあくまでも一例に過ぎず、勿論これに限定されるものではない。
【0100】
また、本実施の形態では、回転ヘッドドラム2に対して8つの再生ヘッド7を設け、磁気テープ3a上に形成された4つのトラックチャンネルのそれぞれを、2つの再生ヘッド7による2スキャンで再生する再生装置を構成する場合を例に挙げた。
しかしながら、本発明としては、例えば回転ヘッドドラム2上に16個の再生ヘッド7を設け、磁気テープ3a上に形成された8つのトラックチャンネルのそれぞれを、2つの再生ヘッド7による2スキャンで再生する場合にも好適に適用できる。
さらに、例えば回転ヘッドドラム2上に4つの再生ヘッド7を設け、磁気テープ3a上に形成された2つのトラックチャンネルのそれぞれを、2つの再生ヘッド7による2スキャンで再生する場合にも好適に適用できる。
【0101】
【発明の効果】
以上で説明したように本発明では、先ず、回転ドラムに設けられた再生ヘッドによってテープ状記録媒体に形成された各トラックからデータの読み出しを行ってエラーレートを計測するようにしている。そして、このように計測されたエラーレートに基づいて、上記テープ状記録媒体に周期的に形成された各トラックのうち、エラーレートが最も高かった最悪トラックを検出するようにしている。
さらに、上記計測されたエラー情報に基づくことにより、このように検出された最悪トラックを、最もエラーレートが低く再生することのできた2つのヘッドの組を検出するようにしている。
その上で、上記ヘッドの組により、上記最悪トラックが走査されるように、トラッキングサーボ制御を行うようにしている。
【0102】
これにより、テープ状記録媒体上の記録トラック幅にばらつきが生じ、且つ再生ヘッドの取り付け誤差が生じていた場合にも、例えば細い記録パターンとしてテープ上に形成されると予想される上記最悪トラックを、最もエラーレートが低く再生することのできる再生ヘッドの組により再生することが可能となる。
つまり、記録トラック幅にばらつきが生じ、且つ再生ヘッドの取り付け誤差が生じていた場合にも、適正に再生を行うことが可能となるものである。
【0103】
このようにして、記録トラック幅にばらつきが生じ、且つ再生ヘッドの取り付け位置に誤差が生じていた場合にも適正な再生を行うことが可能となることにより、テープ状記録媒体上の記録信号の読み取りパフォーマンスを確保することができ、システムの信頼性を従来よりも向上することが可能となる。
【0104】
また、このようにして、記録トラック幅にばらつきが生じ、且つ再生ヘッドの取り付けに誤差がある場合にも適正に再生を行うことが可能となることにより、再生ヘッドのトラック幅方向の取り付け精度のマージンを拡大することができる。そして、このように取り付け精度のマージンが拡大されることで、回転ヘッドドラムのメカ精度の簡易化、及び歩留まりの向上が図られ、回転ヘッドドラムの製造コストの削減が図られるようになる。
【0105】
また、このようにして回転ヘッドドラムに対する記録・再生ヘッドのトラック幅方向の取り付け精度のマージンが拡大することによっては、このマージンをテープ状記録媒体のトラックピッチ幅を狭くする方向に還元することにより、記録密度の向上を図ることもできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における、実施の形態としての再生装置の内部構成例を示したブロック図である。
【図2】回転ヘッドドラムに対する記録ヘッド、再生ヘッドの取り付け位置の例を説明するための図である。
【図3】再生ヘッドによる磁気テープに対するスキャンの様子を示した図である。
【図4】記録時よりも遅いテープ送り速度でスキャンしたときの再生ヘッドの位相のずれを説明するための図である。
【図5】エラー情報の計測により、最悪トラック及び最良ヘッドの組が求められる原理を説明するための概念図である。
【図6】本実施の形態としての再生装置により得られる動作として、最悪トラックを検出する際の動作を説明するフローチャートである。
【図7】本実施の形態としての再生装置により得られる動作として、最良ヘッドの組を検出する際の動作を説明するフローチャートである。
【図8】本実施の形態としての再生装置により得られる動作として、最悪トラックが最良ヘッドの組によりスキャンされるようにトラッキングサーボ制御を行う際の動作を説明するフローチャートである。
【図9】トラック角度のずれ、及びトラックの蛇行に対応したトラッキングサーボ制御動作について説明するための図である。
【図10】ヘリカルスキャンによる再生方式を説明するための図である。
【図11】アジマス記録方式について説明するための図である。
【図12】アジマス記録方式に対応した再生動作を説明するための図である。
【図13】トラッキングサーボ方式について説明するための図である。
【図14】ノントラッキング方式について説明するための図である。
【図15】磁気テープ上のトラックを、再生ヘッドにより標準ピッチでスキャンした際の様子を示す図である。
【図16】磁気テープ上のトラックを、取り付け誤差の生じた再生ヘッドによりスキャンした際の様子を示す図である。
【図17】磁気テープ上の記録パターンにずれが生じた場合として、1アジマスにつき1つの記録ヘッドにより記録が行われた場合について説明するための図である。
【図18】磁気テープ上の記録パターンにずれが生じた場合として、1アジマスにつき2つの記録ヘッドにより記録が行われた場合について説明するための図である。
【図19】磁気テープ上の記録パターンにずれが生じ、且つ再生ヘッドに取り付け誤差が生じた場合として、1アジマスにつき1つの記録ヘッドにより記録が行われた場合について説明するための図である。
【図20】磁気テープ上の記録パターンにずれが生じ、且つ再生ヘッドに取り付け誤差が生じた場合として、1アジマスにつき2つの記録ヘッドにより記録が行われた場合について説明するための図である。
【符号の説明】
1 テープストリーマドライブ、2 回転ヘッドドラム、3 テープカセット、3a 磁気テープ、4 ピンチローラ、5 ドラムモータ、6 キャプスタン、6a キャプスタンモータ、7A、7B 再生ヘッド、9 ロータリートランス、10a〜10d 増幅器、11a〜11d 等化復号回路、12a〜12dアドレス・ブロックエラー検出回路、13 1チャネル出力用メモリ、14 バッファメモリ、15 システムコントローラ、16 アドレス順番制御スイッチ、17 再生基準クロック、18 アドレス/ドラム回転基準信号生成回路、19 加算回路、20 減算回路、21 キャプスタンサーボ回路

Claims (5)

  1. テープ状記録媒体において傾斜状に形成されるそれぞれのトラックを、回転ドラムに設けられた複数の再生ヘッドのうちの2つの再生ヘッドによりスキャンすることでデータの再生を行う再生装置において、
    上記回転ドラムに設けられた再生ヘッドにより上記テープ状記録媒体に形成されたトラックからデータの読み出しを行うことによってエラーレートの計測を行う計測手段と、
    上記計測手段により計測されたエラーレートに基づき、上記テープ状記録媒体に所定の周期的でそれぞれ形成されている各トラックのうち、上記エラーレートが最も高いとされる最悪トラックを検出するトラック検出手段と、
    上記計測手段により計測されたエラーレートに基づき、上記最悪トラックに記録されるデータを最も低いエラーレートで読み出すことのできた2つの再生ヘッドの組を決定するヘッド決定手段と、
    上記ヘッド決定手段により決定された上記再生ヘッドの組により、上記最悪トラックが走査されるようにトラッキングサーボ制御を行うサーボ制御手段と、
    を備えることを特徴とする再生装置。
  2. 上記テープ状記録媒体には、隣接するトラックとの間で互いにアジマス角が異なる4つのトラックが周期的に形成されており、
    上記回転ドラムには、アジマス角ごとのそれぞれ4つずつの再生ヘッドが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 上記計測手段は、
    通常再生動作時とは異なるテープ送り速度により上記テープ状記録媒体が送られている下で、上記エラーレートの計測を行うことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  4. 上記サーボ制御手段は、
    上記最悪トラックの長手方向中央部において、上記ヘッド決定手段により決定した2つの再生ヘッドにより読み出されるデータのエラーレートが最も良くなるようにサーボ制御を行うように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  5. テープ状記録媒体において傾斜状に形成されるそれぞれのトラックを、回転ドラムに設けられた複数の再生ヘッドのうちの2つの再生ヘッドによりスキャンすることでデータ再生を行う再生方法として、
    上記回転ドラムに設けられた再生ヘッドにより上記テープ状記録媒体に形成されたトラックからデータの読み出しを行うことによってエラーレートの計測を行う計測処理と、
    上記計測処理により計測されたエラーレートに基づき、上記テープ状記録媒体に所定の周期的でそれぞれ形成されている各トラックのうち、上記エラーレートが最も高いとされる最悪トラックを検出するトラック検出処理と、
    上記計測処理により計測されたエラーレートに基づき、上記最悪トラックに記録されるデータを最も低いエラーレートで読み出すことのできた2つの再生ヘッドの組を決定するヘッド決定処理と、
    上記ヘッド決定処理により決定された上記再生ヘッドの組により、上記最悪トラックが走査されるようにトラッキングサーボ制御を行うサーボ制御処理と、
    を実行することを特徴とする再生方法。
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