JP3673623B2 - ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超高分子量ポリオレフィンを含有するポリオレフィン組成物からなる微多孔膜を製造する方法に関し、特に高透過性ポリオレフィン微多孔膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ポリオレフィン微多孔膜は、電池用セパレーター、電解コンデンサー用隔膜、各種フィルター、透湿防水衣料、逆浸透濾過膜、限外濾過膜、精密濾過膜等の各種用途に用いられている。
【0003】
従来からポリオレフィンに有機媒体及び微粉末シリカ等の無機粉体を混合し溶融成形後、有機媒体及び無機粉体を抽出して微多孔膜を得る方法が知られているが、この方法では無機粉体を抽出する工程が必要であり、得られる微多孔膜の透過性は無機粉体の粒径によるところが大きく、制御が難しかった。
【0004】
近年、重量平均分子量が7×105 以上の超高分子量ポリオレフィンを溶媒中で加熱溶解した溶液からゲル状シートを成形し、前記ゲル状シート中の溶媒量を脱不揮発性溶媒処理により調整し、次いで加熱延伸した後、残留溶媒を除去することにより、超高分子量ポリオレフィンの微多孔膜を製造する方法が種々提案されている(特開昭60-242035 号、同61-495132 号、同61-195133 号、同63-39602号、同63-273651 号)。
【0005】
しかしながら上記方法においては、延伸法によって微細な孔を多数形成させるため、孔径が小さくかつ孔径分布が狭い微多孔膜を得ることができるが、比較的孔径が大きく、高い透過性を必要とする水処理や精密濾過膜等に好適なポリオレフィン微多孔膜が得られないという問題がある。
【0006】
したがって本発明の目的は、比較的孔径が大きく、優れた透過性を有するポリオレフィン微多孔膜を効率的に製造する方法、特に微多孔膜の透過性を制御することができる製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、超高分子量成分を含有するポリオレフィン組成物の溶液を調製して、この溶液を押出機のダイリップより押し出した後、少なくとも 50 ℃/分の冷却速度で 90 ℃以下まで急冷してゲル状成形物を形成し、しかる後延伸することなく残留溶媒を除去すれば、優れた透過性を有するポリオレフィン微多孔膜を製造することができ、またポリオレフィン組成物と溶媒との配合割合を変えることによって得られる微多孔膜の透過性を制御することができることを発見し、本発明に想到した。
【0008】
すなわち、本発明のポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、重量平均分子量5×105 以上の超高分子量ポリオレフィン(A) と重量平均分子量5×105未満のポリオレフィン(B) の混合物で、(B) /(A) の重量比が0.2〜20であるポリオレフィン組成物5〜35重量%、及び溶媒95〜65重量%からなる溶液を調製し、前記溶液をダイリップより押し出し、少なくとも 50 ℃/分の冷却速度で 90 ℃以下まで急冷して膜厚が10〜300μmのゲル状成形物を形成し、しかる後残存する溶媒を除去し、乾燥することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
[1] ポリオレフィン組成物
ポリオレフィン微多孔膜用の原料として、重量平均分子量5×105 以上の超高分子量ポリオレフィン(A) と、重量平均分子量5×105 未満のポリオレフィン(B) との混合物であるポリオレフィン組成物を使用する。
【0011】
超高分子量ポリオレフィン(A) の重量平均分子量は5×105 以上であり、特に5×105 〜5×106 であるのが好ましい。超高分子量ポリオレフィンの重量平均分子量が5×105 未満であると、得られる微多孔膜の機械的強度が不十分である。このような超高分子量ポリオレフィンとしては、超高分子量ポリエチレンが好ましい。
【0012】
ポリオレフィン(B) としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル−ペンテン-1、1-ヘキセン等を重合した結晶性の単独重合体又は共重合体が挙げられ、なかでも高密度ポリエチレンが好ましい。ポリオレフィン(B) の重量平均分子量は5×105 未満であり、特に1×103 以上5×105 未満であるのが好ましい。
【0013】
超高分子量ポリオレフィン(A) とポリオレフィン(B) との組成物は、両者をブレンドすることにより得ることができるが、多段重合により製造することもできる。多段重合法としてはリアクターブレンド法が挙げられる。この場合、オレフィンを同じ反応器内で多段重合(例えば二段重合)し、高分子量部分と低分子量部分とを連続的に製造する。
【0014】
重量比(B) /(A) は0.2 〜20であるのが好ましく、特に0.5 〜10であるのが好ましい。重量比(B) /(A) が0.2 未満であると、溶液粘度が高くなりすぎるためにゲル状成形物の成形性が低下し、また得られるゲル状成形物の厚み方向の収縮が起きやすく、微多孔膜の透過性が低下する。一方、(B) /(A) の重量比が20を超えると低分子量成分が多くなりすぎ、ゲル構造が緻密化するため、微多孔膜の透過性が低下する。
【0015】
ポリオレフィン組成物の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は300 以下であるのが好ましく、5〜50であるのがより好ましい。分子量分布が300 を超えると、低分子量成分が多くなり、ゲル構造が緻密化するため、微多孔膜の透過性が低下する。
【0016】
なおポリオレフィン組成物には、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔料、染料、無機充填材等の各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
【0017】
[2] 製造方法
上記ポリオレフィン組成物を溶媒に加熱溶解することにより、溶液を調製する。この溶媒としては、ノナン、デカン、デカリン、p-キシレン、ウンデカン、ドデカン、流動パラフィン等の脂肪族又は環式の炭化水素、あるいは沸点がこれらに対応する鉱油留分等を用いることができる。この溶媒はダイリップからの押し出しの際に揮発しないので、「不揮発性溶媒」と言うことができる。
【0018】
不揮発性溶媒の粘度としては25℃において30〜500 cSt であるのが好ましく、50〜200 cSt がより好ましい。25℃における粘度が30cSt 未満では、不均一なダイリップからの吐出を生じ、また500 cSt を超えると、脱不揮発性溶媒が困難となる。
【0019】
ポリオレフィン組成物と不揮発性溶媒との配合割合は、両者の合計を100 重量%として、ポリオレフィン組成物が5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%であり、不揮発性溶媒が95〜65重量%、好ましくは90〜70重量%である。ポリオレフィン組成物が5重量%未満では(不揮発性溶媒が95重量%を超えると)、ゲル状成形物(ゲル状シート)状に成形する際にダイス出口でスウェルやネックインが大きくなり、ゲル状シートの成形性及び自己支持性が低下する。一方、ポリオレフィン組成物が35重量%を超えると(不揮発性溶媒が65重量%未満では)、ゲル状シートの厚み方向の収縮が大きくなるため、空孔率が低く孔の径が小さい微多孔膜となる。またゲル状シートの成形性も低下する。この範囲内でポリオレフィン組成物と不揮発性溶媒との配合割合を変えることにより、得られる微多孔膜の透過性を制御することができる。
【0020】
加熱溶解は、ポリオレフィン組成物を不揮発性溶媒中で完全に溶解する温度で撹拌しながら行うか、又は押出機中で均一混合して溶解する方法で行う。不揮発性溶媒中で撹拌しながら溶解する場合は、加熱温度はポリオレフィン組成物及び不揮発性溶媒の種類により異なるが、例えば超高分子量ポリエチレン/高密度ポリエチレン/流動パラフィンの場合には140 〜250 ℃とするのが好ましい。
【0021】
押出機中で溶解する場合は、まず押出機に上述したポリオレフィン組成物を供給し、溶融混練する。溶融温度は超高分子量ポリオレフィンの種類によって異なるが、超高分子量ポリオレフィンの融点+30℃〜+100 ℃が好ましい。例えば超高分子量ポリエチレンの場合は160 〜230 ℃、特に170 〜200 ℃であるのが好ましい。溶融状態のポリオレフィン組成物に不揮発性溶媒を押出機の途中から供給する。
【0022】
このようにして溶融混練したポリオレフィン組成物/不揮発性溶媒の加熱溶液を直接に又は別の押出機を介して、あるいは一旦冷却してペレット化した後再度押出機を介して、ダイリップから押し出す。ダイリップとしては、通常長方形の口金形状をしたシート用ダイリップを用いるが、二重円筒状の中空状ダイリップ、インフレーションダイリップ等も用いることができる。シート用ダイリップの場合、ダイリップのギャップは通常0.1 〜5mmであり、140 〜250 ℃に加熱する。加熱溶液の押し出し速度は20cm/分〜15m/分であるのが好ましい。
【0023】
このようにしてダイリップから押し出した加熱溶液は、急冷によりゲル状成形物(ゲル状シート)とする。急冷方法としては、冷風、冷却水、その他の冷却媒体に直接接触させる方法、冷媒で冷却したロールに接触させる方法等を用いることができる。
【0024】
押し出された溶液の急冷は少なくとも50℃/分の冷却速度で90℃以下となるまで、好ましくは80℃以下となるまで行う。急冷により、膜内に残留する不揮発性溶媒は均一かつ微細な貫通孔状に分布するようになる。冷却速度が50℃/分未満では、得られる微多孔膜の孔径が小さい。徐冷すると残留不揮発性溶媒が独立泡状に存在するようになり、またポリオレフィン組成物の結晶化度も上昇するため、不揮発性溶媒が除去されにくくなる。
【0025】
ゲル状成形物の厚さは10〜300 μmであるのが好ましい。厚さが10μm未満では、ゲル状成形物の強度が低く、成形が困難となる。一方、厚さが300 μmを超えると、自己支持性が発揮されず、得られた膜の空孔率が低下し、透過性も低くなり、さらに脱不揮発性溶媒が困難となる。
【0026】
急冷により得られたゲル状成形物を易揮発性溶剤で洗浄することにより、残留不揮発性溶媒を除去する。洗浄用の易揮発性溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩炭素等の塩素化炭化水素、三フッ化エタン等のフッ素化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類等を用いることができる。これらの易揮発性溶剤は不揮発性溶媒に応じて適宜選択することができ、単独もしくは混合して用いる。洗浄方法としては、ゲル状成形物を易揮発性溶剤に浸漬して抽出する方法、易揮発性溶剤をシャワーする方法、又はこれらの組合せ等を用いることができる。
【0027】
上記洗浄は、成形物中の残留不揮発性溶媒が1重量%未満になるまで行う。その後易揮発性溶剤を乾燥する。乾燥した成形物は、ポリオレフィン組成物の結晶分散温度乃至融点の温度範囲内で熱固定するのが望ましい。
【0028】
[3] ポリオレフィン微多孔膜
以上のようにして製造したポリオレフィン微多孔膜は、透気度が10〜170 秒/100 cc、空孔率が35〜95%、平均貫通孔径が0.1 〜0.5 μmの高透過性膜である。またポリオレフィン微多孔膜の厚さは用途に応じて適宜選択することができるが、一般に5〜250 μmであり、特に20〜200 μmであるのが好ましい。
【0029】
ポリオレフィン微多孔膜には、必要に応じてプラズマ照射、界面活性剤含浸、表面グラフト等の親水化処理等の表面修飾を施すことができる。
【0030】
【実施例】
以下本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
実施例1〜5、比較例2、3
重量平均分子量(Mw)が2.5 ×106 の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)と、重量平均分子量(Mw)が3.0 ×105 の高密度ポリエチレン(HDPE)とを、重量比(HDPE/UHMWPE)が4となるように混合することにより、ポリエチレン組成物(Mw/Mn=14.2)を調製した。このポリエチレン組成物100 重量部に0.375 重量部の酸化防止剤をドライブレンドし、二軸押出機に投入した。この二軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィン(135 cSt /25℃)を注入した。流動パラフィンの注入量は、ポリエチレン組成物の溶液濃度が表1に示す値(ただしポリエチレン組成物+流動パラフィンを100 重量%とする。)となるようにした。混合物を200 ℃で溶融混練してポリエチレン組成物溶液とした。
【0032】
得られたポリエチレン組成物溶液をロングリップTダイ(ダイリップの開口度:0.6 mm、ダイリップの幅:550 mm)に供給し、3m/分の速度で押し出し、直ちに60℃/分の冷却速度で40℃まで急冷し、表1に示す幅及び厚さのゲル状シートを得た。なおゲル状シートの引取速度は表1に示す厚さとなるように調整した。ゲル状シートを塩化メチレンで洗浄して残留流動パラフィンを抽出除去した後乾燥し、115 ℃で熱固定を行ってポリエチレン微多孔膜を得た。
【0033】
ゲル状シートの成形性と脱不揮発性溶媒(洗浄)性の良否、及び得られたポリエチレン微多孔膜の物性の評価を以下の方法で行った。それぞれの結果を表1に示す。
【0034】
(1) ゲル状シートへの成形性の評価
ゲル状シートへの成形性として、シート成形時のスウェル、ネックイン、メルトフラクチャー、吐出量の均一性及びシート表面の平滑性を目視により観察し、以下の基準で評価した。
○・・・すべての評価が良好。
△・・・一部の評価が不良。
×・・・すべて又は殆どの評価が不良。
【0035】
(2) 脱不揮発性溶媒性の良否
ゲル状シートの脱不揮発性溶媒(洗浄)性の良否については、ゲル状シート(半透明)を100 mm×100 mmにカットし、型枠に固定したまま塩化メチレンに5分間浸漬し、自然乾燥したものを目視で観察し、以下の基準で評価した。なお完全に不揮発性溶媒を除去できたものは膜表面が乱反射によって白く見え、不揮発性溶媒が除去できなかったものは洗浄前と同様に半透明のままである。
○・・・白く見える。
△・・・やや半透明。
×・・・半透明。
【0036】
(3) ポリエチレン微多孔膜の物性
得られたポリエチレン微多孔膜の物性を以下の方法で測定した。
▲1▼膜厚:断面を走査型電子顕微鏡により測定した。
▲2▼空孔率:重量法により測定した(単位は%)。
▲3▼透気度:JIS P 8117に準拠して測定した(単位は秒/100cc )。
▲4▼平均孔径:窒素吸脱着方式の孔径測定機(COULTER POROMETER II、(株)日科機製)により測定した(単位はμm)。
【0037】
実施例6、7
高密度ポリエチレン(HDPE)と超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)との重量比(HDPE/UHMWPE)を表1に示す値とした以外は実施例1と同様にして、ポリエチレン微多孔膜を製造した。ゲル状シートの成形性、脱不揮発性溶媒性の良否及びポリエチレン微多孔膜の物性を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0038】
実施例8
重量平均分子量(Mw)が5.0 ×106 の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を配合した以外は実施例1と同様にしてポリエチレン微多孔膜を製造した。ゲル状シートの成形性、脱不揮発性溶媒性の良否及びポリエチレン微多孔膜の物性を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0039】
比較例1
ゲル状シートを115 ℃の温度で5×5倍に同時二軸延伸した以外は実施例1と同様にしてポリエチレン微多孔膜を製造した。ゲル状シートの成形性、脱不揮発性溶媒性の良否及びポリエチレン微多孔膜の物性を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0040】
比較例4
重量平均分子量(Mw)が2.5 ×106 の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)のみを用いた以外は実施例1と同様にして、ポリエチレン微多孔膜を製造した。ゲル状シートの成形性、脱不揮発性溶媒性の良否及びポリエチレン微多孔膜の物性を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0041】
比較例5
重量平均分子量(Mw)が3.0 ×105 の高密度ポリエチレン(HDPE)のみを用いた以外は実施例1と同様にして、ポリエチレン微多孔膜を製造した。ゲル状シートの成形性、脱不揮発性溶媒性の良否及びポリエチレン微多孔膜の物性を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0042】
比較例6
押し出したポリエチレン組成物溶液の冷却速度を30℃/分としてゲル状シートを成形した以外は実施例1と同様にして、ポリエチレン微多孔膜を製造した。ゲル状シートの成形性、脱不揮発性溶媒性の良否及びポリエチレン微多孔膜の物性を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
表1から明らかなように、実施例1〜8のポリエチレン微多孔膜は、比較的孔径が大きく、透過性に優れており、かつゲル状シートの成形性及び脱不揮発性溶媒性が良好であった。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明により重量平均分子量5×105 以上の超高分子量ポリオレフィン(A) と重量平均分子量5×105 未満のポリオレフィン(B) のポリオレフィン組成物(重量比(B) /(A) が0.2 〜20である。)の溶液を調製し、前記溶液をダイリップより押し出し、少なくとも50℃/分の冷却速度で90℃以下まで急冷してゲル状成形物を形成し、しかる後残存する不揮発性溶媒を除去し、乾燥することにより製造されたポリオレフィン微多孔膜は、優れた透過性を有し、かつ透過性の制御が容易である。本発明の方法ではゲル状成形物の成形性及び脱不揮発性溶媒性が良好であるので、微多孔膜の製造効率が良好である。
Claims (2)
- 重量平均分子量5×105以上の超高分子量ポリオレフィン(A) と重量平均分子量5×105未満のポリオレフィン(B) の混合物で、(B) /(A) の重量比が0.2〜20であるポリオレフィン組成物5〜35重量%、及び溶媒95〜65重量%からなる溶液を調製し、前記溶液をダイリップより押し出し、少なくとも 50 ℃/分の冷却速度で 90 ℃以下まで急冷して膜厚が10〜300μmのゲル状成形物を形成し、しかる後残存する溶媒を除去し、乾燥することを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
- 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法において、前記乾燥後に熱固定することを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
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