JP3677122B2 - トレース機能を備えた分光光度計 - Google Patents

トレース機能を備えた分光光度計 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の折れ線グラフをトレースする方法、及び表示されたスペクトルをトレースする機能を有する分光光度計に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示画面上に折れ線グラフを表示する機器には、表示された折れ線グラフに対してトレースカーソルを重ねることで、カーソルで指示された横軸値に対する縦軸値を数値表示するトレース機能を備えるものがある。
例えば、スペクトル表示機能を有する分光光度計で表示されるスペクトルは、複数の測定値を直線で結んで表示されたものであり、折れ線グラフの一種である。分光光度計は、グラフの横軸値(例えば波長)に対するスペクトルの縦軸値(例えば測光値)をカーソルの移動に伴い連続的に表示するトレース機能を備えており、このトレース機能は表示されているスペクトルの測定値を読み込む場合の最も重要な機能の一つである。
【0003】
また、分光光度計の使用例として、異なる試料や異なる濃度の試料に対して測定されたスペクトル形状を比較することが必要とされる場合があり、その場合には同一グラフ上に測定試料毎に得られた複数のスペクトルを重ね書き表示して比較を容易にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記した分光光度計のトレース機能は、1本の表示スペクトルについてのみ実現されており、複数のスペクトルが表示されている場合にはその中の1本を選択した後、トレースを実行する必要がある。
ところで、同一画面中に複数本のスペクトルが表示されており、それらの比較を行う場合、その形状を目視で確認するとともに、ある横軸値に対する各スペクトルの縦軸値を一度に求めたい場合がある。例えば、測定する試料の特性により波長スペクトルの形状は決まっているため、異なる試料の吸収スペクトルや透過スペクトルの形状、測定値を比較する作業は分析者にとって日常的に行われる作業である。
【0005】
また、このトレース機能は実際にデータの存在する波長のみを表示しているため、サンプリング間隔(データ間隔)が異なるスペクトルが混在している場合には同じ波長に対する測光値を求めることができない。そのため、2本又はそれ以上の複数スペクトルを表示した際に、それらのスペクトルの重なった部分の横軸値、縦軸値を求めたい場合は表示されているスペクトルを印字装置に出力しその印字結果から目視で求めなければならず、作業が煩雑になると共に正確な値を得ることができない。
【0006】
さらに、製品の品質管理などのために、分光光度計で複数の同一成分の試料を測定し、そのスペクトル形状より各試料の特性や成分のばらつきを調べることも行われる。このような場合には、複数のスペクトルの中から基準となるスペクトルを1つ指定し、その基準スペクトルに対する他のスペクトルの差分や比率を表示できれば必要な情報が簡単に求められる。
【0007】
本発明は、このような問題認識のもとになされたものであり、その目的は複数の折れ線グラフに対してより正確な値を簡単な操作で求めることのできる複数折線グラフのトレース方法を提供することにある。本発明の他の目的は、そのトレース方法を実現する機能を備えた分光光度計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、折れ線グラフ表示処理プログラム内に次の機能を持つプログラムを組み込むことにより前記目的を達成する。
1.画面上に表示されている全ての折れ線グラフについて、そのデータを記憶したデータテーブルを作成する機能。
2.折れ線グラフ上の現在のカーソル位置の座標を求め、その値に対応するグラフ上の横軸値を求める機能。
3.求めた横軸値を使用し、各折れ線グラフについてデータテーブルより対応する縦軸値を求める機能。折れ線グラフは各データ点を直線で結んで表示されており、求めた横軸値に対応するデータがデータテーブルに無い場合には、その前後のデータから直線補完を行って縦軸値を求める。
【0009】
4.移動可能な画面内に、機能2で求めた横軸値と、機能3で求めた縦軸値を、各折れ線グラフとの対応が分かるようにして表示させる機能。表示値と各折れ線グラフとの対応付けは、画面上の折れ線グラフがそれぞれ異なる色で表示されている場合、表示する縦軸値を折れ線グラフの表示色と同じ色で表示することにより行うことができる。各折れ線グラフに対してそれを識別するための番号や記号等の標識を表示し、その標識と対応させて各折れ線グラフの縦軸値を表示することによっても、複数の表示値をそれぞれの折れ線グラフに対応付けすることが可能である。
【0010】
5.異なる横軸値に対して機能4を用いて表示されている値を取り込み、一括表示させたり印字させたりする機能。
6.表示画面上に表示されている全折れ線グラフについてピーク及び/又はバレー(谷)サーチを行い、そのピーク及び/又はバレーの位置をトレースカーソルにより示すとともに、その横軸値での各折れ線グラフの縦軸値を表示する機能。
【0011】
7.機能6を用いて表示された各折れ線グラフの縦軸値がその折れ線グラフにおいてピークあるいはバレーであるかどうかを判定し、その結果を表示する機能。
8.表示画面上に表示されている折れ線グラフの中から基準となる折れ線グラフを1つ指定し、トレースカーソルの移動に同期して、各折れ線グラフのトレース値と共に基準となる折れ線グラフの縦軸値との差、比率を連続して表示させる機能。
【0012】
本発明では、このような機能により以下のトレース方法及び分光光度計を実現する。
すなわち、本発明は、各々複数個のデータに基づいて表示された複数の折れ線グラフをトレースする複数折れ線グラフのトレース方法において、カーソルの移動に伴い、カーソルで指定されたグラフの横軸値に対する各折れ線グラフの縦軸値を各折れ線グラフに関連付けて連続的に表示することを特徴とする。
【0013】
複数の折れ線グラフを各々異なる色で表示し、各折れ線グラフの縦軸値を各グラフの表示色と同じ色で表示すると、各折れ線グラフの縦軸値と各折れ線グラフとの対応付けが明瞭になる。
横軸値及び縦軸値は移動可能な画面内に表示することができ、移動可能な画面はグラフ表示画面上の任意の場所に表示することができる。
【0014】
表示されている横軸値及び縦軸値は別画面に保存し、その別画面の内容を一括表示又は一括印字することができる。
また、本発明は、複数のスペクトルを重ねて表示する機能を有する分光光度計において、複数表示されているスペクトルに対して前述のトレース方法を実現する機能を備えることを特徴とする。
【0015】
この分光光度計は、各スペクトルのピーク及び/又はバレーを表示する機能を備えることもでき、各スペクトルに対して基準データと比較しながらトレースする機能を備えることもできる。
本発明によると、横軸に対する全折れ線グラフの縦軸値をカーソルの移動に伴い表示画面上に連続的に表示することができるので、複数の折れ線グラフの形状の比較、測定値の比較が画面上で行えるようになり、印字の必要が無くなる。従来は、折れ線グラフのデータ点数、本数によっては印字に数分間を要することがあり、その間の待ち時間が無駄になっていたが、それを解消することができる。
【0016】
なお、上記手段で求められた横軸値、縦軸値は別画面に累積され記憶されるので複数の横軸値に対する複数グラフの縦軸値を同時に確認することが出来る。
また、折れ線グラフの重なっている点やピーク位置、バレー位置などの特定の横軸、縦軸値が簡単に求められるようになり、その値は記憶されているデータテーブルから計算により求められるため正確である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、スペクトル表示機能を有する分光光度計を例にとり本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図9は、分光光度計の概略図である。光源としては、ヨウ素タングステンランプWIと重水素ランプD2が用意されている。測定波長に応じていずれかの光源からの光がミラーM1,M2で反射され、入射スリットS1を通して分光器MMに導入される。分光器MMに入射した光は、モータMTによって回動可能に配置された回折格子GTによって波長分散され、出射スリットS2から単色光として取り出される。回折格子GTの角度位置をモータMTによって制御することにより波長走査が行われる。
【0018】
分光器の出射スリットS2から取り出された光は、ミラーM3で反射され、透過部と反射部及びゼロ信号を得るための無反射部を備える回転ミラーM5に入射する。回転ミラーM5は分光器MMからの光をミラーM4とミラーM7に交互に振り分け、ミラーM4で反射された光は、参照試料REを透過した後、ミラーM6,M10を経て光電子増倍管PMTに入射する。また、ミラーM7で反射された光は、M8で反射された後、試料SPを透過し、さらにミラーM9,M11で反射されて光電子増倍管PMTに入射する。
【0019】
回転ミラーM5の回転に同期して光電子増倍管から得られる参照信号Rと試料信号S及びゼロ信号Zは、データ処理部を備える制御部20に供給される。制御部20には、機器の制御プログラム、データ処理プログラム、各種トレース機能を実現するためのプログラム等を記憶したROM21、データを記憶するRAM22、測定されたスペクトルやトレースカーソル等を表示するためのカラーCRT等からなる表示部23、測定結果等を印字して出力するするプリンター24、トレースカーソルの位置を指定したり、制御部20に必要な情報を与えるキーボードやマウス等の入力手段25が接続されている。
【0020】
制御部20内のデータ処理部では次の演算を行って、透過率T(%)を求め、透過率は必要に応じて対数演算処理を施されて吸光度に変換される。
T=(S−Z)/(R−Z)
図1は、本発明を紫外可視分光光度計に適用した場合の例を示すフローチャート、図2はその表示画面の画面構成図、図3はグラフィック座標を基準としたスペクトルのグラフ座標系を示す図、図4は波長を基準としたスペクトルのグラフ座標系を示す図である。
【0021】
図2は、カラーCRT23のスペクトル表示メイン画面1を示す。スペクトル表示メイン画面1は、測定やファイル読み込みでメモリ上に格納された1本又は複数本のスペクトルデータを色分けしてグラフ表示するスペクトル表示グラフ領域2を有する。トレースを行う場合のトレースカーソル3は、本画面のスペクトル表示グラフ領域に表示されたグラフ上に重ねて表示される。スペクトル表示メイン画面1には、説明の都合上図2の下方に分離して示したトレース値表示画面4や、トレース値取り込み画面7が適宜の場所に重ねて表示される。
【0022】
トレース値表示画面4は、トレースカーソル3のある位置の横軸値、及び表示されているスペクトルの縦軸値を表示スペクトルと同じ色で表示する画面であり、トレースカーソル3の動きに同期してその表示内容を変更していく。トレース値表示画面4には、各スペクトルの縦軸値とともに、トレース値取り込みボタン5、及びトレース終了ボタン6が表示される。
【0023】
トレース値取り込み画面7は、トレース値表示画面4に表示されているトレース値を取り込むための画面であり、トレース値表示画面4に表示されている取り込みボタン5をマウス等でクリックすることにより、その時表示されているトレース値がトレース値取り込み画面7に取り込まれる。異なるトレース値に対してトレース値表示画面4のトレース取り込みボタン5を操作することにより、図示されているようにトレース値が累積して記憶されていく。また、印字ボタン9を操作すると、その結果がプリンター24に印字される。
【0024】
なお、前述のようにトレース値表示画面4とトレース値取り込み画面7はスペクトル表示メイン画面1の上に重ねて表示され、メイン画面1内での表示場所は任意に選択可能である。
次に、図1のフローチャート及び図3の座標系に基づいて図2の各画面の動作を説明する。以下の説明で、操作に続けて記載した()内の数字は、図1のステップ番号を表す。
【0025】
まず、トレース機能が選択されると(100)、現在のグラフが表示されているスペクトル表示グラフ領域2の座標を記憶し、メイン画面1上にトレースカーソル3を表示し(101)、更にトレース値表示用の画面4を表示する(102)。トレースカーソル3はマウスなどのポインティングデバイスやキーボード等の入力に同期して横方向に移動し、その際には座標値とともにオペレーティグシステムより通知される。トレースカーソル移動時には、現在のトレースカーソルの位置の座標値を読み取り(103)、その値をもとにグラフ上の横軸値を求める(104)。更に、この横軸値から画面上に表示されている各スペクトルについて計算により縦軸値を求める(105)。
【0026】
このようにして求められた横軸値、縦軸値(トレース値)はメモリ上に記憶され、更にトレース値表示画面4に通知する。通知を受けたトレース値表示画面4では、メモリ上に記憶されたこれらの横軸値及び縦軸値を表示用の文字列に変換し、画面上に表示する(106)。
この状態で、トレース値表示画面4のボタン5が操作され、トレース値取り込み要求が発行されると(107)、現在のトレース値がトレース取り込み画面7に送られ、その画面のトレース値表示領域8に表示される(108)。この操作は、ステップ111の判定が「YES」になるまで、すなわちトレース値表示画面4のトレース終了ボタン6が操作されるまで繰り返して実行することが可能であり、トレース値を累積して記憶できる。更に、ステップ109で印字機能を選択することにより、すなわちトレース取り込み画面7の印字ボタン8を操作することにより、記憶されたトレース値を印字装置に出力することができる(110)。
【0027】
以上のステップ103からステップ111の処理をトレースカーソル3の動きに同期して行うことにより、複数スペクトルに対しての連続的なトレースが実現される。なお、トレース値表示画面4のトレース終了ボタン6が操作されると、ステップ111からステップ112に進んでトレース値表示画面4を消去し、ステップ113でトレースカーソル3を消去し、ステップ114で終了処理を行ってトレース機能の実行を終了する。
【0028】
次に、ステップ103からステップ105で行っているトレースカーソル3の位置からグラフ上の横軸値、縦軸値を求める方法について説明する。
今、図3のグラフ座標系においてグラフの原点(左下)の座標を(X0,Y0)、右上の座標を(X1,Y1)、現在のトレースカーソルのある位置の横軸座標(この値はオペレーティングシステムより与えられる)をXnとする。
【0029】
また、横軸を波長とした図4のスペクトルグラフにおいて、スペクトルグラフの開始波長をWLn、終了波長をWLe、トレースカーソルのある波長をWLnとすると横軸座標に関して次の〔数1〕の関係が成り立つ。
【0030】
【数1】
(Xn−X0)/(X1−X0)=(WLn−WLs)/(WLe−WLs)
【0031】
この式よりトレースカーソルのある波長WLnは、次の〔数2〕で求められる。
【0032】
【数2】
WLn={(Xn−X0)/(X1−X0)}・(WLe−WLs)+WLs
【0033】
ここで、波長を指定することにより、データテーブルにその波長に対応する縦軸データがある場合にはそのデータを返し、対応する縦軸データが無い場合にはその前後のデータを使用し直線補完処理により縦軸データを求める処理を作成しておく。トレースカーソルのある波長WLnが求まると、その波長に対応する各スペクトルの縦軸値は上記計算処理により求めることが出来る。
【0034】
図5、図6は本発明の他の例を説明するもので、複数スペクトルに対するピークトレースを実行した際のピークトレース値表示画面の表示例である。
予めデータテーブルよりスペクトルのピークの位置を求めておき、複数スペクトルに対するトレースを実行した場合、トレースカーソルはそのピーク位置のみを動くようにすることで、ピークの位置が図1のスペクトル表示メイン画面1上で容易に確認できるようになる。この際にも、トレース値表示画面4を表示することにより、複数スペクトルのピーク位置の波長、データを正確に知ることができる。
【0035】
表示されている複数のスペクトルが、その形状が異なりピーク位置が異なる場合、ピークであるスペクトルではそのデータを反転表示や網掛け表示、マークを付加することによりその波長がピークであるかどうかの判定も可能となる。図5は、図2に示した4本スペクトルに対して波長527nmの位置をトレース表示した例である。
【0036】
いま、図2に示した4本のスペクトルは、スペクトル1、3、4が波長527nmにピークがあり、スペクトル2は波長528nmにピークがあるとする。この場合、図2のスペクトルグラフ上では4スペクトルとも同じ波長にピークがあるように見えるが、ピークトレースを実行するとトレースカーソル3は波長527nmの位置を指すとともに図5に10で示すように網掛け表示やマークを表示してピーク結果表示を行い、スペクトル1、3、4が波長527nmにピークを持つことを確認できる。トレースカーソル3を移動すると、同様に波長528nmの位置を指すとともに図6に示すようにピーク結果表示を行い、スペクトル2が波長528nmにピークを持つことを確認できる。
【0037】
図7は、本発明の更に他の例を示すものであり、複数スペクトルに対する比較データトレースを実行した際のピークトレース値表示画面の表示例である。この例では、複数のスペクトルに対するトレースを行う際に、基準となるスペクトル(この例ではスペクトル1)を決めておき、基準スペクトルとの差分、比率、及びその判定結果を比較データトレース値表示を行うトレース値表示画面4の比較結果表示領域11に示す。
【0038】
分光光度計によって得られる波長スペクトルは測定する試料の種類によりスペクトルの形状は決まっており、その各波長の測定値は試料の濃度にほぼ比例した値となる。但し、濃度による特性の変化などにより吸光度が濃度に比例しない場合がある。図8に示した3本のスペクトルは、濃度1の試料に対するスペクトル14を基準として、濃度が1.5倍の試料に対するスペクトル13と、濃度が1.6倍の試料に対するスペクトル12を表示したものである。
【0039】
図8を見ると、吸収スペクトル12,13は、波長585nmのピークを除いてはほぼ濃度の比率通りになっているが、波長585nmのピーク位置のみはこの比率から外れている。濃度1.5倍の試料に対するスペクトル13に対して、濃度1の基準スペクトル14に対する比率が1.48〜1.52の範囲内に入らなかった場合に判定をNGとし、濃度1.6倍の試料に対するスペクトルに対して、スペクトル14に対する比率が1.58〜1.62の範囲内に入らなかった場合に判定をNGにするといった設定を行った場合、波長585nmのピーク付近では比率がこの範囲内におさまらないためNGとなる。
【0040】
なおこの判定基準は判定基準表示領域12に表示しておけば、常に判定基準を知ることができる。そして、この結果を比較データトレース値表示画面に表示することによりトレースカーソル3の動きに同期してその判定結果を確認できるようになる。ここで得られた情報は、試料の分光分析に使用すべき波長の選定に利用できる。また、複数の成分を含有する製品の品質管理、すなわち各成分が所定の比率で含有されているかどうかを検査するために利用することもできる。
【0041】
ここでは、折れ線グラフの例として横軸が波長、縦軸が吸光度からなる吸収スペクトを用いて説明したが、本発明は、横軸が時間、縦軸が吸光度とした吸光度の時間変化等、他の折れ線グラフに対しても同様に適用できる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の折れ線グラフが表示されている画面上において全ての折れ線グラフに対する一括トレース及びトレース値の記憶が可能になり、目的のグラフ上の横軸に対する縦軸値の取得をより容易かつ正確に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による処理手順の一例を示すフローチャート。
【図2】表示画面の画面構成図を説明する図。
【図3】グラフィック座標を基準としたスペクトルグラフの座標系を示す図。
【図4】波長を基準としたスペクトルグラフの座標系を示す図。
【図5】ピークトレース値表示画面の画面構成図例を説明する図。
【図6】ピークトレース値表示画面の画面構成図例を説明する図。
【図7】比較データトレース値表示画面の例を説明する図。
【図8】濃度の異なる試料のスペクトル表示例を示す図。
【図9】分光光度計の概略図。
【符号の説明】
1…スペクトル表示メイン画面、2…スペクトル表示グラフ領域、3…トレースカーソル、4…トレース値表示画面、5…トレース値取り込みボタン、6…トレース終了ボタン、7…トレース値取り込み画面、8…トレース値表示領域、9…印字ボタン、10…ピーク結果表示領域、11…比較結果表示領域、13…判定基準表示領域、20…制御部、21…ROM、22…RAM、23…表示部、24…プリンター、25…入力手段

Claims (5)

  1. 分析結果を表示する表示手段を有する分光光度計において、
    前記表示手段は、
    複数のスペクトルを重ねて表示するとともに、当該スペクトル上を移動可能なトレースカーソルを表示するスペクトル表示画面と、
    前記トレースカーソルのある位置の波長と、各スペクトルの当該波長に対応する数値データとを表示するデータ表示画面と、を有し、
    前記データ表示画面に、スペクトルのピークに該当する数値データの表示とピークに該当しない数値データの表示とを、反転表示、網掛け表示、マークの付加のいずれかを用いて異ならせて表示することを特徴とする分光光度計。
  2. 請求項1記載の分光光度計において、前記複数のスペクトルを各々異なる色で表示することを特徴とする分光光度計。
  3. 請求項1又は2記載の分光光度計において、前記トレースカーソルはスペクトルのピーク位置のみを動くことを特徴とする分光光度計。
  4. 分析結果を表示する表示手段を有する分光光度計において、
    前記表示手段は、
    複数のスペクトルを重ねて表示するとともに、トレースカーソルを表示するスペクトル表示画面と、
    前記複数のスペクトルの中から選択された基準スペクトルと残りのスペクトルとを比較した結果を表示する比較結果表示画面と、を有し、
    前記比較結果表示画面に、前記トレースカーソルによって指示された波長における前記基準スペクトルと各スペクトルの数値データの比較結果を表示することを特徴とする分光光度計。
  5. 請求項記載の分光光度計において、前記比較は、スペクトルの数値データの差分又は比率に基づいて行うことを特徴とする分光光度計。
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