JP3663499B2

JP3663499B2 - 反射型スクリーン

Info

Publication number: JP3663499B2
Application number: JP18331796A
Authority: JP
Inventors: 正浩後藤
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1996-07-12
Filing date: 1996-07-12
Publication date: 2005-06-22
Anticipated expiration: 2016-07-12
Also published as: JPH1026803A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前方からの映像光を反射層により反射させて観察する反射型スクリーンに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の反射形スクリーンは、透明シートの表面側に光透過拡散層、裏面側に光反射用のリニアフレネルレンズ面が設けられたもの（特開平８−２９８７５号）が公知である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の反射型スクリーンは、反射が等方的であるために、水平、垂直それぞれの拡散を好適に制御することができなかった。
また、外光反射が起こりやすく、特に、上方からの外光により、コントラストが低下するという問題があった。
【０００４】
そこで、本発明は、好適な視野角を得るとともに、外光によるコントラストの低下を抑えることのできる反射型スクリーンを提供することを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項１の発明は、光透過性層と、前記光透過性層の裏面側に形成され、レンズ面の長手方向が垂直に設けられたリニアフレネルレンズ形状を有する反射面とを含む反射型スクリーンにおいて、前記光透過性層の表面側に形成され、前記リニアフレネルレンズの方向と略垂直な方向に形成され、垂直方向の光軸を制御する垂直制御レンチキュラーレンズと、前記反射層に前記リニアフレネルレンズと略同一方向に形成され、前記垂直制御レンチキュラーレンズとは独立して、水平方向の光軸を制御する水平制御レンチキュラーレンズ形状と、前記垂直制御レンチキュラーレンズの集光作用により映像光の入射しない部分であって、垂直断面形状が台形状となるように前記光透過性層に設けられた光吸収部とを備えたことを特徴とする。
【０００８】
請求項２の発明は、請求項１に記載された反射型スクリーンにおいて、前記レンチキュラーレンズは、入光面にマット形状が付与されていることを特徴としている。
【００１２】
【発明の実施の形態】
（第１実施形態）
以下、図面などを参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図１は、本発明による反射型スクリーンの第１実施形態を示す図である。
第１実施形態の反射型スクリーン１０Ａは、アクリル，ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂のシート又はフィルムからなる光透過性層１１と、この光透過性層１１の裏面側に形成され、レンズ面の長手方向が垂直に設けられたリニアフレネルレンズ形状を有するフレネル反射面１２とを備えている。
このようなフレネル反射面１２は、光透過性層１１の裏面側に、紫外線硬化性樹脂などを用いてリニアフレネルレンズの形状を設け、リニアフレネルレンズ面に反射性の膜を形成することによって得られる。
【００１３】
この反射型スクリーン１０Ａは、光透過性層１１の表面側（観察側）に、垂直方向の光軸を制御するためのマット面（第１の光軸制御手段）１３が設けられている。
また、図１の断面図に示すように、フレネル反射面１２のレンズ面１２ａにフレネルレンズと略同一方向に、水平方向の光軸を制御する光軸補正効果と指向性のある拡散効果のある水平拡散レンチキュラーレンズ（第２の光軸制御手段）１４が形成されている。
【００１４】
第１実施形態によれば、映像光は、フレネル反射面１２によって反射するときに、水平拡散レンチキュラーレンズ１４によって、水平方向に拡散され、また、マット面１３によって、主に垂直方向の拡散が行なわれるので、水平及び垂直の２方向に拡散角度を制御することができる。従って、映像光を有効に利用でき、ゲインを高くすることができる。
また、マット面１３が観察側に設けられているために、光源の写り込みを防止することができるとともに、フレネル反射面１２のレンズ面１２ａに、成形型に起因するような欠陥がある場合に、これを目立たなくすることができる。
【００１５】
（第２実施形態）
図２は、本発明による反射型スクリーンの第２実施形態を示す図である。
なお、第２実施形態は、前述した第１実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第２実施形態の反射型スクリーン１０Ｂは、表面側（観察側）に、フレネル反射面１２のリニアフレネルレンズの方向と略垂直な方向に、垂直方向の光軸を制御するための垂直拡散レンチキュラーレンズ（第１の光軸制御手段）１５が設けられている。この垂直拡散レンチキュラーレンズ１５は、その入光面にマット形状１６が付与されている。
【００１６】
また、この反射型スクリーン１０Ｂは、図２の断面図に示すように、光透過性層１１には、垂直拡散レンチキュラーレンズ１５の集光作用により映像光の入射しない部分に、コントラストを向上させることができる光吸収部１７が設けらている。
すなわち、不要な外光は、観察側の上方から入射してくるので、その外光は、垂直拡散レンチキュラーレンズ１５により映像光よりも下側にずれて集光し、垂直拡散レンチキュラーレンズ１５の非集光部に形成された光吸収部１７に吸収される。
【００１７】
第２実施形態によれば、映像光は、フレネル反射面１２によって反射するときに、水平拡散レンチキュラーレンズ１４によって、水平方向に拡散され、また、垂直拡散レンチキュラーレンズ１５によって、垂直方向の拡散が行なわれるので、水平及び垂直の２方向に拡散角度を制御することができる。
また、光吸収部を設けているので、反射型スクリーンでありながら、外光の反射を抑えることができる。
【００１８】
（変形形態）
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、この反射型スクリーンは、フィルム状にすることにより、ロールアップタイプのスクリーンとすることができる。
【００１９】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、第１及び第２の光軸制御手段を独立して設け、拡散角度を２方向に制御しているので、映像光を有効に利用でき、ゲインを高くすることができる。
また、光軸補正を２方向で行うことができるので、カラーシフト、シェーディング等のない映像を得ることができる。
【００２０】
さらに、光吸収部を設けているので、反射型スクリーンでありながら、外光の反射を抑えることができ、明室での利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による反射型スクリーンの第１実施形態を示す図である。
【図２】本発明による反射型スクリーンの第２実施形態を示す図である。
【符号の説明】
１０Ａ，１０Ｂ反射型スクリーン
１１光透過性層
１２フレネル反射面
１３マット面（第１の光軸制御手段）
１４水平拡散レンチキュラーレンズ（第２の光軸制御手段）
１５垂直拡散レンチキュラーレンズ（第１の光軸制御手段）
１６マット形状
１７光吸収部

Claims

光透過性層と、前記光透過性層の裏面側に形成され、レンズ面の長手方向が垂直に設けられたリニアフレネルレンズ形状を有する反射面とを含む反射型スクリーンにおいて、
前記光透過性層の表面側に形成され、前記リニアフレネルレンズの方向と略垂直な方向に形成され、垂直方向の光軸を制御する垂直制御レンチキュラーレンズと、
前記反射面に前記リニアフレネルレンズと略同一方向に形成され、前記垂直制御レンチキュラーレンズとは独立して、水平方向の光軸を制御する水平制御レンチキュラーレンズ形状と、
前記垂直制御レンチキュラーレンズの集光作用により映像光の入射しない部分であって、垂直断面形状が台形状となるように前記光透過性層に設けられた光吸収部とを備えたことを特徴とする反射型スクリーン。
請求項１に記載された反射型スクリーンにおいて、前記垂直制御レンチキュラーレンズは、入光面にマット形状が付与されていることを特徴とする反射型スクリーン。