JP3662653B2 - 枚葉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルプリンタ、印刷装置、放射線画像情報読取装置等のシート材を用いる装置において、シート材の収容部からシート材を1枚取り出し、搬送手段に供給する、枚葉装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断画像の記録に、フィルムを支持体として感熱記録層を形成してなる感熱記録フィルム(以下、感熱フィルムとする)を用いた画像記録(以下、感熱画像記録ともいう)が利用されている。
また、このような感熱画像記録は、湿式の現像処理が不要であり、取り扱いが簡単である等の利点を有することから、近年では、超音波診断のような小型の画像記録のみならず、MRI診断やX線診断等の大型かつ高画質な画像が要求される用途において、医療診断のための画像記録への利用も検討されている。
【0003】
周知のように、感熱画像記録は、感熱フィルムの感熱記録層を加熱して画像を記録する加熱記録点(記録ドット)が一方向に配列されてなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、グレーズを感熱フィルム(感熱記録層)に若干押圧した状態で、両者を記録ドットの配列方向と直交する方向に相対的に移動しつつ、グレーズの各記録ドットを記録画像に応じて加熱することにより、感熱フィルムの感熱記録層を加熱して画像記録を行う。
【0004】
このような感熱画像記録を行う感熱画像記録装置も含め、シート材を扱う画像記録装置や画像読取装置では、通常は記録あるいは読み取りに供されるシート材は、複数枚積層されてマガジンと呼ばれる筐体に収容されて、マガジンごと装置に装填され、あるいは、装置内の所定位置に複数枚積層されて装填されており、使用時に枚葉、すなわち、一枚だけ取り出されて、画像記録や画像読取内の搬送手段等に供給される。
マガジン等からシート材を一枚取り出し、搬送ローラ等の搬送手段に供給する枚葉装置としては、シート材に当接して摩擦力で排出する搬送ローラが一般的であるが、前述の医療用感熱フィルムのようにシート材を保湿する必要がある場合や、シート材を遮光する必要がある場合のように、シート材の枚葉毎にマガジンの蓋体を開閉する装置や、搬送ローラの摺接によってシート材が損傷し易い場合等には、吸盤を用いた枚葉装置が好適に用いられる。
【0005】
吸盤を用いた枚葉装置では、吸盤は通常ブラケット等に固定されており、ブラケットを降下して吸盤とシート材とを接触させて、吸盤によってシート材を吸着して保持した後、ブラケットを上昇して移動することによって、シート材をマガジン等から排出して搬送手段に搬送し、シート材が搬送手段に保持された時点で吸盤による吸着を開放して、シート材を搬送手段に供給する。
ところが、このような吸盤を用いた枚葉装置において、枚葉されるシート材と次ぎ(あるいはそれ以降)に枚葉されるシート材とが密着して、複数枚のシート材が取り出されて供給されてしまう、いわゆる複数枚枚葉が起こる場合があり、ジャミング発生等の原因となっている。
【0006】
前述のように、通常はシート材は複数枚積層された状態で装置内に装填されているが、吸盤を用いた枚葉装置では、当然のことながら吸盤がマガジン内等の最も下のシート材も吸着できる必要があり、ブラケットはこれに対応して降下可能なように構成されている。
従って、マガジン等に多数枚のシート材が積層された状態では、吸着の際に吸盤がシート材を押圧する結果となり、シート材同士が密着して複数枚枚葉されてしまう。しかも、吸盤が固定されるブラケットには、取り出したシート材を搬送手段に供給するための搬送用ニップローラも固定されている場合が多く、このニップローラによるシート材の押圧も複数枚枚葉の原因となる。
また、速やかな枚葉を実現するためにブラケットの降下速度を早くする場合もあるが、特に、ブラケットの降下速度が早い場合は、シート材同士の密着も強くなってしまい、複数枚枚葉してしまう場合が多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、吸盤を用いた枚葉装置であって、吸盤を保持するブラケットの降下速度が早い場合であっても、シート材の密着に起因する複数枚枚葉を好適に防止することができ、以て、確実で、かつ速やかなシート材の供給が可能な枚葉装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、収容部に収容されるシート材を一枚取り出して、第1搬送手段に供給する枚葉装置であって、
前記収容部および前記第1搬送手段の間に配置される第2搬送手段と、
前記第2搬送手段とともに前記シート材を挟持搬送するニップローラと、
前記収容部に収容される前記シート材を吸着して保持し、前記第2搬送手段および前記ニップローラによって挟持された前記シート材を開放する吸着手段と、
前記ニップローラおよび前記吸着手段を上下動自在に保持するブラケットと、
前記ブラケットを前記収容部と前記第2搬送手段との間で移動させる移動手段と、を有することを特徴とする枚葉装置を提供する。
【0009】
また、前記本発明の枚葉装置において、前記ブラケットを昇降させる昇降手段を有するのが好ましい。
また、前記吸着手段は、前記ブラケットの前記収容部の位置における下降にともなって前記収容部に下降して、前記シート材を吸着して保持し、前記シート材を保持した状態で、前記ブラケットの上昇にともなって前記収容部から上昇して、前記収容部に収容される前記シート材を一枚取り出すのが好ましい。
また、前記ニップローラは、前記ブラケットの前記第2搬送手段に対向する位置における下降にともなって下降して、前記吸着手段に保持された前記シート材を、前記第2搬送手段とともに挟持し、搬送するのが好ましい。
また、前記ニップローラには、前記ニップローラおよび前記第2搬送手段に挟持される前記シート材に荷重を掛けるための荷重用重りが固定されているのが好ましい。
また、前記ブラケットは、1つの前記ニップローラ、および、前記ニップローラを前記シート材搬送方向に直交する方向に挟む2つの前記吸着手段、を保持するのが好ましい。
また、前記ニップローラの前記シート材側への最下位置は、前記吸着手段の前記シート材側への最下位置よりも、低くなるように設定されており、さらに、前記ニップローラと共に上下動し、前記吸着手段によってシート材を保持するために前記収容部にブラケットが移動した際に、前記収容部が装填される装填部に配置される当接部材に当接することにより、前記ニップローラが収容部内のシート材に接触することを防止するストッパを有するのが好ましい。
また、前記当接部材は、シート材が収納され、前記装填部に装填された収容部の筐体の壁であり、前記ストッパは、前記筐体の壁の上端部に当接することにより、前記ニップローラが収容部内のシート材に接触することを防止するのが好ましい。
【0010】
さらに、前記本発明の枚葉装置において、さらに、前記吸着手段に保持されたシート材に載置される位置で前記ブラケットに上下動自在に保持される重りと、前記重りの位置を検出することにより、シート材が複数枚枚葉されたことを検出する検出手段とを有するのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の枚葉装置について、添付の図面に示される好適実施例をもとに詳細に説明する。
【0012】
図1に、本発明の枚葉装置を利用する感熱画像記録装置の一例の概略図が示される。
図1に示される感熱画像記録装置1(以下、記録装置1とする)は、例えばB4サイズ等の所定のサイズのカットシートである感熱記録フィルム(以下、感熱フィルムAとする)に感熱画像記録を行うものであり、感熱フィルムAが収容されたマガジン12が装填される装填部2、本発明の枚葉装置10を用いる枚葉搬送部3、サーマルヘッド14によって感熱フィルムAに感熱画像記録を行う記録部4、および排出部5を有して構成される。
【0013】
感熱フィルムAは、透明なポリエチレンテレフタレートフィルム等の透明フィルムを支持体として、その一面に感熱記録層を形成してなるものである。
このような感熱フィルムAは、通常、100枚等の所定単位の積層体(束)とされて袋体や帯等で包装されており、図示例においては、所定単位の束のまま感熱記録層を下面として記録装置1のマガジン12に収納され、本発明の枚葉装置によって一枚ずつマガジン12から取り出されて感熱画像記録に供される。
【0014】
マガジン12は、開閉自在な蓋体16を有する筐体であり、前述のように感熱フィルムAを収納して記録装置1の装填部2に装填される。
装填部2は、記録装置1のハウジング18に形成された挿入口20、案内板22および案内ロール24,24、停止部材26を有しており、マガジン12は、蓋体16側を先にして挿入口20から記録装置1内に挿入され、案内板22および案内ロール24に案内されつつ、停止部材26に当接する位置まで押し込まれることにより、記録装置1の所定の位置に装填される。
【0015】
枚葉搬送部3は、装填部2に装填されたマガジン12から感熱フィルムAを取り出して、記録部4に搬送するものであり、本発明の枚葉装置10を構成する枚葉部28、本発明の枚葉装置10の枚葉搬送手段となる枚葉搬送ローラ30搬送手段32、搬送ガイド34、および搬送ガイド34の出口に位置する規制ローラ対36を有する。
【0016】
図2に枚葉部28の概略図を示す。
図2において、(a)は搬送方向の下流側から見た正面図を、(b)は平面図を、(c)は(a)のc−c線断面図を、それぞれ示す。
【0017】
枚葉部28は、本体ブラケット38と、本体ブラケット38に上下動自在に保持される吸盤40、ニップローラ42、および検出用重り44を有する。
本体ブラケット38は、感熱フィルムAの搬送方向(図中矢印a方向)と直交する方向(以下、幅方向とする)に延在し、その上端には搬送方向と逆に向かって折り曲げられた上支持部38aが、下端には、一段高くなって上支持部38aと同方向に向かって折り曲げられた下支持部38bがそれぞれ形成される、略c字状の断面を有する部材である。吸盤40、ニップローラ42、ならびに検出用重り44は、この上支持部38aと下支持部38bとに保持される。
【0018】
本体ブラケット38には、図示しない移動手段が係合されており、図3および図4に示されるように、本体ブラケット38は、マガジン12の蓋体16が開放した際の開放口と、枚葉搬送手段(枚葉搬送ローラ30)との間を移動し、また昇降する。枚葉装置10においては、この移動により、吸盤40が吸着した感熱フィルムAをマガジン12から取り出し、搬送手段32(搬送ローラ46とニップローラ48)に供給する。
本体ブラケット38の移動および昇降手段には特に限定はなく、ラックアンドピニオン、タイミングベルトとプーリを用いる手段、カムを用いる手段、リンク機構を用いる手段、エアシリンダ等を用いる昇降手段、これらを適宜組み合わせた手段等、公知の駆動手段が各種利用可能である。また、本体ブラケット38の移動とマガジン12の蓋体16の開閉とを一つの駆動系で行ってもよい。さらに、感熱フィルムAを吸着するために吸盤40を降下する際には、両者の距離がある程度になるまで高速で本体ブラケット38を移動し、その後は低速で移動することにより、感熱フィルムAの密着をより好適に防止し、かつ迅速な枚葉をできるように構成してもよい。
【0019】
本体ブラケット38(上支持部38aおよび下支持部38b)の幅方向の中心部には、ニップローラ42が保持される。
ニップローラ42は、下方に開口する略c字状のローラブラケット50に回転自在に軸支されている。ローラブラケット50の上面には、上方に延在して2本の摺動軸52が固定されており、両摺動軸52は、本体ブラケット38の上支持部38aおよび下支持部38bに固定される軸受38cに上下動(摺動)自在に軸支され、本体ブラケット38に上下動自在に保持されている。
【0020】
摺動軸52,52の上端には、搬送手段32に感熱フィルムAを供給する際に、枚葉搬送ローラ30とニップローラ42とによる感熱フィルムAの挟持をより好適にするための荷重用重り54が固定されている。また、荷重用重り54は、ニップローラ42の摺動軸52が下方に抜けてしまうこと、およびニップローラ42が必要以上に降下することを防止するストッパも兼ねている。
従って、荷重用重り54によって規定されるニップローラ42の最下位置は、吸盤40の最下位置よりも低く設定され、かつ荷重用重り54は吸盤40に吸着された感熱フィルムAが落下しない重量とする必要がある。
【0021】
本発明の枚葉装置10においては、ニップローラ42は本体ブラケット38に上下動自在に保持されているので、マガジン12内の感熱フィルムAを吸盤40で吸着するために本体ブラケット38を降下した際に、ニップローラ42が感熱フィルムA上に載置されれば、本体ブラケット38をさらに降下してもそれ以上ニップローラ42が降下することはなく、ニップローラ42等の重量以上に感熱フィルムAが押圧されることは無い。
【0022】
さらに、図示例の枚葉装置10では、好ましい態様として、ローラブラケット50の搬送方向下流側の面には、部材50aが固定され、搬送方向に突出してストッパ56が2つ固定されている。
ストッパ56は、マガジン12内の感熱フィルムAを吸盤40で吸着する際に、マガジン12の上端(下流側の壁の上端)に載置されて、ニップローラ42のそれ以上の降下を停止するものである。このストッパ56を有することにより、マガジン12からの取出し時に、ニップローラ42が感熱フィルムAに載置されることもなくなり、荷重用重り54等の重量による感熱フィルムAの押圧もなくし、これによる密着をも防止して複数枚枚葉をより好適に防止することができる。
ストッパ56の形状やサイズには特に限定はなく、吸盤40による感熱フィルムAの吸着時に、装填部2に存在する少なくとも一つの部材に当接して、ニップローラ42の降下を停止できるものとすればよい。あるいは、これを加味して本体ブラケット38の移動を制御してもよい。
【0023】
枚葉部28の本体ブラケット38には、ニップローラ42を幅方向で挟んで2つの吸盤40,40が上下動自在に保持される。
吸盤40は、吸引によって感熱フィルムAを吸着・保持するものである。先のニップローラ42(ローラブラケット50)と同様、吸盤40の上面には、上方に延在して2本の摺動軸58が固定されており、両摺動軸58は、本体ブラケット38の上支持部38aおよび下支持部38bに固定される軸受38cに上下動自在に軸支され、本体ブラケット38に上下動自在に保持されている。
摺動軸58の上端には、軸受38cの貫通孔より大径の円盤58aが固定されており、吸盤40の摺動軸58が下方に抜けてしまうこと、および吸盤40が必要以上に降下することを防止する。
なお、必要に応じて、摺動軸58を挿入して配置されるスプリング等、吸盤40を下方に付勢する付勢部材を設け、吸盤40による感熱フィルムAの吸着をより容易かつ確実なものとしてもよい。
【0024】
吸盤40には、吸引用のホース40aが接続されている(図3および図4では、作用を明瞭にするために省略)。
本体ブラケット38の上支持部38aと下支持部38bの吸盤40上部には、ホース40aに対して十分に大径の貫通孔38d,38d……が形成され、互いに対応する貫通孔38dを連結してパイプ38eが配置されており、ホース40aは、吸盤40から、これらを通って本体ブラケット38の上部に至り、吸引機に接続される。
従って、ホース40aも、吸盤40の上下動に追従して上下動自在である。
【0025】
前述のように、従来の枚葉装置では、吸盤がブラケットに固定されているため、吸着時に吸盤等が感熱フィルムAを押圧して密着してしまい、複数枚枚葉の原因となっている。これに対し、本発明の枚葉装置10においては、吸盤40は本体ブラケット38に上下動自在に保持されているので、マガジン12内の感熱フィルムAを吸盤40で吸着するために本体ブラケット38を降下した際に、感熱フィルムA上に載置された吸盤40は、さらに本体ブラケット38を降下してもそれ以上降下しないので、吸盤40が必要以上に感熱フィルムAを押圧することはなく、感熱フィルムAが密着されない。
従って、本発明の枚葉装置10によれば、前述のようにニップローラ42による感熱フィルムAの押圧も小さい(図示例では無い)ので、感熱フィルムAの分離性がよく、たとえ本体ブラケット38の下降速度が早い場合であっても、感熱フィルムAの密着を好適に防止して、複数枚枚葉を大幅に低減した感熱フィルムAの枚葉が可能であり、安定して迅速な枚葉を実現することができる。
【0026】
図示例の枚葉装置10は、好ましい態様として、吸盤40の幅方向外側に、本体ブラケット38に上下動自在に保持される検出用重り44を有する。この検出用重り44は、感熱フィルムAの吸着時における感熱フィルムA面の検出、および複数枚枚葉の検出を行うためのものであり、感熱フィルムAの幅方向両端よりも内側に位置するように配置される。
吸盤40等と同様、検出用重り44の上面には、上方に延在して摺動軸60が固定されている。摺動軸60は、本体ブラケット38の下支持部38bに形成される貫通穴を貫通して、上支持部38aの上面に配置される軸受62に上下動自在に軸支されている。なお、摺動軸60の上部には、軸受62に係止して検出用重り44の落下を防止する停止部材が固定される。また、この停止部材で規定される検出用重り44の最下部は、吸盤40よりも低く設定される。
また、枚葉装置10においては、図2(a)および(b)の図中左側の摺動軸60の上端を検出するセンサ64が固定されている。
【0027】
前述のように、検出用重り44は、感熱フィルムAの幅方向両端よりも内側に位置するように配置され、その最下部は吸盤40より低い。
従って、吸盤40によって感熱フィルムAを吸着するために本体ブラケット38が降下した際には、吸盤40よりも先に検出用重り44の下端が感熱フィルムA上に載置され、センサ64に対して摺動軸60の上端が移動するので、これを検出することにより、マガジン12内に積層される感熱フィルムAの上面を検出することができる。
【0028】
また、吸盤40によって感熱フィルムAを吸着した後、本体ブラケット38を移動して感熱フィルムAを持ち上げた際にも、検出用重り44は感熱フィルムA上に載置されている。
ここで、感熱フィルムAは自重および検出用重り44の重さによって撓んで若干垂れ下がった状態となるが、感熱フィルムAに載置される検出用重り44の高さすなわち摺動軸60の上端の位置は、感熱フィルムAの面方向の弾性いわゆる腰の強さによってほぼ一定の位置となる。ところが、複数枚の感熱フィルムAを吸着してしまった場合には、吸盤40によって吸着された感熱フィルムAの腰が強くなったのと同様になり、摺動軸60の上端の位置は、正常の一枚を枚葉した場合よりも高くなる。
従って、感熱フィルムAを持ち上げた際の摺動軸60の上端の位置をセンサ64で検出することにより、複数枚枚葉を検出することができる。
なお、複数枚枚葉が発生した場合には、例えば、いったん感熱フィルムAの吸着を開放して、若干落下させるようにしてマガジン12内の元の位置に戻し、再度枚葉を行えばよい。あるいは、記録装置1がジャミング発生の信号等を表示してもよい。
【0029】
センサ64による摺動軸60の上端検出の方法には特に限定はなく、光学的な方法、機械的な方法等、公知の検出方法が各種利用可能である。
また、検出用重り44の代わりに、摺動軸をスプリング等で付勢して複数枚検出を行ってもよいが、検出の安定性等の点で、検出用重り44を用いるのが好ましい。
【0030】
本発明の枚葉装置10の枚葉搬送手段となる枚葉搬送ローラ30を有すると共に、枚葉された感熱フィルムAをガイド34から規制ローラ対36に搬送する搬送手段32を有する部分は、枚葉搬送ローラ30、枚葉搬送ローラ30と同軸のプーリ66a、搬送ローラ46、搬送ローラ46と同軸のプーリ66b,回転駆動源に接続されるプーリ66、この3つのプーリに張架されるエンドレスベルト67、および搬送ローラ46に押圧されるニップローラ48を有して構成される。
なお、本発明の枚葉装置においては、感熱フィルムA(シート材)の搬送はニップローラ対によるものに限定はされず、ベルトコンベアとこれに当接されるニップローラ等であってもよい。
【0031】
以下、図3および図4を参照して、本発明の枚葉装置10を用いる枚葉搬送部3による感熱フィルムAの枚葉および搬送について説明する。
記録装置1において記録開始の指示が出されると、図示しない開閉機構によって蓋体16が開放され、図3(a)に示されるよう、ブラケット38(枚葉部28)が降下して吸盤40等をマガジン12内に挿入する。前述のように、ブラケット38の降下によって感熱フィルムAの上面には先ず検出用重り44が載置されて上面が検出されるので、これによって吸盤40による吸引が開始され、さらにブラケット38が降下すると、吸盤40が感熱フィルムAの上面に載置され、感熱フィルムAを吸着する。
なお、感熱フィルムAの吸着のためにブラケット38が降下すると、ストッパ56がマガジン12の壁に載置されるので、ニップローラ42はこれ以上降下せず、感熱フィルムAには載置されないのは前述のとおりである。
【0032】
ホース40aが接続される吸引機には圧力計が設置されており、吸盤40による吸引力が所定圧となると、吸盤40による感熱フィルムAの吸着・保持が完了したと判断して、図3(b)に示されるように、ブラケット38が上昇して感熱フィルムAを持ち上げる。
この時点では、ニップローラ42および検出用重り44は感熱フィルムA上に載置された状態となる。また、検出用重り44の摺動軸60の上端をセンサ64が検出することによって、複数枚枚葉が検出されるのは前述のとおりであり、複数枚枚葉してしまった場合には、この状態で吸盤40による吸引を開放し、感熱フィルムAを落下させた後、再度吸着を行う。
【0033】
感熱フィルムAを持ち上げ、複数枚枚葉されていないことが確認されると、図4に示されるように、ブラケット38は枚葉搬送ローラ30の上部に移動して降下し、感熱フィルムAがニップローラ42と枚葉搬送ローラ30とによって挟持される。
感熱フィルムAがニップローラ42と枚葉搬送ローラ30とによって挟持されると、吸盤40による吸着が開放され、エンドレスベルト48に伝達される駆動力によって回転する枚葉搬送ローラ30とニップローラ42とによって、感熱フィルムAが搬送され、さらに搬送ローラ46とニップローラ48とに供給されて挟持搬送されて、搬送ガイド34に搬送され、これに案内されつつ規制ローラ対36まで搬送される。なお、記録に供される感熱フィルムAがマガジン12から完全に排出された時点で、前記開閉手段によって蓋体16が閉塞される。
【0034】
搬送ガイド34に規定される搬送手段32から規制ローラ対36に至るまでの距離は、感熱フィルムAの搬送方向の長さより若干短く設定されており、搬送手段32による搬送で感熱フィルムAの先端が規制ローラ対36に至るが、規制ローラ対36は最初は停止しており、感熱フィルムAの先端はここで停止する。
この感熱フィルムAの先端が規制ローラ対36に至った時点で、サーマルヘッド14の温度が確認され、サーマルヘッド14の温度が所定温度であれば、規制ローラ対36による感熱フィルムAの搬送が開始され、感熱フィルムAは、記録部4に搬送される。
【0035】
記録部4は、サーマルヘッド14、プラテンローラ68、クリーニングローラ対70、ガイド72、サーマルヘッド14を冷却する冷却ファン74、およびガイド76を有する。
【0036】
サーマルヘッド14は、例えば、最大B4サイズまでの画像記録が可能な、約300dpiの記録(画素)密度の感熱画像記録を行うものであって、感熱フィルムAへの感熱記録を行う記録ドットが一方向(図1中紙面と垂直方向)に配列されるグレーズが形成されたサーマルヘッド本体と、サーマルヘッド本体に固定されたヒートシンクとを有する。サーマルヘッド14は、支点78aを中心に矢印b方向および逆方向に回動自在な支持部材78に支持されている。
プラテンローラ68は、感熱フィルムAを所定位置に保持しつつ所定の画像記録速度で回転し、グレーズの延在方向と直交する方向に感熱フィルムAを搬送する。
クリーニングローラ対70は、感熱記録層(記録部4では上面)に当接してゴミ等を除去する粘着ゴムローラと、通常のローラとからなるローラ対である。
【0037】
感熱フィルムAが搬送される前は、支持部材78は上方(矢印b方向と逆の方向)に回動しており、サーマルヘッド14(グレーズ)とプラテンローラ68とは接触していない。
前述の規制ローラ対36による搬送が開始されると、感熱フィルムAは、次いでクリーニングローラ対70に挟持されて感熱記録層が清掃され、さらに、ガイド72によって案内されつつ搬送される。感熱フィルムAの先端が記録開始位置(グレーズに対応する位置)に搬送されると、支持部材78が矢印b方向に回動して、感熱フィルムAがサーマルヘッド14のグレーズとプラテンローラ68とで挟持されて記録層にグレーズが押圧された状態となり、感熱フィルムAはプラテンローラ68によって所定位置に保持されつつ、プラテンローラ68(および規制ローラ対36と搬送ローラ対80)によって搬送される。この搬送に伴い、記録画像に応じてグレーズの各記録ドットを加熱することにより、感熱フィルムAに感熱画像記録が行われる。
【0038】
感熱画像記録が終了した感熱フィルムAは、ガイド76に案内されつつ、プラテンローラ68および搬送ローラ対80に搬送されて排出部5のトレイ82に排出される。トレイ82は、ハウジング18に形成された排出口84を経て記録装置1の外部に突出しており、画像が記録された感熱フィルムAは、この排出口84を経て外部に排出され、取り出される。
【0039】
以上、本発明の枚葉装置について詳細に説明したが、本発明は以上の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
また、シート材も図示例の感熱フィルムに限定はされず、銀塩写真感光材料、電子写真感光材料、絵や写真等の各種の原稿、蓄積性蛍光体シート、印刷原版等の各種のシート材に利用可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の枚葉装置によれば、吸盤を保持するブラケットの降下速度が早い場合であっても、シート材の密着に起因する複数枚枚葉を好適に防止することができ、これにより、安定して速やかなシート材の供給が可能な枚葉装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枚葉装置を利用する感熱画像記録装置の一例の概念図である。
【図2】図1に示される枚葉装置の枚葉部を示す概略図であって、(a)は正面図を、(b)は平面図を、(c)はc−c線断面図を、それぞれ示す。
【図3】(a)および(b)は、本発明の枚葉装置の作用を示す概略図である。
【図4】本発明の枚葉装置の作用を示す概略図である。
【符号の説明】
1 (感熱画像)記録装置
2 装填部
3 枚葉搬送部
4 記録部
5 排出部
10 枚葉装置
12 マガジン
14 サーマルヘッド
16 蓋体
18 ハウジング
20 挿入口
22 案内板
24 案内ロール
26 停止部材
28 枚葉部
30 枚葉搬送ローラ
32 搬送手段
34 搬送ガイド
36 規制ローラ対
38 本体ブラケット
38c,62 軸受
40 吸盤
42,48 ニップローラ
46 搬送ローラ
50 ニップローラブラケット
52,58,60 摺動軸
54 荷重用重り
56 ストッパ
64 センサ
66a,66b,66c プーリ
68 プラテンローラ
70 振動吸収ローラ対
72,76 ガイド
74 冷却ファン
78 支持部材
80 搬送ローラ対
82 トレイ
84 排出口
A 感熱(記録)フィルム

Claims (9)

  1. 収容部に収容されるシート材を一枚取り出して、第1搬送手段に供給する枚葉装置であって、
    前記収容部および前記第1搬送手段の間に配置される第2搬送手段と、
    前記第2搬送手段とともに前記シート材を挟持搬送するニップローラと、
    前記収容部に収容される前記シート材を吸着して保持し、前記第2搬送手段および前記ニップローラによって挟持された前記シート材を開放する吸着手段と、
    前記ニップローラおよび前記吸着手段を上下動自在に保持するブラケットと、
    前記ブラケットを前記収容部と前記第2搬送手段との間で移動させる移動手段と、を有することを特徴とする枚葉装置。
  2. 請求項1に記載の枚葉装置であって、
    前記ブラケットを昇降させる昇降手段を有することを特徴とする枚葉装置。
  3. 請求項1または2に記載の枚葉装置であって、
    前記吸着手段は、前記ブラケットの前記収容部の位置における下降にともなって前記収容部に下降して、前記シート材を吸着して保持し、前記シート材を保持した状態で、前記ブラケットの上昇にともなって前記収容部から上昇して、前記収容部に収容される前記シート材を一枚取り出すことを特徴とする枚葉装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の枚葉装置であって、
    前記ニップローラは、前記ブラケットの前記第2搬送手段に対向する位置における下降にともなって下降して、前記吸着手段に保持された前記シート材を、前記第2搬送手段とともに挟持し、搬送することを特徴とする枚葉装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の枚葉装置であって、
    前記ニップローラには、前記ニップローラおよび前記第2搬送手段に挟持される前記シート材に荷重を掛けるための荷重用重りが固定されていることを特徴とする枚葉装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の枚葉装置であって、
    前記ブラケットは、1つの前記ニップローラ、および、前記ニップローラを前記シート材搬送方向に直交する方向に挟む2つの前記吸着手段、を保持することを特徴とする枚葉装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の枚葉装置であって、
    前記ニップローラの前記シート材側への最下位置は、前記吸着手段の前記シート材側への最下位置よりも、低くなるように設定されており、
    さらに、前記ニップローラと共に上下動し、前記吸着手段によってシート材を保持するために前記収容部にブラケットが移動した際に、前記収容部が装填される装填部に配置される当接部材に当接することにより、前記ニップローラが収容部内のシート材に接触することを防止するストッパを有することを特徴とする枚葉装置。
  8. 請求項7に記載の枚葉装置であって、
    前記当接部材は、シート材が収納され、前記装填部に装填された収容部の筐体の壁であり、
    前記ストッパは、前記筐体の壁の上端部に当接することにより、前記ニップローラが収容部内のシート材に接触することを防止することを特徴とする枚葉装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の枚葉装置であって、さらに、前記吸着手段に保持されたシート材に載置される位置で前記ブラケットに上下動自在に保持される重りと、前記重りの位置を検出することにより、シート材が複数枚枚葉されたことを検出する検出手段とを有することを特徴とする枚葉装置。
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