JP3671205B2 - Manufacturing method for hot forgings - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明は、熱間鍛造品の製造方法に関し、特に、例えば携帯用作業機等の原動機として用いられる小形で軽量な内燃エンジンのクランク軸等を製造する際に好適な技術である。
【０００２】
【従来の技術】
例えば前記クランク軸のような熱間鍛造品の製造に当っては、一般に、素材として例えばＳ４３Ｃ等の炭素鋼を用いていた。そして、切断工程、加熱工程を経て、適宜の方法で鍛造を行い、その後冷却し、最後に熱処理を行うことによって所望の機械的性質を得ていた。
【０００３】
しかしながら、図３に示す如く、炭素鋼は質量効果を受け易いために、焼入れ方案が難しいという欠点を有し、近年、所定温度に加熱した後に空中放冷するだけで所定の機械的性質が得られる非調質鋼が使用されだしたが、調質鋼に比し衝撃値が低いという欠点を有している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記のような従来一般の製造方法における製造工程を簡素化し、しかも従来品に劣らない機械的性質を備えた熱間鍛造品を得ることができる新規な方法を提供することをその課題としている。
【０００５】
【問題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る熱間鍛造品の製造方法は、フエライト組織にバナジウム炭化物を析出させたフエライト・パーライト組織からなるＨＲＣ２３〜２８の非調質鋼を用いて、１２００℃前後の高温になるまで加熱して熱間鍛造を行い、６００℃前後となった鍛造品を空気の流れに接触させずに大気中で自然に冷却し、その後表面の洗浄を行うものである。
【０００６】
また、前記非調質鋼を用い、その一部を１２００℃前後の高温になるまで部分加熱してその加熱部分の熱間鍛造を行い、６００℃前後となった鍛造品を空気の流れに接触させずに大気中で自然に冷却し、その後表面の洗浄処理を行うものである。
【０００７】
【作用】
本発明方法では、従来一般に用いられていた調質鋼に代えて、フエライト組織にバナジウム炭化物を析出させたフエライト・パーライト組織からなるＨＲＣ２３〜２８の非調質鋼を用いる。
【０００８】
その結果、鍛造工程の後に熱処理をしなくとも、従来品に劣らない機械的性質を備えた鍛造品が製造できた。
【０００９】
【実施例】
以下、本発明方法の実施例を説明する。
【００１０】
いま、例えば携帯用作業機等の原動機として用いられる小形で軽量な内燃エンジンのクランク軸１（図２参照）を製造する場合を考える。このようなクランク軸１を製造するに当っては、当初からクランクピン２とクランクアーム３と軸部４とを一体に成形する手法のほか、成形の簡易化の観点から、軸部４とクランクアーム３のみを互いに一体に成形し、これを別体に成形したクランクピン２と結合させることによってクランク軸１を組立式で製造する手法が知られている。
【００１１】
そこで、前記組立式クランク軸における軸部４とクランクアーム３との一体品５を成形する場合を例に挙げて、本発明方法の実施例を説明する。
【００１２】
＜第一実施例＞
第一実施例は、切断された素材の全体を加熱して熱間鍛造を行う場合である。
【００１３】
まず、素材として、従来の一般的な熱間鍛造法の場合と異なり、ＨＲＣ２３〜２８の非調質鋼を準備する。従来の方法で用いる調質鋼がソルバイト組織であるのに対し、本発明で用いる非調質鋼は、フエライト・パーライト組織である。このパーライト組織は、従来の調質鋼のソルバイト組織と機械的性質が類似しており、ソルバイト組織に比して機械的性質が著しく劣るフエライト組織にバナジウム炭化物を析出させたフエライト・パーライト組織とすることにより、調質鋼並の機械的性質を得ることができる。
【００１４】
前記非調質鋼を、所望のサイズに切断（切断工程）された後、重油炉、電気炉、高周波炉等の適宜の加熱炉において、その全体を、１２００℃前後の高温になるまで加熱される（加熱工程）。
【００１５】
次いで、適宜の鍛造機械を用いて、各種の自由鍛造法や型鍛造法等、所定の鍛造方法に則って熱間鍛造が行われ（鍛造工程）、クランク軸１の軸部４の部分とクランクアーム３の部分の形状が与えられる。
【００１６】
前記切断工程，加熱工程及び鍛造工程の詳細については、従来公知の製造方法による場合と何ら異なるところはない。
【００１７】
その後、必要に応じてバリ取りや矯正等の後処理が施されて、冷却される（冷却工程）。
【００１８】
本発明では、冷却に当たって、空冷や水冷等の意図的な冷却を排除することは勿論のこと、非意図的なものであっても強制的に送られる空気の流れに接触させることなく、自然に冷ますようにする点に注意を要する。例えば、熱間鍛造作業現場には作業者を高温から保護するため、扇風機等が配置されている。こうした扇風機の風は、作業者のみならず、鍛造品にも非意図的に当たっているのが通常である。本発明では、このような非意図的な空気の流れにさえ接触しないように前記鍛造品を保護しながら、大気中で自然に冷却する。
【００１９】
その理由を述べると、実施例のクランク軸１の軸部４は、例えば直径が８〜１２ｍｍ程度というように小径のものである。このため、前記扇風機の風に触れただけでも強制冷却作用が奏され、不測に品質に変化が生ずる場合がある。よって、たとえ少量であっても強制的な空気の流れが前記鍛造品に当たらないように留意しなければならないのである。
【００２０】
具体的な手段としては、例えば、前記鍛造品の火色が消える６００°Ｃ前後となった時に、上部が開口した金属製の容器の中に前記鍛造品を収容し、そのまま放置して冷めるのを待つ。前記容器の側壁が前記扇風機等による強制的な空気の流れを遮断するので、前記容器内の前記鍛造品に強制的な空気の流れが接触することが防止される。
【００２１】
なお、鍛造品が、冷却風を浴びてもその品質に変化が生じないほど十分大きい場合には、冷却工程において前記のような特別な配慮を行う必要はなく、従来方法と同様にして冷却することとしてもよい。
【００２２】
最後に、ショットブラスト等により鍛造品の表面の清浄処理を行う。従来の方法において必要されていた冷却工程後の熱処理工程は不要である。
【００２３】
以上の各工程を経て得られた熱間鍛造品は、硬度がＨＲＣ２３〜２８で、粗大結晶粒の少ない、硬度，粘り強さとも、従来方法によって得られる鍛造品に比べて遜色のないものであった。
【００２４】
前記本発明の製造方法によれば、従来必要不可欠とされていた冷却後の熱処理工程を省くことができ、しかも、従来品に劣らない機械的性質を備えた熱間鍛造品が得られる。
【００２５】
＜第二実施例＞
第二実施例は、切断された素材の一部を部分加熱してこの加熱部分について熱間鍛造を行う場合である。素材として、前記のフエライト組織にバナジウム炭化物を析出させたフエライト・パーライト組織からなるＨＲＣ２３〜２８の非調質鋼を用いる点は前記第一実施例と同様である。
【００２６】
非調質鋼よりなる素材は、所望のサイズに切断（切断工程）された後、その一部（要鍛造処理部分）を加熱しながら予備成形される（加熱・鍛造予備成形工程）。
【００２７】
具体的には、例えば図１に示す如く、切断された直径８〜１２ｍｍ程度の第一実施例と同じ非調質鋼のうちの要鍛造処理部分３ａ（具体的には、クランクアーム３となる部分）を電気抵抗加熱するように固定電極６と可動電極７とを配置して、前記要鍛造処理部分３ａを例えば１２００℃前後の高温になるまで加熱する。同時に、非加熱側の端部から軸方向に所定の圧力Ｐを加え、前記要鍛造処理部分３ａを、当該部分３ａを受け止めている耐熱性の前記固定電極６に押し当てることによって、クランクアーム３の部分を予備成形する。
【００２８】
次いで、例えばアップセッターを用いて前記要鍛造処理部分３ａについて熱間鍛造主成形を行い、クランクアーム３の部分の形状を得る（鍛造主成形工程）。クランク軸１の軸部４に相当する部分４ａは加熱されることなく、素材の原形のまま直線的に残される。
【００２９】
その後、必要に応じてバリ取りや矯正等の後処理が施されて、冷却される（冷却工程）。この冷却工程は、前記第一実施例と同様にして行われる。
【００３０】
最後に、ショットブラスト等により鍛造品の表面の清浄処理を行う。従来の方法において必要されていた冷却後の熱処理工程は不要である。
【００３１】
以上の工程を経て得られた鍛造品は、硬度がＨＲＣ２３〜２８（熱影響部はＨＲＣ２０〜２３）で、硬度，粘り強さとも、従来方法によって得られる鍛造品に比べて遜色のないものであった。
【００３２】
なお、本実施例による方法の如く、切断した素材のうちの一部のみを加熱してその加熱部分について鍛造処理を施す方法によれば、必然的に、鍛造品に昇温部分と常温部分との熱境界部分が残る。この熱境界部分の金属組織は、加熱した部分と非加熱の部分との中間的な組織となっている。したがって、旧来の伝統的な考え方によれば、冷却後に熱処理を繰り返して行う等の手段によって、前記熱境界部分を無くして金属組織の均質化を図る必要があるとされていた。
【００３３】
これに対し、本実施例に係る製造方法では、前記熱境界部分を無くするための熱処理工程を設けていない。これは、我国の製鋼技術の進歩により不純物をほとんど含まない良質の鋼材が得られるようになってきたことに鑑み、そのような良質の鋼材を素材として用いれば、鍛造品に熱境界部分を残したままとしても、従来品に劣らない機械的性質を保証できるとの新たな認識に基づくものである。
【００３４】
本実施例に係る製造方法によれば、前記第一実施例と同様に、従来必要不可欠とされていた冷却後の熱処理工程を省くことができ、しかも、従来品に劣らない機械的性質を備えた熱間鍛造品が得られる。
【００３５】
本第二実施例に係る製造方法は、前記第一実施例に係る製造方法に比べて、素材の投入から完成までに比較的長時間を要する。しかし、本第二実施例の方法は、段取り変更時間が短くて済む等の理由から、今日の生産方式の主流である多品種少量生産にも適している。
【００３６】
また、本第二実施例に係る方法で得られた鍛造品によれば、冷却工程後の機械加工工程に投入した場合に、その機械加工工程におけるトラブルの発生が少ないという利点がある。
【００３７】
すなわち、切断した素材の全体を加熱した上で前記軸部４と前記クランクアーム３との一体品５を型鍛造する場合には、金型からの抜き易さを考慮して、前記軸部にテーパーが形成されるように成形された金型を使用するのが一般的である。従来、このようにして得られた軸部とクランクアームとの一体品を自動ラインよりなる前記機械加工工程に投入した場合、前記軸部４となる部分にテーパーが形成されていることから、つかみ損ないが生じ易かった。
【００３８】
この点、前記第二実施例の方法によれば、クランク軸１の軸部となる部分４ａにテーパーを形成する必要がなく、軸部４に相当する部分４ａを素材の原形のまま直線的に残すことができる。このため、自動ラインによる機械加工工程等でつかみ損ないを生ずる等の問題がないほか、トラブルが発生しないのと、テーパー部の削除加工の必要がないので、加工費及び材料費のロスも少なく合理的である。
【００３９】
以上の如くの本発明方法により処理された非調質鋼製軸を、ＡＮＳＩ試験法に基づき、３０００ｒｐｍで回転している翼車の軸に用いて、衝撃テストを何度も行ったが、亀裂が全く認められなかった。
【００４０】
【発明の効果】
本発明によれば、従来必要不可欠とされていた冷却後の熱処理工程を省くことができ、しかも、従来品に劣らない機械的性質を備えた熱間鍛造品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例に係る製造方法における加熱・鍛造予備成形工程を示す説明図である。
【図２】本発明方法によって得られる鍛造品の一例としての組立式クランク軸を示す正面図である。
【図３】調質鋼と非調質鋼の熱処理性状を示す硬度比較図である。
【符号の説明】
３ａ 要鍛造処理部分
６ 固定電極
７ 可動電極[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a method for manufacturing a hot forged product, and in particular, is a technique suitable for manufacturing a small and lightweight internal combustion engine crankshaft or the like used as a prime mover such as a portable work machine.
[0002]
[Prior art]
For example, in manufacturing a hot forged product such as the crankshaft, carbon steel such as S43C is generally used as a material. Then, through a cutting process and a heating process, forging is performed by an appropriate method, cooling is performed, and finally, heat treatment is performed to obtain desired mechanical properties.
[0003]
However, as shown in FIG. 3, carbon steel is susceptible to mass effects, and thus has a drawback that a quenching method is difficult, and in recent years, predetermined mechanical properties can be obtained by simply cooling to air after heating to a predetermined temperature. However, it has a drawback that its impact value is lower than that of tempered steel.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a novel method capable of obtaining a hot forged product with simplified mechanical processes in the conventional general manufacturing method as described above and having mechanical properties comparable to that of the conventional product. It is an issue.
[0005]
[Means for solving problems]
In order to solve the above-mentioned problems, a method for producing a hot forged product according to the present invention uses a non-heat treated steel of HRC 23 to 28 composed of a ferrite pearlite structure in which vanadium carbide is precipitated in a ferrite structure, and around 1200 ° C. The forged product is heated to about 600 ° C. and is forged at about 600 ° C., naturally cooled in the atmosphere without being brought into contact with the air flow, and then the surface is washed .
[0006]
Further, use of the non-heat treated steel, its had row hot forging of the heated part by partially heated until a part of it to the high temperature of about 1200 ° C., air flow forgings became 600 ° C. before and after It is naturally cooled in the atmosphere without being brought into contact with the surface, and then the surface is subjected to a cleaning treatment.
[0007]
[Action]
In the method of the present invention , non-tempered steel of HRC 23 to 28 composed of a ferrite pearlite structure in which vanadium carbide is precipitated in a ferrite structure is used instead of the tempered steel generally used conventionally.
[0008]
As a result, a forged product having mechanical properties not inferior to conventional products could be produced without heat treatment after the forging process.
[0009]
【Example】
Examples of the method of the present invention will be described below.
[0010]
Consider a case where a crankshaft 1 (see FIG. 2) of a small and lightweight internal combustion engine used as a prime mover such as a portable work machine is manufactured. In manufacturing such a crankshaft 1, in addition to the method of integrally forming the crankpin 2, the crank arm 3 and the shaft portion 4 from the beginning, the shaft portion 4 and the crankshaft are made from the viewpoint of simplification of molding. There is known a method of manufacturing the crankshaft 1 in an assembling manner by forming only the arms 3 integrally with each other and combining them with the crankpins 2 formed separately.
[0011]
Therefore, an embodiment of the method of the present invention will be described by taking as an example a case where the integral part 5 of the shaft portion 4 and the crank arm 3 in the assembly type crankshaft is formed.
[0012]
<First Example>
The first embodiment is a case where hot forging is performed by heating the entire cut material.
[0013]
First, as the material, unlike the case of the conventional general hot forging method, to prepare a non-heat treated steel H RC23~28. While the tempered steel used in the conventional method has a sorbite structure, the non-tempered steel used in the present invention has a ferrite pearlite structure. This pearlite structure is similar to the sorbite structure of conventional tempered steel, and is a ferrite pearlite structure in which vanadium carbide is precipitated in a ferrite structure that is significantly inferior in mechanical properties to the sorbite structure. As a result, mechanical properties comparable to those of tempered steel can be obtained.
[0014]
After the non-heat treated steel is cut to a desired size (cutting process), the whole is heated in a suitable heating furnace such as a heavy oil furnace, an electric furnace, a high-frequency furnace or the like until a high temperature of about 1200 ° C. (Heating process).
[0015]
Next, using a suitable forging machine, hot forging is performed according to a predetermined forging method such as various free forging methods and die forging methods (forging process), and the portion of the shaft portion 4 of the crankshaft 1 and the crank The shape of the part of the arm 3 is given.
[0016]
About the detail of the said cutting process, a heating process, and a forging process, there is no place different from the case by a conventionally well-known manufacturing method.
[0017]
Thereafter, post-treatment such as deburring and correction is performed as necessary, and cooling is performed (cooling step).
[0018]
In the present invention , in cooling, not only intentional cooling such as air cooling and water cooling is excluded, but even if it is unintentional, it is naturally not brought into contact with the forced air flow. Care must be taken to cool down. For example, a fan or the like is disposed at the hot forging work site in order to protect the worker from high temperatures. Such fan winds usually hit not only workers but also forged products unintentionally. In the present invention , the forged product is naturally cooled in the atmosphere while being protected from contact with such unintentional air flow.
[0019]
To describe the reason, the shaft portion 4 of the crank shaft 1 of the embodiment, for example, the diameter is of small diameter so that approximately 8 to 12 mm. For this reason, even if it touches the wind of the said electric fan, a forced cooling effect | action is show | played and quality may change unexpectedly. Therefore, care must be taken so that a forced air flow does not hit the forged product even if the amount is small.
[0020]
As a specific means, for example, when the forged product is about 600 ° C. where the fire color disappears, the forged product is accommodated in a metal container having an open top and left to cool. Wait for. Since the side wall of the container blocks the forced air flow caused by the electric fan or the like, the forced air flow is prevented from coming into contact with the forged product in the container.
[0021]
In addition, when the forged product is sufficiently large so that its quality does not change even when it is exposed to cooling air, it is not necessary to perform the special consideration as described above in the cooling process, and cooling is performed in the same manner as in the conventional method. It is good as well.
[0022]
Finally, the surface of the forged product is cleaned by shot blasting or the like. The heat treatment step after the cooling step, which is required in the conventional method, is unnecessary.
[0023]
The hot forged product obtained through each of the above steps has a hardness of HRC 23 to 28, less coarse crystal grains, hardness and tenacity compared with the forged product obtained by the conventional method. It was.
[0024]
According to the manufacturing method of the present invention, a heat treatment step after cooling, which has been indispensable in the past, can be omitted, and a hot forged product having mechanical properties not inferior to conventional products can be obtained.
[0025]
<Second Example>
In the second embodiment, a part of the cut material is partially heated and hot forging is performed on the heated portion. The point which uses the non-heat-treated steel of HRC23-28 which consists of a ferrite pearlite structure which precipitated vanadium carbide in the said ferrite structure as a raw material is the same as that of the said 1st Example.
[0026]
A material made of non-tempered steel is cut into a desired size (cutting process), and then preformed while heating a part (forging process required part) (heating / forging pre-forming process).
[0027]
Specifically, for example, as shown in FIG. 1, the main forging portion 3a (specifically of the same non-heat treated steel as the first embodiment of the order has been cut diameter 8~12mm is a crank arm 3 The fixed electrode 6 and the movable electrode 7 are arranged so that the portion) is electrically resistance-heated, and the forging-required portion 3a is heated to a high temperature of, for example, about 1200 ° C. At the same time, a predetermined pressure P is applied in the axial direction from the end portion on the non-heating side, and the forge-treated portion 3a is pressed against the heat-resistant fixed electrode 6 receiving the portion 3a, whereby the crank arm 3 Is preformed.
[0028]
Next, hot forging main molding is performed on the forging-required portion 3a using, for example, an upsetter to obtain the shape of the crank arm 3 portion (forging main molding step). The portion 4a corresponding to the shaft portion 4 of the crankshaft 1 is not heated and remains linearly in its original form.
[0029]
Thereafter, post-treatment such as deburring and correction is performed as necessary, and cooling is performed (cooling step). This cooling step is performed in the same manner as in the first embodiment.
[0030]
Finally, the surface of the forged product is cleaned by shot blasting or the like. The post-cooling heat treatment step required in the conventional method is unnecessary.
[0031]
The forged product obtained through the above steps has a hardness of HRC23 to 28 (heat affected zone is HRC20 to 23), and the hardness and tenacity are comparable to those of forged products obtained by conventional methods. It was.
[0032]
In addition, according to the method of heating only a part of the cut material and performing the forging process on the heated portion, as in the method according to the present embodiment, the forged product inevitably has a temperature rising portion and a room temperature portion. The thermal boundary part remains. The metal structure of the thermal boundary portion is an intermediate structure between the heated portion and the non-heated portion. Therefore, according to the traditional traditional way of thinking, it has been necessary to eliminate the thermal boundary portion and homogenize the metal structure by means such as repeatedly performing heat treatment after cooling.
[0033]
On the other hand, in the manufacturing method according to the present embodiment, no heat treatment step for eliminating the thermal boundary portion is provided. This is because, with the progress of steelmaking technology in Japan, it has become possible to obtain a high-quality steel material that contains almost no impurities, and if such a high-quality steel material is used as a material, a thermal boundary portion is left in the forged product. This is based on a new recognition that the mechanical properties comparable to conventional products can be guaranteed.
[0034]
According to the manufacturing method according to the present embodiment, similarly to the first embodiment, it is possible to omit the heat treatment step after cooling, which has been indispensable in the past, and has mechanical properties that are not inferior to conventional products. A hot forged product is obtained.
[0035]
Compared with the manufacturing method according to the first embodiment, the manufacturing method according to the second embodiment requires a relatively long time from the introduction of the material to the completion. However, the method according to the second embodiment is also suitable for small-lot production of various varieties, which is the mainstream of today's production method, because the setup change time is short.
[0036]
In addition, according to the forged product obtained by the method according to the second embodiment, there is an advantage that when the machine is put into the machining process after the cooling process, troubles in the machining process are less likely to occur.
[0037]
That is, when the forged product 5 of the shaft portion 4 and the crank arm 3 is die forged after heating the entire cut material, the shaft portion is formed in consideration of ease of removal from the mold. It is common to use a mold that is shaped to form a taper. Conventionally, when an integrated product of the shaft portion and the crank arm obtained in this manner is put into the machining process consisting of an automatic line, the portion that becomes the shaft portion 4 is tapered, Loss was easy to occur.
[0038]
In this regard, according to the method of the second embodiment, it is not necessary to form a taper in the portion 4a which is the shaft portion of the crankshaft 1, and the portion 4a corresponding to the shaft portion 4 is linearly kept in the original form of the material. Can leave. For this reason, there is no problem such as a gripping failure in a machining process by an automatic line, etc. In addition, there is no need for a taper part deletion process and no troubles occur. Is.
[0039]
The non-heat treated steel shaft treated by the method of the present invention as described above was used for the shaft of an impeller rotating at 3000 rpm based on the ANSI test method. Was not recognized at all.
[0040]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to omit the heat treatment step after cooling, which has been considered indispensable in the past, and to obtain a hot forged product having mechanical properties comparable to that of the conventional product.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing a heating / forging preforming step in a manufacturing method according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view showing an assembly-type crankshaft as an example of a forged product obtained by the method of the present invention.
FIG. 3 is a hardness comparison diagram showing heat treatment properties of tempered steel and non-tempered steel.
[Explanation of symbols]
3a Forging required part 6 Fixed electrode 7 Movable electrode

Claims (2)

フエライト組織にバナジウム炭化物を析出させたフエライト・パーライト組織からなるＨＲＣ２３〜２８の非調質鋼を用いて、１２００℃前後の高温になるまで加熱して熱間鍛造を行い、６００℃前後となった鍛造品を空気の流れに接触させずに大気中で自然に冷却し、その後表面の洗浄を行うことを特徴とする熱間鍛造品の製造方法。Using ferrite tissue HRC23~28 microalloyed steel consisting of ferrite-pearlite structure which was precipitated vanadium carbides, and heated to a high temperature of about 1200 ° C. There line hot forging, a 600 ° C. before and after A method for producing a hot forged product characterized in that the forged product is naturally cooled in the atmosphere without being brought into contact with the air flow, and then the surface is washed . フエライト組織にバナジウム炭化物を析出させたフエライト・
パーライト組織からなるＨＲＣ２３〜２８の非調質鋼を用いてその一部を１２００℃前後の高温になるまで部分加熱してその加熱部分の熱間鍛造を行い、６００℃前後となった鍛造品を空気の流れに接触させずに大気中で自然に冷却し、その後表面の洗浄処理を行うことを特徴とする熱間鍛造品の製造方法。 Ferrite with vanadium carbide precipitated in the ferrite structure
Some of Teso using HRC23~28 microalloyed steel consisting of pearlite is partially heated to a high temperature of about 1200 ° C. There line hot forging of the heated portion became 600 ° C. before and after forging A method for producing a hot forged product, characterized in that the product is naturally cooled in the atmosphere without being brought into contact with an air flow, and thereafter the surface is subjected to a cleaning treatment .

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