JP3664207B2 - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用自動変速機の変速制御装置に係り、詳しくは、運転者が車両の流れ感を感じない制御の実現を図った変速制御装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
従来より、車両用の変速機として、変速操作を自動化した自動変速機が多用されており、バスやトラック等の大型車両にあっては、手動変速機と同様の機械式の変速機に自動的に断接可能なクラッチ装置を付加した機械式の自動変速機が採用されている。これにより、伝達駆動トルクが大きい場合であっても、変速タイミングに合わせてクラッチを自動制御し、変速を自動で行うことが可能とされている。
【0003】
ところで、このような機械式の自動変速機では、アクセルペダルを戻さず踏込んだ状態のままで変速を実現可能とされている。従って、通常、当該機械式の自動変速機にあっては、変速時にクラッチが断状態とされるのに合わせてエンジンへの燃料噴射量をアクセルペダルの操作量に拘わらず絞るようにしており、これによりエンジンの吹き上がりを防止するようにしている。
【0004】
また、特にバスのように多くの乗員を載せる車両にあっては、変速時に運転者が車両の流れ感を感じないよう変速を達成するのがよく、変速時にはクラッチを徐々に断状態に移行させるようにし、これに合わせて燃料噴射量も徐々に絞るようにしている。また、変速段が切り換えられた後にはクラッチを徐々に接状態に戻すようにし、これに合わせて燃料噴射量を徐々に増量するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、変速時においてクラッチを徐々に断状態に移行させ、燃料噴射量を徐々に絞るようにすると、クラッチが完全に断状態とされて変速段の切り換えが実際に開始されるまでに時間を要することになる。そして、このようにクラッチが完全に断状態とされるまでに時間を要することになると、この間に、例えば加速中に赤信号や障害物の存在等により運転者が急にアクセルペダルを故意に大きく戻すような操作をし、駆動力を極めて小さく或いは無くしたいような場合であっても、変速制御が優先される結果、暫時クラッチが接続されたまま燃料が噴射され続け、運転者の意図に反して駆動力が継続的に発生するという問題がある。このように駆動力が継続的に発生することになると、運転者が車両の流れ感を感じることになり好ましいことではない。
【0006】
故に、変速時に運転者がアクセルペダルを戻し操作したときにおいて運転者が車両の流れ感を感じないようにすることが望まれる。
【0007】
この点に関連し、例えばアクセルペダルが操作されたときに変速を中止するような構成の自動変速装置が特開平2−114029号公報に開示されている。しかしながら、当該公報に開示された装置は、あくまでもアクセルペダルが踏込み操作されたときにおいて変速を中止し車両の加速不良を防止することを目的としたものであり、当該公報にはアクセルペダルを大きく戻し操作するような場合については一切言及されていない。
【0008】
本発明は、上述した事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、変速が開始された後クラッチが断状態とされるまでの間にアクセルペダルが大きく戻し操作された場合において、運転者が車両の流れ感を感じることのない車両用自動変速機の変速制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1の発明によれば、アクセルペダルの操作状態を含む車両の運転状態に基づき変速要否判断を行う変速要否判断手段により変速要と判断されると、通常は、エンジン制御手段によりアクセルペダルの操作状態に優先してエンジン出力が徐々に低下させられ、且つ、クラッチ制御手段によりクラッチが徐々に断作動させられることになるが、変速要否判断手段によって変速要と判断された後クラッチ制御手段によりクラッチが断状態とされるまでの間に、アクセルペダルが減少方向に所定量以上変化すると、エンジン制御手段及びクラッチ制御手段による制御に拘わらず、変速中止制御手段によってクラッチが接状態に制御されるとともにエンジン出力がアクセルペダルの操作状態に応じた値に制御される。
【0010】
従って、例えば車両がバスのように多くの乗員を載せるような場合には、通常、変速時において運転者が車両の流れ感を感じないような変速を実現すべくクラッチを徐々に断状態に移行させるようにし、これに合わせて燃料噴射量も徐々に絞るようにしているのであるが、クラッチが完全に断状態とされ変速段の切り換えが実際に開始されるまでの間に、例えば加速中に赤信号や障害物の存在等により運転者が急にアクセルペダルを故意に大きく戻すような操作をし、車速を減少させたくなった場合には、その時点で燃料噴射量、即ちエンジン出力がアクセルペダルの操作量に応じた値とされ且つクラッチが接状態とされ、従来のように変速制御が優先されて駆動力が継続的に発生してしまうようなことがなくなり、運転者が車両の流れ感を感じることが好適に防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態としての実施例を説明する。
【0012】
図1には、本発明に係る変速制御装置の適用される車両(バス等)の駆動系の全体構成が示されている。以下、同図に基づき、変速制御装置を含む車両の駆動系の構成を説明する。
【0013】
同図を参照すると、ディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1からは、エンジン出力軸2が延びており、このエンジン出力軸2は、クラッチ装置3を介して歯車式変速機(以下、単に変速機という)4に接続されている。これにより、エンジン1の出力がクラッチ装置3を介して変速機4に供給され、この変速機4において変速が実施されて出力軸5に伝達される。変速機4は、後退段の他に例えば前進5段の変速段(1速段〜5速段)を有した自動変速式の変速機であり、自動変速のみならず手動変速も可能とされている。そして、クラッチ装置3は、変速機4が自動変速される際、これに伴い自動的に断接制御されるように構成されている。つまり、クラッチ装置3と変速機4とから機械式の自動変速機が構成されている。
【0014】
エンジン1には、エンジン1に燃料を供給するための燃料噴射ポンプ(以下、噴射ポンプという)6が設けられている。この噴射ポンプ6は、ポンプ入力軸(図示せず)を介して伝達されるエンジン1の出力によりポンプを作動させ、燃料を噴射する装置である。この噴射ポンプ6には、燃料噴射量を調節するためのコントロールラック(図示せず)が備えられており、さらに、コントロールラックのラック位置(コントロールラック位置)SRCを検出するラック位置センサ9が設けられている。また、ポンプ入力軸近傍には、ポンプ入力軸の回転数を検出し、この回転数に基づきエンジン1の出力軸2の回転数、即ちエンジン回転速度Neを検出するエンジン回転センサ8が付設されている。
【0015】
クラッチ装置3は、フライホイール10に入力軸20と一体に回転するクラッチ板12をプレッシャスプリング11により圧接させて接続状態とする一方、フライホイール10からクラッチ板12を離間させることで切断状態とするような通常の機械摩擦式クラッチの操作を自動で実施可能としたものである。つまり、入力軸20のスプラインに沿い摺動するクラッチ板12には、アウタレバー12aを介し、クラッチ断接用のクラッチアクチュエータとして機能するエアシリンダユニット16が接続されており、クラッチ板12は該エアシリンダユニット16によって自動的に断接操作されるように構成されている。
【0016】
詳しくは、エアシリンダユニット16には電子コントロールユニット(ECU)80に電気的に接続された電磁弁(図示せず)が設けられており、該電磁弁にはエア供給通路であるエア通路30を介してエアタンク34が接続されている。つまり、ECU80から駆動信号が供給されると電磁弁が自動的に開弁することになり、これによりエア通路30を介してエアタンク34からエアが供給され、エアシリンダユニット16が作動する。
【0017】
また、クラッチ装置3には、クラッチ板12の移動量、即ちクラッチストローク量SCLを検出するクラッチストロークセンサ17が取付けられている。
【0018】
チェンジレバー60は、変速機4のセレクトレバーであり、N(ニュートラル)レンジ、R(リバース)レンジ及び自動変速モードに相当するD(ドライブ)レンジが設けられている。
【0019】
チェンジレバー60には、各レンジ位置を検出するセレクト位置センサ62が設けられており、このセレクト位置センサ62はECU80に接続されている。また一方で、ECU80は、変速機4のギヤの噛み合い、即ちギヤ位置を切換えるためのギヤシフトユニット64に接続されている。これにより、セレクト位置センサ62からの位置信号に応じてECU80から駆動信号がギヤシフトユニット64に供給されて作動し、変速機4のギヤ位置が、選択されたセレクトレンジに応じて切換えられる。セレクト位置がDレンジである場合においては、後述の変速制御に基づいてギヤ位置が切換えられる。
【0020】
ギヤシフトユニット64は、ECU80からの作動信号により作動する複数個の電磁弁(図1では1つのみ示した)66と、変速機4内のシフトフォーク(図示せず)を作動させる複数のパワーシリンダ(図示せず)とを有している。ギヤシフトユニット64のこれらのパワーシリンダは、上記電磁弁66、エア通路67を介して前述のエア通路30に接続されており、エアタンク34から高圧作動エアが供給されることにより作動する。つまり、上記電磁弁66にECU80から作動信号が与えられると、各パワーシリンダが作動信号に応じて作動し、これにより歯車式変速機4の噛み合い状態が適宜変更され、ギヤ位置の切換えが行われる。
【0021】
また、アクセルペダル70にはアクセル開度センサ72が備えられている。このアクセル開度センサ72は、アクセルペダル70の踏込量、即ちアクセル開度θaをECU80に出力するものである。また、ブレーキペダル50にはブレーキセンサ52が備えらえており、ブレーキペダル50が操作されると信号がECU80に出力されるようにされている。
【0022】
図1中符号82は、ECU80とは別に設けられたエンジンコントロールユニットを示している。エンジンコントロールユニット82は、噴射ポンプ6内の電子ガバナ(図示せず)に対し、各センサからの情報やアクセル開度情報θa等に応じたECU80からの信号を供給する装置であり、エンジン1の駆動制御を行うものである。即ち、エンジンコントロールユニット82から電子ガバナに指令信号が供給されると、コントロールラックが作動して燃料の増減操作が実施され、エンジン出力が増減制御される。
【0023】
ECU80は、マイクロコンピュータ(CPU)、メモリ及び入力出力信号処理を行うインタフェイス等で構成されている。
【0024】
ECU80の入力側には、上述のエンジン回転センサ8、ラック位置センサ9、クラッチストロークセンサ17、ブレーキセンサ52、セレクト位置センサ62、アクセル開度センサ72等がそれぞれ接続されており、これら各センサ等からの情報が入力される。
【0025】
一方、ECU80の出力側には、上述の電磁弁66、エンジンコントロールユニット82及びエアシリンダユニット16が接続されている。
【0026】
以下、このように構成された変速制御装置の本発明に係る作用、即ち本発明に係るDレンジでの変速制御について説明する。
【0027】
ECU80のメモリには、セレクト位置がDレンジとされているとき、車速V、アクセル開度θaやエンジン回転速度Neの各値に基づいて目標変速段を決定するためのシフトマップが記憶されている。従って、Dレンジである場合には、変速制御は、この目標変速段に基づいて実施される(変速要否判断手段)。
【0028】
ここで、図2を参照すると、目標変速段に基づいて変速が開始された後の変速制御ルーチンのフローチャートが示されており、また、図3を参照すると、図2のフローチャートに沿う制御結果が示されており、以下、これら図2及び図3に基づき説明する。
【0029】
図2のステップS10では、先ず、変速開始時のアクセル開度θaをアクセル開度θa1として読込む。
【0030】
そして、ステップS12では、ラック位置SRCを戻し側、即ち小側であって燃料噴射量を絞る側に制御する(エンジン制御手段)。このとき、ラック位置SRC、即ち燃料噴射量は、上述したように、図3(a)に示す如く所定時間tcに亘り徐々に小側に移行(テーリング)するように制御する。これにより、エンジン1が不用意に吹き上がることなく滑らかな変速が実現可能とされる。
【0031】
なお、該テーリングの勾配は通常はラック位置SRCに拘わらず略一定とされるので、上記所定時間tcは変速開始時のラック位置SRCに応じて適宜変化する。
【0032】
次のステップS14では、クラッチの切断制御を行う(クラッチ制御手段)。つまり、エアシリンダユニット16を作動させてクラッチ板12をフライホイール10から離間させる。このとき、クラッチの切断は、やはり上述したように、図3(b)にクラッチストロークSCLで示す如く上記ラック位置SRCに合わせて徐々に断状態に移行するようにする。これにより、急にクラッチが切断され、車両が空走状態になることが防止され、フィーリングのよい変速制御が実現可能とされる。
【0033】
なお、図3(b)に示すように、クラッチの切断は変速開始から若干遅れて開始されているが、これは、エアシリンダユニット16のピストンに遊びがあり、クラッチ待機点からクラッチ切断開始点に至るまでに時間を要するためと、変速時のフィーリングを向上させるためにタイマで故意に遅れを設定しているためである。
【0034】
ステップS16では、クラッチが完全に切断状態になったか否かを判別する。つまり、クラッチストロークセンサ17により検出されるクラッチストローク量SCLがクラッチの断状態に対応する所定のストローク量になったか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で、クラッチが完全に切断状態になったと判定された場合には、ステップS26に進み、ギヤの切換制御、即ち変速段の切換制御を行う(変速段制御手段)。なお、当該ギヤの切換制御は通常の切換制御であって公知であるため、ここでは説明を省略する。
【0035】
一方、ステップS16の判別結果が真(Yes)で、クラッチが未だ完全に切断状態になっておらず、クラッチストローク量SCLが所定のストローク量に達していないと判定された場合には、ステップS18に進む。
【0036】
ステップS18では、現在のアクセル開度θaをアクセル開度θa2として読込む。
【0037】
そして、次のステップS20では、上記ステップS10で読み込んだ変速開始時のアクセル開度θa1が所定値θ1(例えば、全開値の50%)以上であって、且つ、当該現在のアクセル開度θa2が所定値θ2(例えば、全開値の10%)以下であるか否かを判別する。つまり、運転者が変速開始時には大きく踏込んでいたアクセルペダル70を変速開始直後に離すような操作をし、アクセル開度θaの変化量Δθaが所定量(ここでは40%)以上減少したか否かを判別する。
【0038】
ステップS20の判別結果が偽(No)で、アクセル開度θa1が所定値θ1未満であるか、或いは、現在のアクセル開度θa2が所定値θ2よりも大きいと判定された場合には、上記ステップS12に戻り、継続してラック位置SRCを戻し側に制御するとともにクラッチの切断制御を行う。
【0039】
一方、ステップS20の判別結果が真(Yes)で、アクセル開度θa1が所定値θ1以上であって、且つ、現在のアクセル開度θa2が所定値θ2以下と判定された場合、即ち運転者が変速開始直後にアクセルペダル70を離すような操作をした場合には、次にステップS22に進む。
【0040】
ステップS22では、上記ステップS12で設定され戻り側に移行中のラック位置SRCの値に拘わらず、ラック位置SRCを次式(1)に基づき現在のアクセル開度θa2に対応した値とする(変速中止制御手段)。
【0041】
SRC=K・θa2 …(1)
ここに、Kは現在のアクセル開度θa2をラック位置SRCに変換するための変換係数である。
【0042】
そして、ステップS24において、上記ステップS14でのクラッチ切断制御に拘わらず、クラッチを接続させるべく制御を行う(変速中止制御手段)。
【0043】
つまり、図3(c)に一点鎖線で示すように、運転者が変速開始直後にアクセルペダル70を離すような操作をした場合、即ち変速中に運転者が車速を減少させたいような場合には、ラック位置SRCが戻し側に移行中であってクラッチが切断状態に移行中であっても、これらの制御を中止し、運転者の意図に従い、図3(a)に一点鎖線で示すように、ラック位置SRCを実際のアクセルペダル70の操作に応じた小さな値にするとともに、図3(b)にやはり一点鎖線で示すように、クラッチを再び接続状態に戻すようにするのである。
【0044】
これにより、変速制御中に運転者がアクセルペダル70を離した際、クラッチが完全に切断されず且つ燃料が噴射されて車輪が駆動されることがなくなり、運転者が自身の意図に反して車両が推進されてしまうような違和感、即ち車両の流れ感を感じることが防止され、変速制御時以外の通常の運転時と同様、確実にエンジンブレーキが効くことになる。
【0045】
なお、図3には、変速開始後クラッチが断作動し始めたときに運転者がアクセルペダル70を離した場合を例示しているが、運転者がアクセルペダル70を離すタイミングは変速開始後クラッチが断作動する前の上記作動遅れ時間中であってもよい。但し、この場合には、ラック位置SRCが小さくされるのみでクラッチはそのまま、即ち接状態のまま保持されることになる。
【0046】
ところで、上記実施形態では、変速開始時のアクセル開度θa1が所定値θ1(例えば、全開値の50%)以上であって、且つ、当該現在のアクセル開度θa2が所定値θ2(例えば、全開値の10%)以下であり、変速開始時からのアクセル開度θaの変化量Δθaが例えば40%以上である場合にのみラック位置SRCの戻し側への制御及びクラッチの切断状態への制御を中止し、ラック位置SRCを実際のアクセルペダル70の操作に応じた小さな値にするとともにクラッチを接続状態に戻すようにしたが、所定値θ1及び所定値θ2の値は、運転者が感じる車両の流れ感の程度に応じて自由に設定可能である。
【0047】
つまり、所定値θ1を、全開値の50%よりも小さな値とし、変速開始時からのアクセル開度θaの変化量Δθaが例えば40%よりも小さくなるようにしてもよく、このようにすれば、燃料噴射量が少ない場合においても、運転者の意図に反して車両が推進されてしまうような違和感を確実に抑止でき、車両の流れ感を広範囲に亘ってより一層良好に防止できる。
【0048】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の請求項1の車両用自動変速機の変速制御装置によれば、変速要否判断手段によって変速要と判断された後クラッチ制御手段によりクラッチが断状態とされるまでの間に、アクセルペダルが減少方向に所定量以上変化したときには、エンジン制御手段及びクラッチ制御手段による制御に拘わらず、変速中止制御手段によってクラッチを接状態に制御するとともにエンジン出力をアクセルペダルの操作状態に応じた値に制御するようにしている。
【0049】
従って、例えば車両がバスのように多くの乗員を載せるような場合には、通常、変速時において運転者が車両の流れ感を感じないよう変速を達成するのがよく、変速時にはクラッチを徐々に断状態に移行させるようにし、これに合わせて燃料噴射量も徐々に絞るようにしているのであるが、クラッチが完全に断状態とされ変速段の切り換えが実際に開始されるまでの間に、例えば加速中に赤信号や障害物の存在等により運転者が急にアクセルペダルを故意に大きく戻すような操作をした場合には、その時点で即座に燃料噴射量、即ちエンジン出力をアクセルペダルの操作量に応じた値にでき且つクラッチを接状態にできる。
【0050】
故に、変速開始直後にアクセルペダルが大きく戻し操作された場合において、従来のように変速制御が優先されて駆動力が継続的に発生してしまうことを確実に抑止でき、運転者が車両の流れ感を感じることを好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御装置が適用される車両の駆動系の全体構成を示す図である。
【図2】本発明に係る変速制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】図2の変速制御を実施した結果を示すタイムチャートであって、本発明の効果を説明する図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
3 クラッチ装置
4 変速機
9 ラック位置センサ
17 クラッチストロークセンサ
70 アクセルペダル
72 アクセル開度センサ
80 電子コントロールユニット(ECU)

Claims (1)

  1. エンジンからの駆動力を断接するクラッチを有し、変速時には該クラッチを自動的に断接制御する車両用自動変速機の変速制御装置において、
    アクセルペダルの操作状態を含む車両の運転状態に基づき変速要否判断を行う変速要否判断手段と、
    前記変速要否判断手段により変速要と判断されたとき、前記クラッチを徐々に断作動させるクラッチ制御手段と、
    前記変速要否判断手段により変速要と判断されたとき、前記アクセルペダルの操作状態に優先してエンジン出力を前記クラッチの断作動に伴い徐々に低下させるエンジン制御手段と
    前記クラッチ制御手段により前記クラッチが断作動された後、変速段を前記車両の運転状態に応じた変速段に切換作動させる変速段制御手段と、
    前記変速要否判断手段により変速要と判断された後、前記クラッチ制御手段により前記クラッチが断状態とされるまでの間に、前記アクセルペダルが減少方向に所定量以上変化したとき、前記エンジン制御手段及び前記クラッチ制御手段による制御に拘わらず、前記クラッチを接状態に制御するとともにエンジン出力を前記アクセルペダルの操作状態に応じた値に制御する変速中止制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御装置。
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