JP3678155B2 - 表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造方法およびその製造装置に係り、詳しくは、表面に凹凸がある浮出し模様を具えるとら焼きやクッキ−などの他焼き菓子を製造する方法およびそれを製造する装置に係る。
【0002】
なお、この明細書においてとら焼きの皮の製造を中心として説明するが、このほかの焼き菓子も製造できる。また、この製造には敷紙として湿潤・加熱によって繊維方向の伸び、縮みの大きい紙、例えば、和紙、グラシン紙、クラフト紙、ハトロン紙を用いることができる。
【0003】
【従来の技術】
従来から、種々の焼き和菓子が知られ、最も普及しているものの一つとしてドラ焼き菓子が知られている。ドラ焼き菓子は最も普及している和菓子の一種である。通常は鉄板等の焼き板の上に油等の塗布剤をぬって、その上で小麦粉等を水でとかした生地を焼いて、所謂皮を焼成し、これら皮の間にあん等の中味をはさんでつくられている。
【0004】
このようにつくられるドラ焼き菓子は手作業でつくられていたが、近頃はほとんどが機械的手段によって量産されている。いずれの方法でつくる場合にも、焼き板上に油を塗って焼き上げている。このため、皮の表面には何んらかの形で油がしみこんでおり、生地風味が損なわれている。このところから、なるべく焼き上げ時の油を少なくすることが望ましいが、このように焼くのは職人のわざでもある。
【0005】
また、ドラ焼き菓子とともにとら焼き菓子といわれる和菓子も知られている。とら焼き菓子もドラ焼き菓子と同じように2枚の皮の間にあんなどの中味をはさんだ菓子であるが、皮の表面に凹凸のある浮出し模様をつけられ、この浮出し模様がとらの皮のようにかっ色の縞状の焼きはだから成っているところからとら焼きともいわれている。また、とら焼き菓子の皮はとらの皮のような浮出し模様を持っていることから、中味をはさんで和菓子として供せられるほかに、表面に凹凸がある浮出し模様があるクッキ−としても用いられている。しかしながら、このようなとら焼きの皮やクッキ−は縞状の焼きはだを持っているために、ドラ焼きのように平坦な焼き板が無終端状に連結される装置によってつくることができない。例えば、タイ焼き等にみられるような表面に浮出し模様を有する菓子をつくるときには、その浮出し模様に相当する凹凸が形成された焼き板を用いると、この浮出し模様が転写されて焼き菓子の表面に浮出し模様が形成できる。しかし、とら焼きなどの浮出し模様はかっ色の凸部が焼きはだとして縞状に形成されるものである。このため、タイ焼き用焼き板とみられるようなものを用いてもとら焼きの皮は製造できない。
【0006】
このところから、先に、本発明者は、表面に浮出模様を有する焼き菓子を平坦な焼き板上において連続的に製造できる製造方法を提案した。(特公昭55−47864号公報参照)
【0007】
この先に提案した方法は、平坦な表面の焼き板を無終端状に連結し無終端軌道を間欠的に走行させ、この焼き板の上で菓子生地を焼成してドラ焼きの皮を製造する装置をそのまま利用して焼成する方法である。すなわち、この方法は、無終端軌道の焼き板の上に間隔をあけて和紙などのウェブ紙を張設し、この張設される和紙などの上に水でとかせた菓子生地を滴下して焼成するものである。この方法であると、張設される和紙などは菓子生地中の水分を吸湿して局部的に伸長して焼き板に接触して加熱焼成されるため、表面に凹凸のある浮出し模様が形成できる。このような方法であるから、無終端軌道の焼き板の上に和紙などを直接おくことなく、0.5〜3mm程度の間隔をとって張設しなければならないし、このように焼き板上で張設するのには、和紙などは連続的なウェブ状のものとして構成しなければならないし、ウェブ状の和紙などは焼き板と同じ速度で走行させる必要がある。
【0008】
すなわち、図6に示すように、例えば鋼板や銅板等の焼き板2が例えば係止具3によって連結されて無終端の軌道1が形成されている。軌道1は矢視方向に走行し、各焼き板2は裏面から例えば電熱その他の加熱手段1aによって加熱される。この焼成装置であると、焼き板2上に菓子生地等が直接滴下されると、軌道1の走行とともに焼成が進行し、焼き上げられ、ドラ焼きの皮は製造される。
【0009】
このように焼き板2が無終端状に連結される無終端軌道1を用いるとドラ焼きが製造されるが、この場合と異なってとら焼きの皮を製造する場合は、無終端軌道1の一端に、ウェブ紙4を巻付けた巻戻しロ−ル5を取付ける一方、他端にこのウェブ紙4を巻取る巻取りロ−ル6を取付ける。このため、とら焼きの皮を製造するときには、このロ−ル5から巻戻されて引き出されたウェブ紙4を焼き板2上に浮かせて通し、ウェブ紙4の先端部を無終端軌道1の他端にまで誘導し、巻取りロ−ル6で巻取るようにする。このように無終端軌道1の両端に巻戻しロ−ル5と巻取りロ−ル6を設けてウェブ紙4を張設すると、滴下した菓子生地はウェブ紙4を介して局部的に焼き板2上に接触して焼成するため、菓子生地の焼成面には焼きはだが縞状に形成され凹凸のある浮出し模様が形成できる。
【0010】
しかしながら、このように、図6に示す装置で焼成すると、ウェブ紙は焼き板2上で浮かせて通過させる必要があるため、巻取りロ−ル6の巻取り速度と巻戻しロ−ル5の巻戻し速度とを調整してウェブ紙4を無終端軌道1の間欠的走行に合わせて走行させ、走行速度も等しく調整する必要があるため、複雑な調整設備が必要となり、操作もはん雑になる。
【0011】
更に詳しく説明すると、スポンジケ−キなどのような帯状菓子も無終端軌道の焼き板の上にウェブ紙を通して製造されている。しかしながら、スポンジケ−キなどの表面には凹凸のある浮出し模様や縞状の焼きはだを形成する必要がない。このため、ウェブ紙4は焼き板2の上に直接接触させて菓子生地を焼成する。すなわち、ウェブ紙4の上に菓子生地を供給ホッパ7から滴下して焼成したときは、ウェブ紙は巻取りロ−ル6と巻戻しロ−ル5との間で張力がかけられて焼き板2の表面に接触しているため、菓子生地の焼成面は平坦になる。むしろ、ウェブ紙は水分の湿潤により劣化し、張力によって切断する危険がある。なお、中味を入れるときにはその上に中味供給ホッパ8から中味10が滴下される。
【0012】
これに対し、表面に浮出し模様を有するとら焼き菓子の皮などを製造するときには、無終端軌道1の走行速度と等しい速度でウェブ紙4を走行させるが、ウェブ紙4は焼き板2の上に接触させることなく間隔G、例えば0.5〜3mm程度とって浮かした状態を保っている。このため、菓子生地が滴下されても、浮かしたウェブ紙4の上の生地は間隔Gに相当する分だけ沈み、ある程度の張力がかけられていても、焼成面に浮出し模様が形成されて焼成される。
【0013】
このように焼成すると、ウェブ紙4の繊維組織は方向性を持っているため、ウェブ紙4に生地から水分が与えられると、その部分が繊維方向に伸び、熱をうけたときに収縮し、生地の載置面に浮出模様が形成できる。
【0014】
すなわち、ウェブ紙4は焼き板2の表面から間隔Gを残して浮上している。菓子生地を滴下すると、菓子生地中の水分のためにウェブ紙4は湿潤し、膨潤する。このように膨潤しても、ウェブ紙4と焼き板2との間に間隔Gがとっているため
、図7に示すように、ウェブ紙4の伸びの大きいところ4aは焼き板2に接触し、伸びの小さいところ4bはあまり膨潤しないで焼き板2から浮いたままになっている。
【0015】
このため、焼き板2の表面は平坦であっても、菓子生地9の表面には、浮出模様9aが形成され、この部分はウェブ紙4を介して焼き板2に接触しているため、焼きはだが形成される。
【0016】
この方法によると、平坦な焼き板2をそのまま利用して菓子生地の表面に浮出し模様が形成でき、とら焼きの皮の製造方法としてきわめて有効である。しかしながら、先にのべたようにウェブ紙と焼き板との間で間隔Gを常にあることが必要であり、ウェブ紙に張力がかかる。このため、引張強度の大きいクラフト紙、グラシン紙若しくはハトロン紙を用いても、菓子生地からの水分が吸湿された吸湿部分が劣化し、切断する危険がある。ウェブ紙には凹凸が生じて焼き上げた菓子生地にくい込んでおり、焼成後のウェブ紙の分離がむづかしい。さらに、ウェブ紙は焼き板上で間隔Gをとることから、ウェブ紙を連続したウェブ紙を帯状に構成しなければならない。このため、ウェブ紙上に付着して焼き上げられた菓子生地であると、それを反転し裏返して未焼成の表面を焼き板上で焼成することができない。このところから、未焼成の表面の焼成が必要なクッキ−類の製造には不向きである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的には、連続的に連結されかつ間欠的に走行する焼き板上において、介在させる敷紙の菓子生地中の水分による膨潤や焼き板との接触加熱による縮みなど利用してとら焼き菓子などの表面に凹凸のある浮出し模様がある焼き菓子を製造する際に、介在させる敷紙は従来例のような連続ウェブ紙でなく枚葉紙として構成し、湿潤加熱による自由な伸び縮みを利用して支障なく凹凸模様を形成する一方、焼き板の上で凹凸模様形成後の菓子生地は敷紙を付着したままで反転させ、未焼成の表面も焼成できる方法ならびにその装置を提案する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明方法は間欠的に走行し下側から加熱される焼き板の上に敷紙をのせてから、この敷紙上に菓子生地を滴下する一方、この滴下により敷紙を湿潤し、続いて、菓子生地を、その焼成面には敷紙における湿潤加熱によって伸び縮みを利用して凹凸のある模様が形成できるよう、焼成し、続いて、焼き板上において焼成した菓子生地に付着したままの敷紙の一部を吸引して持ち上げて形成される焼き板との間隙から反転板を侵入させると共に、この反転板を旋回させて菓子生地を反転裏返し、その後、敷紙を剥離することを特徴とする。
【0019】
また、このような方法を実施する装置は間欠的に走行し無終端状に連結され下側から加熱される焼き板と、これら焼き板の上に敷紙を供給する敷紙供給装置と、焼き板上において各敷紙の上に菓子生地を供給する生地絞り装置と、焼き板上で焼成された生地を敷紙とともに反転させて裏返しする反転装置とを具え、この反転装置に、各焼き板上で敷紙の一部を吸引して引き上げて焼き板との間で隙間を形成する吸引装置と、この隙間から侵入しかつ敷紙に付着したままで菓子生地を載せて旋回裏返しする反転板を設けることを特徴とする。
【0020】
これら手段たる構成ならびにその作用について図面によってさらに詳しく説明すると、つぎのとおりである。
【0021】
なお、図1は本発明方法を実施する製造装置の一例の正面図である。
【0022】
図2は図1に示す製造装置の平面図である。
【0023】
図3は図1に示す製造装置の一部の拡大図である。
【0024】
図4(a)、(b)は図1および図2に示す製造装置によって菓子生地を反転させて裏返しする際の作動態様の一例の説明図である。
【0025】
図5(a)、(b)は図1および図2に示す製造装置によって菓子生地を反転させて裏返しする際の作動態様の一例の説明図である。
【0026】
図6は従来例のとら焼き製造方法の説明図である。
【0027】
図7は図6に示す製造方法の一部の詳細説明図である。
【0028】
まず、図1および図2において、符号100は本発明方法を実施する装置の一例を示す。この製造装置100は、図1に示す通り、間欠的に走行する焼き板20と生地絞り装置40と焼き板の加熱装置50とから成って、この構成は従来例のどら焼き製造装置と同等である。しかしながら、この装置において入口側に敷紙供給装置30が設けられて敷紙31(図3参照)が一枚づつ焼き板20上にのせてその上に菓子生地11を滴下し、菓子生地11はその裏面、つまり焼成面が敷紙31に付着したままで個々の焼き板20上で焼成され、さらに、菓子生地11は反転装置60によって敷紙31が付着したままで反転させるところで相違し、このところが本発明方法の一つの特徴を成している。
【0029】
すなわち、焼き板20は係止具(図示せず)によって無終端状に連結されて無終端軌道を構成し、この軌道が間欠的に走行し、この走行の間に滴下された菓子生地11は焼成される。このように構成される無終端軌道においてその焼き板20上には敷紙供給装置30からの敷紙31が一枚づつ供給される。この敷紙31は本発明者が先に提案した特公昭55−47864号記載の方法で用いるウェブ紙と同じ性質をもつものであるが、連続した帯状のウェブ紙でなく、図1、図3、図4の各図から明らかなように、焼き板20の寸法に合わせてシ−ト状に切断されたものである。
【0030】
更に詳しく説明すると、焼き板20が係止具によって無終端状に連結される無終端軌道は間欠的に走行し、焼き板20は停止と走行とが一定周期でくり返される。この停止と走行の間に、従来例のドラ焼き製造装置と同様に、生地絞り装置40からの菓子生地11の滴下、焼成、そのほかに目的に応じて必要とされる処理が行なわれる。また、このような滴下、焼成などの間に焼き板20に付着したかすなどはかすとり装置21によってかすなどは除去され、さらに焼き板20は走行の間に裏側から熱源などの焼き板加熱装置50によって加熱される。
【0031】
このような無終端軌道の焼き板20に対し、その上に各焼き板につき通常1枚づつの敷紙31を敷紙供給装置30から供給する。
【0032】
敷紙31は無終端軌道の入口側に設けられた敷紙供給装置30から供給され、敷紙31の寸法は敷紙供給装置30から供給される各焼き板20の全面をおおうような寸法に調整することができる。敷紙供給装置30はいずれにも構成できるが、敷紙31が積まれたものの上面から1枚づつを吸引し、焼き板20の上にのせるように構成する。このような構造の敷紙供給装置30として通常枚葉オフセット印刷機で用いる給紙機構が知られている。この構造のものであると、図3に示すように、吸紙具32と敷紙31を積み上げたストッカ33とを設け、吸紙具32の先端で敷紙31を吸引して平行に移動させ各焼き板2の上に敷紙31を持ち来たし、焼き板20上にのせるように構成できる。
【0033】
このように構成される敷紙供給装置30によって焼き板20上に1枚づつの敷紙を供給し、各焼き板20はその上に敷紙31がおかれた状態で間欠的に走行し、この敷紙31を介してその上に滴下された生地11を焼き上げられる。つまり、焼き板20上の敷紙31をのせられたままであり、全く張力がかけられていない。このため、生地11からの水分が湿潤しても支障なく繊維方向に伸び、焼き板31から加熱されても支障なく縮み、このような敷紙31の伸びと縮みによって生地11の焼成面にはとら焼きの皮のような浮出し模様が形成できる。また、このように敷紙31をのせられたままの状態にするのには、敷紙31は各焼き板20に割り当てられていることが必要であって、そのところが本発明方法の特徴の一つでもある。
【0034】
さらに詳しく説明すると、図6ならびに図7に示す焼成方法は、焼き板2上にひかれるのはウェブ紙4であって、焼き板2の上にのせられずに走行するように構成されている。このため、両端のロ−ル5、6でウェブ紙4は巻戻され巻取られており、このウェブ紙4には常にある程度の張力をかけられている。したがって、焼き板2とウェブ紙4との間に間隔Gが設けられているために、ウェブ紙4が局部的に湿分による膨張するときに生地11の自重によって膨張分は間隔Gだけ落下し、その部分が焼き板に接触してとら焼きの皮のような浮出し模様が形成される。仮りに、間隔Gが存在しないときには、ウェブ紙4そのものに張力がかけられ、引張られているために、生地の水分による膨張は張力による引張りに吸収されてしわなどが発生することなく、とら焼きの皮のような浮出し模様は形成できない。
【0035】
これに対し、本発明においては、各焼き板20毎に敷紙31を供給し、敷紙31は焼き板20上にのせられるため、敷紙31は焼き板20とともに走行し、走行のために引張られることがない。したがって、敷紙31の走行速度を別個に制御することなく常に焼き板20とともに同じ速度で走行できる。このため、敷紙31には全く張力がかけられていないため、湿潤されてそれを加熱することによって、敷紙31は支障なく繊維方向に伸び縮みし全く支障なく凹凸が形成できる。
【0036】
すなわち、敷紙31は焼き板20毎におかれ、それ自体には全く張力がかかっていない。このため、湿潤加熱によっての伸び縮みを利用する場合にも、自由に伸び縮みができる。
【0037】
次に、このように敷紙31がおかれた焼き板20上に生地を滴下する。このために生地絞り装置40を設ける。生地絞り装置40は通常のホッパなどから構成し、ピストン方式などにより所定の生地を押し出す構造に構成できる。
【0038】
この場合、とら焼きの皮は1つの面にしか焼きはだを形成する必要がないが、クッキ−などの菓子は表裏2つの面に焼きはだを形成する必要がある場合もある。この場合でも、生地11は敷紙31上にのせられているまであるから、敷紙31とともに支障なく反転させることができ、クッキ−などの菓子をつくることもできる。また、クッキ−などの菓子をつくる場合、生地11の形状は所望に応じて変化させるのが好ましい。このためには、図3に示すとおり、生地絞り装置40の下に上部ホッパ41と下部ホッパ42から成る2段ホッパを取付け、下部ホッパ42は焼き板20の幅方向に移動できるように構成する。生地絞り装置40において、上部ホッパ41で所定量の生地を受け、この生地を下部ホッパ42を幅方向に移動させながら滴下すると、所望形状に生地を成型できる。なお、下部ホッパ42の開度はハンドル43で調整できるようにも構成できる。さらに、生地11の絞りノズル44は、図2に示すとおり、幅方向に並べて設けられ、生地11は少なくとも2個並べて絞ることができる。
【0039】
このように構成すると、焼き板20の走行移動と対応させて下部ホッパ42を幅方向に移動させると、それに応じて菓子生地は縦長にもあるいは変化に富んだ形状にも絞ることができる。
【0040】
要するに、下部ホッパと焼き板の走行移動とによって、あたかも、線書きなどの操作も行なうことができ、所望に応じたデザインができる。
【0041】
次に、焼き板20の走行とともに生地11は焼成され、反転装置60に達する。反転装置60は敷紙31上にのせられた生地11を敷紙31とともに裏返しする装置である。このような装置であれば、いずれの構造のものであっても用いることができるが、焼き板20上で敷紙31とともに裏返しするため、図4(a)、(b)ならびに図5(a)、(b)に示す通り、構成できる。
【0042】
図4(a)、(b)は焼き板上で焼成された生地が裏返しされる際の予備処理段階を示し、図5(a)、(b)は予備処理段階を得た菓子生地が裏返しされる裏返し段階を示す。
【0043】
すなわち、図4(a)に示す通り、焼き上げられた菓子生地11は各焼き板20上にのせられたままで送られてくる。この段階において敷紙31の一部を吸引する吸引装置61が設けられ、この吸引装置61は敷紙31の前端において持ち上げられる。つまり、敷紙31の先端を吸引装置61で吸引する。この吸引のときに敷紙31が持ち上げられるため、それにともなって敷紙31と焼き板20の間には間隙が生じる。このときに、図4(b)に示すとおり、反転板62がこの間隙に侵入し、これの反転板62は、枢支軸42aを中心に180度近く旋回し、(図5(a)参照)生地11は裏返しされて先行の焼き板20に送られる。(図5(b)参照)
【0044】
そこで、裏返し板が旋回すると生地11は裏返しされ、先行側の焼き板20上にのせられる。このようにすると、複数個の菓子生地11であってもそれは敷紙31毎に裏返しされ、きわめて有効に裏返しできる。すなわち、焼き板20を連結した無終端軌道においてウェブ紙などを介在させて生地を焼成してスポンジケ−キなどをつくることは知られている。しかし、何れの菓子生地を焼成するにしても、ウェブ紙などを介在させるときは、焼成した菓子生地の焼成面にウェブ紙が付着し、菓子生地とともに長いウェブ紙を反転させることは不可能であり、この点が大きな欠点であった。これに対し、本発明は敷紙がウェブ紙でなくシ−トであるため、付着したままで菓子生地とともに容易に反転して裏返しできる。また、この裏返しもきわめて支障なく容易に行なわれるほか、焼成も敷紙介在という条件のもとで行なわれることとなり、油やその他の離型剤も必要とせずに行なわれ、きわめて円滑に行なうことができる。
【0045】
このように裏返しされた菓子生地11は冷却ゾ−ン70に入る。冷却ゾ−ンにおいては焼成された生地11が常温近くまで冷却され、この冷却状態において敷紙31は剥離される。
【0046】
すなわち、すでに知られているように焼き板20上に敷紙31を介在させて菓子生地11を焼成することがスポンジケ−キなどの焼成には従来から使われている。しかしながら、このような場合には菓子生地が連続したものとして焼成されるため、これを反転させた状態で連続したウェブ紙を巻取ることが可能である。しかしながら、本発明のように個々のとら焼きの皮や小型のクッキ−などを焼成する場合には、これをウェブ状の敷紙であると、菓子生地の分離に巻取ることによって行なうことはできない。とくに、とら焼き菓子であってはその皮の表面は凹凸があり、それがある程度敷紙にくいこんでいる。これを処理するにあたってはウェブ状敷紙から巻取ることによって行なうことは菓子の品質が損なわれ、歩止りが悪く、実際上不可能に近い。
【0047】
これに対し、本発明では焼き板毎に敷紙が供給されているため、敷紙の剥離はその上にのっている菓子生地毎に個別的に行なえば十分であり、仮りにこれを手作業で行なってもほとんど手数を要しない。また、機械的手段で行なっても例えば敷紙側から僅かの水分などを吹きつけてそれを剥離してもほとんど剥離できる。
【0048】
【発明の効果】
以上くわしく説明したとおり、本発明は裏側から加熱される焼き板を無終端状に連結した無終端軌道が間欠的に走行する間に、これら焼き板の上に水でとかした菓子生地を滴下し焼成して、表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子を製造する方法であって、この菓子生地中の水分による湿潤によって繊維方向に伸び、焼き板からの加熱によって繊維方向に収縮する敷紙を、無終端軌道の各焼き板の上にのせる一方、その敷紙の上に菓子生地を滴下してその焼成面に各敷紙が付着した状態で焼成し、その後、焼成した菓子生地を無終端軌道上において付着している敷紙とともに反転して裏返しすることを特徴とするものである。
【0049】
したがって、焼き板上に介在するのは、焼き板毎におかれた敷紙であって、この状態で焼成すると、各敷紙は何んらの拘束もなく自由に伸び縮みでき、支障なく菓子生地の焼成面に凹凸のある浮出し模様が形成できる。
【0050】
また、敷紙は焼き板上におかれたままで焼成されたのちには菓子生地の焼成面に一部がくい込んで付着しているため、焼成された生地は敷紙をつけたままで反転できる。さらに、反転後常温まで冷却させると、反転された敷紙は表面から容易に剥離できる。また、菓子生地は無終端軌道上で反転できるため、表裏両面の焼成を必要とするクッキ−も焼成できる。
【0051】
なお、上記のところでは下方からの加熱装置50によって加熱される例を示したが、上方からの加熱装置51も設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する製造装置の一例の正面図である。
【図2】図1に示す製造装置の平面図である。
【図3】図1に示す製造装置の一部の拡大図である。
【図4】(a)、(b)は図1および図2に示す製造装置によって菓子生地を反転させて裏返しする際の作動態様の一例の説明図である。
【図5】(a)、(b)は図1および図2に示す製造装置によって菓子生地を反転させて裏返しする際の作動態様の一例の説明図である。
【図6】従来例のとら焼き製造方法の説明図である。
【図7】図6に示す製造方法の一部の詳細説明図である。
【符号の説明】
20 焼き板
30 敷紙供給装置
40 生地絞り装置40
50 焼き板加熱装置
60 反転装置
70 冷却ゾ−ン

Claims (5)

  1. 間欠的に走行し下側から加熱される焼き板の上に敷紙をのせてから、この敷紙上に菓子生地を滴下する一方、この滴下により前記敷紙を湿潤し続いて、前記菓子生地を、その焼成面には前記敷紙における湿潤加熱によって伸び縮みを利用して凹凸のある模様が形成できるよう、焼成し、続いて、前記焼き板上において焼成した菓子生地付着したままの前記敷紙の一部を吸引して持ち上げて形成される焼き板との間隙から反転板を侵入させると共にこの反転板を旋回させて菓子生地を反転裏返し、その後、前記敷紙を剥離することを特徴とする表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造方法。
  2. 前記焼き菓子をとら焼き菓子の皮又はクッキ−とすることを特徴とする請求項1記載の表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造方法。
  3. 前記敷紙として和紙、クラフト紙、グラシン紙又はハトロン紙を用いることを特徴とする請求項1記載の表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造方法。
  4. 焼成した前記菓子生地を付着している前記敷紙とともに冷却ゾ−ンで冷却して前記敷紙を剥離することを特徴とする請求項1記載の表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造方法。
  5. 間欠的に走行し無終端状に連結され下側から加熱される焼き板とこれら焼き板の上に敷紙を供給する敷紙供給装置と前記焼き板上において各敷紙の上に菓子生地を供給する生地絞り装置と前記焼き板上で焼成された生地を前記敷紙とともに反転させて裏返しする反転装置とを具えこの反転装置に、前記各焼き板上で前記敷紙の一部を吸引して引き上げて前記焼き板との間で隙間を形成する吸引装置とこの隙間から侵入しかつ前記敷紙に付着したままで菓子生地を載せて旋回裏返しする反転板を設けることを特徴とする表面に凹凸がある浮出し模様を具える焼き菓子の製造装置
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