JP3670176B2 - 排紙装置及び印刷装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷等の所定の処理がなされた用紙が順次排出され、この排出される前記用紙を揃えて積載する排紙装置、及び、これを用いる印刷装置に関する。
【従来の技術】
図15には従来の排紙装置の斜視図が示されている。図15において、印刷等の所定の処理がなされた用紙100が排出され、この排出された用紙100が落下する位置に載置台101が設けられている。この載置台101上の排出方向の前方位置には前面フェンス102が、排出方向の両側には左右の側面フェンス103がそれぞれ設けられている。前面フェンス102は排出方向に移動自在に設けられ、又、左右の側面フェンス103は排出方向の直交方向にそれぞれ移動自在に設けられている。
【0002】
上記構成において、排出される用紙100の長さに応じて前面フェンス102の位置を調整すると共に、排出される用紙100の幅に応じて左右の側面フェンス103の幅を調整する。そして、用紙100が順次排出されると、用紙100の前端面が前面フェンス102に規制され、又、用紙100の左右の側端面が左右の側面フェンス103に規制されることによって用紙100が紙揃えされて積載されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排出される用紙100の寸法には誤差があり、この誤差をある程度考慮して左右の側面フェンス103の幅を設定する必要があるため、左右の側面フェンス103の幅は用紙100の幅よりどうしても大きく設定されることになる。すると、図16に示すように、側面フェンス103による排出方向の直交方向の規制が緩くなって紙揃えが安定しないという問題がある。仮に用紙100の幅に正確に合わせると、正規の寸法より大きい用紙100は左右の側面フェンス103内に入らずに排紙エラーとなる。
【0004】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、排出される用紙の寸法誤差にかかわらず安定した紙揃えができる排紙装置、及び、これを用いる印刷装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、所定の処理がなされた用紙が排出され、この排出された前記用紙が落下して積載される載置台を有する排紙装置において、用紙排出方向に対し前方位置となる前面フェンス部と後方位置となる後面フェンス部と前面フェンス部及び後面フェンス部の両側に配置される左右の側面フェンス部とを有し、この四面のフェンス部で囲まれた排紙ボックス本体を前記載置台上に設け、この排紙ボックス本体の上方から見た内面スペースを前記用紙の大きさより余裕を持って大きく設け、前記排紙ボックス本体の後面フェンス部及びいずれか一方の側面フェンス部の内面には排出された前記用紙を前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部方向に導く用紙ガイド面を設け、前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部には高さ方向に延び、且つ、下方がほぼ底面に達する空気逃げ穴を設け、四面のフェンス部の内面とこの内面スペースを落下する前記用紙との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより逃げる空気圧により前記用紙の排出方向に対し後側の一方の後側角部が一方の側面フェンス部側に付勢される力が働くように前記排紙ボックス本体の形状を構成したことを特徴とする。
【0006】
この排紙装置では、排出された用紙は、用紙ガイド面でガイドされて前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に向かいつつ自重により落下するが、用紙の落下により押された排紙ボックス本体内の空気が空気逃げ穴より外部に逃げ、この位置に対応する用紙の前側角部を下方として落下することから前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部に当接しながら落下すると共に、四面のフェンス部と用紙の端面との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより上方に逃げる空気の押圧力により用紙の一方の後側角部を一方の側面フェンス部側に付勢しつつ落下し、このように落下する用紙は、その後側角部の対角にあたる前側角部付近が前面フェンス部と他方の側面フェンス部との交わる角部付近の2点にそれぞれ当接し、且つ、一方の後側角部が一方の側面フェンス部の1点に当接する状態、つまり所定の3点で常に位置決めされた状態が落下位置となる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の排紙装置において、前記用紙ガイド面は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面であることを特徴とする。
【0008】
この排紙装置では、請求項1の発明の作用に加え、排出された用紙は、傾斜面をすべることによって前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に徐々に用紙排出方向が変更される。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体の形状は、上から見た場合に前記空気逃げ穴を設けた前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部の角度が広い、平行四辺形であることを特徴とする。
【0010】
この排紙装置では、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、四面のフェンス部と落下する用紙との間に形成される空気逃げスペースは、後面フェンス部及び他方の側面フェンス部の角部付近と、前面フェンス部及び一方の側面フェンス部の角部付近が最も大きくなり、この空気逃げスペースを上方に逃げる空気によって用紙の一方の後角部を一方の側面フェンス部側に付勢する押圧力を作用させることができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体は、前記載置台の所定の位置に着脱自在に設けたことを特徴とする。
【0012】
この排紙装置では、請求項1〜請求項3の発明の作用に加え、排紙ボックス本体を装着することによって排紙ボックス本体を利用した用紙の積載が可能であり、又、排紙ボックス本体を取り外すことにより載置台を利用した用紙の積載が可能である。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には、上方位置に配置され、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を許容する落下許容位置と、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を阻止する落下阻止位置とに変移自在な蓋部を設けたことを特徴とする。
【0014】
この排紙装置では、請求項1〜請求項4の発明の作用に加え、蓋部を落下阻止位置に位置させることにより排出された用紙が蓋部の上に落下し、この用紙を簡単に手に取ることができ、蓋部を落下許容位置に位置させることにより排紙ボックス本体内に用紙が落下し、用紙の積層が可能となる。
【0015】
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には底面フェンス部を設けないと共に、底面部を有する外側ボックス体を前記載置台と前記排紙ボックス本体との間に装着自在に設けたことを特徴とする。
【0016】
この排紙装置では、請求項1〜請求項5の発明の作用に加え、排紙ボックス本体内への用紙の排出が終わり、排紙ボックス本体を外側ボックス体から取り外すと外側ボックス体に用紙が積載されることになるからこの外側ボックス体を載置台から取り外し、用紙が積載された状態で保管・輸送できると共に、新しい外側ボックス体を排紙ボックス本体と共に載置台に装着して次の用紙の排出作業を行うことができる。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1〜請求項6に記載の排紙装置は、排紙部に利用されたことを特徴とする。
【0018】
この印刷装置では、請求項1〜請求項5の発明の作用と同様の作用が排紙部でなされる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図14は本発明の一実施形態を示し、図1は孔版印刷装置の全体概略構成図である。
【0021】
図1において、孔版印刷装置1は、原稿読取部(図示せず)と製版部3と印刷部4と給紙部5と排紙部6と排版部7とから主に構成されている。
【0022】
原稿読取部(図示せず)は原稿を電気信号として読み取る。この読み取った情報は所定の指令(拡大、縮小等)に基づいて加工可能に構成されている。
【0023】
製版部3は、ロール状に巻装された長尺状の孔版原紙10を収容する原紙収容部11と、原紙収容部11に対し孔版原紙10の搬送方向の下流に配置されたガイド送りローラ9と、このガイド送りローラ9の搬送下流に配置された書込みヘッドである感熱ヘッド12と、この感熱ヘッド12の対向位置に配置され、ライトパルスモータ(図示せず)の駆動力により回転するプラテンローラ13とを有する。
【0024】
又、製版部3は、プラテンローラ13及び感熱ヘッド12と下記する版胴16との間に配置された一対の原紙送りローラ14,15を有し、この下方の原紙送りローラ14は、ライトパルスモータ(図示せず)の駆動力によりプラテンローラ13に同期して回転される。更に、製版部3は、一対の原紙送りローラ14、15と前記プラテンローラ13及び感熱ヘッド12との間に配置された原紙カッタ(図示せず)を有し、この原紙カッタ(図示せず)によって孔版原紙10を切断する。
【0025】
印刷部4は、略同一径の版胴16及び紙胴17を有し、版胴16は、互いに対向して設けられた、一対の円筒状フランジ(図示せず)を有し、そのフランジの外周面の一部には原紙クランプ部18が設けられ、この原紙クランプ部18で孔版原紙10の先端をクランプできる。原紙クランプ部18以外の版胴16のフランジの外周面には版胴16の周壁を形成する可撓性のスクリーン19が張設されている。この版胴16の周壁を形成するスクリーン19は少なくとも印刷領域において印刷圧の作用時にインクを通過可能に構成されている。版胴16の周壁を形成するスクリーン19の内部にはインナーユニット20が設けられている。
【0026】
このインナーユニット20はロール支持部材40を有し、このロール支持部材40は支持軸41を中心に固定部材(図示せず)に回転自在に支持されている。ロール支持部材40には中押しロール47が回転自在に支持されており、中押しロール47はスクリーン19を外周側に押圧する押圧位置(図1に示す状態)とスクリーン19より内側に退出する待機位置との間で変移する。又、ロール支持部材40にはドクターロール51及び駆動ロッド52がそれぞれ設けられており、ドクターロール51は中押しロール47の近接位置でロール支持部材40に固定されている。
【0027】
駆動ロッド52はロール支持部材40に回転自在に支持され、この駆動ロッド52の周囲に図示しないインク供給部よりインク(図示せず)が供給される。そして、供給されたインクはドクターロール51とのギャップによって中押しロール47への付着量が調整され、中押しロール47を介してスクリーン19の内周面に転移される。
【0028】
又、紙胴17の外周面の所定箇所には用紙クランプ部21が設けられ、この用紙クランプ部21で用紙である印刷用紙22の先端をクランプできる。
【0029】
給紙部5は、印刷用紙22が積層される給紙台23と、この給紙台23から最上位置の印刷用紙22に圧接するスクレーパ24と、このスクレーパ24の下流に配置され、且つ、互いに略近接状態で位置するピックアップロール25及びサバキロール26と、このピックアップロール25及びサバキロール26の下流に配置され、且つ、互いに略近接状態で位置するガイドロール27及びタイミングロール28とを有する。
【0030】
スクレーパ24の回転によって移動された印刷用紙22はピックアップロール25及びサバキロール26で最上位置の印刷用紙22のみの搬送が許容され、この搬送許容された1枚の印刷用紙22は、ガイドロール27及びタイミングロール28の回転によって紙胴17の回転に同期して搬送される。
【0031】
排紙装置である排紙部6は、印刷が完了した印刷用紙22の先端をガイドする上方規制ガイド部30と、紙胴17から剥離されない印刷用紙22を剥ぎ取る用紙剥取り爪32と、上方規制ガイド部30でガイドされ、又は、用紙剥取り爪32で剥ぎ取られた印刷用紙22を搬送する用紙搬送機構33と、この用紙搬送機構33によって搬送されて来た印刷用紙22を積層状態で載置するスタッカ部34とを有する。このスタッカ部34には載置台53とこの載置台53に着脱自在な排紙ボックス55とが設けられており、載置部53及び排紙ボックス55の詳しい構成については、下記する。
【0032】
排版部7は、版胴16の原紙クランプ部18より解除された孔版原紙10の先端を導く排版誘導ベルト35と、この排版誘導ベルト35より導かれた孔版原紙10を版胴16より引き剥がしながら搬送する一対の排版搬送ベルト36と、この一対の排版搬送ベルト36によって搬送されて来る孔版原紙10を収納する排版ボックス37とを有する。
【0033】
次に、上記スタッカ部34の載置台53及び排紙ボックス55について説明する。図2は載置台53に排紙ボックス55が装着された状態を示す斜視図、図3は排紙ボッスク55の組立て状態を示す斜視図、図4は排紙ボックス55の分解斜視図、図5(A)は排紙ボックス本体57の平面図、図5(B)はその左側面図、図5(C)はその右側面図、図6(A)はその正面図、図6(B)はその底面図、図7(A)は蓋部58の平面図、図7(B)はその右側面図である。
【0034】
載置台53は、図1及び図2に示すように、平板状を有し、装置本体に固定されている。この載置台53上には前面フェンス54aと左右の側面フェンス54bとが設けられ、この各フェンス54a、54bは立設状態と、図2に示す傾倒位置とで変移自在に設けられていると共に従来例と同様に所定の方向にスライド自在に構成されている。そして、このように構成された載置台53上に各フェンス54a、54bの立設状態、傾倒状態にかかわらず排紙ボックス本体55が着脱自在に取付けられる。
【0035】
排紙ボックス55は、図2〜図4に示すように、排紙ボックス本体56と、この排紙ボックス本体56の上方位置で回転自在に支持された蓋部57と、排紙ボックス本体56の下方から排紙ボックス本体56の外周を覆うように装着自在である外側ボックス体58とから構成されている。
【0036】
排紙ボックス本体56は、図4〜図6に詳しく示すように、載置台53上の設置状態にあって、排紙方向に対し前方位置となる前面フェンス部60と、後方位置となる後面フェンス部61と、前面フェンス部60及び後面フェンス部61の両側に配置される左右の側面フェンス部62、63とを有し、この四面のフェンス部60〜63で全周囲が囲まれた箱体形状をなす。なお、排紙ボックス本体56の底面には底面フェンス部が設けられておらず、開口されている。
【0037】
この排紙ボックス本体56を上方から見た内面スペースは、所定サイズ(ハガキサイズ、又は、名刺サイズ等)の印刷用紙22の大きさより余裕を持って大きく設けられている。後面フェンス部61及び一方の側面フェンス部62の内面には排出された印刷用紙22を前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部A方向に導く用紙ガイド面64が設けられ、この用紙ガイド面64は、それぞれ内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面64aとして構成されている。
【0038】
又、前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部A付近には高さ方向に延び、且つ、中央位置から下方がほぼ底面に達する空気逃げ穴65が設けられている。
【0039】
更に、排紙ボックス本体56の形状は、上から見た場合に、空気逃げ穴65を設けた前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部Aの角度が広い平行四辺形として構成されている。詳しくは、図5(A)に示すように、側端面の垂直線L1、L2に対し後端面及び前端面がそれぞれθだけ傾斜されている。
【0040】
そして、このような平行四辺形の形状であるため、排紙ボックス本体56内を印刷用紙22が落下する際に、四面のフェンス部60〜63と落下する印刷用紙22との間に形成される空気逃げスペースS(図10に示す)は、後面フェンス部61及び他方の側面フェンス部63が交わる角部付近と、前面フェンス部60及び一方の側面フェンス部62が交わる角部付近とが大きくなり、この空気逃げスペースSより逃げる空気に押圧されて印刷用紙22の一方の後側角部22bを一方の側面フェンス部62側に、印刷用紙22の後側角部22bの対角である前側角部22aを他方の側面フェンス部63に付勢する力が働く。
【0041】
又、排紙ボックス本体56の下面の3カ所には、下方に突出する位置決め突起66が設けられている。載置台53のこれに対応する位置には位置決め孔(図示せず)が設けられている。排紙ボックス本体56の位置決め突起66を載置台53の位置決め孔67(図14参照)に挿入することによって排紙ボックス55を載置台53の所定の位置に着脱自在に設けられている。
【0042】
又、載置台53の2カ所の位置決め孔(図示せず)に対応する側面フェンス54bの位置にも位置決め孔67が設けられている。そして、側面フェンス54bが立設位置に位置する状態のみならず、図2に示すように、側面フェンス54bが傾倒位置に位置する状態でも排紙ボックス本体56を装着できるようになっている。
【0043】
又、左右の側面フェンス部62、63の上方には後面フェンス部61よりも後方に突出する用紙引込みガイド部68がそれぞれ設けられ、この左右の用紙引込みガイド部68は用紙排出方向の上流側に行くに従って互いの幅を徐々に広げる方向に延びている。
【0044】
蓋部57は、図4及び図7に詳しく示すように、透明な平板状部材で、且つ、図7(A)に示すように、側端面の垂直線L3、L4に対して後端面と前端面が傾斜する平行四辺形を有し、排紙ボックス本体56の内部スペースに対応するように形成されている。蓋部57の前方側の両側面には回転支持突起70がそれぞれ設けられている。この両側の回転支持突起70を排紙ボックス本体56の回転用溝71に係合することによって蓋部57は排紙ボックス本体56に回転自在に支持される。
【0045】
又、蓋部57の後方側の両側面には回転ガイド用突起72及び位置決め用突起73の組がそれぞれ設けられている。この両側の回転ガイド突起72が排紙ボックス本体56の両側の側面フェンス部62、63の回転ガイド溝74に挿入されガイドされることによって、蓋部57が図12(A)に示す落下許容位置と図12(B)に示す落下阻止位置との間で回転自在に設けられている。落下許容位置では排出された印刷用紙22の排紙ボックス本体56内への落下が許容され、落下阻止位置では排出された印刷用紙22が上記蓋部57上に載り、該印刷用紙22の排紙ボックス本体56内への落下が阻止される。
【0046】
又、図12(A)に示す落下許容位置では、位置決め用突起73が排紙ボックス本体56の両側の側面フェンス部62、63の上方孔75に係合されることによって蓋部57が落下許容位置に保持される。図12(B)に示す落下阻止位置では、位置決め用突起73が排紙ボックス本体56の両側の側面フェンス部62、63の下方孔76の端面で下方変移が規制されることによって蓋部57が落下阻止位置に保持される。
【0047】
外側ボックス体58は、図3及び図4に詳しく示すように、排紙ボックス本体56の底面スペースよりも十分に大きい底面部77と、この底面部77の四方の側面よりそれぞれ立設する立設面部78とから構成され、この四面の立設面部78で全周囲が囲まれている。又、底面部77の3か所には突起挿通孔77aが形成されている。
【0048】
外側ボックス体58内に排紙ボックス本体56を挿入すると、排紙ボックス本体56が外側ボックス体58に覆われるような状態となると共に排紙ボックス本体56の突起挿通孔77aから排紙ボックス本体56の位置決め突起66が下方に突出して載置台53に装着される。排紙ボックス本体56の四面のフェンス部60〜63と外側ボックス体58の立設面部78との間には空気が逃げる所定の間隙が形成される。
【0049】
次に、上記孔版印刷装置1の動作を図1を参照しながら簡単に説明する。製版部3では、プラテンローラ13と原紙送りローラ14の回転により孔版原紙10を搬送し、原稿読取部(図示せず)で読取った画像情報に基づき感熱ヘッド12の多数の発熱体が選択的に発熱動作することにより孔版原紙10に感熱穿孔し、この製版済の孔版原紙10の一版長分を原紙カッタ(図示せず)で切断して所望寸法の孔版原紙10を作る。
【0050】
印刷部4では、製版部3で製版された孔版原紙10の先端を版胴16の原紙クランプ部18でクランプし、このクランプした状態で版胴16が回転されて孔版原紙10を版胴16のスクリーン19外周面に巻き付け着版する。
【0051】
給紙部5では版胴16及び紙胴17の回転に同期して印刷用紙22を搬送し、紙胴17の用紙クランプ部21で印刷用紙22の先端をクランプした状態で版胴16及び紙胴17の間に搬送する。
【0052】
一方、印刷部4では、印刷時に中押しロール47を押圧位置に位置させ、版胴16を回転する。すると、中押しロール47がスクリーン19の内周側を押圧しながらスクリーン19の内周面上を回転する。中押しロール47の外周面には常時インクが供給されるため、この回転によってスクリーン19にはインクが転移される。又、中押しロール47の押圧によってスクリーン19は外周側に膨出し紙胴17に圧接状態となる。
【0053】
そして、上記したように版胴16及び紙胴17との間に給紙部5より印刷用紙22が搬送され、この搬送されてきた印刷用紙22が中押しロール47と紙胴17との間でスクリーン19及び孔版原紙10と共に押圧されながら搬送される。この押圧搬送過程で印刷用紙22に孔版原紙10の穿孔部分からインクが転写されて画像が印刷される。印刷用紙22の先端が中押しロール47の位置を過ぎその下流まで来ると、用紙クランプ部21が解除される。
【0054】
排紙部6では、印刷用紙22の先端側を上方規制ガイド部30でガイドし、又は、印刷用紙22の先端側を用紙剥取り爪32で紙胴17より剥ぎ取り、その後、用紙搬送機構33を介して印刷用紙22がスタッカ部34に排出される。
【0055】
又、排版部7では、新たな製版を開始するに際して、版胴16のスクリーン19の外周面に巻き付け装着されている先の印刷に使用された使用済の孔版原紙10を排版する必要があるが、その場合には、新たな製版済の孔版原紙を版胴16のスクリーン19の外周面に着版する前段階で版胴16の原紙クランプ部18を解除し、解除した孔版原紙10の先端側を版胴16を回転しながら排版誘導ベルト35で導き、且つ、一対の排版搬送ベルト36によって搬送して排版ボックス37に収納する。
【0056】
次に、上記動作にあって、排紙部6のスタッカ部34に排紙ボックス55を利用する場合について説明する。排紙ボックス本体55の下方に外側ボックス体58を装着し、この外側ボックス体58及び排紙ボックス本体55を載置台53上に持っていき、排紙ボックス本体55の位置決め突起66を載置台53の位置決め孔(図示せず)に挿入して装着する。すると、図2に示すように、排紙ボックス55が載置台53の所定位置に位置決めされる。
【0057】
そして、印刷部4で印刷された印刷用紙22がスタッカ34に排出されると、この排出された印刷用紙22は排紙ボックス本体56内に向かって排出される。ここで、排出された印刷用紙22は、その排出方向が多少傾いても左右の用紙引込みガイド部68にガイドされて排紙ボックス本体56内に導かれる。又、排紙ボックス本体56の内面スペースは、所定サイズ(ハガキサイズ、又は、名刺サイズ等)の印刷用紙22の大きさより余裕を持って大きく設けられているため、サイズ誤差がある印刷用紙22が混入されていても排紙ボックス本体56内に導かれる。
【0058】
排紙ボックス本体56内に排出された印刷用紙22は、後面フェンス部61及び一方の側面フェンス部62の各傾斜面64aに接触し、後面フェンス部61の傾斜面64aによって印刷用紙22には図8のf1方向に、一方の側面フェンス部62の傾斜面64aによって印刷用紙22には図8のf2方向にそれぞれ付勢力が作用して印刷用紙22がその合力方向(f1+f2)に付勢される。その結果、印刷用紙22は前面フェンス部60と他方の側面フェンス部63とが交わる角部A方向に排出方向を変えつつ自重により落下する。
【0059】
この印刷用紙22の落下に際して、排紙ボックス本体56内の空気が空気逃げ穴65より外部に逃げるため、図9及び図10に示すように、印刷用紙22はこの位置に対応する前側角部22aを下方として落下することから印刷用紙22には前面フェンス部60と他方の側面フェンス部とが交わる角部A方向に付勢する付勢力f3が作用し、印刷用紙22の前側角部22aが前面フェンス部60と他方の側面フェンス部とが交わる角部Aに当接しながら落下すると共に、四面のフェンス部60〜63と印刷用紙22の端面との間に空気逃げスペースSが形成され、この空気逃げスペースSより上方に逃げる空気の空気圧により印刷用紙22の一方の後側角部22bが一方の側面フェンス部62側に付勢するような付勢力f4、f5がそれぞれ作用しつつ落下する。
【0060】
このような付勢力f3、f4、f5が作用しつつ落下する印刷用紙22は、図11に示すように、前側角部22a付近が前面フェンス部60と他方の側面フェンス部63との交わる角部A付近の2点(a1、a2)にそれぞれ当接し、且つ、一方の後側角部22bが一方の側面フェンス部62の1点(b1)に当接する状態、つまり所定の3点で常に位置決めされた状態が落下位置となる。従って、排出される印刷用紙22の寸法誤差にかかわらず安定した紙揃えができる。
【0061】
上記実施形態では、排紙ボックス本体56を載置台53に着脱自在に設けたので、排紙ボックス本体56を利用した印刷用紙22の積載と、排紙ボックス本体56を取り外すことによる載置台53を利用した印刷用紙22の積載との両方が可能である。
【0062】
又、上記実施形態では、排紙ボックス本体56に蓋部57を設け、この蓋部57を落下阻止位置と落下許容位置に変移できるように構成されている。従って、印刷試し刷りの際には、図12(B)に示すように、蓋部57を落下阻止位置に位置させることにより排紙された印刷用紙22が蓋部57の上に落下し、この印刷用紙22を簡単に手に取ることができるため、画像位置や画像濃度等のチェックに非常に便利である。印刷試し刷りの後の本刷りの際には、図12(A)に示すように、蓋部57を落下許容位置に位置させることにより排紙ボックス本体56内に印刷用紙22が落下し、上記した印刷用紙22の安定な積層が可能である。
【0063】
又、上記実施形態では、用紙ガイド面64は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面64aとして構成したので、排出された印刷用紙22は、傾斜面64aをすべることによって前面フェンス部60と他方の側面フェンス部63とが交わる角部A方向にガイドされるため、スムーズに排出方向が変えられる。
【0064】
又、上記実施形態では、排紙ボックス本体56に着脱自在な外側ボックス体58が設けられている。従って、排紙ボックス本体56内への印刷用紙22の排出が終わり、排紙ボックス本体56を外側ボックス体58から取り外すと外側ボックス体58に印刷用紙22が積載される。この印刷用紙22が積載された外側ボックス体58を載置台53から取り外し、この状態で放置すれば外部から衝撃が加わっても載置状態が崩れることがないので、安定した状態で乾燥処理でき、その後の保管・輸送も容易である。又、新しい外側ボックス体58を排紙ボックス本体56と共に載置台53に装着することによって次の印刷の排紙作業を行うことができるため、多量の印刷処理を行うのに便利である。
【0065】
次に、排紙ボックス55の他の利用例を説明する。図13及び図14に示すように、外側ボックス体58を用いずに排紙ボックス本体56のみを載置台53にセットすることもできる。このようにセットしても排紙ボックス本体56内には前記したように印刷用紙22が安定した紙揃えで積層される。印刷が終了すると、排紙ボックス本体56を載置台53より取り外す。すると、載置台53上に印刷用紙22が安定した紙揃えで積層されていることになる。
【0066】
尚、前記実施形態では、本発明の排紙装置を孔版印刷装置1の排紙部6に適用した場合を示したが、孔版以外の印刷装置に適用できるのはもちろんのこと、印刷装置以外の排紙部、つまり、複写機等のように所定の画像処理等がなされた用紙が排出され、この排出された用紙を紙揃えして積載する必要がある排紙部にも同様に適用できる。
【0067】
尚、前記実施形態では、用紙ガイド面64は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面64aとして構成したが、排出された印刷用紙22を前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部A方向に導く構成であれば良い。
【0068】
尚、前記実施形態では、排紙ボックス本体56の形状は、上から見た場合に、空気逃げ穴65を設けた前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部Aの角度が広い平行四辺形として構成したが、四面のフェンス部60〜63と排紙ボックス本体56内を落下する印刷用紙22との間に空気逃げスペースSが形成され、この空気逃げスペースSより逃げる空気圧により印刷用紙22の一方の後角部22bが一方の側面フェンス部62側に付勢される力が働くような排紙ボックス本体56の形状であれば良い。
【0069】
尚、前記実施形態では、排紙ボックス本体56はその底面が開口されているが、底面フェンス部を設けて底面を塞いだものとして構成しても良い。このように構成した場合には外側ボックス体58が不要となる。但し、前記実施形態のように外側ボックス体58を設けた場合には、前記した利点の他に外側ボックス体58の大きさを可変することによって排紙ボックス本体56との間隙を調整でき、この間隙の調整によって排紙ボックス本体56の空気逃げ穴65からの空気逃げ量の調整が可能となる。つまり、印刷用紙22の落下速度等を適正なものに調整でき、落下姿勢、着地姿勢を安定させることに供する。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、用紙排出方向に対し前方位置となる前面フェンス部と後方位置となる後面フェンス部と前面フェンス部及び後面フェンス部の両側に配置される左右の側面フェンス部とを有し、この四面のフェンス部で囲まれた排紙ボックス本体を載置台上に設け、この排紙ボックス本体の上方から見た内面スペースを前記用紙の大きさより余裕を持って大きく設け、前記排紙ボックス本体の後面フェンス部及びいずれか一方の側面フェンス部の内面には排出された前記用紙を前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部方向に導く用紙ガイド面を設け、前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部には高さ方向に延び、且つ、下方がほぼ底面に達する空気逃げ穴を設け、四面のフェンス部とこの内面スペースを落下する前記用紙との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより逃げる空気圧により前記用紙の一方の後側角部が一方の側面フェンス部側に付勢される力が働くように前記排紙ボックス本体の形状を構成したので、排出された用紙は、用紙ガイド面でガイドされて前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に向かいつつ自重により落下するが、用紙の落下により押された排紙ボックス本体内の空気が空気逃げ穴より外部に逃げ、この位置に対応する用紙の前側角部を下方として落下することから前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部に当接しながら落下すると共に、四面のフェンス部の少なくとも一つと用紙の端面との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより上方に逃げる空気の押圧力により用紙の一方の後側角部を一方の側面フェンス部側に付勢しつつ落下する。
【0071】
そして、このように落下する用紙は、その前側角部付近が前面フェンス部と他方の側面フェンス部との交わる角部付近の2点にそれぞれ当接し、且つ、一方の後側角部が一方の側面フェンス部の1点に当接する状態、つまり所定の3点で常に位置決めされた状態が落下位置となるため、排出される用紙の寸法誤差にかかわらず安定した紙揃えができる。
【0072】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の排紙装置において、前記用紙ガイド面は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面として構成したので、請求項1の発明の効果に加え、排出された用紙は、傾斜面をすべることによって前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に徐々に用紙排出方向が変更されるため、スムーズに排紙方向が変えられる。
【0073】
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体の形状は、上から見た場合に前記空気逃げ穴を設けた前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部の角度が広い、平行四辺形であるので、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、四面のフェンス部と落下する用紙との間に形成される空気逃げスペースは、後面フェンス部及び他方の側面フェンス部の角部付近と、前面フェンス部及び一方の側面フェンス部の角部付近が最も大きくなり、この空気逃げスペースを上方に逃げる空気によって用紙の一方の後側角部を一方の側面フェンス部側に付勢する押圧力を作用させることができるため、排紙ボックス本体の形状を平行四辺形に構成することによって所望の空気逃げスペースを形成できる。
【0074】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体は、前記載置台の所定の位置に着脱自在に設けたので、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、排紙ボックス本体を装着することによって排紙ボックス本体を利用した用紙の積載が可能であり、又、排紙ボックス本体を取り外すことにより載置台を利用した用紙の積載が可能であり、便利である。
【0075】
請求項5の発明によれば、請求項1〜請求項4に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には、上方位置に配置され、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を許容する落下許容位置と、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を阻止する落下阻止位置とに変移自在な蓋部を設けたので、請求項1〜請求項4の発明の効果に加え、蓋部を落下阻止位置に位置させることにより排出された用紙が蓋部の上に落下し、この用紙を簡単に手に取ることができ、蓋部を落下許容位置に位置させることにより排紙ボックス本体内に用紙が落下し、用紙の積層が可能であるため、試し印刷(画像の位置や濃度等の確認)等をするのに便利である。
【0076】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には底面フェンス部を設けないと共に、底面部を有する外側ボックス体を前記載置台と前記排紙ボックス本体との間に装着自在に設けたので、請求項1〜請求項5の発明の効果に加え、排紙ボックス本体内への用紙の排出が終わり、排紙ボックス本体を外側ボックス体から取り外すと外側ボックス体に用紙が積載されることになるからこの外側ボックス体を載置台から取り外し、その状態で積載された用紙を放置できると共に、新しい外側ボックス体を排紙ボックス本体と共に載置台に装着して次の用紙の排出作業を行うことができるため、例えば印刷乾燥時間の間は一切手に触れることなく処理できると共に大量の用紙を排出処理するのに有効である。
【0077】
請求項7の発明によれば、請求項1〜請求項6に記載の排紙装置は、印刷装置の排紙部に利用されたので、印刷装置において請求項1〜請求項6の発明の効果と同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、孔版印刷装置の全体概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、載置台に排紙ボックスが装着された状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態を示し、排紙ボッスクの組立て状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態を示し、排紙ボックスの分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態を示し、(A)は排紙ボックス本体の平面図、(B)はその左側面図、(C)はその右側面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、(A)は排紙ボックス本体の正面図、(B)はその底面図である。
【図7】本発明の一実施形態を示し、(A)は蓋部の平面図、(B)はその右側面図である。
【図8】本発明の一実施形態を示し、傾斜面で印刷用紙に作用する付勢力を説明する排紙ボックス本体の平面図である。
【図9】本発明の一実施形態を示し、印刷用紙の落下時に空気逃げ状態を示す排紙ボックス本体の背面図である。
【図10】本発明の一実施形態を示し、落下時の空気圧により印刷用紙に作用する付勢力を説明する排紙ボックス本体の平面図である。
【図11】本発明の一実施形態を示し、(A)は印刷用紙の落下状態を示す排紙ボックス本体の要部断面図、(B)は印刷用紙の落下状態を示す排紙ボックス本体の要部断面図である。
【図12】本発明の一実施形態を示し、(A)は蓋部が落下許容位置に位置する排紙ボックス本体の斜視図、(B)は蓋部が落下阻止位置に位置する排紙ボックス本体の斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態を示し、排紙ボックス本体のみの斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態を示し、載置台に排紙ボックス本体のみが装着された状態を示す斜視図である。
【図15】従来の排紙装置の斜視図である。
【図16】従来の排紙装置では紙揃えが安定しないことを説明する概略平面図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置(印刷装置)
6 排紙部(排紙装置)
22 印刷用紙(用紙)
22a 印刷用紙の他方の前角部
22b 印刷用紙の一方の後角部
53 載置台
56 排紙ボックス本体
57 蓋部
58 外側ボックス体
60 前面フェンス部
61 後面フェンス部
62、63 側面フェンス部
64a 傾斜面(用紙ガイド面)
65 空気逃げ穴
A 前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部
S 空気逃げスペース
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷等の所定の処理がなされた用紙が順次排出され、この排出される前記用紙を揃えて積載する排紙装置、及び、これを用いる印刷装置に関する。
【従来の技術】
図15には従来の排紙装置の斜視図が示されている。図15において、印刷等の所定の処理がなされた用紙100が排出され、この排出された用紙100が落下する位置に載置台101が設けられている。この載置台101上の排出方向の前方位置には前面フェンス102が、排出方向の両側には左右の側面フェンス103がそれぞれ設けられている。前面フェンス102は排出方向に移動自在に設けられ、又、左右の側面フェンス103は排出方向の直交方向にそれぞれ移動自在に設けられている。
【0002】
上記構成において、排出される用紙100の長さに応じて前面フェンス102の位置を調整すると共に、排出される用紙100の幅に応じて左右の側面フェンス103の幅を調整する。そして、用紙100が順次排出されると、用紙100の前端面が前面フェンス102に規制され、又、用紙100の左右の側端面が左右の側面フェンス103に規制されることによって用紙100が紙揃えされて積載されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排出される用紙100の寸法には誤差があり、この誤差をある程度考慮して左右の側面フェンス103の幅を設定する必要があるため、左右の側面フェンス103の幅は用紙100の幅よりどうしても大きく設定されることになる。すると、図16に示すように、側面フェンス103による排出方向の直交方向の規制が緩くなって紙揃えが安定しないという問題がある。仮に用紙100の幅に正確に合わせると、正規の寸法より大きい用紙100は左右の側面フェンス103内に入らずに排紙エラーとなる。
【0004】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、排出される用紙の寸法誤差にかかわらず安定した紙揃えができる排紙装置、及び、これを用いる印刷装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、所定の処理がなされた用紙が排出され、この排出された前記用紙が落下して積載される載置台を有する排紙装置において、用紙排出方向に対し前方位置となる前面フェンス部と後方位置となる後面フェンス部と前面フェンス部及び後面フェンス部の両側に配置される左右の側面フェンス部とを有し、この四面のフェンス部で囲まれた排紙ボックス本体を前記載置台上に設け、この排紙ボックス本体の上方から見た内面スペースを前記用紙の大きさより余裕を持って大きく設け、前記排紙ボックス本体の後面フェンス部及びいずれか一方の側面フェンス部の内面には排出された前記用紙を前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部方向に導く用紙ガイド面を設け、前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部には高さ方向に延び、且つ、下方がほぼ底面に達する空気逃げ穴を設け、四面のフェンス部の内面とこの内面スペースを落下する前記用紙との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより逃げる空気圧により前記用紙の排出方向に対し後側の一方の後側角部が一方の側面フェンス部側に付勢される力が働くように前記排紙ボックス本体の形状を構成したことを特徴とする。
【0006】
この排紙装置では、排出された用紙は、用紙ガイド面でガイドされて前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に向かいつつ自重により落下するが、用紙の落下により押された排紙ボックス本体内の空気が空気逃げ穴より外部に逃げ、この位置に対応する用紙の前側角部を下方として落下することから前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部に当接しながら落下すると共に、四面のフェンス部と用紙の端面との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより上方に逃げる空気の押圧力により用紙の一方の後側角部を一方の側面フェンス部側に付勢しつつ落下し、このように落下する用紙は、その後側角部の対角にあたる前側角部付近が前面フェンス部と他方の側面フェンス部との交わる角部付近の2点にそれぞれ当接し、且つ、一方の後側角部が一方の側面フェンス部の1点に当接する状態、つまり所定の3点で常に位置決めされた状態が落下位置となる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の排紙装置において、前記用紙ガイド面は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面であることを特徴とする。
【0008】
この排紙装置では、請求項1の発明の作用に加え、排出された用紙は、傾斜面をすべることによって前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に徐々に用紙排出方向が変更される。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体の形状は、上から見た場合に前記空気逃げ穴を設けた前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部の角度が広い、平行四辺形であることを特徴とする。
【0010】
この排紙装置では、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、四面のフェンス部と落下する用紙との間に形成される空気逃げスペースは、後面フェンス部及び他方の側面フェンス部の角部付近と、前面フェンス部及び一方の側面フェンス部の角部付近が最も大きくなり、この空気逃げスペースを上方に逃げる空気によって用紙の一方の後角部を一方の側面フェンス部側に付勢する押圧力を作用させることができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体は、前記載置台の所定の位置に着脱自在に設けたことを特徴とする。
【0012】
この排紙装置では、請求項1〜請求項3の発明の作用に加え、排紙ボックス本体を装着することによって排紙ボックス本体を利用した用紙の積載が可能であり、又、排紙ボックス本体を取り外すことにより載置台を利用した用紙の積載が可能である。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には、上方位置に配置され、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を許容する落下許容位置と、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を阻止する落下阻止位置とに変移自在な蓋部を設けたことを特徴とする。
【0014】
この排紙装置では、請求項1〜請求項4の発明の作用に加え、蓋部を落下阻止位置に位置させることにより排出された用紙が蓋部の上に落下し、この用紙を簡単に手に取ることができ、蓋部を落下許容位置に位置させることにより排紙ボックス本体内に用紙が落下し、用紙の積層が可能となる。
【0015】
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には底面フェンス部を設けないと共に、底面部を有する外側ボックス体を前記載置台と前記排紙ボックス本体との間に装着自在に設けたことを特徴とする。
【0016】
この排紙装置では、請求項1〜請求項5の発明の作用に加え、排紙ボックス本体内への用紙の排出が終わり、排紙ボックス本体を外側ボックス体から取り外すと外側ボックス体に用紙が積載されることになるからこの外側ボックス体を載置台から取り外し、用紙が積載された状態で保管・輸送できると共に、新しい外側ボックス体を排紙ボックス本体と共に載置台に装着して次の用紙の排出作業を行うことができる。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1〜請求項6に記載の排紙装置は、排紙部に利用されたことを特徴とする。
【0018】
この印刷装置では、請求項1〜請求項5の発明の作用と同様の作用が排紙部でなされる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図14は本発明の一実施形態を示し、図1は孔版印刷装置の全体概略構成図である。
【0021】
図1において、孔版印刷装置1は、原稿読取部(図示せず)と製版部3と印刷部4と給紙部5と排紙部6と排版部7とから主に構成されている。
【0022】
原稿読取部(図示せず)は原稿を電気信号として読み取る。この読み取った情報は所定の指令(拡大、縮小等)に基づいて加工可能に構成されている。
【0023】
製版部3は、ロール状に巻装された長尺状の孔版原紙10を収容する原紙収容部11と、原紙収容部11に対し孔版原紙10の搬送方向の下流に配置されたガイド送りローラ9と、このガイド送りローラ9の搬送下流に配置された書込みヘッドである感熱ヘッド12と、この感熱ヘッド12の対向位置に配置され、ライトパルスモータ(図示せず)の駆動力により回転するプラテンローラ13とを有する。
【0024】
又、製版部3は、プラテンローラ13及び感熱ヘッド12と下記する版胴16との間に配置された一対の原紙送りローラ14,15を有し、この下方の原紙送りローラ14は、ライトパルスモータ(図示せず)の駆動力によりプラテンローラ13に同期して回転される。更に、製版部3は、一対の原紙送りローラ14、15と前記プラテンローラ13及び感熱ヘッド12との間に配置された原紙カッタ(図示せず)を有し、この原紙カッタ(図示せず)によって孔版原紙10を切断する。
【0025】
印刷部4は、略同一径の版胴16及び紙胴17を有し、版胴16は、互いに対向して設けられた、一対の円筒状フランジ(図示せず)を有し、そのフランジの外周面の一部には原紙クランプ部18が設けられ、この原紙クランプ部18で孔版原紙10の先端をクランプできる。原紙クランプ部18以外の版胴16のフランジの外周面には版胴16の周壁を形成する可撓性のスクリーン19が張設されている。この版胴16の周壁を形成するスクリーン19は少なくとも印刷領域において印刷圧の作用時にインクを通過可能に構成されている。版胴16の周壁を形成するスクリーン19の内部にはインナーユニット20が設けられている。
【0026】
このインナーユニット20はロール支持部材40を有し、このロール支持部材40は支持軸41を中心に固定部材(図示せず)に回転自在に支持されている。ロール支持部材40には中押しロール47が回転自在に支持されており、中押しロール47はスクリーン19を外周側に押圧する押圧位置(図1に示す状態)とスクリーン19より内側に退出する待機位置との間で変移する。又、ロール支持部材40にはドクターロール51及び駆動ロッド52がそれぞれ設けられており、ドクターロール51は中押しロール47の近接位置でロール支持部材40に固定されている。
【0027】
駆動ロッド52はロール支持部材40に回転自在に支持され、この駆動ロッド52の周囲に図示しないインク供給部よりインク(図示せず)が供給される。そして、供給されたインクはドクターロール51とのギャップによって中押しロール47への付着量が調整され、中押しロール47を介してスクリーン19の内周面に転移される。
【0028】
又、紙胴17の外周面の所定箇所には用紙クランプ部21が設けられ、この用紙クランプ部21で用紙である印刷用紙22の先端をクランプできる。
【0029】
給紙部5は、印刷用紙22が積層される給紙台23と、この給紙台23から最上位置の印刷用紙22に圧接するスクレーパ24と、このスクレーパ24の下流に配置され、且つ、互いに略近接状態で位置するピックアップロール25及びサバキロール26と、このピックアップロール25及びサバキロール26の下流に配置され、且つ、互いに略近接状態で位置するガイドロール27及びタイミングロール28とを有する。
【0030】
スクレーパ24の回転によって移動された印刷用紙22はピックアップロール25及びサバキロール26で最上位置の印刷用紙22のみの搬送が許容され、この搬送許容された1枚の印刷用紙22は、ガイドロール27及びタイミングロール28の回転によって紙胴17の回転に同期して搬送される。
【0031】
排紙装置である排紙部6は、印刷が完了した印刷用紙22の先端をガイドする上方規制ガイド部30と、紙胴17から剥離されない印刷用紙22を剥ぎ取る用紙剥取り爪32と、上方規制ガイド部30でガイドされ、又は、用紙剥取り爪32で剥ぎ取られた印刷用紙22を搬送する用紙搬送機構33と、この用紙搬送機構33によって搬送されて来た印刷用紙22を積層状態で載置するスタッカ部34とを有する。このスタッカ部34には載置台53とこの載置台53に着脱自在な排紙ボックス55とが設けられており、載置部53及び排紙ボックス55の詳しい構成については、下記する。
【0032】
排版部7は、版胴16の原紙クランプ部18より解除された孔版原紙10の先端を導く排版誘導ベルト35と、この排版誘導ベルト35より導かれた孔版原紙10を版胴16より引き剥がしながら搬送する一対の排版搬送ベルト36と、この一対の排版搬送ベルト36によって搬送されて来る孔版原紙10を収納する排版ボックス37とを有する。
【0033】
次に、上記スタッカ部34の載置台53及び排紙ボックス55について説明する。図2は載置台53に排紙ボックス55が装着された状態を示す斜視図、図3は排紙ボッスク55の組立て状態を示す斜視図、図4は排紙ボックス55の分解斜視図、図5(A)は排紙ボックス本体57の平面図、図5(B)はその左側面図、図5(C)はその右側面図、図6(A)はその正面図、図6(B)はその底面図、図7(A)は蓋部58の平面図、図7(B)はその右側面図である。
【0034】
載置台53は、図1及び図2に示すように、平板状を有し、装置本体に固定されている。この載置台53上には前面フェンス54aと左右の側面フェンス54bとが設けられ、この各フェンス54a、54bは立設状態と、図2に示す傾倒位置とで変移自在に設けられていると共に従来例と同様に所定の方向にスライド自在に構成されている。そして、このように構成された載置台53上に各フェンス54a、54bの立設状態、傾倒状態にかかわらず排紙ボックス本体55が着脱自在に取付けられる。
【0035】
排紙ボックス55は、図2〜図4に示すように、排紙ボックス本体56と、この排紙ボックス本体56の上方位置で回転自在に支持された蓋部57と、排紙ボックス本体56の下方から排紙ボックス本体56の外周を覆うように装着自在である外側ボックス体58とから構成されている。
【0036】
排紙ボックス本体56は、図4〜図6に詳しく示すように、載置台53上の設置状態にあって、排紙方向に対し前方位置となる前面フェンス部60と、後方位置となる後面フェンス部61と、前面フェンス部60及び後面フェンス部61の両側に配置される左右の側面フェンス部62、63とを有し、この四面のフェンス部60〜63で全周囲が囲まれた箱体形状をなす。なお、排紙ボックス本体56の底面には底面フェンス部が設けられておらず、開口されている。
【0037】
この排紙ボックス本体56を上方から見た内面スペースは、所定サイズ(ハガキサイズ、又は、名刺サイズ等)の印刷用紙22の大きさより余裕を持って大きく設けられている。後面フェンス部61及び一方の側面フェンス部62の内面には排出された印刷用紙22を前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部A方向に導く用紙ガイド面64が設けられ、この用紙ガイド面64は、それぞれ内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面64aとして構成されている。
【0038】
又、前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部A付近には高さ方向に延び、且つ、中央位置から下方がほぼ底面に達する空気逃げ穴65が設けられている。
【0039】
更に、排紙ボックス本体56の形状は、上から見た場合に、空気逃げ穴65を設けた前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部Aの角度が広い平行四辺形として構成されている。詳しくは、図5(A)に示すように、側端面の垂直線L1、L2に対し後端面及び前端面がそれぞれθだけ傾斜されている。
【0040】
そして、このような平行四辺形の形状であるため、排紙ボックス本体56内を印刷用紙22が落下する際に、四面のフェンス部60〜63と落下する印刷用紙22との間に形成される空気逃げスペースS(図10に示す)は、後面フェンス部61及び他方の側面フェンス部63が交わる角部付近と、前面フェンス部60及び一方の側面フェンス部62が交わる角部付近とが大きくなり、この空気逃げスペースSより逃げる空気に押圧されて印刷用紙22の一方の後側角部22bを一方の側面フェンス部62側に、印刷用紙22の後側角部22bの対角である前側角部22aを他方の側面フェンス部63に付勢する力が働く。
【0041】
又、排紙ボックス本体56の下面の3カ所には、下方に突出する位置決め突起66が設けられている。載置台53のこれに対応する位置には位置決め孔(図示せず)が設けられている。排紙ボックス本体56の位置決め突起66を載置台53の位置決め孔67(図14参照)に挿入することによって排紙ボックス55を載置台53の所定の位置に着脱自在に設けられている。
【0042】
又、載置台53の2カ所の位置決め孔(図示せず)に対応する側面フェンス54bの位置にも位置決め孔67が設けられている。そして、側面フェンス54bが立設位置に位置する状態のみならず、図2に示すように、側面フェンス54bが傾倒位置に位置する状態でも排紙ボックス本体56を装着できるようになっている。
【0043】
又、左右の側面フェンス部62、63の上方には後面フェンス部61よりも後方に突出する用紙引込みガイド部68がそれぞれ設けられ、この左右の用紙引込みガイド部68は用紙排出方向の上流側に行くに従って互いの幅を徐々に広げる方向に延びている。
【0044】
蓋部57は、図4及び図7に詳しく示すように、透明な平板状部材で、且つ、図7(A)に示すように、側端面の垂直線L3、L4に対して後端面と前端面が傾斜する平行四辺形を有し、排紙ボックス本体56の内部スペースに対応するように形成されている。蓋部57の前方側の両側面には回転支持突起70がそれぞれ設けられている。この両側の回転支持突起70を排紙ボックス本体56の回転用溝71に係合することによって蓋部57は排紙ボックス本体56に回転自在に支持される。
【0045】
又、蓋部57の後方側の両側面には回転ガイド用突起72及び位置決め用突起73の組がそれぞれ設けられている。この両側の回転ガイド突起72が排紙ボックス本体56の両側の側面フェンス部62、63の回転ガイド溝74に挿入されガイドされることによって、蓋部57が図12(A)に示す落下許容位置と図12(B)に示す落下阻止位置との間で回転自在に設けられている。落下許容位置では排出された印刷用紙22の排紙ボックス本体56内への落下が許容され、落下阻止位置では排出された印刷用紙22が上記蓋部57上に載り、該印刷用紙22の排紙ボックス本体56内への落下が阻止される。
【0046】
又、図12(A)に示す落下許容位置では、位置決め用突起73が排紙ボックス本体56の両側の側面フェンス部62、63の上方孔75に係合されることによって蓋部57が落下許容位置に保持される。図12(B)に示す落下阻止位置では、位置決め用突起73が排紙ボックス本体56の両側の側面フェンス部62、63の下方孔76の端面で下方変移が規制されることによって蓋部57が落下阻止位置に保持される。
【0047】
外側ボックス体58は、図3及び図4に詳しく示すように、排紙ボックス本体56の底面スペースよりも十分に大きい底面部77と、この底面部77の四方の側面よりそれぞれ立設する立設面部78とから構成され、この四面の立設面部78で全周囲が囲まれている。又、底面部77の3か所には突起挿通孔77aが形成されている。
【0048】
外側ボックス体58内に排紙ボックス本体56を挿入すると、排紙ボックス本体56が外側ボックス体58に覆われるような状態となると共に排紙ボックス本体56の突起挿通孔77aから排紙ボックス本体56の位置決め突起66が下方に突出して載置台53に装着される。排紙ボックス本体56の四面のフェンス部60〜63と外側ボックス体58の立設面部78との間には空気が逃げる所定の間隙が形成される。
【0049】
次に、上記孔版印刷装置1の動作を図1を参照しながら簡単に説明する。製版部3では、プラテンローラ13と原紙送りローラ14の回転により孔版原紙10を搬送し、原稿読取部(図示せず)で読取った画像情報に基づき感熱ヘッド12の多数の発熱体が選択的に発熱動作することにより孔版原紙10に感熱穿孔し、この製版済の孔版原紙10の一版長分を原紙カッタ(図示せず)で切断して所望寸法の孔版原紙10を作る。
【0050】
印刷部4では、製版部3で製版された孔版原紙10の先端を版胴16の原紙クランプ部18でクランプし、このクランプした状態で版胴16が回転されて孔版原紙10を版胴16のスクリーン19外周面に巻き付け着版する。
【0051】
給紙部5では版胴16及び紙胴17の回転に同期して印刷用紙22を搬送し、紙胴17の用紙クランプ部21で印刷用紙22の先端をクランプした状態で版胴16及び紙胴17の間に搬送する。
【0052】
一方、印刷部4では、印刷時に中押しロール47を押圧位置に位置させ、版胴16を回転する。すると、中押しロール47がスクリーン19の内周側を押圧しながらスクリーン19の内周面上を回転する。中押しロール47の外周面には常時インクが供給されるため、この回転によってスクリーン19にはインクが転移される。又、中押しロール47の押圧によってスクリーン19は外周側に膨出し紙胴17に圧接状態となる。
【0053】
そして、上記したように版胴16及び紙胴17との間に給紙部5より印刷用紙22が搬送され、この搬送されてきた印刷用紙22が中押しロール47と紙胴17との間でスクリーン19及び孔版原紙10と共に押圧されながら搬送される。この押圧搬送過程で印刷用紙22に孔版原紙10の穿孔部分からインクが転写されて画像が印刷される。印刷用紙22の先端が中押しロール47の位置を過ぎその下流まで来ると、用紙クランプ部21が解除される。
【0054】
排紙部6では、印刷用紙22の先端側を上方規制ガイド部30でガイドし、又は、印刷用紙22の先端側を用紙剥取り爪32で紙胴17より剥ぎ取り、その後、用紙搬送機構33を介して印刷用紙22がスタッカ部34に排出される。
【0055】
又、排版部7では、新たな製版を開始するに際して、版胴16のスクリーン19の外周面に巻き付け装着されている先の印刷に使用された使用済の孔版原紙10を排版する必要があるが、その場合には、新たな製版済の孔版原紙を版胴16のスクリーン19の外周面に着版する前段階で版胴16の原紙クランプ部18を解除し、解除した孔版原紙10の先端側を版胴16を回転しながら排版誘導ベルト35で導き、且つ、一対の排版搬送ベルト36によって搬送して排版ボックス37に収納する。
【0056】
次に、上記動作にあって、排紙部6のスタッカ部34に排紙ボックス55を利用する場合について説明する。排紙ボックス本体55の下方に外側ボックス体58を装着し、この外側ボックス体58及び排紙ボックス本体55を載置台53上に持っていき、排紙ボックス本体55の位置決め突起66を載置台53の位置決め孔(図示せず)に挿入して装着する。すると、図2に示すように、排紙ボックス55が載置台53の所定位置に位置決めされる。
【0057】
そして、印刷部4で印刷された印刷用紙22がスタッカ34に排出されると、この排出された印刷用紙22は排紙ボックス本体56内に向かって排出される。ここで、排出された印刷用紙22は、その排出方向が多少傾いても左右の用紙引込みガイド部68にガイドされて排紙ボックス本体56内に導かれる。又、排紙ボックス本体56の内面スペースは、所定サイズ(ハガキサイズ、又は、名刺サイズ等)の印刷用紙22の大きさより余裕を持って大きく設けられているため、サイズ誤差がある印刷用紙22が混入されていても排紙ボックス本体56内に導かれる。
【0058】
排紙ボックス本体56内に排出された印刷用紙22は、後面フェンス部61及び一方の側面フェンス部62の各傾斜面64aに接触し、後面フェンス部61の傾斜面64aによって印刷用紙22には図8のf1方向に、一方の側面フェンス部62の傾斜面64aによって印刷用紙22には図8のf2方向にそれぞれ付勢力が作用して印刷用紙22がその合力方向(f1+f2)に付勢される。その結果、印刷用紙22は前面フェンス部60と他方の側面フェンス部63とが交わる角部A方向に排出方向を変えつつ自重により落下する。
【0059】
この印刷用紙22の落下に際して、排紙ボックス本体56内の空気が空気逃げ穴65より外部に逃げるため、図9及び図10に示すように、印刷用紙22はこの位置に対応する前側角部22aを下方として落下することから印刷用紙22には前面フェンス部60と他方の側面フェンス部とが交わる角部A方向に付勢する付勢力f3が作用し、印刷用紙22の前側角部22aが前面フェンス部60と他方の側面フェンス部とが交わる角部Aに当接しながら落下すると共に、四面のフェンス部60〜63と印刷用紙22の端面との間に空気逃げスペースSが形成され、この空気逃げスペースSより上方に逃げる空気の空気圧により印刷用紙22の一方の後側角部22bが一方の側面フェンス部62側に付勢するような付勢力f4、f5がそれぞれ作用しつつ落下する。
【0060】
このような付勢力f3、f4、f5が作用しつつ落下する印刷用紙22は、図11に示すように、前側角部22a付近が前面フェンス部60と他方の側面フェンス部63との交わる角部A付近の2点(a1、a2)にそれぞれ当接し、且つ、一方の後側角部22bが一方の側面フェンス部62の1点(b1)に当接する状態、つまり所定の3点で常に位置決めされた状態が落下位置となる。従って、排出される印刷用紙22の寸法誤差にかかわらず安定した紙揃えができる。
【0061】
上記実施形態では、排紙ボックス本体56を載置台53に着脱自在に設けたので、排紙ボックス本体56を利用した印刷用紙22の積載と、排紙ボックス本体56を取り外すことによる載置台53を利用した印刷用紙22の積載との両方が可能である。
【0062】
又、上記実施形態では、排紙ボックス本体56に蓋部57を設け、この蓋部57を落下阻止位置と落下許容位置に変移できるように構成されている。従って、印刷試し刷りの際には、図12(B)に示すように、蓋部57を落下阻止位置に位置させることにより排紙された印刷用紙22が蓋部57の上に落下し、この印刷用紙22を簡単に手に取ることができるため、画像位置や画像濃度等のチェックに非常に便利である。印刷試し刷りの後の本刷りの際には、図12(A)に示すように、蓋部57を落下許容位置に位置させることにより排紙ボックス本体56内に印刷用紙22が落下し、上記した印刷用紙22の安定な積層が可能である。
【0063】
又、上記実施形態では、用紙ガイド面64は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面64aとして構成したので、排出された印刷用紙22は、傾斜面64aをすべることによって前面フェンス部60と他方の側面フェンス部63とが交わる角部A方向にガイドされるため、スムーズに排出方向が変えられる。
【0064】
又、上記実施形態では、排紙ボックス本体56に着脱自在な外側ボックス体58が設けられている。従って、排紙ボックス本体56内への印刷用紙22の排出が終わり、排紙ボックス本体56を外側ボックス体58から取り外すと外側ボックス体58に印刷用紙22が積載される。この印刷用紙22が積載された外側ボックス体58を載置台53から取り外し、この状態で放置すれば外部から衝撃が加わっても載置状態が崩れることがないので、安定した状態で乾燥処理でき、その後の保管・輸送も容易である。又、新しい外側ボックス体58を排紙ボックス本体56と共に載置台53に装着することによって次の印刷の排紙作業を行うことができるため、多量の印刷処理を行うのに便利である。
【0065】
次に、排紙ボックス55の他の利用例を説明する。図13及び図14に示すように、外側ボックス体58を用いずに排紙ボックス本体56のみを載置台53にセットすることもできる。このようにセットしても排紙ボックス本体56内には前記したように印刷用紙22が安定した紙揃えで積層される。印刷が終了すると、排紙ボックス本体56を載置台53より取り外す。すると、載置台53上に印刷用紙22が安定した紙揃えで積層されていることになる。
【0066】
尚、前記実施形態では、本発明の排紙装置を孔版印刷装置1の排紙部6に適用した場合を示したが、孔版以外の印刷装置に適用できるのはもちろんのこと、印刷装置以外の排紙部、つまり、複写機等のように所定の画像処理等がなされた用紙が排出され、この排出された用紙を紙揃えして積載する必要がある排紙部にも同様に適用できる。
【0067】
尚、前記実施形態では、用紙ガイド面64は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面64aとして構成したが、排出された印刷用紙22を前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部A方向に導く構成であれば良い。
【0068】
尚、前記実施形態では、排紙ボックス本体56の形状は、上から見た場合に、空気逃げ穴65を設けた前面フェンス部60及び他方の側面フェンス部63が交わる角部Aの角度が広い平行四辺形として構成したが、四面のフェンス部60〜63と排紙ボックス本体56内を落下する印刷用紙22との間に空気逃げスペースSが形成され、この空気逃げスペースSより逃げる空気圧により印刷用紙22の一方の後角部22bが一方の側面フェンス部62側に付勢される力が働くような排紙ボックス本体56の形状であれば良い。
【0069】
尚、前記実施形態では、排紙ボックス本体56はその底面が開口されているが、底面フェンス部を設けて底面を塞いだものとして構成しても良い。このように構成した場合には外側ボックス体58が不要となる。但し、前記実施形態のように外側ボックス体58を設けた場合には、前記した利点の他に外側ボックス体58の大きさを可変することによって排紙ボックス本体56との間隙を調整でき、この間隙の調整によって排紙ボックス本体56の空気逃げ穴65からの空気逃げ量の調整が可能となる。つまり、印刷用紙22の落下速度等を適正なものに調整でき、落下姿勢、着地姿勢を安定させることに供する。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、用紙排出方向に対し前方位置となる前面フェンス部と後方位置となる後面フェンス部と前面フェンス部及び後面フェンス部の両側に配置される左右の側面フェンス部とを有し、この四面のフェンス部で囲まれた排紙ボックス本体を載置台上に設け、この排紙ボックス本体の上方から見た内面スペースを前記用紙の大きさより余裕を持って大きく設け、前記排紙ボックス本体の後面フェンス部及びいずれか一方の側面フェンス部の内面には排出された前記用紙を前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部方向に導く用紙ガイド面を設け、前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部には高さ方向に延び、且つ、下方がほぼ底面に達する空気逃げ穴を設け、四面のフェンス部とこの内面スペースを落下する前記用紙との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより逃げる空気圧により前記用紙の一方の後側角部が一方の側面フェンス部側に付勢される力が働くように前記排紙ボックス本体の形状を構成したので、排出された用紙は、用紙ガイド面でガイドされて前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に向かいつつ自重により落下するが、用紙の落下により押された排紙ボックス本体内の空気が空気逃げ穴より外部に逃げ、この位置に対応する用紙の前側角部を下方として落下することから前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部に当接しながら落下すると共に、四面のフェンス部の少なくとも一つと用紙の端面との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより上方に逃げる空気の押圧力により用紙の一方の後側角部を一方の側面フェンス部側に付勢しつつ落下する。
【0071】
そして、このように落下する用紙は、その前側角部付近が前面フェンス部と他方の側面フェンス部との交わる角部付近の2点にそれぞれ当接し、且つ、一方の後側角部が一方の側面フェンス部の1点に当接する状態、つまり所定の3点で常に位置決めされた状態が落下位置となるため、排出される用紙の寸法誤差にかかわらず安定した紙揃えができる。
【0072】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の排紙装置において、前記用紙ガイド面は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面として構成したので、請求項1の発明の効果に加え、排出された用紙は、傾斜面をすべることによって前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部方向に徐々に用紙排出方向が変更されるため、スムーズに排紙方向が変えられる。
【0073】
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体の形状は、上から見た場合に前記空気逃げ穴を設けた前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部の角度が広い、平行四辺形であるので、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、四面のフェンス部と落下する用紙との間に形成される空気逃げスペースは、後面フェンス部及び他方の側面フェンス部の角部付近と、前面フェンス部及び一方の側面フェンス部の角部付近が最も大きくなり、この空気逃げスペースを上方に逃げる空気によって用紙の一方の後側角部を一方の側面フェンス部側に付勢する押圧力を作用させることができるため、排紙ボックス本体の形状を平行四辺形に構成することによって所望の空気逃げスペースを形成できる。
【0074】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体は、前記載置台の所定の位置に着脱自在に設けたので、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、排紙ボックス本体を装着することによって排紙ボックス本体を利用した用紙の積載が可能であり、又、排紙ボックス本体を取り外すことにより載置台を利用した用紙の積載が可能であり、便利である。
【0075】
請求項5の発明によれば、請求項1〜請求項4に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には、上方位置に配置され、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を許容する落下許容位置と、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を阻止する落下阻止位置とに変移自在な蓋部を設けたので、請求項1〜請求項4の発明の効果に加え、蓋部を落下阻止位置に位置させることにより排出された用紙が蓋部の上に落下し、この用紙を簡単に手に取ることができ、蓋部を落下許容位置に位置させることにより排紙ボックス本体内に用紙が落下し、用紙の積層が可能であるため、試し印刷(画像の位置や濃度等の確認)等をするのに便利である。
【0076】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5に記載の排紙装置において、前記排紙ボックス本体には底面フェンス部を設けないと共に、底面部を有する外側ボックス体を前記載置台と前記排紙ボックス本体との間に装着自在に設けたので、請求項1〜請求項5の発明の効果に加え、排紙ボックス本体内への用紙の排出が終わり、排紙ボックス本体を外側ボックス体から取り外すと外側ボックス体に用紙が積載されることになるからこの外側ボックス体を載置台から取り外し、その状態で積載された用紙を放置できると共に、新しい外側ボックス体を排紙ボックス本体と共に載置台に装着して次の用紙の排出作業を行うことができるため、例えば印刷乾燥時間の間は一切手に触れることなく処理できると共に大量の用紙を排出処理するのに有効である。
【0077】
請求項7の発明によれば、請求項1〜請求項6に記載の排紙装置は、印刷装置の排紙部に利用されたので、印刷装置において請求項1〜請求項6の発明の効果と同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、孔版印刷装置の全体概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、載置台に排紙ボックスが装着された状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態を示し、排紙ボッスクの組立て状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態を示し、排紙ボックスの分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態を示し、(A)は排紙ボックス本体の平面図、(B)はその左側面図、(C)はその右側面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、(A)は排紙ボックス本体の正面図、(B)はその底面図である。
【図7】本発明の一実施形態を示し、(A)は蓋部の平面図、(B)はその右側面図である。
【図8】本発明の一実施形態を示し、傾斜面で印刷用紙に作用する付勢力を説明する排紙ボックス本体の平面図である。
【図9】本発明の一実施形態を示し、印刷用紙の落下時に空気逃げ状態を示す排紙ボックス本体の背面図である。
【図10】本発明の一実施形態を示し、落下時の空気圧により印刷用紙に作用する付勢力を説明する排紙ボックス本体の平面図である。
【図11】本発明の一実施形態を示し、(A)は印刷用紙の落下状態を示す排紙ボックス本体の要部断面図、(B)は印刷用紙の落下状態を示す排紙ボックス本体の要部断面図である。
【図12】本発明の一実施形態を示し、(A)は蓋部が落下許容位置に位置する排紙ボックス本体の斜視図、(B)は蓋部が落下阻止位置に位置する排紙ボックス本体の斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態を示し、排紙ボックス本体のみの斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態を示し、載置台に排紙ボックス本体のみが装着された状態を示す斜視図である。
【図15】従来の排紙装置の斜視図である。
【図16】従来の排紙装置では紙揃えが安定しないことを説明する概略平面図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置(印刷装置)
6 排紙部(排紙装置)
22 印刷用紙(用紙)
22a 印刷用紙の他方の前角部
22b 印刷用紙の一方の後角部
53 載置台
56 排紙ボックス本体
57 蓋部
58 外側ボックス体
60 前面フェンス部
61 後面フェンス部
62、63 側面フェンス部
64a 傾斜面(用紙ガイド面)
65 空気逃げ穴
A 前面フェンス部と他方の側面フェンス部とが交わる角部
S 空気逃げスペース
Claims (7)
- 所定の処理がなされた用紙が排出され、この排出された前記用紙が落下して積載される載置台を有する排紙装置において、
用紙排出方向に対し前方位置となる前面フェンス部と後方位置となる後面フェンス部と前面フェンス部及び後面フェンス部の両側に配置される左右の側面フェンス部とを有し、この四面のフェンス部で囲まれた排紙ボックス本体を前記載置台上に設け、この排紙ボックス本体の上方から見た内面スペースを前記用紙の大きさより余裕を持って大きく設け、前記排紙ボックス本体の後面フェンス部及びいずれか一方の側面フェンス部の内面には排出された前記用紙を前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部方向に導く用紙ガイド面を設け、前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部には高さ方向に延び、且つ、下方がほぼ底面に達する空気逃げ穴を設け、四面のフェンス部の内面とこの内面スペースを落下する前記用紙との間に空気逃げスペースが形成され、この空気逃げスペースより逃げる空気圧により前記用紙の排出方向に対し後側の一方の後側角部が一方の側面フェンス部側に付勢される力が働くように前記排紙ボックス本体の形状を構成したことを特徴とする排紙装置。 - 請求項1に記載の排紙装置において、
前記用紙ガイド面は、内側に向かうに従って徐々に下方に傾斜する傾斜面であることを特徴とする排紙装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の排紙装置において、
前記排紙ボックス本体の形状は、上から見た場合に前記空気逃げ穴を設けた前面フェンス部及び他方の側面フェンス部が交わる角部の角度が広い、平行四辺形であることを特徴とする排紙装置。 - 請求項1〜請求項3に記載の排紙装置において、
前記排紙ボックス本体は、前記載置台の所定の位置に着脱自在に設けたことを特徴とする排紙装置。 - 請求項1〜請求項4に記載の排紙装置において、
前記排紙ボックス本体には、上方位置に配置され、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を許容する落下許容位置と、排出された前記用紙の前記排紙ボックス本体内への落下を阻止する落下阻止位置とに変移自在な蓋部を設けたことを特徴とする排紙装置。 - 請求項1〜請求項5に記載の排紙装置において、
前記排紙ボックス本体には底面フェンス部を設けないと共に、底面部を有する外側ボックス体を前記載置台と前記排紙ボックス本体との間に装着自在に設けたことを特徴とする排紙装置。 - 請求項1〜請求項6に記載の排紙装置は、排紙部に利用されたことを特徴とする印刷装置。
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