JP3675568B2 - 養土供給装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、野菜等の種子を育成する育苗トレイの各ポット内に養土を供給充填させるために用いる養土供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種養土供給装置は、養土を貯蔵するホッパと、養土の各ポットへの充填時に連続駆動され、ホッパ内の貯蔵養土をポットが受け取る受取位置に連続状に搬送して落下させる養土搬送用コンベアと、養土のポット内への充填時に養土搬送用コンベアと同方向に連続駆動され、ポットを養土受取位置に連続状に搬送するポット搬送用コンベアとを備えている。また、前記養土搬送用コンベアの養土送り方向下流側でポットの養土受取位置近くには、該ポット内に養土を均一に拡散しながら落下供給する拡散ブラシを設けると共に、前記ポット搬送用コンベアの下流側には、ポット内に落下した養土を鎮圧する鎮圧ローラと、該鎮圧ローラで鎮圧された養土をポット内の所定高さにまで均一に押し込んで充填させる充填ブラシとをそれぞれ設けている。
【0003】
そして、各ポット内への養土の充填作業時には、養土搬送用コンベアとポット搬送用コンベアとがそれぞれ同一方向に連続状に回行駆動されながら、前記養土搬送用コンベアでホッパ内の貯蔵養土がポットの養土受取位置へと搬送され、この受取位置で落下する養土が拡散ブラシにより拡散されながら、前記ポット搬送用コンベアで搬送されるポット内へと落下供給され、この後鎮圧ローラで鎮圧され、また、充填ブラシでポット内の養土が所定高さまで押し込まれて、ポット内に空気溜りが発生したりすることなく養土の充填が行われる。
【0004】
また、充填ブラシでポットに供給された養土をポット高さいっぱいの位置ですり切って、ポット内に空気溜りが発生したりすることなく均一状態でポットいっぱいの養土の充填が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上のように、養土搬送用コンベアとポット搬送用コンベアとをそれぞれ連続状に回行駆動させながら、養土を各ポット内に充填するときには、養土搬送用コンベアで搬送されて各ポットに落下供給される養土の量が不均一となり易いので、たとえ拡散ブラシや鎮圧ローラ及び充填ブラシを設けているにも拘らず、各ポットへの養土充填量が不正確となり易く、しかも、前記養土搬送用コンベアで搬送される養土がポットからオーバーフローしたりして、養土のこぼれ落ち量が多くなるため、ホッパへの養土継ぎを頻繁に行う必要があって作業性が悪い不都合もあった。
【0006】
また、各ポットには、充填ブラシですり切ったポット高さいっぱいの量の養土が充填されるので、充填されたポットの取扱が不便であった。
【0007】
この発明の主な目的は、各ポット内に常に一定量の養土を充填させることができ、しかも、各ポットからの養土のこぼれ落ち量を少なくし、ホッパへの養土継ぎを頻繁に行ったりする必要性をなくして作業性を高めることができる養土供給装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、養土を貯蔵するホッパ11と、ホッパ11に貯蔵した養土を落下させる落下位置に送る養土搬送用コンベア13と、養土搬送用コンベア13から落下した養土を受け取るポットPを受取位置に順次送るポット搬送用コンベア2とを備え、このポット搬送用コンベア2には、受取位置に各ポットPを間歇的に送る間歇送り機構28を備えると共に、前記養土搬送用コンベア13には、受取位置に送られた各ポットPに、一回送るごとに一定量の養土を落下させる間歇送り機構19を備えている。
【0009】
請求項2記載の発明は、ホッパ11に貯蔵された養土が落下位置に来たことを検出するセンサー4を備えている。
【0010】
請求項3記載の発明は、養土搬送用コンベア13の上方で少なくとも一側部に、この養土搬送用コンベア13の搬送面の幅方向長さを変更可能に規制する案内体5を備えている。
【0011】
請求項4記載の発明は、ポット搬送用コンベア2が、複数のポットPを幅方向に配列可能な幅方向寸法を有すると共に、受取位置において、幅方向に配列した複数のポットPの各々に落下位置から落下する養土を振り分けて供給する振分体6を備えている。
【0012】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の発明によれば、各ポットP内への養土充填作業時に、ポット搬送用コンベア2は間歇送り機構28で間歇駆動されながら、このポット搬送用コンベア2によりポットPが養土搬送用コンベア13から落下される養土を受け取る受取位置にまで間歇的に搬送されて、該受取位置でポットPが待機する。この後、養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で間歇駆動され、その間歇駆動に伴いホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土の一定量が、前記受取位置に待機するポットP内に落下されて充填される。そして、ポットP内に養土が充填された後、前記ポット搬送用コンベア2が間歇送り機構28により再度間歇駆動されて、次位のポットPが受取位置まで搬送されて待機し、また、前記養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で再度間歇駆動され、この養土搬送用コンベア13で一定量の養土が、次位のポットP内に落下されて充填される。このような養土搬送用コンベア13とポット搬送用コンベア2との駆動を繰り返しながら、各ポットP内に一定量の養土を落下させて充填することにより、各ポットP内にすり切りいっぱい量の養土を充填することなく、常に一定量の養土を正確に充填させることができ、しかも、ポットPの容量に応じて前記養土搬送用コンベア13による養土の間歇的な搬送量を調節することにより、ポットPからの養土のこぼれ落ち量を少なくでき、ホッパ11への養土継ぎを頻繁に行ったりする必要がなくなって作業性を向上させることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、ホッパ11に貯蔵された養土が落下位置に来たことを検出するセンサー4を備えているので、各ポットP内への養土充填作業を開始する場合で、ホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土を、該コンベア13で落下位置へと搬送したとき、この落下位置まで養土が搬送されたことを前記センサー4で検出し、その検出結果に基づいてポット搬送用コンベア2を始動させてポットPを養土の受取位置まで搬送させることができる。つまり、養土の各ポットP内への充慎作業時には、着土搬送用コンベア13で搬送される養土を、ポット搬送用コンベア2で搬送される最初のポットPから最終のポットPへと順次充填させ、各ポットP内に養土が充填されない空白部分を発生させたりすることなく、各ポットPの全体にそれぞれ養土を均等に充填させるため、最初の充填作業開始時には、予めホッパ11に貯蔵された養土を、養土搬送用コンベア13で落下位置に搬送しておく必要があり、そのため、ホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土が落下位置に搬送されているか否かをセンサー4で検出して、その検出結果に基づいて、ポット搬送用コンベア2を始動させて、最初のポットPが受取位置に位置するように位置合わせを行い、その後、搬送養土搬送用コンベア13とポット搬送用コンベア2とをそれぞれ間歇駆動させることにより自動運転を行うようにできる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、養土搬送用コンベア13の上方で少なくとも一側部に、この養土搬送用コンベア13の搬送面の幅方向長さを変更可能に規制する案内体5を備えているので、幅寸法の異なるポットPに養土の充填を行う場合でも、このポットPの幅寸法に合わせて前記案内体5で養土搬送用コンベア13における搬送面の幅方向長さを調節することにより、該コンベア13で搬送される養土を確実にポットP内に落下させて充填することができ、この結果、如何なる幅寸法のポットPにも養土の充填ができて、養土供給装置の汎用性を高めることができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、ポット搬送用コンベア2が複数のポットPを幅方向に配列可能な幅方向寸法を有しているので、幅方向に配列された複数のポットPに同時に養土の充填作業を行うことができながら、これら各ポットPに養土搬送用コンベア13から養土を落下させて供給するとき、各ポットPの養土受取位置に設けた振分体6により、前記コンベア13からの落下養土を振り分けながら各ポットPに供給することができて、該各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に示した養土供給装置は、養土を供給する養土供給部1と、縦横方向に複数のポットPが配列された育苗トレイTを前記養土供給部1に搬送するポット搬送用コンベア2と、これら養土供給部1とポット搬送用コンベア2とを支持する支持体3とを備えている。
【0017】
この支持体3は、前記搬送用コンベア2によるトレイTの搬送方向前後左右に立設される4本の脚部31と、これら各脚部31の上部側に配設される矩形状の支持枠32とを備え、該支持枠32の前後部位間に前記ポット搬送用コンベア2を支持させている。前記各脚部31の下部側には、該各脚部31の近くに旋回自由に支持されるキャスタ車輪33と、前記各脚部31対し伸縮可能とされた接地杆34とをそれぞれ設け、養土供給装置の使用時には、図1で示すように各接地杆34を各脚部31から下方に進出させて、支持体3の全体を地面に固定し、また、養土供給装置の移動時等には、各接地杆34を各脚部31の上方側に後退させて各キャスタ車輪33を接地させることにより、該各キャスタ車輪33で自由に移動走行できるようにしている。図中、35は前後脚部31,31間を連結する連結杆である。
【0018】
前記ポット搬送用コンベア2は、前記支持枠32間の前後部位に支持部材を介して回転自由に支持される前後一対のローラ21,22と、該各ローラ21,22の中間上下部位に回転自由に配設される2つの中間ローラ23,24と、これら各ローラ21〜24間に無端状に掛回される1つの広幅なコンベアベルト25とを備え、このコンベアベルト25を前記支持枠32の下部側に支持体36を介して取付けられた第1モータ26に連動連結させている。また、前記コンベアべルト25における養土供給部1の上流側には、この養土供給部1に育苗トレイTを送り込むために、該トレイTよりもやや長尺とされた送込み部27を設けている。さらに、前記支持体3に設ける支持枠32の上部側で前記コンベアベルト25の横方向両側には、左右一対のガイド板37を支持杆38を介して取付け、これら各ガイド板37により前記コンベアベルト25で搬送される育苗トレイTを案内するようにしている。
【0019】
前記養土供給部1は、養土を貯蔵するホッパ11と、該ホッパ11の下方部に連通状に一体形成された外形大の筐体12と、この筐体12の内部に、ホッパ11の養土流出口と対向し、かつ、前記ポット搬送用コンベア2と平行状に設けられる養土搬送用コンベア13とを備えており、このコンベア13は、前記筐体12の前後部位に回転自由に支持される前後一対のローラ14,15と、該各ローラ14,15間に無端状に掛回されるコンベアベルト16とを備え、このコンベアベルト16を前記筐体12の養土搬送方向後方内部に設けた第2モータ17に連動連結させている。また、前記筐体12には、そのコンベアベルト16の養土搬送方向下流側に、該コンベアベルト16で搬送される養土を前記トレイTの各ポットP内に落下供給させるためのシュータ部18を形成している。
【0020】
そして、前記ポット搬送用コンベア2に、育苗トレイTの各ポットPを養土搬送用コンベア13から落下される養土の受取位置へと間歇的に送る間歇送り機構28を設け、また、前記養土搬送用コンベア13には、前記受取位置に送られた各ポットPに、一回送られる毎に一定量の養土を落下供給させる間歇送り機構19を設けるのであって、図1の実施形態では、これら各間歇送り機構28,19として、前記ポット搬送用コンベア2及び養土搬送用コンベア13の駆動源である第1,第2モータ26,17にサーボモータを使用し、この各サーボモータをデジタル制御することにより、前記ポット搬送用コンベア2と養土搬送用コンベア13とを間歇的に駆動させるようにしている。尚、前記各間歇送り機構28,19としては、例えばラチェット機構等を用いて機械的に前記ポット搬送用コンベア2と養土搬送用コンベア13とを間歇駆動させるようにしてもよい。
【0021】
また、同図の実施形態では、前記第1モータ26と第2モータ17との回転駆動方向を互いに逆向きとし、この第2モータ17で駆動される養土搬送用コンベア13によりホッパ11内の養土を矢印A方向に搬送してシュータ部18から下方に落下させ、一方、第1モータ26で駆動されるポット搬送用コンベア2により育苗トレイTを、矢印Aとは逆向きの矢印B方向に搬送させて、その各ポットP内に前記シュータ部18から落下される養土を受け取るようにしている。この構成によれば、前記シュータ部18をポット搬送用コンベア2の搬送方向上流側に位置させることができるので、これらシュータ部18とポット搬送用コンベア2のポット送り方向上流側に確保されるポットPの送込み部27との間に、養土の充填に直接寄与しないデッドスペースを設けたりすることなく、前記シュータ部18からポット送込み部27までの長さを短くすることができて、装置全体を小型化することができる。
【0022】
さらに、前記養土供給部1に設ける筐体12の内部で養土搬送用コンベア13の下流側近くには、ホッパ11からコンベア13上に落下供給され、該コンベア13で搬送される養土が下方に落下される落下位置に来たことを検出するセンサー4を設ける。具体的には、図3で明らかなように、前記センサー4として、前記筺体12の内壁に取付けられたリミットスイッチ41と、筺体12の内部で養土搬送用コンベア13の下流側近くに枢支軸42を介して前後揺動可能に支持されたシャッタ43と、該シャッタ43の揺動に追従回転するように枢支軸42上に支持されたカム板44とを用い、前記コンベア13で搬送される養土がシャッタ43に至って、該シャッタ43が揺動されたとき、これに追従してカム板44を回転させ、該カム板44でリミットスイッチ41を作動させることにより、前記コンベア13で搬送される養土が落下位置に来たことを検出するようにしている。
【0023】
また、前記養土搬送用コンベア13の上方側で少なくとも幅方向一側部には、該コンベア13における養土搬送面の幅方向長さを変更可能とする案内体5を設けるのであって、図4の実施形態では、前記コンベア13の下流上方側で幅方向両側にそれぞれ左右一対の案内体5,5を配設し、これら各案内体5の外側に概略L形状の支持板51をボルト止めすると共に、該各支持板51の底壁側で前後部位には、前記コンベア13の上流側を支点とする2つの長孔52,53をそれぞれ形成して、この各長孔52,53の上方から前記筺体12の壁部一部に向けて固定金具54,54を螺締するようにしている。そして、この各固定金具54を弛緩操作して前記各案内体5を各長孔52,53に沿って移動させることにより、これら各案内体5を前記コンベア13の幅方向両側に平行状に位置される同図の実線状態と、各案内体5のコンベア下流側がコンベア13の幅方向中心に向かって傾斜する同図の仮想線状態との範囲で調節できるようにしている。
【0024】
さらに、以上の揺動供給装置には、縦横方向に複数のポットPが配列された育苗トレイTを用い、また、ポット搬送用コンベア2としては前記育苗トレイTを搬送可能な広幅のものを用いるのであって、この育苗トレイTの幅方向に配列される一列の各ポットP内に養土搬送用コンベア13から落下される養土を均等に供給するため、図5に示すように、前記筐体12内におけるコンベア13の養土落下軌跡上で各ポットPの連結部と対向する上方部位に、該コンベア13からの落下養土を各ポットP内に均等に振り分けて供給する正面視概略三角形状とされた複数の振分体6を、前記各ポットPの連結部を跨ぐように軸杆61を介して首振可能に支持させる。
【0025】
次に、以上の養土供給装置による作用について説明する。育苗トレイTのポットP内に養土を充填させるに際しては、その作業を開始するにあたって、先ず、養土供給部1に設けるホッパ11の養土流出口から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土を、該コンベア13の駆動で落下位置へと搬送する。このとき、養土搬送用コンベア13の下流側近くにはセンサー4が配置され、このコンベア13で搬送される養土が落下位置に来たときには、該養土がセンサー4のシャッタ43を押動して揺動させ、これに伴いカム板44でリミットスイッチ41が作動されることにより、このコンベア13をリミットスイッチ41からの出力で停止させて、該コンベア13上の養土が落下位置で待機するように、このコンベア13を自動的に確実に停止させることができる。
【0026】
以上の準備作業を行った後には、ポット搬送用コンベア2が育苗トレイTのポットPを養土搬送用コンベア13から落下される養土を受け取る受取位置にまで搬送してポットPを受取位置に位置させる。この後、養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で間歇駆動され、その間歇駆動に伴いホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土の一定量が、前記受取位置に待機するポットP内に落下されて充填される。そして、ポットP内に養土が充填された後、前記ポット搬送用コンベア2が間歇送り機構28により再度間歇駆動されて、次位のポットPが受取位置まで搬送されて待機し、また、前記養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で再度間歇駆動され、この養土搬送用コンベア13で一定量の養土が、次位のポットP内に落下されて充填される。このような養土搬送用コンベア13とポット搬送用コンベア2との駆動を繰り返しながら、各ポットP内に一定量の養土を落下させて充填することにより、各ポットP内にすり切りいっぱい量の養土を充填することなく、常に一定量の養土を正確に充填させることができ、しかも、ポットPの容量に応じて前記養土搬送用コンベア13による養土の間歇的な搬送量を調節することにより、ポットPからの養土のこぼれ落ち量を少なくでき、ホッパ11への養土継ぎを頻繁に行ったりする必要がなくなって作業性を向上させることができる。
【0027】
また、以上のような養土搬送用コンベア13による養土の搬送時、このコンベア13の幅方向両側には左右一対の案内体5が設けられ、この各案内体5は、前記コンベア13の幅方向両側に平行状に位置される図4の実線状態と、各案内体5のコンベア下流側がコンベア13の幅方向中心に向かって傾斜する同図の仮想線状態との範囲で調節できるようになっているので、幅寸法の異なる各種育苗トレイTの各ポットP内に養土を充填させる場合でも、この育苗トレイTの幅寸法に合わせて前記各案内体5で養土搬送用コンベア13における搬送面の幅方向長さを調節することにより、該コンベア13で搬送される養土を確実に各ポットP内に落下させて充填することができ、この結果、如何なる幅寸法とされた育苗トレイTのポットPにも養土の充填ができて、養土供給装置の汎用性を高めることができる。尚、図4の実施形態では、前記案内体5を支持板51に設けた各長孔52,53と固定金具54,54とで養土搬送用コンベア13の幅方向に傾斜調節することにより、該コンベア13における搬送面の幅方向長さを寸法の異なる各種育苗トレイTに応じて調節できるようにしたが、本発明では、前記案内体5として予め傾斜角度の異なる複数のものを用意しておき、これら各案内体5を育苗トレイTの幅寸法に応じて取り替えるようにしてもよい。
【0028】
更に、以上の揺動供給装置には、縦横方向に複数のポットPが配列された育苗トレイTを用い、また、ポット搬送用コンベア2としては前記育苗トレイTを搬送可能な広幅のものを用いるのであるが、前記養土搬送用コンベア13の養土落下軌跡上で各ポットPの連結部と対向する上方部位には、該各ポットPの連結部を跨ぐように正面視概略三角形状とされた複数の振分体6が軸杆61を介して設けらているので、これら各振分体6を介して前記コンベア13からの落下養土を振り分けながら各ポットPに供給できて、該各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填させることができる。しかも、前記各振分体6は、軸杆61を介して首振可能に支持されているので、各ポットPのピッチ間隔が異なる各種育苗トレイTを用いる場合でも、その各ポットPのピッチ間隔に合わせて各振分体6の首振調節を行うことにより、各種育苗トレイTの各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填できて、養土供給装置の汎用性を高めることができる。尚、図5の実施形態では、前記各振分体6を軸杆61を介して首振可能に支持し、これら各振分体6を各ポットPのピッチ間隔に応じて首振調節することにより、各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填させるようにしたが、本発明では、前記各振分体6として幅方向寸法の異なる複数種類のものを用意しておき、これら各振分体6を育苗トレイTの幅寸法に応じて取り替えるようにしてもよい。
【0029】
また、図1の実施形態では、前記ポット搬送用コンベア2におけるポットPの養土受取位置よりも下流側、つまり前記養土供給部1のシュータ部18よりも下流側には、該シュータ部18からの養土が装填されたポットPを育苗トレイTごと上下振動させる振動板71を備えた加振器7を配設し、この加振器7で育苗トレイTの全体に振動を与えて各ポットP内の養土を均すことにより、従来の拡散ブラシや鎮圧ローラ及び充填ブラシを用いるものに較べ、構成を簡素化して全体構成を小型化としながら、各ポットP内に空気溜りが発生したりすることなく養土を均一状態に充填できるようにしている。
【0030】
さらに、同図では、ポット搬送用コンベア2に設けるコンベアベルト25の搬送方向終端側に、該コンベアベルト25上にこぼれ落ちた養土を回収するための回収板81をもつ回収装置8を配設して、養土供給部1からポットPに落下供給される養土の一部が前記コンベアベルト25上にこぼれ落ちることがあっても、また、加振器7で育苗トレイTに振動を与えるとき、そのポットP内に装填された養土の一部がコンベアベルト25上にこぼれ落ちることがあっても、前記養土回収装置8により養土を回収して再利用できるようにしている。
【0031】
また、前記ポット搬送用コンベア2のポット搬送方向前方側には、前記回収装置8で回収された養土を前記養土供給部1のホッパ11に戻すための揚上機9を配置しており、この揚上機9は、前記回収装置8における回収板81の下部側に臨み、該回収板81で回収される養土を貯溜する貯溜部91と、この貯溜部91内の養土を揚上させるモータ92を備えた揚上コンベア93と、該揚上コンベア93で揚上された養土を前記ホッパ11に供給するシューター94とを備えている。また、前記揚上機9は、その貯溜部91の下部側に一対の走行車輪95,95を設け、該各車輪95により移動可能とされている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる養土供給装置の一部切欠いた側面図。
【図2】 その平面図。
【図3】 要部の拡大側面図。
【図4】 要部の拡大平断面図。
【図5】 要部の拡大縦断面図。
【符号の説明】
11…ホッパ
13…養土搬送用コンベア
19…間歇送り機構
2……ポット搬送用コンベア
28…間歇送り機構
4……センサー
5……案内体
6……振分体
P……ポット
【発明の属する技術分野】
本発明は、野菜等の種子を育成する育苗トレイの各ポット内に養土を供給充填させるために用いる養土供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種養土供給装置は、養土を貯蔵するホッパと、養土の各ポットへの充填時に連続駆動され、ホッパ内の貯蔵養土をポットが受け取る受取位置に連続状に搬送して落下させる養土搬送用コンベアと、養土のポット内への充填時に養土搬送用コンベアと同方向に連続駆動され、ポットを養土受取位置に連続状に搬送するポット搬送用コンベアとを備えている。また、前記養土搬送用コンベアの養土送り方向下流側でポットの養土受取位置近くには、該ポット内に養土を均一に拡散しながら落下供給する拡散ブラシを設けると共に、前記ポット搬送用コンベアの下流側には、ポット内に落下した養土を鎮圧する鎮圧ローラと、該鎮圧ローラで鎮圧された養土をポット内の所定高さにまで均一に押し込んで充填させる充填ブラシとをそれぞれ設けている。
【0003】
そして、各ポット内への養土の充填作業時には、養土搬送用コンベアとポット搬送用コンベアとがそれぞれ同一方向に連続状に回行駆動されながら、前記養土搬送用コンベアでホッパ内の貯蔵養土がポットの養土受取位置へと搬送され、この受取位置で落下する養土が拡散ブラシにより拡散されながら、前記ポット搬送用コンベアで搬送されるポット内へと落下供給され、この後鎮圧ローラで鎮圧され、また、充填ブラシでポット内の養土が所定高さまで押し込まれて、ポット内に空気溜りが発生したりすることなく養土の充填が行われる。
【0004】
また、充填ブラシでポットに供給された養土をポット高さいっぱいの位置ですり切って、ポット内に空気溜りが発生したりすることなく均一状態でポットいっぱいの養土の充填が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上のように、養土搬送用コンベアとポット搬送用コンベアとをそれぞれ連続状に回行駆動させながら、養土を各ポット内に充填するときには、養土搬送用コンベアで搬送されて各ポットに落下供給される養土の量が不均一となり易いので、たとえ拡散ブラシや鎮圧ローラ及び充填ブラシを設けているにも拘らず、各ポットへの養土充填量が不正確となり易く、しかも、前記養土搬送用コンベアで搬送される養土がポットからオーバーフローしたりして、養土のこぼれ落ち量が多くなるため、ホッパへの養土継ぎを頻繁に行う必要があって作業性が悪い不都合もあった。
【0006】
また、各ポットには、充填ブラシですり切ったポット高さいっぱいの量の養土が充填されるので、充填されたポットの取扱が不便であった。
【0007】
この発明の主な目的は、各ポット内に常に一定量の養土を充填させることができ、しかも、各ポットからの養土のこぼれ落ち量を少なくし、ホッパへの養土継ぎを頻繁に行ったりする必要性をなくして作業性を高めることができる養土供給装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、養土を貯蔵するホッパ11と、ホッパ11に貯蔵した養土を落下させる落下位置に送る養土搬送用コンベア13と、養土搬送用コンベア13から落下した養土を受け取るポットPを受取位置に順次送るポット搬送用コンベア2とを備え、このポット搬送用コンベア2には、受取位置に各ポットPを間歇的に送る間歇送り機構28を備えると共に、前記養土搬送用コンベア13には、受取位置に送られた各ポットPに、一回送るごとに一定量の養土を落下させる間歇送り機構19を備えている。
【0009】
請求項2記載の発明は、ホッパ11に貯蔵された養土が落下位置に来たことを検出するセンサー4を備えている。
【0010】
請求項3記載の発明は、養土搬送用コンベア13の上方で少なくとも一側部に、この養土搬送用コンベア13の搬送面の幅方向長さを変更可能に規制する案内体5を備えている。
【0011】
請求項4記載の発明は、ポット搬送用コンベア2が、複数のポットPを幅方向に配列可能な幅方向寸法を有すると共に、受取位置において、幅方向に配列した複数のポットPの各々に落下位置から落下する養土を振り分けて供給する振分体6を備えている。
【0012】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の発明によれば、各ポットP内への養土充填作業時に、ポット搬送用コンベア2は間歇送り機構28で間歇駆動されながら、このポット搬送用コンベア2によりポットPが養土搬送用コンベア13から落下される養土を受け取る受取位置にまで間歇的に搬送されて、該受取位置でポットPが待機する。この後、養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で間歇駆動され、その間歇駆動に伴いホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土の一定量が、前記受取位置に待機するポットP内に落下されて充填される。そして、ポットP内に養土が充填された後、前記ポット搬送用コンベア2が間歇送り機構28により再度間歇駆動されて、次位のポットPが受取位置まで搬送されて待機し、また、前記養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で再度間歇駆動され、この養土搬送用コンベア13で一定量の養土が、次位のポットP内に落下されて充填される。このような養土搬送用コンベア13とポット搬送用コンベア2との駆動を繰り返しながら、各ポットP内に一定量の養土を落下させて充填することにより、各ポットP内にすり切りいっぱい量の養土を充填することなく、常に一定量の養土を正確に充填させることができ、しかも、ポットPの容量に応じて前記養土搬送用コンベア13による養土の間歇的な搬送量を調節することにより、ポットPからの養土のこぼれ落ち量を少なくでき、ホッパ11への養土継ぎを頻繁に行ったりする必要がなくなって作業性を向上させることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、ホッパ11に貯蔵された養土が落下位置に来たことを検出するセンサー4を備えているので、各ポットP内への養土充填作業を開始する場合で、ホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土を、該コンベア13で落下位置へと搬送したとき、この落下位置まで養土が搬送されたことを前記センサー4で検出し、その検出結果に基づいてポット搬送用コンベア2を始動させてポットPを養土の受取位置まで搬送させることができる。つまり、養土の各ポットP内への充慎作業時には、着土搬送用コンベア13で搬送される養土を、ポット搬送用コンベア2で搬送される最初のポットPから最終のポットPへと順次充填させ、各ポットP内に養土が充填されない空白部分を発生させたりすることなく、各ポットPの全体にそれぞれ養土を均等に充填させるため、最初の充填作業開始時には、予めホッパ11に貯蔵された養土を、養土搬送用コンベア13で落下位置に搬送しておく必要があり、そのため、ホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土が落下位置に搬送されているか否かをセンサー4で検出して、その検出結果に基づいて、ポット搬送用コンベア2を始動させて、最初のポットPが受取位置に位置するように位置合わせを行い、その後、搬送養土搬送用コンベア13とポット搬送用コンベア2とをそれぞれ間歇駆動させることにより自動運転を行うようにできる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、養土搬送用コンベア13の上方で少なくとも一側部に、この養土搬送用コンベア13の搬送面の幅方向長さを変更可能に規制する案内体5を備えているので、幅寸法の異なるポットPに養土の充填を行う場合でも、このポットPの幅寸法に合わせて前記案内体5で養土搬送用コンベア13における搬送面の幅方向長さを調節することにより、該コンベア13で搬送される養土を確実にポットP内に落下させて充填することができ、この結果、如何なる幅寸法のポットPにも養土の充填ができて、養土供給装置の汎用性を高めることができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、ポット搬送用コンベア2が複数のポットPを幅方向に配列可能な幅方向寸法を有しているので、幅方向に配列された複数のポットPに同時に養土の充填作業を行うことができながら、これら各ポットPに養土搬送用コンベア13から養土を落下させて供給するとき、各ポットPの養土受取位置に設けた振分体6により、前記コンベア13からの落下養土を振り分けながら各ポットPに供給することができて、該各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に示した養土供給装置は、養土を供給する養土供給部1と、縦横方向に複数のポットPが配列された育苗トレイTを前記養土供給部1に搬送するポット搬送用コンベア2と、これら養土供給部1とポット搬送用コンベア2とを支持する支持体3とを備えている。
【0017】
この支持体3は、前記搬送用コンベア2によるトレイTの搬送方向前後左右に立設される4本の脚部31と、これら各脚部31の上部側に配設される矩形状の支持枠32とを備え、該支持枠32の前後部位間に前記ポット搬送用コンベア2を支持させている。前記各脚部31の下部側には、該各脚部31の近くに旋回自由に支持されるキャスタ車輪33と、前記各脚部31対し伸縮可能とされた接地杆34とをそれぞれ設け、養土供給装置の使用時には、図1で示すように各接地杆34を各脚部31から下方に進出させて、支持体3の全体を地面に固定し、また、養土供給装置の移動時等には、各接地杆34を各脚部31の上方側に後退させて各キャスタ車輪33を接地させることにより、該各キャスタ車輪33で自由に移動走行できるようにしている。図中、35は前後脚部31,31間を連結する連結杆である。
【0018】
前記ポット搬送用コンベア2は、前記支持枠32間の前後部位に支持部材を介して回転自由に支持される前後一対のローラ21,22と、該各ローラ21,22の中間上下部位に回転自由に配設される2つの中間ローラ23,24と、これら各ローラ21〜24間に無端状に掛回される1つの広幅なコンベアベルト25とを備え、このコンベアベルト25を前記支持枠32の下部側に支持体36を介して取付けられた第1モータ26に連動連結させている。また、前記コンベアべルト25における養土供給部1の上流側には、この養土供給部1に育苗トレイTを送り込むために、該トレイTよりもやや長尺とされた送込み部27を設けている。さらに、前記支持体3に設ける支持枠32の上部側で前記コンベアベルト25の横方向両側には、左右一対のガイド板37を支持杆38を介して取付け、これら各ガイド板37により前記コンベアベルト25で搬送される育苗トレイTを案内するようにしている。
【0019】
前記養土供給部1は、養土を貯蔵するホッパ11と、該ホッパ11の下方部に連通状に一体形成された外形大の筐体12と、この筐体12の内部に、ホッパ11の養土流出口と対向し、かつ、前記ポット搬送用コンベア2と平行状に設けられる養土搬送用コンベア13とを備えており、このコンベア13は、前記筐体12の前後部位に回転自由に支持される前後一対のローラ14,15と、該各ローラ14,15間に無端状に掛回されるコンベアベルト16とを備え、このコンベアベルト16を前記筐体12の養土搬送方向後方内部に設けた第2モータ17に連動連結させている。また、前記筐体12には、そのコンベアベルト16の養土搬送方向下流側に、該コンベアベルト16で搬送される養土を前記トレイTの各ポットP内に落下供給させるためのシュータ部18を形成している。
【0020】
そして、前記ポット搬送用コンベア2に、育苗トレイTの各ポットPを養土搬送用コンベア13から落下される養土の受取位置へと間歇的に送る間歇送り機構28を設け、また、前記養土搬送用コンベア13には、前記受取位置に送られた各ポットPに、一回送られる毎に一定量の養土を落下供給させる間歇送り機構19を設けるのであって、図1の実施形態では、これら各間歇送り機構28,19として、前記ポット搬送用コンベア2及び養土搬送用コンベア13の駆動源である第1,第2モータ26,17にサーボモータを使用し、この各サーボモータをデジタル制御することにより、前記ポット搬送用コンベア2と養土搬送用コンベア13とを間歇的に駆動させるようにしている。尚、前記各間歇送り機構28,19としては、例えばラチェット機構等を用いて機械的に前記ポット搬送用コンベア2と養土搬送用コンベア13とを間歇駆動させるようにしてもよい。
【0021】
また、同図の実施形態では、前記第1モータ26と第2モータ17との回転駆動方向を互いに逆向きとし、この第2モータ17で駆動される養土搬送用コンベア13によりホッパ11内の養土を矢印A方向に搬送してシュータ部18から下方に落下させ、一方、第1モータ26で駆動されるポット搬送用コンベア2により育苗トレイTを、矢印Aとは逆向きの矢印B方向に搬送させて、その各ポットP内に前記シュータ部18から落下される養土を受け取るようにしている。この構成によれば、前記シュータ部18をポット搬送用コンベア2の搬送方向上流側に位置させることができるので、これらシュータ部18とポット搬送用コンベア2のポット送り方向上流側に確保されるポットPの送込み部27との間に、養土の充填に直接寄与しないデッドスペースを設けたりすることなく、前記シュータ部18からポット送込み部27までの長さを短くすることができて、装置全体を小型化することができる。
【0022】
さらに、前記養土供給部1に設ける筐体12の内部で養土搬送用コンベア13の下流側近くには、ホッパ11からコンベア13上に落下供給され、該コンベア13で搬送される養土が下方に落下される落下位置に来たことを検出するセンサー4を設ける。具体的には、図3で明らかなように、前記センサー4として、前記筺体12の内壁に取付けられたリミットスイッチ41と、筺体12の内部で養土搬送用コンベア13の下流側近くに枢支軸42を介して前後揺動可能に支持されたシャッタ43と、該シャッタ43の揺動に追従回転するように枢支軸42上に支持されたカム板44とを用い、前記コンベア13で搬送される養土がシャッタ43に至って、該シャッタ43が揺動されたとき、これに追従してカム板44を回転させ、該カム板44でリミットスイッチ41を作動させることにより、前記コンベア13で搬送される養土が落下位置に来たことを検出するようにしている。
【0023】
また、前記養土搬送用コンベア13の上方側で少なくとも幅方向一側部には、該コンベア13における養土搬送面の幅方向長さを変更可能とする案内体5を設けるのであって、図4の実施形態では、前記コンベア13の下流上方側で幅方向両側にそれぞれ左右一対の案内体5,5を配設し、これら各案内体5の外側に概略L形状の支持板51をボルト止めすると共に、該各支持板51の底壁側で前後部位には、前記コンベア13の上流側を支点とする2つの長孔52,53をそれぞれ形成して、この各長孔52,53の上方から前記筺体12の壁部一部に向けて固定金具54,54を螺締するようにしている。そして、この各固定金具54を弛緩操作して前記各案内体5を各長孔52,53に沿って移動させることにより、これら各案内体5を前記コンベア13の幅方向両側に平行状に位置される同図の実線状態と、各案内体5のコンベア下流側がコンベア13の幅方向中心に向かって傾斜する同図の仮想線状態との範囲で調節できるようにしている。
【0024】
さらに、以上の揺動供給装置には、縦横方向に複数のポットPが配列された育苗トレイTを用い、また、ポット搬送用コンベア2としては前記育苗トレイTを搬送可能な広幅のものを用いるのであって、この育苗トレイTの幅方向に配列される一列の各ポットP内に養土搬送用コンベア13から落下される養土を均等に供給するため、図5に示すように、前記筐体12内におけるコンベア13の養土落下軌跡上で各ポットPの連結部と対向する上方部位に、該コンベア13からの落下養土を各ポットP内に均等に振り分けて供給する正面視概略三角形状とされた複数の振分体6を、前記各ポットPの連結部を跨ぐように軸杆61を介して首振可能に支持させる。
【0025】
次に、以上の養土供給装置による作用について説明する。育苗トレイTのポットP内に養土を充填させるに際しては、その作業を開始するにあたって、先ず、養土供給部1に設けるホッパ11の養土流出口から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土を、該コンベア13の駆動で落下位置へと搬送する。このとき、養土搬送用コンベア13の下流側近くにはセンサー4が配置され、このコンベア13で搬送される養土が落下位置に来たときには、該養土がセンサー4のシャッタ43を押動して揺動させ、これに伴いカム板44でリミットスイッチ41が作動されることにより、このコンベア13をリミットスイッチ41からの出力で停止させて、該コンベア13上の養土が落下位置で待機するように、このコンベア13を自動的に確実に停止させることができる。
【0026】
以上の準備作業を行った後には、ポット搬送用コンベア2が育苗トレイTのポットPを養土搬送用コンベア13から落下される養土を受け取る受取位置にまで搬送してポットPを受取位置に位置させる。この後、養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で間歇駆動され、その間歇駆動に伴いホッパ11から養土搬送用コンベア13上に落下供給された養土の一定量が、前記受取位置に待機するポットP内に落下されて充填される。そして、ポットP内に養土が充填された後、前記ポット搬送用コンベア2が間歇送り機構28により再度間歇駆動されて、次位のポットPが受取位置まで搬送されて待機し、また、前記養土搬送用コンベア13が間歇送り機構19で再度間歇駆動され、この養土搬送用コンベア13で一定量の養土が、次位のポットP内に落下されて充填される。このような養土搬送用コンベア13とポット搬送用コンベア2との駆動を繰り返しながら、各ポットP内に一定量の養土を落下させて充填することにより、各ポットP内にすり切りいっぱい量の養土を充填することなく、常に一定量の養土を正確に充填させることができ、しかも、ポットPの容量に応じて前記養土搬送用コンベア13による養土の間歇的な搬送量を調節することにより、ポットPからの養土のこぼれ落ち量を少なくでき、ホッパ11への養土継ぎを頻繁に行ったりする必要がなくなって作業性を向上させることができる。
【0027】
また、以上のような養土搬送用コンベア13による養土の搬送時、このコンベア13の幅方向両側には左右一対の案内体5が設けられ、この各案内体5は、前記コンベア13の幅方向両側に平行状に位置される図4の実線状態と、各案内体5のコンベア下流側がコンベア13の幅方向中心に向かって傾斜する同図の仮想線状態との範囲で調節できるようになっているので、幅寸法の異なる各種育苗トレイTの各ポットP内に養土を充填させる場合でも、この育苗トレイTの幅寸法に合わせて前記各案内体5で養土搬送用コンベア13における搬送面の幅方向長さを調節することにより、該コンベア13で搬送される養土を確実に各ポットP内に落下させて充填することができ、この結果、如何なる幅寸法とされた育苗トレイTのポットPにも養土の充填ができて、養土供給装置の汎用性を高めることができる。尚、図4の実施形態では、前記案内体5を支持板51に設けた各長孔52,53と固定金具54,54とで養土搬送用コンベア13の幅方向に傾斜調節することにより、該コンベア13における搬送面の幅方向長さを寸法の異なる各種育苗トレイTに応じて調節できるようにしたが、本発明では、前記案内体5として予め傾斜角度の異なる複数のものを用意しておき、これら各案内体5を育苗トレイTの幅寸法に応じて取り替えるようにしてもよい。
【0028】
更に、以上の揺動供給装置には、縦横方向に複数のポットPが配列された育苗トレイTを用い、また、ポット搬送用コンベア2としては前記育苗トレイTを搬送可能な広幅のものを用いるのであるが、前記養土搬送用コンベア13の養土落下軌跡上で各ポットPの連結部と対向する上方部位には、該各ポットPの連結部を跨ぐように正面視概略三角形状とされた複数の振分体6が軸杆61を介して設けらているので、これら各振分体6を介して前記コンベア13からの落下養土を振り分けながら各ポットPに供給できて、該各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填させることができる。しかも、前記各振分体6は、軸杆61を介して首振可能に支持されているので、各ポットPのピッチ間隔が異なる各種育苗トレイTを用いる場合でも、その各ポットPのピッチ間隔に合わせて各振分体6の首振調節を行うことにより、各種育苗トレイTの各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填できて、養土供給装置の汎用性を高めることができる。尚、図5の実施形態では、前記各振分体6を軸杆61を介して首振可能に支持し、これら各振分体6を各ポットPのピッチ間隔に応じて首振調節することにより、各ポットP内に養土を確実かつ均一に充填させるようにしたが、本発明では、前記各振分体6として幅方向寸法の異なる複数種類のものを用意しておき、これら各振分体6を育苗トレイTの幅寸法に応じて取り替えるようにしてもよい。
【0029】
また、図1の実施形態では、前記ポット搬送用コンベア2におけるポットPの養土受取位置よりも下流側、つまり前記養土供給部1のシュータ部18よりも下流側には、該シュータ部18からの養土が装填されたポットPを育苗トレイTごと上下振動させる振動板71を備えた加振器7を配設し、この加振器7で育苗トレイTの全体に振動を与えて各ポットP内の養土を均すことにより、従来の拡散ブラシや鎮圧ローラ及び充填ブラシを用いるものに較べ、構成を簡素化して全体構成を小型化としながら、各ポットP内に空気溜りが発生したりすることなく養土を均一状態に充填できるようにしている。
【0030】
さらに、同図では、ポット搬送用コンベア2に設けるコンベアベルト25の搬送方向終端側に、該コンベアベルト25上にこぼれ落ちた養土を回収するための回収板81をもつ回収装置8を配設して、養土供給部1からポットPに落下供給される養土の一部が前記コンベアベルト25上にこぼれ落ちることがあっても、また、加振器7で育苗トレイTに振動を与えるとき、そのポットP内に装填された養土の一部がコンベアベルト25上にこぼれ落ちることがあっても、前記養土回収装置8により養土を回収して再利用できるようにしている。
【0031】
また、前記ポット搬送用コンベア2のポット搬送方向前方側には、前記回収装置8で回収された養土を前記養土供給部1のホッパ11に戻すための揚上機9を配置しており、この揚上機9は、前記回収装置8における回収板81の下部側に臨み、該回収板81で回収される養土を貯溜する貯溜部91と、この貯溜部91内の養土を揚上させるモータ92を備えた揚上コンベア93と、該揚上コンベア93で揚上された養土を前記ホッパ11に供給するシューター94とを備えている。また、前記揚上機9は、その貯溜部91の下部側に一対の走行車輪95,95を設け、該各車輪95により移動可能とされている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる養土供給装置の一部切欠いた側面図。
【図2】 その平面図。
【図3】 要部の拡大側面図。
【図4】 要部の拡大平断面図。
【図5】 要部の拡大縦断面図。
【符号の説明】
11…ホッパ
13…養土搬送用コンベア
19…間歇送り機構
2……ポット搬送用コンベア
28…間歇送り機構
4……センサー
5……案内体
6……振分体
P……ポット
Claims (4)
- 養土を貯蔵するホッパ(11)と、ホッパ(11)に貯蔵した養土を落下させる落下位置に送る養土搬送用コンベア(13)と、養土搬送用コンベア(13)から落下した養土を受け取るポット(P)を受取位置に順次送るポット搬送用コンベア(2)とを備え、
前記ポット搬送用コンベア(2)は、受取位置に各ポット(P)を間歇的に送る間歇送り機構(28)を備えると共に、前記養土搬送用コンベア(13)は、受取位置に送られた各ポット(P)に、一回送るごとに一定量の養土を落下させる間歇送り機構(19)を備えていることを特徴とする養土供給装置。 - ホッパ(11)に貯蔵された養土が落下位置に来たことを検出するセンサー(4)を備えている請求項1記載の養土供給装置。
- 養土搬送用コンベア(13)の上方で少なくとも一側部に、この養土搬送用コンベア(13)の搬送面の幅方向長さを変更可能に規制する案内体(5)を備えている請求項l又は2記載の養土供給装置。
- ポット搬送用コンベア(2)は、複数のポット(P)を幅方向に配列可能な幅方向寸法を有すると共に、受取位置において、幅方向に配列した複数のポット(P)の各々に落下位置から落下する養土を振り分けて供給する振分体(6)を備えている請求項1〜3の何れかに記載の養土供給装置。
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