JP3661820B2 - 水中ポンプのポンプケーシング - Google Patents

水中ポンプのポンプケーシング Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モーターによって回転駆動される羽根車の回転により、羽根車が収容されたポンプ室内に流体を吸引して、ポンプ室から吐出するようになった水中ポンプのポンプケーシングに関し、さらに詳述すれば、合成樹脂等のように比較的軽量の材質によって構成された上部ケースと下部ケースとを相互に溶接によって接合することによって内部にポンプ室が形成された水中ポンプのポンプケーシングに関する。
【0002】
【従来の技術】
下水槽等に設置される水中ポンプは、通常、上側に配置されたモーターの下側にポンプケーシングが配置されて構成されている。ポンプケーシングの内部には、羽根車が配置されたポンプ室と、このポンプ室とは連通状態になった吐出室とが形成されている。ポンプ室内に配置された羽根車は、モーターの軸心部を挿通するローターシャフトの下端部に取り付けられており、モーターによって羽根車が回転されると、ポンプケーシングの内部に流体が吸引されて、吸引された流体によってポンプ室内に渦流が形成されるようになっている。ポンプケーシング内にて形成された渦流は、その大部分がポンプ室と連通した吐出室に流出して、吐出室を通って吐出口から吐出される。
【0003】
ポンプ室と吐出室との間には、ポンプ室内にて形成される渦流の一部をポンプ室内に還流するための水切りが設けられている。この水切りは、ポンプケーシングの内周面から、ポンプ室内における渦流の上流側に向かって突出している。
【0004】
最近では、ポンプケーシングを軽量化するために、合成樹脂によってそれぞれ構成された上部ケースと下部ケースとを相互に接合する方法が開発されている。上部ケースと下部ケースとは、円環状になったゴム製のパッキングを全周にわたって挟んだ状態で、全周にわたって相互に突き合わされて、複数のボルトによって締結されている。パッキングは、上部ケースおよび下部ケースの間を、全周にわたってシールしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような水中ポンプでは、ポンプケーシングの上部ケースおよび下部ケースが、複数のボルトによって締結されているために、各ボルトの周囲は、強く締結された状態になり、その部分では、パッキングが上部ケースと下部ケースとによって強く圧接された状態になる。しかしながら、周方向に隣接する各ボルトの間では、上部ケースおよび下部ケースによるパッキングの圧接力が弱くなり、その部分におけるシール性能が低下するという問題がある。このために、水中ポンプを高揚程で使用して、ポンプケーシング内の圧力が上昇すると、周方向に隣接するボルトの間において、合成樹脂製の上部ケースおよび下部ケースの周面部分が変形して、上部ケースおよび下部ケースによるパッキングに対する圧接力がさらに低下して、シール性がさらに損なわれて水漏れを起こすおそれがある。
【0006】
このようなポンプケーシングに対して、合成樹脂製の上部ケースと下部ケースとを高周波によって全周にわたって相互に溶接することも提案されている。上部ケースと下部ケースとは、例えば、両者の間に金属リングを介在させた状態で、金属リングを高周波によって誘導加熱することによって、全周にわたって溶接される。このように、上部ケースと下部ケースとを全周にわたって溶接すると、上部ケースと下部ケースとの接合部分から水漏れが発生することが確実に防止される。
【0007】
金属リングを使用した高周波溶接では、上部ケースと下部ケースとの溶接部分は、金属リングに沿った状態になる。従って、ポンプケーシングの内周面から内方に突出した水切りの先端は、上部ケースと下部ケースとの溶接部分から離れた状態になっている。従って、水切りにおける上部ケースと下部ケースとの接合面では、溶接部分から離れた先端側になるにつれて両者の圧接力が順次低下した状態になっている。このために、ポンプ室内の渦流の一部が水切りに沿ってポンプ室内に還流される際に、水切りにおけるポンプ室側に沿った部分が低圧状態になるとともに、吐出側部分が高圧状態になって、水切りの先端部において、ポンプ室側と吐出室側との間で圧力差が生じた状態になると、その圧力差によって、ポンプ室から吐出室に流出する流体の一部が、水切り先端部における上部ケースと下部ケースとの圧接力の弱い部分を通って、ポンプ室内に逆流するおそれがある。このように、ポンプ室内に流体が逆流すると、ポンプ室から吐出される流体量が低減し、ポンプ性能が低下するという問題がある。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するものであり、その目的は、合成樹脂製の上部ケースと下部ケースとが、全周にわたって溶接されていても、水切りにおいて、ポンプ室から吐出される流体がポンプ室内に逆流することを確実に防止することができる水中ポンプのポンプケーシングを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された本発明の水中ポンプのポンプケーシングは、上部ケースおよび下部ケースが全周にわたって溶接されることによって形成されており、モーターによって回転駆動される羽根車が収容されたポンプ室と、このポンプ室内にて羽根車の回転によって生じた渦流が流入するようにポンプ室内に連通した吐出室と、ポンプ室内の渦流をポンプ室内に還流するようにポンプ室と吐出室との間にて渦流の上流側に向かって突出した水切りとが内部に設けられた水中ポンプのポンプケーシングであって、上部ケースおよび下部ケースの溶接部分と水切りの先端部との間にて、上部ケースおよび下部ケースのいずれか一方に設けられた凸部が、他方に設けられた凹部内に嵌入していることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載された本発明の水中ポンプのポンプケーシングは、上部ケースおよび下部ケースが全周にわたって溶接されることによって形成されており、モーターによって回転駆動される羽根車が収容されたポンプ室と、このポンプ室内にて羽根車の回転によって生じた渦流が流入するようにポンプ室内に連通した吐出室と、ポンプ室内の渦流をポンプ室内に還流するようにポンプ室と吐出室との間にて渦流の上流側に向かって突出した水切りとが内部に設けられた水中ポンプのポンプケーシングであって、上部ケースと下部ケースとの溶接部分が水切りの先端側に近接するように窪んでいることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載された水中ポンプのポンプケーシングは、前記上部ケースおよび下部ケースの外周面が、溶接部分の窪んだ形状に対応して窪んでいることを特徴とする
請求項4に記載された本発明の水中ポンプのポンプケーシングは、上部ケースおよび下部ケースが全周にわたって溶接されることによって形成されており、モーターによって回転駆動される羽根車が収容されたポンプ室と、このポンプ室内にて羽根車の回転によって生じた渦流が流入するようにポンプ室内に連通した吐出室と、ポンプ室内の渦流をポンプ室内に還流するようにポンプ室と吐出室との間にて渦流の上流側に向かって突出した水切りとが内部に設けられた水中ポンプのポンプケーシングであって、上部ケースと下部ケースとの溶接部分が水切りの先端側に近接するように窪んでいるとともに、上部ケースおよび下部ケースの溶接部分と水切りの先端部との間にて、上部ケースおよび下部ケースのいずれか一方に設けられた凸部が、他方に設けられた凹部内に嵌入していることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明のポンプケーシングを有する水中ポンプの実施の形態の一例を示す一部破断側面図である。この水中ポンプは、下水槽の底部、工事現場における貯留水の底部等に設置されて使用されるものであり、上部に配置されたモーター20と、モーター20の下側に配置されて内部に羽根車11が配置されたポンプケーシング10とを有している。
【0014】
モーター20は、垂直状態に配置された円筒状のステーターケーシング21内に、円筒状のステーターが取り付けられており、そのステーターの中空になった軸心部にローターが配置されて構成されている。ローターの軸心部には、ローターシャフト23が垂直に挿通している。
【0015】
ステーターケーシング21の下端部には、円板状の軸受けブラケット25が嵌合されており、ローターシャフト23の下端部は、軸受けブラケット25の軸心部を挿通して下方に延出している。軸受けブラケット25の外周縁部における下面には、ポンプケーシング10の上面を覆うシールブラケット18の外周縁部における上面が圧接されており、軸受けブラケット25およびシールブラケット18の周縁部同士が、複数のボルト29によって、一体的に締結されている。
【0016】
軸受けブラケット25の軸心部とシールブラケット18の軸心部との間には、上下方向に適当な空間が形成されており、その空間内をローターシャフト23が上下方向に挿通している。軸受けブラケット25とシールブラケット18との間を挿通するローターシャフト23には、メカニカルシール27が嵌合されており、このメカニカルシール27によってローターシャフト23が軸封されている。ローターシャフト23の下端部は、シールブラケット18の軸心部を挿通して、シールブラケット18の下方に位置するポンプケーシング10内に進入している。ポンプケーシング10の内部に位置するローターシャフト23の下端部には、羽根車11が取り付けられている。
【0017】
ポンプケーシング10は、それぞれ合成樹脂によって構成された上部ケース12および下部ケース13を有しており、上部ケース12および下部ケース13同士が、金属リング16を間に挟んだ状態で相互に突き合わされて、高周波による誘導加熱によって溶接されている。
【0018】
ポンプケーシング10の内部には、羽根車11が収容される円筒状のポンプ室19と、ポンプ室19に隣接して配置された円筒状の吐出室14とが設けられている。吐出室14の内径は、ポンプ室19の内径よりも小さくなっており、ポンプ室19および吐出室14は、それぞれの接線方向に延びる連通路15によって相互に連通している。
【0019】
図2(a)は、ポンプケーシング10における上部ケース12の底面図、図2(b)は、図2(a)のA−A線における断面図である。また、図3(a)は、下部ケース13の平面図、図3(b)は、図3(a)のB−B線における断面図である。
【0020】
図2(a)および(b)に示すように、上部ケース12の上面には、ポンプ室19に連通する開口部12aがポンプ室19と同心状態で設けられるとともに、吐出室14に連通する吐出口12bが、吐出室14と同心状態で設けられている。ポンプ室19に連通する開口部12aは、シールブラケット18によって覆われており、ロータシャフト23は、シールブラケット18の軸心部および上部ケース12の開口部12aを挿通して、ポンプ室19内に進入している。上部ケース12における吐出口12bの周縁部には、図1に示すように、吐出管(図示せず)を取り付けるための管取付用フランジ30がボルト止めされている。
【0021】
また、図3(a)および(b)に示すように、下部ケース13の底面には、ポンプ室19と同心状態で、吸引口13aが設けられている。吸引口13aの直径は、上部ケース12に設けられた開口部12aの直径よりも小さくなっている。下部ケース13の周縁部には、下方に突出する複数の脚部13dが、周方向に適当な間隔をあけて設けられている。
【0022】
ポンプ室19内に設けられた羽根車11は、その回転によって、下部ケース13に設けられた吸引口13aから流体をポンプ室19内に吸引して、ポンプ室19内にて、図3(a)に矢印Cで示す方向に渦流を発生させる。ポンプ室19内の渦流は、その大部分が、ポンプ室19の接線方向に沿った連通路15を通って吐出室14内へ流出するようになっている。
【0023】
上部ケース12および下部ケース13の内周面には、ポンプ室19および連通路15の間にて、ポンプ室19の内周面に沿って内部に突出する水切り17が設けられている。この水切り17は、連通路15に対して渦流の下流側に位置するポンプ室19の内周面から、渦流の上流側に突出している。水切り17のポンプ室19側の側面は、ポンプ室19の内周面に沿って円弧状に湾曲しており、また、連通路15側の側面は、連通路15の内周面に沿って直線状に延びている。そして、これらの両側面によって、水切り17は、先端側になるにつれて幅方向寸法が順次小さくなった平断面三角形状に形成されている。
【0024】
上部ケース12および下部ケース13の外周面は、ポンプ室19と吐出口14との間にて、水切り17の先端に近接するように、窪んだ状態になっている。
【0025】
下部ケース13の周面形成部分における上面には、上部ケース12との溶接前には、凹溝13cが、全周にわたって設けられている。この凹溝13cは、全周にわたって下部ケース13の外周面に沿って形成されており、従って、水切り17が設けられた部分では、水切り17の先端に近接するように内側に窪んだ状態になっている。
【0026】
上部ケース12の周面形成部分における下面には、下部ケース13との溶接前には、下方に突出する突条12cが、全周にわたって設けられている。この突条12cは、下部ケース13に設けられた凹溝13c内に全周にわたって嵌入し得るように、凹溝13cとは全周にわたって対向した状態で設けられている。
【0027】
水切り17は、金属リング16よりも内周側にて、渦流の上流側に突出した状態になっており、下部ケース13における水切り17形成部分の上面には、円柱状に上方に突出する凸部13eが設けられている。この凸部13eは、水切り17の先端に近接するように、水切り17先端側部分が側方に膨出した状態になっている。
【0028】
また、上部ケース12における水切り17形成部分の下面には、下部ケース13の凸部13eが嵌入し得るように、円柱状に窪んだ凹部12dが設けられている。この凹部12dの周面も、凸部13eにおける側方に膨出した周面が嵌入し得るように窪んだ状態になっている。
【0029】
このような上部ケース12および下部ケース13は、下部ケース13の凹溝13c内に、金属リング16が嵌入された状態で、上部ケース12の突条12cが凹溝13c内に嵌入されて、上部ケース12および下部ケース13同士が相互に加圧された状態で高周波溶接される。高周波溶接は、ポンプケーシング10の周囲を取り囲むように加熱コイルを配置して、加熱コイルに高周波電流を流すことによって実施される。加熱コイルに高周波電流が流されると、金属リング16は誘導加熱によって発熱して、金属リング16の周縁部が溶融状態となる。これにより、凹溝13c内に嵌合された突条12cが溶融状態になって、金属リング16を挟んで凹溝13cと一体化され、上部ケース12および下部ケース13が、金属リング16に沿って相互に溶接される。
【0030】
このような構成の水中ポンプは、例えば、下水槽の底部に据え付けられた状態で使用される。下水槽の底部に据え付けられた水中ポンプは、モーター20が回転駆動されことによって、ポンプケーシング10内に配置された羽根車11が回転される。これにより、下部ケース13の底面に設けられた吸引口13aからポンプ室19内に流体が流入し、ポンプ室19内にて渦流とされて、吐出室14から吐出口12dを通って吐出される。
【0031】
ポンプケーシング10は、上部ケース12および下部ケース13が、高周波溶接によって接合されているために、両者は、全周にわたって完全な水密状態になっている。従って、水中ポンプを高揚程で使用してポンプケーシング10内の圧力が上昇しても、上部ケース12と下部ケース13との接合部から水や空気が漏れるおそれがなく、また、ポンプケーシング10が変形したり破損するおそれもない。
【0032】
羽根車11の回転によってポンプ室19内に形成された渦流は、大部分が、連通路15を通って吐出室14内に流出するが、その一部は、水切り17に沿ってポンプ室19内に還流される。この場合、水切り17に沿ってポンプ室19内を流動する流体によって、ポンプ室19内における水切り17に沿った部分が低圧になるとともに、連通路15内における水切り17に沿った部分が高圧になり、連通路15内の流体の一部が、水切り17を構成する上部ケース12と下部ケース13との接合面を通って、ポンプ室19内に逆流しようとする。しかし、上部ケース12と下部ケース13との金属リング16に沿った溶接部分は、水切り17の先端に近接しており、その溶接部分から水切り17までの距離が小さくなっているために、水切り17における上部ケース12と下部ケース13との接合面同士が強く圧接された状態を維持し、それらの接合面間に間隙が形成されることが抑制された状態になっている。これにより、水切り17における上部ケース12と下部ケース13との接合面間の間隙を通って、流体が連通路15からポンプ室19内に逆流することが抑制される。
【0033】
しかも、溶接部分と水切り17の先端との間には、下部ケース13に設けられた凸部13eが上部ケース12に設けられた凹部12d内に嵌入しているために、上部ケース12と下部ケース13との接合面の間を、流体が連通路15からポンプ室19内に逆流することが、凸部13eによって阻止されるために、より一層確実に流体の逆流が防止される。
【0034】
その結果、ポンプ室19から吐出される流体量が低減されず、従って、高揚程にて使用する場合にも、水中ポンプのポンプ性能が低下するおそれがない。
【0035】
なお、上記実施の形態では、上部ケース12および下部ケース13における金属リング16に沿った溶接部分を、水切り17の先端側に近接させて、水切り17における上部ケース12と下部ケース13との接合面間に間隙が形成されることを抑制するとともに、水切り17における下部ケース13に設けた凸部13eを上部ケース12に設けた凹部12dに嵌入させて、その凸部13eによって、水切り17における上部ケース12と下部ケース13との接合面の間隙内を流体が通流することを阻止する構成であったが、本発明はこのような構成に限るものではない。
【0036】
例えば、図4に示すように、金属リング16が嵌入される下部ケース13の凹溝13cを、水切り17の先端側に近接させず、また、この凹溝13c内に嵌入される上部ケース12の突条12cも、同様に水切り17の先端側に近接させることなく、下部ケース13の水切り構成部分に凸部13eを設けて、上部ケース12の水切り17に設けられた凹部12d内に凸部13eを嵌入させることだけによって、連通路15からポンプ室19内への逆流を防止するようにしてもよい。この場合は、上部ケース12と下部ケース13における金属リング16に沿った溶接部分と水切り17の先端との間のほぼ全域にわたって凸部13eを形成することが好ましい。
【0037】
また、図5に示すように、下部ケース13の水切り形成部分に凸部13eを設けることなく、従って、上部ケース12の水切り17に凸部13eが嵌入する凹部12dを設けることなく、金属リング16が嵌入される下部ケース13の凹溝13cを、水切り17の先端側に近接させるとともに、この凹溝13c内に嵌入される上部ケース12の突条12cも同様に水切り17の先端側に近接させて、金属リング16に沿った溶接部分を水切り17の先端側に近接させることだけによって、連通路15からポンプ室19内への流体の逆流を防止するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明の水中ポンプのポンプケーシングは、このように、上部ケースと下部ケースとが、全周にわたる高周波溶接によって一体的に接合されるとともに、ポンプ室と吐出室との間に形成された水切りには、溶接部分と水切り先端との間にて、上部ケースおよび下部ケースの一方に凸部が設けられて、他方に設けられた凹部内に嵌入した状態になっているために、水切りにおける上部ケースと下部ケースとの接合面を流体が通流することが阻止される。また、上部ケースと下部ケースとの溶接部分が、水切りの先端側に近接していることによって、水切りにおける上部ケースと下部ケースとの接合面間に間隙が形成されることが抑制され、その間隙内を流体が通流することが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポンプケーシングが設けられた水中ポンプの実施の形態の一例を示す一部破断側面図である。
【図2】(a)は、ポンプケーシングにおける上部ケースの底面図、(b)は、(a)のA−A線における断面図である。
【図3】(a)は、ポンプケーシングにおける上部ケースの底面図、(b)は、(a)のB−B線における断面図である。
【図4】本発明の水中ポンプのポンプケーシングの実施の形態の他の例を示す下部ケースの平面図である。
【図5】本発明の水中ポンプのポンプケーシングの実施の形態のさらに他の例を示す下部ケースの平面図である。
【符号の説明】
10 ポンプケーシング
11 羽根車
12 上部ケース
12a 開口部
12b 吐出口
12c 突条
12d 凹部
13 下部ケース
13a 吸引口
13c 凹溝
13e 凸部
14 吐出室
15 連通路
16 金属リング
17 水切り
18 シールブラケット
19 ポンプ室
20 モーター
23 ローターシャフト

Claims (4)

  1. 上部ケースおよび下部ケースが全周にわたって溶接されることによって形成されており、モーターによって回転駆動される羽根車が収容されたポンプ室と、このポンプ室内にて羽根車の回転によって生じた渦流が流入するようにポンプ室内に連通した吐出室と、ポンプ室内の渦流をポンプ室内に還流するようにポンプ室と吐出室との間にて渦流の上流側に向かって突出した水切りとが内部に設けられた水中ポンプのポンプケーシングであって、
    上部ケースおよび下部ケースの溶接部分と水切りの先端部との間にて、上部ケースおよび下部ケースのいずれか一方に設けられた凸部が、他方に設けられた凹部内に嵌入していることを特徴とする水中ポンプのポンプケーシング。
  2. 上部ケースおよび下部ケースが全周にわたって溶接されることによって形成されており、モーターによって回転駆動される羽根車が収容されたポンプ室と、このポンプ室内にて羽根車の回転によって生じた渦流が流入するようにポンプ室内に連通した吐出室と、ポンプ室内の渦流をポンプ室内に還流するようにポンプ室と吐出室との間にて渦流の上流側に向かって突出した水切りとが内部に設けられた水中ポンプのポンプケーシングであって、
    上部ケースと下部ケースとの溶接部分が水切りの先端側に近接するように窪んでいることを特徴とする水中ポンプのポンプケーシング。
  3. 前記上部ケースおよび下部ケースの外周面が、溶接部分の窪んだ形状に対応して窪んでいることを特徴とする請求項2に記載の水中ポンプのポンプケーシング。
  4. 上部ケースおよび下部ケースが全周にわたって溶接されることによって形成されており、モーターによって回転駆動される羽根車が収容されたポンプ室と、このポンプ室内にて羽根車の回転によって生じた渦流が流入するようにポンプ室内に連通した吐出室と、ポンプ室内の渦流をポンプ室内に還流するようにポンプ室と吐出室との間にて渦流の上流側に向かって突出した水切りとが内部に設けられた水中ポンプのポンプケーシングであって、
    上部ケースと下部ケースとの溶接部分が水切りの先端側に近接するように窪んでいるとともに、上部ケースおよび下部ケースの溶接部分と水切りの先端部との間にて、上部ケースおよび下部ケースのいずれか一方に設けられた凸部が、他方に設けられた凹部内に嵌入していることを特徴とする水中ポンプのポンプケーシング。
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